JP2000218321A - 板材曲げ加工用金型自動決定方法及びその装置並びに板材曲げ加工用金型自動決定プログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents

板材曲げ加工用金型自動決定方法及びその装置並びに板材曲げ加工用金型自動決定プログラムを記憶した記憶媒体

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JP2000218321A
JP2000218321A JP11022793A JP2279399A JP2000218321A JP 2000218321 A JP2000218321 A JP 2000218321A JP 11022793 A JP11022793 A JP 11022793A JP 2279399 A JP2279399 A JP 2279399A JP 2000218321 A JP2000218321 A JP 2000218321A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準化された方法で自動的に金型長及び金型
配置を決めることができる板材曲げ加工用金型自動決定
方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 記憶部3は、曲げ順序が決定された曲げ
線の位置及び長さ及び板厚tを含む展開図データを記憶
する。障害検出部6は、先行する曲げと曲げの対象でな
い領域とによる障害形態を検出し、曲げ線の左側クリア
ランスC1、右側クリアランスC2、障害状況パラメー
タhを計算する。内寸法計算部7は、曲げ線長BL、片
伸び値Bevを用いて内寸法IL=BL+C1+C2+
h(Bev−t)を計算し、金型長計算部9は、板厚係
数k、ステージトレランスSTを用いて、金型長TL=
IL−ST−ktを計算する。金型長丸め部10はTL
を所定の単位に丸めて実際の金型長を求める。金型距離
計算部11は、平行曲げの場合に金型間の距離を計算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材の曲げ加工用
のCAD/CAMなどにおいて加工用の金型の長さ及び
その配置を自動的に決定するための板材曲げ加工用金型
自動決定方法及びその装置並びに板材曲げ加工用金型自
動決定プログラムを記憶した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に板金等の板材の曲げ加工において
は、パンチとダイをセットとした金型をベンダー又はプ
レスブレーキに取り付けて、被加工物をパンチとダイと
で挟んで加圧し塑性変形させることにより曲げ加工を行
っている。
【0003】図13は、このような曲げ加工に用いられ
る曲げワークステーションの全体構成を簡単に示す斜視
図である。図示の曲げワークステーション50は、BM
100アマダ・ワークステーションである。図13に示
すように、曲げワークステーション50には、4個の重
要な機械的構成要素が含まれる。即ち、曲げワーク56
用のプレスブレーキ69、プレスブレーキ69内でワー
ク56を取り扱うと共に位置決定を行う5自由度ロボッ
ト・アーム(以下、ロボットと略す)52、ロボット5
2が掴める場所に未完成ワークをロードすると共に位置
決定をし、また完成ワークをアンロードする材料ローダ
・アンローダ70、ロボット52がワーク56の掴み位
置を変更する間、ワーク56を保持するための再位置決
定グリッパ72である。
【0004】図14は、プレスブレーキ69を示す部分
側面図である。図14には、ワーク56を掴むロボット
・アーム・グリッパ54を有するロボット52、パンチ
ホルダ60により保持されるパンチ58、ダイレール6
2上に保持されるダイ59が含まれる。
【0005】図15は、プレスブレーキ69を示す部分
正面図である。図15において、プレスブレーキ69に
は、ダイ・レール62上に保持される少なくとも1つの
ダイ59、及びダイ59に対応してパンチ工具ホルダ6
0に保持される少なくとも1つのパンチ58が含まれ
る。プレスブレーキ69には、更にワーク56の位置決
めに使用されるバックゲージ機構64も含まれる。
【0006】次に、図13ないし図15を参照して、ワ
ークステーション50によるワークの加工動作を説明す
る。まず、材料ローダ・アンローダ70は、図示しない
容器から未完成ワーク56を吸引カップ71により持ち
上げ、ロボット52のグリッパ54により掴まれる位置
に上げて移動する。次に、ロボット52は、曲げワーク
ステーション50内に位置する特定曲げステージに対応
する位置に自身操縦移動する。図13及び図14におい
て、ステージAはプレスブレーキ69の極左部のステー
ジより構成され、ステージBはダイ・レール62に沿っ
てステージAの右側に位置する。
【0007】ステージAで最初の曲げが行われる場合、
ロボット52はワーク56をステージAに移動し、図1
4に示すように、バックゲージ機構64に到達し接触す
るまで、ワーク56をプレスブレーキ69内においてパ
ンチ58とダイ59間の場所で操作移動させる。ワーク
56の位置は、バックゲージ機構64に設けられた図示
しない接触センサに支援され、ロボット52により調整
される。
【0008】次いで、ステージAでワーク56に対して
曲げ操作が行われる。曲げ操作中、ダイ・レール62
は、図14の矢印Aが示すD軸に沿って上方に移動す
る。パンチ58とダイ59とが同時にワーク56に当接
するとき、グリッパ54はワーク56に対するその掴み
を開放し、ロボット52はグリッパ54をワーク56か
ら遊離させて、ワーク56にはパンチ58とダイ59に
よる曲げ力のみが作用するようになる。次いで、プレス
ブレーキ69は、適切な曲げ形状が形成されるまでダイ
59を上方移動させ、ワーク56の曲げを終了させる。
【0009】ワーク56をその曲げ状態に保持しつつダ
イ59をパンチ58に対して一旦係合した後、プレスブ
レーキ69を下げてダイ59の係合を解く前に、ロボッ
ト52は、ワーク56を保持するために、グリッパ54
を再び位置決めする。グリッパ54がワーク56を保持
すると、ダイ59はD軸に沿って下方に移動し、係合が
解かれる。
【0010】ロボット52は、次いで、ワーク56用に
プログラムされた特定曲げシーケンス中の次の曲げを実
行するため、ワーク56を操作移動し、その位置を再決
定する。曲げシーケンス内の次の曲げは、実行される曲
げ形態、プレスブレーキ69内に設けられた道具立てに
応じ、最初の曲げが行われたステージAと同ステージ、
又はステージB等の異なるステージのいずれにおいても
行われ得る。
【0011】実行される次の曲げやワーク56の構成に
応じ、グリッパ54がワーク56を掴む位置も再決定さ
れる必要がある。図13に示すように、この目的のため
再位置決定グリッパ32が設置される。グリッパ54の
再位置決定が必要である次の曲げの実行前に、ワーク5
6はロボット52により再位置決定グリッパ72まで移
動される。次いで、再位置決定グリッパ72は、ワーク
56を一時的に掴み、これにより、グリッパ54が次の
曲げ、或いは一連の曲げに適切な場所でワーク56を掴
み換えることができる。
【0012】上記のような曲げワークステーション50
におけるワーク(被加工物)の加工に先立って、板材の
材質、厚さ、曲げ条件等を考慮して曲げ線を含む被加工
物の展開図が作成され、この展開図に基づいて板材の板
取り、NCT/レーザ加工機等により切断が行われ、曲
げ加工前の被加工物が成形される。また展開図に基づい
て、曲げ順や曲げ金型の長さ及びその配置が決定され
る。
【0013】被加工物が複数の曲げを含む場合、加工性
の良い曲げ順を選択する必要があるが、このような曲げ
順を自動的に決定する方法は、本願出願人によるPCT
/JP95/02291、特願平8−515914号等
がある。これは、種々の拘束条件を満たしながら最も低
コストの曲げ順を自動的に選択するシステムであり、一
直線上に配列された複数の曲げを同時に行う平行曲げ
