JP2000219656A - 3−ニトロ−o−トルイル酸の単離精製法 - Google Patents
3−ニトロ−o−トルイル酸の単離精製法Info
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- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C205/00—Compounds containing nitro groups bound to a carbon skeleton
- C07C205/49—Compounds containing nitro groups bound to a carbon skeleton the carbon skeleton being further substituted by carboxyl groups
- C07C205/57—Compounds containing nitro groups bound to a carbon skeleton the carbon skeleton being further substituted by carboxyl groups having nitro groups and carboxyl groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings of the carbon skeleton
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Abstract
(57)【要約】
【課題】3−ニトロ−o−トルイル酸と5−ニトロ−o
−トルイル酸を主成分とする混合物から、3−ニトロ−
o−トルイル酸のみを効率よく単離精製しうる方法を提
供すること。 【解決手段】3−ニトロ−o−トルイル酸と5−ニトロ
−o−トルイル酸を主成分とする混合物を溶媒中に懸濁
または溶解させたのち、これにアミンを添加し、生成し
た3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩と5−ニトロ−
o−トルイル酸アミン塩の溶媒に対する溶解度の差を利
用して3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩を優先的に
結晶として単離することを特徴とする3−ニトロ−o−
トルイル酸の単離精製法。
−トルイル酸を主成分とする混合物から、3−ニトロ−
o−トルイル酸のみを効率よく単離精製しうる方法を提
供すること。 【解決手段】3−ニトロ−o−トルイル酸と5−ニトロ
−o−トルイル酸を主成分とする混合物を溶媒中に懸濁
または溶解させたのち、これにアミンを添加し、生成し
た3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩と5−ニトロ−
o−トルイル酸アミン塩の溶媒に対する溶解度の差を利
用して3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩を優先的に
結晶として単離することを特徴とする3−ニトロ−o−
トルイル酸の単離精製法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3−ニトロ−o−
トルイル酸の単離精製法に関する。さらに詳しくは、種
々の位置異性体を含むニトロ−o−トルイル酸から、H
IV関連疾患治療薬として有用なアミド誘導体の合成中
間体(国際公開第97/11937号パンフレット) 、抗菌剤と
して有用なベンゾヘテロ環化合物の合成中間体 (特開平
1-230558号公報) などとして有用な3−ニトロ−o−ト
ルイル酸を結晶として単離精製する方法に関する。
トルイル酸の単離精製法に関する。さらに詳しくは、種
々の位置異性体を含むニトロ−o−トルイル酸から、H
IV関連疾患治療薬として有用なアミド誘導体の合成中
間体(国際公開第97/11937号パンフレット) 、抗菌剤と
して有用なベンゾヘテロ環化合物の合成中間体 (特開平
1-230558号公報) などとして有用な3−ニトロ−o−ト
ルイル酸を結晶として単離精製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、3−ニトロ−o−トルイル酸を製
造する方法としては、o−キシレンから合成されたo−
トルイル酸を硝酸、硝酸塩などでニトロ化することによ
って製造する方法が知られている。
造する方法としては、o−キシレンから合成されたo−
トルイル酸を硝酸、硝酸塩などでニトロ化することによ
って製造する方法が知られている。
【0003】しかしながら、この製造方法では、o−ト
ルイル酸のベンゼン環の第3位が特異的にニトロ化され
た3−ニトロ−o−トルイル酸のみを得ることができ
ず、これと第5位、6位などがニトロ化された化合物と
の混合物が生成する。
ルイル酸のベンゼン環の第3位が特異的にニトロ化され
た3−ニトロ−o−トルイル酸のみを得ることができ
ず、これと第5位、6位などがニトロ化された化合物と
の混合物が生成する。
【0004】したがって、この混合物から3−ニトロ−
o−トルイル酸のみを得るためには、不必要な異性体で
ある第5位、6位などがニトロ化された化合物をこの混
合物から分離除去しなければならない。
o−トルイル酸のみを得るためには、不必要な異性体で
ある第5位、6位などがニトロ化された化合物をこの混
合物から分離除去しなければならない。
【0005】ところが、この混合物は位置異性体の混合
物であるため、各化合物は互いに極めて類似した物理的
性質および化学的性質を有することから、晶析技術、蒸
留技術などによっては、3−ニトロ−o−トルイル酸の
みを効率よく分離精製することが困難である。
物であるため、各化合物は互いに極めて類似した物理的
性質および化学的性質を有することから、晶析技術、蒸
留技術などによっては、3−ニトロ−o−トルイル酸の
みを効率よく分離精製することが困難である。
【0006】また、従来、晶析技術、蒸留技術などを利
用しない位置異性体を単離方法としては、一般的な芳香
族化合物の位置異性体の分離法である、膜リアクターに
よる方法〔石川治男ほか著「ジャーナル・オブ・ケミカ
ル・エンジニアリング・オブ・ジャパン[J. Chem. Eng.
