JP2000213342A - 多気筒2サイクルエンジン - Google Patents
多気筒2サイクルエンジンInfo
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- JP2000213342A JP2000213342A JP11014252A JP1425299A JP2000213342A JP 2000213342 A JP2000213342 A JP 2000213342A JP 11014252 A JP11014252 A JP 11014252A JP 1425299 A JP1425299 A JP 1425299A JP 2000213342 A JP2000213342 A JP 2000213342A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 多気筒2サイクルエンジンにおいて、排気系
のコンパクト化と同時に、エンジン全体の出力向上を図
ることを目的としている。 【解決手段】 120°位相差を有する3つの気筒を有
する多気筒2サイクルエンジンにおいて、各気筒11,
12,13の排気孔23,24,25を1つの集合部3
6に集合して共通の排気系に接続する。集合部36に
は、各気筒11,12,13の排気孔23,24,25
のうち1つを排気系に連通する状態と、2つを排気系に
連通する状態とに切り替える切換弁38を設けている。
また、各気筒11,12,13の排気孔23,24,2
5から集合部36までの距離を、等長とし,切換弁38
を回転式とすると共にクランク軸19と同期回転させ
る。
のコンパクト化と同時に、エンジン全体の出力向上を図
ることを目的としている。 【解決手段】 120°位相差を有する3つの気筒を有
する多気筒2サイクルエンジンにおいて、各気筒11,
12,13の排気孔23,24,25を1つの集合部3
6に集合して共通の排気系に接続する。集合部36に
は、各気筒11,12,13の排気孔23,24,25
のうち1つを排気系に連通する状態と、2つを排気系に
連通する状態とに切り替える切換弁38を設けている。
また、各気筒11,12,13の排気孔23,24,2
5から集合部36までの距離を、等長とし,切換弁38
を回転式とすると共にクランク軸19と同期回転させ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は多気筒2サイクル
エンジンに関し、特に、小型滑走艇あるいはスノーモー
ビル等のように跨式シートを備えた乗物に適した多気筒
2サイクルエンジンに関する。
エンジンに関し、特に、小型滑走艇あるいはスノーモー
ビル等のように跨式シートを備えた乗物に適した多気筒
2サイクルエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は小型滑走艇の全体略図を示してお
り、デッキ1の上側に跨式(鞍式)のシート3及びハン
ドル4等を装備しており、一般に、前記シート3の下側
にエンジン収納室を形成し、エンジン10を収納してい
る。このような小型滑走艇において、近年、二人乗りあ
るいは三人乗り等の大型化が進んでおり、この大型化に
必要な性能を確保するために、搭載エンジンの排気量も
増加しつつあるが、エンジン排気量の増加に対し、ピス
トン・スピード及びボアの大型化の制約のために、多気
筒化も図られている。
り、デッキ1の上側に跨式(鞍式)のシート3及びハン
ドル4等を装備しており、一般に、前記シート3の下側
にエンジン収納室を形成し、エンジン10を収納してい
る。このような小型滑走艇において、近年、二人乗りあ
るいは三人乗り等の大型化が進んでおり、この大型化に
必要な性能を確保するために、搭載エンジンの排気量も
増加しつつあるが、エンジン排気量の増加に対し、ピス
トン・スピード及びボアの大型化の制約のために、多気
筒化も図られている。
【0003】現在では前記多気筒化の要望に応え、二人
乗りあるいは三人乗りの滑走艇用のエンジンとして、図
2に示すように3気筒の2サイクルエンジン10を搭載
することも多くなり、このような3気筒のエンジンを搭
載する場合には、シート下の限られたスペースに配置で
きるように、各気筒11,12,13を前後方向に一列
配置したタンデム型が適している。
乗りあるいは三人乗りの滑走艇用のエンジンとして、図
2に示すように3気筒の2サイクルエンジン10を搭載
することも多くなり、このような3気筒のエンジンを搭
載する場合には、シート下の限られたスペースに配置で
きるように、各気筒11,12,13を前後方向に一列
配置したタンデム型が適している。
【0004】ところが、上記のようにタンデム型のエン
ジン10を搭載しても、図13に示すようにエンジン本
体の左右には、排気マフラ16のような排気系備品並び
にエアクリーナ109のような吸気系部品が配置されて
おり、これら備品は、仮に各気筒に独自のマフラー等排
気系を備える場合には、前記多気筒化に伴って増えた気
筒数だけ部品点数も増加し、大型化する。なお、図13
において、105はステップ面、109は吸気管であ
る。
ジン10を搭載しても、図13に示すようにエンジン本
体の左右には、排気マフラ16のような排気系備品並び
にエアクリーナ109のような吸気系部品が配置されて
おり、これら備品は、仮に各気筒に独自のマフラー等排
気系を備える場合には、前記多気筒化に伴って増えた気
筒数だけ部品点数も増加し、大型化する。なお、図13
において、105はステップ面、109は吸気管であ
る。
【0005】一方、シート幅Wは、人間工学上一定幅以