(Colinear Bending)にも対応している。
【0014】ところで、板材の曲げに利用される金型
は、通常10mm以上、5mm単位で各種の長さのもの
が供給されている。従来の板材の曲げ加工においては、
曲げ線を含む展開図を参照して、熟練した作業者が材
質、板厚、曲げ伸び値、曲げ順等を考慮して経験により
金型長を判断したり、既に曲げられたフランジや曲げの
対象とならない板材の領域等の障害を判断して金型長及
び平行曲げにおける複数金型間の間隔を決めていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、曲げ作
業の熟練作業者でも、一つの被加工物に多数の曲げがあ
る場合に、展開図を参照して全ての曲げの金型の長さ及
び配置を決定することは難しく、正確な金型長さ及び配
置を決定するまでに長時間を要し、また金型長さ及び配
置の正当性のチェックにも長時間を要するという問題点
があった。
【0016】また、作業者毎に経験や判断基準が異なる
ので、多数の部品からなる板金製品を複数の作業者で分
担して金型長や金型配置を決定しようとすると、同一曲
げ条件の異なる曲げの仕上がりが不揃いとなるという問
題点があった。
【0017】また、曲げ作業の初心者では、金型長や金
型配置を決定することができないという問題点があっ
た。
【0018】以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、作
業者の熟練の程度に関わらず、自動的に標準化された方
法で金型長及び金型配置を決めることができる板材曲げ
加工用金型自動決定方法及びその装置並びに板材曲げ加
工用金型自動決定プログラムを記憶した記憶媒体を提供
することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、板材曲げ加工機にパンチ又はダイとして取
り付けられる金型の長さを自動的に決定する板材曲げ加
工用金型自動決定方法であって、予め曲げ順序が決定さ
れた曲げ線の位置及び長さ及び板材の板厚tを含む図形
データを取得する工程と、前記図形データ上のある選択
された曲げに対する先行する曲げと該選択された曲げの
対象でない領域とによる該選択された曲げに対する障害
形態を検出する工程と、前記曲げ線の長さ及び前記障害
形態及び前記板厚tに基づいて前記選択された曲げの内
寸法ILを計算する工程と、前記板厚の所定範囲毎に定
められた係数をkとして、前記内寸法IL、定数ST、
前記係数k、及び前記板厚tから、TL=IL−ST−
ktの式に従って金型長TLを計算する工程と、を備え
たことを要旨とする。
【0020】また本発明は、板材曲げ加工機にパンチ又
はダイとして取り付けられる金型の長さを自動的に決定
する板材曲げ加工用金型自動決定方法であって、曲げ線
の位置及び長さ及び板材の板厚tを含む展開図データを
取得する工程と、前記展開図データに基づいて、該展開
図上で同一直線上に配列された複数の曲げを同時に行う
平行曲げを含む前記曲げ線に対する曲げ順序決定する工
程と、前記展開図上のある選択された曲げに対する先行
する曲げと該選択された曲げの対象でない領域とによる
該選択された曲げに対する障害形態を検出する工程と、
前記曲げ線の長さ及び前記障害形態及び前記板厚tに基
づいて前記選択された曲げの内寸法ILを計算する工程
と、前記板厚の所定範囲毎に定められた係数をkとし
て、前記内寸法IL、定数ST、前記係数k、及び前記
板厚tから、TL=IL−ST−ktの式に従って金型
長TLを計算する工程と、前記金型長TLを所定の金型
単位長の倍数に丸める工程と、前記選択された曲げが同
一直線上の複数の曲げを同時に行う平行曲げの場合、金
型間の距離を計算する工程と、を備えたことを要旨とす
る。
【0021】また本発明は、板材曲げ加工機にパンチ又
はダイとして取り付けられる金型の長さを自動的に決定
する板材曲げ加工用金型自動決定装置であって、予め曲
げ順序が決定された曲げ線の位置及び長さ及び板材の板
厚tを含む展開図データを記憶する記憶手段と、該記憶
手段に記憶された展開図データから板厚t、曲げ線の長
さBL、曲げの片伸び値Bevを抽出する数値抽出手段
と、前記展開図上のある選択された曲げに対する先行す
る曲げと該選択された曲げの対象でない領域とによる該
選択された曲げに対する障害形態を検出する障害検出手
段と、前記曲げ線の長さ及び前記障害形態及び前記板厚
tに基づいて前記選択された曲げの内寸法ILを計算す
る内寸法計算手段と、前記板厚の所定範囲毎に定められ
た係数をkとして、前記内寸法IL、定数ST、前記係
数k、及び前記板厚tから、TL=IL−ST−ktの
式に従って金型長TLを計算する金型長計算手段と、前
記金型長TLを前記金型単位長の倍数に丸める丸め手段
と、前記選択された曲げが同一直線上の複数の曲げを同
時に行う平行曲げの場合、金型間の距離を計算する金型
間隔計算手段と、を備えたことを要旨とする。
【0022】また本発明は、板材曲げ加工機にパンチ又
はダイとして取り付けられる金型の長さを自動的に決定
する板材曲げ加工用金型自動決定装置であって、曲げ線
の位置及び長さ及び板材の板厚tを含む展開図データを
記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された展開図デ
ータから板厚t、曲げ線の長さBL、曲げの片伸び値B
evを抽出する数値抽出手段と、前記展開図データに基
づいて、該展開図上で同一直線上に配列された複数の曲
げ線に対する平行曲げを含む前記曲げ線に対する曲げ順
序決定する曲げ順序決定手段と、前記展開図上のある選
択された曲げに対する先行する曲げと該選択された曲げ
の対象でない領域とによる該選択された曲げに対する障
害形態を検出する障害検出手段と、前記曲げ線の長さ及
び前記障害形態及び前記板厚tに基づいて前記選択され
た曲げの内寸法ILを計算する内寸法計算手段と、前記
板厚の所定範囲毎に定められた係数をkとして、前記内
寸法IL、定数ST、前記係数k、及び前記板厚tか
ら、TL=IL−ST−ktの式に従って金型長TLを
計算する金型長計算手段と、前記金型長TLを前記金型
単位長の単位に丸める丸め手段と、前記選択された曲げ
が同一直線上の複数の曲げを同時に行う平行曲げの場
合、金型間の距離を計算する金型間隔計算手段と、を備
えたことを要旨とする。
【0023】また本発明は、板材曲げ加工機にパンチ又
はダイとして取り付けられる金型の長さを自動的に決定
する板材曲げ加工用金型自動決定プログラムを記憶した
記憶媒体であって、予め曲げ順序が決定された曲げ線の
位置及び長さ及び板材の板厚tを含む展開図データを取
得し、前記展開図上のある選択された曲げに対する先行
する曲げと該選択された曲げの対象でない領域とによる
該選択された曲げに対する障害形態を検出し、前記曲げ
線の長さ及び前記障害形態及び前記板厚tに基づいて前
記選択された曲げの内寸法ILを計算し、前記板厚の所
定範囲毎に定められた係数をkとして、前記内寸法I
L、定数ST、前記係数k、及び前記板厚tから、TL
=IL−ST−ktの式に従って金型長TLを計算し、
前記金型長TLを前記金型単位長の倍数に丸め、前記選
択された曲げが同一直線上の複数の曲げを同時に行う平
行曲げの場合、金型間の距離を計算することを要旨とす
る。
【0024】また本発明は、板材曲げ加工機にパンチ又
はダイとして取り付けられる金型の長さを自動的に決定
する板材曲げ加工用金型自動決定プログラムを記憶した
記憶媒体であって、曲げ線の位置及び長さ及び板材の板
厚tを含む展開図データを取得し、前記展開図データに
基づいて、該展開図上で同一直線上に配列された複数の
曲げ線に対する平行曲げを含む前記曲げ線に対する曲げ
順序決定し、前記展開図上のある選択された曲げに対す
る先行する曲げと該選択された曲げの対象でない領域と
による該選択された曲げに対する障害形態を検出し、前
記曲げ線の長さ及び前記障害形態及び前記板厚tに基づ
いて前記選択された曲げの内寸法ILを計算し、前記板
厚の所定範囲毎に定められた係数をkとして、前記内寸
法IL、定数ST、前記係数k、及び前記板厚tから、
