JP2000221387A - 光学機器 - Google Patents

光学機器

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JP2000221387A
JP2000221387A JP2518199A JP2518199A JP2000221387A JP 2000221387 A JP2000221387 A JP 2000221387A JP 2518199 A JP2518199 A JP 2518199A JP 2518199 A JP2518199 A JP 2518199A JP 2000221387 A JP2000221387 A JP 2000221387A
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light
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Yoshiaki Irie
良昭 入江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】観察者の視線を検出する視線検出手段と外界の
測光を行なった測光手段を有した装置全体の簡素化を図
った光学機器を得ること。 【解決手段】光電変換素子と、観察者の眼球像を視線検
出光学系により該光電変換素子に導き、該光電変換素子
の出力から観察者の視線情報を検出する視線検出手段
と、被写界光を測光光学系により該光電変換素子に導
き、該光電変換素子の出力から被写界の輝度を測光する
測光手段とを有する光学機器において、測光光学系の光
路中に、該光電変換素子へ入射する光を制御する光制御
手段を設けており、該光制御手段を駆動制御して該測光
光学系からの光又は視線検出光学系からの光を該光電変
換手段に導光していること

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学機器に関し、
例えば視線検出光学系と測光光学系とを有するフィルム
用カメラやビデオカメラ、そしてSVカメラ等の光学機
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より撮影者の視線を検知し、撮影者
がファインダー視野内のどの領域(位置)を観察してい
るか、所謂撮影者の注視方向をカメラの一部に設けた視
線検出手段で検出し、該視線検出手段からの信号に基づ
いて自動焦点調節や自動露出等の各種の撮影機能を制御
するようにしたカメラが種々と提案されている。
【0003】本出願人は、特開平1−241511号公
報において、撮影者の注視方向を検出する視線検出手段
と複数個の測距視野を持つ焦点検出手段と複数個の測光
感度分布を持つ自動露出制御手段とを有し、このとき該
視線検出手段からの出力信号に基づいて焦点検出手段や
自動露出制御手段の駆動を制御するようにしたカメラを
提案している。
【0004】従来のカメラではファインダー視野内の中
心領域を基準にして焦点調節や露出制御等の撮影条件の
設定を自動的に行っていたのに対して同公報で提案した
カメラではファインダー視野内の任意の領域(多数領域
の場合もある。)を撮影者の意思に基づいて選択して該
領域で商店調節や露出制御等を行っている。これにより
作画上、最も重要な因子である構図を自動制御する方法
と切り離して撮影者の意図する自由な条件で撮影するこ
とができるようにしている。
【0005】図11は従来の視線検出光学系、及び測光
光学系を備えるカメラの要部概略図である。
【0006】同図において、17は観察者の眼球、42
はファインダー光学系の一部の接眼レンズ、13a,1
3bは不可視の赤外光により観察者の眼球17近傍を照
明する赤外発光ダイオード、42,14,41は、それ
ぞれ観察者の眼球17近傍を画像情報として取り込むた
めの接眼レンズ、結像レンズそしてCCD等の光電変換
素子(視線検出用センサ)である。
【0007】前記接眼レンズ42の一部には、被写体に
関する光量が低下しないために、可視光のみを透過し、
赤外光のみを反射して光路変更する波長選択性反射面4
2a(ダイクロイックミラー)を有するダイクロイック
プリズムが設けてある。
【0008】一方、カメラの自動露出制御を行うための
測光光学系は、被写界の明るさに応じてその出力値を変
化させる測光センサ40、該測光センサ40にピント板
7上の像を結像させるための測光レンズ11、視感度補
正用の赤外カットフィルタ10、更にそれらの部品を保
持するための不図示のホルダー部とから構成され、ペン
タプリズム8の光射出面後方に配置されている。
【0009】このように、視線検出光学系、及び測光光
学系を備えるカメラにおいては、通常、正立像形成光学
系であるペンタプリズム8の光射出面側に、測光光学系
及び視線検出光学系が近接して配置されている。その他
の構成部材については、図1等で後述するので、ここで
はその説明は省略する。
【0010】この様に、視線検出光学系、及び測光光学
系を備えるカメラにおいて、正立像形成光学系であるペ
ンタプリズム8の光射出面側には、測光光学系及び視線
検出光学系が配置されており、この二つのユニットを、
カメラ外装内部で、ファインダ光軸近傍で、且つペンタ
プリズム8の光射出面の後方からなる領域に小さくまと
めて配置しようとすると、二つのユニット同志が構造的
に干渉してしまうことになる。
【0011】これに対し、単純にファインダ光学系の接
眼レンズ42をペンタプリズム8から更に離れた位置に
配置すれば、前記領域は拡大し、視線検出と測光の二つ
のユニットは同時に配置可能となるが、1次結像面であ
るピント板7から接眼レンズ42が遠ざかるため、ファ
インダ倍率が低下してファインダ光学系としての品位を
