JP2000087965A - 軸受装置およびディスク駆動用モータ - Google Patents

軸受装置およびディスク駆動用モータ

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JP2000087965A
JP2000087965A JP10257254A JP25725498A JP2000087965A JP 2000087965 A JP2000087965 A JP 2000087965A JP 10257254 A JP10257254 A JP 10257254A JP 25725498 A JP25725498 A JP 25725498A JP 2000087965 A JP2000087965 A JP 2000087965A
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Shigeji Sumi
茂治 角
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Nidec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1個の軸受であっても回転特性の悪化を防止
する。 【解決手段】 内輪3側から延設した環状の延設部材9
の弾性によって、摺動部材10を介して外輪2の上端側
をスラスト方向Aに押圧することで軸受部分に予圧を与
えている。このため、外輪2と内輪3との間に設けられ
た複数の玉部材4に隙間がなくなってガタがなくなり、
従来のように軸受部分の支持剛性の低下はなく回転特性
の悪化を防止することができる。この回転駆動時には、
外輪2側または内輪3側が回転することになり、環状の
予圧部材7は摺動部材10を介して、外輪2の上側を押
圧して予圧を与えつつ低摩擦状態で摺動している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば記録ディス
ク装置などに用いられる軸受装置および、この軸受装置
を介して記録媒体を回転駆動させるディスク駆動用モー
タに関する。
【0002】
【従来の技術】この記録ディスク装置は、例えばパーソ
ナルコンピュータやワークステーションなどに内蔵され
ており、ハードディスク(HD)、CD−ROMや光磁
気ディスク(MO)、フロッピーディスク(FD)、デジ
タルビデオディスク(DVD)などの記録媒体をディス
ク駆動用モータで回転駆動させて記録媒体に対してデー
タを読み込みまたは書き込み可能なようになっている。
【0003】このディスク駆動用モータの軸受は、安定
な回転駆動のために、2個の軸受を軸方向または径方向
に並設させて回転体を回転支持するようになっていると
共に、スラスト荷重を受けることができる2個の軸受を
対にして用い、2個の軸受に対して予めスラスト荷重が
常に加わっているようにすることで、軸受の隙間を殺し
てガタをなくし、さらに軸受部分の剛性を高めて回転体
を回転支持するようになっている。このスラスト荷重
を、以下で予圧という。
【0004】近年、記録ディスク装置は、薄型化、小型
化の要請にともない、その構成部品であるディスク駆動
用モータも薄型化、小型化が望まれている。記録ディス
ク装置は、これまでの2個の軸受から1個の軸受とする
ことで軸受スペースをなくして薄型化、小型化すること
ができるが、この場合のディスク駆動用モータの一部縦
断面構成を図8に示している。
【0005】図8は、従来のディスク駆動用モータの概
略構成を模式的に示す一部縦断面図である。図8におい
て、記録ディスク装置70はインナーロータタイプであ
り、固定部材71の中央孔に設けられた1個の軸受部7
2を介して回転自在に立設されたシャフト73と、この
シャフト73の上端部に連結され上面に記録ディスク7
7を搭載して回転可能なロータハブ74と、このロータ
ハブ74の外周側面に設けられた環状の永久磁石よりな
る駆動用磁石75と、この内周上面に記録ディスク77
を磁気吸引するために設けられたクランプ磁石78と、
この駆動用磁石75の外周側面に対向するようにシャフ
ト73の軸心と同心状に配置された環状の鉄心コアにコ