TL=IL−ST−ktの式に従って金型長TLを計算
し、前記金型長TLを前記金型単位長の倍数に丸め、前
記選択された曲げが同一直線上の複数の曲げを同時に行
う平行曲げの場合、金型間の距離を計算することを要旨
とする。
【0025】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る板材
曲げ加工用金型自動決定装置の実施形態の構成を示す概
略構成図である。本実施形態においては、従来技術の項
で図13ないし図15を用いて説明したように、ロボッ
トを使用して曲げ作業を自動化した曲げワークスステー
ションにおける板材曲げ加工用金型自動決定装置及び方
法について説明するが、これは本発明を限定するもので
はなく、従来の汎用機による手曲げ用の金型についても
本発明を適用できることは明らかである。
【0026】図1において、板材曲げ加工用金型自動決
定装置1は、図外の板金CADシステムから図形データ
としての展開図データを入力する入力部2と、曲げ線の
位置及び長さ及び板材の板厚tを含む展開図データを記
憶する記憶部3と、展開図データに基づいて、該展開図
上で同一直線上に配列された複数の曲げ線に対する平行
曲げを含む曲げ線に対する曲げ順序決定する曲げ順序決
定部4と、記憶部3に記憶された展開図データから板厚
t、曲げ線の長さBL、曲げの片伸び値Bevを抽出す
る数値抽出部5と、展開図上のある選択された曲げに対
する先行する曲げと該選択された曲げの対象でない領域
とによる該選択された曲げに対する障害形態を検出する
障害検出部6と、曲げ線の長さBL及び前記障害形態及
び板厚tに基づいて選択された曲げの内寸法ILを計算
する内寸法計算部7と、板厚tを判別してtの所定範囲
毎に定められた係数kを出力する板厚判別部8と、内寸
法IL、定数ST、係数k、及び板厚tから、TL=I
L−ST−ktの式に従って金型長TLを計算する金型
長計算部9と、金型長TLを金型単位長の単位に丸める
金型長丸め部10と、曲げが同一直線上の複数の曲げを
同時に行う平行曲げの場合、金型間の距離を計算する金
型間隔計算部11と、金型長及び金型間隔を板金加工用
データとして外部へ出力する出力部12と、を備えてい
る。
【0027】次に、この板材曲げ加工用金型自動決定装
置1の動作を説明する。まず、図外の板金CADシステ
ムにおいて、展開図データが生成される。この展開図デ
ータ生成方法には、被加工物の3次元CADデータから
生成する方法、3面図を主とする2次元図面データから
生成する方法、人手入力による方法等があるが特に限定
されることはない。
【0028】展開図データには、板材の板厚t、各曲げ
線の長さBL、及び曲げの片伸び値Bevが組み込まれ
ているか若しくは添付されているものとする。展開図デ
ータは、図外の板金CADシステムから入力部2を介し
てハードディスク、半導体メモリなどで構成した記憶部
3に入力され一時記憶される。
【0029】曲げ順序決定部4は、展開図データに含ま
れる各曲げ線について、曲げ順序を決定し、この曲げ順
序を各曲げ線の属性データに付加するとともに、独立し
た曲げ順情報を作成する。このとき、曲げ順序決定部4
は、同一直線上に配列された複数の曲げ線を同時に曲げ
る平行曲げが実行できるか否かについても判定し、平行
曲げが実行できる場合には、一組の平行曲げとなる複数
の曲げ線に同一の曲げ順序を付与する。
【0030】入力される全ての展開図データに、予め各
曲げ線の曲げ順序が付与されていれば、曲げ順序決定部
4を設ける必要ないが、曲げ順序決定部4が備えられて
いる場合には、曲げ順序の正当性をチェックする手段と
して用いても良い。
【0031】数値抽出部5は、記憶部3に記憶された展
開図データから板厚t、各曲げ線の線長BL、曲げの片
伸び値Bevを抽出し、後述する板厚判別部8、金型長
計算部9に与えるものである。
【0032】障害検出部6は、各曲げ線毎に、それぞれ
の端部に曲げの障害があるか否かを判定し、その障害の
状況によって0、1、2のいずれかの値を取るパラメー
タhを設定するとともに、各曲げ線端から障害までの延
長線の長さC1、C2を計算する。パラメータhは、曲
げ線の両端部に曲げの障害となるフランジがある場合h
=2、片端部に曲げの障害となるフランジがある場合h
=1、両端部共に障害となるフランジがない場合h=0
となる。C1、C2は曲げ線のそれぞれの端から障害ま
での距離となるものである。
【0033】例えば、図4(b)に示す曲げ線21を曲
げる場合、先行する曲げにより各曲げ線31、32、3
3、34、35によって、斜線で示した各フランジ4
1、42、43、44、45が曲げられていたとする。
【0034】この場合、処理対象の曲げ線21の左端部
に曲げの障害となるフランジ41、42があり、曲げ線
21の右端部に曲げの障害となるフランジ43、44が
あるので、曲げ線の両端部に障害となるフランジが有る
場合となり、h=2となる。
【0035】また、曲げ線の左端から障害となるフラン
ジ41、42の曲げ線31、32までの曲げ線21の延
長線の長さC1は2〔mm〕であり、曲げ線の右端から
障害となるフランジ43、44の曲げ線33、34まで
の曲げ線21の延長線の長さC2は2〔mm〕である。
【0036】内寸法計算部7は、数値抽出部5から与え
られる板厚t、曲げ線長BL、曲げ伸び値Bevと、障
害検出部6から与えられるパラメータh、曲げ線の両端
から障害までの距離を示すC1、C2とに基づいて、次
に示す式(1)により内寸法ILを計算する。
【0037】
【数1】 IL=BL+C1+C2+h(Bev−t) …(1) 板厚判別部8は、数値抽出部5が抽出した板厚tを判別
し、この判別結果に応じて板厚係数kを出力するもので
ある。即ち、予め一定の板厚範囲毎にkの値を定義して
おき、板厚tがいずれの板厚範囲に属するかを判定し、
この判定に応じて対応するkの値を出力するものであ
る。
【0038】例えば、板厚範囲を区切る値を1.5〔m
m〕と、2.3〔mm〕とすると、
【数2】 k=2 ( 0<t≦1.5) k=1 (1.5<t≦2.3) k=0.8(2.3<t) というようにkを定義しておく。この板厚係数kと板厚
tとを乗じたktは、曲げの内半径IRを反映する値と
なるように、板厚係数kを定義することが好ましい。
【0039】金型長計算部9は、内寸法計算部7から与
えられる内寸法IL、板厚判定部8から与えられる板厚
係数k、板厚tを用いて次の式(2)を用いて金型長T
Lを計算する。
【0040】
【数3】 TL=IL−ST−kt …(2) ここで、STは、ステージ・トレランス(stage tolera
nce )と呼ばれる定数であり、本実施の形態では、4
〔mm〕を採用している。例えば図13に示した様なロ
ボット52を使用してワーク56の位置決めを行う場
合、ロボット52は、グリッパ54で掴んだワークを小
さく振ってバックゲージ64に当接させることによりx
軸方向、y軸方向の位置決めを行っている。このため、
この振幅を左右それぞれ最大2〔mm〕として、ST=
2+2=4とする。金型長TLを計算する際、内寸法I
LからST分だけ減じることにより、ロボットによるワ
ークの位置決め時に金型が当接して位置決めを妨げるこ
とがなくなる。
【0041】さらに板厚係数kと板厚tとの積ktは、
曲げの内半径IRを反映する値であり、例えば、図4
(a)に示すように、障害となるフランジの曲げ内半径
を反映した数値であるktを内寸法ILから減じること
により、金型がIR部に掛からないようにすることがで
きる。
【0042】金型長丸め部10は、金型製作が任意の長
さではなく、例えば、10〔mm〕以上、5〔mm〕毎
の長さというように、所定の単位長の倍数単位で製作さ
れる場合、この規定に合致するように金型長の丸めを行
うものである。この金型長丸め部10が用いる丸め方法
は、最もよく利用されているR丸めを用いる。
【0043】即ち、ある金型長TLを丸める場合、金型
単位長の自然数倍の第1の値と、第1の値に金型単位長
を加えた第2の値との中央値未満の金型長TLは切り捨
て、前記中央値以上は切り上げる。