低下させる上、カメラの外形寸法も大きくなってしまう
という問題があった。
【0012】この問題に対して、本出願人は特願平10
−119923号において、単一の光電変換素子と、観
察者の眼球像を視線検出光学系により前記光電変換素子
に導き、該光電変換素子の出力から前記観察者の視線情
報を検出する視線検出手段と、被写界光を測光光学系に
より前記光電変換素子に導き、該光電変換素子の出力か
ら前記被写界の輝度を測光する測光手段とを有するカメ
ラにおいて、前記測光光学系光路中に、前記光電変換素
子へ入射する光束を遮断する第一の光路遮断手段を有し
観察者の視線情報を検出する視線検出手段と、被写界の
輝度を測光する測光手段を有するカメラにおいて、カメ
ラの観察者の眼球像を取り込むための視線検出手段のセ
ンサと、被写界光を取り込む測光手段のセンサは同一の
光電変換素子を用い、観察者の眼球像を前記光電変換素
子に導くための測光光学系と、前記被写界光を前記受光
素子に導くための視線検出光学系を有し、前記測光光学
系と、視線検出光学系の各々の光路中に、各々の光束を
遮断する光路遮断手段を有するカメラを提案している。
【0013】この提案からなるカメラは、視線検出手段
と測光手段の各々に必要なセンサを一つで共用すること
が可能であり、とりわけ測光手段においてはエリアセン
サを用いることで、より被写界を多くの領域に分割して
測光することが可能となり高機能化が実現できる。また
上記問題に対してスペース、及びコストの面から有利な
面を持っている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本出願人が先に提案し
た特願平10−119923号においては、測光光学系
と視線検出光学系のそれぞれの光路中に液晶シャッタ等
の光路変換遮断手段という新たなデバイスを組み込んで
いた。
【0015】本発明は、本出願人が先に特願平10−1
19923号で提案した光学機器を更に改良し、装置全
体の簡素化及びスペース効率の向上を図った光学機器の
提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の光学機
器は、光電変換素子と、観察者の眼球像を視線検出光学
系により該光電変換素子に導き、該光電変換素子の出力
から観察者の視線情報を検出する視線検出手段と、被写
界光を測光光学系により該光電変換素子に導き、該光電
変換素子の出力から被写界の輝度を測光する測光手段と
を有する光学機器において、測光光学系の光路中に、該
光電変換素子へ入射する光を制御する光制御手段を設け
ており、該光制御手段を駆動制御して該測光光学系から
の光又は視線検出光学系からの光を該光電変換手段に導
光していることを特徴としている。
【0017】請求項2の発明の光学機器は、光電変換素
子と、観察者の眼球像を視線検出光学系により該光電変
換素子に導き、該光電変換素子の出力から観察者の視線
情報を検出する視線検出手段と、被写界光を測光光学系
により該光電変換素子に導き、該光電変換素子の出力か
ら被写界の輝度を測光する測光手段とを有する光学機器
において、該測光光学系の光路中に、該光電変換素子へ
入射する光を制御する光制御手段を有し、該光制御手段
を制御したときに、該測光光学系と視線検出光学系を介
して、該光電変換素子に入射してきた光に対して得られ
た第一の信号と、該視線検出光学系を通して該光電変換
素子に入射した光に対して得られた第二の信号を取り込
む測光制御手段を有し、第一の信号と第二の信号との差
を測光光学系を通して入射してきた真の被写界光の信号
としていることを特徴としている。
【0018】請求項3の発明の光学機器は、観察者の視
線情報をファインダー系の接眼レンズを介して検出する
視線検出手段と、被写界の輝度を測光する測光手段を有
し、該視線検出手段は、観察者の眼球像を該接眼レンズ
を通じて光電変換素子に導くための視線検出光学系を有
し、該測光手段は、被写界光を該光電変換素子に導くた
めの測光光学系を有した光学機器において、該測光光学
系の光路中に、該光電変換素子へ入射する光を遮断する
光路遮断手段を有し、該光路遮断手段の非作動又は作動
時に、該光電変換素子に入射してきた外光に対して得ら
れた第一の輝度信号と、該光路遮断手段の作動時又は非
作動に接眼レンズから該視線検出光学系を通して該光電
変換素子に入射した外光に対して得られた第二の輝度信
号を取り込む測光制御手段を有し、第一の輝度信号と前
記第二の輝度信号との差を該測光光学系を通して入射し
てきた真の被写界光の輝度信号としていることを特徴と
している。
【0019】請求項4の発明は請求項1,2又は3の発
明において、前記観察者の眼球像を前記光電変換素子に
導くための視線検出光学系と、前記被写界光を前記光電
変換素子に導くための測光光学系の各々の光路中に光路
変換手段を有することを特徴としている。
【0020】請求項5の発明は請求項4の発明におい
て、前記光路変換手段は、波長選択性の反射面を有する
ことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】図1〜図11は、本発明の光学機
器を一眼レフカメラに適用したときの実施形態に係る概
略図である。
【0022】図1は、一眼レフカメラの概略断面図であ
る。図1において、1は撮影レンズであり、便宜上2枚
レンズで示したが、実際はさらに多数のレンズから構成
されている。2は主ミラーで、ファインダ系観察状態と
撮影状態に応じて撮影光路へ斜設され、あるいは退去さ
れる。3はサブミラーで、主ミラー2を透過した光束を
カメラボディの下方へ向けて反射する。4はシャッタ、
5は感光部材で、銀塩フィルムあるいはCCDやMOS
型等の固体撮像素子あるいはビディコン等の撮像管より