Japan] 」1989(22)18頁〕、高圧晶析法〔安田稔ほか
著「化学工学」55(1991)287 頁(精製晶析)〕、ゾー
ンメルティング法〔松岡正邦ほか著「化学工学」55(19
91)290 頁(圧力晶析によるパラクレゾールの製造)〕
などが知られている。しかしながら、これらの方法は、
そのほとんどが汎用的な方法ではなく、特別な装置を必
要とすることが多いことから、前記混合物から3−ニト
ロ−o−トルイル酸のみを単離精製することが困難であ
る。
用しない位置異性体を単離方法としては、一般的な芳香
族化合物の位置異性体の分離法である、膜リアクターに
よる方法〔石川治男ほか著「ジャーナル・オブ・ケミカ
ル・エンジニアリング・オブ・ジャパン[J. Chem. Eng.
Japan] 」1989(22)18頁〕、高圧晶析法〔安田稔ほか
著「化学工学」55(1991)287 頁(精製晶析)〕、ゾー
ンメルティング法〔松岡正邦ほか著「化学工学」55(19
91)290 頁(圧力晶析によるパラクレゾールの製造)〕
などが知られている。しかしながら、これらの方法は、
そのほとんどが汎用的な方法ではなく、特別な装置を必
要とすることが多いことから、前記混合物から3−ニト
ロ−o−トルイル酸のみを単離精製することが困難であ
る。
【0007】したがって、近年、前記混合物から3−ニ
トロ−o−トルイル酸のみを効率よく単離精製しうる方
法の開発が待ち望まれている。
トロ−o−トルイル酸のみを効率よく単離精製しうる方
法の開発が待ち望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、3−ニトロ−o−トル
イル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を主成分とする混
合物から、3−ニトロ−o−トルイル酸のみを効率よく
単離精製しうる方法を提供することを目的とする。
術に鑑みてなされたものであり、3−ニトロ−o−トル
イル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を主成分とする混
合物から、3−ニトロ−o−トルイル酸のみを効率よく
単離精製しうる方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、3−ニ
トロ−o−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を
主成分とする混合物を溶媒中に懸濁または溶解させたの
ち、これにアミンを添加し、生成した3−ニトロ−o−
トルイル酸アミン塩と5−ニトロ−o−トルイル酸アミ
ン塩の溶媒に対する溶解度の差を利用して3−ニトロ−
o−トルイル酸アミン塩を優先的に結晶として単離する
ことを特徴とする3−ニトロ−o−トルイル酸の単離精
製法に関する。
トロ−o−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を
主成分とする混合物を溶媒中に懸濁または溶解させたの
ち、これにアミンを添加し、生成した3−ニトロ−o−
トルイル酸アミン塩と5−ニトロ−o−トルイル酸アミ
ン塩の溶媒に対する溶解度の差を利用して3−ニトロ−
o−トルイル酸アミン塩を優先的に結晶として単離する
ことを特徴とする3−ニトロ−o−トルイル酸の単離精
製法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の3−ニトロ−o−トルイ
ル酸の単離精製法によれば、3−ニトロ−o−トルイル
酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を主成分とする混合物
を溶媒中に懸濁または溶解させたのち、これにアミンを
添加し、生成した3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩
と5−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩の溶媒に対する
溶解度の差を利用して3−ニトロ−o−トルイル酸アミ
ン塩を優先的に結晶として単離することにより、3−ニ
トロ−o−トルイル酸を3−ニトロ−o−トルイル酸ア
ミン塩として単離精製することができる。
ル酸の単離精製法によれば、3−ニトロ−o−トルイル
酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を主成分とする混合物
を溶媒中に懸濁または溶解させたのち、これにアミンを
添加し、生成した3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩
と5−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩の溶媒に対する
溶解度の差を利用して3−ニトロ−o−トルイル酸アミ
ン塩を優先的に結晶として単離することにより、3−ニ
トロ−o−トルイル酸を3−ニトロ−o−トルイル酸ア
ミン塩として単離精製することができる。
【0011】本発明においては、3−ニトロ−o−トル
イル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を主成分とする混
合物にアミンを添加する点に、1つの大きな特徴があ
る。このように前記混合物にアミンを添加した場合に
は、生成した各アミン塩は、互いに相異なる物理的性質
および化学的性質を発現するようになる。さらに、溶媒
に対する各アミン塩の溶解度の相違を利用した場合に
は、目的とする3−ニトロ−o−トルイル酸を3−ニト
ロ−o−トルイル酸アミン塩の形で前記混合物から容易
に、効率よく単離精製することができるという格別顕著
に優れた効果が発現される。
イル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を主成分とする混
合物にアミンを添加する点に、1つの大きな特徴があ
る。このように前記混合物にアミンを添加した場合に
は、生成した各アミン塩は、互いに相異なる物理的性質
および化学的性質を発現するようになる。さらに、溶媒
に対する各アミン塩の溶解度の相違を利用した場合に