【0044】具体的には、丸め前の金型長をTL、丸め
後の金型長をR(TL)とすれば、
【数4】 5×N−2.5≦TL<5×N+2.5 …(3) R(TL)=5×N …(4) 式(3)を満たす自然数N(又は2以上の整数)を用い
て、式(4)により求めることができる。
【0045】金型間隔計算部11は、曲げが平行曲げの
場合、各曲げ線を曲げる金型と金型との間隔である金型
間隔CLを計算する。この金型間隔の計算の詳細は、後
述する図8の計算例で説明する。
【0046】出力部12は、計算され丸められた金型長
R(TL)と、平行曲げの場合の金型間隔とを板金加工
用データとしてに出力し、この板金加工用データはCA
Mデータとして例えば図13に示したような曲げワーク
ステーションに与えられる。
【0047】図2及び図3は、本発明に係る板材曲げ加
工用金型自動決定方法を説明するフローチャートであ
り、汎用のエンジニアリングワークステーションやパー
ソナルコンピュータ上で実行されるソフトウェア(プロ
グラム)の動作フローとして記述されている。これらの
プログラムは、CD−ROM、フロッピーディスク等の
記録媒体に記録して頒布されることができる。
【0048】これらのフローチャートの動作の概要は、
以下の通りである。まず展開図データを取得し、曲げ順
序を決定する。次いで、板厚tを判定し、kを設定す
る。次いで、曲げ線を選択し、この選択された曲げ線の
両端部に曲げの障害があるかどうか、またその障害の状
況を判定し、障害状況パラメータh、一端部の障害まで
の距離C1,他端部から障害までの距離C2を求める。
【0049】次いで、内寸法ILを計算し、ILを用い
て金型長TLを計算し、TLの丸め処理を行い、平行曲
げの場合、金型間隔CLを計算し、TL、CLを加工用
データファイルへ出力する。
【0050】以下に、図2、図3を参照してフローチャ
の詳細な動作を説明する。まず最初に、曲げ線情報を含
む展開図データが取得される(ステップS100)。こ
の展開図データの取得には、通信回線を介して他のCA
Dシステムで作成された展開図データを取得したり、フ
ロッピーディスクや光磁気ディスク(MO)等の交換可
能な記憶媒体に格納された展開図データを読み取っても
よいし、展開図作成用ソフトウェアにより2次元3面図
や3次元CADデータから展開図データを作成してもよ
い。
【0051】次いで、展開図データに含まれる各曲げ線
に対して、曲げ順序を決定する(ステップS110)。
この曲げ順序決定方法は、本願出願人によるPCT/J
P95/02291、特願平8−515914号があ
る。これは、種々の拘束条件を満たしながらロボット及
びプレスブレーキ装置の作業時間が最も短くなる(即ち
コストが最も低い)曲げ順を自動的に決定するシステム
であり、曲げ順プランナーと呼ばれている。
【0052】この曲げ順に関する拘束条件には、例え
ば、切り起こしは最初に曲げる、長辺より短辺を先に曲
げる、外フランジより先に曲げる、平行曲げ線から先に
曲げる、低いフランジから先に曲げる等がある。曲げ順
プランナーは、A* アルゴリズムを使用して曲げ順を探
索する状態空間のサーチツリーを出発節点から目標節点
まで探索する。このとき、出発節点からある節点までの
コストと、その節点から目標節点までのコストの推定値
との和を評価値として用いる。
【0053】次いで、展開図データより、板厚t、曲げ
伸び値Bevを抽出する(ステップS120)。次い
で、板厚tが1.5以下かどうかを調べ(ステップS1
30)、1.5以下ならば、k=2に設定し(ステップ
S140)、1.5を超えていれば、k=1に設定する
(ステップS150)。尚、kの区分は2段階とした
が、3段階以上でもよい。
【0054】次いで、展開図データ上のある曲げを選択
し(ステップS160)、この選択された曲げの曲げ線
長BLを抽出する(ステップS170)。次いで、パラ
メータhを0に初期設定し(ステップS180)、曲げ
線の一端部に曲げの障害があるか否かを展開図データを
参照して判定する(ステップS190)。これには、例
えば、曲げ線をその端から延長した延長線と、先行する
曲げ処理が行われる曲げ線又はその延長線とが交差する
か否か、或いは曲げ線の延長方向に曲げの対象とならな
い領域があるか否かにより判定する。
【0055】ステップS190で曲げ線の一端部に障害
があると判定したとき、選択された曲げ線から障害まで
の垂線の長さを求め、その値をC1に設定し(ステップ
S200)、障害が曲げ線に直交するフランジによるも
のか否かを判定し(ステップS220)、障害が直交す
るフランジであれば、パラメータhを1だけ増加させて
(ステップS230)、他端部の障害状況を判定するス
テップS240へ移る。障害が直交するフランジでなけ
れば、パラメータhの値はそのままにして、ステップS
240へ移る。
【0056】ステップS190の判定で障害がなけれ
ば、C1に−1を設定し(ステップS210)、ステッ
プS240へ移る。ステップS240では、ステップS
190と同様に、曲げ線の他端部に曲げの障害があるか
否かを展開図データを参照して判定する。これには、例
えば、曲げ線をその端から延長した延長線と、先行する
曲げ処理が行われる曲げ線又はその延長線とが交差する
か否か、或いは曲げ線の延長方向に曲げの対象とならな
い領域があるか否かにより判定する。
【0057】ステップS240で曲げ線の他端部に障害
があると判定したとき、選択された曲げ線から障害まで
の垂線の長さを求め、その値をC2に設定し(ステップ
S250)、障害が曲げ線に直交するフランジによるも
のか否かを判定し(ステップS270)、障害が直交す
るフランジであれば、パラメータhを1だけ増加させて
(ステップS280)、ステップS290へ移る。障害
が直交するフランジでなければ、パラメータhの値はそ
のままにして、ステップS290へ移る。
【0058】ステップS240の判定で障害がなけれ
ば、C2に−1を設定し(ステップS260)、ステッ
プS290へ移る。ステップS290では、C1<0、
C2<0、C1>5、C2>5のいずれか成立するか否
かを判定する。これらの条件の内一つでも成立すると、
曲げ線のいずれかの端部に障害がないか、あるいは障害
までの距離が5〔mm〕を超えているので、曲げはSA
SHタイプであるとして、金型長TL=BLとし(ステ
ップS330)、TLの切り上げ処理を行い(ステップ
S340)、ステップS350へ移る。
【0059】ステップS290の判定で条件が一つも成
立しない場合には、次の式(5)に従って内寸法ILを
計算し(ステップS300)、式(6)に従って金型長
TLを計算する(ステップS310)。
【0060】
【数5】 IL=BL+C1+C2+h(Bev−t) …(5) TL=IL−ST−kt …(6) 次いで、金型長TLの丸め処理を行う(ステップS32
0)。具体的には、丸め前の金型長をTL、丸め後の金
型長をR(TL)とすれば、
【数6】 5×N−2.5≦TL<5×N+2.5 …(7) R(TL)=5×N …(8) 式(7)を満たす自然数N(又は2以上の整数)を用い
て、式(8)により求めることができる。
【0061】次いで、ステップS350では、曲げが平
行曲げか否かを判定し、平行曲げでなければ、計算結果
としてTL、R(TL)を加工用データファイルへ出力
し(ステップS370)、平行曲げであれば、金型間隔
CLを計算し(ステップS360)、TL、R(TL)
に金型間隔CLを加えた計算結果が加工用データファイ
ルへ出力される。
【0062】次いで、未処理の曲げが有るか否かが判定
され(ステップS380)、未処理の曲げが有ると、新
たな処理対象の曲げを選択するため、ステップS160
へ移る。未処理の曲げが残っていなければ、処理を終了
する。
【0063】図4ないし図12は、種々のワーク20に
対して金型長TL及び丸め金型長R(TL)を求めた計
算例を説明する図である。これらの図において、展開図
データ上の選択された曲げ線を21、22、23、…、
選択された曲げに対する先行する曲げの曲げ線を31、
32、33、34、…、とし、先行する曲げにより形成
