JP2000213510A - ハニカムパネル固定構造 - Google Patents

ハニカムパネル固定構造

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JP2000213510A
JP2000213510A JP11016809A JP1680999A JP2000213510A JP 2000213510 A JP2000213510 A JP 2000213510A JP 11016809 A JP11016809 A JP 11016809A JP 1680999 A JP1680999 A JP 1680999A JP 2000213510 A JP2000213510 A JP 2000213510A
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哲也 中村
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    • F16B—DEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B5/00—Joining sheets or plates, e.g. panels, to one another or to strips or bars parallel to them
    • F16B5/01—Joining sheets or plates, e.g. panels, to one another or to strips or bars parallel to them by means of fastening elements specially adapted for honeycomb panels

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハニカムパネルと構造体とのクリアランスを一
定にでき、接着不足により剥がれても、抜止め部材によ
ってブッシングが離脱することはなく、浮遊を防止でき
るハニカムパネルの固定構造を提供することにある。 【解決手段】ハニカムパネル１１にその肉厚方向に貫通
する貫通孔１２を設け、この貫通孔１２にボルト孔１６
を有するブッシング１３を挿入し、ボルト孔１６に固定
ボルト２１を挿通してハニカムパネル１１を構造体２３
に固定するハニカムパネルの固定構造であって、ブッシ
ング１３を第１の筒状部材１４と第２の筒状部材１５と
から構成し、第２の筒状部材１５に固定ボルト２１が挿
通される挿通孔１８を設けるとともに、第２の筒状部材
１５の内部に挿通孔１８より大径のリティニングリング
２２を固定ボルト２１に係合して設けたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、有人宇
宙船の内装材として用いられるハニカムパネルを構造体
に固定するハニカムパネルの固定構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】有人宇宙船の内装材としてはハニカムパ
ネルが使用されているが、このハニカムパネルを構造体
に固定して内装を構成する場合、ハニカムパネルに固定
ボルトを直接貫通して構造体に締め付けると、ハニカム
パネルが固定ボルトの頭部の面圧で潰れてしまうという
問題がある。
【０００３】そこで、従来においては、図４に示すよう
なハニカムパネルの固定構造を採用している。すなわ
ち、ハニカムパネル１にその肉厚方向に貫通する貫通孔
２が設けられ、この貫通孔２にはブッシング３が挿入さ
れている。ブッシング３は合成樹脂材料によって有底筒
状に成形され、底部にはボルト孔４が設けられ、開口部
にはフランジ部５が設けられている。
【０００４】そして、ハニカムパネル１を構造体６に固
定して内装を構成する場合には、貫通孔２の内周面に接
着剤７（またはポッテング材）を塗布した後、ブッシン
グ３を貫通孔２に挿入してブッシング３をハニカムパネ
ル１に接着固定する。次に、固定ボルト８を構造体6の
ねじ穴9にねじ込むことにより、ブッシング3のフランジ
部５が貫通孔2の開口縁部に接合しているので、ブッシ
ング3を介してハニカムパネル1を構造体6に固定してい
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ブッシング