イルが巻装されてなるステータ76とを有し、シャフト
73、ロータハブ74および駆動用磁石75が1個の軸
受部72で支持されて、駆動用磁石75とステータ76
による電磁力によって回転駆動するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成におい
て、軸受が1個であるため、従来のように予圧(上記ス
ラスト荷重)をかけて軸受部分のガタをなくして剛性を
高めることができないため、環状の駆動用磁石75に対
して環状のステータ76が若干下方に位置させること
で、シャフト73、ロータハブ74および駆動用磁石7
5に対して下向きの磁力を働かせ、軸受部72の外輪7
2b側に対して内輪72a側を下げるように予圧を与え
ることが考えられる。このように、駆動用マグネットと
ステータとで予圧を付与する場合、それらが形成される
ギャップ長によって予圧が決まるため、予圧は組立て誤
差の影響を受け、組立てにおける手間がかかり過ぎて歩
留まりが悪化してコスト面に影響する。
【0007】また、1個の軸受部72で軸支しつつ、駆
動用磁石75とステータ76による磁力により、軸受部
72の外輪72b側に対して内輪72a側を下げる方向
(シャフト73の軸方向)に予圧を与えるように構成し
たとしても、ロータハブ74および駆動用磁石75によ
る下向きの磁力は、上記ギャップ長のばらつきでシャフ
ト73の軸方向に対する保持力が一定ではなく十分でも
ないため、軸受の隙間を殺しきれず多少のガタが存在し
て、軸受部分に必要な支持剛性が得られず、回転特性が
良好ではないという性能面の問題を有していた。
【0008】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、1個の軸受であっても組立てが容易で回転特性の悪
化を防止することができる軸受装置および、それを用い
たディスク駆動用モータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の軸受装置は、外
輪と内輪との間に複数の玉部材が介装され複数の玉部材
を介して外輪側と内輪側が相対的に回転自在な軸受装置
において、外輪側と内輪側のうち一方側から他方側にス
ラスト方向の予圧を与える予圧部材を有したことを特徴
とするものである。
【0010】ここで、スラスト方向とは軸方向に平行な
方向であり、また、予圧とは、軸受部分の隙間を殺しガ
タをなくして軸受剛性を高めるために、軸受に対して予
め加えるスラスト方向の荷重である。また、外輪側や内
輪側とは、外輪や内輪の場合だけではなく、外輪や内輪
が固定された固定体や回転体を含んでいる。
【0011】1個の軸受による軸支持では、従来の2個
の軸受のように軸受部分に予圧をかけることができない
ため、軸受部分の支持剛性が低下するが、上記構成によ
り、1個の軸受であっても、外輪側と内輪側のうち少な
くとも何れかに予圧部材でスラスト方向の必要な予圧を
与えれば、外輪と内輪との間に設けられた複数の玉部材
にガタがなくなり、軸受部分の支持剛性の低下がなくな
って回転特性の悪化は防止され得る。また、機械的に予
圧を与えているので、従来の電磁力による予圧の場合と
は異なりギャップ長による予圧への影響はなく、必要な
予圧が容易に得られ、組立てで手間取ることもない。
【0012】また、好ましくは、本発明の軸受装置にお
ける予圧部材は、一方側(内周側)から他方側(外周
側)に延設された延設部材と、この延設部材に取り付け
られ他方側と対向する面が少なくとも低摩擦状態に処理
された摺動部材とを有している。なお、予圧部材の予圧
の大きさは、予圧部材のみならず従来の磁力との併用で
あってもよいが、この磁力を得るには軸方向の寸法がそ
れだけ大きくなるため、軸方向の寸法に制約がある場合
は、予圧部材から得る割合を大きくする等の調整をする
とよい。
【0013】この構成により、外輪側と内輪側が相対的
に回転することになるが、予圧部材は、外輪側と内輪側
を相対的に回転させつつ予圧を付与する延設部材と摺動
部材との簡単な構成となる。
【0014】また、好ましくは、本発明の軸受装置にお
ける延設部材は弾性部材で構成され、摺動部材は、潤滑
油が含侵された多孔質材で構成されている。