上に大きくすることが困難であるため、多気筒化した場
合に、上記のように各気筒独立の排気系を備えている
と、排気系装備品の配置が困難になる。
上に大きくすることが困難であるため、多気筒化した場
合に、上記のように各気筒独立の排気系を備えている
と、排気系装備品の配置が困難になる。
【0006】その対策として、3気筒エンジン等の多気
筒エンジンを採用する場合には、図11に示すように各
気筒11,12,13の排気孔23,24,25を排気
マニホールド100により集合し、共通の排気マフラ1
6を有する排気系に連通し、排気系のコンパクト化を図
っている。
筒エンジンを採用する場合には、図11に示すように各
気筒11,12,13の排気孔23,24,25を排気
マニホールド100により集合し、共通の排気マフラ1
6を有する排気系に連通し、排気系のコンパクト化を図
っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで2サイクルエ
ンジンは排気系の制御を工夫することにより、出力向上
が可能であり、このことを2サイクルエンジンの簡略図
である図9により簡単に説明する。気筒101の排気孔
120に接続された排気マフラ16は、排気下流側に行
く従い緩やかに拡径するディフューザ部16aと、下流
側に行くに従い比較的急激に縮径するコーン部16bを
有している。排気孔120においてはディフューザ部1
6aの膨張作用により負圧が発生し、コーン部16bの
圧縮作用により正圧が発生し、これら負圧と正圧を利用
して、燃焼ガスの排気、新気の吸出し及び新気の押込み
による一種の過給効果を生み出させることができる。こ
の現象を排気孔120内の圧力変化曲線で表すと、図1
0の中段に示す圧力波形P2が、上記過給作用を効果的
に発揮できる理想的(同調時)な波形となる。
ンジンは排気系の制御を工夫することにより、出力向上
が可能であり、このことを2サイクルエンジンの簡略図
である図9により簡単に説明する。気筒101の排気孔
120に接続された排気マフラ16は、排気下流側に行
く従い緩やかに拡径するディフューザ部16aと、下流
側に行くに従い比較的急激に縮径するコーン部16bを
有している。排気孔120においてはディフューザ部1
6aの膨張作用により負圧が発生し、コーン部16bの
圧縮作用により正圧が発生し、これら負圧と正圧を利用
して、燃焼ガスの排気、新気の吸出し及び新気の押込み
による一種の過給効果を生み出させることができる。こ
の現象を排気孔120内の圧力変化曲線で表すと、図1
0の中段に示す圧力波形P2が、上記過給作用を効果的
に発揮できる理想的(同調時)な波形となる。
【0008】すなわち、図10の中段の圧力波形では、
掃気孔が開いている区間TO−TC内の負圧(クロス線
領域Y1)により新気を排気系へ吸い出し、掃気孔の閉
時TCから排気孔の閉時ECまでの区間の正圧(斜線領
域Y2)により、排気系に吸い出された新気を気筒10
1内に押し込む(押し戻す)ようになっており、この過
給作用により高出力が得られるのである。
掃気孔が開いている区間TO−TC内の負圧(クロス線
領域Y1)により新気を排気系へ吸い出し、掃気孔の閉
時TCから排気孔の閉時ECまでの区間の正圧(斜線領
域Y2)により、排気系に吸い出された新気を気筒10
1内に押し込む(押し戻す)ようになっており、この過
給作用により高出力が得られるのである。
【0009】上記過給効果は、排気系長M1が、上記同
調時の排気系長より長くなっても短くなっても,得られ
ないものである。たとえば排気系長が短いと図10の上
段に示すような圧力波形P1となり、区間TO−TC内
で、負圧−正圧−負圧と変化すると共に、区間TC−E
C内では負圧となり、新気の吸出し及び押込み作用が期
待できない。また、排気系長が長いと図10の下段に示
すような圧力波形P3となり、掃気孔閉区間TO−TC
の負圧と連続して区間TC−ECも負圧となり、新気の
押込み作用が期待できない。
調時の排気系長より長くなっても短くなっても,得られ
ないものである。たとえば排気系長が短いと図10の上
段に示すような圧力波形P1となり、区間TO−TC内
で、負圧−正圧−負圧と変化すると共に、区間TC−E
C内では負圧となり、新気の吸出し及び押込み作用が期
待できない。また、排気系長が長いと図10の下段に示
すような圧力波形P3となり、掃気孔閉区間TO−TC
の負圧と連続して区間TC−ECも負圧となり、新気の
押込み作用が期待できない。
【0010】図11に示す従来の3気筒2サイクルエン
ジンの排気系において、図12に示すように各気筒1
1,12,13の各排気孔23,24,25から排気マ
ニホールド100の集合部111までの距離L1,L
2,L3は異なっている。ここで、たとえば第2の気筒
12の排気孔24から集合部111までの通路長L2
を、図10の中段に示される同調時の圧力波形P2が得
られる長さに設定するとすれば、第1及び第3の気筒1
1,13の排気孔24,25の圧力波形は、図10の上
段あるいは下段のような非同調の波形P1,P3にな
り、過給効果が薄く、3気筒全体としての出力向上には
つながらない。
ジンの排気系において、図12に示すように各気筒1
1,12,13の各排気孔23,24,25から排気マ
ニホールド100の集合部111までの距離L1,L
2,L3は異なっている。ここで、たとえば第2の気筒
12の排気孔24から集合部111までの通路長L2
を、図10の中段に示される同調時の圧力波形P2が得
られる長さに設定するとすれば、第1及び第3の気筒1
1,13の排気孔24,25の圧力波形は、図10の上
段あるいは下段のような非同調の波形P1,P3にな
