JP2000221772A - 現像剤供給用スポンジゴムロール及びその良否判定方法 - Google Patents

現像剤供給用スポンジゴムロール及びその良否判定方法

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JP2000221772A
JP2000221772A JP2052699A JP2052699A JP2000221772A JP 2000221772 A JP2000221772 A JP 2000221772A JP 2052699 A JP2052699 A JP 2052699A JP 2052699 A JP2052699 A JP 2052699A JP 2000221772 A JP2000221772 A JP 2000221772A
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rubber roll
developer
sponge rubber
hardness
sponge
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Seisuke Sakyo
靖介 佐京
Takashi Kanai
孝志 金井
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤の使用範囲を広げることができ、装置
の仕様の自由度を向上させ、スポンジゴムロールの表面
劣化を防止することができるとともに、硬度の微妙な変
化を検出して現像剤供給機能、未消費現像剤かき落とし
機能、及び現像剤に電荷を付与する機能を確保し、良好
な印字品位を長期間維持できる現像剤供給用スポンジゴ
ムロール及びその良否判定方法を提供する。 【解決手段】 現像剤カートリッジから現像剤担持体に
現像剤を供給する現像剤供給用スポンジゴムロール1の
スポンジゴムロール3をシリコーンゴムスポンジで成形
する。そして、スポンジゴムロール3の硬度を、スポン
ジゴムロール3の湾曲した外周面にアスカーF硬度計4の
押針5の中心部を押圧圧下し、かつスポンジゴムロール3
の外周面にアスカーF硬度計4の加圧面6を接触させた場
合に30以上70以下とする。シリコーンゴムスポンジ
製のスポンジゴムロール3を用いるので、現像剤に対す
る電荷付与特性を確保することができる。また、シリコ
ーンゴムスポンジは、耐熱性、耐寒性及び耐候性に優れ
るので、装置内の温度や湿度に依存することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を利
用したプリンタ、コピー、又はファックス等に利用され
る現像剤供給用スポンジゴムロール及びその良否判定方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式は、周知のようにOA機器
等に利用され、帯電、露光、現像、転写及び定着の工程
を繰り返して印刷物を得る方式である。帯電工程におい
ては、静電潜像担持体の表面に均一な電荷を付与する。
また、露光工程においては、原稿からの反射光、レーザ
光、あるいはLED光等の照射により静電潜像担持体上に
静電潜像を担持させる。また、現像工程においては、現
像剤により静電潜像を可視化する。さらに、転写工程に
おいては、可視化された像を静電的に記録紙上に転写す
る。さらにまた、定着工程においては、記録紙上に現像
剤を加熱加圧して定着させる。
【0003】上記現像工程においては、現像剤供給用ス
ポンジゴムロールが使用されるが、この現像剤供給用ス
ポンジゴムロールは、図示しない現像剤カートリッジか
ら現像剤担持体上に現像剤を供給するよう機能する。但
し、この供給機能の他にも、現像剤担持体上の未消費現
像剤をかき落とす機能、及び摩擦により現像剤に電荷を
付与する機能が併せて要求されている。
【0004】従来における現像剤供給用スポンジゴムロ
ールは、図示しないが、芯体と、この芯体に貫通支持さ
れるウレタンゴム製でチューブ形のスポンジゴムロール
とを備えている。そして、良好な印字品位を長期にわた