【0015】この構成により、延設部材が弾性部材であ
れば、必要な予圧が延設部材の弾性によって容易に得ら
れ、また、摺動部材が潤滑油含侵の多孔質材であれば、
摺動表面がより安定した低摩擦状態となる。
【0016】また、好ましくは、本発明のディスク駆動
用モータは、請求項1〜3の何れかに記載の軸受装置を
介して、記録媒体を回転駆動させることを特徴とするも
のである。
【0017】この構成により、1個の軸受であっても簡
単な構成で軸受部分の支持剛性の低下が抑えられ安定な
回転特性が得られることから、1個の軸受とすること
で、軸受部品点数が削減されると共に、軸受スペースが
省かれてディスク駆動用モータの薄型化、小型化が図ら
れる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る軸受装置およ
びディスク駆動用モータの実施形態について図面を参照
して説明するが、本発明は以下に示す実施形態に限定さ
れるものではない。
【0019】(実施形態1)図1は本発明の実施形態1
の軸受装置の概略構成を模式的に示す一部縦断面図であ
る。
【0020】図1において、軸受装置1は中空の環状に
構成されており、環状の外輪2と内輪3との間に複数の
玉部材4が保持器(図示せず)によって介装され、複数
の玉部材4を介して外輪2側と内輪3側とが相対的に回
転自在に構成されている。この内輪3の内周側の中空部
に軸部材5が圧入固定されて支持され、外輪2の外周側
に所定部材6の孔部が外嵌固定されて、軸部材5および
内輪3と所定部材6および外輪2とが複数の玉部材4を
介して相対的に回転自在に構成されている。また、外輪
2および内輪3の上側には、内輪3の上側から外輪2の
上側に延設され外輪2の上端面を押圧して軸方向に平行
なスラスト方向Aの予圧を与える環状の予圧部材7が設
けられている。
【0021】この玉部材4が収容される外輪2の内周面
は、下方ほど内径寸法が拡径したテーパ面8に構成され
ており、スラスト方向Aの予圧を外輪2の上端面側に与
えて外輪2をスラスト方向Aに移動させることで、軸受
部分の隙間を殺してガタをなくし、さらに軸受部分の剛
性を高めて、より安定した回転支持を行うことができる
ようになっている。
【0022】また、予圧部材7は、内輪3側から外輪2
側に延設された板状で環状の延設部材9と、外輪2側の
上端部と延設部材9の外周部下面との間に介装され、摺
動性を良好とするために、少なくとも表面が低摩擦状態
に処理された摺動部材10とを有している。この延設部
材9は、バネ性のある金属弾性材料などの弾性部材で構
成され、中央部分が中空で内周部9aが下方に直角に折
り曲げられ、これと同様に、外周部9bも下方に直角に
折り曲げられて断面コ字状で環状の皿バネに構成されて
いる。この延設部材9の環状の内周部9aは、内輪3の
上側内周部に設けられた環状の段部に直接嵌合してかし
められるか、または接着されて固定され、また、環状の
外周部9bは、外輪2の上側外周角部に摺動部材10を
介して係合している。この摺動部材10は、潤滑油が含
侵された多孔質材の合金(または潤滑油が含侵されてい
ない多孔質材の合金)であってもよく、摺動表面が低摩
擦状態となるように面粗度を小さく構成してもよく、外
輪2の上側外周角部に対向する摺動表面が外輪2に予圧
を与えつつ低摩擦状態で摺動可能になっていればよい。
摺動部材10が、潤滑油が含侵された多孔質材の合金の
場合には、摺動すると、摺動部材10の摺動面から潤滑
油が滲み出て潤滑性がいっそう良好な滑り軸受となる。
【0023】上記構成により、内輪3側の軸部材5と外
輪2側の所定部材6とが相対的に軸受装置1を介して回
転駆動する場合に、軸受装置1の外輪2の上端側に対し
て、延設部材9の弾性によって摺動部材10をスラスト
方向Aに押しつけて常に必要な予圧を与えつつ、摺動部
材10と外輪2の上端面とは相対的に回転すると共に、
それらの間で低摩擦状態で摺動する。
【0024】このようにして、内輪3側から外方に延設
した環状の延設部材9の弾性によって、摺動部材10を
介して外輪2の上端側をスラスト方向Aに押圧すること
で軸受部分に予圧を与えている。このため、外輪2と内