成り立っている。
【0023】6は焦点検出装置(焦点検出ユニット)で
あり、結像面近傍に配置されたフィールドレンズ6a,
反射ミラー6b及び6c,2次結像レンズ6d,絞り6
e,複数のCCDからなるラインセンサ6f等から構成
されている。
【0024】本実施形態における焦点検出装置6は周知
の位相差方式を用いており、図2に示すように、ファイ
ンダ被写界(観察視野)7a内の複数の領域(測距点マ
ーク70,71,72で示される3カ所に相当する)を
焦点検出可能なように構成されている。
【0025】7は撮影レンズ1の予定結像面に配置され
たピント板、8はファインダ光路変更用のペンタプリズ
ムである。
【0026】12は「縦×横」がそれぞれ「50×7
0」画素からなる2次元の光電変換素子(以下「エリア
センサ」と称する)である。エリアセンサ12は、従来
の技術の欄で言うところの測光センサと視線検出センサ
とを兼用しており、後述するように、ピント板7に結像
した被写界像と、撮影者の眼球近傍の像がともに結像す
る構成となっている。
【0027】観察画面7a内の各々被写体輝度を測定す
るための測光光学系は以下の構成となっている。
【0028】11は測光用レンズで、ペンタプリズム8
内の反射光路を介してピント板7とエリアセンサ12を
共役に関係付けている。
【0029】10は測光用の視感度補正フィルタであ
る。9は測光光学系の光路遮断手段(光制御手段)とな
るLCD(液晶)シャッタであり、液晶への印加電圧の
OFF,ONにより入射してくる被写界光をそれぞれ透
過、非透過の制御を行うポジティブタイプの液晶セルで
あって、測光レンズ11に入る光、つまりエリアセンサ
12に到達する被写界を測光する光束の制御を行うこと
が可能となっている。
【0030】なおここでは測光光学系の光路遮断手段に
はLCD(液晶)シャッタを用いているが、電磁制御、
あるいは圧電素子を用いた機械式シャッタを用いること
も可能である。
【0031】18は波長選択性反射面を持つ第2のダイ
クロイックミラー(光路変換手段)2であり、測光光学
系の光路中に設けており、波長400〜700nm(ナノ
メータ)の光を100%近く反射し、800nm以上の長
波長を100%近く透過する膜特性を有している。つま
り、LCDシャッタ9がOFF(透過時)の時、被写界
光は、LCDシャッタ9、前記視感度フィルタ10、測
光用レンズ11を通り、そのままダイクロイックミラー
18で反射し、エリアセンサ12に到達する。
【0032】エリアセンサ12は、測光センサとして機
能させる時には、図2に示すように、「50×70」画
素のエリアセンサを「10×10」画素ごとの35の領
域に分割して、ファインダ画面を見かけ上「5×7」
の、計35個のブロック信号に分けて被写界輝度を測光
している。
【0033】なお、図2のファインダ視野7a内のS0
0〜S46の各分割測光領域の境界線はエリアセンサの
ブロック分割状態をファインダ上に投影して示した仮想
線であって、実際のファインダではこれらの線は見るこ
とはできない。
【0034】図1に戻って、撮影者の視線を検出する視
線検出光学系は以下のように構成される。
【0035】視線検出用の結像レンズ14は、カメラか
ら所定の位置にある撮影者の眼球17の瞳孔近傍の像を
前記エリアセンサ12に結像させるためのものである。
13a,13bは撮影者の眼球17の瞳孔近傍を波長8
80nmの中心発光波長を有する光束にて照明する照明
光源であるところの赤外発光ダイオード(以下IRED
と記す)で、接眼レンズ16下部に配置されている。
【0036】また、視線検出用の結像レンズ14は、極
力、IRED13a,13bからの照明光で眼球像をエ
リアセンサ12に取り込むために、可視光から照明光波
長近傍の波長(400〜800nm)までの光をカット
する材料を含有するレンズであることが望ましい。
【0037】第1のダイクロイックミラー(光路変換手
段)24は、撮影レンズ1からの可視域の被写界光(4
00〜700nm)を透過し、撮影者はそれを接眼レンズ
16を通じてピント板7上の被写体像を視認可能とし、
上記IRED13で照明され、反射してきた撮影者の眼
球像光である波長880nmの光を反射する特性を有する
ものである。また、上記の主ミラー2、ピント板7、ペ
ンタプリズム8、接眼レンズ16によってファインダ光
学系が構成されている。
【0038】25(25a〜25c)は明るい被写体の
中でも視認できるスーパーインポーズ用の高輝度LED
である。LED25a〜25cから発せられた光は、ラ
イトガイドプリズム28を通り、主ミラー3で反射し、
ピント板7に設けられた微小プリズム7bに入射し、そ
こで光路を曲げられ、接眼レンズ16に接眼している観
察者に到達する。撮影者はピント板7に構成された微小
プリズム7bの形状そのものを測距検出点マーク(パタ
ーン)として目視することができる。
【0039】つまり、図2に示したファインダ視野7a
から分かるように、各々の検出点マーク70〜72がそ
れぞれLED25a〜25cに対応してファインダ視野
内で光り、焦点検出領域(検出点)を表示させることが
できるものである(以下これを「スーパーインポーズ」
表示という)。
【0040】22は図2に示すようにファインダ視野7
aの外に撮影情報を表示するためのファインダ内LCD
(以下F−LCDと記す)で、照明用LED21によっ
て照明される。
【0041】図2において51はシャッタ速度表示、5
2は絞り値表示のセグメント、50は視線入力状態であ
ることを示す視線入力マーク、53は撮影レンズ1の合
焦状態を示す合焦マークである。
【0042】上記F−LCD22を透過した光は三角プ
リズム23によって、図2で示したようにファインダ視
