JP2000218959A - 通帳用クロス - Google Patents
通帳用クロスInfo
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- JP2000218959A JP2000218959A JP2172999A JP2172999A JP2000218959A JP 2000218959 A JP2000218959 A JP 2000218959A JP 2172999 A JP2172999 A JP 2172999A JP 2172999 A JP2172999 A JP 2172999A JP 2000218959 A JP2000218959 A JP 2000218959A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インクジェット印刷適性を有する通帳用クロ
スの提供。 【解決手段】 通帳用クロスの表最上層として、表面張
力が32〜36ダイン/cmの層を設ける。
スの提供。 【解決手段】 通帳用クロスの表最上層として、表面張
力が32〜36ダイン/cmの層を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通帳用クロス、さら
に詳しくは、インクジェット印刷適性を備えた通帳用ク
ロスに関する。
に詳しくは、インクジェット印刷適性を備えた通帳用ク
ロスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、通帳の表紙には布や紙を樹
脂、充填剤、顔料等からなる組成物で処理した塗工物が
使用されており、これは一般に「通帳用クロス」と称さ
れている(例えば、実開昭58−17172号および実
開昭62−9564号参照)。
脂、充填剤、顔料等からなる組成物で処理した塗工物が
使用されており、これは一般に「通帳用クロス」と称さ
れている(例えば、実開昭58−17172号および実
開昭62−9564号参照)。
【0003】この通帳用クロスは、典型的には、綿織物
よりなる基布層の表面に1層ないし数層からなる表塗工
層を設け、他方、基布層の裏面に裏塗工層さらには薄紙
層を設けた構造を有するもので、基布層の表面および裏
面に澱粉、カゼイン、PVA、酢ビ、アクリル、エチレ
ン・酢ビ共重合体、ポリエステルなどの天然および合成
樹脂と、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、チタン、ア
ルミナなどの無機充填剤や架橋剤、防カビ剤等の混合塗
料を塗布し、カレンダー加工等を行い、裏面に薄紙を貼
り合わせることによって作成される。
よりなる基布層の表面に1層ないし数層からなる表塗工
層を設け、他方、基布層の裏面に裏塗工層さらには薄紙
層を設けた構造を有するもので、基布層の表面および裏
面に澱粉、カゼイン、PVA、酢ビ、アクリル、エチレ
ン・酢ビ共重合体、ポリエステルなどの天然および合成
樹脂と、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、チタン、ア
ルミナなどの無機充填剤や架橋剤、防カビ剤等の混合塗
料を塗布し、カレンダー加工等を行い、裏面に薄紙を貼
り合わせることによって作成される。
【0004】そのような通帳用クロスに求められてきた
品質は、主として、オフセット印刷適性、漢字プリンタ
ー適性、表紙貼り適性等であり、これらの適性を有した
通帳用クロスが市販されている。しかしながら、インク
ジェット印刷適性を有する通帳用クロスは従来見当たら
なかった。
品質は、主として、オフセット印刷適性、漢字プリンタ
ー適性、表紙貼り適性等であり、これらの適性を有した
通帳用クロスが市販されている。しかしながら、インク
ジェット印刷適性を有する通帳用クロスは従来見当たら
なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、通帳
用クロスとしての適性を保持しつつ、インクジェット印
刷適性をも有する通帳用クロスを提供することにある。
用クロスとしての適性を保持しつつ、インクジェット印
刷適性をも有する通帳用クロスを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる事情に鑑み、本発
明者らは鋭意研究を重ねた結果、最も表面の層が特定の
