JP2000219066A - 電動シ−ト - Google Patents

電動シ−ト

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JP2000219066A
JP2000219066A JP11024070A JP2407099A JP2000219066A JP 2000219066 A JP2000219066 A JP 2000219066A JP 11024070 A JP11024070 A JP 11024070A JP 2407099 A JP2407099 A JP 2407099A JP 2000219066 A JP2000219066 A JP 2000219066A
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木 甲 次 青
Koichi Hirota
田 功 一 廣
Hidetoshi Nakane
根 秀 利 中
Tsutomu Asao
生 強 浅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動シ−トの姿勢ズレの増大を抑止。位置デ
−タ初期化に所要の時間を節減。ヘッドレスト自動調整
のズレを防止。 【解決手段】 シ−ト前後機構A;ヘッドレスト上下機
構B;指示入力手段SB,SC;および、指示に応答し
て機構を制御する手段10,9a,9b;を備える電動
シ−トにおいて:前後移動領域PAmin〜PAmaxおよび
上下移動領域PBmin〜PBmaxを直交2軸とする面領域
を、その中程の一点を通る各軸平行線にて4分割した、
エリアA〜Dのいずれにシ−ト前後位置およびヘッドレ
スト上下位置が属するかを判定するための位置検出スイ
ッチA3,B3を備えて、移動同期パルスをカウントし
て各軸方向の位置デ−タRPA,RPBを生成し、スイ
ッチA3,B3の状態が切換わるときに、位置デ−タを
スイッチ位置のものPAref,PBrefに更新する。前後
位置RPA対応の適正上下位置PBo=PBs+PBa
にヘッドレストを駆動。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着座者を支持又は
保護する部材を電動機構で駆動する電動シ−トに関し、
特に、これに限定する意図ではないが、着座者から見て
前後方向にシ−トを駆動する電動駆動機構Aおよびヘッ
ドレストを上下方向に駆動する電動駆動機構Bを含み、
乗物に装備される電動シ−トに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば車両上のドライバシ−トや、その
隣りのシ−ト(前部シ−ト)には、この種の電動シ−ト
が用いられる。駆動機構には位置検出器が結合され、着
座者が設定したシ−ト前後位置がメモリに記憶される。
いったんメモリに記憶すると、自動設定指示キ−を押す
だけで、記憶位置が再現される。位置検出器は例えば、
機構の移動限界点を検出するリミットスイッチと、機構
に連結されたロ−タリエンコ−ダで構成され、シ−ト姿
勢コントロ−ラの主体であるCPUが、リミットスイッ
チによる限界位置検知が成立したときに、位置デ−タ
を、限界位置に割り付けられたデ−タに更新する。例え
ば、下限位置を検知したときには、位置デ−タを0を示
すデ−タに初期化し、上限位置を検知したときには、位
置デ−タを、上限位置Pmaxを示すものに更新する。下
限位置から上限位置に向かう方向の機構駆動中にCPU
は、ロ−タリエンコ−ダが発生する移動同期パルスをカ
ウントアップし、逆方向の機構駆動中にはカウントダウ
ンして、位置デ−タを更新する。通常の場合、駆動モ−
タの過電流を検出する過負荷検出器を備えて、それが過
電流を検出すると、機構トラブル又は限界位置到達と見
なして機構駆動を停止する。これを利用して、機構の下
限位置到達,上限位置到達を認知する位置検出も知られ
ている。
【0003】記憶位置への位置設定(自動姿勢設定)が
指示されるとCPUは、メモリの記憶位置を目標位置と
して、保持している位置デ−タ(現在位置)を目標位置
と比較して機構駆動方向(電気モ−タの回転方向)を定
めて機構を駆動し、位置デ−タが目標位置になると機構
駆動を停止する。
【0004】電源が遮断(車両バッテリとの接続断,又
はエンジンキ−スイッチオフ)になる度に、位置デ−タ
が消滅する電動シ−トの場合には、電源が投入された直
後に、機構を下限位置に駆動し、リミットスイッチが下
限位置到達を検知したとき、又は、下限位置での機構の
移動限界による過負荷を検出したときに、位置デ−タに
初期値(例えば下限位置を表わす零)を与えて、それか
ら元位置への戻し駆動と機構位置の追跡(ロ−タリエン
コ−ダの発生パルスのカウントによる位置デ−タの更
新)を開始する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この態様では、電源オ
ンのたびに、シ−トを限界位置に駆動する必要がある。
限界位置は、通常の位置決め領域より外れているので、
電源オンになったときの機構位置から限界位置までの駆
動には比較的に長い時間がかかり、また、限界位置から
元位置(電源オン時の位置)に戻すにも同程度の時間が
かかる。
【0006】最近は、シ−トの前後位置(スライド位
置)からヘッドレストの目標位置を算出して、シ−ト前
後位置対応で自動的にヘッドレストの上下位置を定める
ヘッドレスト自動調整設定も知られている(例えば独国
実用新案第9421781号公報)。この場合には、シ
−トを限界位置に駆動してシ−ト前後位置デ−タを初期
化し、ヘッドレストを限界位置に駆動して上下位置デ−
タを初期化し、そしてシ−トを、位置を追跡しつつ(シ
−ト位置デ−タを更新しつつ)元位置に戻し、そしてシ
−ト位置デ−タからヘッドレスト目標位置を算出してヘ
ッドレストを、その位置を追跡しつつ目標位置に駆動す
ることになり、ヘッドレストの位置設定にかなりの時間
がかかる。
【0007】これを避けるため、不揮発性メモリを備え
るか、あるいは、コントロ−ラの主体であるCPUに
は、エンジンキ−スイッチオフの間も常にデ−タ保持お
よび入力(指示,センサ)監視が可能な電圧を印加し
て、常時位置デ−タを保持する態様もある。これによれ
ばエンジンキ−スイッチのオン,オフにかかわらず、現
在位置デ−タが保持されるので、エンジンキ−スイッチ
のオンの度に機構を限界位置に駆動する必要はなく、例
えば、通常は、エンジンキ−スイッチのオフの間もオン
のままとされ、電動シ−トの電源回路を車両バッテリに
接続する電動シ−ト用電源スイッチを、オフからオンに
した直後、あるいはオンにしたまま車両バッテリを交換
した直後、つまり電動シ−トの電源回路を元電源(車両
バッテリ)に接続したときに、機構を限界位置に駆動し
て位置デ−タを初期化すればよく、車上でのエンジンキ
−スイッチオンの度に、限界位置に駆動する必要はな
い。しかし、この態様では、位置デ−タの初期化の機会
がほとんどないので、位置デ−タ処理誤差(微小値),
メカ部のガタや外乱ノイズ等により、実際の位置とコン
トロ−ラが認識している位置(位置デ−タが表わす位
置)との間のズレが蓄積して行き、シ−ト位置が、記憶
位置からずれ、ヘッドレストが最適高さから大きくズレ
る可能性が考えられる。
【0008】本発明は、電動シ−トの位置設定ズレの増
大を抑止することを第1の目的とし、位置デ−タの初期
化に要する時間を節減することを第2の目的とし、ヘッ
ドレストの高さ自動設定の位置が最適高さより低く設定
されないことを第3の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための技術手段】(1)着座者を支持
するかまたは保護するための部材(1/3)を駆動する電動
駆動機構(A/B);前記部材(1/3)の位置(RPA/RPB)を検出
する位置検出手段(A2,A3,6a,9a,10/B2,B3,6b,9b,10);
駆動指示を入力する手段(SB,SC);および、該入力手段
による駆動指示に応答して前記電動駆動機構を制御する
手段(10,9a/10,9b);を備える電動シ−トにおいて:前
記位置検出手段(A2,A3,6a,9a,10/B2,B3,6b,9b,10)は、
前記部材(1/3)の移動領域の略中央の一点(IPb;基準点)
を境にした2領域(B+C,A+D/B+A,C+D)のいずれに部材が
あるかを検出する領域検出手段(A3/B3),前記電動駆動
機構に連結され部材移動同期パルスを発生するパルス発
生器(A2/B2)、および、該部材移動同期パルスをカウン
トして部材位置デ−タを生成し前記領域検出手段の領域
検出が切換わったときに該部材位置デ−タ(RPA/RPB)を
前記一点の位置(PAref/PBref)を表わすものに更新する
位置デ−タ処理手段(9a/9b,10,図6の42,43)、を含む;
ことを特徴とする。
【0010】なお、理解を容易にするためにカッコ内に
は、図面に示し後述する実施例の対応要素の符号又は対
応事項を、参考までに付記した。以下も同様である。
【0011】これによれば、位置デ−タ処理手段(9a/9
b,10,図6の42,43)が、部材移動同期パルスをカウントし
て部材位置デ−タ(RPA/RPB)を更新し、部材位置が、前
記一点(IPb)を通過して領域検出手段(A3/B3)の検出領
域が切換わったときに、部材位置デ−タ(RPA/RPB)を初
期化する。ここでは、前記一点(IPb)の位置(PAref/PBre
f)を表わすものに定める。
【0012】この一点が、部材(1/3)の移動領域(PAmin
〜PAmax/PBmin〜PBmax)の略中央の位置(PAref/PBref)で
あり、移動領域(PAmin〜PAmax/PBmin〜PBmax)の限界位
置(PAmin,PAmax/PBmin,PBmax)の近くであるほど、そ
こに部材(1/3)が位置決めされるとか、通過する確率が
低く、移動領域(PAmin〜PAmax/PBmin〜PBmax)の略中央
に近いほど部材(1/3)が位置決めされるとか、通過する
確率が高いので、部材(1/3)が該一点(PAref/PBref)を通
過し、これに応答して位置デ−タ処理手段(9a/9b,10,図
6の42,43)が位置デ−タ(RPA/RPB)を該一点の位置(PAref
/PBref)を表わすものに初期化する可能性が高く、これ
により、部材位置設定のズレの増大の可能性が低減す
る。
【0013】例えば、位置デ−タ処理手段(9a/9b,10,図
6の42,43)への動作電圧(少くとも位置デ−タを保持し
うる電圧)が途断え、その後動作電圧が与えられたが位
置デ−タが消失しているとき、領域検出手段(A3/B3)の
領域検出にて、部材位置が前記一点(PAref/PBref)を境
にした2領域のいずれであるかが分かる。そこで、仮
に、前述のように元電源(車両バッテリ)と接続した時
に部材(1/3)を駆動して位置デ−タを初期化する態様を
想定すると、領域検出手段(A3/B3)の検出領域に対応し
て、それが前記一点(PAref,PBref)より基点側の領域で
あると機構(A/B)を終点向きに駆動し、終点側の領
域であると基点向きに駆動する。すると、該一点(PAre
f,PBref)が移動領域(PAmin〜PAmax/PBmin〜PBmax)の略
中央であるので、機構(A/B)の駆動開始からすぐ
に、部材(1/3)が該一点(PAref,PBref)を通過し、これに
応答して位置デ−タ処理手段(9a/9b,10,図6の42,43)が
位置デ−タ(RPA/RPB)を該一点の位置(PAref,PBref)を表
わすものに初期化する。したがって、電動シ−トの位置
デ−タの初期化に要する時間が大幅に低減する。
【0014】
【発明の実施の形態】(2)位置デ−タ処理手段は、部
材移動同期パルスをカウントして部材位置デ−タを更新
するとき、更新により部材位置デ−タが、領域検出手段
が検出している領域とは違った領域の位置デ−タとなる
