JP2000213682A - フェル―ル継手及び該継手を用いたパイプの接続法 - Google Patents

フェル―ル継手及び該継手を用いたパイプの接続法

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JP2000213682A
JP2000213682A JP11015672A JP1567299A JP2000213682A JP 2000213682 A JP2000213682 A JP 2000213682A JP 11015672 A JP11015672 A JP 11015672A JP 1567299 A JP1567299 A JP 1567299A JP 2000213682 A JP2000213682 A JP 2000213682A
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Japan
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ferrule
transparent resin
resin pipe
joint
gasket
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Sachisuke Oba
祥右 大場
Tetsuo Hayashi
哲郎 林
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SUNNY KOGYO KK
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SUNNY KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部の流体の挙動や汚染状況を的確に把握で
き、バクテリヤや細菌等の発生がしにくゝ、分解組み立
てが容易なサニタリー配管に使用するフェルール継手と
該継手を使用したパイプの接続法を提供する。 【解決手段】 継手1,21と、接続せんとする樹脂パ
イプP1 ,P2 とを耐熱性の透明樹脂で構成し、継手
1,21の他端開口部3,23から樹脂パイプP1,P
2 を嵌入し、テーパー状に縮径させた各継手の内部にパ
イプP1 ,P2 の先端が開口部2,22の外周のシール
面5,25と面一になるように接着によって固定し、こ
のシール面5,25に樹脂パイプP1 ,P2 の内径と同
じ内径のガスケット8を介在させてフェルール継手1,
21のフェルール部4,24をクランプ部材9で緊締す
ることによって、段差や溝のない平滑な内周の透明サニ
タリー配管を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、食品、飲料、医
薬品、酪農、化学、バイオテクノロジーなど多くの分野
における流体移送のためのサニタリー配管システムに使
用するフェルール継手と該継手を用いたパイプの接続法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】前記のサニタリー配管システムは、I.
D.F(国際酪農連盟)やI.S.O(国際標準化機
構)などの規格に準拠して施工されるもので、必要に応
じて配管を分解して洗浄あるいは殺菌するため、一般に
ステンレスの配管材で構成され、その接続は配管を溶接
したフェルール継手をクランプ部材でクランプして固定
するもので、ステンレス製のサニタリー配管材は錆びに
くい材料であり、温度80℃以上の高温流体の移送にも
耐えることができる点において優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステン
レス製の配管材は溶接による接続が基本となるため、溶
接部が組織変化して薬品による腐食や錆が生じ、その結
果、配管内の流体の組成変化、変質あるいは分解、さら
には異物の混入などを誘発するおそれがある。
【0004】一方、ステンレス製のフェルール継手やパ
イプなどは不透明であるため、内部の汚染状況を知るこ
とができず、管の内面などに微生物が繁殖していてもこ
れを早期に発見することができず、さらに、内部の流体
