JP2000219406A - シート排出装置及びこの装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

シート排出装置及びこの装置を備えた画像形成装置

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JP2000219406A
JP2000219406A JP11022294A JP2229499A JP2000219406A JP 2000219406 A JP2000219406 A JP 2000219406A JP 11022294 A JP11022294 A JP 11022294A JP 2229499 A JP2229499 A JP 2229499A JP 2000219406 A JP2000219406 A JP 2000219406A
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sheet
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Katsuto Kato
克人 加藤
Yoshinori Mizuta
美紀 水田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートの後端を確実に整合することができる
ようにする。 【解決手段】 シート排出装置は、送り込まれてきたシ
ートの端部をシートの搬送方向の下流側に位置するシー
ト受け部材31で受け止めて積載するシート積載手段3
0と、シート積載手段上に送り込まれたシートの上面に
接触して、このシートをシート受け部の方に移動させる
シート引込手段50と、を備え、シート積載手段の、シ
ート引込手段とシートとが接触する位置にシート逃げ部
30bを形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートを排出する
シート排出装置と、このシート排出装置を本体に備えた
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機
器等の画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、複写機で画像が形成され
たシートを受け取るシート排出装置は、複写機から送ら
れてきた複数枚のシートを、ユーザが、シートを取り易
くするとともに、その後の取扱が容易になるように、シ
ートの後端(シートの搬送方向の上流側)を揃えて受け
取るようになっている。
【0003】このため、シート排出装置には、例えば、
複写機から送られてきたシートを、シート積載手段で受
け取り、シートの表面に接触するシート引込手段によっ
て移動させて、シート受け部材に当接させて、揃えるよ
うになっているものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシート
排出装置は、シート引込手段によって、シートをシート
受け部材に当接させるとき、強く押し付けることがあ
る。この場合、シートは、湾曲させられ、シート受け部
材がシートから離れると、平坦な形状に戻る。このと
き、シートは、シート受け部材を押して、平坦な形状に
戻るため、シート受け部材を押圧したときの反力によっ
て、シート受け部材から離れることがある。
【0005】従って、従来のシート排出装置は、シート
の後端を確実に整合するとができないことがあった。
【0006】本発明は、シートの後端を確実に整合する
ことのできるシート排出装置と、このシート排出装置を
本体に備えた画像形成装置とを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のシート排出装置
は、送り込まれてきたシートの端部を前記シートの搬送
方向の下流側に位置するシート受け部材で受け止めて積
載するシート積載手段と、前記シート積載手段上に送り
込まれた前記シートの上面に接触して、該シートを前記
シート受け部の方に移動させるシート引込手段と、を備
え、前記シート積載手段の、前記シート引込手段と前記
シートとが接触する位置にシート逃げ部を形成したこと
を特徴としている。
【0008】上記シート排出装置は、送り込まれてきた
シートをシート積載手段で受け止める。シート引込手段
は、シート積載手段にシートが送り込まれてきたとき、
シートの上面に接触して、シートをシート積載手段上を
移動させて、シート受け部材に当接させる。シート引込
手段は、シート逃げ部に位置するシートの部分に接触し
ている。
【0009】このとき、シートがシート受け部材に当接
した後も、シート引込手段が作動しているようなことが
ある。シート引込手段は、シート逃げ部に位置するシー
トの部分に接触しているため、シートを強く圧接してお
らず、シートに対してスリップし、シートをシート受け
部材に強く押し付けるようなことがない。
【0010】従って、シート排出装置は、シートを湾曲
させることがない。
【0011】本発明のシート排出装置は、前記シート逃
げ部が、前記シート引込手段を受け入れることを特徴と
している。
【0012】上記シート排出装置は、シート逃げ部が、
シート引込手段を受け入れるため、シート引込手段のシ
ートに接触する部分全体で、シートをシート積載手段に
圧接することがない。シート引込手段は、シートをシー
ト受け部材に押し付けた後、押し付け状態を継続するよ
うなことがあっても、シートに対してスリップし、シー
トをシート受け部材に強く押圧するようなことがない。
【0013】本発明のシート排出装置は、前記シート逃
げ部が、凹部であることを特徴としている。
【0014】本発明のシート排出装置は、前記シート引
込手段が、前記シート積載手段から離れる方向に移動可
能であることを特徴としている。
【0015】上記シート排出装置は、シート積載手段上
にシートが積載されていくにしたがって、最上位のシー
トの高さが高くなる。シート引込手段は、シート積載手
段から離れる方向に移動可能であるため、最上位のシー
トの表面に接触したとき、上昇する。このため、シート
引込手段がシートに対する接触圧は、シート積載高さに
関係なくほぼ一定になり、シートをシート受け部材に対
する当接力はほぼ一定になり、シートの湾曲を防止す
る。
【0016】本発明のシート排出装置は、前記シート引
込手段が、回転体であることを特徴としている。
【0017】上記シート排出装置における、シート引込
手段は、回転体であるため、シートに円滑に接触する。