は、目的とする3−ニトロ−o−トルイル酸を3−ニト
ロ−o−トルイル酸アミン塩の形で前記混合物から容易
に、効率よく単離精製することができるという格別顕著
に優れた効果が発現される。
【0012】ニトロ−o−トルイル酸を調製する方法と
しては、既知の方法を採用することができる。かかる方
法の代表例としては、例えば、o−トルイル酸と濃硫酸
および硝酸カリウムを用いる方法〔ジアカロン・エイ
(Giacalone. A.)ら著、ガゼッタ・チミカ・イタリアー
ナ[Gazz. Chim. Ital.] 1935 (65) 840 頁〕、o−トル
イル酸と発煙硝酸を用いる方法〔ジャコブセン(Jacobse
n)、ウィエルス(Wierss)著、ケミッシェ・ベリヒテ[Che
m. Ber.] 1883 (16) 1957 頁〕などがあげられるが、本
発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
しては、既知の方法を採用することができる。かかる方
法の代表例としては、例えば、o−トルイル酸と濃硫酸
および硝酸カリウムを用いる方法〔ジアカロン・エイ
(Giacalone. A.)ら著、ガゼッタ・チミカ・イタリアー
ナ[Gazz. Chim. Ital.] 1935 (65) 840 頁〕、o−トル
イル酸と発煙硝酸を用いる方法〔ジャコブセン(Jacobse
n)、ウィエルス(Wierss)著、ケミッシェ・ベリヒテ[Che
m. Ber.] 1883 (16) 1957 頁〕などがあげられるが、本
発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0013】本発明においては、まず、o−トルイル酸
をニトロ化することによって得られた3−ニトロ−o−
トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を主成分とす
る混合物を溶媒中に懸濁または溶解させる。なお、「3
−ニトロ−o−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル
酸を主成分とする」とは、該混合物中に3−ニトロ−o
−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸とが50重
量%以上含有されていることをいう。
をニトロ化することによって得られた3−ニトロ−o−
トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸を主成分とす
る混合物を溶媒中に懸濁または溶解させる。なお、「3
−ニトロ−o−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル
酸を主成分とする」とは、該混合物中に3−ニトロ−o
−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸とが50重
量%以上含有されていることをいう。
【0014】前記溶媒としては、極性有機溶媒、非極性
有機溶媒および水があげられ、これらは単独でまたは2
種以上を混合して用いることができる。
有機溶媒および水があげられ、これらは単独でまたは2
種以上を混合して用いることができる。
【0015】極性有機溶媒としては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの
アルコール系溶媒をはじめ、N,N’−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセ
トンなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を
混合して用いることができる。
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの
アルコール系溶媒をはじめ、N,N’−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセ
トンなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を
混合して用いることができる。
【0016】また、非極性有機溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ヘキサンなどの炭化水素系溶
媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素などのハロゲン系溶媒、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;イソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系
溶媒などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を
混合して用いることができる。
ン、トルエン、キシレン、ヘキサンなどの炭化水素系溶
媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素などのハロゲン系溶媒、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;イソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系
溶媒などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を
混合して用いることができる。
【0017】使用される溶媒の種類は、生成させるアミ
ン塩の種類によって異なる。該溶媒としては、一般に、
生成する3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩の溶解度
を小さくし、不純物である5−ニトロ−o−トルイル酸
アミン塩の溶解度を大きくする溶媒を適宜選択して使用
することが好ましい。
ン塩の種類によって異なる。該溶媒としては、一般に、
生成する3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩の溶解度