物理的特性を具備する場合にインクジェット印刷適性が
付与されることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
明者らは鋭意研究を重ねた結果、最も表面の層が特定の
物理的特性を具備する場合にインクジェット印刷適性が
付与されることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、本発明は、(1)基布層の表面
にアンダー層を設け、該アンダー層の上にアッパー層を
設け、該基布層の裏面に裏塗工層を設け、該裏塗工層の
上に接着剤を介して薄紙層を設けた層状構造を有し、該
アッパー層の表面張力は32〜36ダイン/cmの範囲
である通帳用クロスを提供するものである。
にアンダー層を設け、該アンダー層の上にアッパー層を
設け、該基布層の裏面に裏塗工層を設け、該裏塗工層の
上に接着剤を介して薄紙層を設けた層状構造を有し、該
アッパー層の表面張力は32〜36ダイン/cmの範囲
である通帳用クロスを提供するものである。
【0008】また、本発明は、(2)該通帳用クロス
が、剛軟度が250〜600mgfの範囲であって、漢
字プリンター適性が3級以上のものである前記(1)記
載の通帳用クロスを提供するものである。また、本発明
は、(3)ピックが10A以上であり、隠蔽性が80以
上のものである前記(1)または(2)に記載の通帳用
クロスを提供するものである。さらに、本発明は、
(4)該アッパー層が、アセタール化度47モル%以
上、pHが8以下であるアセタール化ポリビニルアルコ
ール樹脂を含む層である前記(1)〜(3)いずれか1
に記載の通帳用クロスを提供するものである。さらに、
本発明は、(5)該アッパー層が、さらに、平均粒径が
1.0〜20.0μmである無機粉末を含む層である前
記(4)に記載の通帳用クロスを提供するものである。
が、剛軟度が250〜600mgfの範囲であって、漢
字プリンター適性が3級以上のものである前記(1)記
載の通帳用クロスを提供するものである。また、本発明
は、(3)ピックが10A以上であり、隠蔽性が80以
上のものである前記(1)または(2)に記載の通帳用
クロスを提供するものである。さらに、本発明は、
(4)該アッパー層が、アセタール化度47モル%以
上、pHが8以下であるアセタール化ポリビニルアルコ
ール樹脂を含む層である前記(1)〜(3)いずれか1
に記載の通帳用クロスを提供するものである。さらに、
本発明は、(5)該アッパー層が、さらに、平均粒径が
1.0〜20.0μmである無機粉末を含む層である前
記(4)に記載の通帳用クロスを提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の通
帳用クロスを説明する。図1を参照し、本発明の通帳用
クロス1は多層構造を有する。すなわち、基布層2の表
面上に、順次、アンダー層3およびアッパー層4を設
け、一方、基布層の裏面上に、順次、裏塗工層5および
薄紙層6を設ける。そして、裏塗工層と薄紙層とは接着
剤を介して接合されている(接着剤の層は図示せず)。
帳用クロスを説明する。図1を参照し、本発明の通帳用
クロス1は多層構造を有する。すなわち、基布層2の表
面上に、順次、アンダー層3およびアッパー層4を設
け、一方、基布層の裏面上に、順次、裏塗工層5および
薄紙層6を設ける。そして、裏塗工層と薄紙層とは接着
剤を介して接合されている(接着剤の層は図示せず)。
【0010】まず、基布層は従来の通帳用クロスのよう
に典型的には綿織物からなり、例えば、綿100%織
物、T/C混織物、PES100%などの材料を用いる
ことができる。また、本の表紙や通帳の表紙などに従来
から用いられている、いわゆる装幀用や印刷用の紙、不
織布、その他のクロスなどを用いることもできる。いず
れの場合においても表面が平滑なものを用いるのが好ま
しい。
に典型的には綿織物からなり、例えば、綿100%織
物、T/C混織物、PES100%などの材料を用いる
ことができる。また、本の表紙や通帳の表紙などに従来
から用いられている、いわゆる装幀用や印刷用の紙、不
織布、その他のクロスなどを用いることもできる。いず
れの場合においても表面が平滑なものを用いるのが好ま
しい。
【0011】次に、アンダー層および裏塗工層も従来の
ように、澱粉、カゼイン、PVA、酢ビ、アクリル、メ
ラミン、エチレン・酢ビ共重合体、ポリエステルなどの