【0018】本発明のシート排出装置は、前記回転体
が、回転片と、前記回転片の回転端部に傾動可能に設け
られて前記シートに接触する円弧状の接触片とを有して
いることを特徴としている。
【0019】上記シート排出装置において、接触片は、
シートの表面に倣って傾動してシートに接触する。従っ
て、回転体は、円滑にシートに接触する。
【0020】本発明のシート排出装置は、前記シート引
込手段が、回転片と、前記回転片の回転端部に傾動可能
に設けられて前記シートに接触する円弧状の接触片とを
有する回転体であり、前記シート逃げ部が、前記接触片
を受け入れる凹部であることを特徴としている。
【0021】本発明の画像形成装置は、シートに画像を
形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画
像が形成されたシートを受け止めて積載する上記いずれ
か1つのシート排出装置と、を備えていることを特徴と
している。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図29に基づいて説明する。
【0023】図1に示す、画像形成装置である複写機3
00の本体320には、本発明の実施形態のシート排出
装置(フィニッシャー)1が接続されている。
【0024】シート排出装置は、複写機の本体のみなら
ず、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機器等
の本体にも設けることができる。
【0025】シートには、紙、紙の代用品である薄いシ
ート、葉書、封筒等がある。
【0026】(複写機)図2において、複写機300の
上部には、循環式原稿搬送装置(RDF)305が搭載
されている。
【0027】複写機300は、循環式原稿搬送装置30
5により自動的に送られる原稿の画像を画像読取部30
6によって読み取るようになっている。
【0028】そして、不図示のコントローラは、不図示
のCCDによって読み取られた画像情報に応じて、レー
ザ発振器に信号を送る。レーザ発信器は、前記信号に応
じてレーザ光を発する。
【0029】このレーザ光は、回転しているポリゴンミ
ラー309で反射され、更に反射ミラー310により再
び折り返されて、表面が一様に帯電された画像形成手段
である電子写真感光体ドラム312上に照射される。こ
の結果、感光体ドラム312に静電潜像が形成される。
感光体ドラム312上の静電潜像は現像器311により
現像された後、紙やOHPシート等のシートS上にトナ
ー画像として転写される。
【0030】シートSは、シート給送手段を構成するピ
ックアップローラ313によりシートカセット351,
352から適宜選択的に繰り出され、分離手段307に
より1枚ずつ分離されて、レジ前ローラ対317,31
6によりレジストローラ対314,315まで搬送され
る。該レジストローラ対314,315は、シートの斜
行を矯正する。シートは、感光体ドラム312の回転に
同期して該感光体ドラム312とこれに対向する転写装
置との間に搬送される。この際に、転写装置の作用によ
り感光体ドラム312に形成されたトナー画像がシート
Sに転写される。なお、シートSは、ユーザによって、
手差しトレイ341からも給送されるようになってい
る。
【0031】その後、シートSは、定着ローラ対30
1,302に導かれ、該定着ローラ対301,302に
より加熱及び加圧処理される。これによって、シートS
にトナー画像が永久定着される。定着ローラ対301,
302には各々定着上分離爪303、定着下分離爪30
4が接しており、これによりシートSは定着ローラ対3
01,302から分離される。
【0032】分離されたシートSは、排出ローラ対39
9により複写機300の外部に排出されて、複写機30
0の本体320に接続されたシート排出装置1(図1参
照)に導かれる。
【0033】(シート排出装置)図1において、シート
排出装置1の上部は、シート排出装置1の本体17の上
部に設けられたロックアーム2を、複写機300の本体
320の側部に取付けられたホールド部材3に係合する
ことによって、複写機300の本体320に位置決めさ
れて連結されている。さらに、シート排出装置1の下部
は、複写機300に固定されたスライドユニット4によ
って連結されている。
【0034】複写機300の本体320又はシート排出
装置1内で、シート搬送不良等が発生し、その滞留して
いるシートを取り出すときには、ロックアーム2をX方
向に回動させて、ホールド部材3から係合を解除する
と、シート排出装置1を、スライドユニット4の案内に
よって、本体320から離間させることができる。従っ
て、シート排出装置1は、複写機300の本体320に
対して着脱を容易に行うことができるようになってい
る。
【0035】排出ローラ対399から排出されたシート
Sは、シート排出装置1内の上ガイド5及び下ガイド6
によって形成されたシートパス7によってシート排出装
置1内に送り込まれる。シート検知センサ8は、通過シ
ートの検知及び滞留シートの検知等を行うようになって
いる。排出ローラ対9は、排出ローラ9aと、排出ロー
ラ9aに押圧される排出コロ9bとで構成されている。
【0036】排出ローラ対9の下流側の傍には、シート
送りガイド11,12が揺動可能に配設されている。シ
ート送りガイド11,12は、排出ローラ対9から排出
されたシートの後端を自重により押し下げ、排出された
シートを戻しローラ50と後処理トレイ30との間に送
り込むようになっている。
【0037】後処理トレイ30は、シートSを一時的に
集積し、整合し、ステイプルを行うための所謂中間トレ
イである。ステイプラ10は、後処理トレイ30上のシ
ートS束のステイプル綴じ処理を行うようになってい
る。
【0038】本実施形態のシート積載装置1の説明で
は、このステイプラ10の詳細な説明は省略するが、ス
テイプラ10は、プランジャあるいはモータの駆動力に
よってシートを綴じる通常市販されている自動式ホチキ
ス装置の構成とほぼ同一であり、シートに対し、ステイ
プル針を打ち込んでシートを綴じるようになっている。
【0039】束排出ベルト60は、後処理トレイ30上
のシートSを束搬送してスタックトレイ80上に束排出
するようになっている。
【0040】(後処理トレイユニット)後処理トレイユ
ニット20は、複写機300からのシートSを搬送する
搬送部と、後処理トレイ30で後処理されたシートS束
を受け取り収容するスタックトレイ80との間に配設さ
れている。
