JP2000221578A - ファインダー画面内表示装置、ファインダー及び光学機器 - Google Patents

ファインダー画面内表示装置、ファインダー及び光学機器

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JP2000221578A
JP2000221578A JP11023607A JP2360799A JP2000221578A JP 2000221578 A JP2000221578 A JP 2000221578A JP 11023607 A JP11023607 A JP 11023607A JP 2360799 A JP2360799 A JP 2360799A JP 2000221578 A JP2000221578 A JP 2000221578A
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light
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display device
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JP11023607A
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Hideaki Ueda
秀昭 植田
Yoshihisa Terasaka
佳久 寺阪
Keiichi Furukawa
慶一 古川
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラ等の撮影機器、望遠鏡、顕微鏡等のフ
ァインダーを装備した光学機器のファインダー画面の中
に情報を表示するファインダー画面内表示装置であっ
て、ファインダーを通しての被観察体の観察状況(例え
ば撮影機器の場合の被写体の撮影状況)を示唆する情報
を必要に応じてファインダー画面内に被観察体像と重ね
て視認性に優れる状態で表示でき、しかも情報表示時、
非表示時にかかわらず、被観察体像がよく見え、情報表
示のためのバックライトや表示を外部から照明するため
の光源が不要でそれだけ構造が簡素化されているファイ
ンダー画面内表示装置を提供する。またかかるファイン
ダー画面内表示装置を備えたファインダー及び該ファイ
ンダーを備えた光学機器を提供する。 【解決手段】 ファインダーにより観察される被観察体
像の結像位置近傍の光路内に有機エレクトロルミネッセ
ンス素子36が配置され、素子36の同一箇所で発光色
を異ならせて被観察体像に重ねて情報表示できるファイ
ンダー画面内表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカメラ等の撮影機
器、望遠鏡、顕微鏡等のファインダーを装備した光学機
器のファインダー画面内に情報を表示するファインダー
画面内表示装置に関する。例えば、カメラ等の撮影機器
の使用にあたり、そのファインダー画面内における撮影
範囲のずれ、撮影モード、被写体の輝度等の撮影状況を
示唆する情報を被写体像と重ねて表示できるファインダ
ー画面内表示装置に関する。また、本発明は上記ファイ
ンダー画面内表示装置を備えたファインダー、及びこの
ファインダーを備えた光学機器に関する。
【0002】
【従来技術】カメラを例にとると、一般に、撮影光学系
とファインダー光学系とを独立させて備えるカメラで
は、図30に示すように、ファインダー光学系51を通
して見えるファインダー画面52に対して撮影光学系4
5により実際に撮影される撮影範囲53がずれる、いわ
ゆるパララックスという現象が生ずる。このずれ量は、
カメラから被写体までの撮影距離が中・遠距離であると
きに小さく、近距離になるほど大きくなるように設定さ
れるのが普通である。
【0003】このずれ量は、撮影光学系とファインダー
光学系とを独立させて備えるカメラでは完全に無くすこ
とはできない。そのため、図31に示すように、ファイ
ンダー画面52内に近距離撮影の場合の撮影範囲を示す
パララックス補正マーク54が表示されることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のカメラにおいて、図31に示すファインダー画面5
2内のパララックス補正マーク54は常時表示されてい
るため、マーク表示が不要な撮影距離が中・遠距離であ
るときには目障りである。パララックスが生じていると
きの撮影画像中心の位置を点状に示す補正マークを示す
ようにしたものも提案されているが、このようなものに
おいてマクロ撮影を行う機構を取り入れた場合には、マ
クロ撮影モードに対応するパララックス補正マークの表
示位置がファインダー画面の中央付近となり、撮影時の
被写体確認の際に目障りとなる。
【0005】このようなファインダー光学系と撮影光学
系とが独立したカメラにおけるパララックス補正マーク
の問題に限らず、例えばファインダー光学系と撮影光学
系と同じである一眼レフカメラにおいては、ファインダ
ー画面内に表示することにより使用者に示唆することが
望まれる撮影状況の情報として、ファインダー画面内に
おける撮影領域のずれ以外に、撮影モードや被写体の輝
度、オートフォーカス領域等の情報があるが、それら撮
影状況情報の表示は液晶表示や投影表示で行われている
だけであった。そのため、情報表示のためのバックライ
トや光源が必要であり、また表示素子を被写体像と重ね
た場合に該被写体像が非常に暗くなり視認性も低下する
という問題があった。
【0006】そこで本発明は、カメラ等の撮影機器、望
遠鏡、顕微鏡等のファインダーを装備した光学機器のフ
ァインダー画面の中に情報を表示するファインダー画面
内表示装置であって、・光学機器におけるファインダー
を通しての被観察体の観察状況(例えば該光学機器が撮
影機器であるときには、そのファインダー画面内におけ
る撮影範囲のずれ、撮影モード、被写体の輝度、オート
フォーカスの範囲等の撮影状況)を示唆する情報を必要
に応じてファインダー画面内に被観察体像と重ねて視認
性に優れる状態で表示でき、・しかも情報表示時、非表
示時にかかわらず、被観察体像がよく見え、・情報表示
のためのバックライトや表示を外部から照明するための
光源が不要でそれだけ構造が簡素化されているファイン
ダー画面内表示装置を提供することを課題とする。ま
た、本発明は、かかるファインダー画面内表示装置を備
えたファインダー及び該ファインダーを備えた光学機器
であって、該ファインダー画面内表示装置の利点をその
まま活用できるファインダー及び光学機器を提供するこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、先ず、次の(1)から(3)のファインダー
画面内表示装置を提供する。 (1)第1のファインダー画面内表示装置 ファインダーにより観察される被観察体像の結像位置近
傍の光路内に有機エレクトロルミネッセンス素子が配置
され、該素子の同一箇所で発光色を異ならせて被観察体
像に重ねて情報表示できることを特徴とするファインダ
ー画面内表示装置。 (2)第2のファインダー画面内表示装置 ファインダーにより観察される被観察体像の結像位置近
傍の光路内に有機エレクトロルミネッセンス素子が配置
され、該素子が部分的に発光色を異ならせて被観察体像
に重ねて情報表示できることを特徴とするファインダー
画面内表示装置。 (3)第3のファインダー画面内表示装置 ファインダーにより観察される被観察体像の結像位置近
傍の光路内に有機エレクトロルミネッセンス素子が配置
され、該素子の発光層には蛍光色素がドープされてお
り、該素子は部分的に発光色を異ならせて被観察体像に
重ねて情報表示できることを特徴とするファインダー画
面内表示装置。本発明に係るいずれのファインダー画面
内表示装置においても、前記観察状況を示唆する情報と
しては、カメラ等の撮影機器に用いられるものを例にと
ると、ファインダー画面内における撮影領域のずれ、撮
影モードや被写体の輝度、オートフォーカス領域を例示
できる。
【0008】本発明に係る表示装置で使用される有機エ
レクトロルミネッセンス素子は、電気信号に応じて発光
し、且つ、発光物質として有機化合物を用いて構成され
た素子である。有機エレクトロルミネッセンス素子は、
基本的には有機発光層及び該層を挟んだ対向電極より構
成されている。有機エレクトロルミネッセンス素子にお
ける発光は、電極の一方から電子が注入され、もう一方
の電極から正孔が注入されることにより、有機発光層中
で電子と正孔が結合し、発光体がより高いエネルギー準
位に励起され、励起された発光体が元の基底状態に戻る
際に、その余分なエネルギーを光として放出する現象で
ある。
【0009】そして、発光効率を上げるために、前記基
本的構成に加え、正孔を注入する陽極側にはさらに正孔
輸送層を設けたり、電子を注入する陰極側にはさらに電
子輸送層を設けたりする構成が採用される。
【0010】本発明のファインダー画面内表示装置によ
ると、レンズを通過した被観察体像を結像させる光学系
を備えたカメラ等の光学機器のファインダーにおいて、
有機エレクトロルミネッセンス素子がファインダーによ
り観察される被観察体像の結像位置に配置されているの
で、該素子による情報表示を行っていない通常の状態で
は被観察体像が見え、情報表示時には、前記第1の表示
装置では素子の同一箇所で必要に応じ発光色を異ならせ
て表示された情報が、また、前記第2及び第3の表示装
置においては部分的に発光色を異ならせて表示された情
報が被観察体像と重なって見える。
【0011】このように情報表示時、非表示時にかかわ
らず被観察体像がよく見え、また、被観察体の結像位置
に有機エレクトロルミネッセンス素子があるため、それ
による情報表示がはっきり見え、またその表示発光色が
多色であるため非常に認識しやすい。さらに、有機エレ
クトロルミネッセンス素子は、液晶表示や投影表示で要
求されるバックライトや投影機構が不要であるから、そ
れだけファインダー画面内表示装置の構造が簡素化され
る。かくして本発明に係るファインダー画面内表示装置
は、簡単な構成でファインダー内の表示の視認性を高
め、発光開始電圧が低く、発光強度が大きく、繰り返し
使用時での安定性、視認性に優れている。
【0012】有機エレクトロルミネッセンス素子は全体
的に透光性を有していることが望ましい。しかし、一部
が不透光性であっても、素子全体としてみれば、その不
透光性部分が目障りになるほどでなく、従って実質上透
光性を有すると言える状態でもよい。いずれにしても、
陰極と陽極はともに透光性のある材料で形成することが
できる。透光性のある電極材料としては、酸化錫、酸化
インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、一般的にI
TOと呼ばれる酸化インジウム錫化合物等の導電性金属
酸化物を例示できる。また、陰極や陽極は、金、銀、マ
グネシウム、インジウム等の金属からなる透光性を有す
る薄膜で形成してもよい。
【0013】ここで、有機エレクトロルミネッセンス素
子の構成等を特定した本発明に係るファインダー画面内
表示装置を以下に例示する。 1)前記有機エレクトロルミネッセンス素子は少なくと
も陽極、正孔輸送層、発光層及び陰極を含んでおり、該
陽極が酸化インジウム錫化合物薄膜からなり、該陰極が
透光性の金属薄膜からなる前記第1、第2又は第3のフ
ァインダー画面内表示装置。 2)前記有機エレクトロルミネッセンス素子が少なくと
も陽極、正孔輸送層、発光層及び陰極を含んでおり、該
陽極及び陰極がともに透明導電性金属酸化物薄膜からな
る前記第1、第2又は第3のファインダー画面内表示装
置。
【0014】3)前記有機エレクトロルミネッセンス素
子が少なくとも陽極、正孔輸送層、発光層、電子注入層
及び陰極からなり、該電子注入層は仕事関数4.5eV
以下の金属を含有する透光性の金属薄膜からなり、前記
陽極と陰極がともに透明導電性金属酸化物薄膜からなる
前記第1、第2又は第3のファインダー画面内表示装
置。 4)前記有機エレクトロルミネッセンス素子が少なくと
も陽極、正孔輸送層、発光層、電子注入層及び陰極を含
んでおり、該電子注入層はアルカリ金属若しくはアルカ
リ土類金属の酸化物、又はアルカリ金属若しくはアルカ
リ土類金属のハロゲン化物の透光性を有する薄膜からな
り、前記陽極及び陰極がともに透明導電性金属酸化物薄
膜からなる前記第1、第2又は第3のファインダー画面
内表示装置。
【0015】5)前記有機エレクトロルミネッセンス素
子が少なくとも陽極、正孔輸送層、発光層、電子注入層
及び陰極を含んでおり、該電子注入層はアルカリ金属若
しくはアルカリ土類金属の有機金属塩、又はアルカリ金
属若しくはアルカリ土類金属の有機金属錯体の透光性を
有する薄膜からなり、前記陽極及び陰極がともに透明導
電性金属酸化物薄膜からなる前記第1、第2又は第3の
ファインダー画面内表示装置。 6)前記有機エレクトロルミネッセンス素子が少なくと
も陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子注入層
及び陰極を含んでおり、前記陽極及び陰極がともに透明
導電性金属酸化物薄膜からなる前記第1、第2又は第3
のファインダー画面内表示装置。
【0016】7)前記有機エレクトロルミネッセンス素
子が少なくとも陽極、第一電荷輸送層、発光層、第二電
荷輸送層及び陰極を含んでおり、該第一及び第二電荷輸
送層がともに正孔輸送性化合物又は電子輸送性化合物か
らなり、前記発光層には2種類以上の蛍光色素がドープ
されている前記第1、第2又は第3のファインダー画面
内表示装置。 8)前記有機エレクトロルミネッセンス素子が少なくと
も陽極、第一電荷輸送層、発光層、第二電荷輸送層及び
陰極からなり、該第一及び第二電荷輸送層はともに正孔
輸送性化合物又は電子輸送性化合物からなり、前記発光
層には2種類以上の蛍光色素がドープされているととも
に前記陽極及び陰極がともに透明導電性化合物薄膜から
なる前記第1、第2又は第3のファインダー画面内表示
装置。
【0017】9)前記有機エレクトロルミネッセンス素
子が少なくとも陽極、第一発光層、正孔又は電子のどち
らかの移動を妨げるブロッキング層、第二発光層及び陰