の挙動やエアの異常な吸い込みなどの発見も容易でない
という問題がある。また、このステンレス配管は、これ
を現場において配管する際に、配管工事に手間と時間を
要し、現場での溶接の作業は熟練を要するうえ、材料
費、工事費ともに高価なものとなる。
【0005】他方、これに代えて塩化ビニル樹脂による
継手やパイプを配管材料として用いることもできるが、
塩化ビニル樹脂は、近年要望が高まりつゝある温度が8
0℃以上の高温流体の移送や配管内面の薬品洗浄あるい
は温湯や蒸気による洗浄をするための配管材料としては
充分ではなく、また、かゝるプラスチック製の配管材料
の使用に際して接続部の内周面に段差があるとバクテリ
アや細菌が繁殖して内部流体の組成変化や変質を招くお
それがある。
【0006】この発明はかゝる現状に鑑み、内部流体の
挙動等を外部から容易に監視できると共に、配管の少な
くとも接液部分に透明な耐熱硬質樹脂を使用して高温の
流体の移送にも充分に対処することができるサニタリー
配管のためのフェルール継手と、このフェルール継手を
用いたパイプの接続法を提供することを目的としたもの
である。
【0007】この発明の他の目的は、サニタリー配管内
の接続部などにバクテリアや細菌の繁殖し易い段差を形
成することなく、また、溶接による煩瑣な手間を排して
配管接続を可能としたフェルール継手と、このフェルー
ル継手を用いたパイプの接続法を提供せんとするもので
ある。
【0008】この発明のさらなる他の目的は、溶接など
の煩瑣な作業を必要とせず、配管の分解洗浄および洗浄
後の組み立てが容易なサニタリー配管を可能としたフェ
ルール継手と、このフェルール継手を用いたパイプの接
続法を提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載のフェルール継手は、一
端開口部の外周縁に形成したフェルール部の垂直面をシ
ール面とすると共に、他端開口部を接続用の透明樹脂パ
イプの差込口とし、該差込口から前記一端開口部に向け
て内径を所定の勾配でテーパー状に縮径させたポリフェ
ニルサルホン、ポリサルホン及びポリエーテルサルホン
から選ばれた透明樹脂からなるソケット形のフェルール
継手であって、該フェルール継手の差込口に前記透明樹
脂パイプの一端を差し込み、その先端が前記シール面と
面一となるようにして接着によって気密に固定し、透明
樹脂パイプを差し込んだ前記フェルール継手の一対をガ
スケットを介して相互のシール面を対接させてクランプ
部材でクランプすることによって、相互の透明樹脂パイ
プと前記ガスケットの接続部に段差や溝のない平滑な内
周面を形成するよう構成したことを特徴とするものであ
る。
【0010】この発明の請求項1に記載のフェルール継
手は、一端開口部の外周縁に形成したフェルール部の垂
直面をシール面とすると共に、他端開口部を接続用の透
明樹脂パイプの差込口としたポリフェニルサルホン、ポ
リサルホン及びポリエーテルサルホンから選ばれた透明
樹脂からなるソケット形のフェルール継手であって、該
フェルール継手の差込口に前記透明樹脂パイプの一端を
差し込み、その先端が前記シール面と面一となるように
して融着によって気密に固定し、透明樹脂パイプを差し
込んだ前記フェルール継手の一対をガスケットを介して
相互のシール面を対接させてクランプ部材でクランプす
ることによって、相互の透明樹脂パイプと前記ガスケッ
トの接続部に段差や溝のない平滑な内周面を形成するよ
う構成したことを特徴とするものである。
【0011】この発明の請求項4に記載のフェルール継
手を用いたパイプの接続法は、一端開口部の外周縁に形
成したフェルール部の垂直面をシール面とすると共に、
他端開口部を接続用の透明樹脂パイプの差込口とし、該
差込口から前記一端開口部に向けて内径を所定の勾配で
テーパー状に縮径させたポリフェニルサルホン、ポリサ
ルホン及びポリエーテルサルホンから選ばれた透明樹脂
からなるソケット形のフェルール継手の前記差込口に、
前記透明樹脂パイプの一端を差し込み、その先端が前記
シール面と面一となるようにして接着によって固定し、
透明樹脂パイプを固定した前記フェルール継手の一対を
ガスケットを介して相互のシール面を対接させてクラン