を小さくし、不純物である5−ニトロ−o−トルイル酸
アミン塩の溶解度を大きくする溶媒を適宜選択して使用
することが好ましい。
【0018】溶媒の使用量は、前記混合物を完全に溶解
させることができる量であってもよく、あるいは生成し
たアミン塩を溶媒中で懸濁させることができる量であっ
てもよい。溶媒の使用量は、特に限定がないが、通常、
前記混合物100重量部に対して、200〜20000
重量部程度、好ましくは300〜15000重量部程度
であることが望ましい。
させることができる量であってもよく、あるいは生成し
たアミン塩を溶媒中で懸濁させることができる量であっ
てもよい。溶媒の使用量は、特に限定がないが、通常、
前記混合物100重量部に対して、200〜20000
重量部程度、好ましくは300〜15000重量部程度
であることが望ましい。
【0019】次に、前記混合物を溶媒中に懸濁または溶
解させて得られた懸濁液または溶液にアミンを添加す
る。
解させて得られた懸濁液または溶液にアミンを添加す
る。
【0020】本発明に用いるアミンとしては、第1級脂
肪族アミン、第2級脂肪族アミン、第3級脂肪族アミン
および芳香族アミンが好ましい。
肪族アミン、第2級脂肪族アミン、第3級脂肪族アミン
および芳香族アミンが好ましい。
【0021】第1級脂肪族アミンの代表例としては、メ
チルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソ
プロピルアミン、ブチルアミンなどがあげられる。第2
級脂肪族アミンの代表例としては、ジエチルアミン、ジ
−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n
−ブチルアミンなどがあげられる。第3級脂肪族アミン
の代表例としては、トリエチルアミン、トリ−n−プロ
ピルアミンなどがあげられる。また、芳香族アミンの代
表例としては、アニリン、ジクロロアニリン、ジフルオ
ロアニリン、クロロフルオロアニリン、トルイジン、ジ
メチルアミノピリジン、インドール、ナフチルアミン、
フェニレンジアミン、ナフタレンジアミン、ジフェニル
アミンなどがあげられる。これらのアミンは、本発明に
おいて不要である5−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩
の溶解度を高める目的で、単独で用いることのほか、2
種以上を混合して用いてもよい。
チルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソ
プロピルアミン、ブチルアミンなどがあげられる。第2
級脂肪族アミンの代表例としては、ジエチルアミン、ジ
−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n
−ブチルアミンなどがあげられる。第3級脂肪族アミン
の代表例としては、トリエチルアミン、トリ−n−プロ
ピルアミンなどがあげられる。また、芳香族アミンの代
表例としては、アニリン、ジクロロアニリン、ジフルオ
ロアニリン、クロロフルオロアニリン、トルイジン、ジ
メチルアミノピリジン、インドール、ナフチルアミン、
フェニレンジアミン、ナフタレンジアミン、ジフェニル
アミンなどがあげられる。これらのアミンは、本発明に
おいて不要である5−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩
の溶解度を高める目的で、単独で用いることのほか、2
種以上を混合して用いてもよい。
【0022】アミンの添加量は、特に限定がないが、通
常、前記混合物に含まれているニトロ−o−トルイル酸
1モルに対して、0.5〜1.5モル程度、好ましくは
0.7〜1.3モル程度であることが望ましい。
常、前記混合物に含まれているニトロ−o−トルイル酸
1モルに対して、0.5〜1.5モル程度、好ましくは
0.7〜1.3モル程度であることが望ましい。
【0023】なお、本発明においては、溶媒は、アミン
の種類に応じて適宜選択して用いることが好ましい。
の種類に応じて適宜選択して用いることが好ましい。
【0024】その具体例としては、例えば、アミンとし
てジエチルアミンを用いる場合、溶媒としてメチルアル
コール、イソプロピルアルコール、トルエン、塩化メチ
レン、1,2−ジクロロエタン、N,N’−ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、
イソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどを用い
ることが好ましく、とりわけ1,2−ジクロロエタン、
酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トルエンなどを用い
ることが好ましい。アミンとしてイソプロピルアミンを
用いる場合、溶媒としてイソプロピルアルコール、1,
2−ジクロロエタン、アセトニトリル、酢酸エチル、ト
ルエン、テトラヒドロフラン、水などを用いることが好
ましく、とりわけ酢酸エチルなどを用いることが好まし
い。アミンとしてジイソプロピルアミンを用いる場合、
溶媒として酢酸エチル、1,2−ジクロロエタン、トル
エン、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、テト
ラヒドロフラン、水などを用いることが好ましく、とり
わけ酢酸エチル、1,2−ジクロロエタン、トルエンな
どを用いることが好ましい。アミンとしてジ−n−ブチ
ルアミンを用いる場合、溶媒として酢酸エチル、トルエ
ン、イソプロピルアルコール、1,2−ジクロロエタン
などを用いることが好ましく、とりわけ酢酸エチル、ト
ルエンなどを用いることが好ましい。アミンとしてジク
ロロアニリン、ジフルオロアニリンなどのアニリン類を
用いる場合、溶媒としてイソプロピルアルコール、酢酸
エチル、1,2−ジクロロエタン、トルエンなどが好ま
しく、とりわけ酢酸エチル、イソプロピルアルコールな
どを用いることが好ましい。
てジエチルアミンを用いる場合、溶媒としてメチルアル
コール、イソプロピルアルコール、トルエン、塩化メチ