極を含んでおり、前記第一発光層の発光色と前記第二発
光層の発光色とが異なっている前記第1、第2又は第3
のファインダー画面内表示装置。 10)前記有機エレクトロルミネッセンス素子が少なくと
も陽極、第一発光層、正孔又は電子のどちらかの移動を
妨げるブロッキング層、第二発光層及び陰極を含んでお
り、前記第一発光層の発光色と前記第二発光層の発光色
とが異なっており、前記陽極、第一発光層、ブロッキン
グ層、第二発光層及び陰極はすべて実質的に透光性を有
している前記第1、第2又は第3のファインダー画面内
表示装置。
【0018】11)前記有機エレクトロルミネッセンス素
子が陽極、発光層及び陰極を含む積層構造体を2以上積
み重ねた構造のものであり、最も外側に位置する陽極及
び陰極の間に位置する陽極、発光層及び陰極が実質的に
透光性を有している前記第1、第2又は第3のファイン
ダー画面内表示装置。
【0019】また本発明は前記ファインダー画面内表示
装置の変形例として次の第4から第8のファインダー画
面内表示装置も提供する。 (4)第4ファインダー画面内表示装置 ファインダーにより観察される被観察体像の結像位置近
傍の光路内に有機エレクトロルミネッセンス素子が配置
され、該素子が部分的に発光色を異ならせて被観察体像
に重ねて情報表示でき、情報表示部分が複数に分割され
ていて、各分割部分は透光性の部分と不透光性の部分と
を有していることを特徴とするファインダー画面内表示
装置。このファインダー画面内表示装置においては、有
機エレクトロルミネッセンス素子における前記不透光性
の部分は、前記ファインダー画面内において画面枠に近
い部位に位置していてもよい。
【0020】(5)第5ファインダー画面内表示装置 ファインダーにより観察される被観察体像の結像位置近
傍の光路内に有機エレクトロルミネッセンス素子が配置
され、被観察体像に重ねて情報表示でき、同一発光部分
が駆動条件によって異なる発光色を示すことを特徴とす
るファインダー画面内表示装置。
【0021】このファインダー画面内表示装置の場合、
有機エレクトロルミネッセンス素子は全体的に実質的に
透光性を有している場合を例示できる。また、有機エレ
クトロルミネッセンス素子が少なくとも陽極、第一発光
層、正孔又は電子のどちらかの移動を妨げるブロッキン
グ層、第二発光層及び陰極からなり、前記第一発光層の
発光色と前記第二発光層の発光色とが異なっており、前
記陽極、第一発光層、ブロッキング層、第二発光層及び
陰極がすべて実質的に透光性を有している場合も例示で
きる。さらに、有機エレクトロルミネッセンス素子が少
なくとも陽極、発光層及び陰極を含む積層構造体を2以
上積み重ねた構造のものであり、それぞれの陽極、発光
層、陰極が実質的に透光性を有している場合も例示でき
る。
【0022】(6)第6ファインダー画面内表示装置 情報表示素子として前記有機エレクトロルミネッセンス
素子に加え液晶表示素子も含んでいる前記第1から第5
のいずれかのファインダー画面内表示装置。このファイ
ンダー画面内表示装置の場合、有機エレクトロルミセン
ス素子はスタティック駆動され、前記液晶表示素子は単
純マトリクス駆動され得る。前記第1から第6のいずれ
のファインダー画面内表示装置においても、前記表示素
子は、複数の情報を表示でき、それらの情報表示は個別
的に形状が決められていてもよい。また、前記表示素子
は、撮像エリア情報を表示できるもの、焦点が合致した
エリアの情報を表示できるものが考えられる。
【0023】(7)第7ファインダー画面内表示装置 ファインダーにより観察される被観察体像の結像位置近
傍の光路内に有機エレクトロルミネッセンス素子が配置
され、該素子の情報表示部分が複数に分割されていて、
該複数分割部分には所定の発光色を呈する透光性の分割
部分と前記発光色とは異なる発光色を呈する不透光性の
分割部分とを含み、該透光性の分割部分は被観察体像に
重なる部位に配置され、該不透光性の分割部分は被観察
体像に関係しない部位に配置されていることを特徴とす
るファインダー画面内表示装置。
【0024】(8)第8ファインダー画面内表示装置 ファインダーにより観察される被観察体像の結像位置近
傍の光路内に有機エレクトロルミネッセンス素子が配置
され、被観察体像に重ねて情報表示でき、該被観察体像
に重ねて情報表示する部分が複数に分割されていて、該
各分割部分が異なる発光色で発光でき、それぞれ独立し
て駆動されることを特徴とするファインダー画面内表示
装置。
【0025】本発明に係るいずれのファインダー画面内
表示装置においても、有機エレクトロルミネッセンス素
子の陽極から陰極に至る厚さは、素子のブレイクダウン
を防ぎつつ、素子の駆動電圧を低く抑制するために、2
00nm〜2000nmとすることができる。陽極・陰
極間部分の厚さとしては、20nm〜200nm程度と
することができる。そして本発明は、さらに、以上説明
した本発明に係るいずれかの有機エレクトロルミネッセ
ンス素子利用のファインダー画面内表示装置を備えたフ
ァインダー、及び該ファインダーを備えた光学機器を提
供するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明実施の形態を図面を
参照して説明する。図1から図9のそれぞれは本発明に
係るファインダー画面内表示装置に採用される有機エレ
クトロルミネッセンス素子の例の概略構成を模式的に示
している。なお、図1から図9に示す各有機エレクトロ
ルミネッセンス素子においては、同様の機能部分につい
ては同じ参照符号を付してある。図1に示す有機エレク
トロルミネッセンス素子Aは、透明基板G上に陽極1、
正孔注入輸送層2、有機発光層3及び陰極5を順次積層
形成したものである。図2に示す有機エレクトロルミネ
ッセンス素子Bは、透明基板G上に陽極1、正孔注入輸
送層2、有機発光層3、電子輸送層6、電子注入層4及
び陰極5を順次積層形成したものである。
【0027】図3に示す有機エレクトロルミネッセンス
素子Cは、透明基板G上に陽極1、正孔注入層7、正孔
輸送層8、有機発光層3、電子輸送層6、電子注入層4
及び陰極5を順次積層形成したものである。図4に示す
有機エレクトロルミネッセンス素子Dは、表示素子Cの
変形例であり、透明基板G上に陽極1、正孔注入層7、
正孔輸送層8、有機発光層3、電子輸送層6、電子注入
層4、陰極5及び封止膜9を順次積層形成したものであ
る。図5に示す有機エレクトロルミネッセンス素子E
は、透明基板G上に陽極1、正孔注入輸送層2、有機発
光層3、電子注入層4及び陰極5を順次積層形成したも
のである。
【0028】図6に示す有機エレクトロルミネッセンス
素子Fは、透明基板G上に陽極1、正孔注入層7、正孔
輸送層送8、有機発光層3、電子注入層4及び陰極5を
順次積層形成したものである。図7に示す表示素子H
は、透明基板G上に陽極1、正孔輸送性化合物又は電子
輸送性化合物からなる電荷輸送層10a、有機発光層
3、電荷輸送層10aと同種電荷の輸送性を有する化合
物からなる電荷輸送層10b及び陰極5を順次積層形成
したものである。図8に示す有機エレクトロルミネッセ
ンス素子Iは、透明基板G上に陽極1、第1有機発光層
3a、正孔輸送性化合物又は電子輸送性化合物からなる
ブロッキング層10c、第2有機発光層3b及び陰極5
を順次積層形成したものである。図9に示す有機エレク
トロルミネッセンス素子Jは、透明基板G上に、陽極
1、有機発光層3及び陰極5からなる積層構造体を2段
に積み重ねたものである。
【0029】前記いずれの有機エレクトロルミネッセン
ス素子においても、陽極1と陰極5に電源PWから所定
の電圧を印加することにより有機発光層3が発光する。
但し、図9の素子Jでは、各構造体ごとに電源PW1、
PW2から電圧が印加される。一つの電源で電圧を印加
すべき構造体をスイッチで選択できるようにしてもよ
い。図1から図7に示すような構成の素子を2以上積み
重ねることにより、或いは図8や図9に示す表示素子の
ように、さらに陽極と陰極との間に複数種類の有機発光
層を適当な正孔移動関連層や電子移動関連層と組み合せ
て配置し両電極間に印加する電圧の大きさを変えること
により発光色を変化できるようにした表示素子などのよ
うに有機発光層が2層以上ある素子では、カラー化を図
ることや、素子の同一表示部分を違った色に発光をさせ
ることも可能である。
【0030】また、有機発光層を2以上有する場合に
は、各層に違った蛍光色素をドープして電界を印加する
方向を変えることによって、或いは各層を異なる発光材
料で形成して電界を印加する方向を変えることによっ
て、各層の発光色を変化させることもできる。また、発
光層に2種類以上の蛍光色素をドープして印加電圧を調
整することによって発光色を変化させることもできる。
例えば、図7に示す構成の表示素子Hにおいて、発光層
3を3層構成とし、中央の発光層を挟む上下の発光層に
それぞれ異なる種類の蛍光色素をドープすると、陰極と
陽極との間に印加する電界の向きを正・逆に切替えるこ
とにより表示素子Hの発光色を変化させることができ
る。また、図8に示す構成の表示素子Iにおいて、第1
発光層3aと第2発光層3bとで異なる種類の発光材料
を使用することにより、陰極と陽極との間に印加する電
界の向きを正・逆に切替えることにより表示素子Iの発
光色を変化させることができる。要するに発明の課題解
決のために適宜良好な構造を採用することができる。
【0031】正孔注入層や電子注入層を設けるときに
は、正孔や電子の注入性が向上し、発光効率が向上し、
素子の寿命を延ばすことができる。また、発光層に蛍光
量子効率の高い蛍光色素を微量添加( ドープ) すること
により任意の発光色を得ることができる。また、蛍光色
素のドープにより素子の発光効率を大幅に改善でき、本
発明に係るファインダー画面内表示装置に用いる有機エ
レクトロルミネッセンス素子を発光させるために必要な
発光開始電圧は低くてよくなり、そのために安定して長
時間の発光を可能ならしめることができる。同様に、正
孔輸送層や電子輸送層などの電荷輸送層を設けることに
より、正孔又は電子の輸送性が向上し、発光効率を改善
することができる。
【0032】前記いずれの有機エレクトロルミネッセン
ス素子においても、透明基板Gとしては、適度の強度を
有し、有機エレクトロルミネッセンス素子作製時、膜蒸
着時等における熱に悪影響を受けず、透明なものであれ
ば特に限定されないが、そのようなものを例示すると、
ガラス基板、透明な樹脂、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテ
ルケトン等を挙げることができる。図1から図9に示す
表示素子だけでなく、本発明に係るファインダー画面内
表示装置に採用する有機エレクトロルミネッセンス素子
の陽極、有機発光層、陰極等は、前記の透明基板上に積
層形成できる。
【0033】図1から図9に示す表示素子だけでなく、
本発明に係るファインダー画面内表示装置に採用する有
機エレクトロルミネッセンス素子全般について言えるこ
とであるが、図示の陽極1を含め、陽極は導電性物質で
形成する。かかる陽極膜の材料として、4.5eVより
も大きい仕事関数を持つ導電性物質を用いることが好ま
しい。かかる物質として、炭素、バナジウム、鉄、コバ
ルト、ニッケル、銅、亜鉛、タングステン、銀、錫、金
等及びそれらの合金のような金属のほか、酸化錫、酸化
インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化ジルコニ
ウム等の金属酸化物及びそれらの固溶体(例えばITO
として知られている酸化インジゥム・錫の固溶体)や混
合体などの導電性金属化合物を例示できる。
【0034】陽極は透光状態から素子の発光が見られる
ように、透明電極にすることが望ましい。陽極を形成す
る場合、透明基板上に、前記したような導電性物質を用
い、蒸着、スパッタリング等の手法やゾル―ゲル法或い
はかかる物質を樹脂等に分散させて塗布する等の手法を
用いて所望の透光性と導電性が確保されるように形成す
ることができる。陽極の膜厚は、金属製陽極か、導電性
金属化合物製の陽極かによっても異なるが、透光性を得
るために、概ね10Å〜2000Åの範囲で設定するこ
とができる。透明基板及び陽極として、ガラス基板上に
透明電極が形成されたもの、例えばガラス基板上にIT
O(Indium Tin Oxide)からなる透明電極を設けたも
の、NESAガラスと通称されているコーニング社製
の、透明電極をガラス基板上に形成したもの等を使用し
てもよい。
【0035】図1から図9に示す表示素子だけでなく、
本発明に係るファインダー画面内表示装置に採用する有
機エレクトロルミネッセンス素子全般について言えるこ
とであるが、図示の陰極5を含め、陰極の材料として、
低仕事関数の金属を含有する金属膜から形成できる。か
かる陰極の材料としては、4.5eVよりも低い仕事関
数の金属を含有するものがよく、アルミニウム、インジ
ウム、マグネシウム、カルシウム、チタニウム、イット
リウム、リチウム、ガドリニウム、イッテルビウム、ル
テニウム、マンガン及びそれらの合金を例示できる。
【0036】また、電子の注入性は低下しやすくなる
が、前述の酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、
酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、ITOなどの導電性金属
化合物を用いたり、前述の仕事関数の低い金属合金を用
いて膜厚の小さい陰極を形成し、この陰極を透明導電性
金属化合物で覆ったものを用いることも可能である。こ
のような陰極を採用すると、陽極だけでなく陰極をも透
光性にすることができるので、透光状態から素子の発光
が見られるようになる。陰極を形成する場合も、かかる
導電性物質を用い、蒸着、スパッタリング等の手法やゾ
ル―ゲル法或いはかかる物質を樹脂等に分散させて塗布
する等の手法を用いて所望の透光性と導電性が確保され
るように形成することができる。陰極の膜厚は、仕事関
数の小さい金属薄膜を用いる場合は、10nm〜500
nmの範囲が導電性及び製造安定性の観点から好ましい
が、透光性を確保するという観点からは1nm〜10n
m、より好ましくは1nm〜8nmの範囲とし、さらに