【0041】後処理トレイユニット20は、後処理トレ
イ(シート積載手段)30、整合手段40、シート引込
手段49、シート送り出し手段13等によって構成され
ている。
【0042】(後処理トレイ(シート積載手段))後処
理トレイ30は、シート搬送方向下流側(図1の左側)
を上方に、シート搬送方向上流側(図1の右側)を下方
にした傾斜したトレイであり、下方の端部には後端スト
ッパ(シート受け部材)31が設けられている。
【0043】排出ローラ対9により後処理トレイ30上
に排出されたシートSは、自重及び後述する戻しローラ
50の回転により、後端が後端ストッパ31に当接する
まで後処理トレイ30上を滑降するようになっている。
【0044】後処理トレイ30には、束排出ベルト60
が設けられている。束排出ベルト60は、モータ70
(図3参照)からの駆動力を受けてシート排出方向に循
環し、後処理トレイ30上に積載されたシートS束をス
タックトレイ80上に排出するようになっている。
【0045】図5に示すように、後処理トレイ30の上
面30aは、束排出ベルト60の上面60eより上位に
配設されている。従って、後処理トレイ30の上面30
aに積載されたシートは、束排出ベルト60に接触しな
いようになっており、自重によって、後処理トレイ30
上を円滑に滑ることができるようになっている。
【0046】戻しローラ50が回転したとき対向する後
処理トレイ30の上面30aの一部分には、凹部(シー
ト逃げ部)30bが形成されている。なお、凹部30b
は、シートが押し込まれるようになっていればよいの
で、凹部30bの変わりに不図示の貫通孔を形成しても
よい。
【0047】(整合手段)整合手段40は、図3に示す
ように、各々独立してシート搬送方向と直交する方向
(幅方向)に移動可能な手前側と奥側の整合部材41,
42を備えている。整合部材41,42は、後処理トレ
イ30(図1参照)上に突出した状態でシートSの幅方
向の両端に当接して幅整合をする整合面41a、42a
と、後処理トレイ30の幅方向に延びるラック41b,
42b等で構成されている。
【0048】整合部材41,42の整合面41a,42
aは、後処理トレイ30の上部に、ラック41b、42
bは後処理トレイ30の下部に配設されるように後処理
トレイ30に組み付けられている。
【0049】そして、各々のラック41b,42bは別
々のピニオン43,44に噛合している。該ピニオン4
3,44は図示しないギヤ等を介して各々モータ45,
46に連結されている。
【0050】これにより、モータ45,46の正逆転で
ピニオン43,44が回転すると、該ピニオン43,4
4に各々噛合するラック41b,42bが移動して、整
合部材41,42がシートSの幅方向に移動するように
なっている。
【0051】なお、各々の整合部材41,42にはホー
ムポジションを検知するセンサ47,48が設けられて
おり、通常、整合部材41,42はホームポジションに
待機している。本実施形態では、整合部材41,42の
ホームポジションは手前側の整合部材41が最手前側
に、奥側の整合部材42が最奥側に設定されている。
【0052】(シート引込手段)シート引込手段49を
図4乃至図7に基づいて説明する。シート引込手段49
は、戻しローラ(回転体)50、ローラ軸51、軸受5
4,55等を備えている。
【0053】戻しローラ50は、図4、図5、図6に示
すように、戻しローラ軸51に固定された回転片65
と、回転片65の回転端に連結軸71によって揺動可能
に設けられて半円に満たない形状に形成されてシートに
接触する接触片66と、回転片65と一体のストッパ6
7に接触片66を当接させるばね52と、振れ止め片6
9等を備えている。接触片66は、ローラ軸51と一体
に回転し、揺動するようになっており、ばね52に牽引
されているとき、ローラ軸51を中心とした円弧形状に
なるようになっている。振れ止め片69は、接触片66
に一体に形成され、接触片66が振れたとき回転片65
に当接して、接触片66の振れを防止するようになって
いる。
【0054】また、図3に示すように、戻しローラ50
は、シート幅方向に所定の間隔で戻しローラ軸51に取
り付けられており、円弧形状の接触片66の外周面に
は、シリコンゴム等の摩擦部材53が装着されているも
のと、装着されていないものとがある。このため、戻し
ローラ50には、取付け位置によって摩擦部材53が装
着されている戻しローラ(回転体)50aと、摩擦部材
53が装着されていない戻しローラ(回転体)50bと
がある。
【0055】図3、図4、図7に示すように、戻しロー
ラ軸51の一端は、軸受54により前板68に対して回
転自在、かつ後処理トレイ30に積載されたシートSの
厚み方向に平行移動可能に支持されている。軸受54に
は、押圧ばね56の付勢力がシートの厚み方向に向けて
加わっている。軸受54は、軸受54の両側に上下方向
を向いて形成された案内溝54a,54aを、前板68
の斜めのスリット68aに差し込むことによってシート
の厚み方向に平行移動可能になっており、押圧ばね56
に付勢されて段部68bで受け止められている。押圧ば
ね56の上端は不図示の固定の受け片に当接している。
軸受54には、戻しローラ軸51を支持する支持孔54
cが形成されている。戻しローラ軸51の他端も、前記
一端と同様に、軸受55により不図示の後板に対して回
転自在、かつ後処理トレイ30に積載されたシートSの
厚み方向に平行移動可能に支持されており、軸受55に
は押圧ばね57の付勢力がシートの厚み方向に向けて加
わっている。軸受55も、軸受54と同様な構成によ
り、不図示の後板に設けられている。
【0056】戻しローラ軸51は、歯付きプーリ58
a,58b、タイミングベルト59を介してモータ70
に連結されており、モータ70からの回転力を受ける
と、戻しローラ50と一体にローラ軸51を中心にして
反時計方向に回転する。
【0057】図8に示すように、戻しローラ50のホー
ムポジションは、排出ローラ対9により後処理トレイ3
0上に排出されたシートSに当接しない位置に設定され
ている。ホームポジションは、戻しローラ50の戻しロ
ーラ軸51の回転によって、作動するポジションセンサ
100(図12参照)によって、設定される。
【0058】シートSは、排出ローラ対9から排出され
ると、図8に示すように、シート送りガイド11,12
を傾動させて、後処理トレイ30上に落下する。このと
き、後述するアシスト部60cが、束排出ベルト60か
らシート搬送方向に突出しており、シートSは、後処理