レン、1,2−ジクロロエタン、N,N’−ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、
イソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどを用い
ることが好ましく、とりわけ1,2−ジクロロエタン、
酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トルエンなどを用い
ることが好ましい。アミンとしてイソプロピルアミンを
用いる場合、溶媒としてイソプロピルアルコール、1,
2−ジクロロエタン、アセトニトリル、酢酸エチル、ト
ルエン、テトラヒドロフラン、水などを用いることが好
ましく、とりわけ酢酸エチルなどを用いることが好まし
い。アミンとしてジイソプロピルアミンを用いる場合、
溶媒として酢酸エチル、1,2−ジクロロエタン、トル
エン、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、テト
ラヒドロフラン、水などを用いることが好ましく、とり
わけ酢酸エチル、1,2−ジクロロエタン、トルエンな
どを用いることが好ましい。アミンとしてジ−n−ブチ
ルアミンを用いる場合、溶媒として酢酸エチル、トルエ
ン、イソプロピルアルコール、1,2−ジクロロエタン
などを用いることが好ましく、とりわけ酢酸エチル、ト
ルエンなどを用いることが好ましい。アミンとしてジク
ロロアニリン、ジフルオロアニリンなどのアニリン類を
用いる場合、溶媒としてイソプロピルアルコール、酢酸
エチル、1,2−ジクロロエタン、トルエンなどが好ま
しく、とりわけ酢酸エチル、イソプロピルアルコールな
どを用いることが好ましい。
【0025】前記懸濁液または溶液にアミンを添加する
際の溶媒の液温は、特に限定がないが、通常、速やかに
アミン塩を生成させる観点から、10〜70℃程度であ
ることが好ましい。なお、反応の際の雰囲気も特に限定
がなく、通常、空気であってもよく、例えば窒素ガス、
アルゴンガスなどの不活性ガスであってもよい。
際の溶媒の液温は、特に限定がないが、通常、速やかに
アミン塩を生成させる観点から、10〜70℃程度であ
ることが好ましい。なお、反応の際の雰囲気も特に限定
がなく、通常、空気であってもよく、例えば窒素ガス、
アルゴンガスなどの不活性ガスであってもよい。
【0026】反応終了後、反応液中には、主として3−
ニトロ−o−トルイル酸アミン塩と5−ニトロ−o−ト
ルイル酸アミン塩が生成している。反応液中から、本発
明における目的化合物である3−ニトロ−o−トルイル
酸アミン塩を晶析させる際の温度は、通常、−10〜5
0℃程度であることが好ましく、工業規模で容易に操作
しうる観点から0〜30℃であることが好ましい。
ニトロ−o−トルイル酸アミン塩と5−ニトロ−o−ト
ルイル酸アミン塩が生成している。反応液中から、本発
明における目的化合物である3−ニトロ−o−トルイル
酸アミン塩を晶析させる際の温度は、通常、−10〜5
0℃程度であることが好ましく、工業規模で容易に操作
しうる観点から0〜30℃であることが好ましい。
【0027】晶析後の反応液中には、3−ニトロ−o−
トルイル酸アミン塩が晶析しているが、他方、5−ニト
ロ−o−トルイル酸アミン塩のほとんどは溶解した状態
であり、結晶としてほとんど析出していない。
トルイル酸アミン塩が晶析しているが、他方、5−ニト
ロ−o−トルイル酸アミン塩のほとんどは溶解した状態
であり、結晶としてほとんど析出していない。
【0028】したがって、前記反応液を固液分離するこ
とにより、3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩を結晶
として単離することができる。
とにより、3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩を結晶
として単離することができる。
【0029】以上説明したように、本発明の単離精製法
によれば、3−ニトロ−o−トルイル酸をアミン塩の結
晶として5−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩から効率
よく単離精製することができる。
によれば、3−ニトロ−o−トルイル酸をアミン塩の結
晶として5−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩から効率
よく単離精製することができる。
【0030】なお、生成した3−ニトロ−o−トルイル
酸アミン塩は、そのままの状態で使用することができる
が、該3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩を脱塩させ
て、3−ニトロ−o−トルイル酸として使用することも
できる。
酸アミン塩は、そのままの状態で使用することができる
が、該3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩を脱塩させ
て、3−ニトロ−o−トルイル酸として使用することも
できる。
【0031】3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩の脱
塩は、例えば、3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩を
前記溶媒に溶解または懸濁させ、これに塩酸などの酸を
添加し、pHを1程度以下に調整することによって容易
に行なうことができる。脱塩後は、固液分離することに
より、3−ニトロ−o−トルイル酸を結晶として回収す
ることができる。
塩は、例えば、3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩を
前記溶媒に溶解または懸濁させ、これに塩酸などの酸を
添加し、pHを1程度以下に調整することによって容易
に行なうことができる。脱塩後は、固液分離することに
より、3−ニトロ−o−トルイル酸を結晶として回収す
ることができる。
【0032】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
【0033】実施例1 3−ニトロ−o−トルイル酸38重量%および5−ニトロ
