JP2000217298A - スピンドルモ―タとこのスピンドルモ―タを組み込んだハ―ドディスクドライブ装置 - Google Patents

スピンドルモ―タとこのスピンドルモ―タを組み込んだハ―ドディスクドライブ装置

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JP2000217298A
JP2000217298A JP11012267A JP1226799A JP2000217298A JP 2000217298 A JP2000217298 A JP 2000217298A JP 11012267 A JP11012267 A JP 11012267A JP 1226799 A JP1226799 A JP 1226799A JP 2000217298 A JP2000217298 A JP 2000217298A
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JP
Japan
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shaft
raceway
peripheral surface
mating member
spindle motor
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JP11012267A
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English (en)
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Atsuhiro Yamamoto
篤弘 山本
Kenji Takei
健治 武井
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受騒音を防止し、しかも温度変化や製造、
組み付け時の誤差に伴って予圧が変化しない構造を実現
する。 【解決手段】 軸4aの外周面で軸方向に離隔した部分
に、第一、第二の玉軸受18a、18bを構成する第
一、第二の内輪軌道19a、19bを、それぞれ形成す
る。ハブ5aの一端部に第一の玉軸受19aを構成する
第一の外輪20aを、締り嵌めにより内嵌固定する。上
記ハブ5aの他端部に上記第二の玉軸受18bを構成す
る第二の外輪20bを、隙間嵌により内嵌する。上記第
一、第二の外輪20a、20b同士の間に圧縮コイルば
ね24を設け、上記各玉軸受18a、18bに、この圧
縮コイルばね24の弾力に応じた予圧を付与する。上記
各玉軸受18a、18bを構成する複数の玉13、13
は、セラミック製とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばハードデ
ィスクドライブ装置(HDD)、フレキシブルディスク
ドライブ装置(FDD)等の磁気ディスクドライブ装置
に組み込むスピンドルモータ及びHDDの改良に関す
る。特に、ハードディスク或はフレキシブルディスクを
回転駆動したり、レーザビームプリンタ(LBP)用の
ポリゴンミラーやビデオテープレコーダ(VTR)、デ
ジタルビデオディスク(DVD)、ミニディスク(M
D)等を回転駆動する為に有用である。
【従来の技術】
【0002】コンピュータ等の記憶装置として使用する
HDDは、例えば特開平7−111053号公報に記載
されている様に、図5に示す様な構造を有する。HDD
の使用時にハードディスク1は、例えば特開平6−69
49号公報に記載されている、図6に示す様なダイレク
トドライブ型のスピンドルモータ2により高速で回転駆
動する。このスピンドルモータ2は、ハウジング3に固
定した軸4の周囲にこの軸と同心に配置した、相手部材
であるハブ5を、1対の玉軸受6、6により回転自在に
支持している。そして、上記ハブ5の内周面に支持固定
したロータ7と、上記ハウジング3の一部外周面に支持
固定したステータ8とを対向させている。ハードディス
ク1は、上記ハブ5に対し、直接又はこのハブ5に固定
した部材を介して支持固定する。
【0003】上述の様に構成するスピンドルモータ2の
ハブ5を回転自在に支持する1対の玉軸受6、6は、そ
れぞれ外輪11と内輪12と複数の玉13、13とから