10nm〜500nmの厚さの透明導電性金属化合物で
被覆することが好ましい。導電性金属酸化物等の透光性
の材料を陰極として用いる場合は、10nm〜300n
mの範囲とすることが好ましい。
【0037】図4に示す表示素子では陰極5の上に封止
膜9が設けられているが、この封止膜は有機エレクトロ
ルミネッセンス素子を構成している各層への水分や酸素
の侵入を防止するためのものである。本発明に係るファ
インダー画面内表示装置に採用する他の表示素子におい
ても係る封止膜を設けることができる。封止膜の材料と
しては、MgO,SiO,SiO2 ,Al2 3 ,Ge
O,NiO,CaO,BaO,Fe2 3 ,Y2 3
TiO2 等の金属酸化物、MgF2 ,LiF,Al
3 ,CaF2 等の金属フッ化物等を例示できるが、前
述の導電性酸化錫等の導電性金属酸化物を用いてもよ
い。
【0038】次に図6に示す表示素子を例にとって、素
子構造及び素子製法の例について説明する。透明基板G
上に予め形成した陽極1上に正孔注入層7を形成する。
正孔注入層7を含め、本発明に係るファインダー画面内
表示装置に用いる有機エレクトロルミネッセンス素子に
おいて採用できる正孔注入層は、正孔注入材料である化
合物を蒸着して形成してもよいし、該化合物を溶解した
溶液や該化合物を適当な樹脂とともに溶解した液を用い
てディップコート法やスピンコート法等の塗布法により
形成してもよい。正孔注入層を蒸着法で形成する場合、
その厚さは、1nm〜20nm程度とし、塗布法で形成
する場合は、その厚さは1nm〜50nm程度にすれば
よい。正孔注入層を設けることにより、発光効率が向上
するとともに陽極界面での微小部分での漏れ電流を有効
に防止し、ダークスポットの発生を防ぐことができ、素
子の寿命を延ばすことができる。
【0039】正孔注入層を形成するための正孔注入材料
としては、銅フタロシアニン等のポルフォリン環化合物
やインダンスレン顔料、カーボン膜、ポリアニリン、ポ
リチオフェン等の導電性高分子膜、4,4' ,4" −ト
リス(N−カルバゾリル)トリアミノトリフェニルアミ
ン、N,N' ,N" −トリフェニル−N,N' ,N"−
トリス(3−メチルフェニル)−1,3,5−トリ(4
−アミノフェニル)ベンゼン、4,4' ,4" −トリス
[N,N' ,N" −トリフェニル−N,N' ,N" −ト
リス(3−メチルフェニル)]トリアミノトリフェニル
アミン等のスターバースト型化合物等を例示できる。
【0040】次に、正孔輸送層8を形成する。正孔輸送
層8を含め、本発明に係るファインダー画面内表示装置
に用いる有機エレクトロルミネッセンス素子において採
用できる正孔輸送層或いは正孔注入輸送層は、正孔輸送
材料である化合物を蒸着して形成してもよいし、該化合
物を溶解した溶液や適当な樹脂とともに溶解した液を用
い、ディップコート法やスピンコート法等お塗布法で形
成してもよい。正孔輸送層或いは正孔注入輸送層を蒸着
法で形成する場合、その厚さは、10nm〜100nm
程度とし、塗布法で形成する場合は、10nm〜200
nm程度にすればよい。
【0041】正孔輸送層或いは正孔注入輸送層は、その
膜厚が厚いほど発光させるための印加電圧を高くする必
要があり発光効率が悪くなり、有機エレクトロルミネッ
センス素子の劣化を招きやすい。また膜厚が薄くなると
発光効率はよくなるがブレイクダウンしやすくなり、有
機エレクトロルミネッセンス素子の寿命が短くなる。従
って、発光効率及び素子の寿命を考慮して前記の範囲で
形成すればよい。
【0042】正孔輸送層8を含め、本発明に係るファイ
ンダー画面内表示装置に用いる有機エレクトロルミネッ
センス素子において採用することがある正孔輸送層或い
は正孔注入輸送層の形成に採用できる正孔輸送材として
は、公知のものが使用可能である。例えばN,N' −ジ
フェニル−N,N' −ビス(3−メチルフェニル)−
1,1' −ジフェニル−4,4' −ジアミン、N,N'
−ジフェニル−N,N' −ビス(4−メチルフェニル)
−1,1' −ジフェニル−4,4' −ジアミン、N,
N' −ジフェニル−N,N' −ビス(1−ナフチル)−
1,1' −ジフェニル−4,4' −ジアミン、N,N'
−ジフェニル−N,N' −ビス(2−ナフチル)−1,
1' −ジフェニル−4,4' −ジアミン、N,N' −テ
トラ(4−メチルフェニル)−1,1' −ジフェニル−
4,4' −ジアミン、N,N' −テトラ(4−メチルフ
ェニル)−1,1' −ビス(3−メチルフェニル)−
4,4' −ジアミン、N,N' −ジフェニル−N,N'
−ビス(3−メチルフェニル)−1,1' −ビス(3−
メチルフェニル)−4,4' −ジアミン、N,N' −ビ
ス(N−カルバゾリル)−1,1' −ジフェニル−4,
4' −ジアミン、4,4' ,4" −トリス(N−カルバ
ゾリル)トリアミノトリフェニルアミン、N,N' ,
N" −トリフェニル−N,N' ,N" −トリス(3−メ
チルフェニル)−1,3,5−トリ(4−アミノフェニ
ル)ベンゼン、4,4' ,4" −トリス[N,N',N"
−トリフェニル−N,N' ,N" −トリス(3−メチ
ルフェニル)]トリアミノトリフェニルアミン、N,
N' −ジフェニル−N,N' −ビス(4−メチルフェニ
ル)−1,1' −ビス(3−メチルフェニル)−4,
4' −ジアミンなどを挙げることができる。こららのも
のは2種以上を混合して使用してもよい。
【0043】次に、正孔輸送層8の上に有機発光層3を
形成する。有機発光層3を含め、本発明に係る表示素子
における有機発光層の形成に採用できる有機発光材料、
有機発光体としては、公知のものが使用可能である。例
えば、エピドリジン、2,5−ビス[5,7−ジ−t−
ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル]チオフェン、2,
2' −(1,4−フェニレンジビニレン)ビスベンゾチ
アゾール、2,2' −(4,4' −ビフェニレン)ビス
ベンゾチアゾール、5−メチル−2−{2−[4−(5
−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニ
ル}ベンゾオキサゾール、2,5−ビス(5−メチル−
2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、アントラセン、
ナフタレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリ
レン、ペリノン、1,4−ジフェニルブタジエン、テト
ラフェニルブタジエン、クマリン、アクリジン、スチル
ベン、2−(4−ビフェニル)−6−フェニルベンゾオ
キサゾール、アルミニウムトリスオキシン、マグネシウ
ムビスオキシン、ビス(ベンゾ−8−キノリノール)亜
鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラールト)アルミ
ニウムオキサイド、インジウムトリスオキシン、アルミ
ニウムトリス(5−メチルオキシン)、リチウムオキシ
ン、ガリウムトリスオキシン、カルシウムビス(5−ク
ロロオキシン)、ポリ亜鉛−ビス(8−ヒドロキシ−5
−キノリノリル)メタン、ジリチウムエピンドリジオ
ン、亜鉛ビスオキシン、1,2−フタロペリノン、1,
2−ナフタロペリノン、ベリリウムジベンゾオキシン、
ポリ( 2,5−ジノリルオキシ−p−フェリレンビニレ
ン) 、ペンタフェニルシクロペンタジエンなどを挙げる
ことができる。
【0044】また、一般的な螢光染料、例えば螢光クマ
リン染料、螢光ペリレン染料、螢光ピラン染料、螢光チ
オピラン染料、螢光ポリメチン染料、螢光メシアニン染
料、螢光イミダゾール染料等も使用できる。このうち、
特に、好ましいものとしては、キレート化オキシノイド
化合物を挙げることができる。
【0045】有機発光層は、前記ような有機発光材料を
蒸着して形成してもよいし、有機発光材料を溶解した溶
液や有機発光材料を適当な樹脂とともに溶解した液を用
い、ディップコート法やスピンコート法等の塗布法によ
り形成してもよい。蒸着法で形成する場合、その厚さ
は、1nm〜200nm程度とし、塗布法で形成する場
合は、5nm〜500nm程度にすればよい。有機発光
層は膜厚が厚いほど発光させるための印加電圧を高くす
る必要があり発光効率が悪くなり、有機エレクトロルミ
ネッセンス素子の劣化を招きやすい。また膜厚が薄くな
ると発光効率はよくなるがブレイクダウンしやすくな
り、有機エレクトロルミネッセンス素子の寿命が短くな
る。従って、発光効率及び素子の寿命を考慮して前記の
範囲で形成すればよい。
【0046】なお、有機発光層は上記した発光物質の単
層構成でもよいし、発光の色、発光の強度等の特性を調
整するために、多層構成としてもよい。また、2種以上
の発光物質を混合して形成したり、発光物質(例えば、
ルブレン、クマリン、キナクリドンやキナクリドン誘導
体などの蛍光色素)を、上記の有機発光材料や正孔輸送
材料、又は後述する電子輸送材料にドープしたものでも
よい。
【0047】次に、有機発光層3の上に、電子注入層4
を設ける。電子注入層4を含め、本発明に係る表示素子
で採用することがある電子注入層を形成するための電子
注入材料としては、電子注入層自体の仕事関数が小さく
なるものがよく、アルミニウム、インジウム、マグネシ
ウム、カルシウム、チタニウム、イットリウム、リチウ
ム、ガドリニウム、イッテルビウム、ルテニウム、マン
ガンおよびそれらの合金を例示できる。また同様の効果
を持つものとして、アルカリ金属又はアルカリ土類金属
の酸化物又はハロゲン化物(例えばフッ化物)や、アル
カリ金属又はアルカリ土類金属の有機金属塩又は有機金
属錯体も挙げることができる。
【0048】かかる酸化物、ハロゲン化物、有機金属
塩、有機金属錯体に含有されるアルカリ金属又はアルカ
リ土類金属としては、リチウム、ベリリウム、ナトリウ
ム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、ルビジウ
ム、バリウム、ストロンチウム、セシウム等が挙げられ
るが、中でもリチウム、マグネシウム、カリウム、カル
シウム、セシウムが電子注入性が良好なため特に好まし
い。それらの金属酸化物、金属フッ化物等や、有機金属
塩や有機金属錯体を用いることができる。
【0049】有機金属塩または有機金属錯体としては、
上述の金属を含有するアセチルアセトナート錯体、エチ
レンジアミン錯塩、グリシン錯塩、オキシン錯体、アル
ファーニトロソベーターナフトール錯体、サリチル酸
塩、サリチルアルドキシム錯体、クペロン錯体、ベンゾ
インオキシム錯体、ビピリジン錯体、フェナントロリン
錯体、クラウン錯体、プロリン錯体、ベンゾイルアセト
ン錯体、二価カルボン酸塩、脂肪族カルボン酸塩等が挙
げられる。これらの中でもアセチルアセトナート錯体、
オキシン錯体、サリチル酸塩、サリチルアルドキシム錯
体、二価カルボン酸塩、脂肪族カルボン酸塩が電子注入
性が良好なため特に好ましい。
【0050】電子注入層を設けるにあたり、図3等に示
す表示素子のように、有機発光層3の上に電子輸送層6
を形成し、その上に電子注入層4を形成してもよい。電
子輸送層6を含め、本発明に係る表示素子において採用
できる電子輸送層を形成するための電子輸送材料として
は、次のものを例示できる。すなわち、ニトロ置換フル
オレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェ
ノキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、オキサ
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、チアジアゾー
ル誘導体、クマリン誘導体、ベリリウムジベンゾオキシ
ンやアルミニウムトリスオキシンなどのキレート化オキ
シノイド化合物等を挙げることができる。これらのなか
でも耐熱性の点からキレート化オキシノイド化合物が特
に好ましい。なお、電子輸送層は上記のような電子輸送
材料を蒸着して形成してもよいし、電子輸送材料を溶解
した溶液や電子輸送材料を適当な樹脂とともに溶解した
溶液を用い、ディップコート法、スピンコート法等の塗
布法により形成してもよい。蒸着法で形成する場合、そ
の厚さは1nm〜500nm程度とすればよく、塗布方
法で形成する場合は、5nm〜1000nm程度とすれ
ばよい。
【0051】電子注入層は、通常の抵抗過熱法やスパッ
タリング法、EB蒸着法、イオンプレーティング法、イ
オン化蒸着法等公知の色々な蒸着法で成膜することがで
きる。蒸着法で形成する場合、その厚さは0.1nm〜
20nm程度にすればよい。電子注入層はその膜厚が厚
いほど発光させるための印加電圧を高くする必要があり
発光効率が悪くなり、有機エレクトロルミネッセンス素
子の劣化を招きやすい。また膜厚が薄くなると均一に成
膜することが難しく、欠陥を生じやすくなり、発光効率
も悪くなり、有機エレクトロルミネセンス素子の寿命が
短くなる。従ってこれらを考慮して前記の範囲で形成す
ればよい。
【0052】次に、電子注入層4の上に、前記した陰極
5を形成する。陽極1及び陰極5を含め、本発明に係る
有機エレクトロルミネッセンス素子における陽極と陰極
からなる電極組は、各電極にニクロム線、金線、銅線、
白金線等の適当なリード線10を接続し、電源PWから
所定の電圧を印加することにより該素子が発光する。な
お、図1〜図5、図7〜図9に示すような他の構成の素
子についても、上述したのと同様の方法で各層を順次形
成してゆくことで、有機エレクトロルミネッセンス素子
を形成することができる。上述したのとは逆に、透明基
板上にまず陰極を形成し、その上に有機発光層を含む他
の層を順次形成し、最後に陽極を形成して有機エレクト
ロルミネッセンス素子を作製するようにしてもよい。図
7に示すような、2つの電荷輸送層で発光層を挟んだ構
成の有機エレクトロルミネッセンス素子の場合、電荷輸
送層は発光層の特性に合わせて、上述した正孔輸送材料
又は電子輸送材料を用いて、上述した正孔輸送層又は電
子輸送層と同様に形成すればよい。そして、好ましくは
発光層を3層構成などの複数構成とし、各層ごとに異な
る種類の蛍光色素をドープすればよい。図8に示すよう
