JP2000217186A - スピ―カ―・シミュレ―タおよびミキサ― - Google Patents

スピ―カ―・シミュレ―タおよびミキサ―

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JP2000217186A
JP2000217186A JP1377999A JP1377999A JP2000217186A JP 2000217186 A JP2000217186 A JP 2000217186A JP 1377999 A JP1377999 A JP 1377999A JP 1377999 A JP1377999 A JP 1377999A JP 2000217186 A JP2000217186 A JP 2000217186A
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Koji Iida
厚二 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ある特性を備えたスピーカーを用いた場合にお
いて、当該スピーカーから聴感上異なる複数の特性の楽
音を放音させることを可能にして、当該あるスピーカー
を用いて各種のスピーカーを模擬することができるよう
にするとともに、特性の互いに異なる複数のスピーカー
のいずれを用いた場合であっても、各種のスピーカーを
模擬をすることができるようにする。 【解決手段】楽音信号を入力して放音するスピーカーを
選択する第1の選択手段と、上記スピーカーとは異なる
スピーカーを選択する第2の選択手段と、上記第1の選
択手段によって選択されたスピーカーの有する特性と上
記第2の選択手段によって選択されたスピーカーの有す
る特性とに基づいて、上記第1の選択手段によって選択
されたスピーカーから放音される楽音信号の特性を制御
する制御手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカー・シミ
ュレータおよびミキサーに関し、さらに詳細には、ある
スピーカーから放音される楽音の聴感上の特性を変化さ
せることを可能にして、各種のスピーカーから放音され
る楽音の聴感上の特性を模擬(シミュレート)すること
ができるスピーカー・シミュレータおよび当該スピーカ
ー・シミュレータを内蔵するミキサーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、あるスピーカーを用いて楽音
信号を楽音に変換して空間に放音する場合に、当該楽音
の聴感上の特性は、当該スピーカーの有する特性、例え
ば、周波数特性などに応じて決定されることが知られて
いる。
【0003】ところで、一般に、楽音信号が実際に聴取
される楽音としてスピーカーから放音された場合、聴感
上所望の楽音であるか否かを判断するに際しては、ある
特性のスピーカーから放音された楽音を基準にして判断
していた。
【0004】このため、あるスピーカーを用いた場合に
おいては聴感上所望の楽音であると判断される楽音信号
について、当該あるスピーカーとは特性の異なる他のス
ピーカーを用いて放音させた場合には、当該他のスピー
カーから放音される楽音は聴感上所望の楽音とは判断さ
れないことがあった。
【0005】従って、上記したようにスピーカーの有す
る特性によって、上記判断結果が異なることを回避する
ためには、楽音信号を種々の特性のスピーカーを用いて
放音させなければならないという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、ある特性を備えたスピ
ーカーを用いた場合において、当該スピーカーから聴感
上異なる複数の特性の楽音を放音させることを可能にし
て、当該あるスピーカーを用いて各種のスピーカーを模
擬することができるようにするとともに、特性の互いに
異なる複数のスピーカーのいずれを用いた場合であって
も、各種のスピーカーを模擬をすることができるように
したスピーカー・シミュレータおよびミキサーを提供し
ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1に
記載の発明は、楽音信号を入力して放音するスピーカー
を選択する第1の選択手段と、上記スピーカーとは異な
るスピーカーを選択する第2の選択手段と、上記第1の
選択手段によって選択されたスピーカーの有する特性と
上記第2の選択手段によって選択されたスピーカーの有
する特性とに基づいて、上記第1の選択手段によって選
択されたスピーカーから放音される楽音信号の特性を制