3は寸法精度にバラツキがなく成形されているものの、
ハニカムパネル1は成形時の微妙なバラツキがあり、ハ
ニカムパネル1が肉薄の場合には、図5に示すようにハニ
カムパネル1の裏面と構造体６との間に隙間ｇができて
しまい、ハニカムパネル１を構造体６に強固に固定でき
ない。また、ハニカムパネル１が肉厚の場合には、図６
に示すようにブッシング３の外底部と構造体６との間に
隙間ｇができてしまい、固定ボルト８の締め付けによっ
てフランジ部５が貫通孔２の開口縁部を強く押し付け、
ハニカムパネル１を変形させてしまうという問題があ
る。
【０００６】また、接着剤７の接着力が不足していた
り、剥がれたりした場合、固定ボルト８を緩め、軌道上
でハニカムパネル１を構造体６から取り外した場合に
は、図７に示すようにブッシング３が固定ボルト８とと
もにハニカムパネル１から離脱し、無重力状態ではこれ
らが浮遊してしまうという問題がある。
【０００７】また、ハニカムパネル１の肉厚のバラツキ
を吸収するために、図８に示すように、ブッシング３か
らフランジ部５を取り除いた場合、接着剤７の接着力が
不足していると、固定ボルト８を緩めることなく、２点
鎖線で示すようにハニカムパネル１が構造体６から離脱
してハニカムパネル１が無重力状態で浮遊してしまうと
いう問題がある。
【０００８】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、ハニカムパネルの肉
厚のバラツキを吸収して確実に固定できるとともに、ハ
ニカムパネルとブッシングとの接着の不完全や発射時の
衝撃で接着部が剥がれても、固定ボルトやブッシングが
浮遊することがなく、従来の問題を解消できるハニカム
パネルの固定構造を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を
達成するために、請求項１は、ハニカムパネルにその肉
厚方向に貫通する貫通孔を設け、この貫通孔に、外周面
が前記貫通孔の内周面に接着され、かつ底部にボルト孔
を有するブッシングを挿入し、このブッシングのボルト
孔に固定ボルトを挿通して前記ハニカムパネルを構造体
に固定するハニカムパネルの固定構造において、前記ブ
ッシングを、ハニカムパネルの前面側から貫通孔に挿入
され、かつ底部にボルト孔を有する第１の筒状部材とハ
ニカムパネルの裏面側から貫通孔に挿入される第２の筒
状部材とから構成し、第２の筒状部材に前記固定ボルト
が挿通される挿通孔を設けるとともに、前記第２の筒状
部材の内部に前記挿通孔より大径の抜止め部材を前記固
定ボルトに係合して設けたことを特徴とする。
【００１０】請求項２は、請求項１の前記第１の筒状部
材及び第２の筒状部材にはハニカムパネルの貫通孔の開
口縁部に係合するフランジ部が一体に設けられているこ
とを特徴とする。
【００１１】請求項３は、請求項１の前記第１の筒状部
材と第２の筒状部材の底部相互間にはハニカムパネルの
肉厚に応じた隙間が形成され、この隙間は接着剤または
ポッテング材が充填されることを特徴とする。
【００１２】請求項４は、請求項１の前記第１の筒状部
材のボルト孔は、外底部方向に突出する突出筒部を有
し、この突出筒部に第２の筒状部材の挿通孔が嵌合され
ることを特徴とする。
【００１３】請求項１によれば、第１の筒状部材と第２
の筒状部材とによってブッシングを構成することによ
り、ハニカムパネルの肉厚寸法のバラツキを吸収するこ
とができ、またハニカムパネルと構造体とのクリアラン
スを一定にできる。さらに、接着不足により剥がれて
も、抜止め部材によってブッシングが離脱することはな
く、浮遊を防止できる。
【００１４】請求項２によれば、第１と第２の筒状部材
のフランジ部によってハニカムパネルとブッシングを強
固に固定できる。
【００１５】請求項３によれば、第１の筒状部材と第２
の筒状部材の底部相互間の隙間に接着剤またはポッテン
グ材が充填され、両部材を強固に結合できる。
【００１６】請求項４によれば、第１の筒状部材と第２
の筒状部材との位置決めができ、接着剤またはポッテン
グ材の流れ出しを防止できる。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【００１８】図１はハニカムパネルの固定構造の縦断側
面図、図２はハニカムパネルに対するブッシングの固定
