JP2000219555A - 高流動吹付けコンクリ−ト用急結剤 - Google Patents
高流動吹付けコンクリ−ト用急結剤Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
Abstract
(57)【要約】
【課題】 急結性を維持し、かつ、リバウンド率が良好
であり、吹付けたコンクリ−トの長期圧縮強度(材令;
28日)の低下率(%)を改良することのできる高流動吹
付けコンクリ−ト用の“急結剤”を提供すること。 【解決手段】 高流動性コンクリ−トに添加する急結剤
であって、その成分がカルシウムアルミネ−ト(好まし
い範囲;セメントなどの水硬性粉体に対して3〜10重
量%)およびBET比表面積が15m2/g以上のゼオラ
イトなどの無機粉末(好ましい範囲;水硬性粉末に対し
て0.5〜15重量%)からなるもの、ならびに、それ
ら2成分に水硬性粉末に対して10重量%以下の石膏を
配合してなるものであること。
であり、吹付けたコンクリ−トの長期圧縮強度(材令;
28日)の低下率(%)を改良することのできる高流動吹
付けコンクリ−ト用の“急結剤”を提供すること。 【解決手段】 高流動性コンクリ−トに添加する急結剤
であって、その成分がカルシウムアルミネ−ト(好まし
い範囲;セメントなどの水硬性粉体に対して3〜10重
量%)およびBET比表面積が15m2/g以上のゼオラ
イトなどの無機粉末(好ましい範囲;水硬性粉末に対し
て0.5〜15重量%)からなるもの、ならびに、それ
ら2成分に水硬性粉末に対して10重量%以下の石膏を
配合してなるものであること。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高流動吹付けコン
クリ−ト用急結剤に関し、特に、ベ−スコンクリ−トと
して高流動コンクリ−トを用いた高流動吹付けコンクリ
−ト用急結剤に関する。
クリ−ト用急結剤に関し、特に、ベ−スコンクリ−トと
して高流動コンクリ−トを用いた高流動吹付けコンクリ
−ト用急結剤に関する。
【0002】
【従来技術】トンネル,地下空間などの建設工事では、
地盤の崩落を防止するために、露出した地盤面(掘削し
た場合は、その内面)にコンクリ−トを吹付けライニン
グする方法が広く実施されている。上記コンクリ−トの
吹付け方法には、乾式・湿式工法があり、現在では、湿
式工法が粉塵発生量,品質管理(例、強度)などの面から
有利であるため、主に採用されている。
地盤の崩落を防止するために、露出した地盤面(掘削し
た場合は、その内面)にコンクリ−トを吹付けライニン
グする方法が広く実施されている。上記コンクリ−トの
吹付け方法には、乾式・湿式工法があり、現在では、湿
式工法が粉塵発生量,品質管理(例、強度)などの面から
有利であるため、主に採用されている。
【0003】従来、上記湿式工法は、混練したベ−スコ
ンクリ−トを輸送パイプで圧送し、所定の露出面に該コ
ンクリ−トを吹付けてライニングする工法である。
ンクリ−トを輸送パイプで圧送し、所定の露出面に該コ
ンクリ−トを吹付けてライニングする工法である。
【0004】上記ベ−スコンクリ−トとしては、吹付け
時の付着性を良くするため、比較的高粘性(例えば、ス
ランプ;10〜22cm)の通常の生コンクリ−トが使
用されていた。そして、該ベ−スコンクリ−トに急結性
を付与するため、急結剤が圧送途中で添加・混合される
のが一般的である。
時の付着性を良くするため、比較的高粘性(例えば、ス
ランプ;10〜22cm)の通常の生コンクリ−トが使
用されていた。そして、該ベ−スコンクリ−トに急結性
を付与するため、急結剤が圧送途中で添加・混合される
のが一般的である。
【0005】最近、ベ−スコンクリ−トとして、「高流
動コンクリ−ト」を用いた湿式工法が提案されている。
該「高流動コンクリ−ト」には、高性能減水剤(高性能
AE減水剤を含む)を加え、スランプフロ−400mm
以上のものが使用されている。
動コンクリ−ト」を用いた湿式工法が提案されている。
該「高流動コンクリ−ト」には、高性能減水剤(高性能
AE減水剤を含む)を加え、スランプフロ−400mm
以上のものが使用されている。
【0006】従来の湿式吹付け工法で添加される急結剤
としては、例えば、カルシウムアルミネ−トにアルミン
酸アルカリおよび/またはアルカリ炭酸塩を混合したも
のが知られている。
としては、例えば、カルシウムアルミネ−トにアルミン
酸アルカリおよび/またはアルカリ炭酸塩を混合したも
のが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記高流動コンクリ−
トは、建築分野などで用いられているものと同様、水/
セメント比が小さいために、 ・高強度を発現し、さらに、ポンプ圧送性が良好であり
脈動が生じることもないので、 ・ライニングされたコンクリ−トの品質も安定してお
り、かつ、 ・吹付ける量を多量にすることが可能となり、吹付け作
業効率が飛躍的に向上できる、という利点を有してい
る。
トは、建築分野などで用いられているものと同様、水/
セメント比が小さいために、 ・高強度を発現し、さらに、ポンプ圧送性が良好であり
脈動が生じることもないので、 ・ライニングされたコンクリ−トの品質も安定してお
り、かつ、 ・吹付ける量を多量にすることが可能となり、吹付け作
業効率が飛躍的に向上できる、という利点を有してい
る。
【0008】しかしながら、高流動コンクリ−ト(ベ−