り確保するため、スポンジゴムロールの硬度を測定管理
する場合、スポンジゴムロールとは別に同じ組成のスポ
ンジゴムのシートを製造し、このシート上にアスカーF
硬度計等の硬度計を所定の荷重(アスカーF硬度計の場
合、500g)で載置して測定したり、あるいは水平な
試験台にスポンジゴムロールを載せ、このスポンジゴム
ロール上に硬度計を所定の荷重で載置して測定するよう
にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来における現像剤供
給用スポンジゴムロールは、以上のようにスポンジゴム
ロールがウレタンゴムを用いて単に成形されているの
で、現像剤に対する電荷付与特性が不十分であり、しか
も、装置内の温度や湿度に強く依存し、場合により空気
中の水分による加水分解の発生の可能性すらあった。こ
のため、使用可能な現像剤が限定されるのみならず、装
置の仕様も制約されてしまうという大きな問題があっ
た。また、上記各工程で部材に対して高電圧が印加され
るので、オゾンが微量ながら発生し、スポンジゴムロー
ルの表面が劣化してしまうという問題もあった。
【0006】また、現像剤供給用スポンジゴムロールの
現像剤供給機能、未消費現像剤かき落とし機能、及び現
像剤に電荷を付与する機能は、スポンジゴムロールの硬
度の微妙な変化により大きく影響されるが、従来のスポ
ンジゴムのシートで測定したり、硬度計を所定の荷重で
載置して測定する方法では、硬度の微妙な変化を十分に
検出することができなかった。さらに、スポンジゴムロ
ールは、一般的に外径6mmから30mmの範囲から選択さ
れるのであるが、プリンタ、コピー、又はファックス等
に組み込まれる場合には、現像剤担持体との押し込み量
を一定にしてセットされるので、定められた荷重で測定
する従来の方法では、実際の使用状況と合致しなかっ
た。
【0007】本発明は、上記問題に鑑みなされたもの
で、現像剤の使用範囲を広げることができ、装置の仕様
の自由度を向上させ、スポンジゴムロールの表面劣化を
防止することができるとともに、硬度の微妙な変化を適
正に検出して現像剤供給機能、未消費現像剤かき落とし
機能、及び現像剤に電荷を付与する機能を確保し、良好
な印字品位を長期にわたり維持することが可能な現像剤
供給用スポンジゴムロール及びその良否判定方法を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、芯体にスポンジゴム
ロールを貫通支持させ、このスポンジゴムロールで現像
剤カートリッジから現像剤担持体に現像剤を供給するも
のであって、該スポンジゴムロールをシリコーンゴムス
ポンジで成形するとともに、該スポンジゴムロールの硬
度を、スポンジゴムロールの外周面にアスカーF硬度計
の押針の中心部を押し付け、かつ該スポンジゴムロール
の外周面に該アスカーF硬度計の加圧面を接触させた場
合に30以上70以下としたことを特徴としている。
【0009】また、請求項2記載の発明においては、上
記課題を達成するため、芯体に貫通支持され、現像剤カ
ートリッジから現像剤担持体に現像剤を供給するシリコ
ーンゴムスポンジ製のスポンジゴムロールの良否を判定
する方法であって、該スポンジゴムロールの外周面にア
スカーF硬度計の押針の中心部を押し付け、かつ該スポ
ンジゴムロールの外周面に該アスカーF硬度計の加圧面
を接触させた場合に硬度が30以上70以下のときには
スポンジゴムロールを良好と判定し、それ以外の値のと
きには該スポンジゴムロールを不良と判定することを特
徴としている。
【0010】ここで、特許請求の範囲におけるシリコー
ンゴムスポンジは、その導電性や絶縁性をなんら問うも
のではない。但し、芯体に電圧を印加して電気的に現像
剤を供給する場合、導電性あるいは半導電性とすること
は任意である。いずれにしろ、シリコーンゴムスポンジ
は、現像剤担持体に対する電荷付与特性が非常に優れて
いるので、ウレタンに対して機能的に優位性を得ること
ができる。
【0011】現像剤供給用スポンジゴムロールの製造方