御する制御手段とを有するようにしたものである。
【0008】従って、本発明のうち請求項1に記載の発
明によれば、制御手段によって第1の選択手段によって
選択されたスピーカーの有する特性と第2の選択手段に
よって選択されたスピーカーの有する特性とに基づい
て、上記第1の選択手段によって選択されたスピーカー
から放音される楽音信号の特性が制御されることになる
ので、第1の選択手段によって選択されたスピーカーか
ら放音される楽音信号は、第2の選択手段によって選択
されたスピーカーの有する特性を備えたものとなり、第
1の選択手段によって選択されたスピーカーを用いて、
第2の選択手段によって選択されたスピーカーを模擬す
ることができる。
【0009】また、本発明のうち請求項2に記載の発明
は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記
制御手段は、上記第1の選択手段によって選択されたス
ピーカーの有する周波数特性と上記第2の選択手段によ
って選択されたスピーカーの有する周波数特性との差分
値に基づいて、上記第1の選択手段によって選択された
スピーカーから放音される楽音信号の周波数特性を制御
するようにしたものである。
【0010】従って、本発明のうち請求項2に記載の発
明によれば、制御手段によって第1の選択手段によって
選択されたスピーカーの有する周波数特性と第2の選択
手段によって選択されたスピーカーの有する周波数特性
との差分値に基づいて、上記第1の選択手段によって選
択されたスピーカーから放音される楽音信号の周波数特
性が制御されることになるので、第1の選択手段によっ
て選択されたスピーカーから放音される楽音信号は、第
2の選択手段によって選択されたスピーカーの有する周
波数特性を備えたものとなり、第1の選択手段によって
選択されたスピーカーを用いて、第2の選択手段によっ
て選択されたスピーカーを模擬することができる。
【0011】ここで、上記した「第1の選択手段」は
「発明の実施の形態」の項においては「第1の操作子2
0」に対応し、上記した「第2の選択手段」は「発明の
実施の形態」の項においては「第2の操作子22」に対
応し、上記した「差分値」は「発明の実施の形態」の項
においては「差分特性テーブル」(図4参照)に予め記
憶されている値に対応し、上記した「制御手段」は「発
明の実施の形態」の項においては「周波数特性差分加算
手段24」に対応する。
【0012】また、本発明のうち請求項3に記載の発明
は、本発明のうち請求項2に記載の発明において、さら
に、上記制御手段は、上記第2の選択手段によって選択
されたスピーカーに応じて、上記第1の選択手段によっ
て選択されたスピーカーから放音される楽音の音像の定
位を制御するようにしたものである。
【0013】従って、本発明のうち請求項3に記載の発
明によれば、第2の選択手段によって選択されたスピー
カーが、種々の配置状態にある場合において、当該配置
状態における音像の定位を制御することができる。
【0014】ここで、上記した「制御手段」は「発明の
実施の形態」の項においては「定位変換手段26」に対
応する。
【0015】また、本発明のうち請求項4に記載の発明
は、楽音信号をミキシングして出力するミキシング手段
を有するミキサーにおいて、上記ミキシング手段の後段
に配置された請求項1または請求項2のいずれか1項に
記載のスピーカー・シミュレータを有し、上記ミキシン
グ手段から出力された楽音信号の特性を上記スピーカー
・シミュレータにより制御して出力する第1の出力経路
と、上記ミキシング手段から出力された楽音信号の特性
を上記スピーカー・シミュレータにより制御することな
しに出力する第2の出力経路とを有するようにしたもの
である。
【0016】従って、本発明のうち請求項4に記載の発
明によれば、第1の出力経路によってミキシングされた
楽音信号の特性を上記したと同様にして制御された楽音
信号が出力され、第2の出力経路によってミキシングさ
れた楽音信号の特性を上記したと同様にして制御されて
いない楽音信号が出力されるので、上記したようなスピ
ーカー・シミュレータにより制御を受けた楽音信号を得
ることができる一方で、上記したようなスピーカー・シ
ミュレータにより制御を受けない楽音信号を得ることが
できる。
【0017】そして、上記したようなスピーカー・シミ
ュレータにより制御を受けない楽音信号を録音機で録音
し、当該録音された楽音信号を上記第2の選択手段によ
って選択されたスピーカーを備える再生機において再生
した場合には、当該再生された楽音信号は、上記したよ