トレイ60上に確実に受け止められる。シートは、長い
場合であっても、後処理トレイ30上に確実に受け止め
られる。
【0059】戻しローラ50は、モータ70の駆動を受
けて戻しローラ軸51を中心にして図8に示す位置か
ら、反時計回り方向に回転し、図9の状態を経て、図1
0に示すように、シートSを引き込み、後端ストッパ3
1に当接させる。
【0060】戻しローラ50が後処理トレイ30に接近
したとき、後処理トレイ30に凹部30bが形成してあ
るため、シートは、戻しローラ50によって凹部30b
に多少押し込まれ、戻しローラ50との摩擦によって後
端ストッパ31に当接させられる。
【0061】既に、数枚のシートが、後処理トレイ30
に積載されていると、図6に示すように接触片66の先
端66aが最上位のシートに接触して、接触片66が回
転片65と接触片66とを連結する連結軸71を中心に
ばね52に抗して反時計回り方向に傾動し、回転片65
の回転に伴って、シートに対して円滑に接触する。そし
て、戻しローラ50は、後処理トレイ30上のシートの
厚み分だけ、押圧ばね56,57(図4、図5、図7参
照)に抗して上方へ平行移動する。これによって、戻し
ローラ50は、後処理トレイ30上のシートの積載枚数
に応じて円滑にシートを後端ストッパ31に当接させる
まで引き込むことができる。
【0062】なお、万一、排出されたシートSが排出ロ
ーラ9bにもたれ掛かったときは、シート送りガイド1
1,12が自重によりシートを押し下げる。そのシート
は、戻しローラ50が反時計回り方向に回転することに
よって、後処理トレイ30上に確実に着地させられ、後
端ストッパ31に当接するまで引き込まれる。その後、
戻しローラ50はホームポジションで停止し、次のシー
トSが送り込まれてくるのに備える。
【0063】(シート送り出し手段)シート送り出し手
段13を、図3、図4、図5、図12、図16に基づい
て説明する。
【0064】シート送り出し手段13は、束排出ベルト
60、束排出ベルト60に設けられた1対のフック部6
0a,60b及び1対のアシスト部60c,60d、駆
動プーリ61、従動プーリ62、ブラケット74等を備
えている。
【0065】束排出ベルト60には歯付きベルトが使用
され、駆動プーリ61と重送プーリ62には、樹脂製の
歯付きプーリが使用されている。
【0066】束排出ベルト60には、図4に示すように
1対のフック部60a,60bと、1対のアシスト部6
0c,60dが突出してある。束排出ベルト60(図1
参照)は、駆動プーリ61と従動プーリ62とに掛けら
れ、ワンウェイギア64、ギア63、駆動軸101、及
びタイミングベルト59を介してモータ70に連結され
ている。
【0067】束排出ベルト60の張り具合は、従動プー
リ62の位置を調節して、駆動プーリ61と従動プーリ
62との間隔を変えることによって、調節することがで
きるようになっている。
【0068】従動プーリ62の回転軸72は、本体フレ
ーム73(図16参照)に位置調節可能に設けられたブ
ラケット74の孔75(図5参照)に回転可能に支持さ
れている。ブラケット74は、本体フレーム73に突設
されたボルト76に長孔77を係合し、ナット78(図
16参照)を締め込むと本体フレーム73に固定され、
弛めると位置を調節することができる。なお、駆動プー
リ61を位置調節可能にしてもよい。
【0069】束排出ベルト60の張り具合を調節できる
ようになっていると、束排出ベルト60を円滑に循環さ
せることができる。また、束排出ベルト60の上面60
eを、後処理トレイ30の上面30aの高さに接近させ
ることができ、シート送り手段13の上下方向の寸法を
狭めて小型にすることができる。さらに、束排出ベルト
60に歯付きベルトが使用され、駆動プーリ61と重送
プーリ62に歯付きプーリが使用されているため、駆
動、従動プーリ61,62に束排出ベルト60を一旦掛
け渡すと、相対位置関係が、束排出ベルト60の循環中
に自動的に変わることができないため、シート排出装置
の組み立て時に、張り具合を外部操作に調節することが
できるようになっている必要がある。
【0070】従って、後処理トレイ30の上面30aに
積載されたシートは、束排出ベルト60に接触しないよ
うになっており、自重によって、後処理トレイ30上を
円滑に滑ることができるようになっている。
【0071】ワンウェイギア64(図12参照)は、モ
ータ70が黒い矢印方向に回転したときのみ、束排出ベ
ルト60に回転力を伝達するようになっている。
【0072】束排出ベルト60は、図10に示すよう
に、戻しローラ50が最終シートSを後端ストッパー3
1に当接するまで引き込むと、モータ70の回転力を受
け、後処理トレイ30の傾斜にほぼ沿いながら図11の
矢印A方向(シート搬送方向)に回転し、後処理トレイ
30上で整合、ステイプルされたシートS束の後端をフ
ック部60aが押圧し、スタックトレイ80(図1参
照)上に排出する。束排出ベルト60は半回転して停止
する。
【0073】(シート引込手段とシート送り出し手段の
動力伝達手段)次に、図12に基づいて、動力伝達手段
14を説明する。動力伝達手段14は、モータ70の回
転力を、戻しローラ50を有するシート引込手段49
と、束排出ベルト60を有するシート送り出し手段13
とに伝達するようになっている。
【0074】なお、図12に示す、戻しローラ50は回
転中の位置を示すものであって、ホームポジションの位
置に停止しているものではない。
【0075】モータ70と、戻しローラ軸51と、駆動
軸101は、歯付きプーリ102,58a,58bに掛
けた渡したタイミングベルト59によって連動してい
る。駆動軸101は、駆動軸上のギヤ63と、ギヤ63
に噛合するワンウェイギヤ64を有するワンウェイクラ
ッチ105とを介して回転軸72に回転連動している。
回転軸72には、駆動プーリ61が設けられている。ワ
ンウェイクラッチ105は、駆動軸101が黒い矢印方
向に回転したとき、回転力を回転軸72に伝達すること
ができる。
【0076】戻しローラ50と束排出ベルト60の動力
伝達手段14に、タイミングベルト59を使用している
のは、戻しローラ50が後処理トレイ上に積載されたシ
ートの積載厚さに応じて上昇するためである。
【0077】駆動軸101には、図13に示すように突
軸107が貫通して突設されている。ギヤ63の側面に
は、突軸107を回転方向に遊びを有して受け入れる凹
部108,108が形成されている。突軸107と凹部
108,108は、逃げ手段15を形成している。