スコンクリ−ト)に急結剤を混合すると、多くの場合、
長期圧縮強度(材令;28日)が30〜40%低下する、
という欠点を有していた(表3、比較例5参照)。この強
度低下は、ベ−スコンクリ−トとして高流動性を有さな
い通常の生コンクリ−トを用いた場合と同様に生じる現
象である。
スコンクリ−ト)に急結剤を混合すると、多くの場合、
長期圧縮強度(材令;28日)が30〜40%低下する、
という欠点を有していた(表3、比較例5参照)。この強
度低下は、ベ−スコンクリ−トとして高流動性を有さな
い通常の生コンクリ−トを用いた場合と同様に生じる現
象である。
【0009】その欠点を補うため、吹付けの肉厚を厚く
する方法が行われた。そのために、吹付け作業は時間が
長くなり、作業効率が低下し、吹付け材料費が必然的に
嵩むなど、特に、大断面のトンネル工事では、工期に影
響して無視することのできない問題点であった。
する方法が行われた。そのために、吹付け作業は時間が
長くなり、作業効率が低下し、吹付け材料費が必然的に
嵩むなど、特に、大断面のトンネル工事では、工期に影
響して無視することのできない問題点であった。
【0010】本発明は、上記欠点・問題点を考慮してな
されたものであって、その目的は、急結性を維持し、か
つ、リバウンド率が良好であり、 ・吹付けたコンクリ−トの長期圧縮強度(材令;28日)
の低下率(%)を改良することのできる、高流動吹付けコ
ンクリ−ト用の“急結剤”を提供することにある。
されたものであって、その目的は、急結性を維持し、か
つ、リバウンド率が良好であり、 ・吹付けたコンクリ−トの長期圧縮強度(材令;28日)
の低下率(%)を改良することのできる、高流動吹付けコ
ンクリ−ト用の“急結剤”を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、高流動吹付け
コンクリ−ト用として、特定の材料を用い特定の割合で
配合された急結剤であることを特徴とし、これにより、
上記目的を達成することができる高流動吹付けコンクリ
−ト用急結剤を提供するものである。
コンクリ−ト用として、特定の材料を用い特定の割合で
配合された急結剤であることを特徴とし、これにより、
上記目的を達成することができる高流動吹付けコンクリ
−ト用急結剤を提供するものである。
【0012】すなわち、本発明の第1(高流動吹付けコ
ンクリ−ト用急結剤)は、「カルシウムアルミネ−トお
よびBET比表面積が15m2/g以上の無機粉末から
なること」(請求項1)を要旨(発明を特定する事項)とす
る。
ンクリ−ト用急結剤)は、「カルシウムアルミネ−トお
よびBET比表面積が15m2/g以上の無機粉末から
なること」(請求項1)を要旨(発明を特定する事項)とす
る。
【0013】また、本発明の第2(高流動吹付けコンク
リ−ト用急結剤)は、「カルシウムアルミネ−ト,BE
T比表面積が15m2/g以上の無機粉末および水硬性
粉体に対して10重量%以下の石膏を含むこと」(請求
項2)を要旨(発明を特定する事項)とする。
リ−ト用急結剤)は、「カルシウムアルミネ−ト,BE
T比表面積が15m2/g以上の無機粉末および水硬性
粉体に対して10重量%以下の石膏を含むこと」(請求
項2)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0014】さらに、上記本発明の第1および第2は、 ・カルシウムアルミネ−トおよび無機粉末の各配合量が
水硬性粉体に対して、3〜10重量%および1.0〜1
5重量%であること(請求項3)、を特徴とするものであ
る。
水硬性粉体に対して、3〜10重量%および1.0〜1
5重量%であること(請求項3)、を特徴とするものであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第1・第2に係る高流動吹付けコンクリ−ト用
急結剤は、湿式(吹付)工法に利用するものであって、高
流動性を具備したベ−スコンクリ−トの混練物(高流動
吹付けコンクリ−ト)に添加・混合するものである。
本発明の第1・第2に係る高流動吹付けコンクリ−ト用
急結剤は、湿式(吹付)工法に利用するものであって、高
流動性を具備したベ−スコンクリ−トの混練物(高流動
吹付けコンクリ−ト)に添加・混合するものである。
【0016】本発明の第1・第2に用いる上記高流動吹
付けコンクリ−トは、後記スランプフロ−試験によるス
ランプフロ−(値)が400mm以上の流動性を具備する
コンクリ−トである。該スランプフロ−(値)が400m
m未満の場合、長期圧縮強度の低下率が大きくなるので
好ましくない。また、高流動吹付けコンクリ−トは、ス
ランプフロ−(値)が大きくなるにしたがってリバウンド
率が漸増する傾向にあり、該リバウンド率に応じて急結
剤の添加量を増加させる必要があるので、スランプフロ
−(値)が750mm以下のものを用いるのが好ましい。
なお、該高流動吹付けコンクリ−トは、スランプフロ−
試験のさい、材料分離を生じさせない配合のものでなけ
ればならない。
付けコンクリ−トは、後記スランプフロ−試験によるス
ランプフロ−(値)が400mm以上の流動性を具備する
コンクリ−トである。該スランプフロ−(値)が400m
m未満の場合、長期圧縮強度の低下率が大きくなるので
好ましくない。また、高流動吹付けコンクリ−トは、ス
ランプフロ−(値)が大きくなるにしたがってリバウンド