輪3との間に設けられた複数の玉部材4に隙間がなくな
ってガタがなくなり、従来のように軸受部分の支持剛性
の低下はなく回転特性の悪化もない。また、機械的に予
圧を与えているため、従来の磁力による予圧の場合とは
異なりギャップ長による予圧への影響はなく、必要な予
圧が容易に得られて、組立てで手間取ることもない。
【0025】また、このように、外輪2側と内輪3側が
相対的に回転することになるが、外輪2側と内輪3側を
相対的に回転させつつ、潤滑油含侵の多孔質材の摺動部
材10を介して弾性部材の延設部材9で外輪2の上端側
に予圧を付与するようにしているため、1個の軸受であ
っても簡単な構成で軸受部分の必要な支持剛性を得るこ
とができて回転特性が安定化する。
【0026】さらに、延設部材9が弾性部材であるた
め、必要な予圧を延設部材9の弾性によって容易に得る
ことができ、また、摺動部材10が潤滑油含侵の多孔質
材であるため、摺動表面をより安定した低摩擦状態とす
ることができる。
【0027】(実施形態2)本実施形態2では、上記実
施形態1の環状の予圧部材7と同様の作用効果を奏する
予圧部材を、アウターロータタイプのディスク駆動用モ
ータに適応させた場合である。
【0028】図2は本発明の実施形態2のディスク駆動
用モータの概略構成を模式的に示す縦断面図であり、図
3は図2のB部近傍の拡大図である。
【0029】図2および図3において、ディスク駆動用
モータ11は、固定部材12の中央部に設けられ予圧部
材13で軸受部分に常に予圧が与えられる環状の1個の
軸受装置14と、この軸受装置14を介して回転自在に
立設されたシャフト15と、このシャフト15が連結さ
れ上面側に記録ディスク(図示せず)を搭載して回転可
能なロータハブ16と、このロータハブ16の外周側面
に設けられた環状の永久磁石よりなる駆動用磁石17
と、この内周上面に記録ディスクを磁気吸引するために
設けられたクランプ磁石16aと、この駆動用磁石17
の内周側面に対向するようにシャフト15の軸心と同心
状に配置された環状のコイルよりなるステータ18とを
有し、シャフト15、ロータハブ16および駆動用磁石
17が1個の軸受装置14で軸支されて、駆動用磁石1
7とステータ18による電磁力によって回転駆動するよ
うになっている。
【0030】この軸受装置14の予圧部材13は軸受装
置1の場合と略同様であり、外輪22と内輪23との間
に複数の玉部材24が介装され複数の玉部材24を介し
て外輪22側と内輪23側が相対的に回転自在に構成さ
れており、内輪23側から外輪22側にスラスト方向A
の予圧を与えるようになっている。
【0031】この予圧部材13は、その中央孔側(一端
側)が内輪23の上端側とその上方部材25との間に挟
持されつつ固定され、その中央孔側(一端側)から外方
の外輪22の上端側に延設され、外輪22の上方で膨れ
た空間部分を有した板状で環状の延設部材26と、延設
部材26の膨れた空間部分内に収容され外輪22の上端
部を押圧するように、少なくともその押圧表面が低摩擦
状態に処理された摺動部材27とを有している。この延
設部材26はバネ性を有する金属バネ材などの弾性部材
で構成され、摺動部材27は、潤滑油が含侵された多孔
質材などで構成されている。なお、固定部材12の上面
内周部に環状の凹部12bがあるが、この凹部12bは
予圧部材13の逃がしであるとともに、摺動部材27か
ら潤滑油が滲み出た場合の貯溜部としても作用して潤滑
油がそれ以上広がらないように配慮されている。
【0032】上記構成により、コイルへの通電によるス
テータ18および駆動用磁石17の磁気回路部の駆動
で、シャフト15に対して軸受装置11を介して支持さ
れた状態でロータハブ16が記録ディスク(図示せず)
を搭載した状態で回転駆動することになる。このとき、
軸受装置11の外輪22の上端側に対して、延設部材2
6の弾性によって摺動部材27をスラスト方向Aに押し
つけて常に予圧を与えつつ、摺動部材27と外輪22の
上端面とは相対的に回転していると共に、それらの間で
低摩擦状態で摺動している。
【0033】このように、軸受装置の内輪23はシャフ
ト15を含む回転体を支持し、外輪22は固定体を支持
して、これらの回転体と固定体を互いに回転自在に支持