り、過給効果が薄く、3気筒全体としての出力向上には
つながらない。
【0011】図8は性能曲線を示しているが、図11の
ような排気マニホールドを備えた3気筒2サイクルエン
ジンによると、破線で示すような性能曲線X3となり、
理想的な性能曲線X1と比較すると全体的に出力が低く
なっている。
ような排気マニホールドを備えた3気筒2サイクルエン
ジンによると、破線で示すような性能曲線X3となり、
理想的な性能曲線X1と比較すると全体的に出力が低く
なっている。
【0012】ちなみに、出力向上を図るために、前述の
ように3つの気筒毎に独立の排気系を接続しようとすれ
ば、前述のように図2及び図3のシート3の下方に大き
な配置スペースを確保しなければならず、操縦者の搭乗
位置を確保することが困難である。また、仮に狭いスペ
ース内に独立型排気系を配置したとしても、図8に示す
ように同調回転域N1付近では高出力がえられるが、非
同調回転域N2付近では非同調となり、一点鎖線の性能
曲線X2で示すように、理想曲線X1よりも回転域N2
付近で出力は低下し、加速性を期待できない。
ように3つの気筒毎に独立の排気系を接続しようとすれ
ば、前述のように図2及び図3のシート3の下方に大き
な配置スペースを確保しなければならず、操縦者の搭乗
位置を確保することが困難である。また、仮に狭いスペ
ース内に独立型排気系を配置したとしても、図8に示す
ように同調回転域N1付近では高出力がえられるが、非
同調回転域N2付近では非同調となり、一点鎖線の性能
曲線X2で示すように、理想曲線X1よりも回転域N2
付近で出力は低下し、加速性を期待できない。
【0013】3つの気筒を縦列にタンデム配列し、か
つ、排気マニホールドを備えた2サイクルエンジンが記
載された先行技術文献としては、特許2767386号
公報があるが、排気マニホールド内の排気通路形状を工
夫することにより、気筒間相互の干渉を減らし、出力の
維持を図ったものである。
つ、排気マニホールドを備えた2サイクルエンジンが記
載された先行技術文献としては、特許2767386号
公報があるが、排気マニホールド内の排気通路形状を工
夫することにより、気筒間相互の干渉を減らし、出力の
維持を図ったものである。
【0014】
【発明の目的】本願発明は、3気筒あるいは3の倍数の
気筒を有する多気筒2サイクルエンジンにおいて、排気
マフラ等排気系のコンパクト性を保ちつつ、エンジン全
体の出力向上を図ることを目的としている。特に、水上
滑走艇あるいはスノーモービル等のように、排気系に対
して十分なスペースを確保することが困難な乗物に搭載
するのに適した2サイクル多気筒エンジンを提供するも
のである。
気筒を有する多気筒2サイクルエンジンにおいて、排気
マフラ等排気系のコンパクト性を保ちつつ、エンジン全
体の出力向上を図ることを目的としている。特に、水上
滑走艇あるいはスノーモービル等のように、排気系に対
して十分なスペースを確保することが困難な乗物に搭載
するのに適した2サイクル多気筒エンジンを提供するも
のである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本願請求項1記載の発明は、120°位相差を有する
3つの気筒を備えた多気筒2サイクルエンジンにおい
て、各気筒の排気孔を1つの集合部に集合して共通の排
気系に接続し、集合部には、各気筒の排気孔のうち1つ
を排気系に連通する状態と、各気筒の排気孔のうち2つ
を排気系に連通する状態とに切り替える切換弁を設けて
いることを特徴としている。これにより、排気系備品の
大部分が3気筒共通化されて排気系のコンパクト性を確
保できると同時に、各気筒毎に、排気系による過給作用
を発揮できる理想的な圧力波形で排気孔内を圧力変化さ
せることができ、かつ、1つの気筒の新気押し込み行程
において、次の気筒の正圧を利用して、過給効果を増強
することができ、エンジン出力が向上する。
に本願請求項1記載の発明は、120°位相差を有する
3つの気筒を備えた多気筒2サイクルエンジンにおい
て、各気筒の排気孔を1つの集合部に集合して共通の排
気系に接続し、集合部には、各気筒の排気孔のうち1つ
を排気系に連通する状態と、各気筒の排気孔のうち2つ
を排気系に連通する状態とに切り替える切換弁を設けて
いることを特徴としている。これにより、排気系備品の
大部分が3気筒共通化されて排気系のコンパクト性を確
保できると同時に、各気筒毎に、排気系による過給作用
を発揮できる理想的な圧力波形で排気孔内を圧力変化さ
せることができ、かつ、1つの気筒の新気押し込み行程
において、次の気筒の正圧を利用して、過給効果を増強
することができ、エンジン出力が向上する。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の多
気筒2サイクルエンジンにおいて、各気筒の排気孔から
集合部までの距離を等長としている。これにより、各気
筒の排気孔圧力の変化を、同様な圧力波形に統一するこ
とができる。
気筒2サイクルエンジンにおいて、各気筒の排気孔から
集合部までの距離を等長としている。これにより、各気
筒の排気孔圧力の変化を、同様な圧力波形に統一するこ
とができる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の多気筒2サイクルエンジンにおいて、集合部の切換
弁を回転式としたことを特徴としている。これにより、
繰り返しの切り換え動作を円滑に行える。
載の多気筒2サイクルエンジンにおいて、集合部の切換
弁を回転式としたことを特徴としている。これにより、