ときは、該更新は保留または前記一点の位置を表わすも
のに更新する。
【0015】これによれば、部材(1/3)が該一点(PAref,
PBref)の近くにあるとき、領域検出手段が該一点を境に
した2領域の一方を検出しているのに、部材位置デ−タ
は他方の領域内の位置を表わすなどの、領域検出と位置
デ−タとの不整合を生じない。領域切換わりに応じた部
材位置デ−タの校正精度がより向上する。 (3)位置検出手段は更に、部材の移動領域の端での電
動駆動機構の過負荷を検出する手段(ra,6a/rb,6b)を含
み;位置デ−タ処理手段は、部材の駆動中に該過負荷検
出手段が過負荷を検出すると部材位置デ−タを端位置を
表わすもの(PAmin,PAmax/PBmin,PBmax)に更新する。
【0016】これによれば、移動領域の端での過負荷検
出によっても位置デ−タが更新される。これも位置デ−
タの初期化であり、初期化の確率が高くなるので、その
分、デ−タ処理誤差,機構ガタ,外乱ノイズ等による位
置デ−タずれの累積が抑制される。 (4)位置デ−タ処理手段(9a/9b,10)は、部材位置デ−
タ(RPA/RPB)を保持しうる電圧を与える電源に接続され
たときに、領域検出手段(A3/B3)が、部材(1/3)が前記一
点(PAref/PBref)より基点(PAmin=0/PBmin=0)側の領域を
検出していると、部材位置デ−タ(RPA/RPB)を該一点の
位置または基点の位置を表わすもの(PAref/PBref,PAmin
/PBmin)に定め、終点側の領域を検出していると、部材
位置デ−タを終点の位置(PAmax,PBmax)または前記一点
の位置(PAref/PBref)を表わすものに定める(図3の7〜
9)。
【0017】これにより電源オン直後の部材位置デ−タ
(RPA/RPB)は、実位置よりも終点側のものとなる。例え
ばシ−ト前後位置に対応する高さにヘッドレストを自動
設定する態様では、シ−ト前後位置デ−タ(RPA)に対応
する高さにヘッドレストが位置決めされ、この高さは、
実際のシ−ト前後位置に対応する適正なヘッドレスト位
置より高い位置となる。車両前部のシ−トの場合、例え
ばドライバシ−トの場合、ヘッドレストが適正位置より
低いと、例えば追突されたときに首まわりに障害を生ず
る可能性が高いが、ヘッドレストが適正位置よりも高い
場合には、障害を生ずる可能性は格別に高くならない。
したがって、電源オン直後は自動的に安全サイドの、シ
−ト前後位置に対応するヘッドレストの高さより高い位
置に、ヘッドレストが位置決めされる。 (5)前記電動駆動機構は、着座者から見て前後方向に
シ−ト(1)を駆動する電動駆動機構Aおよび着座者を保
護するヘッドレストを上下方向に駆動する電動駆動機構
Bを含み;制御手段(10,9a,9b)は、シ−トの前後位置に
予め対応付けられているヘッドレスト位置(PBs)に、電
動駆動機構Bを介して連動してヘッドレスト(3)を駆動
する(図4のHRA,図7の58〜60)。この内容は後に、更に詳
しく展開して示す。 (6)着座者から見て前後方向にシ−ト(1〜3)を駆動す
る電動駆動機構A;該前後方向のシ−ト位置(RPA)を検
出する前後位置検出手段(A2,A3,6a,9a,10);前記シ−ト
のヘッドレスト(3)を上下駆動する電動駆動機構B;該
ヘッドレストの上下方向の位置(RPB)を検出するヘッド
レスト位置検出手段(B2,B3,6b,9b,10);駆動指示を入力
する手段(SB,SC);および、該入力手段による駆動指示
に応答して電動駆動機構を制御する手段(10,9a,9b);を
備える電動シ−トにおいて:前後位置検出手段(A2,A3,6
a,9a,10)は、前後方向のシ−ト移動領域(PAmin〜PAmax)
の略中央の一点(PAref)を境に、該点より前側のとき(PA
min〜PAref)と後側のとき(PAref〜PAmax)で状態が切換
わる前後検出手段(A3),電動駆動機構Aに連結されシ−
ト移動同期パルスを発生するパルス発生器(A2)、およ
び、該シ−ト移動同期パルスをカウントして前後位置デ
−タ(RPA)を生成し前記前後検出手段(A3)の状態の切換
わりのときに該前後位置デ−タ(RPA)を前記一点(PAref)
の位置を表わすものに更新する位置デ−タ処理手段(9a,
10,図6の42,43)、を含む;ことを特徴とする。
【0018】これによれば、位置デ−タ処理手段(9a,1
0,図6の42,43)が、シ−ト移動同期パルスをカウントし
て前後位置デ−タ(RPA)を更新し、シ−ト前後位置が、
前記一点(基準点)を通過して前後検出手段(A3)の状態
が切換わったときに、前後位置デ−タ(RPA)を初期化す
る。ここでは、基準点(前記略中央の一点)の位置PAref
を表わすものに定める。
【0019】この基準点が、前後方向のシ−ト移動領域
(PAmin〜PAmax)の略中央の一点(PAref)であり、シ−ト
移動領域(PAmin〜PAmax)の限界位置(PAmin,PAmax)の近
くであるほど、そこにシ−トが位置決めされるとか、通
過する確率が低く、移動領域(PAmin〜PAmax)の略中央に
近いほどシ−トが位置決めされるとか、通過する確率が
高いので、シ−トが該一点(PAref)を通過し、これに応
答して位置デ−タ処理手段(9a,10,図6の42,43)が位置デ
−タ(RPA)を前記一点(PAref)の位置を表わすものに初期
化する可能性が高く、これにより、シ−ト前後位置設定
のズレの増大の可能性が低減する。
【0020】例えば位置デ−タ処理手段(9a,10,図6の4
2,43)への動作電圧(少くとも位置デ−タを保持しうる
電圧)が途断え、その後動作電圧が与えられたが位置デ
−タが消失しているとき、前後検出手段(A3)の状態に
て、シ−ト位置が前記一点(PAref)より前側か後側かが
分かる。そこで、仮に、前述のように元電源(車両バッ
テリ)と接続した時にシ−トを駆動して位置デ−タを初
期化する態様を想定すると、前後検出手段(A3)の状態に
対応して、それが前記一点(PAref)より前側であると機
構Aを後側向きに駆動し、後側であると前側向きに駆動
する。すると、前記一点(PAref)がシ−ト移動領域(PAmi
n〜PAmax)の略中央であるので、機構Aの駆動開始から
すぐに、シ−トが前記一点(PAref)を通過し、これに応
答して位置デ−タ処理手段(9a,10,図6の42,43)が位置デ
−タ(RPA)を前記一点(PAref)の位置を表わすものに初期
化する。したがって、電動シ−トの位置デ−タの初期化
に要する時間が大幅に低減する。 (7)着座者から見て前後方向にシ−ト(1〜3)を駆動す
る電動駆動機構A;該前後方向のシ−ト位置(RPA)を検
出する前後位置検出手段(A2,A3,6a,9a,10);前記シ−ト
のヘッドレスト(3)を上下駆動する電動駆動機構B;該
ヘッドレストの上下方向の位置(RPB)を検出するヘッド
レスト位置検出手段(B2,B3,6b,9b,10);駆動指示を入力
する手段(SB,SC);および、該入力手段による駆動指示
に応答して電動駆動機構を制御する手段;を備える電動
シ−トにおいて:ヘッドレスト位置検出手段(B2,B3,6b,
9b,10)は、上下方向のヘッドレスト移動領域(PBmin〜PB
max)の略中央の一点(PBref)を境に、該点より下側のと
き(PBmin〜PBref)と上側のとき(PBref〜PBmax)で状態が
切換わる上下検出手段(B3),電動駆動機構Bに連結され
ヘッドレスト移動同期パルスを発生するパルス発生器(B
2)、および、該ヘッドレスト移動同期パルスをカウント
してヘッドレスト位置デ−タ(RPB)を生成し前記上下検
出手段(B3)の状態の切換わりのときに該ヘッドレスト位
置デ−タ(RPB)を前記一点(PBref)の位置を表わすものに
更新する位置デ−タ処理手段(9b,10,図8の65,66)、を含
む;ことを特徴とする電動シ−ト。
【0021】これによれば、上記(6)項にて説明した
作用,効果と同様なものが、ヘッドレストの上下位置決
めに関して、同様にもたらされる。 (8)位置デ−タ処理手段(9a,10)は、ヘッドレスト位
置デ−タ(RPB)を保持しうる電圧を与える電源に接続さ
れたときに、上下検出手段(B3)が、ヘッドレストが前記
一点(PBref)より下側のとき(PBmin〜PBref)の状態であ
ると、ヘッドレスト位置デ−タ(RPB)をヘッドレスト移
動領域(PBmin〜PBmax)の下端(PBmin)の位置を表わすも
のに定め、上下検出手段(B3)が、ヘッドレストが前記一
点(PBref)より上側のとき(PBref〜PBmax)の状態である
と、ヘッドレスト位置デ−タ(RPB)を前記一点(PBref)の
位置を表わすものに定める(図3の10〜12)。
【0022】これにより電源オン直後のヘッドレスト上
下位置デ−タ(RPB)は、実位置よりも下側のものとな
る。この上下位置デ−タ(RPB)に基づきシ−ト前後位置
に対応するヘッドレスト位置(PBs)との差分だけヘッド
レスを駆動するため、実際の適正位置より高い位置にヘ
ッドレストが位置決めされる。 (9)ヘッドレスト位置検出手段(B2,B3,6b,9b,10)は更
に、ヘッドレスト移動領域(PBmin〜PBmax)の端(PBmin,P
Bmax)での電動駆動機構Bの過負荷を検出する手段(6b)
を含み;位置デ−タ処理手段(9b,10)は、ヘッドレスト
の下方向駆動中に該過負荷検出手段(6b)が過負荷を検出
するとヘッドレスト位置デ−タ(RPB)を下側の端の位置
を表わすもの(PBmin)に更新し、ヘッドレストの上方向
駆動中に該過負荷検出手段(6b)が過負荷を検出するとヘ
ッドレスト位置デ−タ(RPB)を上側の端の位置を表わす
もの(PBmax)に更新する。
【0023】これによれば、ヘッドレスト移動領域(PBm
in〜PBmax)の端(PBmin,PBmax)での過負荷検出によって
も上下位置デ−タ(RPB)が更新される。上下位置デ−タ
の初期化の確率が高いので、その分、デ−タ処理誤差,
機構ガタ,外乱ノイズ等による位置デ−タずれの累積が
抑制される。 (10)着座者から見て前後方向にシ−ト(1〜3)を駆動
する電動駆動機構A;前記シ−トのヘッドレスト(3)を
上下駆動する電動駆動機構B;前記前後方向のシ−ト位
置(RPA)およびヘッドレストの上下方向の位置(RPB)を検
出する、位置検出手段(A2,A3,6a,9a,B2,B3,6b,9b,10);
駆動指示を入力する手段(SB,SC);および、該入力手段
による駆動指示に応答して電動駆動機構を制御する手段
(10,9a,9b);を備える電動シ−トにおいて:位置検出手
段(A2,A3,6a,9a,B2,B3,6b,9b,10)は、前記前後方向およ
び上下方向を直交2軸とし、前後方向のシ−ト移動領域
(PAmin〜PAmax)および上下方向のヘッドレスト移動領域
(PBmin〜PBmax)にて形成される面領域を、その中心近く
の一点を通る各軸平行線にて4分割した、前後方向の位
置が前記一点又はそれより後側かつヘッドレスト上下位
置が前記一点又はそれより上側であるエリアA,前後方
向の位置が前記一点より前側かつヘッドレスト上下位置
が前記一点より上側であるエリアB,前後方向の位置が
前記一点より前側かつヘッドレスト上下位置が前記一点
より下側であるエリアC,および、前後方向の位置が前
記一点より後側かつヘッドレスト上下位置が前記一点よ
り下側であるエリアD、のいずれに、シ−ト前後位置(R
PA)とヘッドレスト上下位置(RPB)を各軸値とする点が属
するかを判定するための領域検出手段(A3,B3),電動駆
動機構Aに連結されシ−ト移動同期パルスを発生するパ
ルス発生器(A2),電動駆動機構Bに連結されヘッドレス
ト上下移動同期パルスを発生するパルス発生器(B2),お
よび、シ−ト移動同期パルスをカウントして前後位置デ
−タ(RPA)を生成し、ヘッドレスト上下移動同期パルス
をカウントして上下位置デ−タ(RPB)を生成し、領域検