成る。このうちの外輪11は、内周面に深溝型若しくは
アンギュラ型の外輪軌道14を有し、上記ハブ5に内嵌
支持する。又、上記内輪12は、外周面に深溝型若しく
はアンギュラ型の内輪軌道15を有し、上記軸4に外嵌
支持する。そして上記複数の玉13、13は、図示を省
略した保持器により、上記外輪軌道14と内輪軌道15
との間に転動自在に保持している。これにより、上記ハ
ブ5は、上記ハウジング3に固定した軸4の周囲に、回
転自在に支持される。又、上記ハブ5の先端部内周面に
は、円板状のシール板16の外周縁を係止して、このシ
ール板16により、上記玉軸受6、6を設置した空間内
への異物の進入防止を図ると共に、これら玉軸受6、6
内に存在する潤滑油が外部に漏洩するのを防止してい
る。
【0004】上述の様な玉軸受6、6のうち、上記外輪
11、11は、上記ハブ5に内嵌すると共に、互いに対
向する端面を、上記ハブ5の中間部内周面に形成した段
部17、17に突き当てている。従って、上記1対の外
輪11、11は、図示の状態よりも近づき合う事はな
い。又、上記1対の内輪12、12は、互いに近づき合
う方向に押圧した状態で、上記軸4の両端部に、締り嵌
め或は接着により外嵌固定している。従って、上記1対
の玉軸受6、6には、所定の予圧が付与された状態とな
る。尚、図6に示したスピンドルモータ2は、軸4をハ
ウジング3に固定し、このハウジング3に対し相手部材
であるハブ5を回転自在に支持しているが、図示の構造
以外に、相手部材であるハウジングに対して軸を回転自
在に支持したスピンドルモータも、従来から知られてい
る。このスピンドルモータの場合には、軸に固定したハ
ブに、ハードディスク1を支持固定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の様な1対の玉軸
受6、6を構成する外輪11、11と、内輪12、12
と、玉13、13とは、一般的に、何れも軸受鋼により
造っている。この様に、各部材11、12、13を何れ
も軸受鋼により造った場合、何れかの玉軸受6、6内
に、万が一、硬い異物が入り込むと、この異物が内輪1
2と、外輪11との相対回転に伴って、上記外輪軌道1
4又は内輪軌道15と玉13、13の転動面との間に進
入し、この玉13、13の転動面に微細な傷を付ける可
能性がある。この様に玉13、13の転動面に傷が付く
と、軸受騒音の原因となる為、好ましくない。この様な
問題を解決する為に、各玉軸受6、6の構成部材11、
12、13のうち複数の玉13、13のみを、硬いセラ
ミック製とする事が考えられる。
【0006】但し、この様に複数の玉13、13のみを
硬いセラミック製とした玉軸受6、6を、従来のスピン
ドルモータ2にそのまま組み込んだのでは、次の様な問
題が生じる可能性がある。即ち、HDD用のスピンドル
モータ2は、−30℃〜+70℃と非常に広範囲な温度
状況下で使用される可能性がある。これに対して、図6
に示した様な従来のスピンドルモータ2では、1対の玉
軸受6、6を構成する内輪12、12を軸4の外周面
に、外輪11、11をハブ5の内周面に、それぞれ締り
嵌め等により所定の位置に嵌合固定する、所謂定位置予
圧により、上記各玉軸受6、6に付与する予圧の調節を
行なっている。従って、スピンドルモータ2が上述した
様な温度変化の激しい状況下で使用されると、セラミッ
ク製の玉13、13と、軸受鋼製の外輪11及び内輪1
2との線膨張係数が異なる(玉13の方が小さい)事に
基づいて、軸受隙間が低温で減少し、高温で増大する。
この為、各玉軸受6、6に組み付け時に設定した予圧が
変化して、これら各玉軸受6、6に於いて所望の軸受剛
性を確保できず、これら各玉軸受6、6の振動特性が悪
化したり(高温時)、回転トルクが増大したり(低温
時)する。
【0007】又、セラミック製の玉13、13は、非導
電性である為、記憶装置等の作動に伴って生ずる静電気
が上記ハブ5に溜まり、ハードディスク1と、このハー
ドディスク1に対向してこのハードディスク1の読み込
み或は書き込みをする為の、スイングアーム9の先端部
に設けたヘッド10(図5)との間で、スパークを生じ
て、磁気記録を消滅させたり、著しい場合には、高価な
ヘッド10又はハードディスク1を破損する可能性があ
る。本発明は、上述の様な事情に鑑みて、軸受騒音を防
止し、しかも使用時の温度変化に拘らず、玉軸受に所望