繰り返しの切り換え動作を円滑に行える。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の多気筒2サイクルエンジンにおいて、切換弁を
クランク軸と同期作動させるようにしたことを特徴とし
ている。これにより、エンジンの回転速度が変化して
も、高出力を維持することができる。
3記載の多気筒2サイクルエンジンにおいて、切換弁を
クランク軸と同期作動させるようにしたことを特徴とし
ている。これにより、エンジンの回転速度が変化して
も、高出力を維持することができる。
【0019】また、3の倍数の気筒を備えた多気筒2サ
イクルエンジンにも、3つの気筒毎に請求項1,2,3
又は4記載の構成を備えることができる。
イクルエンジンにも、3つの気筒毎に請求項1,2,3
又は4記載の構成を備えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図3は本願発明に係る3気筒2サ
イクルエンジンが搭載される小型水上滑走艇を示してお
り、艇本体は、上部のデッキ1と下部のハル2から構成
され、デッキ1の上側には前側から順にハンドル4と開
閉自在なシート3が備えられ、該シート3の下側にはエ
ンジン室が形成され、エンジン室に3気筒2サイクルエ
ンジン10が収納されている。ハル2の後端部には推進
用のジェットポンプ5が配置されている。
イクルエンジンが搭載される小型水上滑走艇を示してお
り、艇本体は、上部のデッキ1と下部のハル2から構成
され、デッキ1の上側には前側から順にハンドル4と開
閉自在なシート3が備えられ、該シート3の下側にはエ
ンジン室が形成され、エンジン室に3気筒2サイクルエ
ンジン10が収納されている。ハル2の後端部には推進
用のジェットポンプ5が配置されている。
【0021】図2はシート3を取り外して示す小型滑走
艇の平面図であり、エンジン10はタンデム型であっ
て、前から順に第1、第2及び第3の気筒11,12,
13が前後方向に一列配置されており、点火順もこの順
番となっている。3つの気筒11,12,13は、前の
気筒11から後方へと順に、クランク角度で120°ず
つ位相が遅れるように設定されている。エンジン10の
後端部からはクランク軸19が突出し、継手20を介し
て推進軸21が接続しており、該推進軸21によりジェ
ットポンプ5を駆動するようになっている。
艇の平面図であり、エンジン10はタンデム型であっ
て、前から順に第1、第2及び第3の気筒11,12,
13が前後方向に一列配置されており、点火順もこの順
番となっている。3つの気筒11,12,13は、前の
気筒11から後方へと順に、クランク角度で120°ず
つ位相が遅れるように設定されている。エンジン10の
後端部からはクランク軸19が突出し、継手20を介し
て推進軸21が接続しており、該推進軸21によりジェ
ットポンプ5を駆動するようになっている。
【0022】図1はエンジン10を取り出して示す左側
面図であり、一体型のクランクケース22の上側に前記
各気筒(シリンダ)11,12,13が締結されてお
り、各気筒11,12,13の左側面にそれぞれ排気孔
23,24,25が形成され、それぞれ排気管28,2
9,30が接続している。各排気管28,29,30は
等長に形成されると共に、切換弁内蔵の集合部36に接
続している。集合部36の前端排気出口36aには3つ
の気筒共有の単1の排気マフラ16が接続している。該
排気マフラ16は上方後向きに湾曲すると共にシリンダ
ヘッド26の左側方を後方へと延びており、下流側端部
は水マフラー32に上方から突入している。排気マフラ
16の途中には、下流側に行くに従い拡径するテーパー
状のディフューザ部16aと、下流側へ行くに従い縮径
するコーン部16bが順次形成されている。水マフラ3
2の排出管33は図示しないが艇外に至っている。
面図であり、一体型のクランクケース22の上側に前記
各気筒(シリンダ)11,12,13が締結されてお
り、各気筒11,12,13の左側面にそれぞれ排気孔
23,24,25が形成され、それぞれ排気管28,2
9,30が接続している。各排気管28,29,30は
等長に形成されると共に、切換弁内蔵の集合部36に接
続している。集合部36の前端排気出口36aには3つ
の気筒共有の単1の排気マフラ16が接続している。該
排気マフラ16は上方後向きに湾曲すると共にシリンダ
ヘッド26の左側方を後方へと延びており、下流側端部
は水マフラー32に上方から突入している。排気マフラ
16の途中には、下流側に行くに従い拡径するテーパー
状のディフューザ部16aと、下流側へ行くに従い縮径
するコーン部16bが順次形成されている。水マフラ3
2の排出管33は図示しないが艇外に至っている。
【0023】本願発明においては、各排気孔23,2
4,25から排気管28,29,30、集合部36、排
気マフラ16、水マフラ32及び排出管33の出口端に
至るまでの排気経路を排気系と称しており、したがって
前記のように各排気管28,29,30の長さが等しい
ことから、各気筒11,12,13の排気系長も等しく
なっている。
4,25から排気管28,29,30、集合部36、排
気マフラ16、水マフラ32及び排出管33の出口端に
至るまでの排気経路を排気系と称しており、したがって
前記のように各排気管28,29,30の長さが等しい
ことから、各気筒11,12,13の排気系長も等しく
なっている。
【0024】図6は集合部36をクランク軸19と直角
な面で切断した断面図であり、集合部36のケース42
は、円筒状内周面を有すると共に周方向に120°間隔
で3つのポート44,45,46を有しており、第1の
ポート44は排気管28を介して第1の気筒11の排気