うなスピーカー・シミュレータにより制御を受けること
により得られた楽音信号の特性と同一の特性を備えたも
のになる。
【0018】ここで、上記した「ミキシング手段」は
「発明の実施の形態」の項においては「ミキサー部1
4」に対応し、上記した「請求項1または請求項2のい
ずれか1項に記載のスピーカー・シミュレータ」は「発
明の実施の形態」の項においては「スピーカー・シミュ
レータ200」に対応し、上記した「第1の出力経路」
は「発明の実施の形態」の項においては「スピーカー・
シミュレータ200」(図5参照)からの出力経路に対
応し、上記した「第2の出力経路」は「発明の実施の形
態」の項においては「ミキサー部14」(図5参照)か
らの出力経路に対応する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明によるスピーカー・シミュレータおよびミキ
サーの実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0020】ここで、図1には本発明によるスピーカー
・シミュレータの実施の形態の一例を備えたデジタル・
オーディオ・システムのブロック構成図が示されてい
る。
【0021】この図1に示す本発明によるスピーカー・
シミュレータを備えたデジタル・オーディオ・システム
は、楽音信号として左チャンネルのステレオ信号と右チ
ャンネルのステレオ信号からなるステレオ信号(以下、
適宜に「ステレオ信号」と称する。)を再生して出力す
る再生装置100と、再生装置100から出力されたス
テレオ信号に対して後述する本発明によるスピーカー・
シミュレータの処理を行ってから出力するスピーカー・
シミュレータ200と、スピーカー・シミュレータ20
0から出力されたステレオ信号を聴取し得る楽音として
空間に放音する左チャンネル用スピーカー102Lと右
チャンネル用スピーカー102Rからなるスピーカー1
02とを有して構成されている。
【0022】ここで、再生装置100は、例えば、コン
パクト・ディスク・プレーヤなどであり、楽音信号とし
て左チャンネルのステレオ信号と右チャンネルのステレ
オ信号からなるステレオ信号を再生して出力するもので
ある。
【0023】そして、スピーカー・シミュレータ200
は、その全体の動作の制御をマイクロ・コンピュータを
用いて制御するように構成されており、操作部10と制
御部12とを有するものである。
【0024】従って、このスピーカー・シミュレータ2
00においては、上記マイクロ・コンピュータによる制
御のもとで、操作部10からの信号に応じて制御部12
が動作することによって本発明によるスピーカー・シミ
ュレータの処理が行われることになる。
【0025】また、左チャンネル用スピーカー102L
は、スピーカー・シミュレータ200から出力された左
チャンネルのステレオ信号を入力し、聴取し得る楽音と
して空間に放音するものである。
【0026】一方、右チャンネル用スピーカー102R
は、スピーカー・シミュレータ200から出力された右
チャンネルのステレオ信号を入力し、聴取し得る楽音と
して空間に放音するものである。
【0027】なお、図1においてはスピーカー・シミュ
レータ200とスピーカー102とが直結されているよ
うに示されているが、実際にはスピーカー・シミュレー
タ200の出力端子に各スピーカーへの配線が接続され
るようになっており、各種スピーカーをスピーカー・シ
ミュレータ200に接続できるようになっている。
【0028】即ち、このデジタル・オーディオ・システ
ムにおいては、再生装置100によって再生されたステ
レオ信号は、スピーカー・シミュレータ200によって
本発明によるスピーカー・シミュレータの処理が行われ
ることになり、この処理が行われたステレオ信号がスピ
ーカー102によって聴取し得る楽音として空間に放音
されることになる。
【0029】図2には、本発明によるスピーカー・シミ
ュレータの全体構成の一例を表すブロック構成図が示さ
れている。
【0030】即ち、本発明によるスピーカー・シミュレ
ータは、上記したように操作部10と制御部12とを有
しており、当該操作部10は第1の操作子20と、第2
の操作子22とを有して構成され、当該制御部12は周
波数特性差分加算手段24と、定位変換手段26とを有
して構成されている。
【0031】ここで、第1の操作子20は、上記デジタ
ル・オーディオ・システムにおいて複数の異なる特性の
スピーカー102が設置可能な場合に、当該複数の異な
る特性のスピーカー102の中から、実際に上記デジタ
ル・オーディオ・システム上に配置する所望の1種類の