されるフランジを41、42、43、44、45、…、
として斜線部で示す。
【0064】図4は、第1計算例を示すパンチ及びワー
クの正面図(a)、及びワークの展開図(部分)(b)
である。図4において、曲げ線21に対する金型長TL
及び丸め金型長R(TL)を求める。曲げ線長BL=1
30、板厚t=2.3(1.5<t)、片伸び値Bev
=2、ステージ・トレランスST=4である。単位はそ
れぞれ〔mm〕であるが説明を簡略化するため、以後単
位は省略する。板厚t=2.3からk=1となる。
【0065】曲げ線21の左端部には、先行する曲げの
曲げ線31、32があり、これらによって形成されるフ
ランジ41、42が有るので、左端部にフランジによる
障害がある。この障害までの距離は、曲げ線21の左端
から、曲げ線を延長した延長線と先行する曲げの曲げ線
31、32の延長線との交点までの距離であるC1=2
となる。
【0066】曲げ線21の右端部には、先行する曲げの
曲げ線33、34があり、これらによって形成されるフ
ランジ43、44が有るので、右端部にフランジによる
障害がある。この障害までの距離は、曲げ線21の右端
から、曲げ線を延長した延長線と先行する曲げの曲げ線
33、34の延長線との交点までの距離であるC2=2
となる。
【0067】従って、曲げ線の両端部にフランジによる
障害があるのでh=2となり、C1=2、C2=2とな
る。
【0068】よって式(5)より、内寸法ILは、 IL=BL+C1+C2+h(Bev−t) =130+2+2+2(2−2.3)=133.4 となる。
【0069】金型長TLは、式(6)より、 TL=IL−ST−kt =133.4−4−1×2.3=127.1 また(7)式にTLの値を代入すると、 5×N−2.5≦127.1<5×N+2.5 となり、これを満たす自然数Nは、N=25である。よ
って、丸め金型長R(TL)は、R(TL)=5×N=
125となる。
【0070】図5は、第2計算例を示すパンチ及びワー
クの正面図(a)、及びワークの展開図(部分)(b)
である。図5において、曲げ線21に対する金型長TL
及び丸め金型長R(TL)を求める。
【0071】曲げ線長BL=31、板厚t=2.3
(1.5<t)、片伸び値Bev=2、ステージ・トレ
ランスST=4である。板厚t=2.3からk=1とな
る。
【0072】曲げ線21の左端部には、先行する曲げの
曲げ線31があり、これによって形成されるフランジ4
1が有るので、左端部にフランジによる障害がある。こ
の障害までの距離は、曲げ線21の左端から、曲げ線を
延長した延長線と先行する曲げの曲げ線31の延長線と
の交点までの距離であるC1=2.62となる。
【0073】曲げ線21の右端部には、先行する曲げの
曲げ線32があり、これによって形成されるフランジ4
2が有るので、右端部にフランジによる障害がある。こ
の障害までの距離は、曲げ線21の右端から、曲げ線を
延長した延長線と先行する曲げの曲げ線32の延長線と
の交点までの距離であるC2=2.62となる。
【0074】従って、曲げ線の両端部にフランジによる
障害があるのでh=2となり、C1=2.62、C2=
2.62となる。
【0075】よって、式(5)より、内寸法ILは、 IL=BL+C1+C2+h(Bev−t) =31+2.62+2.62+2(2−2.3)=35.64 となる。
【0076】金型長TLは、式(6)より、 TL=IL−ST−kt =35.64−4−1×2.3=29.34 となる。
【0077】丸め金型長R(TL)は、R(TL)=3
0となる。
【0078】図6は、第3計算例を示すパンチ及びワー
クの正面図(a)、及びワークの展開図(部分)(b)
である。図6において、曲げ線21に対する金型長TL
及び丸め金型長R(TL)を求める。曲げ線長BL=1
85.2、板厚t=1.0(0<t≦1.5)、片伸び
値Bev=0.87、ステージ・トレランスST=4で
ある。板厚t=1.0からk=2となる。
【0079】曲げ線21の左端部には、先行する曲げの
曲げ線31、32があり、これらによって形成されるフ
ランジ41、42が有るので、左端部にフランジによる
障害がある。この障害までの距離は、曲げ線21の左端
から、曲げ線を延長した延長線と先行する曲げの曲げ線
31の延長線との交点までの距離であるC1=0.98
となる。
【0080】曲げ線21の右端部には、先行する曲げの
曲げ線33、34があり、これらによって形成されるフ
ランジ43、44が有るので、右端部にフランジによる
障害がある。この障害までの距離は、曲げ線21の右端
から、曲げ線を延長した延長線と先行する曲げの曲げ線
33の延長線との交点までの距離であるC2=0.98
となる。
【0081】従って、曲げ線の両端部にフランジによる
障害があるのでh=2となり、C1=0.98、C2=
0.98となる。
【0082】よって式(5)より、内寸法ILは、 IL=BL+C1+C2+h(Bev−t) =185.2+0.98+0.98+2(0.87−1.0) =186.9 となる。
【0083】金型長TLは、式(6)より、 TL=IL−ST−kt =186.9−4−2×1.0=180.9 丸め金型長R(TL)は、R(TL)=180となる。
【0084】図7は、第4計算例を示すパンチ及びワー
クの正面図(a)、及びワークの展開図(部分)(b)
である。図7において、曲げ線21に対する金型長TL
及び丸め金型長R(TL)を求める。曲げ線長BL=2
55、板厚t=1.0(0<t≦1.5)、片伸び値B
ev=0.87、ステージ・トレランスST=4であ
る。板厚t=1.0からk=2となる。
【0085】曲げ線21の左端部には、先行する曲げの
曲げ線31、これによって形成されるフランジ41が有
るので、左端部にフランジによる障害がある。この障害
までの距離は、曲げ線21の左端から、曲げ線を延長し
た延長線と先行する曲げの曲げ線31の延長線との交点
までの距離であるC1=0.78となる。
【0086】曲げ線21の右端部には、先行する曲げの
曲げ線32があり、これによって形成されるフランジ4
3が有るが、曲げ線32は、曲げ線21に交わる曲げ線
ではなく、曲げ線21と平行な曲げ線である。このた
め、曲げ線の右端部の障害形態は、障害があるものの、
曲げ線に直交するフランジによる障害とはしない。また
障害までの距離は、C2=2.11である。
【0087】従って、曲げ線の一端部にフランジによる
障害があるのでh=1となり、C1=0.78、C2=
2.11となる。
【0088】よって式(5)より、内寸法ILは、 IL=BL+C1+C2+h(Bev−t) =255+0.78+2.11+(0.87−1.0)=257.76 となる。
【0089】金型長TLは、式(6)より、 TL=IL−ST−kt =257.76−4−2×1.0=251.76 丸め金型長R(TL)は、R(TL)=250となる。
【0090】図8は、第5計算例を示すパンチの正面図
(a)、及びワークの展開図(部分)(b)である。図
8において、一直線上に配置された2つの曲げ線21、
22は平行曲げの対象である。そして、これらの曲げ線
に対する金型長TL1、TL2及び金型間隔CLを求め
る。曲げ線長BL1=BL2=12、板厚t=1.6
(1.5<t)、ステージ・トレランスST=4であ
る。
【0091】曲げ線21の左端部には、曲げの障害がな
い。従って曲げ線21に対する処理で左端の障害状況よ
りC1=−1が設定され、右端から障害までの距離C2
=CA=1.6となる。また両端部ともに障害となるフ
ランジが無いので、h=0である。
【0092】さて、C1が−1に設定されるので、SA
SHタイプとなり、金型長TL1はBL1を切り上げ処
理した長さ、或いはそれ以上の長さでもよい。
【0093】曲げ線22の右端部には、曲げ線21の左
端部と同様に曲げの障害がない。従って曲げ線22に対
する処理で右端の障害状況よりC2=−1が設定され、
左端から障害までの距離C2=CB=1.6となる。ま
た両端部ともに障害となるフランジが無いので、h=0
である。
【0094】こうして、C2が−1に設定されるので、
金型長TL2はBL2を切り上げ処理した長さ、或いは