の予圧を安定して付与すると共に、スピンドルモータを
組み込んだ装置の静電気による弊害を防止すべく発明し
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のスピンドルモー
タとこのスピンドルモータを組み込んだハードディスク
ドライブ装置のうち、請求項1〜3に記載したスピンド
ルモータは、前述した従来のスピンドルモータと同様
に、軸と、この軸の周囲にこの軸と同心に配置された相
手部材と、この相手部材の軸方向一端部の直径方向内側
部分に設けた第一の外輪軌道と、上記軸の一部で上記第
一の外輪軌道と対向する部分の直径方向外側部分に設け
た第一の内輪軌道と、上記第一の外輪軌道と上記第一の
内輪軌道との間に複数の玉を転動自在に設ける事により
構成した第一の玉軸受と、上記相手部材の軸方向他端部
の直径方向内側部分に設けた第二の外輪軌道と、上記軸
の一部で上記第二の外輪軌道と対向する部分に設けた第
二の内輪軌道と、上記第二の外輪軌道と上記第二の内輪
軌道との間に複数の玉を転動自在に設ける事により構成
した第二の玉軸受とを備える。そして、上記軸又は相手
部材のうちの何れか一方の部材を固定し、この軸又は相
手部材のうちの何れか他方の部材をこの一方の部材に対
し回転自在に支持している。
【0009】特に、請求項1に記載したスピンドルモー
タに於いては、上記第一、第二の玉軸受を構成する複数
の玉をセラミック製としており、上記第一、第二の内輪
軌道は、上記軸の外周面又はこの軸に外嵌固定した第
一、第二の内輪の外周面に、それぞれ形成しており、上
記第一の外輪軌道は上記相手部材の内周面に嵌合固定し
た第一の外輪の内周面に形成しており、上記第二の外輪
軌道は上記相手部材の内周面に隙間嵌により嵌合した第
二の外輪の内周面に形成しており、上記第二の外輪と上
記相手部材又はこの相手部材に固定の部材との間に、上
記第二の外輪を軸方向に押圧する弾性部材が設けられて
おり、上記第一、第二の玉軸受には、この弾性部材によ
り予圧が付与されている。
【0010】又、請求項2に記載したスピンドルモータ
に於いては、上記第一、第二の玉軸受を構成する複数の
玉をセラミック製としており、上記第一、第二の外輪軌
道は、上記相手部材の内周面又はこの相手部材に内嵌固
定した第一、第二の外輪の内周面に、それぞれ形成して
おり、上記第一の内輪軌道は上記軸の外周面に嵌合固定
した第一の内輪の外周面に形成しており、上記第二の内
輪軌道は上記軸の外周面に隙間嵌により嵌合した第二の
内輪の外周面に形成しており、上記第二の内輪と上記軸
又はこの軸に固定の部材との間に、上記第二の内輪を軸
方向に押圧する弾性部材が設けられており、上記第一、
第二の玉軸受には、この弾性部材により予圧が付与され
ている。
【0011】更に、請求項3に記載したスピンドルモー
タに於いては、請求項1、2の何れかに記載したスピン
ドルモータに於いて、導電性を有する材料により造った
円環状のシールリングを、相手部材の一部内周面と軸の
一部外周面との間に設けている。
【0012】更に、請求項4に記載したハードディスク
ドライブ装置は、請求項1〜3の何れかに記載したスピ
ンドルモータにより駆動されるハードディスクを備え
る。
【0013】
【作用】上述の様に構成する本発明のスピンドルモータ
の場合には、第一、第二の玉軸受を構成する複数の玉を
セラミック製としている為、玉の転動面に微細な傷を生
じにくくして、軸受騒音の防止を図れる。しかも、外輪
及び内輪又は軸を軸受鋼等で造り、上記玉と外輪及び内
輪又は軸との線膨張係数が異なる事に基づいて、使用時
の温度変化に伴って上記第一、第二の玉軸受に付与され
た予圧が変化する傾向となった場合でも、弾性部材が伸
縮する事により、この弾性部材の弾力に応じた所望の予
圧を、上記第一、第二の玉軸受に安定して付与し続ける
事ができる。又、この際、軸に対する各内輪軌道、及び
相手部材に対する外輪軌道を、それぞれ設ける位置を厳
密に規制すると言った様な、面倒な製造、組立作業を要
する事がない。更に、請求項3に記載したスピンドルモ
ータによれば、上記軸又は相手部材に固定した何れか一
方の部材をアースする事により、部品点数を増やす事な
く、スピンドルモータの使用時に生じる静電気を相手部
材又は軸のうち何れか他方の部材から一方の部材を通じ