−o−トルイル酸54.5重量%を含むニトロトルイル酸20
gを酢酸エチル450 mlに室温 (約26℃) で懸濁させ、
これにジエチルアミン8.96g (ニトロ−o−トルイル酸
1モルに対して1.2 モル) を添加した後、60℃に加温
し、溶解させた。
−o−トルイル酸54.5重量%を含むニトロトルイル酸20
gを酢酸エチル450 mlに室温 (約26℃) で懸濁させ、
これにジエチルアミン8.96g (ニトロ−o−トルイル酸
1モルに対して1.2 モル) を添加した後、60℃に加温
し、溶解させた。
【0034】次に、得られた溶液を室温まで冷却し、3
−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩および5−
ニトロ−o−トルイル酸を生成させた。
−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩および5−
ニトロ−o−トルイル酸を生成させた。
【0035】1.5 時間攪拌した後、26℃で反応液の固液
分離を行ない、高速液体クロマトグラフィーにより定量
を行なったところ、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチ
ルアミン塩56重量%および5−ニトロ−o−トルイル酸
ジエチルアミン塩 4.9重量%を含む結晶10.05 gが得ら
れていた。
分離を行ない、高速液体クロマトグラフィーにより定量
を行なったところ、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチ
ルアミン塩56重量%および5−ニトロ−o−トルイル酸
ジエチルアミン塩 4.9重量%を含む結晶10.05 gが得ら
れていた。
【0036】以上の結果から、3−ニトロ−o−トルイ
ル酸ジエチルアミン塩の収率は74.1重量%であり、取得
した結晶における3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチル
アミン塩の精製比は92%であった。
ル酸ジエチルアミン塩の収率は74.1重量%であり、取得
した結晶における3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチル
アミン塩の精製比は92%であった。
【0037】なお、各実施例において、精製比は、式: 〔精製比〕=〔3−ニトロ−o−トルイル酸またはその
アミン塩の量(モル)〕÷〔3−ニトロ−o−トルイル
酸またはそのアミン塩の量(モル)+5−ニトロ−o−
トルイル酸またはそのアミン塩の量(モル)〕×100
(%) にしたがって求めた。
アミン塩の量(モル)〕÷〔3−ニトロ−o−トルイル
酸またはそのアミン塩の量(モル)+5−ニトロ−o−
トルイル酸またはそのアミン塩の量(モル)〕×100
(%) にしたがって求めた。
【0038】実施例2 実施例1において、反応液を固液分離する際の温度を26
℃から0℃に変更したほかは、実施例1と同様にして3
−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩を単離精製
したところ、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミ
ン塩の収率は85.9重量%に上昇し、精製比は85.1%とな
った。
℃から0℃に変更したほかは、実施例1と同様にして3
−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩を単離精製
したところ、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミ
ン塩の収率は85.9重量%に上昇し、精製比は85.1%とな
った。
【0039】実施例3 実施例1において、溶媒として酢酸エチル450 mlの代
わりにテトラヒドロフラン120 mlを用いたほかは、実
施例1と同様にして3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチ
ルアミン塩を単離精製したところ、3−ニトロ−o−ト
ルイル酸ジエチルアミン塩の収率は79.9重量%であり、
精製比は88.4%であった。
わりにテトラヒドロフラン120 mlを用いたほかは、実
施例1と同様にして3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチ
ルアミン塩を単離精製したところ、3−ニトロ−o−ト
ルイル酸ジエチルアミン塩の収率は79.9重量%であり、
精製比は88.4%であった。
【0040】実施例4〜7 実施例1において、ニトロ−o−トルイル酸1モルに対
するジエチルアミンの量、ならびに溶媒の種類およびそ
の量を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同
様にして3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩
を単離精製した。その結果を表1に示す。
するジエチルアミンの量、ならびに溶媒の種類およびそ
の量を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同
様にして3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩
を単離精製した。その結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】実施例8〜11 実施例1において、アミンとしてジエチルアミン(ニト
ロ−o−トルイル酸1モルに対する量:1.2 モル)の代
わりに、ニトロ−o−トルイル酸1モルに対して、表2
に示す割合のジエチルアミンとアニリンとの混合物を用
いたほかは、実施例1と同様にして3−ニトロ−o−ト
ルイル酸ジエチルアミン塩を単離精製した。その結果を
表2に示す。
ロ−o−トルイル酸1モルに対する量:1.2 モル)の代
わりに、ニトロ−o−トルイル酸1モルに対して、表2
に示す割合のジエチルアミンとアニリンとの混合物を用
いたほかは、実施例1と同様にして3−ニトロ−o−ト