プ部材でクランプして前記相互の透明樹脂パイプと前記
ガスケットの接続部に段差や溝のない平滑な内周面を形
成して接続することを特徴とするものである。
【0012】この発明の請求項5に記載のフェルール継
手を用いたパイプの接続法は、一端開口部の外周縁に形
成したフェルール部の垂直面をシール面とすると共に、
他端開口部を接続用の透明樹脂パイプの差込口としたポ
リフェニルサルホン、ポリサルホン及びポリエーテルサ
ルホンから選ばれた透明樹脂からなるソケット形のフェ
ルール継手の前記差込口に、前記透明樹脂パイプの一端
を差し込み、その先端が前記シール面と面一となるよう
にして融着によって固定し、透明樹脂パイプを固定した
前記フェルール継手の一対をガスケットを介して相互の
シール面を対接させてクランプ部材でクランプして前記
相互の透明樹脂パイプと前記ガスケットの接続部に段差
や溝のない平滑な内周面を形成して接続することを特徴
とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明のフェルール継手(以
下、単に継手という。)と、このフェルール継手に差し
込んでサニタリー配管を構成するための樹脂パイプ(以
下、単に樹脂パイプという。)はいずれも透明であり、
耐熱性と優れた衝撃強度を有する強靱な硬質熱可塑性樹
脂であるポリフェニルサルホン(ガラス転移温度;Tg
=220℃)、ポリサルホン(Tg=190℃)及びポ
リエーテルサルホン(Tg=220℃)から選ばれた樹
脂を用いるもので、継手と樹脂パイプとは基本的には前
記から選ばれた同じ材質の樹脂を使用する。
【0014】前記継手と、樹脂パイプとの固定は、接着
剤による接着固定と加熱による融着固定のいずれかによ
って行うものである。
【0015】接着剤による接着固定の場合には、内径を
他端開口部から外周にフェルール部を形成した一端開口
部側に向けて1/20〜1/40の勾配となるようテー
パー状に縮径させた継手を用い、樹脂パイプは前記継手
のテーパー状に縮径した差し込み長さのほゞ中央部に樹
脂パイプの先端が接する程度の外径を有するストレート
なパイプを使用する。
【0016】この接着固定のための接着剤は、使用する
樹脂に対して相溶性を有する溶剤型の接着剤が使用さ
れ、継手の内周と樹脂パイプの外周に塗布した相互の接
着面を適度に溶解して強制嵌入によって先端をシール面
と面一として継手の内面に気密を保持して強固に一体化
することができる。かゝる接着剤としては、塩化メチ
ル、n−メチルピロリドンなどを使用することができ
る。なお、継手に形成される1/20〜1/40のテー
パー状の勾配は、差し込みによって形成された両者の固
定部分の強度が損なわれずに確実な固定を行うことがで
きる好ましい範囲である。
【0017】また、継手と樹脂パイプを融着によって固
定する場合には、テーパー状の縮径を有しないストレー
トな内径の継手を用い、該当する樹脂と同種の熱可塑性
樹脂で線条発熱体を被覆してコイル状に形成した加熱要
素からなる電気融着コイルを継手の内周面に固定し、樹
脂パイプの端部を継手に挿入したのち、加熱要素を構成
している線条発熱体に通電して前記の被覆を含めた周囲
の樹脂を溶融させることによって継手と樹脂パイプとを
一体結合する、いわゆるエレクトロフュージョン法によ
る融着固定手段が採用される。
【0018】融着による他の固定手段としては、高周波
などを用いた誘導加熱により接合部を溶融させて一体化
する誘導加熱による手段を採用することができ、いずれ
にしてもかゝる融着により樹脂パイプの先端を継手のシ
ール面と面一として継手に気密かつ強固に一体化するも
のである。
【0019】これら接着又は融着の手段によって樹脂パ
イプを一体的に固定した継手は、その一対をガスケット
を介して各シール面を対接させてフェルール部をクラン
プ部材で緊締してクランプすることにより接続される
が、これに使用するガスケットとしては、継手のシール
面に形成した凹溝に嵌入する凸条を表裏の面に形成した
環状のもので、その内径を継手に挿入した両樹脂パイプ
の先端内径に一致させ、これによってクランプ部材でク
ランプした両樹脂パイプの内周が前記ガスケットと共に
段差などのない平滑な内周面を形成するものである。