て逃がし、このスピンドルモータを組み込んだ装置の信
頼性を、効率良く確保できる。更に、本発明のスピンド
ルモータを組み込んだハードディスクドライブ装置によ
れば、騒音防止を図ると共に、安定して所望の性能を確
保できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜2は、本発明の実施の形態
の第1例を示している。本発明のスピンドルモータは、
ハウジング3と、このハウジング3に固定した軸4a
と、この軸4aの周囲に配置した、相手部材であるハブ
5aとを備える。このうち軸4aの外周面と、ハブ5a
の内周面との間に、第一、第二の玉軸受18a、18b
を、軸方向に亙り互いに離隔した状態で設けている。こ
のうち第一の玉軸受18aは、内周面に深溝型若しくは
アンギュラ型の第一の外輪軌道19aを有し、上記ハブ
5aの軸方向一端部(図1の下端部)内周面に内嵌した
第一の外輪20aと、上記軸4aの一部で上記第一の外
輪軌道19aと対向する部分の外周面に直接形成した第
一の内輪軌道21aと、この第一の内輪軌道21aと上
記第一の外輪軌道19aとの間に転動自在に設けた複数
の玉13とから成る。又、上記第二の玉軸受18bは、
内周面に深溝型若しくはアンギュラ型の第二の外輪軌道
19bを有し、上記ハブ5aの軸方向他端部(図1の上
端部)内周面に内嵌した第二の外輪20bと、上記軸4
aの一部で上記第二の外輪軌道19bと対向する部分の
外周面に直接形成した第二の内輪軌道21bと、この第
二の内輪軌道21bと上記第二の外輪軌道19bとの間
に転動自在に設けた複数の玉13とから成る。又、上記
1対の玉軸受18a、18bを構成する複数の玉13
は、保持器22、22により転動自在に保持している。
【0015】特に、本発明のスピンドルモータの場合、
上記複数の玉13を、セラミック製としている。更に、
上記第一の玉軸受18aを構成し、内周面に第一の外輪
軌道19aを設けた第一の外輪20aを、上記ハブ5a
の一端部に締まり嵌め或は接着により嵌合固定してい
る。これにより、上記第一の内輪軌道21aを上記軸4
aの一部外周面に直接形成した事と相俟って、上記ハブ
5aの軸方向一端部の直径方向内側部分に第一の外輪軌
道19aを、上記軸4aの一部で上記第一の外輪軌道1
9aと対向する部分の直径方向外側部分に第一の内輪軌
道21aを、それぞれ固設している。
【0016】一方、上記第二の玉軸受18bを構成する
第二の内輪軌道21b及び第二の外輪軌道19bに関し
ては、第二の内輪軌道21bを上記軸4aの一部外周面
に直接に形成しているのに対して、第二の外輪軌道19
bは、上記ハブ5aの他端部に僅かな隙間嵌(直径寸法
で1〜10μm程度)により内嵌した第二の外輪20b
の内周面に形成している。これにより、上記ハブ5aの
軸方向他端部の直径方向内側部分に第二の外輪軌道19
bを、上記軸4aの一部で上記第二の外輪軌道19bと
対向する部分の直径方向外側部分に第二の内輪軌道21
bを、それぞれ設けている。そして、上記1対の玉軸受
18a、18bを構成する各外輪20a、20b同士の
間に、1対の抑え部材23、23を介して、弾性部材で
ある圧縮コイルばね24を挟持している。そして、この
圧縮コイルばね24により、上記第二の玉軸受18bを
構成する第二の外輪20bを、上記第一の玉軸受18a
を構成する第一の外輪20aから離れる方向に、弾性的
に押圧している。従って、上記第一、第二の玉軸受18
a、18bには、上記圧縮コイルばね24により、この
圧縮コイルばね24の弾力に応じた予圧が付与され、上
記ハブ5aは上記軸4aの周囲に、がたつきなく回転自
在に支持される。尚、上記第二の玉軸受18b内で発生
する玉通過振動等の振動を減衰させ、この振動を上記ハ
ブ5aに伝達しない様にすべく、好ましくは、上記第二
の外輪20bの外周面と上記ハブ5aの内周面との間の
環状隙間内に、グリース等の潤滑剤を存在させる。
【0017】更に、上記各外輪20a、20bの両端部
のうち、上記ハブ5aの開口端に近い側の端部内周面
に、それぞれ円環状のシールリング25、25の外周縁
部を係止している。特に、本発明の場合には、これら各
シールリング25、25を、導電性ゴム等、導電材料製
の弾性シール材を含み、全体を円環状に形成している。
そして、これら各シールリング25、25の外周縁部