な、ブロッキング層を境に2つの有機発光層を設けた構
成の有機エレクトロルミネッセンス素子の場合、ブロッ
キング層は発光層の特性に合わせて、上述した正孔輸送
材料又は電子輸送材料を用いて、上述した正孔輸送層又
は電子輸送層と同様に形成し、正孔又は電子のいずれの
輸送をブロックするようにすればよい。
【0053】次に本発明の第一の実施形態であるファイ
ンダー画面内表示装置を搭載したカメラについて説明す
る。図10は本発明の第一の実施形態であるファインダ
ー画面内表示装置(表示素子として有機エレクトロルミ
ネッセンス素子を含むファインダー画面内表示装置)が
搭載されたカメラの正面図であり、図11は該カメラの
背面図である。この図10及び図11に示すカメラCA
Mには、撮影光学系11とファインダー光学系12が独
立に搭載されており、また測距光学系13、フラッシュ
14、シャッターボタンShb、AF(オートフォーカ
ス)エリアの切替えを行うAFエリア切替えボタンSw
bが備えられている。
【0054】図15は、図10のカメラCAMのファイ
ンダー光学系12を取り出して示す平面図である。ファ
インダー光学系12は、対物レンズ群からなる対物光学
系15と、ダハプリズム16及びペンタプリズム17か
らなる反転光学系18と接眼レンズ19とにより構成さ
れている。被写体からの光束は、対物光学系15によっ
て収束され、ダハプリズム16で光路の方向が変えられ
るとともに上下反転されて、ペンタプリズム17の近傍
で結像する。この対物光学系15による結像面は、被写
体までの距離として設定される撮影距離に応じて、光軸
方向に若干移動する。なお、図15中、20はカメラ使
用者の眼であり、36は有機エレクトロルミネッセンス
素子であり、22は測光レンズ、23は測光素子であ
る。
【0055】図12はカメラCAMに搭載されたファイ
ンダー画面内表示装置に採用される有機エレクトロルミ
ネッセンス素子( 有機EL素子) 例を示す図である。フ
ァインダー内には、図12に示すファインダー画面24
の範囲のみが見えるようになっている。有機エレクトロ
ルミネッセンス素子36は視野枠内( ファインダー画面
24内)に、標準AF(オートフォーカス)エリアフレ
ームの表示部分26、28とワイドAFエリアフレーム
の表示部分25、29、パララックス補正マーク27及
び7セグメント表示部30を有しており、7セグメント
表示部30は日付けや時間、撮影枚数、撮影条件等が表
示される。
【0056】有機エレクトロルミネッセンス素子36の
視野枠( ファインダー画面) 24の外は接着剤等の封止
材によって封止されており、該表示素子の各表示部分は
陽極コネクター31、陰極コネクター32、33、34
及び7セグメント用コネクター35に、パターン化され
た透明電極によって電気的に接続されている。図12に
は、各発光部25、26、27がそれぞれ陰極コネクタ
ー32、33、34に透明電極25a、26a、27a
で接続されている様子と、発光部25と29、発光部2
6と28がそれぞれ透明電極25b、26bで接続され
ている様子を点線で示してある。これらの各表示部分
(発光部分)は有機エレクトロルミネッセンス素子駆動
手段39(図13参照)に電気的に接続されている。
【0057】標準AFエリアフレームの表示部26,2
8、ワイドAFエリアフレームの表示部分25、29、
パララックス補正マーク27はそれぞれ独立にスタテッ
ク駆動され、7セグメント表示部30もスタティック駆
動される。有機エレクトロルミネッセンス素子36の発
光部分25,26,27,28,29,30の陰極には
透明又は不透明な電極が用いられる。しかしそこから有
効視野エリア( ファインダー画面) 24内は透明電極に
よって各コネクターと接続されている。陽極と陰極に電
圧を印加することによって各発光表示部を発光させるこ
とができる。
【0058】このファインダー内表示装置では、素子3
6の表示部自体が発光するため、従来のようにフレーム
表示を外部から照明する照明機構や表示を投影する投影
機構が不要であり、構成が簡単になる。また、照明機構
の位置調整作業も不要である。
【0059】図13は、以上説明したファインダー画面
内表示装置を搭載したカメラCAM全体の動作制御のた
めの回路を示すブロック図である。制御部40には、測
光素子等よりなる測光手段41からファインダー画面2
4に対応する範囲内の被写体の輝度に対する情報が、測
距光学系を含む測距手段42からは撮影距離に関する情
報が、撮影光学系位置検出手段43からは撮影光学系1
1の位置に関する情報が、AFエリア切替えボタンを備
えたAFエリア切替部70からはAFエリアに関する情
報が、さらに、シャッターボタンを備えたレリーズ部3
7からはレリーズの信号が入力される。
【0060】そして、制御部40は、これらの入力され
た情報や信号に基づいて、撮影光学系駆動手段38及び
有機エレクトロルミネッセンス( 有機EL) 表示素子3
6の駆動手段39を制御する。この場合、撮影光学系1
1は、測距手段42からの情報に基づいて得られる撮影
距離に応じてピントが合うように、撮影光学系駆動手段
38と撮影光学系位置検出手段43を用いてその位置が
フィードバック制御される。また、有機エレクトロルミ
ネッセンス表示素子36は、表示素子駆動手段39を介
して点灯、消灯、点滅制御される。
【0061】図14は、制御部40の指示に基づき、有
機エレクトロルミネッセンス表示素子36が点灯、消
灯、点滅制御される様子を示すフローチャートである。
まず、ステップ#10で使用者がシャッターボタンを半
押しにして第一のレリーズスイッチをONにすると、現
在選択されているAFエリアに対応するAFエリアフレ
ームを点灯する。すなわち通常AFエリアが選択されて
いる場合は表示部26、28を点灯し、ワイドAFエリ
アが選択されている場合は表示部25、29を点灯す
る。制御部40はステップ#20で測光手段41により
ファインダー画面24に対応する範囲内の被写体の輝度
の測定、すなわち測光を行い、ステップ#30で測距手
段42により撮影距離Dの測定、すなわち測距を行う。
次にステップ#40において、この撮影距離Dがパララ
ックス補正が必要となる距離D1より大きいと判断した
場合はステップ#80に進んで有機エレクトロルミネッ
センス表示素子36を消灯させ、一方、撮影距離Dが距
離D1以下であると判断した場合は、ステップ#50に
進む。
【0062】さらに、ステップ#50で、撮影距離Dが
ピントが合わせられる最短撮影距離Dmin 未満と判断し
た場合は、ステップ#60に進んで、有機エレクトロル
ミネッセンス素子の表示部26、28又は25、27を
点滅させて使用者の注意を喚起し、撮影距離Dが最短撮
影距離Dmin 以上であると判断した場合は、ステップ#
70に進んで、ファインダー画面24内における撮影領
域53(図30参照)のほぼ中央に当る位置の有機エレ
クトロルミネッセンス素子の表示部27を点灯すること
により、パララックス補正が必要であることを表示す
る。
【0063】ステップ#60、#70又は#80に進ん
だ後、ステップ#90で使用者がシャッターボタンを全
押しにして第二のレリーズスイッチをONすると、ステ
ップ#100でシャッターがレリーズされて撮影が行わ
れ、ステップ#110で有機エレクトロルミネッセンス
素子36が消灯されて、ステップ#120で全工程が終
了する。なお、ステップ#60、#70又は#80に進
んだ後、使用者がシャッターボタンの半押しをやめた場
合は、有機エレクトロルミネッセンス素子36を消灯し
て待機状態に戻る。このように、パララックス補正が必
要でない時は、有機エレクトロルミネッセンス表示素子
36が消灯されて透光状態となるため、従来のファイン
ダー画面24内にパララックス補正マークを常時表示す
る場合のように目障りにならない。
【0064】実際の撮影に当っては、まず、ファインダ
ー画面24を撮影したい範囲に合わせる。そしてシャッ
ターボタンを半押しにすると、カメラ本体に設けられた
測距光学系13(図10参照)により、ファインダー画
面24の中心部に設けられたAF( オートフォーカス)
用フレーム26、28又は25、29で囲まれる領域内
の被写体までの撮影距離が測定されて、その撮影距離に
応じてピントが合うように撮影光学系11が自動的に調
整される。
【0065】このとき、撮影距離が所定値よりも短くパ
ララックス補正が必要であれば、有機エレクトロルミネ
ッセンス素子の表示部27が点灯される。使用者は、有
機エレクトロルミネッセンス素子の表示部27が点灯さ
れた時のみ、シャッターボタンの半押しをやめてカメラ
の向きを変えたり被写体までの距離を変え、再度シャッ
ターボタンを半押ししても表示部27が消灯したままに
なるように被写体とカメラとの相対位置を変える。その
後シャッターボタンを全押しすることにより、パララッ
クス補正の要・不要にかかわらず正確に撮影を行なうこ
とができる。従って、この撮影方法は、従来のように縦
横それぞれの方向のパララックス補正マークを交互に見
て撮影範囲を確認する方法に比べて簡便である。
【0066】次に本発明の第二の実施形態であるファイ
ンダー画面内表示装置を搭載したカメラについて説明す
る。図16(A)は本発明の第二の実施形態であるファ
インダー画面内表示装置が搭載されたカメラの正面図で
あり、図16(B)は該カメラの背面図である。この図
16に示すカメラCAM’は、撮影モード切替スイッチ
Pmを用いて、通常撮影モードとマクロ撮影モードの切
替えができるようになっている。他の構成は図10及び
図11に示した第一実施形態のカメラと同様である。図
17は本発明の第二の実施形態であるファインダー画面
内表示装置を示す図である。このファインダー画面内表
示装置は、有機エレクトロルミネッセンス表示素子部3
6と液晶表示素子部47よりなる二つの表示素子部から
構成されている。ファインダー内には、図17に示す視
野枠を含む有効視野エリア24の範囲と視野枠外の不透
光性の液晶表示部46のみが見えるようになっている。
有機エレクトロルミネッセンス表示素子36は視野枠内
に標準AFエリアフレームの表示部分26、28とマク
ロAFエリアフレームの表示部分25’、29’、パラ
ラックス補正マーク27が表示される。
【0067】有機エレクトロルミネッセンス表示素子3
6の視野枠( ファインダー画面) 24の外は接着剤等の
封止材によって封止されており、表示素子の各表示部分
は陽極コネクター31、陰極コネクター32、33及び
34に、パターン化された透明電極によって電気的に接
続されている。図17には、各発光部25’、26、2
7がそれぞれ陰極コネクター32、33、34に透明電
極25a、26a、27aで接続されている様子と、発
光部25’と29’、発光部26と28がそれぞれ透明
電極25b、26bで接続されている様子を点線で示し
てある。
【0068】図18は、上記カメラCAM’全体の動作
制御のための回路を示すブロック図である。図18に示
すように、制御部40に、AFエリア切替部に代えて、
撮影モード切替スイッチを備えた撮影モード設定部44
から撮影モードに関する情報が入力される点、制御部4
0が制御部40に入力された情報や信号に基づいて液晶
表示素子47の駆動手段71を制御する点以外は、図1
3に示した第一実施形態のものと同様である。図17に
示す各発光部分(表示部分)も有機エレクトロルミネッ
センス素子駆動手段39に電気的に接続される。そして
標準AFエリアフレームの表示部26,28、マクロA
Fエリアフレームの表示部分25’、29’、パララッ
クス補正マーク27はそれぞれ独立に駆動される。有機
エレクトロルミネッセンス素子36の発光部分25’、
26、27、28、29’の陰極は透明または不透明な
電極が用いられる。しかしそこから有効視野エリア( フ
ァインダー画面) 24内は透明電極によって各コネクタ
ーと接続されている。陽極と陰極に電圧を印加すること
によって各発光表示部を発光させることができる。各発
光表示部は図示を省略した駆動回路と接続されており、
スタティック駆動される。
【0069】液晶表示素子部47には通常のバックライ
トタイプの液晶表示素子が用いられ、液晶パネルとして
はTN方式やSTN方式のもの又はTFTを用いたカラ
ーの液晶パネルが用いられ、AFモード、フラッシュモ
ード等を絵表示する絵表示部48と日付や時間、撮影枚
数、撮影条件等を表示するマトリクス表示部から構成さ
れている。液晶表示素子部の各表示部分は透明電極を用
いて電極コネクター49、50と接続されており、これ
らの各表示部分は図示しないが液晶表示素子駆動手段に
電気的に接続され、単純マトリクス駆動される。
【0070】図19は本実施形態において有機エレクト
ロルミネッセンス素子が点灯、消灯、点滅制御される様
子を示すフローチャートである。本実施形態では、近接
撮影を行なうマクロ撮影モードを設定することにより、
ファインダー画面24内における撮影範囲53(図30
参照)のずれが大きくなってパララックス補正が必要な
時に、ファインダー画面24内における撮影範囲53の
位置を表示するようにしている。
【0071】図19において、ステップ#210〜#2
30は、図14のフローチャートにおけるステップ#1
0〜#30と同じである。但し、AFエリアフレーム
は、マクロ撮影モードのとき表示部25’、29’が点
灯され、標準撮影モードのとき表示部26、28が点灯
される。ここでは測光、測距を行なった後、ステップ#
240でマクロ撮影モードが設定されていると判断する
と、ステップ#250へ進み、そうでないと判断すると
ステップ#260へ進む。
【0072】ここでステップ#250へ進んだとき、撮
影距離Dがマクロ撮影モードに対応する、ピントが合わ
せられる最短撮影距離Dmin 1以上であると判断した場
合は、ステップ#270へ進んで、ファインダー画面2
4内における撮影領域53のほぼ中心に当る位置にある
表示部27を点灯することにより、パララックス補正が
必要であることを表示する。一方、ステップ#250で
撮影距離Dが最短撮影距離Dmin 1未満であると判断し
た場合は、ステップ#280に進んで、表示部27を点
滅させて使用者の注意を喚起する。
【0073】また、ステップ#260へ進んだとき、撮
影距離Dがマクロ撮影モード以外の通常撮影モードに対