天然および合成樹脂と、炭酸カルシウム、クレー、シリ
カ、酸化チタン、アルミナなどの無機充填剤や架橋剤、
防カビ剤等の混合塗料で塗工したものである。なお、ア
ンダー層は最大5層までくらいの複数層とすることもで
きる。裏塗工層と薄紙層とを接合させる接着剤の例とし
ては、例えば、酢ビ系接着剤などの従来用いられている
接着剤を使用することができる。
ように、澱粉、カゼイン、PVA、酢ビ、アクリル、メ
ラミン、エチレン・酢ビ共重合体、ポリエステルなどの
天然および合成樹脂と、炭酸カルシウム、クレー、シリ
カ、酸化チタン、アルミナなどの無機充填剤や架橋剤、
防カビ剤等の混合塗料で塗工したものである。なお、ア
ンダー層は最大5層までくらいの複数層とすることもで
きる。裏塗工層と薄紙層とを接合させる接着剤の例とし
ては、例えば、酢ビ系接着剤などの従来用いられている
接着剤を使用することができる。
【0012】本発明においては、特に、アッパー層に特
徴があり、その表面張力は32〜36ダイン/cmの範
囲である。今回、アッパー層がこのような表面張力範囲
を持つときに初めてインクジェット印刷適性が発現され
ることが判明した。好ましくは、本発明の通帳用クロス
は、剛軟度が250〜600mgfの範囲であり、漢字
プリンター適性は3級以上である。
徴があり、その表面張力は32〜36ダイン/cmの範
囲である。今回、アッパー層がこのような表面張力範囲
を持つときに初めてインクジェット印刷適性が発現され
ることが判明した。好ましくは、本発明の通帳用クロス
は、剛軟度が250〜600mgfの範囲であり、漢字
プリンター適性は3級以上である。
【0013】ここに、表面張力は、JIS K6768
「ポリエチレンおよびポリプロピレンフィルムのぬれ試
験方法」に準じて測定される。すなわち、表面張力が順
を追って異なるような一連の混合液体をクロス表面に塗
布し、ちょうどクロスをぬらすと判定された混合液の表
面張力を採用する。剛軟度は、JIS L 1096の
6.20.1「A法(ガーレ法)」に準じて測定され
る。すなわち、ガーレ法試験機を用い、クロス試験片を
固定し、振子に荷重をかけて可動アームを定速回転さ
せ、試験片が振子から離れるときの目盛を読み、これを
基にして一定の式によって求める。剛軟度は曲げ反発性
の尺度となる。漢字プリンター適性は、クロス表面にド
ットプリンターにて印字した直後にその上にウレタンゴ
ムローラーを転がし、ローラーからクロス表面の他の部
分へ転写された印字影の濃度を目視により観察し、印字
影が全く観察されないのを5級、明瞭で文字が読み取れ
る印字影が見られるのが1級、転写は起こるが印字影が
薄くぼやけており、文字が読み取れないのが3級と判定
される。2級および4級は、それらの級の中間的状態で
あると目視により判断される級である。なお、1〜5級
の基準を明確にするためにその基準例を同日付けで物件
提出書に添付して提出する。
「ポリエチレンおよびポリプロピレンフィルムのぬれ試
験方法」に準じて測定される。すなわち、表面張力が順
を追って異なるような一連の混合液体をクロス表面に塗
布し、ちょうどクロスをぬらすと判定された混合液の表
面張力を採用する。剛軟度は、JIS L 1096の
6.20.1「A法(ガーレ法)」に準じて測定され
る。すなわち、ガーレ法試験機を用い、クロス試験片を
固定し、振子に荷重をかけて可動アームを定速回転さ
せ、試験片が振子から離れるときの目盛を読み、これを
基にして一定の式によって求める。剛軟度は曲げ反発性
の尺度となる。漢字プリンター適性は、クロス表面にド
ットプリンターにて印字した直後にその上にウレタンゴ
ムローラーを転がし、ローラーからクロス表面の他の部
分へ転写された印字影の濃度を目視により観察し、印字
影が全く観察されないのを5級、明瞭で文字が読み取れ
る印字影が見られるのが1級、転写は起こるが印字影が
薄くぼやけており、文字が読み取れないのが3級と判定
される。2級および4級は、それらの級の中間的状態で
あると目視により判断される級である。なお、1〜5級
の基準を明確にするためにその基準例を同日付けで物件
提出書に添付して提出する。
【0014】前記したごとき表面張力範囲を有するアッ
パー層の例としては、アセタール化度47モル%以上、
pHが8以下であるアセタール化ポリビニルアルコール
樹脂を含む塗膜が挙げられる(特願平9−366883
号参照)。アセタール化度47モル%未満だとインクの