法としては、芯体上に未加硫のシリコーンゴムコンパウ
ンドを押出等の方法で形成し、加熱による加硫発泡を行
なうのが一般的である。また、予めシリコーンゴムコン
パウンドをチューブ形に押出すとともに、加熱して加硫
発泡させ、スポンジゴムチューブを成形し、これを芯体
に被せて現像剤供給用スポンジゴムロールを形成するこ
とも可能である。この場合には、必要に応じて芯体とス
ポンジゴムロールとの間を接着剤で固定しても良い。
【0012】シリコーンゴムコンパウンドは、ビニル基
含有ジメチルシリコーン生ゴム、ビニル基含有メチルフ
ェニルシリコーン生ゴム、又はビニル基含有フルオロシ
リコーン生ゴム等の各種生ゴムに、必要な煙霧質シリカ
や沈降性シリカ等の補強性シリカ充填剤、加硫硬化に必
要な加硫剤及び発泡剤を添加してなる。また、耐熱性の
向上や硬度を調整するため、非補強性シリカを添加する
こともできる。
【0013】現像剤供給用スポンジゴムロールを導電性
又は半導電性とする場合、シリコーンゴムコンパウンド
中に導電性付与剤を添加する。この導電性付与剤として
は、アセチレンブラック、ファーネスブラック、若しく
はサーマルブラック等のカーボンブラック、グラファイ
ト、酸化錫、酸化チタン、若しくは酸化亜鉛等の金属酸
化物やその表面又はドーブ等により内部を導電化処理し
たものがあげられる。また、アルミニウム、ニッケル、
銀、若しくは銅等の金属微粒子、絶縁性微粒子又は繊維
状物の表面又は内部を導電化処理したもの等があげられ
る。これらは、単独で使用したり、あるいは組み合わせ
て使用することが可能である。
【0014】加硫剤を使用する場合、比較的低温で分解
するアシル系有機過酸化物(例:ベンゾイルパーオキサ
イド、ビス−2、4−ジクロロベンゾイルパーオキサイ
ド等)と、比較的高温で分解する非アシル系有機過酸化
物(例:ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、2、5−ジメチル−2、5−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)へキサン等)とを組み合せることが望ま
しい。また、付加加硫剤を用いても良く、1分子中にケ
イ素原子と結合する水素原子を2個以上有するオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンと触媒量の白金系触媒を
添加する。また、常温におけるスコーチを防止するた
め、反応制御剤を適宜添加しても良い。
【0015】付加加硫剤使用の場合、過酸化物を補助的
に併用すると、物性向上に効果がある。これには、ベン
ゾイルパーオキサイド、ビス−2、4−ジクロロベンゾ
イルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t
−ブチルパーオキサイド、2、5−ジメチル−2、5−
ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の併用を例示す
ることができる。
【0016】発泡剤としては、化学発泡剤を好適に使用
することが可能である。これには、重炭酸ナトリウム等
の無機発泡剤、ADCA、又はAIBN等の有機発泡剤を例とし
てあげることができる。その含有量は、シリコーンゴム
コンパウンド中、0.5〜20重量%とすることが好ま
しい。これは、0.5重量%未満では十分に発泡せず、
20重量%を越えると、発泡に余り効果がなく、機械強
度の低下することがあるからである。また、本発明にお
ける硬度を得るには、上記添加量の範囲で十分調整可能
だからである。
【0017】これらの混練に際しては、公知の混練方法
を採用することができる。例えば、加圧ニーダー、バン
バリーミキサー、ミキシングロール、又はプラネタリー
ミキサー等で均一に混練すれば良い。付加加硫剤を使用
する場合、オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、
成形加工の直前にミキシングロールで均一に混練すれ
ば、目的とするシリコーンゴムコンパウンドを得ること
ができる。
