JP2000215829A - 偏向ヨ―ク - Google Patents

偏向ヨ―ク

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JP2000215829A
JP2000215829A JP11012540A JP1254099A JP2000215829A JP 2000215829 A JP2000215829 A JP 2000215829A JP 11012540 A JP11012540 A JP 11012540A JP 1254099 A JP1254099 A JP 1254099A JP 2000215829 A JP2000215829 A JP 2000215829A
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series
coil
coils
series body
deflection yoke
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Takashi Inoue
隆 井上
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反転クロスミスコンバーゼンスおよび反転V
CRを補正することができる偏向ヨークを得る。 【解決手段】 左右一対の垂直偏向コイル1はそれぞれ
外側コイル1c,1fと中央コイル1b,1eと内側コ
イル1a,1dの3つに分割され、左右の中央コイル1
b,1eは第1の直列体21を構成し、左右の外側コイ
ル1c,1fはダイオード対6とともに第2の直列体2
2を構成して第1の直列体21に直列に接続され、左右
の内側コイル1a,1dは第3の直列体23を構成して
第2の直列体22に並列に接続され、第2の直列体22
と第3の直列体23のいずれか一方または双方にコマ補
正コイル12を直列に接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インライン型カ
ラー受像管に使用される偏向ヨークに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーディスプレイ装置に使用す
るカラー受像管(以下、「CRT」という)の大型化、
広角化、フラット化が進み、これに用いられる偏向ヨー
クには、より高品位なコンバーゼンス、歪等の性能を強
く求められるようになってきている。特に、CRTのフ
ラット化に伴って、一般的には上下糸巻き歪(以下、
「上下歪」という)および図20に示す画面中間部と上
下周辺部での横線のクロスミスコンバーゼンスの反転現
象(以下、「反転クロスミスコンバーゼンス」という)
が発生し、この上下歪と反転クロスミスコンバーゼンス
の両立設計が急務となってきており、上記の反転クロス
ミスコンバーゼンスを補正する偏向ヨークとして、特開
平4−286841号公報に開示されている偏向ヨーク
がある。
【0003】図21は、この先行技術に係る偏向ヨーク
の垂直偏向コイルの回路図、図22はこの偏向ヨークの
構成を示す断面図で、2は水平偏向コイル、3は非分離
型のコア、4はセパレータ、11は巻線ガイドである。
図において、鞍型の左右一対の垂直偏向コイル1は、バ
レル磁界を発生させる内側コイル1a,1dと、ピン磁
界を発生させる外側コイル1c,1fとにそれぞれ2分
割され、左右一対の外側コイル1c,1fには極性を逆
にして並列に接続したダイオードD1,D2(以下、
「ダイオード対」という)6が直列に接続され、左右一
対の内側コイル1a,1dには抵抗器R1が直列に接続
され、さらに上記2つの直列回路は並列に接続されてい
る。5a,5bは内側コイル1a,1dと外側コイル1
c,1fの中間引き出しタップである。
【0004】次に、垂直偏向コイルとミスコンバーゼン
スの関係について簡単に説明する。通常の垂直偏向コイ
ル1により形成されるバレル磁界は、図23に示すよう
に、非分離型のコア3の垂直軸Yから遠い位置まで多く
巻線されたときに生じる。すなわち、非分離型のコア3
の中心Oと垂直偏向コイル1の巻線の両端とを結ぶ角度
θは大きい状態である。このときのミスコンバーゼンス