孔23に連通し、第2のポート45は排気管29を介し
て第2の気筒12の排気孔24に連通し、第3のポート
46は排気管30を介して第3の気筒13の排気孔25
に連通している。ケース42の円筒状内周面には、図4
に示すように円柱部材に排気通路用切欠き43を形成し
てなる切換弁38がシールリング41を介して回転自在
に嵌合している。
な面で切断した断面図であり、集合部36のケース42
は、円筒状内周面を有すると共に周方向に120°間隔
で3つのポート44,45,46を有しており、第1の
ポート44は排気管28を介して第1の気筒11の排気
孔23に連通し、第2のポート45は排気管29を介し
て第2の気筒12の排気孔24に連通し、第3のポート
46は排気管30を介して第3の気筒13の排気孔25
に連通している。ケース42の円筒状内周面には、図4
に示すように円柱部材に排気通路用切欠き43を形成し
てなる切換弁38がシールリング41を介して回転自在
に嵌合している。
【0025】図5のAは図6のAのVa-Va断面図、図5
のBは図6のBのVb-Vb断面図であり、切換弁38の
下流側の端部(前端部)は、排気マフラ16の入口に対
して常時連通するように開口しており、切欠き43は途
中で径方向の外方へと湾曲し、円筒状外周面に開口して
いる。すなわち、切換弁38が回転することにより、図
5のAに示すように1つのポート44等のみに連通する
状態と、図5のBに示すように、2つのポート44,4
5に同時に連通する状態とに、連続的に切り換えること
ができるようになっている。
のBは図6のBのVb-Vb断面図であり、切換弁38の
下流側の端部(前端部)は、排気マフラ16の入口に対
して常時連通するように開口しており、切欠き43は途
中で径方向の外方へと湾曲し、円筒状外周面に開口して
いる。すなわち、切換弁38が回転することにより、図
5のAに示すように1つのポート44等のみに連通する
状態と、図5のBに示すように、2つのポート44,4
5に同時に連通する状態とに、連続的に切り換えること
ができるようになっている。
【0026】具体的には、図6のAの状態から、切換弁
38がR方向へとへ1回転することにより、図6のB,
C,D,E,Fの状態似順次変化してAの状態に戻るよ
うになっている。すなわち、排気マフラ16(図5)に
対して、図6のAの状態は第1のポート44のみが連通
し、Bの状態は第1,第2のポート44,45が連通
し、Cの状態は第2のポート45のみが連通し、Dの状
態は第2,第3のポート45,46が連通し、Eの状態
は第3のポート46のみが連通し、Fの状態は第3,第
1のポ‐ト46,44が連通しており、一回転して再び
図6のAの状態に戻る。
38がR方向へとへ1回転することにより、図6のB,
C,D,E,Fの状態似順次変化してAの状態に戻るよ
うになっている。すなわち、排気マフラ16(図5)に
対して、図6のAの状態は第1のポート44のみが連通
し、Bの状態は第1,第2のポート44,45が連通
し、Cの状態は第2のポート45のみが連通し、Dの状
態は第2,第3のポート45,46が連通し、Eの状態
は第3のポート46のみが連通し、Fの状態は第3,第
1のポ‐ト46,44が連通しており、一回転して再び
図6のAの状態に戻る。
【0027】切換弁38はまたクランク軸19と同期回
転するようになっており、該実施の形態では、図5の切
換弁38に連結された弁駆動軸37が、図1に示すよう
に1対の同径の伝動ギヤ40を介してクランク軸19に
連動連結している。したがって、クランク角度360°
で上記切換弁38は1回転する。
転するようになっており、該実施の形態では、図5の切
換弁38に連結された弁駆動軸37が、図1に示すよう
に1対の同径の伝動ギヤ40を介してクランク軸19に
連動連結している。したがって、クランク角度360°
で上記切換弁38は1回転する。
【0028】各気筒11,12,13の排気系は、集合
部36より下流側が共通であり、かつ、排気管28,2
9,30の長さが等しいので、各気筒11,12,13
の排気孔23,24,25の圧力波形は略同じとなる
が、それらの圧力波形が単独の気筒と仮定した場合に図
10の中段に示す理想波形P2となるように、排気系長
を設定している。
部36より下流側が共通であり、かつ、排気管28,2
9,30の長さが等しいので、各気筒11,12,13
の排気孔23,24,25の圧力波形は略同じとなる
が、それらの圧力波形が単独の気筒と仮定した場合に図
10の中段に示す理想波形P2となるように、排気系長
を設定している。
【0029】図7の下段は、図6のように変化する切換
弁38の各ポート44,45,46の開閉変化を示した
図である。図7のS1は第1のポート44が開いている
範囲を示し、第1の気筒11の下死点BDC(1)に対
し前後各120°ずつ開いている。S2は第2のポート
45が開いている範囲を示し、第2の気筒12の下死点
BDC(2)に対し前後各120°ずつ開いている。S
3は第3のポート46が開いている範囲を示し、第3の
気筒13の下死点BDC(3)に対し前後各120°ず
つ開いている。S1+S2は、第1、第2のポート4
4,45が同時に開いている範囲を示し、第1、第2の
気筒11,12の下死点BDC(1),(2)間に相当
する。S2+S3は、第2、第3のポート45,46が
同時に開いている範囲を示し、第2、第3の気筒12,
13の下死点BDC(2),(3)間に相当する。S3
+S1は第3、第1のポート46,44が同時に開いて
いる範囲を示し、第3、第1の気筒13,11の下死点
BDC(3),(1)間に相当する。
弁38の各ポート44,45,46の開閉変化を示した