【0078】シートが後処理トレイ30上に送り込まれ
てくると、モータ70が白い矢印方向に始動し、戻しロ
ーラ50を白い矢印方向に回転させて、シートを後端ス
トッパ31に当接させる。後処理トレイ30上に所定枚
数のシートが積載されると、モータ70は、黒い矢印方
向に回転し、束排出ベルト60を黒い矢印方向に回転さ
せて、シート束を排出する。また、戻しローラ50も黒
い矢印方向に回転させられる。但し、戻しローラ50
は、黒い矢印方向に回転するとき、束排出ベルト60に
よって送られるシートの後を追うようにして回転するた
め、シートに接触するようなことがない。
【0079】以上のモータ70による戻しローラ50と
束排出ベルト60の回転動作において、モータ70は、
後処理トレイ30上にシートが所定枚数積載されるま
で、シートが送り込まれて来る度毎に、白い矢印方向の
回転と停止を繰り返す。このとき、タイミングベルト5
9は、引っ張りと、弛みとを繰り返す。このため、ギヤ
63は、シートが送り込まれてくる度に、白い矢印方向
に所定量だけ回転した後に、黒い矢印方向にも僅かに戻
り回転をする。ワンウェイクラッチ105は、黒い矢印
方向の回転のみ、伝えるため、ギヤ63が黒い矢印方向
に僅かずつ、戻り回転を繰り返す度毎に、束排出ベルト
60が、黒い矢印方向に僅かに回転を繰り返し、束排出
ベルト60の上側に位置するフック部60a(又は60
b)がシート搬送方向の下流側に少しずつ前進する。
【0080】このため、シートの後端を所定の位置より
も上流側で受け取ることになり、シートを湾曲させて、
受け取るようになる。
【0081】しかし、駆動軸101とギヤ63は、突軸
107と凹部108との間に回転方向において遊びを設
けてあるため、駆動軸101が黒い矢印方向に僅かに回
転しても、回転軸72が回転しないようになっており、
束排出ベルト60の寸動が防止され、フック部60a
(60b)の前進が防止される。したがって、シートを
湾曲させて、受け取るようなことがない。
【0082】すなわち、タイミングベルト59の張りと
弛みによる駆動軸101の遊び回転は、突軸107と凹
部108との間の回転方向の遊びによって吸収される。
【0083】なお、逃げ手段には、凹部108の代わり
に、図14に示すように、ギヤ63の側面に離間した1
対の隆起部109,109を形成し、その間に突軸10
7を組み込んだ逃げ手段16であってもよい。さらに、
逃げ手段には、図示しないが、駆動軸101とギヤ63
とを、公知のキーとキー溝で回転方向で連動するように
し、回転方向において、キーとキー溝との間に隙間を設
けた逃げ手段もある。
【0084】また、駆動軸101とギヤ63との間で回
転方向の遊びを吸収しているが、駆動軸101とギヤ5
8bとの間で回転方向の遊びを吸収してもよい。
【0085】さらに、タイミングベルト59の変わりに
不図示の歯車列を使用してもよい。歯車列の場合、歯車
のバックラッシュを逃げ手段15,16によって逃が
す。
【0086】(シート排出装置の側壁)次に、シート排
出装置1の側壁110の構成を図4、図15、図16に
基づいて説明する。
【0087】側壁110は、垂直面111と、垂直面1
11の上部に連続してシート排出装置1の本体内に湾曲
した傾斜面112とを備えている。垂直面111には、
上下方向を向いて外方に突出する突条113が1対の束
排出ベルト60,60の両側に2つずつ形成されてい
る。
【0088】突条113は、スタックトレイ80上に排
出されたシートの後端が、側壁110に接触しながら落
下するとき、シートの後端と側壁との摩擦抵抗を少なく
して、シートの落下を円滑にするためと、後述するころ
ガイド95,96(図17参照)を収納するために形成
されている。
【0089】傾斜面112は、束排出ベルト60の従動
プーリ62の回転軸72を覆うようにして、回転軸72
よりも上方に延びている。
【0090】また、側壁110の中間部分110aは、
図16に示すように、平面視、側壁の両端(シートの幅
方向の両端に対応する両端)110b,110bよりも
外方に突出して、側壁100が、平面視、シートの幅方
向に対して角度Θだけ傾いている。
【0091】束排出ベルト60の下流端部60fは、側
壁110の中間部分よりも外方に突出している。
【0092】また、束排出ベルト60の従動プーリ62
の鍔60gは、平面視、垂直面111より外方に突出
し、且つ傾斜面112に沿った上方(図4矢印B方向)
から見たとき、傾斜面112の外方に突出している。
【0093】束排出ベルト60の従動プーリ62の鍔6
0gが、側壁110から最も外方に突出しているため、
束排出ベルト60によって排出されたシートは、樹脂製
の鍔60gに案内されて、後端が側壁110から離れた
状態でスタックトレイ80上に落下する。鍔60gが樹
脂製で滑り易いため、シートは円滑に落下する。
【0094】このため、シートは、落下の途中で、シー
トの後端と側壁110との摩擦によって、後端が落下の
側壁110に引っ掛かって、止まり、側壁110にもた
れかかり、スタックトレイから浮き上がるようなことが
ない。
【0095】これによって、シートの後端がカールさせ
られることがなくなり、シートは、スタックトレイ80
上に正確に積載される。
【0096】また、スタックトレイ80は、シートを受
け取ると、一旦下降してから上昇し、最上位のシートの
上面が所定の高さに到達したことが、シート高さ検知セ
ンサ97によって検知されたとき、上昇を停止し、束排
出ベルト60から排出されるシートの落差をほぼ一定に
保っているが、この下降上昇時に、シートの後端が側壁
にもたれかかっていると、円滑に下降上昇、特に、上昇
することができなくなる。
【0097】しかし、シートの後端が、側壁110に、
もたれかかるようなことがないようになっているため、
スタックトレイ80は、シートの後端に損傷を与えるこ
となく円滑に昇降することができる。
【0098】また、側壁110が、垂直面111の上部
に連続して傾斜面112を備えているため、垂直面11
1と傾斜面112との継ぎ目がなく、シートの後端は、
側壁100に接触するようなことがあっても、円滑に落
下することができる。
【0099】さらに、側壁110の中間部分110a
が、平面視、側壁の両端110b,110bよりも外方
に突出しているので、束排出ベルト60から排出される
シートが平面視傾いていても、シートの後端が側壁に接
触するようなことがない。
【0100】(スタックトレイ)次に、図17、図18
に基づいてスタックトレイ80の構成を説明する。