野外に導かれ、撮影者はF−LCD22内の各種の撮影
情報を知ることができる。
【0043】図1に戻って、31は撮影レンズ1内に設
けた絞り、32は後述する絞り駆動回路111を含む絞
り駆動装置、33はレンズ駆動用モータ、34は駆動ギ
ヤ等から成るレンズ駆動部材である。35はフォトカプ
ラで、レンズ駆動部材34に連動するパルス板36の回
転を検知してレンズ焦点調節回路110に伝えており、
該焦点調節回路110は、この情報とカメラ側からのレ
ンズ駆動量の情報に基づいて前記レンズ駆動用モータ3
3を所定量駆動させ、撮影レンズ1を合焦位置に移動さ
せるようになっている。
【0044】37は公知のカメラ本体CDとレンズ本体
LBとのインターフェイスとなるマウント接点である。
【0045】図3は図1に示す上記構成の一眼レフカメ
ラ本体CBに内蔵された電気的構成を示すブロック図で
あり、図1と同一のものは同一番号をつけている。
【0046】カメラ本体CBに内蔵されたマイクロコン
ピュータの中央処理装置(以下CPUと記す)100に
は視線検出回路101、測光回路102、自動焦点検出
回路103、信号入力回路104、LCD駆動回路10
5、LED駆動回路106、IRED駆動回路107、
シャッター制御回路108、モーター制御回路109が
接続されている。
【0047】また撮影レンズ内に配置された焦点調節回
路110、絞り駆動回路回路111とは図1で示したマ
ウント接点37を介して信号の伝達がなされる。
【0048】CPU100に付随したEEPROM10
0aは視線の個人差を補正する視線補正データの記憶機
能を有している。
【0049】エリアセンサ12の制御回路101は、エ
リアセンサ12からの眼球像あるいは被写界輝度の出力
をA/D変換し、これら像情報、輝度情報をCPU10
0に送信する。
【0050】CPU100は視線検出においては公知で
ある視線検出に必要な眼球像の各特徴点を所定のアルゴ
リズムに従って抽出し、さらに各特徴点の位置から撮影
者の視線を算出する。
【0051】また測光演算においては、分割された複数
の被写界輝度情報から所定のアルゴリズムに従った重み
づけ演算を行う。
【0052】ラインセンサ6fは、ファインダ画面7a
内の3個の測距点マーク70〜72に対応した3組のラ
インセンサCCD−0,CCD−1,CCD−2によっ
て構成される公知のCCDラインセンサである。
【0053】自動焦点検出回路103はこれらラインセ
ンサ6fから得た電圧をA/D変換し、CPU100に
送る。
【0054】SW1はレリーズ釦の第一ストロークでO
Nし、測光、AF、視線検出動作を開始する測光スイッ
チ、SW2はレリーズ釦の第二ストロークでONするレ
リーズスイッチ、SW−DIAL1とSW−DIAL2
は、不図示の電子ダイヤル内に設けたダイヤルスイッチ
で、信号入力回路104のアップダウンカウンターに入
力され、電子ダイヤルの回転クリック量をカウントす
る。
【0055】これらスイッチの信号が信号入力回路10
4に入力されデーターバスによってCPU100に送信
される。
【0056】105は液晶表示素子LCDを表示駆動さ
せるための公知のLCD駆動回路で、CPU100から
の信号に従い絞り値52、シャッタ秒時51、設定した
撮影モード等の表示を不図示の外部モニタ用LCDとフ
ァインダ内LCD(F−LCD)25を同時に制御し、
表示させることができる。また測光光学系の光路遮断用
のLCDシャッタ9のON、OFFの制御も本回路にて
行う。
【0057】LED駆動回路106は、照明用LED
(F−LED)21とスーパーインポーズ用LED25
を点灯、点滅制御する。IRED駆動回路107は、赤
外発光ダイオード(IRED)13a、13bを点灯さ
せる。
【0058】シャッタ制御回路108は、通電すると先
幕を走行させるマグネットMGー1と、後幕を走行させ
るマグネットMG−2を制御し、感光部材に所定光量を
露光させる。
【0059】モータ制御回路109は、フィルムの巻き
上げ、巻戻しを行なうモータM1と主ミラー2及びシャ
ッタ4のチャージを行なうモータM2を制御するための
ものである。上記シャッタ制御回路108、モータ制御
回路109によって一連のカメラのレリーズシーケンス
が動作する。
【0060】次に、本発明のカメラ全体の動作説明を図
4のフローチャートを基に行う。カメラを不作動状態か
ら所定の撮影モードに設定すると(本実施例ではシャッ
ター優先AEに設定された場合をもとに説明する)カメ
ラの電源がONされ(ステッフ゜#100)、カメラはレリーズ釦
が押し込まれてスイッチSW1がONされるまで待機す
る(ステッフ゜#101)。
【0061】レリーズ釦が押し込まれスイッチSW1が
ONされたことを信号入力回路104が検知すると、C
PU100はカメラCBに装着されたレンズLBとの間
で相互通信を行い、カメラが測光や、AFを実行するの
に必要なレンズ情報、例えば、撮影レンズの開放FN
O.、ベストピント位置等の情報がカメラのメモリに転送
される(ステッフ゜#102)。
【0062】次に、3組のラインセンサCCD−0〜C
CD−2は被写界光の蓄積動作を開始し、現時点での撮
影画面に対応したセンサ各々のデフォーカス量(像ズレ
量)DEF0〜DEF2を算出する(ステッフ゜#103)。この
デフォーカス量を求める過程は公知であり、ここでは省
略する。
【0063】次に測距を行うために、カメラ本体の操作
部材である不図示の測距点選択スイッチが測距点視線選
択モードになっているか、カメラ任せの測距点自動選択
モードになっているかの設定確認を行う(ステッフ゜#104)。
【0064】ここで、測距領域選択スイッチを視線選択
モードにすることで、撮影者の視線位置を検出する視線