する軸受装置の取付構造において、その内輪23の上端
面と回転体の上方部材25との間に弾性部材である延設
部材26を挟持して固定し、その弾性部材が外輪22の
上端面を摺動自在に軸方向に押圧して取り付けられたこ
とにより、簡単な構成で1個の軸受装置11であっても
その軸受部分に均一で必要な予圧を与えることができて
シャフト15を含む回転体に対する支持剛性を維持で
き、その支持剛性の低下を抑えることができて、より安
定な回転特性を得ることができる。このことから、1個
の軸受とすることで部品点数を削減することができると
共に、軸受スペースを省くことができて、ディスク駆動
用モータの薄型化、小型化を達成することができる。
【0034】(実施形態3)上記実施形態2のディスク
駆動用モータ11はアウターロータタイプであるが、本
実施形態3のディスク駆動用モータはインナーロータタ
イプの場合であり、予圧部材が弾性部材と摺動部材を兼
ねた場合である。
【0035】図4は本発明の実施形態3のディスク駆動
用モータの概略構成を模式的に示す縦断面図である。
【0036】図4において、ディスク駆動用モータ31
は、固定部材32の中央孔に設けられ予圧部材33で軸
受部分に常に予圧を与えている環状の1個の軸受装置3
4と、この軸受装置34を介して回転自在に立設された
シャフト35と、このシャフト35の上端部に連結され
その上面側に記録ディスク(図示せず)を搭載して回転
可能なロータハブ36と、このロータハブ36の外周側
面に設けられた環状の永久磁石よりなる環状の駆動用磁
石37と、この内周上面に記録ディスクを磁気吸引する
ために設けられたクランプ磁石39と、この環状の駆動
用磁石37の外周側面に対向するようにシャフト35の
軸心と同心状に配置された環状のコイルよりなるステー
タ38とを有し、シャフト35、ロータハブ36および
駆動用磁石37が1個の軸受装置34で軸支されて、駆
動用磁石37とステータ38による電磁力によって回転
駆動するようになっている。
【0037】この軸受装置34は、外輪42と内輪43
との間に複数の玉部材44が介装され複数の玉部材44
を介して外輪42側と内輪43側が相対的に回転自在に
構成されており、予圧部材33は、内輪43の上端側か
ら外輪42の上端側に延設されて外輪42の上端面をス
ラスト方向Aに押圧して軸受部分に予圧を与えるように
なっている。
【0038】つまり、この環状の予圧部材33は、上記
軸受装置1,11の場合とは異なり、1つの部材から構
成されており、その中央孔側(一端側)が内輪43の上
端側とその上方の回転側部材45との間に挟持されつつ
固定され、その中央孔側(一端側)から外輪42の上端
側に外周端部が延設され、外周端部下面で外輪42の上
端面を押圧し、かつ、外輪42の上端面は、その押圧表
面が低摩擦状態にするべくその接触面積が少なくなるよ
うに曲面状に構成している。この予圧部材33はバネ性
を有する金属バネ材などの弾性部材で構成され、その押
圧摺動面は低摩擦状態となるように面粗度をできるだけ
小さく構成している。
【0039】上記構成により、コイルへの通電によるス
テータ38および駆動用磁石37の磁気回路部の駆動
で、シャフト35に対して軸受装置34を介して支持さ
れた状態でロータハブ36が記録ディスク(図示せず)
を搭載した状態で回転駆動することになる。このとき、
軸受装置34の外輪42の上端面の曲面部側に対して、
予圧部材33の弾性によってその外周端部下面をスラス
ト方向Aに押しつけて軸受部分に常に均一で必要な予圧
を与えつつ、予圧部材33の外周端部下面と外輪22の
上端凸部とは相対的に回転していると共に、それらの間
で低摩擦状態で摺動している。
【0040】このように、軸受装置の内輪43はシャフ
ト35を含む回転体を支持し、外輪42は固定体を支持
して、これらの回転体と固定体を互いに回転自在に支持
する軸受装置34の取付構造において、その固定体側に
は、回転体(本実施形態3では外輪42の上端面)を軸
方向に押圧(予圧)する弾性部材である予圧部材33が
取り付けられているため、1個の軸受装置34であって
も簡単な構成でその軸受部分に予圧を与えることができ