それ以上の長さでもよい。
【0095】曲げ線21の右端と曲げ線22の左端との
距離である曲げ線間隔INTは、72.4である。曲げ
線21を曲げるパンチAと、曲げ線22を曲げるパンチ
Bとの間隔である金型間隔CLは、 CL=INT−C1−C2+ST+t =72.4−1.6−1.6+4+1.6=74.8 となる。
【0096】また金型間隔CLの計算において、板厚t
を除き、 CL=INT−C1−C2+ST =72.4−1.6−1.6+4=73.2 としてもよい。
【0097】図9は、第6計算例を示すパンチの正面図
(a)、及びワークの展開図(b)であり、SASHタ
イプの曲げの例である。すなわちSASHタイプの曲げ
は、曲げ線のいずれか一方または両方に曲げの障害とな
るものがないか、或いは曲げ線の端から障害までの距離
が5以上である場合である。図9では、長辺長さ120
7.2のワーク20が長辺と平行な曲げ線21、22に
より曲げられるものとする。よって曲げ線21、22の
曲げ線長は、それぞれBL=1207.2となり、これ
よりTL=1207.2となる。このTLを切り上げに
より丸めると、R(TL)=1210となる。
【0098】図10(a)、(b)、は、第7の計算例
を示すワークの展開図(部分)であり、切り起こしの例
である。
【0099】図10(a)において、曲げ線21の曲げ
線長BL=10、板厚t=1.0、k=2である。
【0100】曲げ線21の左側の障害までの距離C1=
2、右側の障害までの距離C2=2、また曲げ線21の
左右の障害は、共に曲げの対象とならない領域であり、
先行する曲げによるフランジではないので、h=0とな
る。
【0101】従って、内寸法ILは、 IL=BL+C1+C2+h(Bev−t) =10+2+2=14 金型長TLは、 TL=IL−ST−kt =14−4−2×1=8 丸め金型長R(TL)は、R(TL)=10となる。
【0102】図10(b)において、曲げ線21の曲げ
線長BL=10、板厚t=1.0、k=2である。
【0103】曲げ線21の左側の障害までの距離C1=
4、右側の障害までの距離C2=4、また曲げ線21の
左右の障害は、共に曲げの対象とならない領域であり、
先行する曲げによるフランジではないので、h=0とな
る。
【0104】従って、内寸法ILは、 IL=BL+C1+C2+h(Bev−t) =10+4+4=18 金型長TLは、 TL=IL−ST−kt =18−4−2×1=12 丸め金型長R(TL)は、R(TL)=10となる。
【0105】図11は、第8の計算例を示す金型配置図
(a)、(b)及びワークの展開図(部分)(c)であ
る。図11(c)の展開図中に示された5本の曲げ線2
1、22、23、24、25のうち、曲げ線21及び2
2が同一直線上の曲げ線であり、また曲げ線23、2
4、25が同一直線上の曲げ線である。
【0106】これにより、金型ステージ1で曲げ線2
1、22が同時に曲げられる平行曲げとなり、金型ステ
ージ2で曲げ線23、24、25が同時に曲げられる平
行曲げとなる。ここで板厚t=1.6、k=1、片伸び
値Bev=1.4とする。
【0107】さて、各曲げ線21、22、23、24、
25に対応する曲げ線長をそれぞれBL1、BL2、B
L3、BL4、BL5とし、対応する内寸法をそれぞれ
IL1、IL2、IL3、IL4、IL5とし、対応す
る金型長をそれぞれTL1、TL2、TL3、TL4、
TL5とする。
【0108】曲げ線21の場合、BL1=26、左端か
ら曲げの対象とならない領域である障害までの距離C1
=CB=4、右端から曲げの対象とならない領域である
障害までの距離C2=CC=4、両端部の障害状況が共
にフランジではないので、h=0となる。
【0109】従って内寸法IL1は、 IL1=BL1+C1+C2+h(Bev−t) =26+4+4=34 金型長TL1は、 TL1=IL1−ST−kt =34−4−1×1.6=28.4 丸め金型長R(TL1)は、R(TL1)=30とな
る。
【0110】曲げ線22の場合、BL2=26、左端か
ら曲げの対象とならない領域である障害までの距離C1
=CD=4、右端から曲げの対象とならない領域である
障害までの距離C2=CE=4、両端部の障害状況が共
にフランジではないので、h=0となる。
【0111】従って内寸法IL2は、 IL2=BL1+C1+C2+h(Bev−t) =26+4+4=34 金型長TL2は、 TL2=IL2−ST−kt =34−4−1×1.6=28.4 丸め金型長R(TL2)は、R(TL2)=30とな
る。
【0112】曲げ線23の場合、BL3=123、左端
から曲げの対象とならない領域である障害までの距離C
1=CA=37.4>5、右端から曲げの対象とならな
い領域である障害までの距離C2=CB=4、両端部の
障害状況が共にフランジではないので、h=0となる。
C1>5なので、SASHタイプの金型長計算となり、
金型長TL3は、 TL3=BL3=123 丸め金型長R(TL3)は、R(TL3)=125とな
る。
【0113】曲げ線24の場合、BL4=123、左端
から曲げの対象とならない領域である障害までの距離C
1=CC=4、右端から曲げの対象とならない領域であ
る障害までの距離C2=CD=4、両端部の障害状況が
共にフランジではないので、h=0となる。
【0114】従って内寸法IL4は、 IL4=BL4+C1+C2+h(Bev−t) =123+4+4=131 金型長TL4は、 TL4=IL4−ST−kt =131−4−1×1.6=125.4 丸め金型長R(TL4)は、R(TL4)=125とな
る。
【0115】曲げ線25の場合、BL5=20、左端か
ら曲げの対象とならない領域である障害までの距離C1
=CE=4、右端から障害となるフランジまでの距離C
2=CF=9.28であるので、h=1となる。
【0116】従って内寸法IL5は、 IL5=BL5+C1+C2+h(Bev−t) =20+4+9.28+1×(1.4−1.6) =33.08 金型長TL5は、 TL5=IL5−ST−kt =33.08−4−1×1.6=27.48 丸め金型長R(TL5)は、R(TL5)=25とな
る。
【0117】次に、金型間隔CLの計算を説明する。
【0118】図11において、パンチ1とパンチ2との
金型間隔CL1は、 CL1=IL4−(IL1−R(TL1))/2 −(IL2−R(TL2))/2 =131−(34−30)/2−(34−30)/2=127 として求められる。
【0119】パンチ3の左端とフランジ41との間隔C
L2は、 CL2=IL3−R(TL3)−CL6 =164.1−125−2.8=36.3 パンチ3とパンチ4との金型間隔CL3は、 CL3=BL1+(IL4−R(TL4))/2+CL6 =26+3+2.8=31.8 同様にパンチ4とパンチ5との金型間隔CL4は、 CL4=BL2+(IL4−R(TL4))/2+CL6 =26+3+2.8=31.8 パンチ5の右端とフランジ42との間隔CL5は、 CL5=IL5−R(TL5)−CL6 =33.08−25−2.8=5.28 ここで、CL6=(ST+t)/2=(4+1.6)/
2=2.8図12は、第9の計算例を示す金型配置図
(a)、及びワークの展開図(部分)(b)である。
【0120】図12において、曲げ線21、22、23
は、同一直線上の曲げ線であり、平行曲げの対象となっ
ている。各曲げ線21、22、23の曲げ線長をBL
1、BL2、BL3、内寸法をIL1、IL2、IL
3、金型長をTL1、TL2、TL3とする。板厚t=
1.0、k=2、片伸び値Bev=0.87である。
【0121】曲げ線21について、左端部に障害となる
フランジがあり、h=1、C1=CA=1.6、C2=
CB=4である。
【0122】内寸法IL1は、 IL1=BL1+C1+C2+h(Bev−t) =48+1.6+4+(0.87−1)=53.47 金型長TL1は、 TL1=IL1−ST−kt =53.47−4−2×1=47.47 丸め金型長は、R(TL1)=45となる。
【0123】曲げ線22について、両端部の障害は共に
フランジではないのでh=0、C1=CC=4、C2=