検出モードに入り、MPU100はエリアセンサのCC
D制御回路101に信号を送り、エリアセンサ12に眼
球像検出動作を行わせる。その結果として、3カ所の測
距領域(測距点マーク70〜72に相当)の内、撮影者
の視線位置に最も近い測距領域が一つ選択される(ステッフ゜
#105)。
【0065】また、測距領域選択が自動モードに設定さ
れていたならば、前記3個の測距領域におけるデフォー
カス量DEF0〜DEF2を基に、測距領域自動選択サ
ブルーチン(ステッフ゜#106)によって特定の測距領域を選択
する。測距領域自動選択のアルゴリズムとしてはいくつ
かの方法が考えられるが、多点AFカメラでは公知とな
っている中央測距領域に重み付けを置いた近点優先アル
ゴリズムが有効である。
【0066】上記のごとく測距領域選択がカメラまかせ
の自動あるいは撮影者の視線検出入力によって測距領域
が確定する(ステッフ゜#107)。
【0067】次に確定された測距領域において、自動焦
点検出回路103は焦点検出演算を行い、測距領域が測
距可能であるか否かを判定し(ステッフ゜#108)、不能であれ
ばCPU100はLCD駆動回路105に信号を送って
ファインダー内LCD(F−LCD)22の合焦マーク
53を点滅させ、測距がNGであることを撮影者に警告
し、一方、測距が可能であり、所定のアルゴリズムで選
択された測距領域の焦点調節状態が合焦でなければ、C
PU100はレンズ焦点調節回路110に信号を送って
所定量撮影レンズ1を駆動させる(ステッフ゜#109)。
【0068】レンズ駆動後、撮影レンズ1が合焦してい
るか否かの判定を行う(ステッフ゜#110)。
【0069】所定の測距領域において撮影レンズ1が合
焦していたならば、CPU100はLCD駆動回路10
5に信号を送ってファインダー内LCD22の合焦マー
ク53を点灯させるとともに、LED駆動回路106に
も信号を送って合焦している測距領域に対応したスーパ
ーインポーズ用LED25を点灯させ、該測距領域に対
応するセグメントを光らせることで合焦表示させる。
【0070】また同時にCPU100はCCD制御回路
101に信号を送信してLCDシャッタ9の制御とエリ
アセンサ12の測光動作を行なわせ、この時、合焦して
いる測距領域に対応した測光領域に重み付けを行なった
測光演算がなされる。
【0071】本実施形態の場合、上記測光演算結果とし
てセグメントと小数点を用いて撮影レンズの絞り値(F
5.6)52を表示している。
【0072】上記説明したLCDシャッタ9と測光動作
の制御される関係、及び測光演算についての詳細は後述
する。
【0073】次に撮影者が該測距領域でのピント状態と
測光値を容認しているか否かの判定をSW1のON,O
FFで判定し(ステッフ゜#112)、さらにレリーズ釦が押し込
まれてスイッチSW2がONされているかどうかの判定
を行ない、スイッチSW2がOFF状態であれば再びス
イッチSW1の状態の確認を行なう(ステッフ゜#113)。
【0074】またスイッチSW2がONされたならばC
PU100はシャッター制御回路108、モーター制御
回路109、絞り駆動回路111にそれぞれ信号を送信
する。
【0075】まずモータM2に通電し主ミラー2をアッ
プさせ、絞り31を絞り込んだ後、マグネットMG1に
通電しシャッター4の先幕を開放する。絞り31の絞り
値及びシャッター4のシャッタースピードは、前記測光
回路102にて検知された露出値とフィルム5の感度か
ら決定される。
【0076】所定のシャッター秒時(1/125秒)経
過後、マグネットMG2に通電し、シャッター4の後幕
を閉じる。フィルム5への露光が終了すると、モータM
2に再度通電し、ミラー2のダウン、シャッターチャー
ジを行なうとともにモータM1にも通電し、フィルムの
コマ送りを行ない、一連のシャッターレリーズシーケン
スの動作が終了する(ステッフ゜#114)。その後カメラは再び
スイッチSW1がONされるまで待機する(ステッフ゜#101リタ
ーン)。
【0077】上記のごとく、カメラはレリーズ釦が押し
込まれてスイッチSW1(12)がONすることで、測
光および視線検出の動作が開始されるが、もう少し、測
光を行うタイミングについて説明を行うならば、スイッ
チSW1(12)がONすると、4秒間の測光タイマー
が作動し、その間、カメラは連続的に測光値を取り込
み、および演算を繰り返し、ファインダ内LCD22と
外部モニタ用LCDに常に最新の測光演算値つまり、シ
ャッター秒時51と撮影レンズの絞り値52を表示す
る。
【0078】撮影を行う場合は、上記測光タイマ−で繰
り返して行っている測光演算のSW2のレリーズスイッ
チがONする直前の測光演算値で制御を行うことになる
が、カメラが測距動作とレンズ駆動を行っている間にも
測光演算値を表示して、撮影者に知らしめる必要がある
ので、前記図4のフローチャートでのカメラ全体の動作
説明で行った測光を行うタイミングはステップ#111
で初めて行われるのではなく、実際には図4ステップ#
101でスイッチSW1がONした直後に行われてい
て、図4はあくまでも最終測光演算という意味合いで書
かれている。
【0079】ここで図5を用いて、CPU100の指示
のもとにエリアセンサ12で行われる測光機能と視線検
出機能の切換タイミングの制御について説明を行う。
【0080】図5は、上記説明した測光タイマー中に、
エリアセンサ12が行っている測光値の取り込み、及び
視線検出用の画像取り込みと、測光光学系の光路遮断手
段であるLCDシャッタ9のON、OFFのタイミング
について明記したものである。
【0081】本発明の光学機器(カメラ)の電源OFF
時、あるいはDC/DCコンバータがOFF(測光タイ
マーOFF)時は、ポジティブタイプのLCDシャッタ