率が漸増する傾向にあり、該リバウンド率に応じて急結
剤の添加量を増加させる必要があるので、スランプフロ
−(値)が750mm以下のものを用いるのが好ましい。
なお、該高流動吹付けコンクリ−トは、スランプフロ−
試験のさい、材料分離を生じさせない配合のものでなけ
ればならない。
【0017】本発明の第1・第2に係る急結剤を該高流
動吹付けコンクリ−トに添加した場合、急結性を維持
し、かつ、リバウンド率が良好であり、長期圧縮強度の
低下率を抑制することができる。また、長期圧縮強度が
改善される結果、吹付け厚さを薄くすることができるこ
とにより吹付け材料の使用量が減少し、吹付け時間が短
縮し、かつ、単位時間当たりの吹付け量が増大するので
施工効率も改良される。さらに、上記特定の高流動吹付
けコンクリ−トは、ポンプ圧送性が良好(輸送過程に脈
動が生じない)であるため、ライニングされたコンクリ
−トの品質が平均化する、という長所がある。
動吹付けコンクリ−トに添加した場合、急結性を維持
し、かつ、リバウンド率が良好であり、長期圧縮強度の
低下率を抑制することができる。また、長期圧縮強度が
改善される結果、吹付け厚さを薄くすることができるこ
とにより吹付け材料の使用量が減少し、吹付け時間が短
縮し、かつ、単位時間当たりの吹付け量が増大するので
施工効率も改良される。さらに、上記特定の高流動吹付
けコンクリ−トは、ポンプ圧送性が良好(輸送過程に脈
動が生じない)であるため、ライニングされたコンクリ
−トの品質が平均化する、という長所がある。
【0018】上記高流動吹付けコンクリ−トには、「粉
体系高流動コンクリ−ト」,「増粘剤系高流動コンクリ
−ト」なども含まれ、特に限定するものではない。該コ
ンクリ−トの配合は、施工効率,リバウンドなどの点か
ら、次に示すものが好ましい。 ・水硬性粉体 ;450〜700kg/m3 ・単位水量 ;160〜230kg/m3 ・水/水硬性粉体;28〜40重量% ・粗骨材量 ;0.20〜0.24m3/m3 ・細骨材率 ;55〜70容量% ・増粘剤(注) ;2〜8kg/m3 (注)必要に応じて配合する。
体系高流動コンクリ−ト」,「増粘剤系高流動コンクリ
−ト」なども含まれ、特に限定するものではない。該コ
ンクリ−トの配合は、施工効率,リバウンドなどの点か
ら、次に示すものが好ましい。 ・水硬性粉体 ;450〜700kg/m3 ・単位水量 ;160〜230kg/m3 ・水/水硬性粉体;28〜40重量% ・粗骨材量 ;0.20〜0.24m3/m3 ・細骨材率 ;55〜70容量% ・増粘剤(注) ;2〜8kg/m3 (注)必要に応じて配合する。
【0019】上記高流動吹付けコンクリ−トを製造する
ために用いる材料を説明する。 (1) 水硬性粉体;普通・早強ポルトランドセメントなど
ポルトランド系セメントのほか、該ポルトランド系セメ
ントに石灰石,珪石,フライアッシュ,スラグ,シリカ
ヒュ−ムなどの無機粉体混和材を配合したものが挙げら
れる。 (2) 高性能減水剤;アルキルアリルスルホン酸系,ナフ
タレンスルホン酸系,メラミンスルホン酸系,ポリカル
ボン酸系などの高性能減水剤(高性能AE減水剤を含む)
が挙げられる。なお、該高性能減水剤には、液体状,粉
末状のものが市販されているが、いずれも使用できる。 (3) 細骨材;川砂,海砂,山砂,砕砂およびこれらの混
合物が使用できる。 (4) 粗骨材;川砂利,海砂利,砕石およびこれらの混合
物が使用できる。 (5) 増粘剤;アクリル系,セルロ−ス系などいずれも必
要に応じて使用できる。
ために用いる材料を説明する。 (1) 水硬性粉体;普通・早強ポルトランドセメントなど
ポルトランド系セメントのほか、該ポルトランド系セメ
ントに石灰石,珪石,フライアッシュ,スラグ,シリカ
ヒュ−ムなどの無機粉体混和材を配合したものが挙げら
れる。 (2) 高性能減水剤;アルキルアリルスルホン酸系,ナフ
タレンスルホン酸系,メラミンスルホン酸系,ポリカル
ボン酸系などの高性能減水剤(高性能AE減水剤を含む)
が挙げられる。なお、該高性能減水剤には、液体状,粉
末状のものが市販されているが、いずれも使用できる。 (3) 細骨材;川砂,海砂,山砂,砕砂およびこれらの混
合物が使用できる。 (4) 粗骨材;川砂利,海砂利,砕石およびこれらの混合
物が使用できる。 (5) 増粘剤;アクリル系,セルロ−ス系などいずれも必
要に応じて使用できる。
【0020】高流動吹付けコンクリ−トの製造は、慣用
の設備・方法により上記材料・配合割合のものを混練す
れば良い。特に、これらについて限定しない。
の設備・方法により上記材料・配合割合のものを混練す
れば良い。特に、これらについて限定しない。
【0021】次に、本発明に係る急結剤の構成について
説明する。[本発明の第1]の急結剤は、 ・カルシウムアルミネ−トおよびBET比表面積が15
m2/g以上の無機粉末の2成分を併用すること、およ
び、[本発明の第2]の急結剤は、 ・カルシウムアルミネ−ト,BET比表面積が15 m2
/g以上の無機粉末および水硬性粉体に対して10重量
%以下の石膏の3成分を併用することからなる。
説明する。[本発明の第1]の急結剤は、 ・カルシウムアルミネ−トおよびBET比表面積が15
m2/g以上の無機粉末の2成分を併用すること、およ
び、[本発明の第2]の急結剤は、 ・カルシウムアルミネ−ト,BET比表面積が15 m2
/g以上の無機粉末および水硬性粉体に対して10重量
%以下の石膏の3成分を併用することからなる。