【0020】なお、この接続に使用するクランプ部材
は、サニタリー配管用の公知のクランプ部材を使用する
ことができる。
【0021】
【作用】この発明の継手は、接続せんとする樹脂パイプ
と共に、透明性を有し、耐熱性と優れた衝撃強度を有す
る特定の熱可塑性樹脂から選ばれた所定の透明な樹脂を
用い、接続せんとする樹脂パイプの先端を継手の差込口
から差し込んで当該継手のシール面に面一となるように
接着又は融着により樹脂パイプに継手を固定し、かゝる
継手を固定した樹脂パイプの一対を接続せんとする相互
の継手のシール面に樹脂パイプの内径と同じ内径のガス
ケットを介在させ、各フェルール部をクランプ部材でク
ランプすることによって、継手やガスケットの部分に段
差などがない内面平滑な透明サニタリー配管を形成する
ことができる。
【0022】
【実施例】以下、この発明の継手と、これによる樹脂パ
イプの接続法の実施例について添付の図面を引用して具
体的に説明する。図1は、この発明の継手とこれに固定
する樹脂パイプを分解して例示したものであって、継手
1は全体が透明なポリフェニルサルホンからなるもの
で、一端開口部2の外周にフェルール部4を形成し、こ
のフェルール部4の開口部2に連なる面に環状の凹溝7
を形成して接続のためのシール面5としている。
【0023】一端開口部2の反対側に形成された他端開
口部3は、同じく透明なポリフェニルサルホンからなる
内径と外径が一定のパイプP1 を差し込むための差込口
3(便宜上他端開口部と同符号で示す)とし、内周面6
を差込口3から一端開口部2に向けてテーパー状に縮径
させてソケット形構造の継手を構成している。
【0024】かゝる継手1を基本にして樹脂パイプ
1 ,P2 の接続で配管路を形成するには、図2に示す
ようにして行うことができる。すなわち、前記継手1
と、該継手1と同じ寸法形状の透明なポリフェニルサル
ホンからなる継手21に所要の長さの樹脂パイプP1
2 をそれぞれ取り付ける。
【0025】この取り付けは、樹脂パイプP1 ,P2
外周面と継手1,21の内周面6,26に溶剤型の接着
剤を塗布して継手1,21の各差込口3,23から樹脂
パイプP1 ,P2 の先端を差し込み、樹脂パイプP1
2 の先端が各継手1,21のシール面5,25と面一
となるようにして接着固定するものである。各樹脂パイ
プP1 ,P2 の外径は、各継手1,21のテーパー状の
差し込み長さのほゞ中央に接するように形成されている
が、各樹脂パイプP1 ,P2 の外周と各継手1,21の
内周が塗布した接着剤によって適度に溶解膨潤するの
で、樹脂パイプP1 ,P2 を継手1,21に容易に強制
嵌入することができ、かくて樹脂パイプP1 ,P2 の先
端が継手1,21のシール面5,25に面一になるよう
に接着一体化することができる。
【0026】ついで、継手1,21の各シール面5,2
5の間に合成ゴム製のガスケット8を介在させ、該ガス
ケット8を介して継手1,21のフェルール部4,24
をクランプ部材9でクランプする。
【0027】クランプ部材9は図3において明らかなよ
うに、前記継手1と21に形成したフェルール部4及び
24に跨がって装着される2つ割りしたほゞ半円形の挟
持片10,10と、その一端に軸着して該挟持片10,
10を開閉自在とする保持体11と、挟持片10,10
の各他端に取り付けて蝶ねじによってこれら挟持片1
0,10を締め込むことができる緊締具12とからなる
もので、蝶ねじの締め込みで継手1,21のフェルール
部4,24がガスケット8を介して緊密に固定されて、
樹脂パイプP1 ,P2 が接続される。
【0028】ガスケット8は、外径が前記各フェルール
部4,24の外径と同じで、内径を各樹脂パイプP1
2 の内径と同じとしたシート状のリングからなり、こ
のリングの両面にそれぞれ凸条8a,8bを設けたもの
で、各継手1,21のシール面5,25に設けた前記環
状の凹溝7,27に嵌入して、クランプにより気密に接
続されるものである。
【0029】かくて接続された接続部は、樹脂パイプP
1 、ガスケット8および樹脂パイプP2 のそれぞれが同
じ内径で緊密に当接して接続されるので、接続部に段差
や溝などのない平滑な内周面を形成することができる。