状態を示す縦断側面図である。
【００１９】図１及び図２に示すように、例えば、有人
宇宙船の内装材として使用されるハニカムパネル１１に
はその肉厚方向に貫通する貫通孔１２が設けられ、この
貫通孔１２にはブッシング１３が挿入されている。ブッ
シング１３は合成樹脂材料によって成形された第１の筒
状部材１４と第２の筒状部材１５とから構成されてい
る。
【００２０】第１の筒状部材１４は有底筒状で、その底
部１４ａにはボルト孔１６が設けられ、開口部にはフラ
ンジ部１７が設けられている。ボルト孔１６は外底部方
向に突出する突出筒部１６ａが設けられている。第２の
筒状部材１５は底の浅い有底筒状で、その底部１５ａに
は突出筒部１６ａに嵌合する挿通孔１８が設けられ、開
口部にはフランジ部１９が設けられている。
【００２１】そして、第１の筒状部材１４をハニカムパ
ネル１１の前面側から貫通孔１２に挿入し、第２の筒状
部材１５をハニカムパネル１１の裏面側から貫通孔１２
に挿入することにより、突出筒部１６ａに挿通孔１８が
嵌合し、フランジ部１７及び１９が貫通孔１２の開口縁
部に係合する。従って、第１と第２の筒状部材１４，１
５によってハニカムパネル１１を挟み込むようになって
いる。
【００２２】また、貫通孔１２の内周面には接着剤２０
（またはポッテング材）が塗布されており、第１の筒状
部材１４及び第２の筒状部材１５の外周面は貫通孔１２
の内周面に接着されている。
【００２３】第１の筒状部材１４のボルト孔１６には固
定ボルト２１が挿通されており、この固定ボルト２１は
第２の筒状部材１５を貫通しており、この第２の筒状部
材１５の内部には固定ボルト２１に係合する抜止め部材
としての例えばリティニングリング２２が設けられてい
る。このリティニングリング２２は挿通孔１８より大径
であり、リティニングリング２２が第２の筒状部材１５
に係合して分離できないようになっている。
【００２４】次に、ハニカムパネル１１を構造体２３に
固定して有人宇宙船等の内装を構成する作用を説明す
る。まず、貫通孔１２の内周面に接着剤２０（またはポ
ッテング材）を塗布した後、第１の筒状部材１４をハニ
カムパネル１１の前面側から貫通孔１２に挿入し、第２
の筒状部材１５をハニカムパネル１１の裏面側から貫通
孔１２に挿入することにより、突出筒部１６ａに挿通孔
１８が嵌合し、フランジ部１７及び１９が貫通孔１２の
開口縁部に係合する。
【００２５】次に、固定ボルト２１を第１の筒状部材１
４側からボルト孔１６に挿入し、この固定ボルト２１の
軸部に第２の筒状部材１５側からリティニングリング２
２を係合して固定ボルト２１の抜け止めを行なう。この
状態で、固定ボルト２１を構造体２３のねじ穴２４にね
じ込むことにより、固定ボルト２１の頭部が第１の筒状
部材１４の底部１４ａに当接し、第１及び第２の筒状部
材１４，１５を介してハニカムパネル１１が構造体２３
に固定される。
【００２６】このとき、ハニカムパネル１１の裏面と構
造体２３とのクリアランスは第２の筒状部材１５のフラ
ンジ部１９の肉厚に相当し、クリアランスを一定にでき
る。また、ハニカムパネル１１の肉厚が通常より厚い場
合、図３に示すように、第１の筒状部材１４と第２の筒
状部材１５との間に隙間２５ができるが、この隙間２５
に接着剤２０（またはポッテング材）が流れ込んで、こ
れが硬化することによってシムとして作用し、ハニカム
パネル１１の肉厚のバラツキを吸収できる。また、接着
剤２０（またはポッテング材）が硬化すると、第１と第
２の筒状部材１４，１５の結合強度がアップする。
【００２７】前述のように構成されたハニカムパネルの
固定構造によれば、ハニカムパネル１１は第１及び第２
の筒状部材１４，１５のフランジ部１７，１９に係合
し、ハニカムパネル１１がブッシング１３から離脱して
浮遊することはない。また、接着剤２０の接着不足によ
り、あるいは地上からの打上げ時の衝撃等によってハニ
カムパネル１１とブッシング１３との接着部が剥がれて
も、第１の筒状部材１４は固定ボルト２１の頭部に係合
し、第２の筒状部材１５はリティニングリング２２によ
って抜止めされているため、第１及び第２の筒状部材１
４，１５、固定ボルト２１が浮遊することはなく、構造
体２３に固定された状態となり、従来の問題点を解消で
きる。
【００２８】なお、前記実施形態においては、有人宇宙
船の内装材としてのハニカムパネルの固定について説明