【0022】本発明の第1・第2の急結剤の各成分につ
いて説明する。両発明とも、使用するカルシウムアルミ
ネ−トおよび無機粉末は、同一のものであっても差し支
えない。なお、成分について以下の説明では、化合物C
aOは「C」、Al2O3は「A」と略記する(「X」は、ハロ
ゲン原子である)。
いて説明する。両発明とも、使用するカルシウムアルミ
ネ−トおよび無機粉末は、同一のものであっても差し支
えない。なお、成分について以下の説明では、化合物C
aOは「C」、Al2O3は「A」と略記する(「X」は、ハロ
ゲン原子である)。
【0023】1)カルシウムアルミネ−ト;カルシウムア
ルミネ−トは、工業用CaO原料・Al2O3原料などを
混合し熱処理して製造された焼成物または溶融物に含有
され、それらを粉砕し粉末として用いられる。
ルミネ−トは、工業用CaO原料・Al2O3原料などを
混合し熱処理して製造された焼成物または溶融物に含有
され、それらを粉砕し粉末として用いられる。
【0024】上記焼成物および溶融物は、主にカルシウ
ムアルミネ−トからなる無定形物および/または鉱物で
ある。該鉱物に含まれるカルシウムアルミネ−トとして
は、C3A,C12A7,CA,CA2,C11A7CaX2
(カルシウムハロアルミネ−ト),C4A3SO3 (アゥイ
ン),C3A3CaF2(フロロアゥイン)などが挙げられ、
鉱物にはそれらの1種または2種以上が含まれている。
ムアルミネ−トからなる無定形物および/または鉱物で
ある。該鉱物に含まれるカルシウムアルミネ−トとして
は、C3A,C12A7,CA,CA2,C11A7CaX2
(カルシウムハロアルミネ−ト),C4A3SO3 (アゥイ
ン),C3A3CaF2(フロロアゥイン)などが挙げられ、
鉱物にはそれらの1種または2種以上が含まれている。
【0025】焼成物・溶融物の粉末の細かさは、特に限
定するものではないが、好ましくはブレ−ン比表面積で
3000cm2/g以上、特に好ましくは4000cm2
/g以上である。
定するものではないが、好ましくはブレ−ン比表面積で
3000cm2/g以上、特に好ましくは4000cm2
/g以上である。
【0026】2)無機粉末;使用する無機粉末は、BET
比表面積が15 m2/g以上のものでなければならな
い。そのBET比表面積が15 m2/g未満の場合、長
期圧縮強度の低下率が大きくなり、急結性も低下するの
で好ましくない。上記BET比表面積は、慣用の装置を
用いて測定することができる。なお、該無機粉末は、高
流動コンクリ−ト中の高性能減水剤(高性能AE減水剤
も含む)を吸着する作用を有すると考えられ、その作用
によって、急結性を維持し、長期圧縮強度の低下率を改
良する、と推測される。
比表面積が15 m2/g以上のものでなければならな
い。そのBET比表面積が15 m2/g未満の場合、長
期圧縮強度の低下率が大きくなり、急結性も低下するの
で好ましくない。上記BET比表面積は、慣用の装置を
用いて測定することができる。なお、該無機粉末は、高
流動コンクリ−ト中の高性能減水剤(高性能AE減水剤
も含む)を吸着する作用を有すると考えられ、その作用
によって、急結性を維持し、長期圧縮強度の低下率を改
良する、と推測される。
【0027】無機粉末としては、たとえば、ブレ−ン比
表面積で言えば3000〜5000cm2/gのもので
細孔を多数有するゼオライトような無機粉末、主に超微
粒子からなるグラファイト,シリカヒュ−ムなどが挙げ
られ、1種または2種以上を使用する。中でも、好まし
い無機粉末は、上記条件を備えたゼオライトような無機
粉末である。その理由は、急結剤の製造が容易であるこ
とによる。なお、無機粉末として使用するシリカヒュ−
ムは、水硬性粉体に含まれるシリカヒュ−ムと同じもの
であっても良い。
表面積で言えば3000〜5000cm2/gのもので
細孔を多数有するゼオライトような無機粉末、主に超微
粒子からなるグラファイト,シリカヒュ−ムなどが挙げ
られ、1種または2種以上を使用する。中でも、好まし
い無機粉末は、上記条件を備えたゼオライトような無機
粉末である。その理由は、急結剤の製造が容易であるこ
とによる。なお、無機粉末として使用するシリカヒュ−
ムは、水硬性粉体に含まれるシリカヒュ−ムと同じもの
であっても良い。
【0028】3)石膏;本発明の第2で使用する石膏は、
市販の無水・半水・2水石膏のいずれか、またはこれら
の混合物を用いることができる。好ましいのは、無水石
膏である。石膏の細かさは、特に限定するものではない
が、好ましくはブレ−ン比表面積で3000cm2/g
以上である。
市販の無水・半水・2水石膏のいずれか、またはこれら
の混合物を用いることができる。好ましいのは、無水石
膏である。石膏の細かさは、特に限定するものではない
が、好ましくはブレ−ン比表面積で3000cm2/g
以上である。
【0029】次に、急結剤で使用するカルシウムアルミ
ネ−トおよび無機粉末の配合割合を説明する。その割合
は、本発明の第1・第2に共通である。 ・カルシウムアルミネ−トの配合割合;特に限定しない
が、長期圧縮強度の低下率の改良および急結性・リバウ
ンド率の観点から、好ましいのは水硬性粉体に対して3
〜10重量%、更に、コストを考慮した場合、3〜5重
量%が特に好ましい。
ネ−トおよび無機粉末の配合割合を説明する。その割合
は、本発明の第1・第2に共通である。 ・カルシウムアルミネ−トの配合割合;特に限定しない