滲みおよび鮮明性が悪くなる。またpHが8を超える
と、塗工適性が著しく悪くなり必要とする付着量が得ら
れず、インクの滲みが出て印刷性が悪くなる。また、耐
水性も低下する。このように、アセタール化度およびp
Hが前記範囲でないとインクジェット印刷適性は付与さ
れない。
パー層の例としては、アセタール化度47モル%以上、
pHが8以下であるアセタール化ポリビニルアルコール
樹脂を含む塗膜が挙げられる(特願平9−366883
号参照)。アセタール化度47モル%未満だとインクの
滲みおよび鮮明性が悪くなる。またpHが8を超える
と、塗工適性が著しく悪くなり必要とする付着量が得ら
れず、インクの滲みが出て印刷性が悪くなる。また、耐
水性も低下する。このように、アセタール化度およびp
Hが前記範囲でないとインクジェット印刷適性は付与さ
れない。
【0015】インクの滲みを防止し、また耐水性をより
効果的にするために、アセタール化ポリビニルアルコー
ル樹脂にカチオン性化合物、例えばポリアミン型や錯塩
型の化合物を加えることは非常に有効である。特に効果
的なカチオン性化合物としては、分子量が10,000
以上、より好ましくは20,000〜500,000の
もの、最も好ましくは第四級アンモニウム塩型高分子化
合物(固形分40%)を、アセタール化ポリビニルアル
コール樹脂(固形分12%)100重量部に対して1〜
10重量部、より好ましくは2〜5重量部混合する。
効果的にするために、アセタール化ポリビニルアルコー
ル樹脂にカチオン性化合物、例えばポリアミン型や錯塩
型の化合物を加えることは非常に有効である。特に効果
的なカチオン性化合物としては、分子量が10,000
以上、より好ましくは20,000〜500,000の
もの、最も好ましくは第四級アンモニウム塩型高分子化
合物(固形分40%)を、アセタール化ポリビニルアル
コール樹脂(固形分12%)100重量部に対して1〜
10重量部、より好ましくは2〜5重量部混合する。
【0016】また、インクの発色性や吸収性を高めるた
めに、シリカ、ホワイトカーボンなどの無機粉末を1種
類以上混合して使用することも有効である。使用できる
粉末の平均粒径は1.0〜20.0μmのもの、より好
ましくは2.0〜10.0μmのものであって、効果的
な配合量は、アセタール化ポリビニルアルコール樹脂
(固形分12%)100重量部に対して5〜50重量
部、より好ましくは15〜25重量部混合する。
めに、シリカ、ホワイトカーボンなどの無機粉末を1種
類以上混合して使用することも有効である。使用できる
粉末の平均粒径は1.0〜20.0μmのもの、より好
ましくは2.0〜10.0μmのものであって、効果的
な配合量は、アセタール化ポリビニルアルコール樹脂
(固形分12%)100重量部に対して5〜50重量
部、より好ましくは15〜25重量部混合する。
【0017】前記したごとき構成の本発明の通帳用クロ
スは、好ましくは、ピックが10A以上、隠蔽性が80
以上である。ピックが10A未満であると、オフセット
印刷適性不良となってしまう。隠蔽性が80未満である
と、漢字プリンター適性不良となってしまう。ここに、
ピックはJIS P 8129「紙および板紙の表面強
さ試験方法」の「2.1ワックスを用いる方法」に従
い、ワックスを試料表面に融着させ、徐冷した後に引き
はがし、表面を傷めないワックスの最も高い番号を求め
て表面強さとする。隠蔽性はJIS P 8138「紙
の不透明度試験方法」に従い、試料に白色および黒色標
準板の裏当てをし、緑色フィルターを用いてそれぞれの
反射率を測定し、前者に対する後者の比を%で表して不
透明度として求める。
スは、好ましくは、ピックが10A以上、隠蔽性が80
以上である。ピックが10A未満であると、オフセット
印刷適性不良となってしまう。隠蔽性が80未満である
と、漢字プリンター適性不良となってしまう。ここに、
ピックはJIS P 8129「紙および板紙の表面強
さ試験方法」の「2.1ワックスを用いる方法」に従
い、ワックスを試料表面に融着させ、徐冷した後に引き
はがし、表面を傷めないワックスの最も高い番号を求め
て表面強さとする。隠蔽性はJIS P 8138「紙
の不透明度試験方法」に従い、試料に白色および黒色標
準板の裏当てをし、緑色フィルターを用いてそれぞれの
反射率を測定し、前者に対する後者の比を%で表して不
透明度として求める。
【0018】かかる本発明の通帳用クロスは、ドクター