てシャフト35を含む回転体に対する支持剛性を維持で
き、その支持剛性の低下を抑えることができて、より安
定な回転特性を得ることができる。このことから、1個
の軸受とすることで部品点数を削減することができると
共に、軸受スペースを省くことができて、ディスク駆動
用モータの薄型化、小型化を達成することができる。ま
た、予圧部材が摺動部材を兼ねているため、部材点数が
削減される。
【0041】(実施形態4)本実施形態4では、上記実
施形態3のディスク駆動用モータ31と同様にインナー
ロータタイプであり、予圧部材が弾性部材と摺動部材を
兼ねており、かつ軸受装置の下側に配設された予圧部材
が外輪に直接固定され、内輪を押圧して予圧を与える場
合である。
【0042】図5は、本発明の実施形態4のディスク駆
動用モータの概略軸受構成を模式的に示す要部縦断面図
である。
【0043】図5において、軸受装置51は、外輪52
と内輪53との間に複数の玉部材54が介装され複数の
玉部材54を介して外輪52側と内輪53側が相対的に
回転自在に構成されており、予圧部材55は環状に構成
されており、外輪52の環状の下端側段部から内輪53
の下端面側に延設されて内輪53の下端面をスラスト方
向(上方向)A′に押圧して軸受部分に予圧を与えるよ
うになっている。
【0044】つまり、この予圧部材55は、その環状の
中央孔側が外輪52の環状の下端側段部に圧入嵌合して
固定されており、その環状の内周側が内輪53の下端面
側に延設され、その内周端縁部下面で内輪53の下端面
を押圧して予圧を軸受部分に与えている。この予圧部材
55はバネ性を有する金属バネ材などの弾性部材で構成
されており、途中で下方に膨れるような曲線部分を持た
せることで、よりバネ性を得るようにしている。
【0045】本実施形態4においても上記実施形態3と
同様に、簡単な構成で1個の軸受装置51であってもそ
の軸受部分に予圧を与えることができてシャフト35を
含む回転体に対する支持剛性を維持でき、その支持剛性
の低下を抑えることができて、より安定な回転特性を得
ることができる。このことから、1個の軸受とすること
で部品点数を削減することができると共に、軸受スペー
スを省くことができて、ディスク駆動用モータの薄型
化、小型化を達成することができる。
【0046】(実施形態5)本実施形態5では、上記実
施形態2のディスク駆動用モータ11と同様にアウター
ロータタイプであり、予圧部材が軸受装置の下側に配設
され、予圧部材は外輪が固定された固定体に固定され、
内輪が固定された回転体(シャフト下面)を摺動部材を
介して押圧して予圧を与える場合である。
【0047】図6は、本発明の実施形態5のディスク駆
動用モータの概略構成を模式的に示す縦断面図であり、
図7は、図6の予圧部材を下方から見た下面図であっ
て、図2のアウターロータタイプのディスク駆動用モー
タと同様の作用効果を奏する部材には同一の符号を付し
てその説明を省略する。
【0048】図6および図7において、軸受装置61
は、外輪62と内輪63との間に複数の玉部材64が介
装され複数の玉部材64を介して外輪62側と内輪63
側が相対的に回転自在に構成されている。また、予圧部
材65は板状で環状に構成され、環状の外周縁部65a
が平坦に構成され、この外周縁部65aに内周側に連な
り中心に向けて下方に傾斜する傾斜部65bを介して中
央部65cが平坦に構成されている。この予圧部材65
はバネ性を有する金属バネ材などの弾性部材で構成され
ており、この中央部65cにおいて、その中央孔から中
央部65cの途中まで複数の放射状の切り込み65dが
設けられて、よりバネ性を持たせるようにしている。ま
た、固定部材12aの下面内周部にはその中央孔と同心
状に円形の段部(凹部)が形成されており、この円形段
部内に予圧部材65の平坦な外周縁部65aが嵌合して
固定(本実施形態5では圧入および接着)されている。
【0049】また、この予圧部材65とシャフト15a
の下端部との間には円形の摺動部材66が介装されてお
り、シャフト15aの下端部は摺動部材66との摩擦が
低摩擦状態となるように接触面積が小さくするように凸
曲面状に構成されている。この摺動部材66は、テフロ