応するピントが合わせられる最短撮影距離Dmin 2以上
であると判断した場合は、パララックス補正が必要ない
ので、ステップ#290に進んで有機エレクトロルミネ
ッセンス素子36を消灯し、パララックス補正をしない
まま撮影ができるようにし、撮影距離Dが最短撮影距離
Dmin 2未満である場合は、ステップ#280に進ん
で、表示部27を点滅させて使用者の注意を喚起する。
【0074】ステップ#270、ステップ#280又は
#290に進んだ後は、それぞれの場合ともステップ#
300に進み、以下ステップ#330までは、図14に
示したステップ#90〜#120と同じ手順をたどる。
なお、この第二実施形態に係るファインダー画面内表示
装置を用いた実際の撮影方法は、第一実施形態の場合と
同様であり、有機エレクトロルミネッセンス表示素子3
6の表示部27が点灯した場合は、一旦シャッターボタ
ンの半押しをやめ、再度シャッターボタンを半押しして
も表示部27が消灯したままになるように被写体とカメ
ラとの相対位置を変えて撮影を行うようにすればよい。
【0075】以上、第一実施形態及び第二実施形態に係
るファインダー画面内表示装置として、撮影距離或いは
撮影モードに応じて発生するパララックス補正用にファ
インダー画面内における撮影範囲の位置を表示する構成
を説明したが、本発明はこれに限らず、被写体の輝度に
応じて変化する露出が予め設定された連動範囲からずれ
た場合( すなわち、シャッタースピード或いは絞りを可
変範囲の限界まで変化させても被写体の輝度に対応した
適正な露光が得られない場合) に有機エレクトロルミネ
ッセンス素子を点灯或いは点滅させて使用者に警告する
構成や、フィルムの装填ミスが発生した場合に有機エレ
クトロルミネッセンス表示素子を点灯或いは点滅させて
使用者にその旨を伝達する構成としても用いることがで
きる。
【0076】なおその場合、使用者に伝達する情報の種
別に応じて有機エレクトロルミネッセンス素子の表示部
の形、色、表示位置を変えれば、使用者に誤認されるこ
となく、多くの情報を一度に伝達することが可能とな
る。
【0077】このような例として、図29(A)に示す
ような一眼レフカメラに本発明に係るファインダー画面
内表示装置を搭載した例を示す。なお、図29(A)に
おいて、62はファインダー、63は撮影レンズ部、6
4はシャッターボタン、65はシャッター速度調節キ
ー、66は絞り調節キー、67はメインスイッチ兼撮影
モード切替スイッチ、68はAFエリア切替キーであ
る。図29(B)は、図29(A)のカメラにおける有
機エレクトロルミネッセンス素子の位置を、該カメラの
ファインダー光学系55とともに示すものである。図2
9(B)において、20はカメラ使用者の眼、56は撮
影レンズ、57はクイックリターンミラー、58は焦点
板、59はペンタプリズム、60は接眼レンズ、61は
ファインダー画面内表示装置を構成する有機エレクトロ
ルミネッセンス素子である。図29(B)に示すよう
に、ファインダー62により観察される被写体像の結像
位置近傍の光路内に有機エレクトロルミネッセンス素子
61が配置される。本発明のファインダー画面内表示装
置はカメラだけでなく、各種のファインダーを装備した
装置、例えばビデオカメラ、デジタルカメラ、望遠鏡、
双眼鏡、顕微鏡等に適用可能である。
【0078】以下に前記第二実施形態のファインダー画
面内表示装置に採用した有機エレクトロルミネッセンス
素子の作製例について説明する。
【0079】[有機エレクトロルミネッセンス素子の作
製例1]透明ガラス基板100上に陽極及びそれに接続
されるべき通電用の引回し部分のパターンを打ち抜いた
メタルマスクをセットし、スパッタ装置を用いて、IT
O焼結体ターゲット(In2 3 −10wt%SnO2
含有)をスパッタリングし、該メタルマスク上から50
nmの導電性ITO膜を形成した。これにより図20
(A)に示すように、陽極101a、その左右の陽極1
01b、さらにその左右の陽極101c並びに引回し部
分101’を形成した。次に、この基板を真空蒸着装置
に移し、該ITO膜の上に陽極全体を覆う面積の矩形開
口を形成したメタルマスクをセットし、正孔注入層とし
て、4,4' ,4" −トリス[N,N' ,N" −トリフ
ェニル−N,N' ,N" −トリス(3−メチルフェニ
ル)]トリアミノトリフェニルアミンを真空蒸着法によ
り蒸着させ、厚さ15nmの薄膜を形成した。
【0080】次に、同じメタルマスクを用いて該正孔注
入層上に、正孔輸送層として、N,N' −ジフェニル−
N,N' −ビス(1−ナフチル)−1,1' −ジフェニ
ル−4,4' −ジアミンを蒸着させ、厚さ55nmの薄
膜を形成した。かくして図20(B)に示すように、正
孔注入層と正孔輸送層とが積層された膜L1を形成し
た。さらにその上に、楕円形状の陽極101aを覆う位
置をとり、面積を有する矩形開口を形成したメタルマス
クを重ね、有機発光層として、アルミニウムトリスオキ
シンにルブレンを5重量%ドープさせたものを共蒸着に
より蒸着させ、図20(C)に示すパターンの厚さ20
nmの薄膜S1を形成した。
【0081】再び陽極全体を覆う面積の矩形開口を形成
したメタルマスクをセットし、薄膜S1の上から、発光
層兼電子輸送層としてアルミニウムトリスオキシンを蒸
着させ、図20(D)に示すパターンの厚さ50nmの
薄膜S2を形成した。次にメタルマスクを、陽極に対応
するパターンの陰極パターンを打ち抜いたメタルマスク
に交換し、マグネシウムと銀を共蒸着にて10:1の原
子比で50Åの膜厚になるように蒸着させ、図20
(E)に示すパターンの陰極102a、102b、10
2cを形成した。さらにその上に、陰極通電用の引回し
部分のパターンを打ち抜いたメタルマスクをセットし、
封止層を兼ねてITOをスパッタ装置を用いてスパッタ
リングし、図20(F)に示すパターンの、厚さ200
nmの薄膜からなる引回し部分103を形成した。最後
に、図20(G)に示すように、端部に封止用のアクリ
ル系樹脂104aを塗った透明ガラス基板104を被
せ、紫外線照射により該樹脂を硬化させ封止した。この
ようにして、表示部分全体が透光性の2色発光の有機エ
レクトロルミネッセンス素子を作製した。この素子は8
V以上の電圧を印加することによりAFエリアフレーム
は緑色の発光を、パララックス補正マーク部分は黄色の
発色を呈した。
【0082】[有機エレクトロルミネッセンス素子の作
製例2]市販のインジウムスズ酸化物被覆ガラス(IT
Oの厚み約150nm)の基板100’上に陽極及びそ
れに接続されるべき通電用引回し部分のパターンを描い
たスクリーン印刷用マスクを設置し、スクリーン印刷に
よりレジストを塗布し硬化させた後、レジストに覆われ
ていないインジウムスズ酸化物部分を酸でエッチング
し、その後レジストを溶解させた。用いたレジシスト
は、クラリアント社製ポジ型レジストAZ−RFPAで
ある。その基板を中性洗剤、有機溶剤で洗浄し、表面を
紫外線(UV)/オゾン(O 3 )で洗浄した。以上によ
り図21(A)に示すように、陽極105a、その左右
の陽極105b、さらにその左右の陽極105c並びに
引回し部分105’を形成した。
【0083】次いで、真空蒸着装置に移し、陽極全体を
覆う面積の矩形開口を形成したメタルマスクを陽極上に
セットし、正孔注入層として、銅フタロシアニンを該陽
極上に蒸着させ、図21(B)に示すパターンの、厚さ
10nmの薄膜S3を形成した。次に、陽極105aを
覆う面積の矩形開口を形成したメタルマスクをセット
し、正孔注入層S3の上に、発光層としてN,N' −ジ
フェニル−N,N' −ビス(4−メチルフェニル)−
1,1' −ビス(3−メチルフェニル)−4,4' −ジ
アミンにルブレンを5重量%ドープさせたものを共蒸着
させ、図21(C)に示すパターンの、厚さ25nmの
薄膜S4を形成した。次に、陽極105b及び105c
を覆う面積の矩形開口を形成したメタルマスクをセット
し、もう一つの発光層として、ベリリウムジベンゾオキ
シンにキナクリドンを0.5重量%ドープさせたものを
共蒸着させ、図21(D)に示すパターンの、厚さ25
nmの薄膜S5を形成した。
【0084】再び陽極全体を覆う面積の矩形開口を形成
したメタルマスクをセットし、薄膜S4、S5の上か
ら、電子輸送層として、ベリリウムジベンゾオキシンを
蒸着させ、厚さ40nmの薄膜を形成し、さらに同じマ
スクを用いて、電子注入層として、カリウムアセチルア
セトネートを抵抗加熱による蒸着法にて蒸着させ、厚さ
2nmの薄膜を形成した。かくして図21(E)に示す
パターンの、電子輸送層と電子注入層を積層した膜L2
を形成した。その後、陰極及びそれに接続されるべき通
電用引回し部分のパターンを打ち抜いたメタルマスクを
セットし、その上からRFスパッタ装置によりIn2
3 にZnOを5%ドープしたものを用いて、図21
(F)に示すパターンの、膜厚180nmの薄膜106
を形成した。その上に図21(G)に示すように、端部
に封止用のエポキシ樹脂104bを塗ったガラス基板を
載せ、該樹脂を熱硬化させ、封止した。このようにし
て、表示部全体が透光性の2色発光の有機エレクトロル
ミネッセンス素子を作製した。この素子は15V以上の
電圧を印加することによりAFエリアフレームは緑色の
発光を、パララックス補正マーク部分は黄色の発色を呈
した。
【0085】[有機エレクトロルミネッセンス素子の作
製例3]市販のインジウムスズ酸化物被覆ガラス(IT
Oの厚み約150nm)の基板100’上に陽極及びそ
れに接続されるべき通電用引回し部分のパターンを描い
たスクリーン印刷用マスクを設置し、スクリーン印刷に
より作製例2の場合と同じレジストを塗布し硬化させた
後、レジストに覆われていないインジウムスズ酸化物部
分を酸でエッチングし、その後レジストを溶解させた。
その基板を中性洗剤、有機溶剤で洗浄し、表面を紫外線
(UV)/オゾン(O 3 )で洗浄した。以上により図2
2(A)に示すように、陽極105a、その左右の陽極
105b、さらにその左右の陽極105c並びに引回し
部分105’を形成した。
【0086】次いで、該基板を真空蒸着装置に移し、陽
極全体を覆う面積の矩形開口を形成したメタルマスクを
陽極上にセットし、正孔注入層として、4,4' ,4"
−トリス[N,N' ,N" −トリフェニル−N,N' ,
N" −トリス(3−メチルフェニル)]トリアミノトリ
フェニルアミンを蒸着させ、図22(B)に示すよう
に、厚さ10nmの薄膜S6を形成した。
【0087】次に、陽極105aを覆う面積の矩形開口
を形成したメタルマスクをセットし、正孔注入層S6の
上に、発光層として、N,N' −ジフェニル−N,N'
−ビス(4−メチルフェニル)−1,1' −ビス(3−
メチルフェニル)−4,4'−ジアミンに下記〔化1〕
に示す蛍光色素DCM2を5重量%ドープさせたものを
共蒸着により蒸着させ、図22(C)に示すパターン
の、厚さ45nmの薄膜S7を形成した。
【化1】
【0088】また、陽極105bを覆う面積の矩形開口
を形成したメタルマスクをセットし、有機発光層とし
て、アルミニウムトリスオキシンにN,N' −ジメチル
キナクリドンを1重量%ドープさせたものを共蒸着によ
り蒸着させ、図22(D)に示すパターンの、厚さ20
nmの薄膜S8を形成した。さらに、陽極105cを覆
う面積の矩形開口を形成したメタルマスクをセットし、
有機発光層として、アルミニウムトリスオキシンにルブ
レンを3重量%ドープさせたものを共蒸着により蒸着さ
せ、図22(E)に示すパターンの、厚さ20nmの薄
膜S9を形成した。
【0089】次に矩形開口を有するメタルマスクをセッ
トし、有機発光層S7、S8、S9の上に電子輸送層と
して、アルミニウムトリスオキシンを蒸着させ、厚さ6
0nmの薄膜を形成し、さらにその上から、電子注入層
としてカリウムアセチルアセトネートを抵抗加熱による
蒸着法にて蒸着させ、厚さ2nmの薄膜を形成した。か
くして図22(F)に示すパターンの、電子輸送層と電
子注入層とを積層した膜L3を形成した。
【0090】次に陽極に対応する陰極パターンを打ち抜
いたメタルマスクをセットし、その上からAg−Mg合
金( Mg:5at%) を用い、スパッタ装置によりスパ
ッタリングして、図22(G)に示すパターンの陰極1
02a、102b、102cを厚さ50Åで形成した。
続けて陰極通電用の引回し部分のパターンを打ち抜いた
メタルマスクをセットし、その上から、RFスパッタ装
置によりIn2 3 にZnOを5%ドープしたものを用
いて、図22(H)に示すパターンの、厚さ180nm
の薄膜108を形成した。その上に、図22(I)に示
すように、端部に封止用のエポキシ樹脂104bを塗っ
たガラス基板104を載せ、該樹脂を熱硬化させ、封止
した。このようにして、表示部全体が透光性の有機エレ
クトロルミネッセンス素子を作製した。なお、この素子
において10V以上の電圧を印加すると、マクロAFエ
リアフレームはオレンジ色の発光を、標準AFエリアフ
レームは緑色を、パララックス補正マーク部分は黄色の
発色を示した。
【0091】[有機エレクトロルミネッセンス素子の作
製例4]ガラス基板100上に陽極及びその引回し部分
相当の所定パターンを打ち抜いたメタルマスクをセット
し、その上から、スパッタ装置を用いて、ITO焼結体
ターゲット(In2 3 −10wt%SnO2 含有)を
スパッタリングし、図23(A)に示すパターンの、厚
さ50nmの導電性ITO膜109を形成した。次に、
該ITO膜上に、その略全体を覆う面積の矩形開口を形
成したメタルマスクをセットし、真空蒸着装置を用い
て、正孔注入層としてインダンスロンを真空蒸着法によ
り蒸着させ、厚さ10nmの薄膜を形成した。さらに、
同じマスクを用い、正孔輸送層として、N,N' −ジフ
ェニル−N,N' −ビス(1−ナフチル)−1,1' −
ジフェニル−4,4' −ジアミンを蒸着させ、厚さ50
nmの薄膜を形成した。かくして図23(B)に示すよ
うに、正孔注入層と正孔輸送層とを積層した膜L4を形
成した。
【0092】その上に図20(A)に示す陽極101a
に相当するITO膜部分を覆う面積の矩形開口を有する
メタルマスクをセットし、その上から、有機発光層とし
て、アルミニウムトリスオキシンに下記〔化2〕に示す