が、長期圧縮強度の低下率の改良および急結性・リバウ
ンド率の観点から、好ましいのは水硬性粉体に対して3
〜10重量%、更に、コストを考慮した場合、3〜5重
量%が特に好ましい。
【0030】・無機粉末の配合割合;特に限定しない
が、長期圧縮強度の低下率の改良および急結性・リバウ
ンド率の観点から、好ましいのは水硬性粉体に対して
1.0〜15重量%、更に、コストを考慮した場合、
1.0〜5重量%が特に好ましい。なお、無機粉末の一
部または全部にシリカヒュ−ムが用いられ、それが同じ
シリカヒュ−ムを含む水硬性粉体と混合される場合であ
っても、無機粉末の配合割合の各数値には、水硬性粉体
中のシリカヒュ−ムは含まない。
が、長期圧縮強度の低下率の改良および急結性・リバウ
ンド率の観点から、好ましいのは水硬性粉体に対して
1.0〜15重量%、更に、コストを考慮した場合、
1.0〜5重量%が特に好ましい。なお、無機粉末の一
部または全部にシリカヒュ−ムが用いられ、それが同じ
シリカヒュ−ムを含む水硬性粉体と混合される場合であ
っても、無機粉末の配合割合の各数値には、水硬性粉体
中のシリカヒュ−ムは含まない。
【0031】本発明の第1に係る急結剤は、カルシウム
アルミネ−トおよび無機粉末が共存していることが重要
である。成分構成がカルシウムアルミネ−トのみの場
合、長期圧縮強度の低下率が上昇する。無機粉末のみの
場合、急結性が生ぜず、いずれの場合も好ましくない
(表3、比較例1および2参照)。
アルミネ−トおよび無機粉末が共存していることが重要
である。成分構成がカルシウムアルミネ−トのみの場
合、長期圧縮強度の低下率が上昇する。無機粉末のみの
場合、急結性が生ぜず、いずれの場合も好ましくない
(表3、比較例1および2参照)。
【0032】本発明の第2に係る急結剤で使用される石
膏の割合は、水硬性粉体に対し10重量%以下でなけれ
ばならない。その割合が10重量%を超える場合、長期
圧縮強度の低下率が大きくなり好ましくない。
膏の割合は、水硬性粉体に対し10重量%以下でなけれ
ばならない。その割合が10重量%を超える場合、長期
圧縮強度の低下率が大きくなり好ましくない。
【0033】急結剤を構成する各成分を好ましい配合割
合に組み合わせ、すなわち、 ・本発明の第1に係る急結剤では、水硬性粉体に対して
カルシウムアルミネ−ト3〜10重量%および無機粉末
1.0〜15重量%、および ・本発明の第2に係る急結剤では、水硬性粉体に対して
カルシウムアルミネ−ト3〜10重量%,無機粉末1.
0〜15重量%および石膏10重量%以下、の場合に
は、長期圧縮強度の低下率が15%以下にまで改良され
る。特に、本発明の第2に係る急結剤は、石膏の割合を
別の観点から言えば、カルシウムアルミネ−トと石膏と
の比率を100重量部:20〜100重量部に限定する
ことにより、その効果は一層向上し、該低下率を10%
程度にまで改良することができる(表2、実施例8〜9
参照)。
合に組み合わせ、すなわち、 ・本発明の第1に係る急結剤では、水硬性粉体に対して
カルシウムアルミネ−ト3〜10重量%および無機粉末
1.0〜15重量%、および ・本発明の第2に係る急結剤では、水硬性粉体に対して
カルシウムアルミネ−ト3〜10重量%,無機粉末1.
0〜15重量%および石膏10重量%以下、の場合に
は、長期圧縮強度の低下率が15%以下にまで改良され
る。特に、本発明の第2に係る急結剤は、石膏の割合を
別の観点から言えば、カルシウムアルミネ−トと石膏と
の比率を100重量部:20〜100重量部に限定する
ことにより、その効果は一層向上し、該低下率を10%
程度にまで改良することができる(表2、実施例8〜9
参照)。
【0034】本発明の第1・第2の急結剤は、各成分を
慣用の設備を使用して適当な細かさにそれぞれ粉砕し、
場合によっては篩分けし、所望の割合に配合したのち、
ミキサ−で混合すれば製造することができる。
慣用の設備を使用して適当な細かさにそれぞれ粉砕し、
場合によっては篩分けし、所望の割合に配合したのち、
ミキサ−で混合すれば製造することができる。
【0035】湿式吹付け工法における高流動吹付けコン
クリ−トに対する本発明に係る急結剤の添加方法は、従
来法と同様であり、特に限定しない。
クリ−トに対する本発明に係る急結剤の添加方法は、従
来法と同様であり、特に限定しない。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0037】使用した材料は、次のとおりである。 1)高流動吹付けコンクリ−ト ・水硬性粉体 :太平洋セメント社製 「普通ポルト
ランドセメント」 ・炭酸カルシウム:奥多摩工業社製(ブレ−ン比表面積
4000cm2/g) ・高性能減水剤 :エヌエムビ−社製 「NT−100
0」 ・増粘剤 :太平洋セメント社製 「THF」
(アクリル系増粘剤) ・細骨材 :北九州市小倉南区産の砕砂(比重
2.69)と長崎県壱岐郡郷の浦沖合の海砂(比重 2.
59)を3:7(重量比)で混合した混合細骨材 ・粗骨材 :北九州市門司区鹿喰産の砕石(比重
2.80) ・水 :水道水
ランドセメント」 ・炭酸カルシウム:奥多摩工業社製(ブレ−ン比表面積
4000cm2/g) ・高性能減水剤 :エヌエムビ−社製 「NT−100
0」 ・増粘剤 :太平洋セメント社製 「THF」
(アクリル系増粘剤) ・細骨材 :北九州市小倉南区産の砕砂(比重
2.69)と長崎県壱岐郡郷の浦沖合の海砂(比重 2.