ン等の樹脂で構成され、摺動面が低摩擦状態となってい
る。このようにして、軸受装置61の下側において、弾
性部材の予圧部材65は外輪62が固定された固定部材
12aに固定され、予圧部材65の弾性力によって回転
体(シャフト15aの下端凸曲面)を介して内輪63を
軸方向(上方向)に押圧して予圧を与えるようになって
いる。
【0050】以上のように、軸受装置61の内輪63は
シャフト15aを含む回転体を支持し、外輪62は固定
体を支持して、これらの回転体と固定体を互いに回転自
在に支持する軸受装置の取付構造において、その固定体
である固定部材12aには、シャフト15aの下端部を
介して内輪63を軸方向(上方向)に押圧する弾性部材
である予圧部材65が取り付けられているため、1個の
軸受装置61であっても簡単な構成でその軸受部分に予
圧を与えることができてシャフト15aを含む回転体に
対する支持剛性を維持でき、その支持剛性の低下を抑え
ることができて、より安定な回転特性を得ることができ
る。このことから、1個の軸受とすることで軸受の個数
を削減することができると共に、軸受スペースを省くこ
とができて、ディスク駆動用モータの薄型化、小型化を
達成することができる。
【0051】なお、上記実施形態2〜5では、記録ディ
スク装置のディスク駆動用モータは、フロッピーディス
ク(FD)を回転駆動するためのディスク駆動用モータ
を一例に説明したが、これに限らず、フロッピーディス
ク(FD)の他にハードディスク(HD)、CD−RO
Mや光磁気ディスク(MO)、デジタルビデオディスク
(DVD)を回転駆動する記録ディスク装置のディスク
駆動用モータであってもよい。これらの場合にも上記各
実施形態2〜5と同様に、内輪が外輪、または外輪が内
輪を軸方向に押圧(予圧)するような構造であって、予
圧部材が、一方側に固定され、他方側において摺動自在
で押圧可能に設けられているように構成すればよい。
【0052】また、上記実施形態1〜3では、軸受装置
1,11,34の上側において、予圧部材が内輪に直接
固定(挟持も含む)され、外輪を押圧して予圧を与える
ように構成し、また、上記実施形態4では、軸受装置5
1の下側において、予圧部材が外輪に直接固定(挟持も
含む)され、内輪を押圧して予圧を与えるように構成
し、さらには、上記実施形態5では、軸受装置61の下
側において、予圧部材は外輪が固定された固定体に固定
され、内輪が固定された回転体(シャフト下面)を押圧
して予圧を与えるように構成したが、これらに限らず、
予圧部材の固定側が、内輪、外輪、内輪が固定された固
定体または回転体、外輪が固定された固定体または回転
体の何れかに固定され、かつ、予圧部材の摺動押圧側
(予圧付与側)が、内輪、外輪、内輪が固定された固定
体または回転体、外輪が固定された固定体または回転体
の何れかに対して摺動押圧(予圧付与)されるように構
成してもよい。
【0053】さらに、上記実施形態1〜5では、外輪側
と内輪側のうち一方側から他方側にスラスト方向の予圧
を与える予圧部材を上または下側に設けたが、外輪側と
内輪側のうち一方側から他方側にスラスト方向の予圧を
与える予圧部材を上下に2つ設けてもよく、また、外輪
側と内輪側のうち一方側から他方側、および他方から一
方にスラスト方向の予圧を与える予圧部材を上および下
側に設けてもよい。また、上記実施形態1〜5の予圧部
材7,13,33,55,65の摺動表面を低摩擦状態
にする手段として上述以外に潤滑性を有する被膜を設け
るようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上のように請求項1によれば、外輪側
と内輪側のうち少なくとも何れかに予圧部材でスラスト
方向に予圧を与えるため、外輪と内輪との間に設けられ
た複数の玉部材にガタがなくなり、従来のように軸受部
分の支持剛性の低下はなく回転特性の悪化を防止するこ
とができる。また、機械的に予圧を与えているため、従
来の電磁力による予圧の場合とは異なりギャップ長によ
る予圧への影響はなく、必要な予圧が容易に得られて、
組立てで手間取ることもない。
【0055】また、外輪側と内輪側が相対的に回転する
ことになるが、請求項2によれば、予圧部材は、外輪側