9は透過状態であり、撮影レンズ1からの光束は測光用
レンズ11を通じてエリアセンサ12に到達している。
尚、LCDシャッター9を動作が逆のネガティブタイプ
を用いても良い。
【0082】ここで、カメラのスイッチSW1(40)
をONさせると、DC/DCコンバータがONし、同時
に測光タイマが作動し、4秒間にわたって以下説明する
測光値の取り込み動作が繰り替えされる。エリアセンサ
12はCPU100からの指示のもとにエリアセンサの
CCD制御回路101を通じて第一回目の被写界光の測
光蓄積動作(t1)を行う。
【0083】一回目の測光蓄積動作(t1)では、図3
で示した縦5×横7に分割された35ブロックの分割測
光値を取り込む。一回の測光値の取り込みは蓄積時間を
含め、ほぼ10msで完了し、CPU100に転送さ
れ、A/D変換されたのち測光演算処理がなされる。
【0084】厳密には蓄積型のエリアセンサ12のダイ
ナミックレンジは広くないため、一度1ms程の予備蓄
積測光処理を行い、大まかな明るさを一度測定し、実際
にエリアセンサ12が電荷を蓄える時間、つまり本蓄積
時間(t1')の決定を行うことで、測光のダイナミッ
クレンジを拡大している。
【0085】ここで一回目の測光蓄積動作(t1)で得
られた上記35ブロックに対応した各測光値は本来測光
すべき撮影レンズ、及び測光光学系を通してエリアセン
サ12に入射した被写界光の値であるべきであるが、実
際には接眼レンズ16から視線検出光学系を通ってきた
光(外光)、いわゆるファインダ逆入光をも同時に合わ
せて測光値として取り込んでいることになる。
【0086】むろん、ここで言うファインダ逆入光と
は、IRED13a,bを点灯させていないので、視線
検出動作時の撮影者の眼球反射光とは異なり、太陽光等
の外光によって照明された眼球近傍の反射光が接眼レン
ズ16を通り、ダイクロミラー24で反射して、エリア
センサ12に入射してきた波長800nm以上の光であ
る。
【0087】一回目の測光蓄積動作(t1)が終了する
と、CPU100はLCD駆動回路105に信号を送っ
て、LCDシャッタ9をONさせ、被写界光がエリアセ
ンサ12に入射しないよう測光光学系の光路を遮断す
る。この状態において、エリアセンサ12は再度二回目
の測光蓄積動作(t2)を行う。
【0088】本実施形態ではこのような制御を測光制御
手段によって行なっている。二回目の測光蓄積動作(t
2)で得られた測光値は上記説明した通り、撮影被写界
光を測光しているのではなく、IRED13が非点灯時
の観察者の眼球近傍の外光による反射光のみを、一回目
の測光蓄積動作(t1)と同様に、縦5×横7に分割さ
れた35ブロックについて分割測光したものである。
【0089】またこの時のエリアセンサ12の二回目の
測光蓄積動作(t2)は、上記一回目の測光蓄積動作時
に行った予備蓄積測光処理は行うことなしに、一回目の
測光蓄積動作時に行った予備蓄積測光で決定された本蓄
積時間(t1')で制御がなされる。
【0090】次に、上記一回目の測光蓄積動作と二回目
の測光蓄積動作で得られた35ブロックのそれぞれの測
光値データ群をAE1、AE2とすると、AE1,AE
2はCPU100に送信され、AD変換された後に同じ
ブロック同士についてAE1−AE2の差が演算され
る。
【0091】これを模式的に示したのが図6である。図
6(A)は、上記一回目の測光蓄積動作(t1)によっ
て得られたエリアセンサ12の測光出力をCPU100
が各種補正処理をした後の測光出力値を表したものであ
り、フィルム感度ISO100の時の測光出力値をZ軸
にとり、エリアセンサ12の横7ブロック、縦5ブロッ
クをそれぞれX、Y軸に配し、各ブロックに対応した測
光出力値をZ軸にてEV値表示を行っている。この座標
系の取り方は以下の図6(B)、(C)ともに共通であ
る。
【0092】図6(A)のエリアセンサ12の各ブロッ
クの測光出力値を見ると、EV15〜20の範囲で示さ
れており、これは上記説明した通り、本来測光すべき対
象である撮影被写界光と、接眼レンズ16からのファイ
ンダ逆入光が合成された出力である。
【0093】図6(B)は、上記二回目の測光蓄積動作
(t2)によって得られたエリアセンサ12の測光出力
を表したものであり、これは撮影被写界光を排除した純
粋なファインダ逆入光をブロック毎に測光出力値EVで
示しており、この値の分布を見ると、接眼レンズ16を
覗いている観察者の眼球を含んだ顔中央部が暗くて、そ
の両側から外光が回り込んで明るくなっている様子が解
る。
【0094】図6(C)は上記図6(A)のエリアセン
サ測光出力値から図6(B)の同出力を各ブロック毎に
差し引くことによって得られた真の測光すべき対象であ
る撮影被写界光を測光した出力値を表している。
【0095】図5に戻って、上記一回目の測光蓄積動作
と二回目の測光蓄積動作で得られた測光値の差をもって
真の撮影被写界測光値は所定の測光演算処理がなされた
のちカメラの制御値の形で表示される。
【0096】二回目の測光蓄積動作が終了すると、撮影
レンズから測光用のレンズ11を通ってきた撮影被写界
光束が、LCDシャッタ9がONして遮断されている間
に、IRED13は点灯状態になり、撮影者の眼球を照
明する。照明された眼球像はエリアセンサ12に結像し
ており、エリアセンサ12はこの眼球像を光電変換し、
後述する視線検出処理のためのデータとしてCPU10
0に送信する。
【0097】ここでエリアセンサ12が視線検出のため
の光電変換、つまり蓄積動作等に要する時間(t3)は
12ms程度で実行される。また眼球像蓄積動作中のみ
IRED13は点灯状態にある。
【0098】エリアセンサ12の視線検出用光電変換処
理が終了すると、LCDシャッタ9はOFFとなり、L