スピーカー102を選択するものである。
【0032】例えば、図2に示す第1の操作子20の状
態は、上記デジタル・オーディオ・システムにおいて、
スピーカー102として、スピーカーAとスピーカーB
とスピーカーCとの3つの異なる特性のスピーカーが設
置可能な場合に、当該3つの異なる特性のスピーカーの
中からスピーカーBを、実際に上記デジタル・オーディ
オ・システム上に配置するスピーカー102として選択
している状態を示している(なお、本明細書において
は、上記スピーカーAならびにスピーカーBならびにス
ピーカーCのようなデジタル・オーディオ・システムに
設置可能なスピーカーを、「設置スピーカー」と適宜称
することとする。)。
【0033】一方、第2の操作子22は、予め設定され
ている複数のスピーカーの有する特性の中から、所望の
1種類のスピーカーの有する特性を選択するものであ
る。
【0034】例えば、図2に示す第2の操作子22の状
態は、SmallRadio(スモール・ラジオ)とT
V(テレビ)とCarAudio(カー・オーディオ)
とFlatResponse(フラットな周波数特性)
との4つのスピーカーの有する特性が設定されている場
合に、当該4つのスピーカーの有する特性の中からCa
rAudio(カー・オーディオ)を選択している状態
を示している。
【0035】つまり、上記したようにCarAudio
(カー・オーディオ)を選択することにより、カー・オ
ーディオ用のスピーカーの有する特性を選択することに
なる(なお、本明細書においては、上記SmallRa
dio(スモール・ラジオ)ならびにTV(テレビ)な
らびにCarAudio(カー・オーディオ)ならびに
FlatResponse(フラットな周波数特性)の
ような設定されているスピーカーの有する特性を、「仮
想スピーカー」と適宜称することとする。)。
【0036】なお、後述するように、第2の操作子22
によってスピーカーの有する特性を選択することは、こ
のスピーカー・シミュレータ200によって模擬したい
特性を有するスピーカーを選択することを意味してい
る。
【0037】そして、第1の操作子20によって上記設
置スピーカーが選択され、第2の操作子22によって上
記仮想スピーカーが選択されることによって、差分特性
が特定される。
【0038】ここで、差分特性(図3(b)参照)と
は、第2の操作子22によって選択された所望の仮想ス
ピーカーの有する周波数特性(図3(a)参照)と、第
1の操作子20によって選択された所望の設置スピーカ
ーの有する周波数特性(図3(a)参照)との間の差分
値のことである。
【0039】また、当該差分特性は、上記マイクロ・コ
ンピュータのメモリの差分特性テーブルに予め記憶され
ているものであり、図4には、当該差分特性テーブルの
データ構成の一例が図表的に示されている。
【0040】つまり、複数の種類の設置スピーカーにつ
いては、各設置スピーカーに応じて複数の異なる周波数
特性が存在し、同じく複数の種類の仮想スピーカーにつ
いても、各仮想スピーカーに応じて複数の異なる周波数
特性が存在するので、上記差分特性も複数存在するもの
である。
【0041】従って、第1の操作子20によって所望の
1種類の設置スピーカーが選択され、第2の操作子22
によって所望の1種類の仮想スピーカーが選択されるこ
とによって、複数の差分特性の中から1つの差分特性が
特定されることになる。
【0042】例えば、図4に示すような差分特性テーブ
ルを例にとって説明すると、第1の操作子20によって
3種類の設置スピーカーの中からスピーカーBが選択さ
れ、第2の操作子22によって4種類の仮想スピーカー
の中からCarAudio(カー・オーディオ)が選択
されることによって、複数の差分特性の中から1つの差
分特性(図4斜線部参照)が特定されることになる。
【0043】また、周波数特性差分加算手段24は、複
数のフィルター30により構成されるものであり、当該
フィルター30の特性は可変である。
【0044】即ち、周波数特性差分加算手段24は、上
記差分特性に応じて上記フィルター30の特性を上記差
分特性に一致させることにより、再生装置100から出
力されるステレオ信号が有する周波数特性を、当該差分
特性が加算されたステレオ信号の周波数特性に変換し、
定位変換手段26に出力するものである。
【0045】そして、定位変換手段26は、複数の可変
抵抗32により構成されるものである。
【0046】即ち、定位変換手段26は、上記第2の操
作子22によって選択された上記仮想スピーカーに応じ