出手段(A3,B3)による検出領域に切換わりがあったとき
前後方向の切換わりのときには前後位置デ−タ(RPA)を
前記一点の前後位置(PAref)を表わすものに更新し、ヘ
ッドレスト上下方向の切換わりのときには上下位置デ−
タ(RPB)を前記一点の上下位置(PBref)を表わすものに更
新する位置デ−タ処理手段(9a,9b,10,図6の41,42,図8の
64,65)、を含む;ことを特徴とする。
【0024】これは前記(6)の態様と(7)の態様と
のコンビネ−ションであり、上記(6)および(7)に
記述した作用,効果が共に実現する。 (11)位置デ−タ処理手段(9a,9b,10)は、位置デ−タ
(RPA,RPB)を保持しうる電圧を与える電源に接続された
ときに、領域検出手段(A3,B3)がエリアAであると検出
したときは、位置デ−タ(RPA,RPB)を、前後方向の後側
の端の、エリアAとエリアDが接する点(IPa)の位置デ
−タ(PAmax,PBref)に定め、領域検出手段(A3,B3)がエリ
アBであると検出したときは、位置デ−タ(RPA,RPB)
を、前記4分割する各軸平行線が通る前記一点(IPb)の
位置デ−タ(PAref,PBref)に定め、領域検出手段(A3,B3)
がエリアCであると検出したときは、位置デ−タ(RPA,R
PB)を、上下方向の下側の端の、エリアCとエリアDが
接する点(IPc)の位置デ−タ(PAref,PBmin)に定め、ある
いは、領域検出手段(A3,B3)がエリアDであると検出し
たときは、位置デ−タ(RPA,RPB)を、前後方向の後側の
端と上下方向の下側の端である、エリアDのコ−ナ(IP
d)の位置デ−タ(PAmax,PBmin)に定める(図3の7〜12)。
【0025】この態様は、前記(4)の態様と(8)の
態様とのコンビネ−ションであり、上記(4)および
(8)に記述した作用,効果が共に実現する。 (12)位置検出手段(A2,A3,6a,9a,B2,B3,6b,9b,10)は
更に、前後方向のシ−ト移動領域(PAmin〜PAmax)の端(P
Amin,PAmax)での電動駆動機構Aの過負荷を検出する手
段(6a)および上下方向のヘッドレスト移動領域(PBmin〜
PBmax)の端(PBmin,PBmax)での電動駆動機構Bの過負荷
を検出する手段(6b)を含み;位置デ−タ処理手段(9a,9
b,10)は、シ−トの前方向駆動中に過負荷検出手段(6a)
が過負荷を検出すると前後位置デ−タ(RPA)を前側の端
の位置を表わすもの(PAmin)に更新し、シ−トの後方向
駆動中に該過負荷検出手段(6a)が過負荷を検出すると前
後位置デ−タ(RPA)を後側の端の位置を表わすもの(PAma
x)に更新し、ヘッドレストの下方向駆動中に過負荷検出
手段(6b)が過負荷を検出すると上下位置デ−タ(RPB)を
下側の端の位置を表わすもの(PBmin)に更新し、ヘッド
レストの上方向駆動中に過負荷検出手段(6b)が過負荷を
検出すると上下位置デ−タ(RPB)を上側の端の位置を表
わすもの(PBmax)に更新する。
【0026】これは前記(3)の態様をシ−トの前後位
置デ−タとヘッドレストの上下位置デ−タの処理に適用
したものであり、上記(3)に記述した作用,効果が実
現する。
【0027】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0028】
【実施例】図1に、本発明の一実施例の、機構概要を示
す。図1に示す電動シ−トは、ドライバシ−トであっ
て、シ−トクッション1(着座部),シ−トバック2お
よびヘッドレスト3から構成されるものであって、周知
の電動駆動機構A(スライド調整機構)を介して車両フ
ロアに対して、車両の前後軸が延びる方向(以下前後方
向)に移動自在に支持されている。シ−トクッション1
の前部および後部は、周知の電動駆動機構CおよびD
で、それぞれ上下駆動され、これによりシ−トクッショ
ン1の高さおよび前後方向の傾斜が調整される。
【0029】シ−トバック2は、周知の電動駆動機構E
(リクライニング機構)にてシ−トクッション1に対し
て前後方向に傾動可に結合されている。ヘッドレスト3
は、シ−トバック2の上部に、周知の電動駆動機構B
(昇降機構)を介して上下方向(正しくはシ−トバック
2の先端に対して接離する方向)に移動自在に支持され
ている。シ−トバック2には更に、水平軸廻りに回動す
ることによって着座者に対して突出し/退避するランバ
−サポ−トがあり、このランバサポ−トを周知の電動駆
動機構Fが回転(突出し/退避)駆動する。
【0030】図2に、上述の電動駆動機構A〜Fに組込
まれた電気要素と、各機構を駆動するシ−トECU(シ
−ト姿勢制御用の電子制御装置)の構成を示す。シ−ト
を前後方向に駆動する電動駆動機構Aの原動機である電
気モ−タA1は、逆転回路4aおよび正転回路5aに接
続されており、逆転回路4aは、モ−タコントロ−ラ9
aが逆転(後方へ駆動)を指示すると電気モ−タA1に
逆転用の通電をし、これにより電気モ−タA1が逆回転
して、シ−トが前方向(フロント方向)に移動する。正
転回路5aは、モ−タコントロ−ラ9aが正転(前方へ
駆動)を指示すると電気モ−タA1に正転用の通電を
し、これにより電気モ−タA1が正回転して、シ−トが
後方向(リア方向)に移動する。いずれの通電の場合
も、電流が過負荷検出用の抵抗器raに流れ、過負荷検
出器6aが抵抗器raの電圧降下(電流値)を監視し、
それが機構の移動限界位置到達に相当する高い値(過負
荷検出用の参照値以上の値)になると、過負荷信号(過
負荷であることを示す信号)を発生してモ−タコントロ
−ラ9aに与える。
【0031】電気モ−タA1の回転軸にはロ−タリエン
コ−ダA2が連結されており、電気モ−タA1のロ−タ
の所定小角度の回転につき1パルスの移動同期パルスを
発生し、パルス処理回路7aが、このパルスを増幅およ
び整形してモ−タコントロ−ラ9aに与える。電動駆動
機構Aのシ−ト駆動範囲(移動領域)の前側限界位置PA
min〜後側限界位置PAmaxの、略中央である中程の基準
点PArefを境に、シ−トが前側から基準点PArefまで
の前半範囲にある間はオン(スイッチ接)、基準点PAre
fおよびそれから後側の後半範囲にある間はオフ(スイ
ッチ開)を維持するシ−ト前後位置検出用のスイッチA
3およびスイッチ操作カム(図示せず)が電動駆動機構
Aにあり、スイッチA3に接続された検出回路8aが、
該スイッチA3のオン/オフを表わす検出信号をモ−タ
コントロ−ラ9aに与える。
【0032】電動シ−ト用の電源スイッチSPSが車上
バッテリBATに接続され、しかも電源スイッチSPS
が閉(オン)で、更には、自己保持リレ−PRYがオン
の間、電源回路PSCが、図2に示す電気回路各部に所
要の動作電圧のすべてを印加するが、電源スイッチSP
Sがオンであっても、自己保持リレ−PRYがオフの間
は、電源回路PSCは、CPU10,ROM11および
RAM12、ならびに、CPU10による入力スイッチ
SA〜SEおよび検知スイッチSF,SGの状態変化認
知に所要のインタ−フェ−ス部分に、位置デ−タ保持お
よび入力検知に所要の微小電力を常時供給する。
【0033】ここで、電源スイッチSPSがオフ又は車
上バッテリBATが非接続のときの、図2に示すシ−ト
ECU内電気回路のすべてが電源から遮断されている状
態を、「電源オフ状態」と称し、上述の微小電力のみ部
分的に供給している状態を「待機状態」と称し、電気回
路のすべてに所要の動作電圧を印加している状態を「活
性状態」と表現すると、「電源オフ状態」では、電動駆
動機構A〜Fが駆動するものの位置デ−タは、シ−トE
CU内に存在しない。
【0034】車上バッテリBATに電源スイッチSPS
が接続されかつ電源スイッチSPSがオンになると、電
源回路PSCが微小電力の給電を開始し、これによりシ
−トECUは「待機状態」となるが、この「待機状態」
に入ったときに、CPU10が、自己保持リレ−PRY
をオンにしこれにより電源回路PSCが電気回路のすべ
てに所要の動作電圧を印加して、シ−トECUを「活性
状態」とし、I/Oポ−ト16を介して電動駆動機構A
〜Fの位置検出用スイッチA3,B3,・・・の状態を
読込んで、CPU10の内部メモリに割り当てた各機構
宛ての位置レジスタRPA〜RPFに、仮の位置デ−タ
を書込む。この処理の内容は、図3および図4を参照し
て、後に詳細に説明する。
【0035】「活性状態」としてから、スイッチ入力又
は検出スイッチの状態変化が無い状態が設定時間Twの
間継続するとCPU10は、自己保持リレ−PRYをオ
フにして、シ−トECUを「待機状態」とする。これに
より、機構A〜Fおよび機構駆動装置Ad〜Fdの電源
が落ちる。「待機状態」のときにスイッチ入力又は検出
スイッチの状態変化があるとCPU10は、自己保持リ
レ−PRYをオンにして「活性状態」(Ad〜Fdへ電
源オン)とし、入力又は状態変化に対応した処理を実行
する。すなわち、入力又は状態変化をエンコ−ドして機
構駆動装置Ad〜Fdに対するコマンドを生成してそれ
らに与える。この処理の内容も、図4以下を参照して、
後に詳細に説明する。
【0036】機構駆動装置Adのモ−タコントロ−ラ9
aは、コマンドを実行し、電気モ−タA1を駆動してい
る間は、ロ−タリエンコ−ダA2が1パルス発生する毎
に、コントロ−ラ9aの内部メモリに割り宛てた前後位
置レジスタの位置デ−タを、インクレメント又はデクレ
メントして位置デ−タを更新し、スイッチA3にオン/
オフの切換わりがあると、そこで位置デ−タを基準点位
置を表わすPArefに更新し、過負荷検出回路6aが過
負荷を検出すると、モ−タ駆動を停止し、前方向に駆動
中であったときには前後位置レジスタに前側限界位置を
表わすPAminを、後方向に駆動中であったときには前
後位置レジスタに後側限界位置を表わすPAmaxを書込
み、位置デ−タを保持するが、「電源オフ状態」はもと
より「待機状態」でも、コントロ−ラ9aは電源オフで
ありそれ自身で位置デ−タを保持しえない。したがっ
て、各機構A〜Fの駆動中には、CPU10も同様に上
述の位置デ−タの更新を行なって保持し、「待機状態」
から「活性状態」に切換えた直後に、CPU10が、そ
れが保持する各機構A〜F宛ての位置デ−タRPA〜R
PFを、各機構駆動装置Ad〜Fdに転送する。
【0037】機構駆動装置Ad〜Fdは、ハ−ドウェア
構成は同一であり、機能も同様である。ただし、設定値
や定数等、機構A〜Fの個別特性に合せて設定するデ−
タは、個別に定められている。
【0038】操作表示パネルには、各種入力スイッチS
A〜SEおよび表示灯である発光ダイオ−ドLDがあ
り、CPU10は、パネルI/F14を介して入力スイ
ッチの状態変化すなわちドライバ(ユ−ザ)入力を読取
る。また、シ−トクッション1に装備された着座センサ
SGおよびドライバドア開閉検知スイッチSFの状態
も、外部I/F15を介して、CPU10が読取る。次
の表1に、図2に示す入力スイッチおよび検知スイッチ
に割り当てた符号と、機能を示す。
【0039】
【表1】
【0040】3個のスイッチSA1〜3でなるスイッチ
群SAは、シ−ト使用者識別用の開,閉スイッチであ
り、それらの中の1個SAi(i=1,2又は3)を押
すとそれが閉となって他の2つが機械的に開に強制され
る。すでに閉となっているスイッチを再度押すとそれが
開に切換わり、前スイッチ開となる。シ−トECUに対
しては、スイッチSA1〜3は、シ−ト姿勢デ−タ(前
後位置デ−タRPA,ヘッドレスト上下位置デ−タRP
B,クッション前部上下位置デ−タRPC,クッション
後部上下位置デ−タRPD,シ−トバック傾斜デ−タR
PE、および、ランバ−サポ−ト回動位置デ−タRP
F、の集合、すなわち位置デ−タ群)を、シ−トECU
(のRAM12)に登録し、それから読出す場合の、ア
クセス先のデ−タテ−ブルの名宛て又は名指をするもの
である。
【0041】指で押している間のみオンとなるモ−メン