【0018】得られる現像剤供給用スポンジゴムロール
の硬度を上げる方法としては、生ゴムのビニル基密度を
上げる、補強性シリカ充填剤の添加量を増やす、低温分
解の有機過酸化物の量を増やして発泡倍率を下げる、有
機発泡剤の添加量を減らす、又は付加加硫剤の白金系触
媒を増やして発泡倍率を下げる等の方法があげられる。
硬度を下げるときには、逆の処方を採用すれば良い。
【0019】加硫発泡に必要な加熱方法は、HAV炉、ギ
アーオーブン、又はIR(赤外線)炉等の公知の方法で良
い。加硫発泡後にギアーオーブン等を用いて二次加硫を
行い、物性の安定化を図ることもできる。この二次加硫
温度は100〜225℃である。加硫発泡後、円筒研削
盤によりスキン層を除去して外径値を揃えれば、本発明
に係る現像剤供給用スポンジゴムロールを製造すること
ができる。
【0020】本発明によれば、スポンジゴムロールにシ
リコーンゴムスポンジを用いるので、現像剤に対する電
荷付与特性を確保でき、耐熱性、耐寒性、耐候性及び耐
オゾン性にも優れる。また、実際の現像剤供給用スポン
ジゴムロールにおけるスポンジゴムロールの外周面にア
スカーF硬度計の加圧面を接触させ、このときの硬度を
スポンジゴムロールの硬度としてとらえるので、現像剤
供給用スポンジゴムロールの硬度に対して荷重が大き過
ぎることがなく、硬度の高い領域のみならず、硬度の低
い領域でも微妙な変化を検出して不良を判定することが
可能になる。また、実情とも一致する。さらに、硬度3
0以上70以下を基準にスポンジゴムロールの良否を判
別するので、現像剤のかき落とし能力等が不足したり、
印字画像がかすれるのを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態
になんら限定されるものではない。本実施形態における
現像剤供給用スポンジゴムロール1は、図1ないし図5
に示すように、ステンレス製で丸棒形の芯体2と、この
芯体2に嵌通支持成形されるチューブ形のスポンジゴム
ロール3とを備え、スポンジゴムロール3をシリコーン
ゴムスポンジで成形するとともに、スポンジゴムロール
3の硬度を、スポンジゴムロール3の外周面とアスカー
F硬度計4の押針5の中心部とを圧接させ、かつスポン
ジゴムロール3の外周面にアスカーF硬度計4の加圧面
6を接触させた場合に30以上70以下とするようにし
ている。
【0022】シリコーンゴムスポンジは、耐熱性、耐久
性、耐寒性、圧縮永久歪特性、耐油性、耐薬品性、耐候
性、電気特性(体積抵抗率、絶縁破壊強さ、誘電正接
等)、耐コロナ性及び耐オゾン性等に優れる。耐熱性と
耐久性に関して説明すると、シリコーンゴムスポンジ
は、天然ゴムや有機ゴムと異なり、180℃を越える温
度範囲での連続使用が可能である。また、耐寒性に関し
て述べると、シリコーンゴムスポンジは、本質的に非結
晶性なので、温度依存性が少なく、低温から高温までの
剛性率、硬度の変化が少ないという優れた特徴を有す
る。さらに、シリコーンゴムスポンジは、現像剤に対す
る電荷付与特性やトナーとの離型性に優れ、しかも、均
一に成形加工可能である等の特徴をも有する。
【0023】アスカーF硬度計4は、スプリング式の硬
度計であり、平面のスポンジシート上に搭載されて自重
量により測定する、いわゆる定荷重方式が通常の使用方
法である。このアスカーF硬度計4は、試料にスプリン
グで保持された押針5を押し当て、スプリングの変形に
よる反力と試料の変形による反力の釣り合ったところで
押針5の引っ込み変位量を硬度として読み取るよう構成
されている。本実施形態におけるアスカーF硬度計4の
仕様は、押針高さ2.54mm、押針形状φ25.2mm円
筒、スプリング荷重55g(0度)、455g(100
度)、加圧面φ80mm円形、重量500gである。そし
て、釣り合う荷重が55gのときに硬度が0、455g
のときに硬度が100となるよう設定されている。
【0024】次に、現像剤供給用スポンジゴムロール1
の良否判定方法を説明すると、芯体2にスポンジゴムロ
ール3を嵌通支持成形して現像剤供給用スポンジゴムロ