【0101】スタックトレイ80にはサブトレイ79が
内蔵されており、ユーザがサブトレイ79を引き出すこ
とによって、例えば、A3、B4等のラージサイズのシ
ートも積載することができるようになっている。
【0102】また、スタックトレイ80は、両側をトレ
イ支板81,82で支持されており、トレイ支板81,
82には各々タイミングベルト83,84が固定されて
いる。
【0103】タイミングベルト83は、プーリ85,8
6に掛けられている。タイミングベルト84はプーリ8
7,88に掛けられている。プーリ86,88は、駆動
ギア89が固定された駆動軸90に固定され、駆動ギヤ
列91を介して駆動モータ92に連結されている。
【0104】トレイ支板81、82には、各々ころ9
3、94が、ころガイド95、96に対して回転自在に
取り付けられている。トレイ支持板81,82は、駆動
モータ92からの駆動を受けると、ころガイド95、9
6に沿って上下方向(図17のZ方向)に移動するよう
になっている。
【0105】シート面高さ検知センサ97は、積載され
たシート束の高さを検知し、後処理トレイ30に対する
スタックトレイ80のシート積載面の高さを所定量の高
さに調整するようになっている。
【0106】シート後端押さえ部材98は、スタックト
レイ80の昇降動作に連動してガイド面99から出没
し、スタックトレイ80上に積載されたシートS束の後
端部を押さえ、シートS束排出後のシート排出方向のず
れを防止する。
【0107】上記、各部は、図19に示すCPU(制御
手段)120によって制御されるようになっている。
【0108】次に、図20及び図23を用いてシート排
出装置1におけるシートSの幅整合について説明する。
【0109】先ず、ユーザが複写機300本体の図示し
ない操作部で、ノンソートモードを指定した時の動作に
ついて説明する。
【0110】ユーザは、循環式原稿搬送装置305に原
稿をセットし、図示しないスタートキーをONする。複
写機300は、シートSに画像を形成する。シート排出
装置1の排出ローラ対9は回転し始める。複写機300
の排出ローラ対399から出力されたシートSは、シー
ト排出装置1に導かれて搬送される。
【0111】図20に示すように、後処理トレイ30上
に最初のシートSが排出される際には、ホームポジショ
ンで待機していた手前及び奥側の整合部材41、42
は、予め各々排出されるシートSの幅に対して若干逃げ
た位置に移動する。
【0112】排出されたシートSは自重により後端スト
ッパ31へ移動し始め、加えてホームポジションで停止
していた戻しローラ50はモータ70の駆動を受けて図
1の反時計回り方向に回転し、前記シートSの後端スト
ッパ31の方向への移動を助長する。
【0113】シートSの後端が後端ストッパ31に確実
に当接して停止すると、図21に示すように、奥側の整
合部材42は、位置PS21で停止し続け、基準として
の役割を果たす。そして手前側の整合板41が位置PS
12へ移動して、シートSを第1整合位置において整合
する。
【0114】ユーザがソートモードを指定した時の動作
について説明する。
【0115】ユーザが原稿を循環式原稿搬送装置305
にセットし、図示しない操作部上でオフセット指示部1
24(図19参照)により、ソートモードを指定し、図
示しないスタートキーをONする。複写機300におい
てシートSに画像が形成される。シート排出装置1の排
出ローラ対9が回転し、複写機300の排出ローラ対3
99から出力されたシートSは、シート排出装置1に搬
送され、排出ローラ対9により後処理トレイ30上に排
出される。
【0116】その後、手前側の整合部材41は、次に排
出されるシートSに備えて位置PS11に移動して待機
する。そして、手前側の整合部材41は、シートSの排
出が完了すると、再び、位置PS12に移動してシート
Sを第1整合位置において整合する。この時、奥側の整
合部材42は位置PS21で停止し続け、基準としての
役割を果たす。以上の動作がそのシートS束の最終シー
トSまで続けられる。
【0117】整合が完了した1部目のシートS束は、前
述のようにして束排出されてスタックトレイ80へ移送
される。
【0118】続いて、2部目のシートS束が後処理トレ
イ30上へ排出されるが、この時、整合部材41,42
は、前述の1部目と同様に図20に示す位置PS11,
PS21で待機する。整合位置は図22に示す第2整合
位置に変わる。第2整合位置は前記第1整合位置に対し
て所定量Lc (図22参照)だけ手前側にある。
【0119】以降、シートS束毎に整合位置を互い違い
に変えながらスタックトレイ80上にシートS束の積載
が行われ、オフセット量Lc の仕分け積載が可能とな
る。
【0120】次に、ユーザがステイプル指示部123
(図19参照)によって、ステイプルソートモードを指
定した時の動作について説明する。ユーザは循環式原稿
搬送装置305に原稿をセットし、図示しないスタート
キーをONにする。複写機300はシートSに画像を形
成する。シート排出装置1の排出ローラ対9が回転し、
複写機300の排出ローラ対399から出力されたシー
トSはシート排出装置1に搬送され、排出ローラ対9に
より後処理トレイ30上に排出される。
【0121】排出されたシートSは、自重により後端ス
トッパ31へ移動し始める。すると、ホームポジション
で停止していた戻しローラ50がモータ70の回転駆動
力を受けて図1の反時計回り方向に回転し、シートを後
端ストッパ31の方へ移動させる。
【0122】シートSの後端が後端ストッパ31に確実
に当接して停止すると、整合部材41はホームポジショ
ンで停止し、整合板42がシートSをステイプル位置ま
で搬送し、整合する(図23)。
【0123】そして、シートS束の1部目のシートS総
てが後処理トレイ30上に排出されて整合されると、ス
テイプラ10が該シートS束をステイプルする。後処理
トレイ30上のシートS束は、束排出ベルト60によっ
てスタックトレイ80上に束排出される。
【0124】なお、シートは、画像が形成された面を表
にした状態で、左上角を綴じられるようにするため、ス
テイプラ10の配設位置の関係から、後処理トレイ30
上に、画像が形成された面を下にして、頁の若い順に排
出されて積載されるようになっている。
【0125】以上の動作において、ユーザが、処理枚数
指示部121(図19参照)によって処理枚数を指示
し、且つ処理部数指示部122によって処理部数を1部
と指示したとき、或は処理枚数のみ指示し、処理部数を
指示しない場合、CPU120は、シート束処理用モー