タリスイッチSBは、表1に示すように、各機構A〜F
に各1対割り当てられた、総計12個の手動駆動用の
往,復方向駆動指示スイッチであり、例えば1対である
SBAfとSBArの一方SBAfは、機構Aによるシ
−トの前方向への駆動を指示するスイッチ、SBArは
後方向への駆動を指示するスイッチであり、指で押され
ている間オンで、これが駆動を指示する。SBBuとS
BBdは、ヘッドレスト2の上駆動指示用および下駆動
指示用である。SBCuとSBCdは、シ−トクッショ
ン2の前部の上駆動指示用および下駆動指示用である。
SBDuとSBDdは、シ−トクッション2の後部の上
駆動指示用および下駆動指示用である。SBEfとSB
Erは、シ−トバック2の前方向への回動駆動指示用お
よび後方向への回動駆動指示用である。SBFfとSB
Frは、ランバ−サポ−トの前方向(着座者に向けて突
出す方向)への回動駆動指示用および後方向への回動駆
動指示用である。
【0042】自動姿勢設定スイッチSCは、メモリ(R
AM12)に登録しているシ−ト姿勢デ−タ又はROM
11の標準姿勢デ−タを読出して、その姿勢にシ−トを
定めることを指示するものである。このスイッチSCが
オンにされると、そのときSA1〜SA3のいずれかS
Aiがオンであると、そのスイッチSAiに宛てられた
姿勢デ−タが、RAM12の姿勢デ−タテ−ブルi(メ
モリの一領域)から読み出される。SA1〜SA3すべ
てがオフであったときには、ROM11の標準姿勢デ−
タテ−ブル(メモリの一領域)に書込まれている標準姿
勢デ−タが読出される。
【0043】姿勢登録スイッチSDは、RAM12にシ
−ト姿勢デ−タを登録することを指示するものであり、
このスイッチSDがオンにされると、そのときSA1〜
SA3のいずれかSAiがオンであると、RAM12上
の、そのスイッチSAiに宛てられた姿勢デ−タテ−ブ
ルiに、そのときのシ−ト姿勢デ−タ(RPA〜RPF
の集合)が書込まれる。SA1〜SA3すべてがオフで
あったときには、この書込みは行なわれない。
【0044】ヘッドレスト連動許可スイッチSEは、開
閉スイッチであり、その閉(オン)は、シ−トの前後位
置RPAの変更に対応して、該位置RPAに対応した適
位置にヘッドレストの高さを自動調整するヘッドレスト
自動調整モ−ドを指定(許可)し、スイッチSEの開
(オフ)は、ヘッドレスト自動調整モ−ドを解除(禁
止)する。
【0045】ドア開閉検知スイッチSFは、ドライバ席
ドアの開閉を検出するものであり、スイッチSFの閉
(オン)はドア開を、開(オフ)はドア閉を意味する。
ドライバシ−ト(シ−トクッション1)の着座センサS
Gは、ドライバシ−トに着座者があるか否かを検出し、
着座センサSGのオン(閉)は着座者ありを、オフ
(開)は着座なしを意味する。操作表示パネルには9個
の発光ダイオ−ドLDが備わっている。その内訳を次の
表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】発光ダイオ−ドLD1〜LD3は、それぞ
れスイッチSA1〜SA3がオンのときに点灯するもの
で、RAM12上の、姿勢デ−タテ−ブル1〜3のいず
れが指定であるかを意味する。発光ダイオ−ドLDA〜
LDFのそれぞれは機構A〜Fのそれぞれに割り当てら
れており、割り宛てられた機構対応の位置レジスタの位
置デ−タが、検出値でないとき、該機構が駆動中のと
き、ならびに、過負荷検出と位置レジスタの位置デ−タ
とが解離している(機構異常が考えられる)ときに点灯
される。
【0048】図11の(a)に、機構Aによるシ−トの
前後駆動範囲と前後位置デ−タを横軸に、機構Bによる
ヘッドレストの上下移動範囲と上下位置デ−タを縦軸に
して、位置検出スイッチA3とB3のオン/オフで規定
される領域区分を示す。機構AのスイッチA3と図示し
ないスイッチ操作カムとの組合せにより、スイッチA3
は、シ−ト前後位置RPAが、基準点PAref(130m
m)より、移動領域の基点である前限界位置(PAmin=
0mm)側の間オン、基準点PArefおよびそれより移動
領域の終点である後限界位置(PAmax=240mm)側
の間オフとなる。機構BのスイッチB3と図示しないス
イッチ操作カムとの組合せにより、スイッチB3は、ヘ
ッドレスト上下位置RPBが、基準点PBref(35m
m)より基点である下限界位置(PBmin=0mm)側の間
オン、基準点PBrefおよびそれより終点である上限界
位置(PBmax=72mm)側の間オフとなる。すなわ
ち、位置検出スイッチA3,B3が切換わる基準点(P
Aref=130mm,PBref=35mmの点IPb)は、各
移動領域(PAmin=0mm〜PAmax=240mm,PBmi
n=0mm〜PBmax=72mm;中間点は120mm,36m
m)の中程(PAref=130mm,PBref35mm)に定め
られている。
【0049】他の機構C〜Fのそれぞれにも1個の、同
様な位置検出スイッチ(C3〜F3:図示せず)および
スイッチ操作カム(図示せず)があり、上述と同様に、
各移動領域の中程の一点PCref,PDref,PEref,
PFrefにて、該スイッチのオン/オフが切換わる。
【0050】図11上の太い左下り斜線は、シ−ト前後
位置に連動してヘッドレストの上下位置を自動調整する
場合の、シ−ト前後位置対応のヘッドレスト目標位置
(適位置)を示し、この自動調整モ−ドが指定されてい
るときには、シ−トの前後移動に伴って、ヘッドレスト
が該斜線の位置に自動的に駆動される。
【0051】図3〜図10に、図2に示すCPU10の
制御動作の概要を示す。まず図3を参照されたい。電動
シ−トの電源スイッチSPSが車上バッテリBATに接
続されて該電源スイッチSPSがオン(閉)になると、
電源回路PSCがCPU10等の待機監視要素に微小電
力を供給し、これによりシ−トECUが「待機状態」に
なる。CPU10は、この電源オン(微小電力の供給)
に応答して、その内部のレジスタ,カウンタ,タイマ等
を待機時の状態に設定し、入出力ポ−トを待機時の信号
レベルに定める(ステップ1)。なお、以下においてカ
ッコ内では、ステップという語を省略してステップN
o.数字,記号のみを記す。
【0052】この時点では、CPU10は、各機構A〜
Fの位置デ−タを保持していない。次にCPU10は、
自己保持リレ−PRYをオンにし、タイマTwをスタ−
トする(2,3)。リレ−PRYのオンにより電源回路
PSCが機構駆動装置Ad〜Fdに動作電圧を与え、シ
−トECUは「活性状態」になる。これにより、各駆動
装置Ad〜Fdのモ−タコントロ−ラ9a,9b,・・
・が、自身の電源オン応答の初期化を実行し、そしてC
PU10からのコマンドを待つ指令待機状態となり、位
置検出スイッチA3,B3,・・・の状態を読むことが
できる。また、CPU10も、I/O16および各モ−
タコントロ−ラ9a,9b,・・・を介して、位置検出
スイッチA3,B3,・・・の状態を知ることができ
る。しかしこの時点では、モ−タコントロ−ラ9a,9
b,・・・も現在位置デ−タを保持していないので、C
PU10およびモ−タコントロ−ラ9a,9b,・・・
共に、各機構A〜Fの現在位置(A〜Fの位置の集合を
シ−ト姿勢と称す)を知らない。 1.電源スイッチSPSのオン直後の、シ−ト姿勢初期
値の決定(IVD) ここでCPU10は、検出値に基づいた位置デ−タの設
定は未完であることを示すために、レジスタFIA〜F
IFに1を書込み(4)、発光ダイオ−ドLDA〜LD
Fを点灯し(5)、機構駆動装置Ad〜Fd(のモ−タ
コントロ−ラ)に順次に状態情報を要求して、自己に読
込む(6)。ここでは、読込んだ状態情報の中の、位置
検出スイッチA3,B3,・・・,F3の状態信号を摘
出して、CPU10の内部メモリに割り宛てた、各機構
A〜F宛ての位置レジスタRPA〜RPFに、仮のもの
として、所定の位置デ−タを書込む(7〜22)。
【0053】すなわち、位置検出スイッチA3,B3の
オン/オフの組合せが、図11の(a)に示すエリアA
であるときは、位置レジスタRPAにPAmax=240m
mを、位置レジスタRPBにはPBref=35mmを書込
み、すなわち、図11の(a)に示す点IPaの位置デ
−タを位置レジスタRPA,RPBに書込み、エリアB
であるときは、位置レジスタRPAにPAref=130m
mを、位置レジスタRPBにはPBref=35mmを書込
み、すなわち、図11の(a)に示す点IPb(基準
点)の位置デ−タを位置レジスタRPA,RPBに書込
み、エリアCであるときは、位置レジスタRPAにPA
ref=130mmを、位置レジスタRPBにはPBmin=0
mmを書込み、すなわち、図11の(a)に示す点IPc
の位置デ−タを位置レジスタRPA,RPBに書込み、
エリアDであるときは、位置レジスタRPAにPAmax
=240mmを、位置レジスタRPBにはPBmin=0mm
を書込む。すなわち、図11の(a)に示す点IPdの
位置デ−タを位置レジスタRPA,RPBに書込む(7
〜12)。
【0054】他の機構C〜Fのそれぞれ宛ての位置レジ
スタRPC〜RPFにも、機構A宛ての位置レジスタへ
の書込みと同様に、機構移動の上限位置PCmax,PDm
ax,PEmax,PFmax又は基準点位置PCref,PDre
f,PEref,PFrefを書込む(12A−13〜2
2)。この、各位置レジスタRPA〜RPFへの位置デ
−タの設定を終えると、各位置レジスタRPA〜RPF
の各デ−タRPA〜RPFを、各機構駆動装置Ad〜F
dのモ−タコントロ−ラ9a,9b,・・・に転送し、
各モ−タコントロ−ラも、その内部メモリに割り宛てた
位置レジスタに、受信した位置デ−タを書込む。すなわ
ち、モ−タコントロ−ラ9aは、その内部メモリの位置
レジスタに前後位置デ−タRPAを書込む。他のコント
ロ−ラ9b,・・・はその内部メモリの位置レジスタ
に、それぞれ位置デ−タRPB,・・・のそれぞれを書
込む。なお、ここまでに位置レジスタに設定したデ−タ
は、仮のものであって、現在位置を正しく現わすもので
はない。 2.電源スイッチSPSのオン直後の、ヘッドレストの
自動調整(HRA) 図4を参照する。CPU10は次に、シ−トクッション
1に対するシ−トバック2の傾斜角度デ−タRPEを位
置レジスタRPEから読出して(pa1)、それが基準
角度(基準点)PEref以下であるかをチェックする。
角度デ−タRPEが表わす角度値の最低値(PEmin=
0°)は、シ−トバック2が前方向の限界位置に到れて
シ−トクッション1に対してシ−トバック2が略60度
の角度(車両の床面に対して60度)で前に到れた前傾
姿勢であり、角度デ−タRPEが表わす角度値の最高値
(PEmax=120°)では、シ−トバック2が車両の
床面と平行(水平)である。基準角度(基準点)PEre
f=50°(車両の床面に対しては110°)である。
【0055】ステップpa1で、シ−トバック2の位置
(傾斜角度)デ−タRPEがPEref以下であると、す
なわち、シ−トバック2の、車両床面に対する角度が1
10°以下であると、シ−トバック2は実質上起立して
おりヘッドレスト3の上昇駆動すなわち押出しに問題が
ない。この場合にはCPU10は、位置レジスタRPA
のデ−タ(ここでは、PAref=130mm又はPAmax=
240mm)に対応する、ヘッドレスト目標位置(高さ)P
Bs(PAref=130mm対応のPBref=35mm又はP
Amax=240mm対応のPBmax=72mm)を算出して
(pa2)、コントロ−ラ9bに、PBsへのヘッドレ
スト駆動を指示する(pa3)。すなわち、コントロ−
ラ9bに、ヘッドレスト駆動目標位置としてPBsを与
え、目標位置への駆動を指示する。コントロ−ラ9b
は、目標位置PBs(=PBref又はPBmax)と、コン
トロ−ラ9bの内部の位置レジスタRPBのデ−タRP
B(この時点では、RPB=PBref)とを比較して、
ヘッドレスト2の位置RPBが目標位置PBsに合致す