CDシャッタ9は透過状態となって、再びエリアセンサ
12は測光値取り込み動作に入り、測光タイマがONし
ている間は、測光値取り込み動作を繰り返す。
【0099】次に、測光演算についての説明を行う。前
記図4中ステップ#102のレンズ通信で得られた撮影
レンズ1のレンズ情報である開放FNO.、周辺光量落ち
等のデータを用いて、前記AD変換されたエリアセンサ
12の5×7の計35個の測光ブロック出力に補正を行
い、撮影被写体の正しい輝度信号に変換する。
【0100】以降、これら各ブロック領域S00〜S46セ
ンサ部の補正後の輝度信号をD00〜D46とする。
【0101】次に、前記ステップ#107において確定
した測距領域に対応した測光ブロック出力をA、この測
光ブロックを上下、左右に取り囲む4つの測光ブロック
平均出力をB、出力A,B以外の測光ブロックの平均出
力をCとして、主被写体が存在する可能性が最も高い出
力Aに対して最大の重みをつけ、以下段階的に重みづけ
を行う次式で、カメラの露出値:Eを算出する。
【0102】E=(3×A+2×B+C)/6 一例として、測距領域71が選択された場合についての
出力A,B,Cの各値は以下の通りである。
【0103】A=D22 B=(D12+D21+D23+D32)/4 C=(D00+D01+D02+D03+D04+D05+D06+D
10+D11+D13+D14+D15+D16+D20+D24+D25
+D26+D30+D31+D33+D34+D35+D36+D40+
D41+D42+D43+D44+D45+D46)/30 他の測距領域70、72が選択された場合も上記例と同
様に算出することで、主被写体に重みを置いた測光演算
が可能となる。
【0104】次に視線検出動作について、図7の視線検
出チャートを用いて説明する。図4のステップ104に
て視線検出モードに設定されていたならば不図示の視線
検出回路101はカメラが現在どのキャリブレーション
データナンバー(CAL No.)に設定されているか
を認識し、視線検出に用いるキャリブレーションデータ
をセットする(ステッフ゜#200)。
【0105】ここで視線検出のキャリブレーションと
は、視線検出を行う上での個人差の補正を行うもので、
3つの測距マーク70,71,72の両側(71、7
2)を撮影者が一定時間注視することでデータを取り込
み算出するというものである。
【0106】このキャリブレーションデータは複数設定
可能で、カメラを使う人が異なっていたり、眼鏡を装着
しているか否かに応じて区別して設定することで精度の
高い視線検出を行うことが可能である。ちなみに設定さ
れたキャリブレーションデータは、EEPROM100
aに記憶される。
【0107】次に、視線検出回路101は、予備蓄積と
呼ばれる一定時間の蓄積をエリアセンサ12に実行さ
せ、IRED13a、13bの照射無しの状態での撮影
者の眼球近傍の画像を取り込む(ステッフ゜#201)。
【0108】そして上記の画像信号強度に基づいてエリ
アセンサ12の本蓄積(実際に視線位置を求めるための
画像を得るための蓄積)時に行う蓄積時間を決定する(ス
テッフ゜#202)。
【0109】エリアセンサ12の蓄積時間及びIRED
13a、13bの照明パワーが設定されると、CPU1
00はIRED駆動回路107を介してIRED13
a、13bを所定のパワーで点灯させるとともに、視線
検出回路101はエリアセンサ12の蓄積を開始する。
【0110】エリアセンサ12は先に設定された蓄積時
間に従って蓄積動作を終了し、それとともにIREDも
消灯される(ステッフ゜#203)。
【0111】さらに、エリアセンサ12にて蓄積された
像信号は順次読み出され、視線検出回路101でA/D
変換された後にCPU100にメモリされ、視線検出処
理が行われる(ステッフ゜#204)。
【0112】このとき、ステップ#200で取り込んだ
個人差補正情報が加味される。さらに、上記視線検出処
理で得られた撮影者のピント板上の視線位置に対して最
も近い測距領域が選択される(ステッフ゜#205)。
【0113】ここで、簡単に視線検出処理について説明
を行う。図8は、縦50×横70の画素エリアセンサ1
2の眼球像信号を画像化したもので、眼球の角膜17a
(図9参照)において、IRED13a、13bの発光
によって角膜反射像(以下プルキンエ像と記す)17
e,17dが発生する。また17cは虹彩、17bは瞳
孔である。
【0114】なお、図9は視線検出の原理を示す図であ
るが、これは既に公知であるのでその詳細は省略する。
【0115】これらの像信号において、プルキンエ像1
7e,17dを含んだX−X’断面の像信号を表したの
が図10であり、同図において縦軸はエリアセンサ12
のアナログ信号をデジタル信号化した値で最大255カ
ウントとなり、横軸は水平方向の画素数70個のデータ
があることを意味している。
【0116】CPU100において、眼球の照明に使用
された一組のIRED13a、13bの虚像であるプル
キンエ像17e,17dの位置が検出される。
【0117】図10からもわかる通りプルキンエ像17
e,17dは光強度の強い輝点として現われるため、光
強度に対する所定のしきい値を設け、該しきい値を超え
る光強度のものをプルキンエ像17e,17dとするこ
とにより検出可能である。
【0118】また瞳孔17bの中心位置は瞳孔17bと
虹彩17cの境界点を複数検出し、各境界点を基に円の
最小二乗近似を行なうことにより算出される。これらプ
ルキンエ像位置と瞳孔17bの中心位置とから眼球の回
転角度θが求まり、さらに二つのプルキンエ像17e,
17dの間隔からカメラの接眼レンズ16と撮影者の眼
球17との距離が算出され、エリアセンサ12に投影さ