は、図24に示すようにラスタR(赤)が画面左側では
上下方向が短く、画面右側では上下方向が長い形状とな
る。このパターンをPQv(−)と呼ぶ。
【0005】また、ピン磁界は図25のように非分離型
のコア3の中心Oと巻線の両端とを結ぶ角度θが小さい
状態のときに生じ、ピン磁界のときのミスコンバーゼン
スは、図26に示すようにバレル磁界とは逆に画面左側
ではラスタR(赤)が上下方向が長く、画面右側では上
下方向が短い形状になる。このパターンをPQv(+)
と呼ぶ。
【0006】以上のことから、図20に示した反転クロ
スミスコンバーゼンスを補正するには、垂直偏向コイル
の磁界分布を画面中間部をバレル磁界に、周辺部をピン
磁界にしなければならないことが判る。
【0007】なお、通常、垂直偏向コイルのバレル磁界
分布により、図27に示すようなVCRと呼ばれる、サ
イドビームR,Bに対してセンタービームGがずれる横
線ミスコンバーゼンスが発生するため、偏向ヨークのネ
ック側付近に図28に示したピン磁界を発生するコマ補
正コイル12を設け、サイドビームR,Bとセンタービ
ームGが受ける力を調整して補正している。
【0008】この動作原理は、図28に示すように、セ
ンタービームGの受ける力はほぼ垂直方向であり、それ
に比べてサイドビームR,Bは垂直方向には偏向される
が、水平方向の分力により、センタービームGよりも少
ない偏向力を受けることになり、結果的にVCRを補正
するものである。
【0009】次に、図21に示した従来の偏向ヨーク回
路の動作について説明する。ダイオード対6の電圧−電
流特性によって水平軸Xから上下の画面中間部までの低
電圧時はダイオード対6に電流が流れないため、バレル
磁界を形成する左右一対の内側コイル1a,1dのみに
電流が流れ、主にバレル磁界となって中間部のミスコン
バーゼンスPQv(+)を補正する。これに対し、画面
中間部から周辺部までの高電圧時には、ダイオード対6
に電流が流れて、外側コイル1c,1fが働き、ピン磁
界が強くなると同時に、低電圧時に動作していた内側コ
イル1a,1dに流れる電流が減少するためバレル磁界
が弱くなり、内側コイル1a,1dもピン磁界を強める
方向に動いて周辺部のミスコンバーゼンスPQv(−)
を補正するように働く。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術では、垂
直偏向コイルを2分割して画面の中間部までをバレル磁
界に、画面周辺部ではピン磁界を強くすることで反転ク
ロスミスコンバーゼンスを補正しているが、画面の中間
部までをバレル磁界にするとVCRが大きくなる。そし
て、画面周辺部ではピン磁界となるため、このVCRが
小さくなり、その結果、図27に示したVCRの反転が
発生することがあり、反転クロスミスコンバーゼンスの
補正と反転VCRの補正を両立させることは困難であっ
た。
【0011】また、上記先行技術の偏向ヨークは、垂直
偏向コイルを2分割して並列に接続しているため、直列
接続で構成される垂直偏向コイルのほぼ2倍の巻数が必
要となり、巻線時間増加による生産性が大きく低下し、
コスト高を招くという問題点があった。
【0012】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、反転クロスミスコンバーゼンス
および反転VCRを補正することができる偏向ヨークを
得ることを第1の目的とする。また、垂直偏向コイルの
巻数の増加を最小限にして生産性の低下を小さくすると
ともに、少ない部品点数で反転クロスミスコンバーゼン
スおよび反転VCRを補正できる偏向ヨークを得ること
を第2の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る偏向ヨー
クは、インライン型カラー受像管に装着される上下一対
の鞍型水平偏向コイルと左右一対の鞍型垂直偏向コイル
を備えた偏向ヨークにおいて、上記左右一対の垂直偏向
コイルはそれぞれ外側コイルと中央コイルと内側コイル
の3つに分割され、上記左右の各中央コイルは互いに直
列に接続されて第1の直列体を構成し、上記左右の各外
側コイルは互いに直列に接続されてダイオード対ととも
に第2の直列体を構成して上記第1の直列体に直列に接