タ70とスタックトレイ昇降用モータ92とを作動させ
ずに、整合部材用モータ45,46のみ作動させて、シ
ートの幅整合のみを行なう。従って、シートは、後処理
トレイ30上に整合されて積載されたままになってお
り、シート積載装置1の本体17に形成された開口部1
a(図15参照)からユーザによって取り出すことがで
きる。
【0126】また、ユーザが、処理枚数指示部121に
よって処理枚数を指示し、且つ処理部数指示部122に
よって処理部数を1部と指示したとき、或は処理枚数の
み指示、処理部数を指示せず、さらに、ステイプル指示
部123によってステイプルを指示した場合、CPU1
20は、シート束処理用モータ70とスタックトレイ昇
降用モータ92とを作動させずに、整合部材用モータ4
5,46を作動させて、シートの幅整合を行なった後
に、ステイプル処理を行なう。従って、シートは、後処
理トレイ30上にステイプル処理されて積載されたまま
になっており、シート積載装置1の本体17の開口部1
a(図15参照)からユーザによって取り出すことがで
きる。
【0127】さらに、ユーザが、シート厚指示部126
によってシートが薄いシートであることを指示するか、
シートサイズ指示部125によって長いシート(例え
ば、A3サイズ、B3サイズ等のシートを長手方向に搬
送するような場合)であることを指示した場合、CPU
120は、戻しローラ50を次のように制御する。
【0128】CPU120は、図24、図25、図26
に示すように、排出ローラ対9によって、薄シートを後
処理トレイ30に排出し、薄シートの自重と、戻しロー
ラ50の回転とによって薄シートの後端を後端ストッパ
31に当接させる。
【0129】その後、CPU120は、戻しローラ50
を更に反時計方向に回転させ、ホームポジションを通過
させ、図27に示すように薄シートを押えた状態で停止
させる。
【0130】これによって、戻しローラ50は、1枚目
の薄シートを後処理トレイ30上に押えて、1枚目の薄
シートが自重によって、後処理トレイ30上を滑って撓
むのを防止する。
【0131】続いて、2枚目の薄シートが排出ローラ対
9によって送り込まれてくると、CPU120は、戻し
ローラ50を図27の状態から始動させ、図28を経
て、1枚目の薄シートから離れる。戻しローラ50が1
枚目の薄シートから離れると、2枚目の薄シートが、1
枚目の薄シート上を滑って、後端ストッパ31に当接す
る。2枚目の薄シートが1枚目の薄シート上を滑ってい
るとき、戻しローラ50が図29の1枚目の薄シートの
ホームポジションを通過し、2枚目の薄シートの上面に
接触し回転して、2枚目の薄シートが後端ストッパ31
に当接するのを助ける。その後、戻しローラ50は、2
枚目の薄シートから離れて、再度、2枚目の薄シート上
に接触して停止する。この停止位置は、1枚目の薄シー
トを押えたときと同じ位置である。戻しローラ50は、
1枚目の薄シートと2枚目の薄シートとを同時に後処理
トレイ30に押え、両方の薄シートが自重によって後処
理トレイ上を滑らないようにする。
【0132】なお、戻しローラ50が、図27に示す位
置から、図28に示す位置を経て、図29の位置まで回
転する間に、薄シートを後端ストッパ31に押し付けて
湾曲させることがないように、戻しローラ50は、シー
トに対してスリップするようになっている。
【0133】CPU120は、3枚目以降も、2枚目と
同様にして、戻しローラを図27の位置で停止させ、薄
シートの滑りを防止する。
【0134】後処理トレイ上の薄シートは、所定枚数、
束状に積載されると、後処理トレイから排出される。
【0135】このように、戻しローラ50は、1枚目の
薄シートのとき、後処理トレイから離れた上方の位置を
ホームポジションにして回転を開始し、1回転目の途中
で薄シートを後端ストッパ31に当接させ、2回転目の
途中で後処理トレイ上の1枚目の薄シートに接触し、そ
のシートを押えるため、接触した位置に停止する。
【0136】そして、2枚目の薄シート以降、戻しロー
ラは薄シートに接触した位置をホームポジションにして
回転を開始し、1回転目から2回転目に移行する途中で
次の薄シートを後端ストッパ31に当接させ、2回転目
の終わりで2枚目の薄シートに接触して停止する。
【0137】このように、戻しローラ50が図27に示
す位置に停止して、シートを押えていると、薄いシート
の場合、シートが自重によって、後処理トレイ上を滑っ
て、撓むことを防止することができ、その後に送り込ま
れてくるシートが重なって湾曲するようなことがなく、
シート後端の整合を確実に行なうことができる。また、
長いシートの場合、後処理処理トレイからはみ出して、
大きく湾曲しがちであるが、湾曲を防止することがで
き、同様に、シート後端の整合を確実に行なうことがで
きる。
【0138】なお、戻しローラ50の図24に示すホー
ムポジションは、図12に示すホームポジションセンサ
100によって、設定される。また、戻しローラ50の
図27に示すホームポジションは、図12に示すシート
押えポジションセンサ103によって、設定される。
【0139】
【発明の効果】本発明のシート排出装置は、シート引込
手段が、シート逃げ部に位置するシートの部分に接触し
て、シートに強く圧接しないようになっているため、シ
ートに対してスリップし、シートをシート受け部材に強
く押し付けることがないため、シートを湾曲させること
がなくなり、シートの後端を確実に整合することができ
る。
【0140】本発明のシート排出装置において、シート
逃げ部が、シート引込手段を受け入れるようになってい
ると、シート引込手段のシートに接触する部分全体が、
シートを強く圧接することがなく、シートをシート受け
部材に強く押し付けるようなことがない。従って、シー
ト排出装置は、シートを湾曲させることがなく、シート
の後端を確実に整合することができる。
【0141】本発明のシート排出装置において、シート
引込手段が、シート積載手段から離れる方向に移動可能
になっていると、シート引込手段の高さがシート積載手
段上に積載されたシートの高さに応じて変わり、シート
に対するシート引込手段の接触圧をほぼ一定にして、シ
ートをシート受け部材に強く押圧するようなことがな
い。従って、シート排出装置は、シート積載高さに殆ど
関係なく、シートを湾曲させることなくシートの後端を
確実に整合することができる。
【0142】本発明のシート排出装置において、接触片
が、シートの表面に倣って傾動してシートに接触するよ