蛍光色素DCM1を1重量%ドープさせたものを共蒸着
により蒸着させ、図23(C)に示すパターンの、厚さ
20nmの薄膜S10を形成した。
【化2】
【0093】さらに、図20(A)に示す陽極101b
及び101cに相当するITO膜部分を覆う面積の矩形
開口を有するメタルマスクをセットし、その上から、有
機発光層として、アルミニウムトリスオキシンにN,
N' −ジメチルキナクリドンを1重量%ドープさせたも
のを共蒸着により蒸着させて、図23(D)に示すパタ
ーンの、厚さ20nmの薄膜S11を形成した。次に、
ITO膜109の略全体を覆える面積の矩形開口を有す
るメタルマスクをセットし、電子輸送層としてアルミニ
ウムトリスオキシンを蒸着させ、厚さ50nmの薄膜を
形成した。さらに同一のマスクを用いて、電子注入層と
してリチウムオキシンを抵抗加熱による蒸着法にて蒸着
させ、厚さ2nmの薄膜を形成した。かくして図23
(E)に示すパターンの、電子輸送層及び電子注入層の
積層膜L5を形成した。
【0094】次に、前記ITO膜109に対応する陰極
パターンを打ち抜いたメタルマスクをセットし、マグネ
シウムと銀を共蒸着により10:1の原子比で蒸着さ
せ、図23(F)に示すパターンの陰極110a、11
0b、10cを、膜厚80nmで形成した。その上に陰
極通電用の引回し部分のパターンを打ち抜いたメタルマ
スクをセットし、ITO焼結体ターゲットをスパッタ装
置を用いてスパッタリングし、図23(G)に示すパタ
ーンの引回し部111を膜厚100nmで形成した。そ
の上に図23(H)に示すように、端部に封止用のエポ
キシ樹脂104bを塗ったガラス基板104を載せ、該
樹脂を熱硬化させ、封止した。このようにして、発光部
分のみ電極が不透明な有機エレクトロルミネッセンス素
子を作製した。なお、この素子において10V以上の電
圧を印加すると、AFエリアフレームは緑色の発光を、
パララックス補正マーク部分はオレンジ色の発色を示し
た。
【0095】[有機エレクトロルミネッセンス素子の作
製例5]市販のインジウムスズ酸化物被覆ガラス(IT
Oの厚み約150nm)の基板100’上に陽極及びそ
れに接続されるべき通電用引回し部分のパターンを描い
たスクリーン印刷用マスクを設置し、スクリーン印刷に
より作製例2の場合と同じレジストを塗布し硬化させた
後、レジストに覆われていないインジウムスズ酸化物部
分を酸でエッチングし、その後レジストを溶解させた。
その基板を中性洗剤、有機溶剤で洗浄し、表面を紫外線
(UV)/オゾン(O 3 )で洗浄した。以上により図2
4(A)に示すように、陽極105a、その左右の陽極
105b、さらにその左右の陽極105c並びに引回し
部分105’を形成した。
【0096】次いで、該基板を真空蒸着装置に移し、陽
極全体を覆う面積の矩形開口を形成したメタルマスクを
陽極上にセットし、正孔注入層として、銅フタロシアニ
ンを蒸着させ、厚さ10nmの薄膜を形成した。さらに
同一のマスクを用いて正孔輸送層として、N,N' −ジ
フェニル−N,N' −ビス(1−ナフチル)−1,1'
−ジフェニル−4,4' −ジアミンを蒸着させ、厚さ5
0nmの薄膜を形成した。かくして、図24(B)に示
すように、正孔注入層と正孔輸送層の積層膜L6を形成
した。
【0097】次に、陽極105aを覆う面積の矩形開口
を形成したメタルマスクをセットし、膜L6上に、有機
発光層として、アルミニウムトリスオキシンに下記〔化
3〕に示す蛍光色素DCM3を1重量%ドープさせたも
のを共蒸着により蒸着させ、図24(C)に示すパター
ンの、厚さ20nmの薄膜S12を形成した。
【化3】
【0098】また、陽極105bを覆う面積の矩形開口
を形成したメタルマスクをセットし、有機発光層とし
て、アルミニウムトリスオキシンにN,N' −ジメチル
キナクリドンを1重量%ドープさせたものを共蒸着によ
り蒸着させ、図24(D)に示すパターンの、厚さ20
nmの薄膜S13を形成した。さらに、陽極105cを
覆う面積の矩形開口を形成したメタルマスクをセット
し、有機発光層として、アルミニウムトリスオキシンに
ルブレンを3重量%ドープさせたものを共蒸着により蒸
着させ、図24(E)に示すパターンの、厚さ20nm
の薄膜S14を形成した。
【0099】次に矩形開口を有するメタルマスクをセッ
トし、有機発光層S12、S13、S14の上に電子輸
送層として、アルミニウムトリスオキシンを蒸着させ、
厚さ60nmの薄膜を形成し、さらにその上から、電子
注入層としてリチウムアセチルアセトネートを抵抗加熱
による蒸着法にて蒸着させ、厚さ3nmの薄膜を形成し
た。かくして図24(F)に示すパターンの、電子輸送
層と電子注入層とを積層した膜L7を形成した。
【0100】次に陽極に対応する陰極パターンを打ち抜
いたメタルマスクをセットし、その上から、Al−Li
合金( Li:1wt%) をスパッタ装置によりスパッタ
リングして、図24(G)に示すパターンの陰極112
a、112b、112cを、膜厚100nmで形成し
た。続けて陰極通電用の引回し部分のパターンを打ち抜
いたメタルマスクをセットし、その上から、RFスパッ
タ装置によりIn2 3 にZnOを5%ドープしたもの
を用いて、図24(H)に示すパターンの、厚さ180
nmの薄膜113を形成した。その上に図24(I)に
示すように、端部に封止用のエポキシ樹脂104bを塗
ったガラス基板104を載せ、該樹脂を熱硬化させ、封
止した。このようにして、発光部分のみ電極が不透明な
有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。なお、
この素子において10V以上の電圧を印加すると、マク
ロAFエリアフレームは黄色の発光を、標準AFエリア
フレームは緑色を、パララックス補正マーク部分は赤色
の発色を示した。
【0101】[有機エレクトロルミネッセンス素子の作
製例6]透明ガラス基板100上に陽極及びそれに接続
されるべき通電用の引回し部分のパターンを打ち抜いた
メタルマスクをセットし、スパッタ装置を用いて、IT
O焼結体ターゲット(In2 3 −10wt%SnO2
含有)をスパッタリングし、該メタルマスク上から50
nmの導電性ITO膜を形成した。これにより図25
(A)に示すように、陽極101a、その左右の陽極1
01b、さらにその左右の陽極101c並びに引回し部
分101’を形成した。次に、この基板を真空蒸着装置
に移し、該ITO膜の上に陽極全体を覆う面積の矩形開
口を形成したメタルマスクをセットし、電荷輸送層とし
てN,N' −ジフェニル−N,N' −ビス(1−ナフチ
ル)−1,1' −ジフェニル−4,4'−ジアミンを真
空蒸着法により蒸着させ、膜厚30nmの薄膜を形成し
た。
【0102】次に、同一のマスクを用いて第一発光層と
して、アルミニウムトリスオキシンにDCM1を1モル
%ドープさせたもの用い、共蒸着により蒸着させ、膜厚
20nmの薄膜を形成した。さらにその上に同一のマス
クを用いてホスト発光層として、アルミニウムトリスオ
キシンを蒸着させて膜厚20nmの薄膜を形成した。さ
らにその上に同一のマスクを用いて第二発光層として、
アルミニウムトリスオキシンに下記〔化4〕に示す蛍光
色素C540を1モル%ドープさせたものを共蒸着によ
り蒸着させて膜厚20nmの薄膜を形成した。
【化4】
【0103】次に、その上に同一のマスクを用いて電荷
輸送層としてN,N' −ジフェニル−N,N' −ビス
(1−ナフチル)−1,1' −ジフェニル−4,4' −
ジアミンを真空蒸着法により蒸着させ、膜厚30nmの
薄膜を形成した。かくして、図25(B)に示すよう
に、電荷輸送層、第一発光層、ホスト発光層、第二発光
層及び電荷輸送層を積層した膜L8を形成した。最後に
陰極及びその引回し部分相当のパターンを打ち抜いたメ
タルマスクを接し、ITOをスパッタ装置を用いてスパ
ッタリングし、図25(C)に示すパターンの膜厚10
0nmの陰極薄膜114を形成した。その上に図25
(D)に示すように、端部に封止用のエポキシ樹脂10
4bを塗ったガラス基板を載せ、該樹脂を熱硬化させ、
封止した。このようにして、表示部全体が透光性の有機
エレクトロルミネッセンス素子を作製した。この素子に
おいて、25Vの電圧を印加すると橙色の発光を、−2
5Vの電圧を印加すると緑色の発光を示した。したがっ
て、それぞれのマークの同一の部分でも印加電圧を切り
替えることによって発光色を変えることができた。
【0104】[有機エレクトロルミネッセンス素子の作
製例7]市販のインジウムスズ酸化物被覆ガラス(IT
Oの厚み約150nm)の基板100’上に陽極及びそ
れに接続されるべき通電用引回し部分のパターンを描い
たスクリーン印刷用マスクを設置し、スクリーン印刷に
より作製例2の場合と同じレジストを塗布し硬化させた
後、レジストに覆われていないインジウムスズ酸化物部
分を酸でエッチングし、その後レジストを溶解させた。
その基板を中性洗剤、有機溶剤で洗浄し、表面を紫外線
(UV)/オゾン(O 3 )で洗浄した。
【0105】以上により図26(A)に示すように、陽
極105a、その左右の陽極105b、さらにその左右
の陽極105c並びに引回し部分105’を形成した。
次いで、陽極全体を覆う面積の矩形開口を有するメタル
マスクをセットし、その上から、第一発光層として、ポ
リ( 2,5−ジノリルオキシ−p−フェリレンビニレ
ン) をスピンコートにより塗布し、図26(B)に示す
ように膜厚30nmの薄膜S15を形成した。その上に
また陽極全体を覆う面積の矩形開口を有するメタルマス
クをセットし、ブロッキング層として、N,N' −ジフ
ェニル−N,N' −ビス(1−ナフチル)−1,1' −
ジフェニル−4,4' ジアミンを蒸着させて、図26
(C)に示すように、膜厚30nmの厚薄膜S16を形
成した。
【0106】次いで、同一のマスクを用いて、第二発光
層として、下記(化5〕に示される化合物DPVB’を
真空蒸着法により蒸着させて、図26(D)に示すよう
に膜厚30nmの薄膜S17を形成した。
【化5】 その後、陰極パターンを打ち抜いたメタルマスクをセッ
トし、その上からAlを蒸着装置により蒸着させて膜厚
200nmの薄膜を形成し、かくして図26(E)に示
すパターンの陰極115a、115b、115cを形成
した。その後、陰極通電用引回し部分のパターンを打ち
抜いたメタルマスクをセットし、その上からへリコンス
パッタ装置によりIn2 3 にZnOを5%ドープした
ものを用いて膜厚180nmの薄膜116(図26
(F))を形成した。最後に図26(G)に示すよう
に、端部に封止用のアクリル系樹脂104aを塗ったガ
ラス基板104を載せ、紫外線照射により該樹脂を硬化
させ封止した。
【0107】このようにして、発光部分の電極のみ不透
明の有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。こ
の素子において、20Vの電圧を印加すると赤色の発光
を、−20Vの電圧を印加すると青色の発光を示した。
したがって、それぞれのマークの同一の部分でも印加電
圧を切り替えることによって発光色を変えることができ
た。
【0108】[有機エレクトロルミネッセンス素子の作
製例8]市販のインジウムスズ酸化物被覆ガラス(IT
Oの厚み約150nm)の基板100’上に陽極及びそ
れに接続されるべき通電用引回し部分のパターンを描い
たスクリーン印刷用マスクを設置し、スクリーン印刷に
より作製例2の場合と同じレジストを塗布し硬化させた
後、レジストに覆われていないインジウムスズ酸化物部
分を酸でエッチングし、その後レジストを溶解させた。
その基板を中性洗剤、有機溶剤で洗浄し、表面を紫外線
(UV)/オゾン(O 3 )で洗浄した。かくして図27
(A)に示すように、陽極105a、105b、105
c及び引回し部分105’を得た。
【0109】次いで、その上に陽極全体を覆う面積の矩
形開口を有するメタルマスクをセットし、その上から第
一発光層として、下記〔化6〕であらわされるペリレン
顔料を真空蒸着法により蒸着させ、膜厚20nmの薄膜
を形成した。
【化6】
【0110】その上に同じメタルマスクを用いてブロッ
キング層として、N,N' −ジフェニル−N,N' −ビ
ス(1−ナフチル)−1,1' −ジフェニル−4,4'
ジアミンを蒸着させ、膜厚30nmの薄膜を形成した。
【0111】さらに、同一のマスクを用いて第二発光層
として、ペンタフェニルシクロペンタジエンを真空蒸着
法により蒸着させ、膜厚20nmの薄膜を形成した。次
いで、同一のマスクを用いてその上に電子注入層とし
て、アルミニウムトリスオキシンオキシンを真空蒸着法
により蒸着させ、膜厚5nmの薄膜を形成した。かくし
て、図27(B)に示すように、陽極上にこれらの薄膜
の積層体L9を形成した。
【0112】次に陽極に対応する電極パターンを打ち抜
いたメタルマスクをセットし、その上からAlを蒸着装
置により蒸着させて膜厚50Åの薄膜を形成し、かくし
て図27(C)に示すパターンの電極117a、117
b、117cを形成した。その後、電極通電用引回し部
分のパターンを打ち抜いたメタルマスクをセットし、そ
の上からへリコンスパッタ装置によりIn2 3 にZn
Oを5%ドープしたものを用いて、図27(D)に示す
パターンの、膜厚180nmの薄膜118を形成した。
その上に矩形開口を有するメタルマスクを用いて正孔輸
送層として、N,N'−ジフェニル−N,N' −ビス
(1−ナフチル)−1,1' −ジフェニル−4,4' ジ
アミンを蒸着させ、膜厚40nmの薄膜を形成し、さら
に同一のマスクを用いて第三発光層として、アルミニウ
ムトリスオキシンを真空蒸着法により蒸着させ、膜厚4
0nmの薄膜を形成し、図27(E)に示すパターン
の、これらの薄膜の積層体L10を形成した。
【0113】さらに、陰極パターンを打ち抜いたメタル
マスクをセットし、その上から、Al−Li合金( L
i:1wt%) を蒸着装置により蒸着させ、図27
(F)に示すパターンの陰極118c、118b、11
8cを膜厚200nmで形成した。その後、陰極通電用
引回し部分のパターンを有するマスクをセットし、へリ
コンスパッタ装置によりIn2 3 にZnOを5%ドー
プしたものを用いて、図27(G)に示すパターンの、
膜厚180nmの薄膜119を形成した。その上に図2