続され、上記左右の各内側コイルは互いに直列に接続さ
れて第3の直列体を構成して上記第2の直列体に並列に
接続され、上記第2の直列体と上記第3の直列体のいず
れか一方または双方にコマ補正コイルが直列に接続され
ているものである。
【0014】また、第2の直列体に接続されたコマ補正
コイルと第3の直列体に接続されたコマ補正コイルは、
いずれか一方がバレル磁界を発生し、他方がピン磁界を
発生するものである。
【0015】また、第3の直列体に直列に接続された温
度補償用のサーミスタを備えたものである。
【0016】また、第2の直列体または第3の直列体に
直列に接続されたインダクタ、またはダイオード対に並
列に接続されたインダクタと抵抗器の直列体を備えたも
のである。
【0017】また、コアに取付けられた巻線ガイドに、
左右一対の鞍型垂直偏向コイルがそれぞれ外側コイルと
中央コイルと内側コイルの3つに分割して巻回され、上
記巻線ガイドに設けられた接続端子に上記各コイルの端
末が接続されているものである。
【0018】また、3つに分割された互いに隣接するコ
イルの一部が、互いに重なり合うように巻回されている
ものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて具体的に説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1である偏
向ヨークの断面図である。図において、左右一対の鞍型
垂直偏向コイルは、それぞれ内側コイル1a,1dと、
中央コイル1b,1eと、外側コイル1c,1fの3つ
に分割されている。2は上下一対の鞍型水平偏向コイ
ル、3は非分離型のコア、4はセパレータ、11は巻線
ガイドである。
【0020】図2は、この実施の形態1の偏向ヨークを
電子銃側から見た図で、左右一対の垂直偏向コイルの巻
始め端末S1,S2および巻終り端末F1,F2と、各
コイル1a〜1fの端末を引出したタップ5a,5bと
を示しており、タップ5a,5bは図3に示すように切
断されてそれぞれ独立した各コイル1a〜1fの端末5
c〜5kを形成し、巻始め端末S1,S2および巻終り
端末F1,F2とともに巻線ガイド11に植え立てられ
た複数の接続端子10に接続されて、図4に示す回路を
構成する。
【0021】図4は、実施の形態1の偏向ヨークの垂直
偏向コイル系の回路を示しており、左右の中央コイル1
b,1eは直列に接続されて第1の直列体21を構成
し、左右の外側コイル1c,1fと複数のダイオードを
逆並列に接続したダイオード対6は直列に接続されて第
2の直列体22を構成して第1の直列体21に直列に接
続され、左右の内側コイル1a,1dとピン磁界を発生
するコマ補正コイル12(図28参照)は直列に接続さ
れて第3の直列体23を構成して第2の直列体22に並
列に接続されている。なお、コマ補正コイル12は、一
般的に、垂直偏向コイル1よりも電子銃側の位置に上下
一対で配置されるが、必ずしも垂直偏向コイル1および
水平偏向コイル2よりもネック側に配置する必要はな
く、ネック側付近であればよい。
【0022】このように構成された偏向ヨークにおいて
は、印加される垂直偏向駆動電圧がダイオード対6の電
圧−電流特性によって垂直偏向電流が流れない低電圧領
域では、垂直偏向電流は第1の直列体21と第3の直列
体23に流れて主にバレル磁界を形成するが、ネック側
ではコマ補正コイル12がピン磁界を形成する。これに
対し、ダイオード対6が導通する垂直偏向駆動電圧の高
電圧領域では、第2の直列体22にも垂直偏向電流が流
れて外側コイル1c,1fに形成されるピン磁界が強く
なると同時に、第3の直列体23に流れる電流が減少し
て内側コイル1a,1dによって形成されるバレル磁界
が弱くなってピン磁界の方向へ動き、さらに、コマ補正
コイル12によって形成されるネック側の磁界も弱まっ
てバレル磁界方向に動くように変化する。
【0023】図5は、この実施の形態1の偏向ヨークに
よるコンバーゼンスの補正効果を示す図である。まず、
低電圧領域、すなわち画面の中間部まではバレル磁界を
形成し、高電圧領域、すなわち画面の周辺部では画面の
中間部までとは逆のピン磁界を強くすることで、図20