【0030】かゝる配管施工によって、流体が流れる管
路内は段差や溝などのない面一な状態で構成され、しか
も各樹脂パイプP1 及びP2 ならびに継手1,21がい
ずれも高温流体に対して充分な耐熱性と衝撃強度を有す
る前記ポリフェニルサルホンからなる透明な樹脂で形成
されて内部が透視できるため、細菌等の繁殖や内部流体
の汚濁などが生ずる余地がなく、万一これらのトラブル
が生じたとしてもその発見はきわめて容易であると共
に、配管の接続部がソケット形のフェルール継手により
クランプされる構造であるので、配管の分解掃除や掃除
後の組み立てなどもきわめて容易である。
【0031】図4は、この発明の継手とこれに固定する
樹脂パイプの他の例を分解して例示したもので、継手3
1は透明なポリエーテルサルホンからなり、一端開口部
32の外周にフェルール部34を形成し、このフェルー
ル部34の開口部32に連なる面に環状の凹溝37を形
成して接続のためのシール面35としている。
【0032】また、前記一端開口部32の反対側に形成
された他端開口部33は、同じく透明なポリエーテルサ
ルホンからなる内径と外径が一定の樹脂パイプP3 を差
し込むための差込口33(便宜上他端開口部と同符号で
示す)としている。
【0033】この継手31の内周面には、通電によって
発熱する線条発熱体39を前記ポリエーテルサルホンで
被覆してコイル状に形成した加熱要素からなる電気融着
コイル38を固定したもので、該電気融着コイル38の
コイルの両端部を継手31の外部に引き出して電源に接
続可能な通電のためのターミナル40a,40bとな
し、電源に接続してこのターミナル40a,40bに通
電することにより電気融着コイル38を加熱するよう構
成したものである。
【0034】継手31の外周面の一部には凹状のインジ
ケーター部41を形成しており、このインジケーター部
41は通電によって樹脂が溶融した際、このインジケー
ター部41に溶融樹脂が盛り上がることによって確実に
溶融していることを外側から検知することができるもの
である。なお、継手31はこの電気融着コイル38を含
めた一定内径の内周面36を形成しているもので、樹脂
パイプP3 は継手の内径に対してほゞ合致する外径か、
もしくは比較的緩く嵌入することができる外径を有して
いる。
【0035】かゝる継手31と樹脂パイプP3 との固定
は、継手31の前記差込口33に樹脂パイプP3 の先端
を差し込み、樹脂パイプP3 の先端が継手31の一端開
口部32のシール面35に面一になるようにして保持し
たのち、電気融着コイル38のターミナル40a,40
bを電源に接続して線状発熱体39に通電することによ
り実施される。
【0036】この通電によって電気融着コイル38の線
状発熱体39が発熱し、該線状発熱体39を構成するポ
リエーテルサルホンからなる被膜を熱溶融し、ついでそ
の周囲の継手31と樹脂パイプP3 のポリエーテルサル
ホンからなる樹脂を溶融し、この加熱で継手31と樹脂
パイプP3 が一体的に融着固定される。通電による樹脂
の溶融状態の判断は、インジケーター部41に溶融樹脂
が盛り上がることにより確実に溶融していることを外側
から検知することができる。
【0037】かくして得られた継手31を一体化した樹
脂パイプP3 と、同様にして得た同じ寸法と材質の継手
51を一体化した樹脂パイプP4 との接続によるサニタ
リー配管の形成は、図5に示すようにして行うことがで
きる。
【0038】すなわち、前記継手31と51の各シール
面35と55の間に合成ゴム製のガスケット42を介在
させ、ガスケット42を介して継手31,51のフェル
ール部34,54をクランプ部材43でクランプする。
【0039】このガスケット42は、外径が前記各フェ
ルール部34,54の外径と同じであり、内径が各樹脂
パイプP3 およびP4 の内径と同じのシート状をなした
リング状のもので、リング状の両面にそれぞれ凸条42
a,42bを設け、凸条38a,38bは各継手31,
51のシール面35,55に設けた前記環状の凹溝3
7,57に嵌入して、クランプ部材43によって気密に
接続される。なお、このクランプ部材43によるクラン
プは、前記図3に準じて実施することができるので、説