7(H)に示すように、端部に封止用のアクリル系樹脂
104aを塗ったガラス基板104を載せ、紫外線照射
により該樹脂を硬化させ封止した。
【0114】このようにして、発光部分の電極のみ不透
明の有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。こ
の素子において、ITO電極105a〜105cと半透
明のアルミ電極117a〜117c間でITO電極を正
として25Vの電圧を印加すると赤色の発光を、−25
Vの電圧を印加すると青色の発光を示した。また、半透
明のアルミ電極117a〜117cとAl−Li電極1
18a〜118c間でアルミ電極を正として20Vの電
圧を印加すると緑色の発光を示した。したがって、それ
ぞれのマークの各部分でも、同一の部分でも印加電圧の
かけ方によって発光色を3色に変えることができ、カラ
ー表示も可能である。
【0115】[有機エレクトロルミネッセンス素子の作
製例9]透明ガラス基板100上に陽極及びそれに接続
されるべき通電用の引回し部分のパターンを打ち抜いた
メタルマスクをセットし、スパッタ装置を用いて、IT
O焼結体ターゲット(In2 3 −10wt%SnO2
含有)をスパッタリングし、該メタルマスク上から50
nmの導電性ITO膜を形成した。これにより図28
(A)に示すように、陽極101a、その左右の陽極1
01b、さらにその左右の陽極101c並びに引回し部
分101’を形成した。
【0116】次に、該基板を真空蒸着装置に移し、陽極
全体を覆う面積の矩形開口を有するマスクをセットして
基板表面に陽極の上から、正孔輸送層兼発光層として、
N,N' −ジフェニル−N,N' −ビス(1−ナフチ
ル)−1,1' −ジフェニル−4,4' −ジアミンを真
空蒸着法により蒸着させ、膜厚40nmの薄膜を形成し
た。次に、同一のマスクを用いて電子輸送層として、下
記〔化7〕に示すトリアゾール化合物を蒸着させ、膜厚
30Å薄膜を形成した。
【化7】
【0117】さらにその上に同一のマスクを用いて有機
発光層として、アルミニウムトリスオキシを蒸着させ、
膜厚50nmの薄膜を形成した。さらに次に、同一のマ
スクを用いて電子注入層としてリチウムオキシンを蒸着
させ、膜厚1nmの薄膜を形成した。かくして、図28
(B)に示すように、正孔輸送層兼発光層、電子輸送
層、有機発光層及び電子注入層の積層体L11を形成し
た。次にその上に陰極及び通電用引回し部分相当のパタ
ーンを打ち抜いたマスクをセットし、ITOをスパッタ
装置を用いてスパッタリングすることで、図28(C)
に示すパターンの、膜厚200nmの薄膜120を形成
した。最後に、図28(D)に示すように、その上に端
部に封止用のアクリル系樹脂104aを塗ったガラス基
板104を載せ、紫外線照射により該樹脂を硬化させ封
止した。
【0118】このようにして、表示部全体が透光性の有
機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。なお、こ
の素子は印加電圧が低電圧では青色の発光を示し、徐々
に印加する電圧をあげることによって青緑から緑色に変
化した。したがって、それぞれのマークの各部分でも、
同一の部分でも印加電圧を変えるによって発光色を変え
ることができるものである。
【0119】以上説明したように、カメラのファインダ
ーにおいて撮影状況を示唆する情報が、その撮影状況に
応じて、ファインダー画面内に被写体像と重ねられて発
光表示されるので、使用者はファインダー画面から目を
離すことなく、撮影に必要な情報を確実に得ることがで
きる。しかも発光表示のため従来の液晶や投影光源を用
いた場合に比較し、認識し易く透明性が高いため被写体
像も見やすいという利点を有する。また、対物光学系と
プリズムを含む反転光学系と接眼光学系とを有するファ
インダー光学系を撮像光学系を独立に備えたカメラにお
いて、ファインダー画面に対する撮影範囲のずれが大き
い近撮影距離であるとき、すなわちパララックス補正が
必要な時に、ファインダー画面内における撮影範囲の位
置が表示されるので、その場合使用者は、パララックス
補正が必要であることと、ファインダー画面内における
撮影範囲の位置とを確実に認識することができる。
【0120】しかも、それ以外の場合に有機エレクトロ
ルミネッセンス素子を消灯するように制御すれば、パラ
ラックス補正が不要である時には、有機エレクトロルミ
ネッセンス素子は透光性であり目障りにならない。ま
た、有機エレクトロルミネッセンス素子が表示された時
には、表示された撮影範囲の位置をAFエリアフレーム
が消灯するように合わせるだけでパララックス補正でき
る。
【0121】また、例えば、近接撮影を行うマクロ撮影
モードを設定することにより、ファインダー画面内にお
ける撮影範囲のずれが大きくなってパララックス補正が
必要な時に、ファインダー画面内における撮影範囲の位
置を表示するようにすれば、その場合使用者は、マクロ
撮影モードが設定されておりパララックス補正が必要で
あることと、ファインダー画面内における撮影範囲の位
置とを確実に認識することができる。しかもその場合、
表示された撮影範囲の位置をAFエリアフレームが消灯
するように所定場所に合わせるだけでパララックスを補
正することができる。
【0122】また、マクロ撮影モードが設定されていな
い場合に有機エレクトロルミネッセンス素子を消灯する
ように制御すれば、マクロ撮影モードが設定されていな
い時には、有機エレクトロルミネッセンス素子が表示さ
れないので目障りにならず、ファインダー画面の中心付
近にパララックス補正マークを常時表示しておく場合の
ような違和感はない。
【0123】また、使用者に適正な撮影範囲を表示する
ことができるので容易に撮影することができる。その
他、様々な使用者のミスに関して警告や注意を喚起する
ことができ、使用者にとって発光型であり非常に見やす
く有効な手段である。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、カ
メラ等の撮影機器、望遠鏡、顕微鏡等のファインダーを
装備した光学機器のファインダー画面の中に情報を表示
するファインダー画面内表示装置であって、 ・光学機器におけるファインダーを通しての被観察体の
観察状況(例えば該光学機器が撮影機器であるときに
は、そのファインダー画面内における撮影範囲のずれ、
撮影モード、被写体の輝度、オートフォーカスの範囲等
の撮影状況)を示唆する情報を必要に応じてファインダ
ー画面内に被観察体像と重ねて視認性に優れる状態で表
示でき、 ・しかも情報表示時、非表示時にかかわらず、被観察体
像がよく見え、 ・情報表示のためのバックライトや表示を外部から照明
するための光源が不要でそれだけ構造が簡素化されてい
るファインダー画面内表示装置を提供することができ
る。また、本発明によると、かかるファインダー画面内
表示装置を備えたファインダー及び該ファインダーを備
えた光学機器であって、該ファインダー画面内表示装置
の利点をそのまま活用できるファインダー及び光学機器
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファインダー画面内表示装置に採
用できる有機エレクトロルミネッセンス素子の1例の概
略構成を示す図である。
【図2】本発明に係るファインダー画面内表示装置に採
用できる有機エレクトロルミネッセンス素子の他の例の
概略構成を示す図である。
【図3】本発明に係るファインダー画面内表示装置に採
用できる有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに他
の例の概略構成を示す図である。
【図4】本発明に係るファインダー画面内表示装置に採
用できる有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに他
の例の概略構成を示す図である。
【図5】本発明に係るファインダー画面内表示装置に採
用できる有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに他
の例の概略構成を示す図である。
【図6】本発明に係るファインダー画面内表示装置に採
用できる有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに他
の例の概略構成を示す図である。
【図7】本発明に係るファインダー画面内表示装置に採
用できる有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに他
の例の概略構成を示す図である。
【図8】本発明に係るファインダー画面内表示装置に採
用できる有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに他
の例の概略構成を示す図である。
【図9】本発明に係るファインダー画面内表示装置に採
用できる有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに他
の例の概略構成を示す図である。
【図10】本発明に係るファインダー画面内表示装置を
搭載したカメラの正面図である。
【図11】図10に示すカメラの背面図である。
【図12】図10に示すカメラに搭載された本発明の第
一実施形態に係るファインダー画面内表示装置の有機エ
レクトロルミネッセンス素子部分を示す図である。
【図13】図10に示すカメラの制御回路を示すブロッ
ク図である。
【図14】図13に示す制御回路における制御部による
有機エレクトロルミネッセンス素子の点灯、点滅、消灯
制御を示すフローチャートである。
【図15】図10に示すカメラのファインダー光学系の
平面図である。
【図16】図16(A)は本発明に係るファインダー画
面内表示装置を搭載したカメラの他の例の正面図であ
り、図16(B)は同カメラの背面図である。
【図17】図16に示すカメラに搭載された本発明の第
二実施形態に係るファインダー画面内表示装置の有機エ
レクトロルミネッセンス素子部分及び液晶表示素子部分
を示す図である。
【図18】図16に示すカメラの制御回路を示すブロッ
ク図である。
【図19】図18に示す制御回路における制御部による
有機エレクトロルミネッセンス素子の点灯、点滅、消灯
制御を示すフローチャートである。
【図20】有機エレクトロルミネッセンス素子の1例の
作製手順を示す工程図である。
【図21】有機エレクトロルミネッセンス素子の他の例
の作製手順を示す工程図である。
【図22】有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに
他の例の作製手順を示す工程図である。
【図23】有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに
他の例の作製手順を示す工程図である。
【図24】有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに
他の例の作製手順を示す工程図である。
【図25】有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに
他の例の作製手順を示す工程図である。
【図26】有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに
他の例の作製手順を示す工程図である。
【図27】有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに
他の例の作製手順を示す工程図である。
【図28】有機エレクトロルミネッセンス素子のさらに
他の例の作製手順を示す工程図である。
【図29】図29(A)は本発明に係るファインダー画
面内表示装置を搭載した1眼レフカメラの斜視図であ
り、図29(B)は同カメラにおけるファインダー光学
系を示す図である。
【図30】撮影光学系とファインダー光学系を独立に備
えるカメラにおいてパララックスが生じる様子を示す図
である。
【図31】従来の撮影光学系とファインダー光学系を独
立に備えるカメラのファインダー画面内に表示されるパ
ララックス補正マークを示す図である。
【符号の説明】
A、B C D E F H I J 有機エレクトロ
ルミネッセンス素子 G 基板 1 陽極 2 正孔注入輸送層 3 有機発光層 3a 第1有機発光層 3b 第2有機発光層 4 電子注入層 5 陰極 6 電子輸送層 7 正孔注入層 8 正孔輸送層 9 封止膜 10a、10b 電荷輸送層 10c ブロッキング層 PW、PW1、PW2 電源 10 リード線 CAM カメラ 11 撮影光学系 12 ファインダー光学系 13 測距光学系 14 フラッシュ Shb シャッターボタン Swb AFエリア切替ボタン 15 対物光学系 16 ダハプリズム 17 ペンタプリズム 18 反転光学系 19 接眼レンズ 20 カメラ使用者の眼 22 測光レンズ 23 測光素子 24 ファインダー画面 26、28 標準AF(オートフォーカス)エリアフレ
ームの表示部分 27 パララックス補正マーク 25、29 ワイドAFエリアフレームの表示部分 25a、25b、26a、26b、27a 透明電極 30 7セグメント表示部 31 陽極コネクター 32、33、34 陰極コネクター 35 7セグメント用コネクター 36 有機エレクトロルミネッセンス素子 37 レリーズ部 38 撮影光学系駆動手段 39 有機エレクトロルミネッセンス素子駆動手段 40 制御部 41 測光手段 42 測距手段 43 撮影光学系位置検出手段 70 AFエリア切替部 CAM’ カメラ Pm 撮影モード切替スイッチ 25’、29’ マクロAFエリアフレームの表示部分 44 撮影モード設定部 46 液晶表示部 47 液晶表示素子部 48 絵表示部 49、50 電極コネクター 71 液晶素子駆動手段 100 透明ガラス基板 101a、101b、101c 陽極 101’ 引回し部分 L1 正孔注入層と正孔輸送層とが積層された膜 S1 薄膜(正孔注入層) S2 薄膜(発光層兼電子輸送層) 102a、102b、102c 陰極 103 薄膜(引回し部分) 104 透明ガラス基板 104a アクリル系樹脂 100’ インジウムスズ酸化物被覆ガラス基板 105a、105b、105c 陽極 105’ 引回し部分 S3 薄膜(正孔注入層) S4、S5 薄膜(発光層) L2 電子輸送層と電子注入層を積層した膜 106 薄膜(引回し部分) 104b エポキシ樹脂 S6 薄膜(正孔注入層) S7 薄膜(発光層( S8、S9 薄膜(有機発光層) L3 電子輸送層と電子注入層とを積層した膜 108 薄膜(引回し部分) 109 導電性ITO膜 109を形成した。 次に、該ITO膜上に、その略全
