JP2000212109A - シクロヘキサンジメタノ―ルの新規製造法 - Google Patents

シクロヘキサンジメタノ―ルの新規製造法

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JP2000212109A
JP2000212109A JP11010309A JP1030999A JP2000212109A JP 2000212109 A JP2000212109 A JP 2000212109A JP 11010309 A JP11010309 A JP 11010309A JP 1030999 A JP1030999 A JP 1030999A JP 2000212109 A JP2000212109 A JP 2000212109A
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cyclohexanedimethanol
catalyst
cyclohexanedialdehyde
hydrogenation
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Kazuyuki Matsuoka
一之 松岡
Makihiro Tsuchida
牧弘 土田
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】原料として芳香族化合物を使用せずに、環境に
対する負荷が少ない原料を使用し、しかも穏和な反応条
件でシクロヘキサンジメタノールを製造する方法を提供
する。 【解決手段】 テトラヒドロベンズアルデヒドからシク
ロヘキサンジメタノールを製造する製造方法において、
カルボニル化触媒の存在下で、テトラヒドロベンズアル
デヒドと、一酸化炭素および水素とを反応させてシクロ
ヘキサンジアルデヒドを得る第1工程と前記第1工程で
得られたシクロヘキサンジアルデヒドを、水素化触媒の
存在下で、水素化反応に付すことにより、シクロヘキサ
ンジメタノールを得る第2工程との二つの工程を経由す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタン、ポ
リエステル等の合成樹脂の単量体として、あるいは合成
樹脂用可塑剤の原料として有用な化合物であるシクロヘ
キサンジメタノールの新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロヘキサンジメタノールの製造方法
としては、従来、対応する芳香族ジカルボン酸や芳香族
ジカルボン酸ジエステルの水素化反応による方法が提案
されている。この方法による場合、芳香族環部分の水素
化反応は比較的穏やかな条件、即ち、例えば反応温度1
00〜200℃、反応圧40〜100kg/cm2で実
施 されているが、エステル部分の水素化反応は非常に
厳しい反応条件、即ち、例えば反応温度200〜300
℃、反応圧150〜250kg/cm2が必要とされ
る。特開平第10−45648号に記載されている方法
によれば、芳香族環部分の水素化反応は反応温度160
℃、反応圧50kg/cm2であるが、エステル 部分の
水素化反応は反応温度240℃、反応圧205kg/c
2の条件であり 、この様な反応条件の場合、プラント
の建設コスト、ランニングコストが高くなるという問題
点がある。
【0003】エステル部分の水素化反応を穏やかな条
件、例えば特開平第7−188079号に記載のエステ
ル部分の水素化反応条件(反応温度220℃、反応圧6
2kg/cm2)のような条件で実施する製造方法も提
案されているが、この方法は水素化反応のために使用す
る水素の原料に対するモル比が500〜2600と大過
剰であり、工業的に製造する場合、やはりコスト的に問
題がある。
【0004】さらに上記の方法において原料として使用
される芳香族ジカルボン酸エステルはキシレンから製造
されているため、環境面から脱芳香族環が望まれる近年
では使用を低減することが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、原料として
芳香族化合物を使用せずに、環境に対する負荷が少ない
原料を使用し、しかも穏和な反応条件でシクロヘキサン
ジメタノールを製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、テトラヒドロ
ベンズアルデヒドからシクロヘキサンジメタノールを製
造する製造方法において、カルボニル化触媒の存在下
で、テトラヒドロベンズアルデヒドと、一酸化炭素およ
び水素とを反応させてシクロヘキサンジアルデヒドを得
る第1工程と、前記第1工程で得られたシクロヘキサン
ジアルデヒドを、水素化触媒の存在下で、水素化反応に
付すことにより、シクロヘキサンジメタノールを得る第
2工程との二つの工程を経由することを特徴とするシク
ロヘキサンジメタノールの製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明の製造方法における第1工程の目的化合物で
あるシクロヘキサンジアルデヒド、第2工程の目的化合
物であるシクロヘキサンジメタノール、および原料とし
て用いるテトラヒドロベンズアルデヒドは、種々の異性
体を含む。
【0008】本発明において原料として用いるテトラヒ
ドロベンズアルデヒドは、アクロレインとブタジエンか
ら得られるものなど、通常一般に入手できるものを使用
できる。
【0009】本発明の第1工程であるカルボニル化反応
に用いられるカルボニル化触媒としては特に限定され
ず、通常一般のカルボニル化反応に用いられるカルボニ
ル化触媒を使用できる。好ましくは、カルボニル化触媒
が、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ロジウム