コーティング法、リバースロールコーティング法等によ
り、基布にアンダー層、裏塗工層、アッパー層を形成
し、裏側に薄紙を貼り合わせ、最後にカレンダー掛けを
行うことによって作成される。なお、塗工、貼り合わせ
の順は任意に変更することができる。かくして得られる
本発明の通帳用クロスは従来の通帳用クロスと同様に良
好な磁気テープ接着性を有する(400gf/10mm
以上)。ここに、磁気テープの接着強度は、試験片をク
ロスに貼り付け、テンシロン機を用いて180°剥離を
行い、剥離時の引張り荷重曲線からその平均値を求める
ことにより測定されるものである。
コーティング法、リバースロールコーティング法等によ
り、基布にアンダー層、裏塗工層、アッパー層を形成
し、裏側に薄紙を貼り合わせ、最後にカレンダー掛けを
行うことによって作成される。なお、塗工、貼り合わせ
の順は任意に変更することができる。かくして得られる
本発明の通帳用クロスは従来の通帳用クロスと同様に良
好な磁気テープ接着性を有する(400gf/10mm
以上)。ここに、磁気テープの接着強度は、試験片をク
ロスに貼り付け、テンシロン機を用いて180°剥離を
行い、剥離時の引張り荷重曲線からその平均値を求める
ことにより測定されるものである。
【0019】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに詳しく説明する。 実施例1 成分 重量部 小麦澱粉 15.0 部 酢ビ−アクリル樹脂 15.0 部 炭酸カルシウム 30.0 部 酸化チタン 5.0 部 メラミン樹脂 3.0 部 水 32.0 部 60番手綿平織物(厚み:170μ)の表面および裏面
に、ドクターコーティング法を用いて上記処方の塗料
を、湿潤状態で、表面は200g/m2、裏面では50
g/m2となるよう塗布乾燥後、ドクターコーティング
法を用いて表最上部に下記処方の塗料を湿潤状態で、5
0g/m2にて塗布乾燥した。 成分 重量部 アセタール化ポリビニルアルコール(固形分12%)(pH7)50.0 部 (アセタール化度 50モル%) 粉末シリカ(平均粒径 3μm) 10.0 部 第四級アンモニウム塩型カチオン性化合物(固形分40%) 3.0 部 水 40.0 部 次いで、裏面に酢酸ビニル系接着剤を用いて薄紙を貼り
合わせ、カレンダー加工を施して本発明の通帳用クロス
を得た。
さらに詳しく説明する。 実施例1 成分 重量部 小麦澱粉 15.0 部 酢ビ−アクリル樹脂 15.0 部 炭酸カルシウム 30.0 部 酸化チタン 5.0 部 メラミン樹脂 3.0 部 水 32.0 部 60番手綿平織物(厚み:170μ)の表面および裏面
に、ドクターコーティング法を用いて上記処方の塗料
を、湿潤状態で、表面は200g/m2、裏面では50
g/m2となるよう塗布乾燥後、ドクターコーティング
法を用いて表最上部に下記処方の塗料を湿潤状態で、5
0g/m2にて塗布乾燥した。 成分 重量部 アセタール化ポリビニルアルコール(固形分12%)(pH7)50.0 部 (アセタール化度 50モル%) 粉末シリカ(平均粒径 3μm) 10.0 部 第四級アンモニウム塩型カチオン性化合物(固形分40%) 3.0 部 水 40.0 部 次いで、裏面に酢酸ビニル系接着剤を用いて薄紙を貼り
合わせ、カレンダー加工を施して本発明の通帳用クロス
を得た。
【0020】実施例2 同様に、表最上部に下記処方の塗料を湿潤状態で塗布乾
燥した。 成分 重量部 アセタール化ポリビニルアルコール(固形分12%)(pH7)50.0 部 (アセタール化度 50モル%) 粉末シリカ(平均粒径 12μm) 10.0 部 第四級アンモニウム塩型カチオン性化合物(固形分40%) 3.0 部 水 40.0 部 次いで、裏面に酢酸ビニル系接着剤を用いて薄紙を貼り
合わせ、カレンダー加工を施して本発明の通帳用クロス
を得た。
燥した。 成分 重量部 アセタール化ポリビニルアルコール(固形分12%)(pH7)50.0 部 (アセタール化度 50モル%) 粉末シリカ(平均粒径 12μm) 10.0 部 第四級アンモニウム塩型カチオン性化合物(固形分40%) 3.0 部 水 40.0 部 次いで、裏面に酢酸ビニル系接着剤を用いて薄紙を貼り
合わせ、カレンダー加工を施して本発明の通帳用クロス
を得た。
【0021】比較例1 同様に、表最上部に下記処方の塗料を湿潤状態で塗布乾