る方向に、電気モ−タB1を駆動する。CPU10は、
コントロ−ラ9bが、目標位置PBsへの駆動完了を報
知して来るまで、過負荷検出回路6b,パルス処理回路
7bおよび位置検出回路8bの出力信号を監視する。
【0056】例えば、電源スイッチSPSが車両バッテ
リBATに接続され、かつ電源スイッチSPSがオフか
らオンに切換わったときに、シ−トの前後位置RPA
が、図11の(a)上のエリアA又はDであったときに
は、位置デ−タRPA=PAmax(240mm)であるの
で、目標位置PBs=PBmax(72mm)と算出される。
この場合に、ヘッドレスト3がエリアA内(例えば、図
11の(b)に示す点a0)であったときには、位置デ
−タRPB=PBref(35mm)であるので、コントロ−
ラ9bが、PBmax(72mm)−PBref(35mm)分の駆
動が必要であるとして、ヘッドレスト3を上駆動する。
ヘッドレスト3の、この駆動前の実際の位置はPBref
(35mm)以上であるので、PBmax(72mm)−PBref
(35mm)分の駆動を完了するまでに、あるいはその分
の駆動をしたときに、ヘッドレスト3が上限界位置PB
max(72mm)に到達して、過負荷検出回路6aの出力信
号が、過負荷なしを示すレベルから、過負荷ありを示す
レベルに切換わる。コントロ−ラ9bはこの切換りに応
答して電気モ−タB1の駆動を停止する。コントロ−ラ
9bおよびCPU10は、過負荷ありに応答して、それ
ぞれの位置レジスタRPBの位置デ−タを、PBmaxに
書替える。そしてCPU10は、レジスタFIBをクリ
アして、発光ダイオ−ドLDBを消灯する。以上によ
り、ヘッドレスト3は、例えば図11の(b)に示す点
a0からa1に移動する。すなわち、電源オン応答の初
期位置設定により、エリアAにあったヘッドレスト3
は、該エリアの上限位置PBmaxに設定される。
【0057】電源スイッチSPSがオフからオンに切換
わったときに、シ−ト位置およびヘッドレスト位置がエ
リアD内(例えば、図11の(b)に示す点d0)にあ
って、目標位置PBs=PBmax(72mm)と算出した場
合には、ヘッドレスト位置デ−タRPB=PBmin(0m
m)であるので、コントロ−ラ9bが、PBmax(72mm)
−PBmin(0mm)分の駆動が必要であるとして、ヘッド
レスト3を上駆動する。ヘッドレスト3の、この駆動前
の実際の位置はPBmin(0mm)以上であるので、PBma
x(72mm)−PBmin(0mm)分の駆動を完了するまで
に、まず、位置検出スイッチB3がオンからオフに切換
わる。そのときヘッドレスト3は、基準点の位置RBre
fである。コントロ−ラ9bおよびCPU10は、この
切換りに応答して、それぞれの位置レジスタRPBの位
置デ−タを、PBrefに書替える。そしてCPU10
は、レジスタFIBをクリアして、発光ダイオ−ドLD
Bを消灯する。ここで、目標位置がPBmax(72mm)、
現在位置RPBがPBref(35mm)であるのでコントロ
−ラ9bはヘッドレスト3の上駆動を継続し、パルス処
理回路7bが移動同期パルスを出力する度に、コントロ
−ラ9bおよびCPU10は、割込処理により位置デ−
タレジスタRPBの位置デ−タRPBを最小単位更新す
る。すなわちヘッドレストの移動に伴って、位置デ−タ
RPBを更新する。そして、位置デ−タRPBがPBma
x(72mm)になるか、あるいは過負荷検出回路6aの出
力が過負荷を示すものに切換わったときに、コントロ−
ラ9bはヘッドレスト3の駆動を停止する。以上によ
り、ヘッドレスト3は、例えば図11の(b)に示す点
d0からd1を経て上限位置PBmaxに移動する。すな
わち、電源オン応答の初期位置設定により、シ−ト前後
位置RPAに対応する適正位置(太い実線)よりも低い
位置であるエリアDにあったヘッドレスト3は、上限位
置PBmaxに設定される。すなわち、追突された場合着
座者を保護する可能性が高い位置に自動的に設定され
る。
【0058】電源スイッチSPSがオフからオンに切換
わったときに、シ−トの前後位置RPAが、図11の
(a)上のエリアB又はCであったときには、位置デ−
タRPA=PAref(130mm)であるので、目標位置P
Bs=PBref(35mm)と算出される。この場合に、ヘ
ッドレスト3がエリアB内(例えば、図11の(c)に
示す点b0)であったときには、位置デ−タRPB=P
Bref(35mm)であるので、コントロ−ラ9bはヘッド
レスト3は駆動しない。ヘッドレスト3がエリアB内に
あるということは、ヘッドレスト3がシ−トの前後位置
RPDに対応するヘッドレスト適正位置PBs以上の位
置、すなわち追突された場合着座者を保護する可能性が
高い位置であることを意味する。今回電源オンになった
ときのドライバが、前回電源オフになったときのドライ
バと同一の可能性が高く、シ−ト位置(ヘッドレスト位
置)も、同一でよい可能性が高いので、エリアB内にあ
るときには、ヘッドレストを駆動しないのが望ましい。
【0059】シ−ト位置およびヘッドレスト位置がエリ
アC内(例えば、図11の(c)に示す点c0)にあっ
て、目標位置PBs=PBref(35mm)と算出した場合
には、ヘッドレスト位置デ−タRPB=PBmin(0mm)
であるので、コントロ−ラ9bが、PBref(35mm)−
PBmin(0mm)分の駆動が必要であるとして、ヘッドレ
スト3を上駆動する。ヘッドレスト3の、この駆動前の
実際の位置はPBmin(0mm)以上であるので、PBref
(35mm)−PBmin(0mm)分の駆動を完了するまで又
はその分の駆動をしたときに、位置検出スイッチB3が
オンからオフに切換わる。そのときヘッドレスト3は、
基準点の位置RBrefである。コントロ−ラ9bおよび
CPU10は、この切換りに応答して、それぞれの位置
レジスタRPBの位置デ−タを、PBrefに書替える。
そしてCPU10は、レジスタFIBをクリアして、発
光ダイオ−ドLDBを消灯する。ここで、目標位置PB
sがPBref(35mm)、現在位置RPB(位置レジスタ
RPBのデ−タ)がPBref(35mm)であるので、コン
トロ−ラ9bはヘッドレスト3の駆動を停止する。以上
により、ヘッドレスト3は、例えば図11の(c)に示
す点c0からc1に移動する。すなわち、電源オン応答
の初期位置設定により、シ−ト前後位置RPB対応の適
正位置RBsよりも低いエリアDにあったヘッドレスト
3は、適正位置又はそれより高い基準位置PBrefに設
定される。
【0060】3.定常時のシ−ト姿勢制御 図4を参照する。各機構A〜F宛ての各位置レジスタR
PA〜RPFに上述のように初期値を設定し(IVD:
4〜22)、ヘッドレストの初期調整(HRA:pa1
〜pa3)を行なった後は、所定周期でパネルI/F1
4および外部I/F15に接続されたスイッチの状態読
込み(24)を繰返し、スイッチSBのすべてがオフ、
しかも状態変化がなく、タイマTwがタイムオ−バする
と、自己保持リレ−PRYをオフにする(24〜2
7)。これによりシ−トECUは「待機状態」となり、
機構駆動装置Ad〜Fdが電源オフとなる。
【0061】しかしCPU10は、状態読込み(24)
を繰返す。そしてスイッチSBの中の1つのスイッチの
オン又は状態変化があると、タイマTwをスタ−トして
(28A)、自己保持リレ−PRYをオンにする(28
B)。これによりシ−トECUは「活性状態」となる。
次にCPU10は、その位置レジスタRPA〜RPBに
保持する各位置デ−タRPA〜RPBを、各機構駆動装
置Ad〜Fdのモ−タコントロ−ラに転送し、各モ−タ
コントロ−ラ9a,9b,・・・は、受信した各位置デ
−タRPA〜RPBを、コントロ−ラ内部の位置レジス
タに書込む。次にレジスタFIA〜FIF(図3のステ
ップ4参照)のデ−タを参照して、それが1であると対
応する発光ダイオ−ドLDA〜LDFを点灯する。例え
ば、レジスタFIAのデ−タが1であると、発光ダイオ
−ドLDAを点灯とする。そして、図5を参照すると、
最新に実行した「状態読込み」(24)で読込んだ状態
デ−タを参照して、スイッチSA1〜SA3のいずれが
オンかをチェックして(29,31,33)、いずれか
SAiがオンであると、それに対応付けられている発光
ダイオ−ドLDiを点灯にする(30,32,34,3
5)。
【0062】3A.シ−トのスライド前進制御(Af
P) 図6を参照する。次にCPU10は、シ−ト前進指示ス
イッチSBAfがオンかをチエックして(36)、オン
であると、スライド前進制御(AfP)を実行する。こ
のスライド前進制御(AfP)では、シ−トを前方向に
駆動し(40)、シ−トの前駆動に伴って(移動同期パ
ルスが発生する毎に)、CPU10およびモ−タコント
ロ−ラ9aの、それぞれのシ−ト前後位置レジスタRP
Aの位置デ−タRPAを更新する(45)。このシ−ト
駆動中に、位置検出スイッチA3がオフからオンに切換
わると、CPU10およびモ−タコントロ−ラ9aは、
それぞれの位置レジスタRPAの位置デ−タを、PAre
fに書替え(42)、レジスタFIAの、位置デ−タの
正確な設定が未完であることを示す「1」をクリアし
(43)、該未完を示す発光ダイオ−ドLDAを消灯に
する(44)。
【0063】なお、移動同期パルスの発生に応答した位
置デ−タRPAの更新(45)によって、位置検出スイ
ッチA3がオフ(エリアA)からオン(エリアB)に切
換わる前に、位置レジスタRPAの位置デ−タRPA
が、移動同期パルスの発生に応答した位置デ−タRPA
のデクレメントにより、エリアA内の位置を示すものか
らエリアB内の位置を示すものに切換わる可能性があ
る。すなわち位置検出スイッチA3による領域検出と移
動同期パルスのアップ/ダウンカウントによる位置デ−
タとが不整合となることが考えられる。したがって、本
実施例では、位置検出スイッチA3がオフ(エリアA)
の間は、移動同期パルスのダウンカウントにより位置デ
−タRPAがエリアB内の位置を示すものになるときに
は、位置デ−タRPAは、エリアAの限界値(RPref
=130mm)に留め(45a〜45c−45f−45
g)、デクレメント(カウントダウン;位置デ−タの更
新)は保留する(45f,45g)。また、シ−ト位置
が下限位置(基点;PAmin=0)に達していない(過
負荷を検知しない)のに位置デ−タRPAが下限位置を
越える値(負値)になるときには、位置デ−タRPAを
下限位置(PAmin=0)に留める(45d,45
e)。これはスライド後退制御(ArP)のときも同様
であり、スライド後退駆動中に位置検出スイッチA3が
オン(エリアB)の間は、移動同期パルスのアップカウ
ントにより位置デ−タRPAがエリアA内の位置を示す
ものになるときには、位置デ−タRPAは、エリアBの
限界値(RPref−1)に留め、インクレメント(カウン
トアップ)は保留する。また、シ−ト位置が上限位置
(終点;PAmax)に達していない(過負荷を検知しな
い)のに位置デ−タRPAが上限位置を越える値(PA
max+1)になるときには、位置デ−タRPAを上限位
置(PAmax)に留める。
【0064】電気モ−タA1が過負荷(抵抗器raに流
れるモ−タ電流値が設定値以上)になると、シ−トの前
方向駆動を停止し、位置レジスタRPAのデ−タを基点
値PAmin(=0)に更新する(37a,37b,4
6)。また、シ−ト前進指示スイッチSBAfがオンか
らオフに戻ったときにも、シ−トの前方向駆動を停止す
る(36−46)。
【0065】なお、シ−ト前進駆動を開始するときに
は、それからの駆動量と経過時間を監視するために、そ
のときの位置レジスタRPAの位置デ−タRPAをレジ
スタPRPAにセ−ブし(38)、タイマThをスタ−
トする(39)。CPU10は、これらの駆動量,経過
時間を、次に説明するヘッドレストの自動調整に関連す
る制御で参照する。
【0066】3B.ヘッドレストの自動調整 シ−トを前後方向に駆動している間、CPU10は、シ