CD=2である。
【0124】内寸法IL2は、 IL2=BL2+C1+C2+h(Bev−t) =37+4+2=43 金型長TL2は、 TL2=IL2−ST−kt =43−4−2×1=37 丸め金型長は、R(TL2)=35となる。
【0125】曲げ線23について、右端部に障害となる
フランジがあり、h=1、C1=CE=4、C2=CF
=1.6である。
【0126】内寸法IL3は、 IL3=BL3+C1+C2+h(Bev−t) =127+4+1.6+(0.87−1)=132.47 金型長TL3は、 TL3=IL3−ST−kt =132.47−4−2×1=126.47 丸め金型長は、R(TL3)=125となる。
【0127】尚、フランジ41からパンチ1の左端まで
の距離CL1、パンチ1とパンチ2との金型間隔CL
2、パンチ2とパンチ3との金型間隔CL3、パンチ3
の右端からフランジ42までの距離CL4は、それぞ
れ、 CL1=(IL1−R(TL1))/2 =(53.47−45)/2=4.235→4.2 CL2=18−(4+4)+CL1+(IL2−R(TL2))/2 =18−8+4.2+(43−35)/2=18.2 CL3=12−(2+4)+(IL2−R(TL2))/2+CL4 =12−6+(43−35)/2+3.7 CL4=(IL3−R(TL3))/2 =(132.47−125)/2=3.735→3.7 となる。
【0128】以上好ましい実施の形態について説明した
が、これは本発明を限定するものではない。例えば実施
の形態においては、ロボットを使用して曲げ作業を自動
化した曲げワークスステーションにおける板材曲げ加工
用金型自動決定装置及び方法について説明したが、従来
の汎用機による手曲げ用の金型についても本発明を適用
できることは明らかである。
【0129】尚、汎用機における金型長を計算する場
合、金型長の計算式TL=IL−ST−ktにおけるス
テージ・トレランスSTの値は、自動化した曲げワーク
ステーションの場合より小さな値または0が好ましい。
【0130】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、展
開図データに基づいて曲げの障害形態を検出し、曲げ線
の長さ及び障害形態及び板厚tに基づいて曲げの内寸法
ILを計算し、この内寸法IL、板厚係数k、定数S
T、及び板厚tからTL=IL−ST−ktの式に従っ
て金型長TLを自動的に計算することができるので、曲
げ作業の熟練作業者でなくても短時間に容易に正確な金
型長さ及び配置を決定することができる。
【0131】また、経験や判断基準が異なる作業者が操
作しても、同一条件の曲げに対しては同一の金型長さ及
び金型配置が得られるので、多数の部品からなる板金製
品の各曲げの仕上がり具合か均一化され製品の見栄えを
向上させることができる。
【0132】また、曲げ作業の初心者でも展開図データ
から正確な金型長や金型配置を迅速に決定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定装置
の実施形態の構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方法
を説明するフローチャート(前半)である。
【図3】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方法
を説明するフローチャート(後半)である。
【図4】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方法
及びその装置による第1計算例を説明する図である。
【図5】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方法
及びその装置による第2計算例を説明する図である。
【図6】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方法
及びその装置による第3計算例を説明する図である。
【図7】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方法
及びその装置による第4計算例を説明する図である。
【図8】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方法
及びその装置による第5計算例を説明する図である。
【図9】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方法
及びその装置による第6計算例を説明する図である。
【図10】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方
法及びその装置による第7計算例を説明する図である。
【図11】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方
法及びその装置による第8計算例を説明する図である。
【図12】本発明に係る板材曲げ加工用金型自動決定方
法及びその装置による第9計算例を説明する図である。
【図13】金型を用いて板材の曲げ加工を行う曲げワー
クステーションの外観斜視図である。
【図14】曲げワークステーションの構成要素であるプ
レスブレーキ装置の要部側面図である。
【図15】曲げワークステーションの構成要素であるプ
レスブレーキ装置の要部正面図である。
【符号の説明】
1 板材曲げ加工用金型自動決定装置 2 入力部 3 記憶部 4 曲げ順序決定部 5 数値抽出部 6 障害検出部 7 内寸法計算部 8 板厚判別部 9 金型長計算部 10 金型長丸め部 11 金型間隔計算部 12 出力部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板材曲げ加工機にパンチ又はダイとして
    取り付けられる金型の長さを自動的に決定する板材曲げ
    加工用金型自動決定方法であって、 予め曲げ順序が決定された曲げ線の位置及び長さ及び板
    材の板厚tを含む図形データを取得する工程と、 前記図形データ上のある選択された曲げに対する先行す
    る曲げと該選択された曲げの対象でない領域とによる該
    選択された曲げに対する障害形態を検出する工程と、 前記曲げ線の長さ及び前記障害形態及び前記板厚tに基
    づいて前記選択された曲げの内寸法ILを計算する工程
    と、 前記板厚の所定範囲毎に定められた係数をkとして、前
    記内寸法IL、定数ST、前記係数k、及び前記板厚t
    から、TL=IL−ST−ktの式に従って金型長TL
    を計算する工程と、 を備えたことを特徴とする板材曲げ加工用金型自動決定
    方法。
  2. 【請求項2】 板材曲げ加工機にパンチ又はダイとして
    取り付けられる金型の長さを自動的に決定する板材曲げ
    加工用金型自動決定方法であって、 曲げ線の位置及び長さ及び板材の板厚tを含む展開図デ
    ータを取得する工程と、 前記展開図データに基づいて、該展開図上で同一直線上
    に配列された複数の曲げを同時に行う平行曲げを含む前
    記曲げ線に対する曲げ順序決定する工程と、 前記展開図上のある選択された曲げに対する先行する曲
    げと該選択された曲げの対象でない領域とによる該選択
    された曲げに対する障害形態を検出する工程と、 前記曲げ線の長さ及び前記障害形態及び前記板厚tに基
    づいて前記選択された曲げの内寸法ILを計算する工程
    と、 前記板厚の所定範囲毎に定められた係数をkとして、前
    記内寸法IL、定数ST、前記係数k、及び前記板厚t
    から、TL=IL−ST−ktの式に従って金型長TL
    を計算する工程と、 前記金型長TLを所定の金型単位長の倍数に丸める工程
    と、 前記選択された曲げが同一直線上の複数の曲げを同時に
    行う平行曲げの場合、金型間の距離を計算する工程と、 を備えたことを特徴とする板材曲げ加工用金型自動決定
    方法。
  3. 【請求項3】 前記金型長TLを前記金型単位長の倍数