燥した。 成分 重量部 ポリビニルアルコール(固形分12%) 50.0 部 粉末シリカ(平均粒径 3μm) 10.0 部 第四級アンモニウム塩型カチオン性化合物(固形分40%) 3.0 部 水 40.0 部 次いで、裏面に酢酸ビニル系接着剤を用いて薄紙を貼り
合わせ、カレンダー加工を施して対照通帳用クロスを得
た。
燥した。 成分 重量部 ポリビニルアルコール(固形分12%) 50.0 部 粉末シリカ(平均粒径 3μm) 10.0 部 第四級アンモニウム塩型カチオン性化合物(固形分40%) 3.0 部 水 40.0 部 次いで、裏面に酢酸ビニル系接着剤を用いて薄紙を貼り
合わせ、カレンダー加工を施して対照通帳用クロスを得
た。
【0022】比較例2 同様に、表最上部に下記処方の塗料を湿潤状態で塗布乾
燥した。 成分 重量部 アセタール化ポリビニルアルコール(固形分12%)(pH7)50.0 部 (アセタール化度50モル%) 粉末シリカ(平均粒径 35μm) 10.0 部 第四級アンモニウム塩型カチオン性化合物(固形分40%) 3.0 部 水 40.0 部 次いで、裏面に酢酸ビニル系接着剤を用いて薄紙を貼り
合わせ、カレンダー加工を施して対照通帳用クロスを得
た。
燥した。 成分 重量部 アセタール化ポリビニルアルコール(固形分12%)(pH7)50.0 部 (アセタール化度50モル%) 粉末シリカ(平均粒径 35μm) 10.0 部 第四級アンモニウム塩型カチオン性化合物(固形分40%) 3.0 部 水 40.0 部 次いで、裏面に酢酸ビニル系接着剤を用いて薄紙を貼り
合わせ、カレンダー加工を施して対照通帳用クロスを得
た。
【0023】実施例1および2、ならびに比較例1およ
び2で得られた本発明の通帳用クロスおよび対照通帳用
クロスについての評価を以下の表1に示す。なお、オフ
セット印刷適性は、RIテスト印刷機を用いて印刷する
ことにより、またインクジェット印刷適性は、EPSO
N PM−2000Cにて印刷することにより評価し
た。表1中、◎は非常に優れている、○は優れている、
△はやや劣る、×は劣るであることを意味する。
び2で得られた本発明の通帳用クロスおよび対照通帳用
クロスについての評価を以下の表1に示す。なお、オフ
セット印刷適性は、RIテスト印刷機を用いて印刷する
ことにより、またインクジェット印刷適性は、EPSO
N PM−2000Cにて印刷することにより評価し
た。表1中、◎は非常に優れている、○は優れている、
△はやや劣る、×は劣るであることを意味する。
【0024】
【表1】
【0025】表1より明らかなごとく、表面張力が32
〜36ダイン/cmの範囲にある本発明の通帳用クロス
はオフセット印刷適性のみならずインクジェット印刷適
性を有するが、比較例の対照通帳用クロスはオフセット
印刷適性を有するもののインクジェット印刷適性は備え
ていない。
〜36ダイン/cmの範囲にある本発明の通帳用クロス
はオフセット印刷適性のみならずインクジェット印刷適
性を有するが、比較例の対照通帳用クロスはオフセット
印刷適性を有するもののインクジェット印刷適性は備え
ていない。
【0026】
【発明の効果】本発明により、インクジェット印刷適性
に優れた通帳用クロスが提供される。現在の通帳は各銀
行により決められた柄が印刷されているが、インクジェ
ット印刷適性が付与されたことにより、近年プリクラに
見られるような消費者個人独自のパーソナル通帳が可能
となり、また、偽造防止にも役に立つ。
に優れた通帳用クロスが提供される。現在の通帳は各銀
行により決められた柄が印刷されているが、インクジェ
ット印刷適性が付与されたことにより、近年プリクラに
見られるような消費者個人独自のパーソナル通帳が可能
となり、また、偽造防止にも役に立つ。
【図1】 本発明の通帳用クロスを示す断面図である。
1:通帳用クロス、2:基布層、3:アンダー層、4:
アッパー層、5:裏塗工層、6:薄紙層
アッパー層、5:裏塗工層、6:薄紙層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古家 昇 滋賀県犬上郡多賀町多賀270 ダイニック 株式会社滋賀工場内 Fターム(参考) 4F100 AA01C AA01H AA08H AA20H AA21H AJ04 AJ07 AK22 AK22G AK22J AK23C AK25 AK25J AK36 AL01 BA05 BA07 CA23 CA23C CB00 CC00B CC00C CC00D DE01C DE01H DG10E DG11A DG12 EJ64B GB71 JA20C JK12 JL00 JN08 YY00 YY00C YY00H