を、上記各外輪20a、20bの一部内周面に形成した
係止溝27に係止している。又、これら各シールリング
25、25の内周縁を上記軸4aの外周面一部に、それ
ぞれ摺接させる事により、上記複数個の玉13、13を
設置した空間内への異物の進入防止を図ると共に、この
空間内に存在する潤滑油が外部に漏洩する事を防止して
いる。
【0018】そして、上記ハブ5aの基端部(図1の下
端部)内周面にロータ7を固定し、前記ハウジング3の
一部でこのロータ7と対向する部分にステータ8を支持
固定している。スピンドルモータをHDDに組み込んで
ハードディスク1(図5)を回転駆動する場合には、上
記ハブ5aにハードディスク1を、直接又は図示しない
部材を介して支持固定する。
【0019】上述の様に構成する本発明のスピンドルモ
ータは、上記ステータ8への通電に基づいて、上記軸4
aの周囲で上記ハブ5aを回転駆動する。特に、本発明
のスピンドルモータの場合、第一、第二の玉軸受18
a、18bを構成する複数の玉13、13をセラミック
製としている為、これら各玉13、13の転動面に微細
な傷を生じにくくして、軸受騒音の発生防止を図れる。
しかも、セラミック製の上記各玉13、13と金属製の
上記各外輪20a、20b及び軸4aとの線膨張係数が
異なる事に基づいて、使用時の温度変化に伴って上記第
一、第二の玉軸受18a、18bに付与された予圧が変
化する傾向となった場合でも、上記コイルばね24が伸
縮する事により、このコイルばね24の弾性に応じた所
望の予圧を、上記第一、第二の玉軸受18a、18bに
安定して付与し続ける。
【0020】又、これら各第一、第二の玉軸受18a、
18bに付与する予圧の大きさは、組立時に於ける前記
第一、第二の内輪軌道21a、21b及び第一、第二の
外輪軌道19a、19bの位置とは関係なく、上記コイ
ルばね24の弾力により定まる。従って、軸4aに対す
る各内輪軌道21a、21bの形成位置、或はハブ5a
に対する各外輪20a、20bの組み付け位置を厳密に
規制すると言った様な、面倒な製造、組立作業を要する
事なく、安価に製作できるにも拘らず、安定した予圧を
付与し続ける事ができる。
【0021】更に、本発明のスピンドルモータによれ
ば、導電性を有する材料により造った円環状のシールリ
ング25、25を、上記ハブ5aの一部内周面と上記軸
4aの一部外周面との間に設けている為、部品点数を増
やす事なく、スピンドルモータの使用時に生じる静電気
をハブ5aから上記軸4aを通じて逃がし、このスピン
ドルモータを組み込んだ装置の信頼性を、効率良く確保
できる。更に、上述の様に構成する本発明のスピンドル
モータを、ハードディスクドライブ装置に組み込む事に
より、騒音防止を図ると共に、安定して所望の性能を確
保できる。
【0022】次に、図3は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例の場合には、上述した第1例の場
合と異なり、第一、第二の内輪軌道21a、21bを、
軸4の外周面に直接に形成せず、その代わりにこの軸4
の外周面に締り嵌め或は接着等により外嵌固定した第
一、第二の内輪29a、29bの外周面にそれぞれ形成
している。又、このうちの第一の内輪29aの片端面
を、ハウジング3の一部に突き当てる事で、この第一の
内輪29aの上記軸4に対する変位をより確実に防止し
ている。そして、第一、第二の玉軸受18a、18bを
構成する第一、第二の外輪20a、20b同士の間に、
1対の抑え部材23a、23aを介して、圧縮コイルば
ね24を挟持する事により、上記第二の外輪29bを弾
性的に押圧している。その他の構成及び作用は、上述し
た第1例の場合と同様である為、同等部分には同一符号
を付して、重複する説明を省略する。尚、本例の場合、
上記軸4の他端部(図3の上端部)で上記第二の玉軸受
18bよりも他端側に位置する部分に、図示しない内輪
間座を締り嵌め或は接着等により外嵌固定し、この内輪
間座の片端面に上記第二の内輪29bの片端面を突き当
てる様にしても良い。
【0023】次に、図4は、本発明の実施の形態の第3
例を示している。本例の場合には、第一、第二の玉軸受
18a、18bを構成する第一、第二の各外輪20a、
20bを、何れもハブ5の内周面に締り嵌め或は接着等
により内嵌固定している。これに伴って、本例の場合に