−トの前後移動に連動したヘッドレスト自動調整を実施
すべき条件が整っているかをチェックする。条件は、 1)ヘッドレスト自動調整モ−ド指示スイッチSEがオ
ン(許可),シ−トバック2の傾斜角度RPEが基準値
PRref以下,シ−トクッション1に着座者あり(SG
オン)、および(AND:論理積)、「活性状態」にな
ってから、ここまでに、ヘッドレスト上下駆動指示スイ
ッチSBBu,SBBdがオンになったことがない(F
EB=0)、 2)ヘッドレスト自動調整モ−ド指示スイッチSEがオ
ン(許可),シ−トバック2の傾斜角度RPEが基準値
PRref以下,シ−トクッション1に着座者あり(SG
オン)、および(AND:論理積)、シ−ト前後駆動量
が設定値ΔPAp以上となった、 3)ヘッドレスト自動調整モ−ド指示スイッチSEがオ
ン(許可),シ−トバック2の傾斜角度RPEが基準値
PRref以下,シ−トクッション1に着座者あり(SG
オン)、および(AND:論理積)、シ−ト前後駆動開
始から時間Thが経過した、又は、 4)ヘッドレスト自動調整モ−ド指示スイッチSEがオ
ン(許可),シ−トバック2の傾斜角度RPEが基準値
PRref以下,シ−トクッション1に着座者あり(SG
オン)、および(AND:論理積)、シ−ト姿勢をRA
M11に登録してからシ−ト前後駆動があり、その駆動
量が設定値ΔPAp以上となった又はシ−ト前後駆動開
始から時間Thが経過した、 の四者のいずれか一者が成立することである。
【0067】上記1)〜4)の各条件の成否を判定する
ためのレジスタFHBをCPU10は有し、CPU10
は、「活性状態」(自己保持リレ−PRYをオン)にし
たときにレジスタFHBをクリアする。レジスタFHB
のデ−タ「0」は、ヘッドレスト自動調整可(許可)を
意味し、デ−タ「1」は不可(禁止)を意味する。ヘッ
ドレスト上下駆動指示スイッチSBBu又はSBBdの
オンに応答してヘッドレストを駆動したときにCPU1
0は、レジスタFHBに「1」(禁止)を書込む(図8
の70)。また、RAM11に登録した姿勢にシ−ト姿
勢を自動設定することが指示されたときにもCPU10
は、レジスタFHBに「1」(禁止)を書込む(図9の
77−78)。このFHB=「1」(禁止)は、ステッ
プ38,39が実行された後、ステップ49又は51が
成立(YES)したときにクリアされる。すなわちFH
B=「0」(許可)に書替えられる。
【0068】ここで図6と図7を参照する。上記1)の
条件の成否をCPU10は、図6のステップ47,48
および図7のステップ52,53でチェックして、上記
1)の条件が成立(ヘッドレスト自動調整:許可)のと
きには、ステップ47−48−52−53と経て、ステ
ップ54に進む。また、上記2)の条件の成否をCPU
10は、ステップ47,48,49,52,53でチェ
ックして、成立しているときには、ステップ47−48
−49−50−52−53と経て、ステップ54に進
む。更に、上記3)の条件の成否をCPU10は、ステ
ップ47,48,49,51,52,53でチェックし
て、成立しているときには、ステップ47−48−49
−51−50−52−53と経て、ステップ54に進
む。上記4)の条件の成否をCPU10は、ステップ7
8(図9),38,39,47,48,49,51,5
2,53でチェックして、成立しているときには、ステ
ップ47−48−49−51−50−52−53と経
て、ステップ54に進む。
【0069】ステップ54でCPU10は、そのときの
シ−ト前後位置RPA(位置レジスタRPAのデ−タ)
に割り付けられたヘッドレスト標準位置PBs(図11
上の太い左下りの斜線)を算出する。そして、この標準
位置PBsに、ユ−ザ個別のヘッドレスト上下調整値P
Baを加えた値をヘッドレスト目標位置PBoとして
(56〜59)、駆動装置Bdのモ−タコントロ−ラ9
bに与えて、該目標位置PBoへのヘッドレストの駆動
を指示する(60)。なお、ユ−ザ個別の調整値PBa
とは、各スイッチSA1〜3宛ての、RAM12上の各
姿勢デ−タテ−ブル1〜3に登録されている個別調整量
であり、スイッチSA1〜3の内、現在オンのスイッチ
SAiに対応する姿勢デ−タテ−ブルiから読出す値で
ある。全スイッチSA1〜3がオフのときには、調整値
PBaは0とする(57)。
【0070】次に、スイッチSBAfがオン(他のスイ
ッチはオフ)であるのでCPU10は、他の制御Ar
P,BuP,BdP,・・・FrPを素通りし、図9お
よび図10のステップ71〜88又は71〜96を素通
りして、図4の「状態読込み」(24)に進み、そこで
スイッチSBAfオンが継続していると、ステップ25
から28A〜35を経て、またスライド前進制御(Af
P)に進む。このようにして、スイッチSBAfオンが
継続している間は、実質上スライド前進制御(AfP)
のみを、CPU10が実行する。スイッチSBAfがオ
ンからオフに戻ると、シ−トの前方向への駆動を停止す
る(46)。
【0071】3C.スライド後退制御(ArP) 「状態読込み」(24)のときにシ−トの後方向への駆
動を指示するスイッチSBArがオンであると、CPU
10は、「スライド後退制御」(ArP)で、シ−トを
後方向に駆動する。この制御の内容は、駆動方向は逆で
はあるが、前述の「スライド前進制御」(AfP)の内
容と同様である。
【0072】3D.ヘッドレスト上駆動制御(BuP) 「状態読込み」(24)のときにヘッドレスト上駆動指
示スイッチSBBuがオンであると、CPU10は、図
7および図8に示す、ヘッドレスト上駆動制御(Bu
P)を実行する。このヘッドレスト上駆動制御(Bu
P)では、ヘッドレスト3を上方向に駆動し(63)、
ヘッドレストの上昇に伴って(移動同期パルスが発生す
る毎に)、CPU10およびモ−タコントロ−ラ9b
は、それぞれのヘッドレスト上下位置レジスタRPBの
位置デ−タRPBを更新する(68)。この位置デ−タ
の更新処理の内容は、前述のスライド前進,後退制御
(AfP,ArP)の場合と同様である。
【0073】このヘッドレスト駆動中に、位置検出スイ
ッチB3がオンからオフに切換わると、CPU10およ
びモ−タコントロ−ラ9aは、それぞれの位置レジスタ
RPBの位置デ−タRPBを、PBrefに書替える(6
4,65)。そしてCPU10は、レジスタFIBをク
リアし、発光ダイオ−ドLDBを消灯する(66,6
7)。電気モ−タB1が過負荷(抵抗器rbに流れるモ
−タ電流値が設定値以上)になると、ヘッドレストの上
駆動を停止し、位置デ−タRPBを上限位置PBmaxに
書替える(62a,62b,69)。また、ヘッドレス
ト上駆動指示スイッチSBBuがオンからオフに戻った
ときにも、ヘッドレストの上駆動を停止する(61−6
9)。
【0074】なお、ヘッドレスト上駆動指示スイッチS
BBuがオンからオフに戻った(ヘッドレストの上駆動
を停止した)ときに、ヘッドレストの駆動(手動調整)
があったこと(これによりしばらくは、ヘッドレスト自
動調整は禁止する)を示す「1」を、レジスタFHBに
書込む(70)。この「1」は、その後図6に示すステ
ップ38,39が実行され、ステップ49又は51の条
件が成立(YES)したときに消去(ヘッドレスト自動
調整の許可を示す0に更新)される。
【0075】3E.ヘッドレスト下駆動制御(BdP) 「状態読込み」(24)のときにヘッドレストの下駆動
を指示するスイッチSBBdがオンであると、CPU1
0は、ヘッドレスト下駆動制御(BdP)で、ヘッドレ
ストを下方向に駆動する。この制御の内容は、駆動方向
は逆ではあるが、前述の「ヘッドレスト上駆動制御」
(BuP)の内容と同様である。
【0076】3F.シ−トベ−ス前部の上駆動制御(C
uP) シ−トベ−スは、シ−トクッション1と一体のクッショ
ン支持フレ−ムであり、シ−トクッション1の駆動制御
に関しては、シ−トクッションと同体物である。「状態
読込み」(24)のときにシ−トクッション1の前部の
上駆動を指示するスイッチSBCuがオンであると、C
PU10は、シ−トベ−ス前部上駆動制御(CuP)
で、シ−トクッション1の前部を上駆動する。この制御
の内容は、前述の「ヘッドレスト上駆動制御」(Bu
P)の内容と同様である。ただし、ステップ70の処理
に相当する処理はない。
【0077】3G.シ−トベ−ス前部の下駆動制御(C
dP) 「状態読込み」(24)のときにシ−トクッション1の
前部の下駆動を指示するスイッチSBCdがオンである
と、CPU10は、シ−トベ−ス前部下駆動制御(Cd
P)で、シ−トクッション1の前部を下駆動する。この
制御の内容は、「シ−トベ−ス前部の上駆動制御」(C
uP)の内容と同様であるが、駆動方向は逆である。
【0078】3H.シ−トベ−ス後部の上駆動制御(D
uP) 「状態読込み」(24)のときにシ−トクッション1の
後部の上駆動を指示するスイッチSBDuがオンである
と、CPU10は、シ−トベ−ス後部上駆動制御(Du
P)で、シ−トクッション1の後部を上駆動する。この
制御の内容は、前述の「ヘッドレスト上駆動制御」(B
uP)の内容と同様である。ただし、ステップ70の処
理に相当する処理はない。
【0079】3I.シ−トベ−ス後部の下駆動制御(D
dP) 「状態読込み」(24)のときにシ−トクッション1の
後部の下駆動を指示するスイッチSBDdがオンである
と、CPU10は、シ−トベ−ス後部下駆動制御(Dd
P)で、シ−トクッション1の後部を下駆動する。この
制御の内容は、「シ−トベ−ス後部の上駆動制御」(D
uP)の内容と同様であるが、駆動方向は逆である。
【0080】3J.シ−トバックの前向き回動駆動制御
(EfP) 「状態読込み」(24)のときにシ−トバック2の前方
向への回動を指示するスイッチSBEfがオンである
と、CPU10は、シ−トバック前向き回動駆動制御
(EfP)で、シ−トバック2を前傾斜方向に回動駆動
する。この制御の内容は、前述の「ヘッドレスト下駆動
制御」(BdP)の内容と同様である。ただし、ステッ
プ70の処理に相当する処理はない。
【0081】3K.シ−トバックの後向き回動駆動制御
(ErP) 「状態読込み」(24)のときにシ−トバック2の後方
向への回動を指示するスイッチSBErがオンである
と、CPU10は、シ−トバック後向き回動駆動制御
(ErP)で、シ−トバック2を後傾斜方向に回動駆動
する。この制御の内容は、「シ−トベ−ス後部の上駆動
制御」(DuP)の内容と同様である。ただし、ステッ
プ70の処理に相当する処理はない。
【0082】3L.ランバ−サポ−トの突出し回動駆動
制御(FfP) 「状態読込み」(24)のときにシ−トバック2に装備
したランバ−サポ−トを、着座者側に突出し回動駆動す
ることを指示するスイッチSBFfがオンであると、C
PU10は、ランバ−突出し駆動制御(FfP)で、ラ
ンバ−サポ−トを突出し方向に回動駆動する。この制御
の内容は、前述の「ヘッドレスト下駆動制御」(Bd
P)の内容と同様である。ただし、ステップ70の処理
に相当する処理はない。
【0083】3M.ランバ−サポ−トの退避回動駆動制
御(FrP) 「状態読込み」(24)のときにランバ−サポ−トを、
着座者から退避する方向に回動駆動することを指示する
スイッチSBFrがオンであると、CPU10は、ラン
バ−退避駆動制御(FrP)で、ランバ−サポ−トを退
避方向に回動駆動する。この制御の内容は、前述の「ヘ
ッドレスト上駆動制御」(BuP)の内容と同様であ
る。ただし、ステップ70の処理に相当する処理はな
い。
【0084】3N.シ−ト姿勢の登録 「状態読込み」(24)のときに、シ−ト姿勢の登録を
指示するスイッチSDがオンであると、CPU10は、
図9を参照すると、ユ−ザ指定用のスイッチSA1〜3
のいずれかSAiがオンであるかをチェックし(71,
72)、全スイッチSA1〜3がオフのときには、シ−
ト姿勢の登録をしない。スイッチSAi(i=1,2又
は3)がオンであると、各位置レジスタRPA〜RPF