た定位情報に基づいて、上記可変抵抗32の抵抗値を変
えて上記可変抵抗32の抵抗値を上記定位情報に対応さ
せることにより、上記周波数特性差分加算手段24から
出力された差分特性が加算されたステレオ信号に対し
て、当該ステレオ信号が上記第1の操作子20によって
選択された上記設置スピーカーから放音される楽音の音
像の定位を制御して、当該楽音の音像の定位が制御され
たステレオ信号をスピーカー102に出力するものであ
る。
【0047】例えば、仮想スピーカーがSmallRa
dio(スモール・ラジオ)である場合には、左チャン
ネルのステレオ信号と右チャンネルのステレオ信号との
定位がセンター寄りになるように制御したり、または、
仮想スピーカーがCarAudio(カー・オーディ
オ)である場合には、左チャンネルのステレオ信号と右
チャンネルのステレオ信号との定位がいずれか一方に片
寄るように制御したりする。
【0048】以上の構成において、まず、操作者が第1
の操作子20を操作することによって、複数の設置スピ
ーカーの中から所望の1種類の設置スピーカーが選択さ
れる。
【0049】また、操作者が第2の操作子22を操作す
ることによって、複数の仮想スピーカーの中から所望の
1種類の仮想スピーカーが選択される。
【0050】そして、操作者によって選択された所望の
1種類の設置スピーカーと、操作者によって選択された
所望の1種類の仮想スピーカーとによって、上記差分特
性テーブルの複数の差分特性の中から1つの差分特性が
特定されることになる。
【0051】こうした特定された差分特性に応じてフィ
ルター30の特性が変化され、周波数特性差分加算手段
24によって、再生装置100から出力されたステレオ
信号の有する周波数特性に当該差分特性が加算されたス
テレオ信号が定位変換手段26に出力されることにな
る。
【0052】そして、上記周波数特性差分加算手段24
から出力された差分特性が加算されたステレオ信号は、
操作者によって選択された仮想スピーカーに応じた定位
情報に基づいて、可変抵抗32の抵抗値が変化した定位
変換手段26によって、上記周波数特性差分加算手段2
4から出力された差分特性が加算されたステレオ信号が
上記所望の1種類の設置スピーカーから放音される楽音
の音像の定位が制御されて、当該楽音の音像の定位が制
御されたステレオ信号がスピーカー102に出力され
る。
【0053】上記定位変換手段26から出力された楽音
の音像の定位が制御されたステレオ信号は、スピーカー
102によって、聴取し得る楽音として空間に放音され
ることになる。
【0054】この際、上記スピーカー102から放音さ
れた楽音の聴感上の特性は、本発明によるスピーカーミ
ュレータの処理が行われたことにより、上記設置スピー
カーの有する特性に応じて決定されるものではなく、上
記仮想スピーカーの有する特性に応じて決定されるもの
である。
【0055】つまり、上記実際にデジタル・オーディオ
・システムに配置されたスピーカーとして上記スピーカ
ー102を用いても、当該スピーカー102から放音さ
れた楽音の聴感上の特性は、仮想スピーカーから放音さ
れる楽音の聴感上の特性を備えたものとなり、第2の操
作子22によって選択した仮想スピーカーを模擬するこ
とができるものである。
【0056】例えば、複数の設置スピーカーの中からフ
ラットな周波数特性ではない設置スピーカーが選択さ
れ、複数の仮想スピーカーの中からFlatRespo
nse(フラットな周波数特性)が選択されている場合
には、スピーカー102からは、当該スピーカー102
がフラットな周波数特性ではないスピーカーであるにも
かかわらず、当該スピーカー102がフラットな周波数
特性のスピーカーであるかのような聴感上の特性の楽音
が放音されるものであり、また、複数の設置スピーカー
の中からテレビ用の設置スピーカーが選択され、複数の
仮想スピーカーの中からCarAudio(カー・オー
ディオ)が選択されている場合には、スピーカー102
からは、当該スピーカー102がテレビ用のスピーカー
であるにもかかわらず、当該スピーカー102がカー・
オーディオ用のスピーカーであるかのような聴感上の特
性の楽音が放音されるものである。
【0057】このようにして、デジタル・オーディオ・
システムにおいて複数の異なる特性のスピーカーが設置
可能な場合に、当該複数の異なる特性のスピーカーの中
から第1の操作子20によって選択された所望の1種類
のスピーカーが上記デジタル・オーディオ・システムに
実際に設置され、当該実際に設置されたスピーカーを用
いて、第2の操作子22によって選択された仮想スピー