うになっている。従って、シート排出装置は、回転体を
シートに円滑に接触させて、シートを円滑にシート受け
部材に押圧させることができる。
【0143】本発明の画像形成装置は、シートを湾曲さ
せることなく、シートの後端を整合するシート排出装置
を備えているため、シートを損傷させるようなことがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のシート排出装置の概略正面
断面図である。
【図2】図1のシート排出装置が装備される複写機の本
体の概略正面断面図である。
【図3】シート戻しローラと後処理トレイに設けられた
整合部材の移動機構を示す平面図である。
【図4】後処理トレイ、戻しローラ、束排出ベルト等の
概略正面図である。
【図5】後処理トレイ、戻しローラ、束排出ベルトの正
面図である。
【図6】戻しローラの回転動作図である。
【図7】戻しローラを支持する戻し軸の軸受部分の分解
斜視図である。
【図8】戻しローラ、束排出ベルト等の動作説明図であ
る。
【図9】戻しローラ、束排出ベルト等の動作説明図であ
る。
【図10】戻しローラ、束排出ベルト等の動作説明図で
ある。
【図11】戻しローラ、束排出ベルト等の動作説明図で
ある。
【図12】戻しローラ、束排出ベルトの駆動機構の斜視
図である。
【図13】駆動軸とギヤとの連結部分の正面図である。
【図14】駆動軸とギヤとの他の実施形態の連結部分の
正面図である。
【図15】シート排出装置の斜視図である。
【図16】シート排出装置のシート排出部分の部分平面
図である。
【図17】スタックトレイの移動機構を示す正面断面図
である。
【図18】図17を右側から見た図である。
【図19】制御ブロック図である。
【図20】シート排出装置において、ノンソートモード
時及びソートモード時の整合板待機位置を示す図であ
る。
【図21】シート排出装置において、ノンソートモード
時及びソートモード時の第1の整合位置を示す図であ
る。
【図22】シート排出装置において、ノンソートモード
時及びソートモード時の第2の整合位置を示す図であ
る。
【図23】シート排出装置において、ステイプルソート
モード時の整合動作を示す図である。
【図24】薄シート積載動作説明図である。
【図25】薄シート積載動作説明図である。
【図26】薄シート積載動作説明図である。
【図27】薄シート積載動作説明図である。
【図28】薄シート積載動作説明図である。
【図29】薄シート積載動作説明図である。
【符号の説明】
S シート 1 シート排出装置 1a 開口部 7 シートパス 9 排出ローラ対 10 ステイプラ 13 シート送り出し手段 14 動力伝達手段 17 シート排出装置の本体 20 後処理トレイユニット 30 後処理トレイ(シート積載手段) 30a 上面 30b 凹部(シート逃げ部) 31 後端ストッパ(シート受け部材) 40 整合手段 41,42 整合板 49 シート引込手段 50 戻しローラ(回転体) 50a 戻しローラ(回転体、摩擦部材有り) 50b 戻しローラ(回転体、摩擦部材無し) 51 戻しローラ軸 52 ばね 53 摩擦部材 54,55 軸受け 56,57 押圧ばね 60 束排出ベルト 60a,60b フック部 60c,60d アシスト部 60e 上面 60f 下端部 60g 鍔 61 駆動プーリ 62 従動プーリ 64 ワンウェイギヤ 65 回転片 66 接触片 69 振れ止め片 70 シート束処理用モータ 73 本体フレーム 74 ブラケット 80 スタックトレイ 105 ワンウェイクラッチ 110 側壁 120 CPU 300 複写機(画像形成装置) 312 電子写真感光体ドラム(画像形成手段) 320 複写機本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F054 AA01 AC02 AC03 AC05 BA04 BE03 BG03 BG04 BG11 BH04 BH14 BJ02 BJ04 CA02 CA07 CA10 DA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送り込まれてきたシートの端部を前記シ
    ートの搬送方向の下流側に位置するシート受け部材で受
    け止めて積載するシート積載手段と、 前記シート積載手段上に送り込まれた前記シートの上面
    に接触して、該シートを前記シート受け部の方に移動さ
    せるシート引込手段と、を備え、 前記シート積載手段の、前記シート引込手段と前記シー
    トとが接触する位置にシート逃げ部を形成したことを特
    徴とするシート排出装置。
  2. 【請求項2】 前記シート逃げ部が、前記シート引込手
    段を受け入れることを特徴とする請求項1に記載のシー
    ト排出装置。
  3. 【請求項3】 前記シート逃げ部が、凹部であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載のシート排出装置。
  4. 【請求項4】 前記シート引込手段が、前記シート積載
    手段から離れる方向に移動可能であることを特徴とする
    請求項1に記載のシート排出装置。
  5. 【請求項5】 前記シート引込手段が、回転体であるこ
    とを特徴とする請求項1又は4に記載のシート排出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記回転体が、回転片と、前記回転片の
    回転端部に傾動可能に設けられて前記シートに接触する
    円弧状の接触片とを有していることを特徴とする請求項
    5に記載のシート排出装置。
  7. 【請求項7】 前記シート引込手段が、回転片と、前記
    回転片の回転端部に傾動可能に設けられて前記シートに
    接触する円弧状の接触片とを有する回転体であり、前記
    シート逃げ部が、前記接触片を受け入れる凹部であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のシート排出装置。
  8. 【請求項8】 シートに画像を形成する画像形成手段
    と、 前記画像形成手段によって画像が形成されたシートを受
    け止めて積載する請求項1乃至7のうち、いずれか1項
    に記載のシート排出装置と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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