明を省略する。
【0040】かくして接続された接続部は、樹脂パイプ
3 、ガスケット42および樹脂パイプP4 のそれぞれ
が同じ内径で緊密に当接して接続される結果、接続部に
段差や溝のない平滑な内周面を形成することができる。
図中56は継手51の内周面である。
【0041】なお、前記図1〜図5における各実施例で
は、接続せんとする相互の継手を同形同寸のものとして
直管状のサニタリー配管の形成について説明している
が、接続せんとする一方の継手を他方の継手に対して接
続可能なフェルール継手の構造を保持しつゝ、その内径
を樹脂パイプの内径に合わせて形成したベンドや三方な
いし四方型などとした各種の分岐構造の継手を使用する
ことにより、サニタリー配管を形成することができる。
【0042】
【発明の効果】この発明のフェルール継手と、このフェ
ルール継手を使用したパイプの接続法は、いずれも耐熱
性、耐蝕性で衝撃強度に優れた特定の透明樹脂を用いて
いるので、これによって形成されたサニタリー配管は高
温の流体の加圧移送などに大きな威力を発揮する。
【0043】特に、不透明で錆などが発生し易い金属配
管に比べて、透明で耐熱性及び耐蝕性であるので配管内
部の流動状態や汚染状態を外部より容易に発見すること
ができ、これにより洗浄や殺菌などの時期を的確に把握
して効果的な洗浄・殺菌を実施することができ、分解お
よび組み立てが容易であるため、配管の分解による洗浄
や殺菌の作業を簡単に行うことができる。
【0044】さらに、この透明なサニタリー配管の形成
によって、内部の流体の挙動やキャビテーションなどの
状況を把握して的確な処置をすることができると共に、
継手による接合部の内面が実質的にパイプの内面と同じ
で段差などのない平滑な状態を維持しているので、かび
やバクテリア等の異物の繁殖を防ぎ、長期の使用が可能
になるものである。
【0045】また、前記のフェルール継手を用いたパイ
プの接続法は、現場において接着や融着の工法によって
透明な樹脂パイプの長さを自由に採寸して溶接や専用の
工具を使用せずに行うことができるため、施工の費用を
大幅に節約することができ、また、配管経路の変更やサ
イズの変更などの設計変更もその場で簡単に対応するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の継手と樹脂パイプの一実施例を示す
た縦断面図である。
【図2】図1の継手と樹脂パイプとの接続例を示す縦断
面図である。
【図3】図2のサニタリー配管の形成を示す分解斜視図
である。
【図4】この発明の継手と樹脂パイプの他の実施例を示
す縦断面図である。
【図5】図4の継手と樹脂パイプとの接続例を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1,21 継手 2,22 一端開口部 3,23 差込口(他端開口部) 4,24 フェルール部 5,25 シール面 6,26 継手内周面 7,27 凹溝 8 ガスケット 8a,8b 凸条 9 クランプ部材 P1 ,P2 樹脂パイプ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月10日(2000.4.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】この接着固定のための接着剤は、使用する
樹脂に対して相溶性を有する溶剤型の接着剤が使用さ
れ、継手の内周と樹脂パイプの外周に塗布した相互の接
着面を適度に溶解して強制嵌入によって先端をシール
面と面一として継手の内面に気密を保持して強固に一体
化することができる。かゝる接着剤としては、塩化メチ
レンNメチル2−ピロリドンなどを使用することがで
きる。なお、継手に形成される1/20〜1/40のテ
ーパー状の勾配は、差し込みによって形成された両者の
固定部分の強度が損なわれずに確実な固定を行うこと
ができる好ましい範囲である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端開口部の外周縁に形成したフェルー
    ル部の垂直面をシール面とすると共に、他端開口部を接
    続用の透明樹脂パイプの差込口とし、該差込口から前記