は、このハブ5の内周面に形成した段部17、17に、
上記各外輪20a、20bの片端面をそれぞれ突き当て
ている。一方、上記第一の玉軸受18aを構成する第一
の内輪29aを、軸4の外周面に締り嵌め或は接着等に
より外嵌固定しているのに対して、上記第二の玉軸受1
8bを構成する第二の内輪29bを上記軸4の外周面
に、僅かな隙間嵌により内嵌している。
【0024】又、上記軸4の先端面には、円板状の座金
30をねじ31により固定し、この座金30の片面と上
記第二の内輪29bの端面との間に、弾性材である圧縮
ばね32と、内輪間座33とを、挟持している。この内
輪間座33は、上記軸4に対し、僅かな隙間嵌により外
嵌している。これにより、上記第二の内輪29bは、上
記圧縮ばね32により上記第一の玉軸受18aに近づく
方向に弾性的に押圧される。従って、第一、第二の玉軸
受18a、18bには、上記圧縮ばね32の弾力に基づ
いて所定の予圧が付与される。その他の構成及び作用
は、上述した第2例の場合と同様である為、重複する説
明を省略する。尚、図示の構造以外に、上記ハブ5の内
周面に段部17、17を形成せず、その代わりに上記ハ
ブ5の内周面に図示しない外輪間座を内嵌し、この外輪
間座の両端面に、上記第一、第二の玉軸受18a、18
bを構成する第一、第二の外輪20a、20bの片端面
を突き当てる様にしても良い。
【0025】尚、本発明者が本発明の効果を確認する
為、本発明のスピンドルモータと従来のスピンドルモー
タとを、それぞれ所定の温度の下で所定の予圧を付与し
た状態で組み付け、スピンドルモータ周辺の温度変化に
対する予圧の変動をそれぞれ求めて比較したところ、従
来構造の場合には、低温で過剰予圧に、高温で予圧抜け
に、それぞれなったのに対して、本発明の場合には、予
圧が温度変化に対して殆ど変動せず、所望の予圧を温度
変化に拘らず安定して得られる事が分かった。
【0026】又、図示の各例の場合、軸4、4aをハウ
ジング3に固定し、このハウジング3に対し、相手部材
であるハブ5、5aを回転自在に支持した構造に本発明
を適用した場合を示している。但し、本発明は、この様
な構造に限定するものではなく、ハブを固定した軸を、
相手部材となるハウジングに形成した円筒部の内側に回
転自在に支持した構造にも適用できる。この様な構造を
有するスピンドルモータをHDDに組み込む場合には、
軸に固定したハブにハードディスクを支持固定する事に
より、ハードディスクを回転駆動する。
【0027】
【発明の効果】本発明のスピンドルモータは、以上に述
べた通り構成され作用するので、軸受騒音を防止し、し
かも製造、組み付け時の誤差や温度変化に伴う予圧変動
を少なく抑えると共に、必要に応じ使用時に生じる静電
気による弊害を防止して、スピンドルモータを組み込ん
だHDD等の装置の性能及び信頼性の向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示す断面図。
【図4】同第3例を示す断面図。
【図5】本発明の対象となるスピンドルモータを組み込
んだHDDの1例を、カバーを外した状態で示す斜視
図。
【図6】従来のスピンドルモータの1例を示す断面図。
【符号の説明】
1 ハードディスク 2 スピンドルモータ 3 ハウジング 4、4a 軸 5、5a ハブ 6 玉軸受 7 ロータ 8 ステータ 9 スイングアーム 10 ヘッド 11 外輪 12 内輪 13 玉 14 外輪軌道 15 内輪軌道 16 シール板 17 段部 18a 第一の玉軸受 18b 第二の玉軸受 19a 第一の外輪軌道 19b 第二の外輪軌道 20a 第一の外輪 20b 第二の外輪 21a 第一の内輪軌道 21b 第二の内輪軌道 22 保持器 23、23a 抑え部材 24 圧縮コイルばね 25 シールリング 27 係止部 29a 第一の内輪 29b 第二の内輪 30 座板 31 ねじ 32 圧縮ばね 33 内輪間座
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D109 BA14 BA18 BA20 BA25 BB04 BB13 BB16 BB21 BB27 BB31 BC11 5H605 AA04 AA05 BB05 CC01 CC02 CC04 EA12 EA19 EB10 EB23 EB28 EB38 EB39 FF10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸と、この軸の周囲にこの軸と同心に配