の各位置デ−タRPA〜RPFを、RAM12上の姿勢
デ−タテ−ブルiの各登録位置レジスタMRPAi〜M
RPFiに書込み(73)、そのときのシ−ト前後位置
デ−タRPA対応の適正ヘッドレスト位置PBsを算出
し(74)、ユ−ザi(スイッチSAi)個別のヘッド
レスト調整値PBa=RPB−PBsを算出して、この
個別調整値PBaを、姿勢デ−タテ−ブルiの、個別調
整値レジスタMPBaiに書込み、スイッチSAi(ユ
−ザi)宛てのシ−ト姿勢デ−タの登録があることを示
す「1」を、該スイッチSAi宛てのレジスタFSDi
に書込む(76)。なお、この個別調整値PBaは、図
7のステップ59で、スイッチSAi(ユ−ザi)宛て
のシ−ト姿勢に利用される。
【0085】3O.自動姿勢設定 「状態読込み」(24)のときに、自動姿勢設定を指示
するスイッチSCがオンであると、CPU10は、図9
を参照すると、まずレジスタFHBに、ヘッドレストの
自動調整の禁止を指定する「1」を書込む(78)。な
お、この「1」は、シ−トECUが「待機状態」から
「活性状態」に変わったとき、ならびに、図6のステッ
プ50で消去される。次にCPU10は、ユ−ザ指定用
のスイッチSA1〜3のいずれかSAiがオンであるか
をチェックし(79)、全スイッチSA1〜3がオフの
ときには、ROM11の標準シ−ト姿勢デ−タテ−ブル
0の、各標準位置レジスタMRPA0〜MRPF0の各
位置デ−タを読出して、各機構A〜Fの目標位置デ−タ
とし、各機構駆動装置Ad〜Fdのモ−タコントロ−ラ
に与え、その位置への駆動を指示する(81)。これに
より、全スイッチSA1〜3をオフにして自動姿勢設定
を指示したときには、ROM11に格納している標準シ
−ト姿勢が自動的に設定される。
【0086】いずれかのスイッチSAi(i=1,2又
は3)がオンであったときには、レジスタFSDiのデ
−タをチェックして、それが「1」(シ−ト姿勢の登録
あり)であると、RAM12のシ−ト姿勢デ−タテ−ブ
ルiの、各位置レジスタMRPAi〜MRPFiの各位
置デ−タを読出して、各機構A〜Fの目標位置デ−タと
し、各機構駆動装置Ad〜Fdのモ−タコントロ−ラに
与え、その位置への駆動を指示する(80)。これによ
り、スイッチSA1〜3のいずれかSAiをオンにして
自動姿勢設定を指示したときには、RAM11に格納し
ているシ−ト姿勢が自動的に設定される。レジスタFS
Diのデ−タをチェックしたとき、それが「0」(シ−
ト姿勢の登録なし)であったときには、メモリよりのデ
−タ読出しを行なわず、シ−ト姿勢の自動設定は行なわ
ない。すなわちスイッチSCのオン(自動姿勢設定の指
示)を無視する。
【0087】3P.ヘッドレスト自動調整禁止の解除 図10を参照する。CPU10は、ドライバ席ドアスイ
ッチSFのオン,オフを監視して(82〜85)、それ
が、ドライバ席ドアの閉から開への変化に対応する変化
を示したときに、ドライバ(着座者)が変わりシ−ト姿
勢が変更される可能性があるので、レジスタFHBをク
リアする(86)。すなわち、レジスタFHBのデ−タ
を、ヘッドレスト自動調整可(許可)を意味する0とす
る。
【0088】3Q.自動調整可否指示スイッチSEのオ
フ(否)からオン(可)への切換り応答のヘッドレスト
自動調整 CPU10は、ヘッドレスト自動調整許可/禁止を指定
するスイッチSEの、オフ(禁止指示)からオン(許可
指示)への切換わりを監視して(87〜90)、この切
換わりがあったときに、ステップ90から図7のステッ
プ54に進んで、ステップ54〜60の、シ−ト前後位
置RPAに対応付けられた適正位置PBoへのヘッドレ
スト駆動を行なう。
【0089】3R.シ−トバック2が、基準角度PFre
f以下の角度に立上ったときのヘッドレスト自動調整 ヘッドレスト自動調整許可/禁止を指定するスイッチS
Eがオン(自動調整許可指定)であるときでも、シ−ト
バック2が、基準角度PFrefを越える角度(例えばシ
−トバック2が床面に平行)である間は、図7のステッ
プ52でこれを認知してCPU10は、ヘッドレスト自
動調整を実行しない。基準角度PFref以下では、ヘッ
ドレストの移動に障害がないので、CPU10は、図1
0のステップ91〜94で、シ−トバック2が基準角度
PFref以下に立上ったかをチェックして、この立上り
があると、ステップ94から図7のステップ54に進ん
で、ステップ54〜60の、シ−ト前後位置RPAに対
応付けられた適正位置PBoへのヘッドレスト駆動を行
なう。
【0090】3S.着座者なしからありに切換わったと
きのヘッドレスト自動調整 ヘッドレスト自動調整許可/禁止を指定するスイッチS
Eがオン(自動調整許可指定)であるときでも、着座者
がない(着座者センサSGがオフ)ときには、図7のス
テップ55でこれを認知してCPU10は、ヘッドレス
ト自動調整を実行しない。そこでCPU10は、図10
のステップ95〜98で、着座者なし(SGがオフ)か
ら着座者あり(SGがオン)に切換わったかをチェック
して、この切換りがあると、ステップ98から図7のス
テップ54に進んで、ステップ54〜60の、シ−ト前
後位置RPAに対応付けられた適正位置PBoへのヘッ
ドレスト駆動を行なう。
【0091】3T.スイッチA3,B3の位置検出に従
った位置デ−タの校正 前述の「初期値設定」(IVD)を完了した直後は、シ
−ト前後位置レジスタRPAおよびヘッドレスト上下位
置レジスタRPBには、該前後位置と上下位置の組合せ
がエリアAにあるときには図11の(a)に示す点IP
aの位置が、エリアBにあったときには点IPb(基準
点)の位置が、エリアCにあったときには点IPcの位
置が、また、エリアDにあったときには点IPdの位置
が書込まれている。そして、その次の「ヘッドレスト初
期調整」(HRA)を完了した直後は、先に点IPa又
はIPdの位置を書込んでいた(エリアA又はDであっ
た)ケ−スでは、ヘッドレストは上限位置PBmaxとな
っており、先に点IPbを書込んでいた(エリアBであ
った)ケ−スでは、ヘッドレストは駆動されていない。
また、先に点IPcを書込んでいた(エリアCであっ
た)ケ−スでは、ヘッドレストは基準位置PBrefに駆
動されている。
【0092】シ−ト前後位置がエリアAにあったときに
は、その後スイッチSBArがオン(シ−トを後方向に
駆動する指示)になると、位置レジスタRPAの位置デ
−タRPAは上限位置PAmax(IPa)を示すもので
あるが、CPU10は電気モ−タA1を回転駆動する。
すなわちシ−トを後方向に駆動する。位置デ−タRPA
は更新しない。スイッチSBAfがオンになると、ヘッ
ドレスト自動調整モ−ドが許可(スイッチSEオン)の
場合には、CPU10はモ−タコントロ−ラ9aにシ−
トの前方向への駆動を指示し、コントロ−ラ9aがこれ
を実行し、シ−トの前方向への移動に伴って発生する移
動同期パルスを、CPU10およびモ−タコントロ−ラ
9aがカウントダウンして前後位置レジスタRPAの位
置デ−タRPAを更新し、更新した位置デ−タRPAに
対応するヘッドレスト適正高さPBsをCPU10が算
出してそれを目標位置としてモ−タコントロ−ラ9bに
与えてヘッドレスト3を該目標位置に駆動し、かつこれ
に伴ってCPU10およびモ−タコントロ−ラ9bのヘ
ッドレスト位置レジスタの位置デ−タRPBを更新し、
実際のシ−ト位置が基準点PArefに達したときに、す
なわち図11の(a)の点a2に達したときに、位置検
出スイッチA3がオフからオンに切換わり、これに応答
してCPU10およびモ−タコントロ−ラ9aが、それ
ぞれのシ−ト前後位置レジスタRPAのデ−タをPAre
fに変更する。加えてCPU10は、レジスタFIAを
クリアし、発光ダイオ−ドLDAを消灯する。この位置
デ−タRPAの変更により、ヘッドレストの目標位置P
BsがPBrefとなり、ここでヘッドレスト基準点PBr
efに駆動される。この時点で、シ−ト前後位置レジスタ
RPAおよびヘッドレスト上下位置レジスタRPBの位
置デ−タはいずれも、検出値に基づいた正確な値に定ま
っていることになる。スイッチSBAfのオンが継続す
ると、その後は、シ−ト位置RPAとヘッドレスト位置
RPBで規定される点(シ−ト位置およびヘッドレスト
位置)は、図11の(b)に示す太い実線の左下り斜線
に沿って下り移動する。
【0093】なお、ヘッドレスト自動調整モ−ドが禁止
(スイッチSEオフ)のときには、前移動指示スイッチ
SBAfがオンにされると、シ−トの前方向への駆動の
みが行なわれ、ヘッドレスト3の高さは変わらずPBma
xである。実際のシ−ト位置がPAref(=130mm)に
なったときに、位置検出スイッチA3がオフからオンに
切換わり、CPU10およびモ−タコントロ−ラ9a
が、それぞれのシ−ト前後位置レジスタRPAのデ−タ
をPArefに更新し、CPU10は、レジスタFIAを
クリアし、発光ダイオ−ドLDAを消灯する。
【0094】シ−ト前後位置がエリアDにあったときに
は、その後、シ−ト前移動指示スイッチSBAfがオン
になると、上述の、点a1にあるときにスイッチSBA
fがオンになったときの動作、と同様な動作を、CPU
10ならびにモ−タコントロ−ラ9aおよび9bが、実
行し、シ−ト前後位置レジスタRPAの位置デ−タRP
Aが、スイッチA3の位置検出に基づいた正確な値に定
まり、レジスタFIAがクリアされ、発光ダイオ−ドL
DAが消灯する。ヘッドレスト上下位置デ−タRPB
は、先行して実施された「ヘッドレスト初期調整」(H
RA)において、ヘッドレストが図11の(b)に示す
点d1に駆動されたときに、正確な値に定まっている。
【0095】シ−ト前後位置がエリアBにあったときに
は、その後、シ−ト後移動指示スイチSBArがオンに
なると、図11の(c)に示す点b0から基準点PAre
fに達したときに、位置検出スイッチA3がオフからオ
ンに切換わり、シ−ト前後位置レジスタRPAのデ−タ
がPArefに更新され、レジスタFIAがクリアされ、
発光ダイオ−ドLDAが消灯する。ヘッドレスト下移動
指示スイッチSBBdがオンになると、点b0から基準
点PBrefに達したときに、位置検出スイッチB3がオ
フからオンに切換わり、ヘッドレスト上下位置レジスタ
RPBのデ−タがPBrefに更新され、レジスタFIB
がクリアされ、発光ダイオ−ドLDBが消灯する。
【0096】シ−ト前後位置がエリアCにあったときに
は、その後、シ−ト後移動指示スイチSBArがオンに
なると、図11の(c)に示す点c1から基準点PAre
fに達したときに、位置検出スイッチA3がオフからオ
ンに切換わり、シ−ト前後位置レジスタRPAのデ−タ
がPArefに更新され、レジスタFIAがクリアされ、
発光ダイオ−ドLDAが消灯する。ヘッドレスト上下位
置デ−タRPBは、先行して実施された「ヘッドレスト
初期調整」(HRA)において、ヘッドレストが図11
の(c)に示す点c1に駆動されたときに、正確な値に
定まっている。上記説明は、特定の手動用スイッチの操
作に応答したシ−ト駆動に連動する位置レジスタの位置
デ−タの校正であるが、その他の手動用スイッチの操作
に応答したシ−ト前後駆動やヘッドレスト上下駆動、あ
るいは、スイッチSCのオンに応じた自動姿勢設定によ
っても、位置検出スイッチA3,B3のオン,オフの切
換わりがあったとき、ならびに、シ−ト,ヘッドレスト
が、移動領域の端に到達して過負荷検出回路6a,6b
が、過負荷を検出したときに、位置レジスタRPA,R
PBの位置デ−タが、正確な既知値に定められる。
【0097】また、移動領域の端に到達しなくても、手
動スイッチSBAf,SBAr,SBBu,SBBdの
操作に応答したシ−ト,ヘッドレストの駆動があること
により、実位置に対する位置レジスタRPA,RPBの
位置デ−タのずれ量が減少して行く。この点を次に例示
する。
【0098】車両上バッテリBATに接続された電源ス
イッチSPSがオンになったきのシ−ト前後位置とヘッ
ドレスト上下位置の実際の位置関係が、図12の(a)