ール1を製造したら、水平な試験台上にスポンジゴムロ
ール3をセットし、このスポンジゴムロール3の湾曲し
た外周面上にアスカーF硬度計4の押針5の中心部を押
圧圧下し、スポンジゴムロール3の外周面にアスカーF
硬度計4の加圧面6を接触させる。この時点で硬度が3
0以上70以下のときには、良好な硬度のスポンジゴム
ロール3と判定し、この現像剤供給用スポンジゴムロー
ル1で図示しない現像剤カートリッジから図示しない現
像剤担持体に現像剤を供給するようにする。
【0025】反対に、接触させた時点で硬度が30以
下、70以上のときには、不良な硬度のスポンジゴムロ
ール3と判定する。そして、現像剤カートリッジから現
像剤担持体に対する現像剤の供給には使用しないように
する。
【0026】上記作業の際、スポンジゴムロール3の外
周面にアスカーF硬度計4の加圧面6を接触させ、この
時点の硬度を読み取ってスポンジゴムロール3の硬度と
するのは、不良品を判定することができない領域が生じ
るからである。具体的には、スポンジゴムロール3の外
周面上にアスカーF硬度計4を載せて従来の定荷重方式
で測定すると、現像剤供給用スポンジゴムロール1の硬
度に対して重量500gという荷重が大き過ぎ、特に硬
度の低い領域で不良品を正確に判定することができない
からである。
【0027】また、硬度30以上70以下を基準にスポ
ンジゴムロール3を検査するのは、かぶりやかすれを防
止するためである。すなわち、現像剤供給用スポンジゴ
ムロール1の硬度が30未満の低い場合、現像剤のかき
落とし能力が不足し、現像剤担持体上の現像剤層厚が大
きくなり過ぎてしまい、かぶりが発生するからである。
ここでかぶりとは、印字パターンの現像剤の載らない白
い部分に現像剤が汚れのように載ってしまう現象をい
う。反対に、現像剤供給用スポンジゴムロール1の硬度
が70以上の高い場合、スポンジゴムロール3と現像担
持体との間で現像剤が強く摩擦されてダメージを受け、
長期使用すると、印字画像がかすれることとなるからで
ある。ここでかすれとは、黒ベタ印字をしたときに、濃
度が薄くなる現象をいう。
【0028】上記構成によれば、シリコーンゴムスポン
ジ製のスポンジゴムロール3としたので、現像剤に対す
る電荷付与特性を十分確保することができる。また、シ
リコーンゴムスポンジは、耐熱性、耐寒性及び耐候性に
優れるので、装置内の温度や湿度に依存することがな
い。したがって、現像剤が限定されたり、装置の仕様が
制約されるという問題を実に有効に解消することが可能
になる。また、シリコーンゴムスポンジは、電気特性、
耐コロナ性及び耐オゾン性に優れるので、スポンジゴム
ロール3の表面劣化の防止が大いに期待できる。
【0029】また、スポンジゴムロール3の硬度の微妙
な変化をきわめて容易に検出、管理することができるの
で、現像剤供給用スポンジゴムロール1の現像剤供給機
能、未消費現像剤かき落とし機能、及び現像剤に電荷を
付与する機能を十分確保することができる。さらに、平
面板形のシートではなく、製造した現像剤供給用スポン
ジゴムロール1の硬度を測定するので、実際の使用状況
とも合致し、現像剤供給機能、未消費現像剤かき落とし
機能、及び電荷付与機能を確保することが可能となる。
以上により、未消費現像剤かき落とし機能と、現像剤へ
の非ダメージ性とを両立させることができ、プリンタ、
コピー、又はファックス等に使用した場合、実に良好な
印字品位を長期にわたって維持することができる。
【0030】なお、上記実施形態における芯体2の材質
や長さは、適宜変更することが可能である。さらに、同
様の作用効果が期待できるのであれば、水平な試験台等
にスポンジゴムロール3を立ててセットし、このスポン
ジゴムロール3の外周面にアスカーF硬度計4の押針5
の中心部を圧接し、スポンジゴムロール3の外周面にア
スカーF硬度計4の加圧面6を接触させるようにしても
良い。
【0031】
【実施例】実施例 シリコーンゴムKE151U(信越化学工業株式会社
製、商品名)100重量部に、低温分解型有機過酸化物
加硫剤C−1(信越化学工業株式会社製、商品名)0.