59)を3:7(重量比)で混合した混合細骨材 ・粗骨材 :北九州市門司区鹿喰産の砕石(比重
2.80) ・水 :水道水
【0038】2)急結剤 ・カルシウムアルミネ−ト: [A];焼バン土頁岩および石灰石を C12A7組成となる
ように配合した混合物を1600℃で溶融し冷却したの
ち、該溶融物をブレ−ン比表面積5000cm2/gに
粉砕した粉末である。該粉末をX線回折で調べた結果、
主に無定形物からなり、C12A7が若干含まれていた。 [B];華遠特殊セメント工場(中華人民共和国)製、C4A
3SO3(アゥイン)が主体の焼成物(粉末)である。
ように配合した混合物を1600℃で溶融し冷却したの
ち、該溶融物をブレ−ン比表面積5000cm2/gに
粉砕した粉末である。該粉末をX線回折で調べた結果、
主に無定形物からなり、C12A7が若干含まれていた。 [B];華遠特殊セメント工場(中華人民共和国)製、C4A
3SO3(アゥイン)が主体の焼成物(粉末)である。
【0039】・無機粉末: [A];ゼオライト、奥多摩工業社製、商品名「タマライ
ト」 BET比表面積54.2m2/g(ブレ−ン比表面積36
00m2/g) [B];グラファイト、関東科学社製(試薬)、BET比表
面積26.9m2/g (ブレ−ン比表面積17000m2
/g) [C];シリカヒュ−ム、エルケム社製、商品名「Micro
Silica」 BET比表面積20.0m2/g (ブレ−ン比表面積1
3000m2/g) [D];高炉スラグ微粉末、第一セメント社製、高炉スラ
グ粉砕品 BET比表面積1.2m2/g(ブレ−ン比表面積750
0m2/g)
ト」 BET比表面積54.2m2/g(ブレ−ン比表面積36
00m2/g) [B];グラファイト、関東科学社製(試薬)、BET比表
面積26.9m2/g (ブレ−ン比表面積17000m2
/g) [C];シリカヒュ−ム、エルケム社製、商品名「Micro
Silica」 BET比表面積20.0m2/g (ブレ−ン比表面積1
3000m2/g) [D];高炉スラグ微粉末、第一セメント社製、高炉スラ
グ粉砕品 BET比表面積1.2m2/g(ブレ−ン比表面積750
0m2/g)
【0040】・無水石膏:第一セメント社製(ブレ−ン
比表面積4000cm2/g)
比表面積4000cm2/g)
【0041】3)市販急結剤 ・電気化学工業社製 「デンカナトミックType−
5」 (カルシウムアルミネ−ト−炭酸ナトリウム−アルミン
酸ナトリウム系急結剤)
5」 (カルシウムアルミネ−ト−炭酸ナトリウム−アルミン
酸ナトリウム系急結剤)
【0042】前記材料を使用し、表1に示す配合にした
がって5種類の高流動吹付けコンクリ−ト(ベ−スコン
クリ−ト)を製造した(BC1〜5)。所定の各材料を2
軸強制練りミキサ−(0.1m3)に投入し、90秒間混
練した。得られた該コンクリ−トのスランプフロ−およ
び長期圧縮強度(材令;28日)を測定し、結果を同表に
併記した。なお、比較用として、通常の生コンクリ−ト
(ベ−スコンクリ−ト)を上記と同様の方法で製造し、ス
ランプおよび長期圧縮強度の測定を行った(BC6)。
がって5種類の高流動吹付けコンクリ−ト(ベ−スコン
クリ−ト)を製造した(BC1〜5)。所定の各材料を2
軸強制練りミキサ−(0.1m3)に投入し、90秒間混
練した。得られた該コンクリ−トのスランプフロ−およ
び長期圧縮強度(材令;28日)を測定し、結果を同表に
併記した。なお、比較用として、通常の生コンクリ−ト
(ベ−スコンクリ−ト)を上記と同様の方法で製造し、ス
ランプおよび長期圧縮強度の測定を行った(BC6)。
【0043】
【表1】
【0044】(実施例1〜28)湿式吹付け試験を、以下
のようにして行った。予め、被吹付け部材として、内面
にラスボ−ドを張り付けたボックスカルバ−ト(幅2.
5×奥行3.0×高さ3.0m)を準備した。表2およ
び表3に示す配合を有する急結剤を、パイプ輸送中の表
1に示す高流動吹付けコンクリ−ト(BC1〜5)に供給
・混合し、該ボックスカルバ−トの内面に吹き付けライ
ニングした。その場合、1回の吹付け量を0.15m3
とした。 (注)使用した装置は、次のとおりである。 ・吹付け装置 :富士物産社製 「アリバ260」 ・急結剤供給装置:日本プライブリコ社製 「Qガン」
のようにして行った。予め、被吹付け部材として、内面
にラスボ−ドを張り付けたボックスカルバ−ト(幅2.