に示した反転クロスミスコンバーゼンスを補正するよう
に働く。
【0024】また、図6はコマ補正コイル12による補
正効果を示す図で、上述のとおり、低電圧領域、すなわ
ち画面の中間部まではピン磁界を形成し、高電圧領域、
すなわち画面の周辺部ではピン磁界を弱くすることでV
CRの反転を補正するように働く。
【0025】ここで、コマ補正コイル12が形成するピ
ン磁界は、垂直偏向コイル1のバレル磁界とは相反する
が、ネック側付近で形成するものであるから、センター
ビームGと両サイドビームR,B間の偏向力の差はつき
にくく、そのため、上述の反転クロスミスコンバーゼン
スを悪化させることは少ない。
【0026】実施の形態2.図7は、この発明の実施の
形態2の偏向ヨークの垂直偏向コイル系の回路図で、図
4と同一符号はそれぞれ同一または相当部分を示してい
る。この実施の形態2は、実施の形態1のコマ補正コイ
ル12とは逆のバレル磁界を発生するように構成したコ
マ補正コイル13を、第2の直列体22に直列に接続し
たものである。
【0027】この構成によると、画面の中間部まではコ
マ補正コイル13に電流があまり流れず、画面の周辺部
でピン型偏向磁界を弱めるバレル磁界を発生し、巻数お
よび磁性片の形状を調整することでVCRの反転が最適
になるように補正することができる。
【0028】実施の形態3.図8は、この発明の実施の
形態3の偏向ヨークの垂直偏向コイル系の回路図で、図
4および図7と同一符号はそれぞれ同一または相当部分
を示している。この実施の形態3は、バレル磁界を発生
するコマ補正コイル13を第2の直列体22に接続し、
ピン磁界を発生するコマ補正コイル12を第3の直列体
23に接続したもので、上記実施の形態1および2より
も画面特性が最良になるように調整できる裕度が大きく
なる。
【0029】なお、反転VCRは、垂直偏向コイル1の
磁界強度の設定の仕方により、図27とは逆パターンと
なることがあるが、この場合は、上述のコマ補正コイル
12,13を入れ換えることで、補正が可能となる。
【0030】また、上記実施の形態2,3では、コマ補
正コイル12,13を一対のコの字型の磁性体を上下に
配置した構成のものを説明したが、この構成に限られる
ものではなく、E型、I型、8P型の磁性体を用いた構
成とすることもできる。以下、順次説明する。
【0031】図9は、E型の磁性片31を用いたコマ補
正コイルを示しており、図中の矢印は、画面上側偏向時
の磁界の方向とビームR,G,Bそれぞれが受ける力の
向きを示している。両サイドビームR,Bは図9に示す
ように、磁性片31の真中の磁脚からの磁界によって下
方向の力を受け、両サイドの磁脚からの磁界によって両
サイドビームR,Bよりセンタビームの方が上方向の力
を受けることでVCRを補正するものである。
【0032】また、図10は、I型の磁性片32を用い
たコマ補正コイルを示しており、このコマ補正コイルで
も画面上側偏向時に磁性片32からの磁界によって両サ
イドビームR,Bが下方向の力を受けることでVCRを
補正するものである。
【0033】さらに、図11は、8P型の磁性片33を
用いたコマ補正コイルを示しており、動作原理は図9の
E型の磁性片31と同じである。
【0034】実施の形態4.図12は、この発明の実施
の形態4の偏向ヨークの垂直偏向コイル系の回路図で、
図4と同一符号はそれぞれ同一または相当部分を示して
いる。図において、7a,7bは抵抗器、8は温度補償
用のサーミスタで、図12に示すように、第3の直列体
23に、抵抗器7aとサーミスタ8を直列に接続すると
ともに、サーミスタ8に抵抗器7bを並列に接続したも
のである。
【0035】次に、実施の形態4の動作を説明する。ダ
イオード対6の動作点は、垂直偏向コイルの抵抗値によ
っても決定されるので、各コイルに垂直偏向電流が流れ
て時間が経過すると発熱して各コイルの抵抗値が増加
し、ダイオード対6の動作点が低くなり、当初最適に設
定された偏向磁界が形成されなくなる現象が発生する。
この現象を防ぐために、この実施の形態4では内側コイ
ル1a,1dに直列に接続した抵抗器7aと温度補償用
サーミスタ8の作用によりダイオード対6の動作点が常
に一定となるようにしている。