    置された相手部材と、この相手部材の軸方向一端部の直
    径方向内側部分に設けた第一の外輪軌道と、上記軸の一
    部で上記第一の外輪軌道と対向する部分の直径方向外側
    部分に設けた第一の内輪軌道と、上記第一の外輪軌道と
    上記第一の内輪軌道との間に複数の玉を転動自在に設け
    る事により構成した第一の玉軸受と、上記相手部材の軸
    方向他端部の直径方向内側部分に設けた第二の外輪軌道
    と、上記軸の一部で上記第二の外輪軌道と対向する部分
    に設けた第二の内輪軌道と、上記第二の外輪軌道と上記
    第二の内輪軌道との間に複数の玉を転動自在に設ける事
    により構成した第二の玉軸受とを備え、上記軸又は相手
    部材のうちの何れか一方の部材を固定し、この軸又は相
    手部材のうちの何れか他方の部材をこの一方の部材に対
    し回転自在に支持するスピンドルモータに於いて、上記
    第一、第二の玉軸受を構成する複数の玉をセラミック製
    としており、上記第一、第二の内輪軌道は、上記軸の外
    周面又はこの軸に外嵌固定した第一、第二の内輪の外周
    面に、それぞれ形成しており、上記第一の外輪軌道は上
    記相手部材の内周面に嵌合固定した第一の外輪の内周面
    に形成しており、上記第二の外輪軌道は上記相手部材の
    内周面に隙間嵌により嵌合した第二の外輪の内周面に形
    成しており、上記第二の外輪と上記相手部材又はこの相
    手部材に固定の部材との間に、上記第二の外輪を軸方向
    に押圧する弾性部材が設けられており、上記第一、第二
    の玉軸受には、この弾性部材により予圧が付与されてい
    る事を特徴とするスピンドルモータ。
  2. 【請求項2】 軸と、この軸の周囲にこの軸と同心に配
    置された相手部材と、この相手部材の軸方向一端部の直
    径方向内側部分に設けた第一の外輪軌道と、上記軸の一
    部で上記第一の外輪軌道と対向する部分の直径方向外側
    部分に設けた第一の内輪軌道と、上記第一の外輪軌道と
    上記第一の内輪軌道との間に複数の玉を転動自在に設け
    る事により構成した第一の玉軸受と、上記相手部材の軸
    方向他端部の直径方向内側部分に設けた第二の外輪軌道
    と、上記軸の一部で上記第二の外輪軌道と対向する部分
    に設けた第二の内輪軌道と、上記第二の外輪軌道と上記
    第二の内輪軌道との間に複数の玉を転動自在に設ける事
    により構成した第二の玉軸受とを備え、上記軸又は相手
    部材のうちの何れか一方の部材を固定し、この軸又は相
    手部材のうちの何れか他方の部材をこの一方の部材に対
    し回転自在に支持するスピンドルモータに於いて、上記
    第一、第二の玉軸受を構成する複数の玉をセラミック製
    としており、上記第一、第二の外輪軌道は、上記相手部
    材の内周面又はこの相手部材に内嵌固定した第一、第二
    の外輪の内周面に、それぞれ形成しており、上記第一の
    内輪軌道は上記軸の外周面に嵌合固定した第一の内輪の
    外周面に形成しており、上記第二の内輪軌道は上記軸の
    外周面に隙間嵌により嵌合した第二の内輪の外周面に形
    成しており、上記第二の内輪と上記軸又はこの軸に固定
    の部材との間に、上記第二の内輪を軸方向に押圧する弾
    性部材が設けられており、上記第一、第二の玉軸受に
    は、この弾性部材により予圧が付与されている事を特徴
    とするスピンドルモータ。
  3. 【請求項3】 導電性を有する材料により造った円環状
    のシールリングを、相手部材の一部内周面と軸の一部外
    周面との間に設けた、請求項1、2の何れかに記載した
    スピンドルモータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載したスピン
    ドルモータにより回転駆動されるハードディスクを備え
    たハードディスクドライブ装置。
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