5×奥行3.0×高さ3.0m)を準備した。表2およ
び表3に示す配合を有する急結剤を、パイプ輸送中の表
1に示す高流動吹付けコンクリ−ト(BC1〜5)に供給
・混合し、該ボックスカルバ−トの内面に吹き付けライ
ニングした。その場合、1回の吹付け量を0.15m3
とした。 (注)使用した装置は、次のとおりである。 ・吹付け装置 :富士物産社製 「アリバ260」 ・急結剤供給装置:日本プライブリコ社製 「Qガン」
【0045】吹き付けたコンクリ−トを採取し、長期圧
縮強度(材令:28日)を測定した。そして、使用した高
流動吹付けコンクリ−ト(ベ−スコンクリ−ト)の長期圧
縮強度を基準にして、急結剤が添加されたコンクリ−ト
の該強度の低下率(%)を算出し、表2および表3に併記
した。また、吹付けたのち、直ちにコンクリ−トのリバ
ウンド率および急結性を測定し、得た結果を上記各表に
併記した。
縮強度(材令:28日)を測定した。そして、使用した高
流動吹付けコンクリ−ト(ベ−スコンクリ−ト)の長期圧
縮強度を基準にして、急結剤が添加されたコンクリ−ト
の該強度の低下率(%)を算出し、表2および表3に併記
した。また、吹付けたのち、直ちにコンクリ−トのリバ
ウンド率および急結性を測定し、得た結果を上記各表に
併記した。
【0046】(比較例1〜6)前記実施例1〜28と同様
の方法で、表1に示した通常の生コンクリ−ト(BC6)
および高流動吹付けコンクリ−ト(BC1)に、表3に示
す配合の急結剤を供給し、ボックスカルバ−トの内面に
吹き付けライニングした。同様に、各測定を行い結果を
表3に併記した。なお、比較例1〜3は、成分およびそ
の割合が本発明の規定外の急結剤を、比較例4は、成分
として石膏を過多に配合した急結剤を、比較例5は、成
分の異なる市販急結剤を、比較例6は、通常の生コンク
リ−トに本発明が規定する急結剤を、それぞれ用いた場
合である。
の方法で、表1に示した通常の生コンクリ−ト(BC6)
および高流動吹付けコンクリ−ト(BC1)に、表3に示
す配合の急結剤を供給し、ボックスカルバ−トの内面に
吹き付けライニングした。同様に、各測定を行い結果を
表3に併記した。なお、比較例1〜3は、成分およびそ
の割合が本発明の規定外の急結剤を、比較例4は、成分
として石膏を過多に配合した急結剤を、比較例5は、成
分の異なる市販急結剤を、比較例6は、通常の生コンク
リ−トに本発明が規定する急結剤を、それぞれ用いた場
合である。
【0047】混練直後の高流動吹付けコンクリ−ト,通
常のコンクリ−ト及び急結剤を添加し吹付けした後のコ
ンクリ−トについて、スランプフロ−,圧縮強度,リバ
ウンド率および急結性の測定は、次に説明する方法で行
った。 1)スランプフロ−(値):混練直後の高流動吹付けコンク
リ−トを「JIS A 1101(コンクリ−トのスランプ試験方
法 )」にしたがってスランプコ−ンを引き上げたのち、
拡がったコンクリ−トの最大直径とその直角方向の長さ
を測定し、両者の長さの平均値をスランプフロ−(mm)
とした。なお、通常の生コンクリ−ト(BC6)のスラン
プ(mm)の測定は、該 JIS規格にしたがった。
常のコンクリ−ト及び急結剤を添加し吹付けした後のコ
ンクリ−トについて、スランプフロ−,圧縮強度,リバ
ウンド率および急結性の測定は、次に説明する方法で行
った。 1)スランプフロ−(値):混練直後の高流動吹付けコンク
リ−トを「JIS A 1101(コンクリ−トのスランプ試験方
法 )」にしたがってスランプコ−ンを引き上げたのち、
拡がったコンクリ−トの最大直径とその直角方向の長さ
を測定し、両者の長さの平均値をスランプフロ−(mm)
とした。なお、通常の生コンクリ−ト(BC6)のスラン
プ(mm)の測定は、該 JIS規格にしたがった。
【0048】2)圧縮強度[材令;28日]:30×40×
20cmの木箱にコンクリ−トを吹付け、φ5×10c
mの供試体を採取し、20℃、湿空中で養生したのち、
「JIS A 1108(コンクリ−トの圧縮強度試験方法)」に
準じて圧縮強度(N/mm2)を測定した。
20cmの木箱にコンクリ−トを吹付け、φ5×10c
mの供試体を採取し、20℃、湿空中で養生したのち、
「JIS A 1108(コンクリ−トの圧縮強度試験方法)」に
準じて圧縮強度(N/mm2)を測定した。
【0049】3)リバウンド率:ボックスカルバ−トの内
面に吹付け後、付着せずに落下したコンクリ−トの重量
を、吹付けに使用した全コンクリ−ト重量で除して、リ
バウンド率(重量%)を算出した。
面に吹付け後、付着せずに落下したコンクリ−トの重量
を、吹付けに使用した全コンクリ−ト重量で除して、リ
バウンド率(重量%)を算出した。
【0050】4)急結性:吹付け直後のライニングされた
コンクリ−トを指触して、握り潰すことのできない場合
を「◎」、若干潰すことのできる場合(変形が7割程度以
下)を「〇」、変形が半分程度の場合を「△」、及び握り潰
せる場合を「×」として評価した。
コンクリ−トを指触して、握り潰すことのできない場合
を「◎」、若干潰すことのできる場合(変形が7割程度以
下)を「〇」、変形が半分程度の場合を「△」、及び握り潰
せる場合を「×」として評価した。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】表2および表3から明白なように、高流動
吹付けコンクリ−トに、本発明で規定する特定の成分を
有する急結剤を使用した実施例1〜28では、吹付けた
コンクリ−トの長期圧縮強度[材令;28日]の低下率が
改良され、特に、本発明の第1及び第2の急結剤とも、
その成分を好ましい割合に配合したときは、該低下率が
15%以下に改良できることが明らかになった。しか
も、いずれの場合も、急結性は維持され、かつ、リバウ
ンド率は良好であった。
吹付けコンクリ−トに、本発明で規定する特定の成分を
有する急結剤を使用した実施例1〜28では、吹付けた
コンクリ−トの長期圧縮強度[材令;28日]の低下率が
改良され、特に、本発明の第1及び第2の急結剤とも、
その成分を好ましい割合に配合したときは、該低下率が
15%以下に改良できることが明らかになった。しか
も、いずれの場合も、急結性は維持され、かつ、リバウ
ンド率は良好であった。
【0054】これに対し、通常の生コンクリ−トに本発
明の急結剤(比較例6)および高流動吹付けコンクリ−ト
に本発明の第1で規定する要件(成分の組合せ、無機粉
末のBET比表面積)を満たしていない急結剤(比較例
1〜3)を用いて吹付けたコンクリ−トは、長期圧縮強
度の低下率が28〜40%と著しく大きいうえに、急結
性を呈さないものもあることが判明した。また、本発明
の第2で規定する石膏が過多に配合された急結剤を用い
て吹付けたコンクリ−トは、該低下率の改良が認められ
なかった(比較例4)。さらに、高流動吹付けコンクリ−