カーを模擬した聴感上の特性の楽音を放音させることが
できる。
【0058】次に、図5には本発明によるミキサーの実
施の形態の一例を示すブロック構成図が示されている。
【0059】なお、図5に示す構成において、図1に示
す構成と同一または相当する構成については図1と同一
の符号を用いて示すことにより、その詳細な説明は省略
するものとする。
【0060】この図5に示す本発明によるミキサーを備
えたデジタル・オーディオ・システムは、ミキサー部1
4とスピーカー・シミュレータ200からなるミキサー
104と、ステレオ信号を録音する録音装置106とを
有して構成されている。
【0061】ここで、ミキサー104は、再生装置10
0から出力されたステレオ信号および図示しない他のス
テレオ信号に対して、ミキシング処理をするミキサー部
14と、当該ミキサー部14の後段で2つに分岐したス
テレオ信号の一方のステレオ信号を入力して、上記スピ
ーカー・シミュレータの処理を行ってから出力するスピ
ーカー・シミュレータ200とにより構成されるもので
ある。
【0062】そして、録音装置106は、例えば、ディ
ジタル・オーディオ・テープレコーダなどであり、上記
ミキサー部14の後段で2つに分岐したステレオ信号の
うちの上記スピーカー・シミュレータ200に入力する
ステレオ信号ではない、もう一方のステレオ信号を録音
するものである。
【0063】以上の構成において、再生装置100によ
って再生されたステレオ信号は、ミキサー部14によっ
てミキシングされ、ミキサー部14の後段で2つに分岐
されて一方のステレオ信号は、スピーカー・シミュレー
タ200によって上記スピーカー・シミュレータの処理
が行われることになり、この処理が行われたステレオ信
号がスピーカー102によって聴取し得る楽音として空
間に放音され、ミキサー部14の後段で2つに分岐され
たステレオのうちの上記スピーカー・シミュレータ20
0に入力するステレオ信号ではないもう一方のステレオ
信号は、録音装置106によって録音されることにな
る。
【0064】つまり、スピーカー102によって空間に
放音される楽音は、ミキサー部14においてミキシング
されており、さらに、上記スピーカー・シミュレータの
処理が行われたものとなる。
【0065】一方、録音装置106によって録音される
楽音は、ミキサー部14においてミキシングされたのみ
の、上記スピーカー・シミュレータの処理が行われてい
ないものとなる。
【0066】このようにミキサーにスピーカー・シミュ
レータ200を内蔵した場合でも、録音装置に録音する
楽音に影響を与えることなく、仮想スピーカーを模擬し
た楽音を放音することができる。
【0067】次に、図6には本発明によるスピーカー・
シミュレータを内蔵したスピーカーの実施の形態の一例
を示すブロック構成図が示されている。
【0068】なお、図6に示す構成において、図1に示
す構成と同一または相当する構成については図1と同一
の符号を用いて示すことにより、その詳細な説明は省略
するものとする。
【0069】この図6に示す本発明によるスピーカー・
シミュレータを内蔵したデジタル・オーディオ・システ
ムは、楽音信号を再生する再生装置100’と、スピー
カー・シミュレータ200を内蔵したスピーカー10
2’とを有して構成されている。
【0070】ここで、再生装置100’は、楽音信号を
生成してスピーカー102’に出力するものである。
【0071】そして、スピーカー102’は上記スピー
カー・シミュレータの処理を行うスピーカー・シミュレ
ータ200を備えており、スピーカー・シミュレータ2
00から出力された楽音信号を、聴取し得る楽音として
空間に放音するものである。
【0072】ただし、スピーカー102’にスピーカー
・シミュレータ200を内蔵した場合は、操作部10の
第1の操作子20により選択されるスピーカーは、当該
スピーカー・シミュレータ200を内蔵したスピーカー
102’に限定されるので、図6に示す操作部10は、
第1の操作子20を有することなく第2の操作子22の
みを有するものとする。
【0073】以上の構成において、再生装置100’に
よって再生された楽音信号は、スピーカー・シミュレー
タ200によって本発明によるスピーカー・シミュレー
タの処理が行われることになり、この処理が行われた楽
音信号が、スピーカー102’によって聴取し得る楽音
として空間に放音されることになる。
【0074】このようにして、スピーカー・シミュレー
タ200を内蔵したスピーカーを用いて、第2の操作子
22によって複数の仮想スピーカーの中から所望の仮想
スピーカーを選択することにより、第2の操作子22に