図である。図7のS1は第1のポート44が開いている
範囲を示し、第1の気筒11の下死点BDC(1)に対
し前後各120°ずつ開いている。S2は第2のポート
45が開いている範囲を示し、第2の気筒12の下死点
BDC(2)に対し前後各120°ずつ開いている。S
3は第3のポート46が開いている範囲を示し、第3の
気筒13の下死点BDC(3)に対し前後各120°ず
つ開いている。S1+S2は、第1、第2のポート4
4,45が同時に開いている範囲を示し、第1、第2の
気筒11,12の下死点BDC(1),(2)間に相当
する。S2+S3は、第2、第3のポート45,46が
同時に開いている範囲を示し、第2、第3の気筒12,
13の下死点BDC(2),(3)間に相当する。S3
+S1は第3、第1のポート46,44が同時に開いて
いる範囲を示し、第3、第1の気筒13,11の下死点
BDC(3),(1)間に相当する。
【0030】図7の上段は、前記のように各気筒11,
12,13の排気孔部の単独圧力波形が図10の中段に
示す理想波形となるように排気系長を設定し、かつ、切
換弁38による排気通路の切り換えを図7の下段に示す
ように設定した時において、実際に発生する各気筒の排
気孔部の圧力波形を示している。ただし、各排気孔2
3,24,25の開閉タイミング(EO−EC区間)
は、各気筒の下死点BDCに対し前後略90°ずつの範
囲である。なお、周知のことではあるが、EOは排気孔
開時、ECは排気孔閉時、TOは掃気孔開時、TCは掃
気孔閉時、TDCは上死点、BDCは下死点である。第
1の気筒11で新気押込み作用が働く区間(TC−E
C)及びその直前区間は、第2の気筒12の排気孔23
は正圧となっている。同様に第2の気筒で新気押込み作
用が働く区間(TO−EC)及びその直前区間は第3の
気筒13の排気孔25は正圧となり、第3の気筒13で
新気押込み作用が働く区間(TO−EC)は、第1の気
筒11の排気孔24は正圧となっている。
12,13の排気孔部の単独圧力波形が図10の中段に
示す理想波形となるように排気系長を設定し、かつ、切
換弁38による排気通路の切り換えを図7の下段に示す
ように設定した時において、実際に発生する各気筒の排
気孔部の圧力波形を示している。ただし、各排気孔2
3,24,25の開閉タイミング(EO−EC区間)
は、各気筒の下死点BDCに対し前後略90°ずつの範
囲である。なお、周知のことではあるが、EOは排気孔
開時、ECは排気孔閉時、TOは掃気孔開時、TCは掃
気孔閉時、TDCは上死点、BDCは下死点である。第
1の気筒11で新気押込み作用が働く区間(TC−E
C)及びその直前区間は、第2の気筒12の排気孔23
は正圧となっている。同様に第2の気筒で新気押込み作
用が働く区間(TO−EC)及びその直前区間は第3の
気筒13の排気孔25は正圧となり、第3の気筒13で
新気押込み作用が働く区間(TO−EC)は、第1の気
筒11の排気孔24は正圧となっている。
【0031】
【作用】エンジン運転中、図6の切換弁38は矢印R方
向にクランク軸19と同期回転し、クランク角度360
°の範囲で、図6のA−Fに示す順に各ポート44,4
5,46を開閉し、その開閉タイミングは前述のように
図7の下段に示す通りである。
向にクランク軸19と同期回転し、クランク角度360
°の範囲で、図6のA−Fに示す順に各ポート44,4
5,46を開閉し、その開閉タイミングは前述のように
図7の下段に示す通りである。
【0032】エンジン運転中の排気孔の圧力変化を第1
の気筒11を基準として説明すると、図7の上段におい
て、排気孔開(EO)後、排気孔内圧力は上昇するが、
排気マフラ16のディフューザ部16aにより掃気孔閉
(TO)後に減圧を開始し、第1の気筒11の下死点B
DC付近で、下段のS1+S2で示すように第1、第2
ポート44,45が連通し、その後は第2の気筒12の
排気孔開EO後の正圧の影響により、第1の気筒11の
排気孔内圧力は第1の気筒11の掃気孔閉TCの直前よ
り急激に上昇を開始し、第1の気筒11のTC−EC間
では斜線で示すように十分高い正圧となる。このように
して、第1の気筒11において、理想的な排気の吸出し
と、第2の気筒12の正圧による理想的な新気の押込み
が達成できる。上記関係は、切換弁38がクランク軸1
9と同期回転していることにより、エンジン回転数が変
化しても殆ど影響は受けない。
の気筒11を基準として説明すると、図7の上段におい
て、排気孔開(EO)後、排気孔内圧力は上昇するが、
排気マフラ16のディフューザ部16aにより掃気孔閉
(TO)後に減圧を開始し、第1の気筒11の下死点B
DC付近で、下段のS1+S2で示すように第1、第2
ポート44,45が連通し、その後は第2の気筒12の
排気孔開EO後の正圧の影響により、第1の気筒11の
排気孔内圧力は第1の気筒11の掃気孔閉TCの直前よ
り急激に上昇を開始し、第1の気筒11のTC−EC間
では斜線で示すように十分高い正圧となる。このように
して、第1の気筒11において、理想的な排気の吸出し
と、第2の気筒12の正圧による理想的な新気の押込み
が達成できる。上記関係は、切換弁38がクランク軸1
9と同期回転していることにより、エンジン回転数が変
化しても殆ど影響は受けない。
【0033】第2、第3の気筒12,13に関しても、
第3、第1の気筒13,11の正圧がそれぞれ作用する
ことにより、理想的な新気の押込みができる。したがっ
てエンジン全体として、図8の性能曲線X1で示すよう
な理想的な出力性能を得ることができる。
第3、第1の気筒13,11の正圧がそれぞれ作用する
ことにより、理想的な新気の押込みができる。したがっ