ルイル酸ジエチルアミン塩を単離精製した。その結果を
表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】実施例12 3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩63.1重量
%および5−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩
6.4重量%を含むジエチルアミン塩10.0g (3−ニトロ
−o−トルイル酸ジエチルアミン塩の精製比90.8%) を
水400 mlに懸濁し、室温下塩酸でpHを1以下とし、脱
塩させた。1時間攪拌後、固液分離を行なったところ、
3−ニトロ−o−トルイル酸92.2重量%および5−ニト
ロ−o−トルイル酸 5.9重量%を含む結晶6.48gが得ら
れた。このとき、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチル
アミン塩からの3−ニトロ−o−トルイル酸の収率は9
4.7重量%であり、取得結晶の精製比は94%であった。
%および5−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩
6.4重量%を含むジエチルアミン塩10.0g (3−ニトロ
−o−トルイル酸ジエチルアミン塩の精製比90.8%) を
水400 mlに懸濁し、室温下塩酸でpHを1以下とし、脱
塩させた。1時間攪拌後、固液分離を行なったところ、
3−ニトロ−o−トルイル酸92.2重量%および5−ニト
ロ−o−トルイル酸 5.9重量%を含む結晶6.48gが得ら
れた。このとき、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチル
アミン塩からの3−ニトロ−o−トルイル酸の収率は9
4.7重量%であり、取得結晶の精製比は94%であった。
【0045】実施例13 3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩63.1重量
%および5−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩
6.4重量%を含むジエチルアミン塩10.0g (3−ニトロ
−o−トルイル酸ジエチルアミン塩の精製比90.8%) を
水200 mlに懸濁し、室温下水酸化ナトリウムでpHを12
以下とし、溶解させた。得られた溶液をトルエン50ml
で3回洗浄した後、塩酸でpHを1以下とし、脱塩させ
た。1時間攪拌した後、固液分離を行なったところ、3
−ニトロ−o−トルイル酸88.1重量%および5−ニトロ
−o−トルイル酸 7.8重量%を含む結晶6.93gが得られ
た。このとき、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルア
ミン塩からの3−ニトロ−o−トルイル酸の収率は96.7
重量%で、取得結晶の精製比は91.9%であった。
%および5−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩
6.4重量%を含むジエチルアミン塩10.0g (3−ニトロ
−o−トルイル酸ジエチルアミン塩の精製比90.8%) を
水200 mlに懸濁し、室温下水酸化ナトリウムでpHを12
以下とし、溶解させた。得られた溶液をトルエン50ml
で3回洗浄した後、塩酸でpHを1以下とし、脱塩させ
た。1時間攪拌した後、固液分離を行なったところ、3
−ニトロ−o−トルイル酸88.1重量%および5−ニトロ
−o−トルイル酸 7.8重量%を含む結晶6.93gが得られ
た。このとき、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルア
ミン塩からの3−ニトロ−o−トルイル酸の収率は96.7
重量%で、取得結晶の精製比は91.9%であった。
【0046】実施例14 3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩63.1重量
%および5−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩
6.4重量%を含むジエチルアミン塩10.0g (3−ニトロ
−o−トルイル酸ジエチルアミン塩の精製比90.8%) を
酢酸エチル400mlと水200 mlとの混合溶媒に溶解
し、塩酸でpHを1以下とし、脱塩させた。水層を分液
後、酢酸エチル層を濃縮乾固したところ、3−ニトロ−
o−トルイル酸90.2重量%および5−ニトロ−o−トル
イル酸 8.1重量%を含む結晶7.00gが得られた。このと
き、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩から
の3−ニトロ−o−トルイル酸の収率は100 重量%で、
取得結晶の精製比は91.8%であった。
%および5−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩
6.4重量%を含むジエチルアミン塩10.0g (3−ニトロ
−o−トルイル酸ジエチルアミン塩の精製比90.8%) を
酢酸エチル400mlと水200 mlとの混合溶媒に溶解
し、塩酸でpHを1以下とし、脱塩させた。水層を分液
後、酢酸エチル層を濃縮乾固したところ、3−ニトロ−
o−トルイル酸90.2重量%および5−ニトロ−o−トル
イル酸 8.1重量%を含む結晶7.00gが得られた。このと
き、3−ニトロ−o−トルイル酸ジエチルアミン塩から
の3−ニトロ−o−トルイル酸の収率は100 重量%で、
取得結晶の精製比は91.8%であった。
【0047】実施例12〜14の結果から、本発明の単離精
製法によって得られた3−ニトロ−o−トルイル酸ジエ
チルアミン塩を脱塩させることにより、3−ニトロ−o
−トルイル酸を容易に効率よく得ることができることが
わかる。
製法によって得られた3−ニトロ−o−トルイル酸ジエ
チルアミン塩を脱塩させることにより、3−ニトロ−o
−トルイル酸を容易に効率よく得ることができることが
わかる。
【0048】実施例15〜33 実施例1において、アミンの種類およびその添加量なら