【0036】ここで、温度補償用サーミスタ8に並列に
接続されている抵抗器7bは、温度補償用サーミスタ8
を接続したときにダイオード対6の動作点が一定になる
ようにするためのもので、回路合成抵抗の調整用であ
る。
【0037】この実施の形態4によれば、偏向ヨークの
内側コイルとコマ補正コイルの直列接続体に直列に抵抗
器、温度サーミスタを接続したことにより、温度変化に
対するコンバーゼンス性能の安定化が容易に図れる。こ
のため巻線比では調整できなかった磁界分布の設定が可
能となり、良好なコンバーゼンスを実現できる。
【0038】実施の形態5.図13は、この発明の実施
の形態5の偏向ヨークの垂直偏向コイル系の回路図で、
図12と同一符号はそれぞれ同一または相当部分を示し
ている。図13において、7は抵抗器、9はインダクタ
で、ダイオード対6に抵抗器7とインダクタ9の直列体
を並列に接続したものである。
【0039】この抵抗器7とインダクタ9の直列体をダ
イオード対6に並列に接続してダイオード対6に流れる
電流量を調整することで、ダイオード対6の動作点を調
整することができる。このため、3分割した各コイル1
a〜1fの巻線比では調整できなかった垂直偏向磁界の
分布の設定が可能となり、良好なコンバーゼンスを実現
することができる。なお、本実施の形態では、ダイオー
ド対6に並列に抵抗器7とインダクタ9の直列体を接続
した構成のものを説明したが、抵抗器7およびインダク
タ9のみを接続してもよい。
【0040】実施の形態6.図14は、この発明の実施
の形態6の偏向ヨークの垂直偏向コイル系の回路図で、
図13と同一符号はそれぞれ同一または相当部分を示し
ている。この実施の形態6は、第2の直列体22に直列
にインダクタ9を接続したものである。
【0041】このインダクタ9は、内側コイル1a,1
dと外側コイル1c,1fのインダクタンスの差をなく
すために付加したものである。なお、上記インダクタ9
は第3の直列体23に接続してもよい。
【0042】このインダクタ9を付加することで、偏向
ヨークの内側コイルと外側コイルのインダクタンス差を
容易に調整することができ、上記両コイルのインダクタ
ンス差が大きいときに生じる画面上端部のラスタのうね
り、リニアリティを補正することができる。また、この
インダクタ9を付加して内側コイル1a,1dと外側コ
イル1c,1fのインダクタンスの差をなくすことで、
内側コイル1a,1dと外側コイル1c,1fの巻数を
コンバーゼンス性能だけを注目して設定することが可能
となり、設計自由度が増加する。
【0043】実施の形態7.図15〜図18は、実施の
形態1〜6の偏向ヨークの製造方法の説明図で、図15
は非分離のコアの正面図、図16はこの実施の形態7の
偏向ヨークの非分離型のコアに巻線ガイドを取り付ける
工程を示す分解平面図、図17は非分離型のコアに巻線
ガイドを取り付けた組立体の背面図、図18は垂直偏向
コイルを巻回して3分割された各コイルの端末を接続端
子に接続した状態を示す背面図である。
【0044】まず、図16に示すように、非分離のコア
3を前後から挟むように巻線ガイド11aと11bを組
み立てる。図17は組立体をネック側から見た背面図で
ある。次に、この巻線ガイド11に垂直偏向コイル1を
図2に示すように巻回し、各コイルの引出しタップ5
a,5bを切断した図3に示す各コイルの端末5c〜5
kと、巻始め端末S1,S2と、巻終り端末F1,F2
を巻線ガイド11aに設けた端末処理用端子10に絡め
て接続する。図18はこの接続後の状態をネック側から
見た背面図である。
【0045】この実施の形態7によれば、偏向ヨークの
垂直偏向コイルを容易に分離するために、垂直偏向コイ
ルを非分離型のコアとその非分離型のコアに取り付けた
接続端子を設けた巻線ガイドに巻線していき、その垂直
偏向コイルの巻線途中にて接続端子に自動的に絡めて接
続する構造にすることにより、巻線後のコイル端末処理
が不要となり、省人化が図れて生産性が大きく向上し、
コスト低減が可能となる。また、作業者の手作業時に発
生していた配線間違いを防止することができる。
【0046】また、一般的に用いられている金型巻方式
では、巻線は内側コイルから順に巻線されていくので、