    一端開口部に向けて内径を所定の勾配でテーパー状に縮
    径させたポリフェニルサルホン、ポリサルホン及びポリ
    エーテルサルホンから選ばれた透明樹脂からなるソケッ
    ト形のフェルール継手であって、該フェルール継手の差
    込口に前記透明樹脂パイプの一端を差し込み、その先端
    が前記シール面と面一となるようにして接着によって気
    密に固定し、透明樹脂パイプを差し込んだ前記フェルー
    ル継手の一対をガスケットを介して相互のシール面を対
    接させてクランプ部材でクランプすることによって、相
    互の透明樹脂パイプと前記ガスケットの接続部に段差や
    溝のない平滑な内周面を形成するよう構成したことを特
    徴とするフェルール継手。
  2. 【請求項2】 一端開口部の外周縁に形成したフェルー
    ル部の垂直面をシール面とすると共に、他端開口部を接
    続用の透明樹脂パイプの差込口としたポリフェニルサル
    ホン、ポリサルホン及びポリエーテルサルホンから選ば
    れた透明樹脂からなるソケット形のフェルール継手であ
    って、該フェルール継手の差込口に前記透明樹脂パイプ
    の一端を差し込み、その先端が前記シール面と面一とな
    るようにして融着によって気密に固定し、透明樹脂パイ
    プを差し込んだ前記フェルール継手の一対をガスケット
    を介して相互のシール面を対接させてクランプ部材でク
    ランプすることによって、相互の透明樹脂パイプと前記
    ガスケットの接続部に段差や溝のない平滑な内周面を形
    成するよう構成したことを特徴とするフェルール継手。
  3. 【請求項3】 前記フェルール継手は、フェルール部の
    シール面に、ガスケットに設けた凸条に嵌合する凹溝を
    形成したものであることを特徴とする請求項1又は2に
    記載のフェルール継手。
  4. 【請求項4】 一端開口部の外周縁に形成したフェルー
    ル部の垂直面をシール面とすると共に、他端開口部を接
    続用の透明樹脂パイプの差込口とし、該差込口から前記
    一端開口部に向けて内径を所定の勾配でテーパー状に縮
    径させたポリフェニルサルホン、ポリサルホン及びポリ
    エーテルサルホンから選ばれた透明樹脂からなるソケッ
    ト形のフェルール継手の前記差込口に、前記透明樹脂パ
    イプの一端を差し込み、その先端が前記シール面と面一
    となるようにして接着によって固定し、透明樹脂パイプ
    を固定した前記フェルール継手の一対をガスケットを介
    して相互のシール面を対接させてクランプ部材でクラン
    プして前記相互の透明樹脂パイプと前記ガスケットの接
    続部に段差や溝のない平滑な内周面を形成して接続する
    ことを特徴とするフェルール継手を用いたパイプの接続
    法。
  5. 【請求項5】 一端開口部の外周縁に形成したフェルー
    ル部の垂直面をシール面とすると共に、他端開口部を接
    続用の透明樹脂パイプの差込口としたポリフェニルサル
    ホン、ポリサルホン及びポリエーテルサルホンから選ば
    れた透明樹脂からなるソケット形のフェルール継手の前
    記差込口に、前記透明樹脂パイプの一端を差し込み、そ
    の先端が前記シール面と面一となるようにして融着によ
    って固定し、透明樹脂パイプを固定した前記フェルール
    継手の一対をガスケットを介して相互のシール面を対接
    させてクランプ部材でクランプして前記相互の透明樹脂
    パイプと前記ガスケットの接続部に段差や溝のない平滑
    な内周面を形成して接続することを特徴とするフェルー
    ル継手を用いたパイプの接続法。
  6. 【請求項6】 前記フェルール継手と透明樹脂パイプと
    の融着は、電気融着コイルによる融着又は誘導加熱によ
    る融着のいずれかによるものであることを特徴とする請
    求項5に記載のフェルール継手を用いたパイプの接続
    法。
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