びに溶媒の種類およびその添加量を表3に示すように変
更したほかは、実施例1と同様にして3−ニトロ−o−
トルイル酸ジエチルアミン塩の単離精製を行なった。そ
の結果を表3に示す。
びに溶媒の種類およびその添加量を表3に示すように変
更したほかは、実施例1と同様にして3−ニトロ−o−
トルイル酸ジエチルアミン塩の単離精製を行なった。そ
の結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】以上の結果から、上記実施例の分離精製法
によれば、従来、3−ニトロ−o−トルイル酸と5−ニ
トロ−o−トルイル酸との単離が困難とされていた3−
ニトロ−o−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸
との混合物から、3−ニトロ−o−トルイル酸をそのア
ミン塩の結晶として選択性よく分離精製することができ
ることがわかる。
によれば、従来、3−ニトロ−o−トルイル酸と5−ニ
トロ−o−トルイル酸との単離が困難とされていた3−
ニトロ−o−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸
との混合物から、3−ニトロ−o−トルイル酸をそのア
ミン塩の結晶として選択性よく分離精製することができ
ることがわかる。
【0051】
【発明の効果】本発明の方法によれば、3−ニトロ−o
−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸との混合物
から、3−ニトロ−o−トルイル酸のみをアミン塩とし
て効率よく単離精製することができるという効果が奏さ
れる。
−トルイル酸と5−ニトロ−o−トルイル酸との混合物
から、3−ニトロ−o−トルイル酸のみをアミン塩とし
て効率よく単離精製することができるという効果が奏さ
れる。
【0052】したがって、本発明の方法を採用すれば、
種々の位置異性体を含むニトロ−o−トルイル酸から、
HIV関連疾患治療薬として有用なアミド誘導体の合成
中間体、抗菌剤として有用なベンゾヘテロ環化合物の合
成中間体などとして有用な3−ニトロ−o−トルイル酸
を工業的規模で生産することができるという効果が奏さ
れる。
種々の位置異性体を含むニトロ−o−トルイル酸から、
HIV関連疾患治療薬として有用なアミド誘導体の合成
中間体、抗菌剤として有用なベンゾヘテロ環化合物の合
成中間体などとして有用な3−ニトロ−o−トルイル酸
を工業的規模で生産することができるという効果が奏さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 篤志 埼玉県草加市旭町2丁目5番地3 サンハ イツ松原208号 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC51 AD15 AD30 BA51 BB11 BB12 BB13 BB15 BB16 BB17 BB20 BB21 BC33 BJ10 BS30 BU26
Claims (6)
- 【請求項1】 3−ニトロ−o−トルイル酸と5−ニト
ロ−o−トルイル酸を主成分とする混合物を溶媒中に懸
濁または溶解させたのち、これにアミンを添加し、生成
した3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩と5−ニトロ
−o−トルイル酸アミン塩の溶媒に対する溶解度の差を
利用して3−ニトロ−o−トルイル酸アミン塩を優先的
に結晶として単離することを特徴とする3−ニトロ−o
−トルイル酸の単離精製法。 - 【請求項2】 アミンが第1級脂肪族アミン、第2級脂
肪族アミン、第3級脂肪族アミンまたは芳香族アミンで
ある請求項1記載の単離精製法。 - 【請求項3】 アミンがジエチルアミンであり、溶媒が
酢酸エチル、テトラヒドロフラン、1,2−ジクロロエ
タンまたはトルエンである請求項1記載の単離精製法。 - 【請求項4】 アミンがイソプロピルアミンであり、溶
媒が酢酸エチルである請求項1記載の単離精製法。 - 【請求項5】 アミンがジイソプロピルアミンであり、
溶媒が酢酸エチル、1,2−ジクロロエタンまたはトル
エンである請求項1記載の単離精製法。 - 【請求項6】 アミンがジ−n−ブチルアミンであり、
溶媒が酢酸エチルまたはトルエンである請求項1記載の
単離精製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11022473A JP2000219656A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 3−ニトロ−o−トルイル酸の単離精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11022473A JP2000219656A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 3−ニトロ−o−トルイル酸の単離精製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000219656A true JP2000219656A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=12083696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11022473A Pending JP2000219656A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 3−ニトロ−o−トルイル酸の単離精製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000219656A (ja) |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP11022473A patent/JP2000219656A/ja active Pending
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