中央コイル1b,1eに相当するコイルを、内側コイル
1a,1bを飛び越えて巻線することは不可能である
が、この実施の形態7では、スリット巻方式を効果的に
利用して巻線することができる。
【0047】実施の形態8.図19は、この発明の実施
の形態8の偏向ヨークの断面図で、図1と同一符号はそ
れぞれ同一部分または相当部分を示している。この実施
の形態8は、3分割された内側コイル1a,1d、中央
コイル1b,1e、外側コイル1c,1fのうち、内側
コイル1a,1dと中央コイル1b,1eの一部が、1
つのスリット内を共有して互いに重なり合うように巻回
されているものである。ここで、“スリット”とは図1
7の巻線ガイド11aでコイル位置を決定するリブ11
cとリブ間のコイルが巻線される部分である。
【0048】なお、1つのスリット内を内側コイル1
a,1dと中央コイル1b,1eが共有するだけでな
く、中央コイル1b,1eと外側コイル1c,1fが共
有するようにしてもよい。
【0049】この実施の形態8によれば、内側コイル1
a,1dの形成する磁界と、中央コイル1b,1eと外
側コイル1c,1fの形成する磁界の微妙な磁界分布の
調整が可能となり、近年の偏向ヨークに要求される高精
度なコンバーゼンス、歪特性を容易に得ることができ
る。
【0050】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0051】インライン型カラー受像管に装着される上
下一対の鞍型水平偏向コイルと左右一対の鞍型垂直偏向
コイルを備えた偏向ヨークの垂直偏向コイルを、それぞ
れ外側コイルと中央コイルと内側コイルの3つに分割
し、上記左右の中央コイルは第1の直列体を構成し、上
記左右の外側コイルはダイオード対とともに第2の直列
体を構成して上記第1の直列体に直列に接続し、上記左
右の内側コイルは第3の直列体を構成して上記第2の直
列体に並列に接続したので、垂直偏向磁界の分布の微妙
な調節ができ、反転クロスミスコンバーゼンスおよび反
転VCRを補正することができる偏向ヨークが得られ
る。
【0052】また、垂直偏向コイルの巻線途中でタップ
を引き出すことにより、それぞれ外側コイルと中央コイ
ルと内側コイルの3つに容易に分割することが可能とな
り、3分割された各コイルを直列接続と並列接続に構成
できるので、先行技術で課題となっていた巻数の増加を
防ぐことができるとともに、垂直偏向コイルの巻線時間
が短縮できるため、生産コストを高めることなく反転ク
ロスミスコンバーゼンスおよび反転VCRを補正できる
偏向ヨークが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る偏向ヨークの
断面図である。
【図2】 実施の形態1の垂直偏向コイルを巻線したと
きの引出しタップを示す電子銃側からみた背面図であ
る。
【図3】 実施の形態1の引出しタップを切り離した状
態を示す電子銃側からみた背面図である。
【図4】 実施の形態1の偏向ヨークの垂直偏向コイル
系の回路図である。
【図5】 実施の形態1の偏向ヨークによるコンバーゼ
ンスの補正効果を示す図である。
【図6】 実施の形態1のコマ補正コイルによる補正効
果を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2の偏向ヨークの垂直
偏向コイル系の回路図である。
【図8】 この発明の実施の形態3の偏向ヨークの垂直
偏向コイル系の回路図である。
【図9】 実施の形態3のE型の磁性片を用いたコマ補
正コイルを示す図である。
【図10】 実施の形態3のI型の磁性片を用いたコマ
補正コイルを示す図である。
【図11】 実施の形態3の8P型の磁性片を用いたコ
マ補正コイルを示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態4の偏向ヨークの垂
直偏向コイル系の回路図である。
【図13】 この発明の実施の形態5の偏向ヨークの垂
直偏向コイル系の回路図である。
【図14】 この発明の実施の形態6の偏向ヨークの垂
直偏向コイル系の回路図である。
【図15】 非分離型のコアの正面図である。
【図16】 この発明の実施の形態7の偏向ヨークの非
分離型のコアに巻線ガイドを取り付ける工程を示す分解