    に丸める工程は、 金型単位長の自然数倍の第1の値と、第1の値に金型単
    位長を加えた第2の値との中央値未満の前記金型長TL
    は切り捨て、前記中央値以上は切り上げるいわゆるR丸
    めを用いることを特徴とする請求項2記載の板材曲げ加
    工用金型自動決定方法。
  4. 【請求項4】 前記選択された曲げに対する障害形態を
    検出する工程は、 前記図形データ又は展開図上の曲げ線の一端から該曲げ
    の障害となるフランジの曲げ線又はその延長線又は障害
    となる外形線又はその延長線までの該曲げ線の延長線の
    長さC1と、 前記図形データ又は展開図上の曲げ線の他端から該曲げ
    の障害となるフランジの曲げ線又はその延長線又は障害
    となる外形線又はその延長線までの該曲げ線の延長線の
    長さC2と、 前記曲げ線の両端部に障害となるフランジがある場合に
    2、該曲げ線の一方の端部にのみ障害となるフランジが
    ある場合に1、該曲げ線の両端部共に障害となるフラン
    ジがない場合に0となるパラメータhと、を求めること
    を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
    れか1項記載の板材曲げ加工用金型自動決定方法。
  5. 【請求項5】 前記内寸法ILを計算する工程は、 前記展開図上の曲げ線の長さBL、曲げの片伸び値Be
    v、前記板厚t、前記C1、前記C2、前記hを用い
    て、 IL=BL+C1+C2+h(Bev−t)の式に従っ
    て前記内寸法ILを計算することを特徴とする請求項1
    ないし請求項4のいずれか1項記載の板材曲げ加工用金
    型自動決定方法。
  6. 【請求項6】 前記障害形態を検出する工程は、金型の
    パンチに対する障害形態と金型のダイに対する障害形態
    とをそれぞれ個別に検出し、 前記金型長はパンチの長さとし、障害がない限りダイの
    長さはこのパンチの長さより所定長分だけ長く設定若し
    くは一本物のダイを使用するように設定することを特徴
    とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の板
    材曲げ加工用金型自動決定方法。
  7. 【請求項7】 板材曲げ加工機にパンチ又はダイとして
    取り付けられる金型の長さを自動的に決定する板材曲げ
    加工用金型自動決定装置であって、 予め曲げ順序が決定された曲げ線の位置及び長さ及び板
    材の板厚tを含む展開図データを記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶された展開図データから板厚t、曲げ
    線の長さBL、曲げの片伸び値Bevを抽出する数値抽
    出手段と、 前記展開図上のある選択された曲げに対する先行する曲
    げと該選択された曲げの対象でない領域とによる該選択
    された曲げに対する障害形態を検出する障害検出手段
    と、 前記曲げ線の長さBL及び前記障害形態及び前記板厚t
    に基づいて前記選択された曲げの内寸法ILを計算する
    内寸法計算手段と、 前記板厚の所定範囲毎に定められた係数をkとして、前
    記内寸法IL、定数ST、前記係数k、及び前記板厚t
    から、TL=IL−ST−ktの式に従って金型長TL
    を計算する金型長計算手段と、 前記金型長TLを前記金型単位長の倍数に丸める丸め手
    段と、 前記選択された曲げが同一直線上の複数の曲げを同時に
    行う平行曲げの場合、金型間の距離を計算する金型間隔
    計算手段と、 を備えたことを特徴とする板材曲げ加工用金型自動決定
    装置。
  8. 【請求項8】 板材曲げ加工機にパンチ又はダイとして
    取り付けられる金型の長さを自動的に決定する板材曲げ
    加工用金型自動決定装置であって、 曲げ線の位置及び長さ及び板材の板厚tを含む展開図デ
    ータを記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶された展開図データから板厚t、曲げ
    線の長さBL、曲げの片伸び値Bevを抽出する数値抽
    出手段と、 前記展開図データに基づいて、該展開図上で同一直線上
    に配列された複数の曲げ線を同時に行う平行曲げを含む
    前記曲げ線に対する曲げ順序決定する曲げ順序決定手段
    と、 前記展開図上のある選択された曲げに対する先行する曲
    げと該選択された曲げの対象でない領域とによる該選択
    された曲げに対する障害形態を検出する障害検出手段
    と、 前記曲げ線の長さBL及び前記障害形態及び前記板厚t
    に基づいて前記選択された曲げの内寸法ILを計算する
    内寸法計算手段と、 前記板厚の所定範囲毎に定められた係数をkとして、前
    記内寸法IL、定数ST、前記係数k、及び前記板厚t
    から、TL=IL−ST−ktの式に従って金型長TL
    を計算する金型長計算手段と、 前記金型長TLを前記金型単位長の単位に丸める丸め手
    段と、 前記選択された曲げが同一直線上の複数の曲げを同時に
    行う平行曲げの場合、金型間の距離を計算する金型間隔
    計算手段と、 を備えたことを特徴とする板材曲げ加工用金型自動決定
    装置。
  9. 【請求項9】 板材曲げ加工機にパンチ又はダイとして
    取り付けられる金型の長さを自動的に決定する板材曲げ
    加工用金型自動決定プログラムを記憶した記憶媒体であ
    って、 予め曲げ順序が決定された曲げ線の位置及び長さ及び板
    材の板厚tを含む展開図データを取得し、 前記展開図上のある選択された曲げに対する先行する曲
    げと該選択された曲げの対象でない領域とによる該選択
    された曲げに対する障害形態を検出し、 前記曲げ線の長さBL及び前記障害形態及び前記板厚t
    に基づいて前記選択された曲げの内寸法ILを計算し、 前記板厚の所定範囲毎に定められた係数をkとして、前
    記内寸法IL、定数ST、前記係数k、及び前記板厚t
    から、TL=IL−ST−ktの式に従って金型長TL
    を計算し、 前記金型長TLを前記金型単位長の倍数に丸め、 前記選択された曲げが同一直線上の複数の曲げを同時に
    行う平行曲げの場合、金型間の距離を計算することを特
    徴とする板材曲げ加工用金型自動決定プログラムを記憶
    した記憶媒体。
  10. 【請求項10】 板材曲げ加工機にパンチ又はダイとし
    て取り付けられる金型の長さを自動的に決定する板材曲
    げ加工用金型自動決定プログラムを記憶した記憶媒体で
    あって、 曲げ線の位置及び長さ及び板材の板厚tを含む展開図デ
    ータを取得し、 前記展開図データに基づいて、該展開図上で同一直線上
    に配列された複数の曲げ線を同時に行う平行曲げを含む
    前記曲げ線に対する曲げ順序決定し、 前記展開図上のある選択された曲げに対する先行する曲
    げと該選択された曲げの対象でない領域とによる該選択
    された曲げに対する障害形態を検出し、 前記曲げ線の長さBL及び前記障害形態及び前記板厚t
    に基づいて前記選択された曲げの内寸法ILを計算し、 前記板厚の所定範囲毎に定められた係数をkとして、前
    記内寸法IL、定数ST、前記係数k、及び前記板厚t
    から、TL=IL−ST−ktの式に従って金型長TL
    を計算し、 前記金型長TLを前記金型単位長の倍数に丸め、 前記選択された曲げが同一直線上の複数の曲げを同時に
    行う平行曲げの場合、金型間の距離を計算することを特
    徴とする板材曲げ加工用金型自動決定プログラムを記憶
    した記憶媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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