れた眼球像の結像倍率βを得ることができる。
【0119】以上のことから、眼球の回転角度θと結像
倍率β、さらにキャリブレーションで得られた個人差補
正情報を用いて、撮影者の視線方向のピント板7上の位
置座標を求めることができる。
【0120】尚、上記実施の各形態においては、一眼レ
フカメラに適用した場合を示しているが、これに限定さ
れるものではなく、その他のカメラ、さらには視線検出
機能と測光機能を備えた光学装置であれば、同様に適用
できるものである。
【0121】
【発明の効果】本発明によれば以上のような各要素を設
定することにより、本出願人が先に特願平10−119
923号で提案した光学機器を更に改良し、装置全体の
簡素化及びスペース効率の向上を図った光学機器を達成
することができる。
【0122】特に、視線検出機能と測光機能を有するカ
メラにおいて、ファインダ倍率、視野率等のファインダ
性能を低下させることなしにカメラをはじめとする光学
機器全体の小型化を容易に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一眼レフカメラの概略図
【図2】本発明に係るカメラの電気回路図
【図3】本発明に係るファインダ視野図
【図4】本発明に係るカメラ動作のフローチャート
【図5】本発明に係る測光と視線検出のタイミングチャ
ート
【図6】本発明に係る測光処理模式図
【図7】本発明に係る視線検出動作のフローチャート
【図8】本発明に係る撮影者の眼球像図
【図9】本発明に係る視線検出原理説明図
【図10】本発明に係る撮影者の眼球像断面出力図
【図11】本発明に係る従来の一眼レフカメラの概略図
【符号の説明】
1 撮影レンズ 6 焦点検出装置 6f イメージセンサ 7 ピント板 9 LCDシャッタ 12 エリアセンサ 13a,b 赤外発光ダイオード(IRED) 16 接眼レンズ 17 眼球 18 ダイクロイックミラー2 24 ダイクロイックミラー1 70〜72 測距点マーク 100 CPU 101 エリアセンサ制御回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電変換素子と、観察者の眼球像を視線
    検出光学系により該光電変換素子に導き、該光電変換素
    子の出力から観察者の視線情報を検出する視線検出手段
    と、被写界光を測光光学系により該光電変換素子に導
    き、該光電変換素子の出力から被写界の輝度を測光する
    測光手段とを有する光学機器において、測光光学系の光
    路中に、該光電変換素子へ入射する光を制御する光制御
    手段を設けており、該光制御手段を駆動制御して該測光
    光学系からの光又は視線検出光学系からの光を該光電変
    換手段に導光していることを特徴とする光学機器。
  2. 【請求項2】 光電変換素子と、観察者の眼球像を視線
    検出光学系により該光電変換素子に導き、該光電変換素
    子の出力から観察者の視線情報を検出する視線検出手段
    と、被写界光を測光光学系により該光電変換素子に導
    き、該光電変換素子の出力から被写界の輝度を測光する
    測光手段とを有する光学機器において、該測光光学系の
    光路中に、該光電変換素子へ入射する光を制御する光制
    御手段を有し、該光制御手段を制御したときに、該測光
    光学系と視線検出光学系を介して、該光電変換素子に入
    射してきた光に対して得られた第一の信号と、該視線検
    出光学系を通して該光電変換素子に入射した光に対して
    得られた第二の信号を取り込む測光制御手段を有し、第
    一の信号と第二の信号との差を測光光学系を通して入射
    してきた真の被写界光の信号としていることを特徴とす
    る光学機器。
  3. 【請求項3】 観察者の視線情報をファインダー系の接
    眼レンズを介して検出する視線検出手段と、被写界の輝
    度を測光する測光手段を有し、該視線検出手段は、観察
    者の眼球像を該接眼レンズを通じて光電変換素子に導く
    ための視線検出光学系を有し、該測光手段は、被写界光
    を該光電変換素子に導くための測光光学系を有した光学
    機器において、該測光光学系の光路中に、該光電変換素
    子へ入射する光を遮断する光路遮断手段を有し、該光路
    遮断手段の非作動又は作動時に、該光電変換素子に入射
    してきた外光に対して得られた第一の輝度信号と、該光
    路遮断手段の作動時又は非作動に接眼レンズから該視線
    検出光学系を通して該光電変換素子に入射した外光に対
    して得られた第二の輝度信号を取り込む測光制御手段を
    有し、第一の輝度信号と前記第二の輝度信号との差を該
    測光光学系を通して入射してきた真の被写界光の輝度信
    号としていることを特徴とする光学機器。
  4. 【請求項4】 前記観察者の眼球像を前記光電変換素子
    に導くための視線検出光学系と、前記被写界光を前記光
    電変換素子に導くための測光光学系の各々の光路中に光
    路変換手段を有することを特徴とする請求項1,2又は
    3の光学機器。
  5. 【請求項5】 前記光路変換手段は、波長選択性の反射
    面を有することを特徴とする請求項4記載の光学機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008122535A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Canon Inc 測光装置およびカメラ

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