したが、この発明は有人宇宙船の内装材に限定されるも
のではない。また、抜止め部材として固定ボルト２１に
リティニングリング２２を係合したが、抜止め部材は、
リティニングリングに限定されるものではなく、他の抜
止め部材を用いてもよい。
【００２９】
【発明の効果】以上説明したように、請求項１によれ
ば、ハニカムパネルの肉厚寸法のバラツキを吸収するこ
とができ、またハニカムパネルと構造体とのクリアラン
スを一定にできる。さらに、接着不足により剥がれて
も、抜止め部材によってブッシングが離脱することはな
く、浮遊を防止できる。
【００３０】請求項２によれば、フランジ部によってハ
ニカムパネルとブッシングを強固に固定でき、ハニカム
パネルの離脱を防止できる。
【００３１】請求項３によれば、第１の筒状部材と第２
の筒状部材の底部相互間の隙間に接着剤またはポッテン
グ材が充填され、これが硬化することによってハニカム
パネルの肉厚のバラツキを吸収でき、また両部材を強固
に結合できる。
【００３２】請求項４によれば、第１の筒状部材と第２
の筒状部材との位置決めができ、接着剤またはポッテン
グ材の流れ出しを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の第１の実施形態を示すハニカムパネ
ルの固定構造の縦断側面図。
【図２】同実施形態のハニカムパネルとブッシングの固
定構造を示す縦断側面図。
【図３】同実施形態を示し、肉厚のハニカムパネルの固
定状態を示す縦断側面図。
【図４】従来のハニカムパネルの固定構造の縦断側面
図。
【図５】従来のハニカムパネルの固定構造の縦断側面
図。
【図６】従来のハニカムパネルの固定構造の縦断側面
図。
【図７】従来のハニカムパネルの固定構造の縦断側面
図。
【図８】従来のハニカムパネルの固定構造の縦断側面
図。
【符号の説明】
１１…ハニカムパネル １２…貫通孔 １３…ブッシング １４…第１の筒状部材 １５…第２の筒状部材 ２０…接着剤 ２１…固定ボルト ２２…リティニングリング（抜止め部材） ２３…構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥越 忠 東京都渋谷区笹塚１丁目21番17号 櫻護謨 株式会社内 Ｆターム(参考） 3J001 AA06 BA02 DB02 EA00 4F100 BA01 CB00 DB20 DC01A DC11A GB31 JL00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ハニカムパネルにその肉厚方向に貫通す
    る貫通孔を設け、この貫通孔に、外周面が前記貫通孔の
    内周面に接着され、かつ底部にボルト孔を有するブッシ
    ングを挿入し、このブッシングのボルト孔に固定ボルト
    を挿通して前記ハニカムパネルを構造体に固定するハニ
    カムパネルの固定構造において、 前記ブッシングを、ハニカムパネルの前面側から貫通孔
    に挿入され、かつ底部にボルト孔を有する第１の筒状部
    材と、ハニカムパネルの裏面側から貫通孔に挿入される
    第２の筒状部材とから構成し、第２の筒状部材に前記固
    定ボルトが挿通される挿通孔を設けるとともに、前記第
    ２の筒状部材の内部に前記挿通孔より大径の抜止め部材
    を前記固定ボルトに係合して設けたことを特徴とするハ
    ニカムパネルの固定構造。
  2. 【請求項２】 前記第１の筒状部材及び第２の筒状部材
    にはハニカムパネルの貫通孔の開口縁部に係合するフラ
    ンジ部が一体に設けられていることを特徴とする請求項
    １記載のハニカムパネルの固定構造。
  3. 【請求項３】 前記第１の筒状部材と第２の筒状部材の
    底部相互間にはハニカムパネルの肉厚に応じた隙間が形
    成され、この隙間は接着剤またはポッテング材が充填さ
    れることを特徴とする請求項１記載のハニカムパネルの
    固定構造。
  4. 【請求項４】 前記第１の筒状部材のボルト孔は、外底
    部方向に突出する突出筒部を有し、この突出筒部に第２
    の筒状部材の挿通孔が嵌合されることを特徴とする請求
    項１記載のハニカムパネルの固定構造。
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