トに、市販急結剤を用いた場合も、該低下率が大きかっ
た(比較例5)。
明の急結剤(比較例6)および高流動吹付けコンクリ−ト
に本発明の第1で規定する要件(成分の組合せ、無機粉
末のBET比表面積)を満たしていない急結剤(比較例
1〜3)を用いて吹付けたコンクリ−トは、長期圧縮強
度の低下率が28〜40%と著しく大きいうえに、急結
性を呈さないものもあることが判明した。また、本発明
の第2で規定する石膏が過多に配合された急結剤を用い
て吹付けたコンクリ−トは、該低下率の改良が認められ
なかった(比較例4)。さらに、高流動吹付けコンクリ−
トに、市販急結剤を用いた場合も、該低下率が大きかっ
た(比較例5)。
【0055】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したように、高流動
吹付けコンクリ−ト用として、特定の材料を用い特定の
割合で配合された急結剤であることを特徴とし、これに
より、吹付けたコンクリ−トの長期圧縮強度(材令;2
8日)の低下率を大幅に改良できるうえに、急結性を維
持し、かつ、リバウンド率も良好である、という効果を
奏する。
吹付けコンクリ−ト用として、特定の材料を用い特定の
割合で配合された急結剤であることを特徴とし、これに
より、吹付けたコンクリ−トの長期圧縮強度(材令;2
8日)の低下率を大幅に改良できるうえに、急結性を維
持し、かつ、リバウンド率も良好である、という効果を
奏する。
【0056】さらに、急結剤の各成分は製造も容易であ
るために本発明は直ちに実用化できること、吹付け厚を
薄くできること、それらによって吹付け工事の工期短縮
・コスト低減をも生じさせることなど、多くのメリット
を有している。
るために本発明は直ちに実用化できること、吹付け厚を
薄くできること、それらによって吹付け工事の工期短縮
・コスト低減をも生じさせることなど、多くのメリット
を有している。
フロントページの続き (72)発明者 綾田 隆史 千葉県佐倉市大作2−4−2 太平洋セメ ント株式会社佐倉研究所内 (72)発明者 細川 佳史 千葉県佐倉市大作2−4−2 太平洋セメ ント株式会社佐倉研究所内 Fターム(参考) 4G012 MB33 PA02 PA03 PA04 PA10 PA29 PB04 PB12 PC03 PC06 PC08 PC11 PD03
Claims (3)
- 【請求項1】 カルシウムアルミネ−トおよびBET比
表面積が15m2/g以上の無機粉末からなることを特
徴とする高流動吹付けコンクリ−ト用急結剤。 - 【請求項2】 カルシウムアルミネ−ト,BET比表面
積が15 m2/g以上の無機粉末及び水硬性粉体に対し
て10重量%以下の石膏を含むことを特徴とする高流動
吹付けコンクリ−ト用急結剤。 - 【請求項3】 前記のカルシウムアルミネ−ト及び無機
粉末の各配合量が水硬性粉体に対して3〜10重量%及
び1.0〜15重量%であることを特徴とする請求項1
または請求項2記載の高流動吹付けコンクリ−ト用急結
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2046699A JP2000219555A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 高流動吹付けコンクリ−ト用急結剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2046699A JP2000219555A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 高流動吹付けコンクリ−ト用急結剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000219555A true JP2000219555A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=12027880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2046699A Pending JP2000219555A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 高流動吹付けコンクリ−ト用急結剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000219555A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100464184B1 (ko) * | 2000-09-08 | 2004-12-31 | 삼성물산 주식회사 | 숏크리트용 시멘트 광물계 급결제 및 그 제조방법 |
JP2007161507A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-28 | Taiheiyo Material Kk | 高耐久性断面修復材 |
JP2008044841A (ja) * | 2006-08-11 | 2008-02-28 | Kt Corp | 超高強度コンクリート用結合材組成物、及びこれを利用したコンクリート組成物並びにコンクリート製品 |
CN114538820A (zh) * | 2022-04-27 | 2022-05-27 | 中国铁道科学研究院集团有限公司铁道建筑研究所 | 一种基于全流程控制的喷射混凝土回弹抑制方法 |
-
1999
- 1999-01-28 JP JP2046699A patent/JP2000219555A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100464184B1 (ko) * | 2000-09-08 | 2004-12-31 | 삼성물산 주식회사 | 숏크리트용 시멘트 광물계 급결제 및 그 제조방법 |
JP2007161507A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-28 | Taiheiyo Material Kk | 高耐久性断面修復材 |
JP2008044841A (ja) * | 2006-08-11 | 2008-02-28 | Kt Corp | 超高強度コンクリート用結合材組成物、及びこれを利用したコンクリート組成物並びにコンクリート製品 |
CN114538820A (zh) * | 2022-04-27 | 2022-05-27 | 中国铁道科学研究院集团有限公司铁道建筑研究所 | 一种基于全流程控制的喷射混凝土回弹抑制方法 |
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