と内輪側を相対的に回転させつつ予圧を付与する延設部
材と摺動部材との簡単な構成とすることができる。
【0056】また、請求項3によれば、延設部材が弾性
部材であるため、必要な予圧を延設部材の弾性によって
容易に得ることができ、また、摺動部材が潤滑油含侵の
多孔質材であるため、摺動表面をより安定した低摩擦状
態とすることができる。
【0057】また、請求項4によれば、1個の軸受であ
っても簡単な構成で軸受部分の支持剛性の低下を抑える
ことができて、より安定な回転特性を得ることができる
ことから、1個の軸受として軸受の部品点数を削減する
ことで、軸受スペースを省くことができて、ディスク駆
動用モータを薄型化、小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の軸受装置の概略構成を模
式的に示す一部縦断面図である。
【図2】本発明の実施形態2のディスク駆動用モータの
概略構成を模式的に示す縦断面図である。
【図3】図2のB部近傍の拡大図である。
【図4】本発明の実施形態3のディスク駆動用モータの
概略構成を模式的に示す縦断面図である。
【図5】本発明の実施形態4のディスク駆動用モータの
概略軸受構成を模式的に示す要部縦断面図である。
【図6】本発明の実施形態5のディスク駆動用モータの
概略構成を模式的に示す縦断面図である。
【図7】図6の予圧部材を下方から見た下面図である。
【図8】従来のディスク駆動用モータの概略構成を模式
的に示す一部縦断面図である。
【符号の説明】
1,14,34,51,61 軸受装置 2,22,42,52,62 外輪 3,23,43,53,63 内輪 4,24,44,54,64 玉部材 5,15,35,15a 軸部材 7,13,33,55,65 予圧部材 9,26,66 延設部材 10,27 摺動部材 11,31 ディスク駆動用モータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪と内輪との間に複数の玉部材が介装
    され前記複数の玉部材を介して前記外輪側と内輪側が相
    対的に回転自在な軸受装置において、 前記外輪側と内輪側のうち少なくとも一方側から他方側
    にスラスト方向の予圧を与える予圧部材を有したことを
    特徴とする軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記予圧部材は、前記一方側から他方側
    に延設された延設部材と、この延設部材に取り付けられ
    前記他方側と対向する面が少なくとも低摩擦状態に処理
    された摺動部材とを有したことを特徴とする請求項1に
    記載の軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記延設部材は弾性部材で構成され、前
    記摺動部材は、潤滑油が含侵された多孔質材で構成され
    たことを特徴とする請求項2に記載の軸受装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の軸受装置
    を介して、記録媒体を回転駆動させることを特徴とする
    ディスク駆動用モータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006010655A1 (de) * 2006-03-08 2007-09-20 Minebea Co., Ltd. Wälzlager mit Vorspannung
JP2017036045A (ja) * 2016-11-10 2017-02-16 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置

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DE102006010655B4 (de) * 2006-03-08 2011-07-07 Minebea Co., Ltd. Wälzlager mit Vorspannung
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