に示すように、エリアBの点a(100,50)だったとする。
このとき、初期値設定(IVD)により前後位置データ
RPAは130mm、上下位置データRPBは35mmと設定さ
れており、位置データのズレ量はシ−ト前後位置で130
−100=30mm、ヘッドレスト上下位置は35−50=−15mm
である。シ−ト前後位置位置:100mmでのヘッドレスト
最適標準位置は約19mmであり、実際のヘッドレスト上下
位置は最適標準位置より50−19=31mm高い位置にある。 手動スイッチSBArの操作により後方へ駆動され、
前後検出スイッチA3が切換わる場合:スイッチA3オ
ン(エリアB)からオフ(エリアA)が切換わるまでの
間は、前後位置データRPA(130mm:エリアAの起点)
が、スイッチA3による検出領域(エリアB)と不整合
であるので、前後位置データRPAは更新(130mmを越
える値へのカウントアップ)されない。つまり前後位置
データRPAは変化しない。これにより、ヘッドレスト
の自動調整駆動はないので、シ−トが後方へ移動すれば
するほどヘッドレストの最適標準位置と実際の位置との
ズレ量は減少していく。スイッチA3が切換わった時点
で前後位置データRPAは、シ−ト位置を正確に示すも
のとなる。この時のヘッドレスト最適標準位置と実際の
位置とのズレ量は50−35=15mmである。スイッチA3切
換わり後は、上記ヘッドレストズレ量を維持したまま(1
5mmオフセット)シ−ト前後位置移動に伴って上昇してい
く。シ−ト前後位置が152mmを超えた付近ではヘッドレ
ストは最上端へ移動しており、過負荷検知により上下位
置データRPBも、上限位置の値PBmaxに更新され
る。以上の経過を複数の丸印で、図12の(a)に示
す。 手動スイッチSBAfの操作により前方へ駆動された
場合:前方への駆動により前後位置データRPAは130m
mより小さくなり、ヘッドレスト最適標準位置は35mmを
下回る。このとき、上下検出スイッチB3が切換わるま
でヘッドレストは自動調整駆動され、切換わった時点で
上下位置データRPBのズレが解消する。この時、残る
前後位置データのズレ量:30mmによるヘッドレスト最適
標準位置と実際の位置とのズレ量は35−19=16mm。この
ズレ量を維持したまま(16mmオフセット)シ−ト前後移動
に伴って下降していく。その後はシ−トが最前端へ移動
したとき、過負荷検知により前後位置データRPAも、
下限位置の値PAmin=0に更新される。以上の経過を
複数の丸印で、図12の(b)に示す。 手動スイッチSBArの操作により後方へ駆動され、
前後検出スイッチA3が切換わる前の点b(120,50)で停
止後、再度手動スイッチSBAfの操作により前方へ駆
動された場合:後方移動では、前後位置データRPAは
更新されないので130mm、シ−ト前後位置位置RPAの
変化がないのでヘッドレストの自動調整駆動も行わな
い。よって上下位置データRPBも35mmのままである。
点b(120,50)での位置ズレ量は、前後位置データ:130
−120=10mm、シ−ト前後位置120mmでのヘッドレスト最
適標準位置は約30mmであり、この時のヘッドレスト最適
標準位置と実際の位置とのズレ量は50−30=20mmであ
る。その後、前方への駆動により前後位置データは130m
mより小さい値に更新され、ヘッドレスト最適標準位置
は35mmを下回る。このとき、上下検出スイッチB3が切
換わるまでヘッドレストは自動調整駆動され、切換わっ
た時点で上下位置データRPBのズレが解消する。この
時、残る前後位置データRPAのズレ量:10mmによるヘ
ッドレスト最適標準位置と実際の位置とのズレ量は35−
30=5mmを維持したまま(5mmオフセット)シ−ト移動に伴
って下降していく。その後はシ−トが最前端へ移動した
とき、過負荷検知により前後位置データRPAも、下限
位置の値PAmin=0に更新される。以上の経過を複数
の丸印で、図12の(c)に示す。 手動スイッチSBBuの操作により上方へ駆動される
場合:上下位置データRPBのズレ量15mmを維持したま
ま上方移動に伴う上下位置データRPBの更新が行わ
れ、最上端での過負荷検知によって、上下位置データR
PBは上限値PBmaxに定まる(前後位置データRPA
のズレは継続)。 手動スイッチSBBdの操作により下方へ駆動される
場合:下方移動に伴う上下位置データRPBの更新は行
われず、35mmを維持。このとき、上下位置データRPB
のズレ量は除々に減少し、上下位置検出スイッチB3が
切換わった時点で上下位置データRPBのズレが解消す
る(前後位置データのズレは継続)。
【0099】以上のように、前後・上下検出スイッチA
3,B3の切換わりを検出または過負荷を検出するまで
の間でも、手動スイッチの操作に応答するシ−ト前後位
置移動,上下移動によって、以下のような効果がある: ・前後、上下位置データRPA,RPBのズレ量を減少
するよう作用する, ・最適標準位置よりも低くならない位置でシ−ト前後位
置位置に対応したヘッドレスト高さへの自動調整設定が
行なわれる。
【0100】なお、電源が復活したときのシ−ト位置
(前後位置)RPAとヘッドレストの実際の高さ(上下
位置)の関係が他のエリアに属する場合であっても、同
様の効果を有する。他の機構C〜Fに関しても同様であ
る。
【0101】いずれの機構A〜Fでも、位置検出スイッ
チA3,B3,・・・が、各機構A〜Fの被駆動体の移
動領域の中程に定まった基準点にてオン/オフが切換わ
り、該基準点に定まった既知位置デ−タPAref,PBre
f,・・・に校正され、通常のシ−ト姿勢調整,設定で
シ−ト姿勢が基準点近くに定まる確率が高く、したがっ
て位置検出スイッチA3,B3,・・・のオン/オフ切
換わりの確率が高く、CPUが生成する位置デ−タに、
デ−タ処理誤差,検出誤差が累積する可能性が低く、位
置デ−タの信頼性が高い。したがってシ−ト姿勢の制御
精度が高くなる。ユ−ザのスイッチ操作によって機構を
駆動して基準位置を通過させて位置デ−タを正確な値に
設定する位置デ−タの初期化を行なう場合、基準点が移
動範囲の中程であるので、機構駆動量が少くて済む。す
なわち、初期化に要する時間が短くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の機構概要を示す斜視図で
ある。
【図2】 図1に示す機構A〜Eに結合されたシ−トE
CUの構成を示すブロック図である。
【図3】 図2に示すCPU10の制御機能の概要の一
部分を示すフロ−チャ−トである。
【図4】 図2に示すCPU10の制御機能の概要の他
の部分を示すフロ−チャ−トである。
【図5】 図2に示すCPU10の制御機能の概要の他
の部分を示すフロ−チャ−トである。
【図6】 図2に示すCPU10の制御機能の概要の他
の部分を示すフロ−チャ−トである。
【図7】 図2に示すCPU10の制御機能の概要の他
の部分を示すフロ−チャ−トである。
【図8】 図2に示すCPU10の制御機能の概要の他
の部分を示すフロ−チャ−トである。
【図9】 図2に示すCPU10の制御機能の概要の他
の部分を示すフロ−チャ−トである。
【図10】 図2に示すCPU10の制御機能の概要の
残部を示すフロ−チャ−トである。
【図11】 図1に示すシ−トの前後位置を横軸に、ヘ
ッドレストの高さを縦軸にして示す、シ−ト位置および
ヘッドレスト高さの領域区分、ならびに、領域対応の位
置検出スイッチA3,B3のオン/オフを示すグラフで
あり、左下りの太い実線は、シ−ト位置に対応する適正
なヘッドレスト高さを示す。
【図12】 図1に示すシ−トの前後位置を横軸に、ヘ
ッドレストの高さを縦軸にして示す、シ−ト位置および
ヘッドレスト高さの領域区分、ならびに、シ−ト位置に
対応する適正なヘッドレスト高さを示すグラフである。
【符号の説明】
1:シ−トクッション 2:シ−トバック 3:ヘッドレスト A〜F:電動駆動機構 A1,B1:電気モ−タ A2,B2:ロ−タリ
エンコ−ダ A3,B3:位置検出スイッチ Ad〜Fd:機構駆動
装置 ra,rb:抵抗器 SPS:電動シ−ト用
電源スイッチ BAT:車両バッテリ SA:ユ−ザ宛てスイ
ッチ群 SB:手動指示スイッチ群 SC:自動姿勢設定指
示スイッチ SD:姿勢登録指示スイッチ SE:ヘッドレスト自
動調整指示スイッチ SF:ドライバ席ドアスイッチ SG:着座者センサ LD:発光ダイオ−ド群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中 根 秀 利 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 浅 生 強 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3B087 AA02 BA02 BA17 BD03 BD05 DC06 DE08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着座者を支持または保護するための部材を
    駆動する電動駆動機構;前記部材の位置を検出する位置
    検出手段;駆動指示を入力する手段;および、該入力手
    段による駆動指示に応答して前記電動駆動機構を制御す
    る手段;を備える電動シ−トにおいて:前記位置検出手
    段は、前記部材の移動領域の略中央の一点を境にした2
    領域のいずれに部材があるかを検出する領域検出手段,
    前記電動駆動機構に連結され部材移動同期パルスを発生
    するパルス発生器、および、該部材移動同期パルスをカ
    ウントして部材位置デ−タを生成し前記領域検出手段の
    領域検出が切換わったときに該部材位置デ−タを前記一
    点の位置を表わすものに更新する位置デ−タ処理手段、
    を含む;ことを特徴とする電動シ−ト。
  2. 【請求項2】位置デ−タ処理手段は、部材移動同期パル
    スをカウントして部材位置デ−タを更新するとき、更新
    により部材位置デ−タが、領域検出手段が検出している
    領域とは違った領域の位置デ−タとなるときは、該更新
    は保留または前記一点の位置を表わするものに更新す
    る、請求項1記載の電動シ−ト。
  3. 【請求項3】位置検出手段は更に、部材の移動領域の端
    での電動駆動機構の過負荷を検出する手段を含み;位置
    デ−タ処理手段は、部材の駆動中に該過負荷検出手段が
    過負荷を検出すると部材位置デ−タを端位置を表わすも
    のに更新する;請求項1記載の電動シ−ト。
  4. 【請求項4】位置デ−タ処理手段は、部材位置デ−タを
    保持しうる電圧を与える電源に接続されたときに、領域
    検出手段が、部材が前記一点より基点側の領域を検出し
    ていると、部材位置デ−タを前記一点の位置または基点
    の位置を表わすものに定め、終点側の領域を検出してい
    ると、部材位置デ−タを終点の位置または前記一点の位
    置を表わすものに定める;請求項1記載の電動シ−ト。
  5. 【請求項5】前記電動駆動機構は、着座者から見て前後
    方向にシ−トを駆動する電動駆動機構Aおよび着座者を
    保護するヘッドレストを上下方向に駆動する電動駆動機
    構Bを含み;制御手段は、シ−トの前後位置に予め対応
    付けられているヘッドレスト位置に、電動駆動機構Bを
    介して連動してヘッドレストを駆動する;請求項1,請
    求項2,請求項3又は請求項4記載の電動シ−ト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012514559A (ja) * 2009-01-09 2012-06-28 ビー イー エアロスペイス,インク. 航空機乗客シート位置制御装置

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