てエンジン全体として、図8の性能曲線X1で示すよう
な理想的な出力性能を得ることができる。
【0034】
【その他の実施の形態】(1)本願発明は3気筒2サイ
クルエンジンの他に、6気筒等、3の倍数の気筒を有す
る多気筒エンジンに適用できる。この場合は3気筒毎に
集合部を設けて排気を集合し、1つの排気マフラに接続
する。したがって、6気筒では2つの集合部及び2つの
排気マフラを装備することになる。
クルエンジンの他に、6気筒等、3の倍数の気筒を有す
る多気筒エンジンに適用できる。この場合は3気筒毎に
集合部を設けて排気を集合し、1つの排気マフラに接続
する。したがって、6気筒では2つの集合部及び2つの
排気マフラを装備することになる。
【0035】(2)図示の実施の形態は、第1、第2及
び第3の気筒11,12,13が、この順番で120°
ずつの位相差を有する構成であるが、第1,第3及び第
2の気筒の順に位相が120°ずつずれている3気筒2
サイクルエンジンにも適用できる。この場合は、切換弁
の開閉順序も上記順(すなわち点火順)に合わせて開閉
するように構成する。
び第3の気筒11,12,13が、この順番で120°
ずつの位相差を有する構成であるが、第1,第3及び第
2の気筒の順に位相が120°ずつずれている3気筒2
サイクルエンジンにも適用できる。この場合は、切換弁
の開閉順序も上記順(すなわち点火順)に合わせて開閉
するように構成する。
【0036】(3)切換弁の駆動機構としては、図1の
ようにクランク軸19によって駆動する機構の他に、電
動モータあるいは油圧モータ等を利用することもでき
る。この場合は、クランク軸19の回転速度を検知する
検知機構を備え、上記モータがクランク軸と同期回転す
るように構成することが好ましい。
ようにクランク軸19によって駆動する機構の他に、電
動モータあるいは油圧モータ等を利用することもでき
る。この場合は、クランク軸19の回転速度を検知する
検知機構を備え、上記モータがクランク軸と同期回転す
るように構成することが好ましい。
【0037】(4)切換弁は回転弁には限定されず、た
とえば軸方向に直線状に摺動するスプール式とすること
も可能である。
とえば軸方向に直線状に摺動するスプール式とすること
も可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本願発明によると、 (1)120°位相差を有する3つの気筒の排気孔を集
合する集合部を備え、該集合部より下流側の排気マフラ
等排気系を3気筒共通とすることにより、排気系用の備
品数を削減して、排気系をコンパクトにしている。これ
により小型滑走艇などのようにエンジン配置スペースが
制限されている乗物でも、容易に搭載することができ
る。
合する集合部を備え、該集合部より下流側の排気マフラ
等排気系を3気筒共通とすることにより、排気系用の備
品数を削減して、排気系をコンパクトにしている。これ
により小型滑走艇などのようにエンジン配置スペースが
制限されている乗物でも、容易に搭載することができ
る。
【0039】(2)集合部には、3つの気筒の排気孔の
うち、1つの排気孔を排気系に連通する状態と、2つの
排気孔を同時に排気系に接続する状態とに切り換える切
換弁を設けているので、各気筒について、それらの排気
孔内圧が、新気吸出しと新気押込みによる過給作用が期
待できる理想の圧力波形となるように設定でき、しか
も、1つの気筒の新気押込み作用に対して、次の気筒の
正圧が影響するようにして、上記過給作用を増強するこ
とができ、排気系の制御による出力向上が達成できる。
うち、1つの排気孔を排気系に連通する状態と、2つの
排気孔を同時に排気系に接続する状態とに切り換える切
換弁を設けているので、各気筒について、それらの排気
孔内圧が、新気吸出しと新気押込みによる過給作用が期
待できる理想の圧力波形となるように設定でき、しか
も、1つの気筒の新気押込み作用に対して、次の気筒の
正圧が影響するようにして、上記過給作用を増強するこ
とができ、排気系の制御による出力向上が達成できる。
【0040】(3)集合部までの各気筒の排気管を等長
とすることにより、各気筒の排気孔内圧の変化を、統一
的に理想的な波形とすることができ、一層の出力向上が
達成できる。
とすることにより、各気筒の排気孔内圧の変化を、統一
的に理想的な波形とすることができ、一層の出力向上が
達成できる。
【0041】(3)切換弁をクランク軸と同期作動する
ように構成すると、エンジン回転の低速及び高速にかか
わらず、上記過給効果を常に発揮できる。
ように構成すると、エンジン回転の低速及び高速にかか
わらず、上記過給効果を常に発揮できる。
【0042】(4)切換弁を回転式とすることにより、
集合部内の排気通路の切換を連続的に円滑に行えると共
に、構造も簡素化され、騒音の発生も少ない。また、ク
ランク軸回転と容易に同期させることができる。
集合部内の排気通路の切換を連続的に円滑に行えると共
に、構造も簡素化され、騒音の発生も少ない。また、ク
ランク軸回転と容易に同期させることができる。
【図1】 本願発明を適用した3気筒2サイクルエンジ
ンの側面図である。
ンの側面図である。
【図2】 本願発明によるエンジンが搭載される小型滑
走艇の平面図である。
走艇の平面図である。
【図3】 図2と同じ水上滑走艇の左側面図である。
【図4】 切換弁の斜視図である。
【図5】 集合部の縦断面拡大図であり、Aは1つの排
気孔に連通した状態、Bは2つの排気孔に連通した状態
を示している。
気孔に連通した状態、Bは2つの排気孔に連通した状態
を示している。
【図6】 図5のVI-VI断面図であり、AからFは、切