2、0.4、0.6重量部、高温分解型有機過酸化物加
硫剤C−3(信越化学工業株式会社製、商品名)3重量
部、及び有機発泡剤KEP−13(信越化学工業株式会社
製、商品名)10重量部を2本ロールでよく混合し、シ
リコーンゴムコンパウンドを調整した。このシリコーン
ゴムコンパウンドを押出機でステンレス製の芯体2上に
一体分出しした。こうして一体分出ししたら、200
℃、30分間IR炉で加熱して加硫発泡させ、これを20
0℃、4時間の条件で二次加硫し、その後、円筒研削盤
にて研磨してスキン層を除去するとともに、外径値を揃
え、現像剤供給用スポンジゴムロール1を製造した。そ
して、C−1の添加量の少ない順に実施例1、2、3と
した。
【0032】比較例1、2 C−1の添加量を0.1、0.7重量部とした以外は、
実施例1、2、3と同様にして得られた現像剤供給用ス
ポンジゴムロール1をそれぞれ比較例1、2とした。 実施方法 実施例1、2、3及び比較例1、2で得られた現像剤供
給用スポンジゴムロール1の硬度を測定し、現像剤供給
用スポンジゴムロール1の良否を本発明に係る方法で判
定した。硬度計は、高分子計器(株)製のアスカーF硬度
計4を用いた。また、これを電子写真方式のプリンター
に組み込んで印字試験を実施した。印字試験の結果は、
5000枚印字後のかぶりとかすれの発生の有無により
評価した。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1から明らかなように、本発明に係る良
否判定方法によれば、従来の方法では差が分からない、
あるいは差が1〜2位で非常に判別しずらいものでも容
易に判別することができる。これにより、判別した30
以上70以下の硬度では良好な印字が得られることが分
かる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シリコー
ンゴムスポンジ製のスポンジゴムロールを用いるので、
現像剤に対する電荷付与特性を確保することができると
いう効果がある。また、シリコーンゴムスポンジは、耐
熱性、耐寒性及び耐候性等に優れるので、装置内の温度
や湿度に依存することが少ない。したがって、現像剤が
限定されたり、装置の仕様が制約されるという事態を解
消することが可能になる。また、シリコーンゴムスポン
ジは、耐オゾン性にも優れるので、スポンジゴムロール
の表面劣化の防止が期待できる。また、スポンジゴムロ
ールの外周面にアスカーF硬度計の加圧面を接触させ、
この時点の硬度を把握してスポンジゴムロールの硬度と
するので、スポンジゴムロールの硬度の微妙な変化を検
出、管理することができ、現像剤供給用スポンジゴムロ
ールの現像剤供給機能、未消費現像剤かき落とし機能、
及び現像剤に電荷を付与する機能を確保することができ
る。
【0036】また、硬度30以上70以下を基準にスポ
ンジゴムロールを判定するので、かぶりやかすれの防止
を図ることができる。さらに、使用形態とかけ離れたシ
ートではなく、実際の現像剤供給用スポンジゴムロール
の硬度を測定するので、実使用状況とも一致し、現像剤
供給機能、未消費現像剤かき落とし機能、及び電荷付与
機能をより確保できる。よって、未消費現像剤かき落と
し機能と、現像剤への非ダメージ性とを両立させること
ができ、良好な印字品位を長期間維持したり、管理する
ことが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像剤供給用スポンジゴムロール
の実施形態を示す正面説明図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明に係る現像剤供給用スポンジゴムロール
の良否判定方法の実施形態におけるアスカーF硬度計を
示す正面説明図である。
【図4】本発明に係る現像剤供給用スポンジゴムロール
及びその良否判定方法の実施形態を示す使用状態説明図
である。
【図5】図4の側面図である。
【符号の説明】
1 現像剤供給用スポンジゴムロール 2 芯体 3 スポンジゴムロール 4 アスカーF硬度計 5 押針 6 加圧面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯体にスポンジゴムロールを貫通支持さ
    せ、このスポンジゴムロールで現像剤カートリッジから
    現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給用スポンジ
    ゴムロールであって、 該スポンジゴムロールをシリコーンゴムスポンジで成形
    するとともに、該スポンジゴムロールの硬度を、スポン
    ジゴムロールの外周面にアスカーF硬度計の押針の中心
    部を押し付け、かつ該スポンジゴムロールの外周面に該
    アスカーF硬度計の加圧面を接触させた場合に30以上
    70以下としたことを特徴とする現像剤供給用スポンジ
    ゴムロール。
  2. 【請求項2】 芯体に貫通支持され、現像剤カートリッ
    ジから現像剤担持体に現像剤を供給するシリコーンゴム
    スポンジ製のスポンジゴムロールの良否を判定する現像
    剤供給用スポンジゴムロールの良否判定方法であって、 該スポンジゴムロールの外周面にアスカーF硬度計の押
    針の中心部を押し付け、かつ該スポンジゴムロールの外
    周面に該アスカーF硬度計の加圧面を接触させた場合に
    硬度が30以上70以下のときにはスポンジゴムロール
    を良好と判定し、それ以外の値のときには該スポンジゴ
    ムロールを不良と判定することを特徴とする現像剤供給
    用スポンジゴムロールの良否判定方法。
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JP2012211955A (ja) * 2011-03-30 2012-11-01 Shin Etsu Polymer Co Ltd 現像剤搬送ローラ、現像装置及び画像形成装置

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