Claims (5)
- 【請求項1】 基布層の表面にアンダー層を設け、該ア
ンダー層の上にアッパー層を設け、該基布層の裏面に裏
塗工層を設け、該裏塗工層の上に接着剤を介して薄紙層
を設けた層状構造を有し、該アッパー層の表面張力は3
2〜36ダイン/cmの範囲であることを特徴とする通
帳用クロス。 - 【請求項2】 該通帳用クロスが、剛軟度が250〜6
00mgfの範囲であって、漢字プリンター適性が3級
以上のものである請求項1記載の通帳用クロス。 - 【請求項3】 ピックが10A以上であって、隠蔽性が
80以上のものである請求項1または2記載の通帳用ク
ロス。 - 【請求項4】 該アッパー層が、アセタール化度47モ
ル%以上、pHが8以下であるアセタール化ポリビニル
アルコール樹脂を含む層である請求項1〜3いずれか1
記載の通帳用クロス。 - 【請求項5】 該アッパー層が、さらに、平均粒径が
1.0〜20.0μmである無機粉末を含む層である請
求項4記載の通帳用クロス。
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---|---|---|---|
JP02172999A JP3280928B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 通帳用クロス |
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---|---|---|---|
JP02172999A JP3280928B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 通帳用クロス |
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JP2000218959A true JP2000218959A (ja) | 2000-08-08 |
JP3280928B2 JP3280928B2 (ja) | 2002-05-13 |
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ID=12063176
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JP02172999A Expired - Fee Related JP3280928B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 通帳用クロス |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5464769B1 (ja) * | 2013-11-20 | 2014-04-09 | 東洋クロス株式会社 | 装丁用表紙材 |
JP2019155894A (ja) * | 2018-03-08 | 2019-09-19 | ダイニック株式会社 | 印刷用クロス及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP02172999A patent/JP3280928B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2015098667A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-05-28 | 東洋クロス株式会社 | 装丁用表紙材 |
JP2019155894A (ja) * | 2018-03-08 | 2019-09-19 | ダイニック株式会社 | 印刷用クロス及びその製造方法 |
JP7026302B2 (ja) | 2018-03-08 | 2022-02-28 | ダイニック株式会社 | 印刷用クロス及びその製造方法 |
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---|---|
JP3280928B2 (ja) | 2002-05-13 |
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