換弁の1回転分の回転位置の変化を順に示している。
換弁の1回転分の回転位置の変化を順に示している。
【図7】 上段はクランク角度に対する各気筒の排気孔
内圧力の変化を示し、下段はクランク角度に対する切換
弁の各気筒用ポートの開閉変化を示す図である。
内圧力の変化を示し、下段はクランク角度に対する切換
弁の各気筒用ポートの開閉変化を示す図である。
【図8】 エンジンの出力特性線図である。
【図9】 単気筒の場合の排気系の断面図である。
【図10】 図9の排気系において、排気系長の長短に
より異なる圧力波形を示す図である。
より異なる圧力波形を示す図である。
【図11】 従来エンジンの側面図である。
【図12】 図11のXII-XII断面拡大図である。
【図13】 従来例のエンジンを搭載した小型滑走艇の
垂直断面図である。
垂直断面図である。
10 エンジン 11,12,13 第1、第2、第3の気筒 16 排気マフラ 19 クランク軸 23,24,25 排気孔 28、29,30 排気管 36 集合部 38 切換弁
Claims (5)
- 【請求項1】 120°位相差を有する3つの気筒を備
えた多気筒2サイクルエンジンにおいて、各気筒の排気
孔を1つの集合部に集合して共通の排気系に接続し、集
合部には、各気筒の排気孔のうち1つを排気系に連通す
る状態と、各気筒の排気孔のうち2つを排気系に連通す
る状態とに切り替える切換弁を設けていることを特徴と
する多気筒2サイクルエンジン。 - 【請求項2】 請求項1記載の多気筒2サイクルエンジ
ンにおいて、各気筒の排気孔から集合部までの距離を、
等長としたことを特徴とする多気筒2サイクルエンジ
ン。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の多気筒2サイクル
エンジンにおいて、集合部の切換弁を回転式としたこと
を特徴とする多気筒2サイクルエンジン。 - 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の多気筒2サイ
クルエンジンにおいて、切換弁をクランク軸と同期作動
させるようにしたことを特徴とする多気筒2サイクルエ
ンジン。 - 【請求項5】 3の倍数の気筒を備え、3つの気筒毎に
請求項1,2,3又は4記載の構成を備えたことを特徴
とする多気筒2サイクルエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11014252A JP3016777B1 (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | 多気筒2サイクルエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11014252A JP3016777B1 (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | 多気筒2サイクルエンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3016777B1 JP3016777B1 (ja) | 2000-03-06 |
JP2000213342A true JP2000213342A (ja) | 2000-08-02 |
Family
ID=11855913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11014252A Expired - Lifetime JP3016777B1 (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | 多気筒2サイクルエンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3016777B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015100793A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-06-04 | 財團法人工業技術研究院Industrial Technology Research Institute | 再生型圧縮空気乾燥装置及び除湿再生ユニット |
-
1999
- 1999-01-22 JP JP11014252A patent/JP3016777B1/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015100793A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-06-04 | 財團法人工業技術研究院Industrial Technology Research Institute | 再生型圧縮空気乾燥装置及び除湿再生ユニット |
US9242208B2 (en) | 2013-11-20 | 2016-01-26 | Industrial Technology Research Institute | Regenerating-type compressed air drier and dehumidificating-and-regenerating unit |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3016777B1 (ja) | 2000-03-06 |
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