体を覆う面積の矩形開口 L4 正孔注入層と正孔輸送層とを積層した膜 S10、S11 薄膜(有機発光層) L5 電子輸送層及び電子注入層の積層膜 110a、110b、110c 陰極 111 引回し部 L6 正孔注入層と正孔輸送層の積層膜 S12、S13、S14 薄膜(有機発光層) L7 電子輸送層と電子注入層とを積層した膜 112a、112b、112c 陰極 113 薄膜(引回し部分) L8 電荷輸送層、第一発光層、ホスト発光層、第二発
光層及び電荷輸送層を積層した膜 114 陰極薄膜 S15 薄膜(第一発光層) S16 薄膜(ブロッキング層) S17 薄膜(第二発光層) 115a、115b、115c 陰極 116 薄膜 L9 薄膜積層体 117a、117b、117c アルミニウム電極 118 薄膜 L10 薄膜積層体 118c、118b、118c 陰極 119 薄膜 L11 正孔輸送層兼発光層、電子輸送層、有機発光層
及び電子注入層の積層体 120 薄膜 62 ファインダー 63 撮影レンズ部 64 シャッターボタン 65シャッター速度調節キー 66 絞りキー 67 メインスイッチ兼撮影モード切替スイッチ 68 AFエリア切替キー 55 ファインダー光学系 56 撮影レンズ 57 クイックリターンミラー 58 焦点板 59 ペンタプリズム 60 接眼レンズ 61 ファダー画面内表示装置を構成する有機エレクト
ロルミネッセンス素子 45 撮影光学系 51 ファインダー光学系 52 ファインダー画面 53 撮影範囲 54 パララックス補正マーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 慶一 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H102 BA05 BB06 CA11 CA27 CA34

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファインダーにより観察される被観察体像
    の結像位置近傍の光路内に有機エレクトロルミネッセン
    ス素子が配置され、該素子の同一箇所で発光色を異なら
    せて被観察体像に重ねて情報表示できることを特徴とす
    るファインダー画面内表示装置。
  2. 【請求項2】ファインダーにより観察される被観察体像
    の結像位置近傍の光路内に有機エレクトロルミネッセン
    ス素子が配置され、該素子が部分的に発光色を異ならせ
    て被観察体像に重ねて情報表示できることを特徴とする
    ファインダー画面内表示装置。
  3. 【請求項3】ファインダーにより観察される被観察体像
    の結像位置近傍の光路内に有機エレクトロルミネッセン
    ス素子が配置され、該素子の発光層には蛍光色素がドー
    プされており、該素子は部分的に発光色を異ならせて被
    観察体像に重ねて情報表示できることを特徴とするファ
    インダー画面内表示装置。
  4. 【請求項4】前記有機エレクトロルミネッセンス素子は
    全体的に透光性を有している請求項1、2又は3記載の
    ファインダー画面内表示装置。
  5. 【請求項5】前記有機エレクトロルミネッセンス素子は
    少なくとも陽極、正孔輸送層、発光層及び陰極を含んで
    おり、該陽極が酸化インジウム錫化合物薄膜からなり、
    該陰極が透光性の金属薄膜からなる請求項1、2又は3
    記載のファインダー画面内表示装置。
  6. 【請求項6】前記有機エレクトロルミネッセンス素子が
    少なくとも陽極、正孔輸送層、発光層及び陰極を含んで
    おり、該陽極及び陰極がともに透明導電性金属酸化物薄
    膜からなる請求項1、2又は3記載のファインダー画面
    内表示装置。
  7. 【請求項7】前記有機エレクトロルミネッセンス素子が
    少なくとも陽極、正孔輸送層、発光層、電子注入層及び
    陰極からなり、該電子注入層は仕事関数4.5eV以下
    の金属を含有する透光性の金属薄膜からなり、前記陽極
    と陰極がともに透明導電性金属酸化物薄膜からなる請求
    項1、2又は3記載のファインダー画面内表示装置。
  8. 【請求項8】前記有機エレクトロルミネッセンス素子が
    少なくとも陽極、正孔輸送層、発光層、電子注入層及び
    陰極を含んでおり、該電子注入層はアルカリ金属若しく
    はアルカリ土類金属の酸化物、又はアルカリ金属若しく
    はアルカリ土類金属のハロゲン化物の透光性を有する薄
    膜からなり、前記陽極及び陰極がともに透明導電性金属
    酸化物薄膜からなる請求項1、2又は3記載のファイン
    ダー画面内表示装置。
  9. 【請求項9】前記有機エレクトロルミネッセンス素子が
    少なくとも陽極、正孔輸送層、発光層、電子注入層及び
    陰極を含んでおり、該電子注入層はアルカリ金属若しく
    はアルカリ土類金属の有機金属塩、又はアルカリ金属若
    しくはアルカリ土類金属の有機金属錯体の透光性を有す
    る薄膜からなり、前記陽極及び陰極がともに透明導電性
    金属酸化物薄膜からなる請求項1、2又は3記載のファ
    インダー画面内表示装置。
  10. 【請求項10】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    が少なくとも陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、
    電子注入層及び陰極を含んでおり、前記陽極及び陰極が
    ともに透明導電性金属酸化物薄膜からなる請求項1、2
    又は3記載のファインダー画面内表示装置。
  11. 【請求項11】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    が少なくとも陽極、第一電荷輸送層、発光層、第二電荷
    輸送層及び陰極を含んでおり、該第一及び第二電荷輸送
    層がともに正孔輸送性化合物又は電子輸送性化合物から
    なり、前記発光層には2種類以上の蛍光色素がドープさ
    れている請求項1、2又は3記載のファインダー画面内
    表示装置。
  12. 【請求項12】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    が少なくとも陽極、第一電荷輸送層、発光層、第二電荷
    輸送層及び陰極からなり、該第一及び第二電荷輸送層は
    ともに正孔輸送性化合物又は電子輸送性化合物からな
    り、前記発光層には2種類以上の蛍光色素がドープされ
    ているとともに前記陽極及び陰極がともに透明導電性化
    合物薄膜からなる請求項1、2又は3記載のファインダ
    ー画面内表示装置。
  13. 【請求項13】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    が少なくとも陽極、第一発光層、正孔又は電子のどちら
    かの移動を妨げるブロッキング層、第二発光層及び陰極
    を含んでおり、前記第一発光層の発光色と前記第二発光
    層の発光色とが異なっている請求項1、2又は3記載の
    ファインダー画面内表示装置。
  14. 【請求項14】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    が少なくとも陽極、第一発光層、正孔又は電子のどちら
    かの移動を妨げるブロッキング層、第二発光層及び陰極
    を含んでおり、前記第一発光層の発光色と前記第二発光
    層の発光色とが異なっており、前記陽極、第一発光層、
    ブロッキング層、第二発光層及び陰極はすべて実質的に
    透光性を有している請求項1、2又は3記載のファイン
    ダー画面内表示装置。
  15. 【請求項15】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    が陽極、発光層及び陰極を含む積層構造体を2以上積み
    重ねた構造のものであり、最も外側に位置する陽極及び
    陰極の間に位置する陽極、発光層及び陰極が実質的に透
    光性を有している請求項1、2又は3記載のファインダ
    ー画面内表示装置。
  16. 【請求項16】ファインダーにより観察される被観察体
    像の結像位置近傍の光路内に有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子が配置され、該素子が部分的に発光色を異なら
    せて被観察体像に重ねて情報表示でき、情報表示部分が
    複数に分割されていて、各分割部分は透光性の部分と不
    透光性の部分とを有していることを特徴とするファイン
    ダー画面内表示装置。
  17. 【請求項17】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    における前記不透光性の部分は、前記ファインダー画面
    内において画面枠に近い部位に位置している請求項16
    記載のファインダー画面内表示装置
  18. 【請求項18】ファインダーにより観察される被観察体
    像の結像位置近傍の光路内に有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子が配置され、被観察体像に重ねて情報表示で
    き、同一発光部分が駆動条件によって異なる発光色を示
    すことを特徴とするファインダー画面内表示装置。
  19. 【請求項19】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    は全体的に実質的に透光性を有している請求項18記載
    のファインダー画面内表示装置
  20. 【請求項20】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    が少なくとも陽極、第一発光層、正孔又は電子のどちら
    かの移動を妨げるブロッキング層、第二発光層及び陰極
    からなり、前記第一発光層の発光色と前記第二発光層の
    発光色とが異なっており、前記陽極、第一発光層、ブロ
    ッキング層、第二発光層及び陰極がすべて実質的に透光
    性を有している請求項18記載のファインダー画面内表
    示装置。
  21. 【請求項21】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    が少なくとも陽極、発光層及び陰極を含む積層構造体を
    2以上積み重ねた構造のものであり、それぞれの陽極、
    発光層、陰極が実質的に透光性を有している請求項18
    記載のファインダー画面内表示装置。
  22. 【請求項22】前記有機エレクトロルミネッセンス素子
    の陽極・陰極間部分の厚さが20nm〜200nmであ
    る請求項1、2、3、16又は18記載のファインダー
    画面内表示装置。
  23. 【請求項23】情報表示素子として前記有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子に加え液晶表示素子も含んでいる請
    求項1、2、3、16又は18記載のファインダー画面
    内表示装置。
  24. 【請求項24】前記有機エレクトロルミセンス素子はス
    タティック駆動され、前記液晶表示素子は単純マトリク
    ス駆動される請求項23記載のファインダー画面内表示
    装置。
  25. 【請求項25】前記表示素子は、複数の情報を表示で
    き、それらの情報表示は個別的に形状が決められている
    請求項1、2、3、16、18又は23記載のファイン
    ダー画面内表示装置。
  26. 【請求項26】前記表示素子は、撮像エリア情報を表示
    できる請求項1、2、3、16、18又は23記載のフ
    ァインダー画面内表示装置。
  27. 【請求項27】前記表示素子は焦点が合致したエリアの
    情報を表示できる請求項1、2、3、16、18又は2
    3記載のファインダー画面内表示装置。
  28. 【請求項28】ファインダーにより観察される被観察体
    像の結像位置近傍の光路内に有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子が配置され、該素子の情報表示部分が複数に分
    割されていて、該複数分割部分には所定の発光色を呈す
    る透光性の分割部分と前記発光色とは異なる発光色を呈
    する不透光性の分割部分とを含み、該透光性の分割部分
    は被観察体像に重なる部位に配置され、該不透光性の分
    割部分は被観察体像に関係しない部位に配置されている
    ことを特徴とするファインダー画面内表示装置。
  29. 【請求項29】ファインダーにより観察される被観察体
    像の結像位置近傍の光路内に有機エレクトロルミネッセ
    ンス素子が配置され、被観察体像に重ねて情報表示で
    き、該被観察体像に重ねて情報表示する部分が複数に分
    割されていて、該各分割部分が異なる発光色で発光で
    き、それぞれ独立して駆動されることを特徴とするファ
    インダー画面内表示装置。
  30. 【請求項30】請求項1から請求項29のいずれかに記
    載のファインダー画面内表示装置を備えたファインダ
    ー。
  31. 【請求項31】請求項30に記載のファインダーを備え
    た光学機器。
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