よって選択された仮想スピーカーを模擬した楽音を放音
させることができる。
【0075】なお、上記した実施の形態においては、周
波数特性差分加算手段24の後段に定位変換手段26を
配置するようにしたが、逆に配置して、定位変換手段2
6の後段に周波数特性差分加算手段24を配置するよう
にしてもよい。
【0076】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、ある特性を備えたスピーカーを用いた場合
において、当該スピーカーから聴感上異なる複数の特性
の楽音を放音させることを可能にして、当該あるスピー
カーを用いて各種のスピーカーを模擬することができる
ようになるという優れた効果を奏する。
【0077】また、特性の互いに異なる複数のスピーカ
ーの中のいずれを用いた場合であっても、各種のスピー
カーを模擬することができるようになるという優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスピーカー・シミュレータの実施
の形態の一例を備えたデジタル・オーディオ・システム
を示すブロック構成図である。
【図2】本発明によるスピーカー・シミュレータの全体
構成の一例を示すブロック構成図である。
【図3】(a)は設定スピーカーの有する周波数特性な
らびに仮想スピーカーの有する周波数特性を示す波形図
であり、(b)は差分特性を示す波形図である。
【図4】差分特性テーブルのデータ構成の一例を図表的
に示す説明図である。
【図5】本発明によるミキサーの実施の形態の一例を示
すブロック構成図である。
【図6】本発明によるスピーカー・シミュレータを内蔵
したスピーカーの実施の形態の一例を示すブロック構成
図である。
【符号の説明】
10 操作部 12 制御部 14 ミキサー部 20 第1の操作子 22 第2の操作子 24 周波数特性差分加算手段 26 定位変換手段 30 フィルター 32 可変抵抗 100、100’ 再生装置 102、102' スピーカー 102L 左チャンネル用スピーカ
ー 102R 右チャンネル用スピーカ
ー 104 ミキサー 106 録音装置 200 スピーカー・シミュレー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽音信号を入力して放音するスピーカー
    を選択する第1の選択手段と、 前記スピーカーとは異なるスピーカーを選択する第2の
    選択手段と、 前記第1の選択手段によって選択されたスピーカーの有
    する特性と前記第2の選択手段によって選択されたスピ
    ーカーの有する特性とに基づいて、前記第1の選択手段
    によって選択されたスピーカーから放音される楽音信号
    の特性を制御する制御手段とを有するスピーカー・シミ
    ュレータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスピーカー・シミュレ
    ータにおいて、 前記制御手段は、 前記第1の選択手段によって選択されたスピーカーの有
    する周波数特性と前記第2の選択手段によって選択され
    たスピーカーの有する周波数特性との差分値に基づい
    て、前記第1の選択手段によって選択されたスピーカー
    から放音される楽音信号の周波数特性を制御するもので
    あるスピーカー・シミュレータ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のスピーカー・シミュレ
    ータにおいて、さらに、前記制御手段は、 前記第2の選択手段によって選択されたスピーカーに応
    じて、前記第1の選択手段によって選択されたスピーカ
    ーから放音される楽音の音像の定位を制御するものであ
    るスピーカー・シミュレータ。
  4. 【請求項4】 楽音信号をミキシングして出力するミキ
    シング手段を有するミキサーにおいて、 前記ミキシング手段の後段に配置された請求項1または
    請求項2のいずれか1項に記載のスピーカー・シミュレ
    ータを有し、 前記ミキシング手段から出力された楽音信号の特性を前
    記スピーカー・シミュレータにより制御して出力する第
    1の出力経路と、 前記ミキシング手段から出力された楽音信号の特性を前
    記スピーカー・シミュレータにより制御することなしに
    出力する第2の出力経路とを有するミキサー。
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