平面図である。
【図17】 実施の形態7の非分離型のコアに巻線ガイ
ドを取り付けた組立体の背面図である。
【図18】 実施の形態7の垂直偏向コイルを巻回して
各コイルの端末を接続端子に接続した状態を示す背面図
である。
【図19】 この発明の実施の形態8の偏向ヨークの断
面図である。
【図20】 反転クロスミスコンバーゼンスを示す図で
ある。
【図21】 先行技術に係る偏向ヨークの垂直偏向コイ
ル系の回路図である。
【図22】 先行技術に係る偏向ヨークの断面図であ
る。
【図23】 巻幅の広い垂直偏向コイルが発生するバレ
ル型垂直偏向磁界を示す図である。
【図24】 PQv(−)ミスコンバーゼンスを示す図
である。
【図25】 巻幅の狭い垂直偏向コイルが発生するピン
型垂直偏向磁界を示す図である。
【図26】 PQv(+)ミスコンバーゼンスを示す図
である。
【図27】 反転VCRミスコンバーゼンスを示す図で
ある。
【図28】 コマ補正コイルを示す図である。
【符号の説明】
1 垂直偏向コイル、1a,1d 内側コイル、1b,
1e 中央コイル、1c,1f 外側コイル、2 水平
偏向コイル、3 非分離型のコア、4 セパレータ、5
a,5b タップ、5c〜5k コイルの端末、6 ダ
イオード、7,7a,7b 抵抗器、8 サーミスタ、
9 インダクタ、10 端末処理用端子、11 巻線ガ
イド、12,13 コマ補正コイル。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インライン型カラー受像管に装着される
    上下一対の鞍型水平偏向コイルと左右一対の鞍型垂直偏
    向コイルを備えた偏向ヨークにおいて、上記左右一対の
    垂直偏向コイルはそれぞれ外側コイルと中央コイルと内
    側コイルの3つに分割され、上記左右の各中央コイルは
    互いに直列に接続されて第1の直列体を構成し、上記左
    右の各外側コイルは互いに直列に接続されてダイオード
    対とともに第2の直列体を構成して上記第1の直列体に
    直列に接続され、上記左右の各内側コイルは互いに直列
    に接続されて第3の直列体を構成して上記第2の直列体
    に並列に接続され、上記第2の直列体と上記第3の直列
    体のいずれか一方または双方にコマ補正コイルが直列に
    接続されていることを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】 第2の直列体に接続されたコマ補正コイ
    ルと第3の直列体に接続されたコマ補正コイルは、いず
    れか一方がバレル磁界を発生し、他方がピン磁界を発生
    するものであることを特徴とする請求項1記載の偏向ヨ
    ーク。
  3. 【請求項3】 第3の直列体に直列に接続された温度補
    償用のサーミスタを備えたことを特徴とする請求項1記
    載の偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】 第2の直列体または第3の直列体に直列
    に接続されたインダクタ、またはダイオード対に並列に
    接続されたインダクタと抵抗器の直列体を備えたことを
    特徴とする請求項1記載の偏向ヨーク。
  5. 【請求項5】 コアに取付けられた巻線ガイドに、左右
    一対の鞍型垂直偏向コイルがそれぞれ外側コイルと中央
    コイルと内側コイルの3つに分割して巻回され、上記巻
    線ガイドに設けられた接続端子に上記各コイルの端末が
    接続されていることを特徴とする偏向ヨーク。
  6. 【請求項6】 3つに分割された互いに隣接するコイル
    の一部が、互いに重なり合うように巻回されていること
    を特徴とする請求項5記載の偏向ヨーク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100487868B1 (ko) * 2002-07-31 2005-05-06 엘지.필립스 디스플레이 주식회사 컬러음극선관용 편향장치

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