(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、
オスミウム(Os)、パラジウム(Pd)、白金(P
t)等の周期表における第VIII族元素から選ばれる
一種以上の元素を含有するのが良い。さらに好ましく
は、これらの中でも元素が貴金属であるロジウム、イリ
ジウム、ルテニウム、オスミウム、パラジウム、白金が
反応性が高いため、これらの元素から選ばれる一種以上
の元素を含有するのが良く、特にロジウムを含有するの
が好ましい。
【0010】上記元素の酸化数は、特に限定されず、カ
ルボニル化触媒の構成に応じて選択できるが、0価、1
価、2価、3価などである場合が多い。本発明で使用す
るカルボニル化触媒において、上記元素の形態は特に限
定されず、金属状であっても化合物の形態であってもよ
いがよいが、好ましくは化合物の形態であるのが良い。
化合物の形態としては、例えば、無機酸塩(例えば、リ
ン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、過ハロゲン酸塩、塩化水素
酸、臭化水素酸などのハロゲン化水素酸塩等)、有機酸
塩(例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸などのスルホン酸塩、ホスホン酸塩、
蟻酸、酢酸などのカルボン酸塩等)、ハロゲン化物(例
えば、塩化物、臭化物等)、錯体(または錯塩)などが
挙げられる。より具体的には、例えば、硫酸ロジウム、
リン酸ロジウム、ヘキサニトロロジウム酸ナトリウム、
酢酸ロジウム、ヘキサアミンロジウム塩化物、クロロペ
ンタアミンロジウム塩化物、クロロトリス(トリフェニ
ルホスフィン)ロジウム、トランス−ヒドリドカルボニ
ルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ドデカ
カルボニル四ロジウム等が挙げられる。
【0011】本発明において、さらに好ましくは第1工
程において使用するカルボニル化触媒が、周期表におけ
る第VIII族元素から選ばれる一種以上の元素を含有
する金属、および/または周期表における第VIII族
元素から選ばれる一種以上の元素を含有する化合物と、
配位子とから主として構成されるのが良い。
【0012】上記配位子としては、特に限定はなく、本
発明における反応を阻害しないものであれば、通常一般
に配位子として使用するものを用いることができる。上
記配位子として、好ましくは、リン、砒素、アンチモン
から選ばれた一種以上の元素を含有する化合物を挙げる
ことができ、特に好ましくは有機リン化合物が挙げられ
る。有機リン化合物として具体的には、メチルホスフィ
ン、エチルホスフィン、フェニルホスフィン等の第一ホ
スフィン、ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、
ジフェニルホスフィン等の第二ホスフィン、トリフェニ
ルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、シクロヘ
キシルジフェニルホスフィン、ピリジルジフェニルホス
フィン、ジフェニルホスフィノプロパン等の第三ホスフ
ィン、或いは3−ジフェニルホスフィノ−1−ベンゼン
スルホン酸ナトリウム、3−ブチルフェニルホスフィノ
−1−ベンゼンスルホン酸ナトリウム、3−ビス(1−
メチルエチル)ホスフィノ−1−ベンゼンスルホン酸ナ
トリウム等の水溶性の有機リン化合物が挙げられる。
【0013】本発明の第1工程において使用する上記カ
ルボニル化触媒の使用量は、特に限定されないが、好ま
しくは、第1工程における反応液1リットル当たり、カ
ルボニル化触媒中の金属原子換算で0.05〜10ミリ
グラム原子となるような濃度範囲となるようにするのが
良い。また、上記カルボニル化触媒中の配位子の量につ
いても、特に限定されず、使用する配位子の種類などに
より適宜設定されるが、通常カルボニル化触媒中の金属
原子に対して5〜1000倍の範囲から任意に設定され
ることが多い。
【0014】本発明の第1工程において使用する溶媒と
しては、カルボニル化反応に対して不活性で有り、かつ
生成するジアルデヒド体に対して反応しない有機溶媒で
あれば特に限定されない。このような溶媒として、具体
的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン等の飽和炭化
水素、あるいは酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸メチル等
のエステルが挙げられ、生成するジアルデヒド体を溶媒
として使用してもよい。また、上記溶媒の使用量は特に
限定されない。
【0015】本発明の第1工程において、反応温度およ
び反応圧は特に限定されないが、通常、反応温度は50
〜200℃、反応圧は常圧〜100気圧の範囲内で任意
に選択される。
【0016】本発明の第1工程において使用される、水
素と一酸化炭素との混合比率は、特に限定されないが、
通常、容量比で水素/一酸化炭素=1/5〜5/1の範
囲から任意に選択される。
【0017】反応は、攪拌下、慣用の方法で行うことが
出来る。
【0018】本発明の第1工程において、反応生成液か
らの触媒成分と反応溶媒、あるいは触媒成分のみを分離
する方法は特に限定されず、慣用の分離手段、例えば、
濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマ
トグラフィーなどの分離手段や、これらの分離手段を適
宜組み合わせて使用できる。
【0019】上記第1工程により得られた生成物、即ち
シクロヘキサンジアルデヒド(ジアルデヒド体)を、次
工程の第2工程における原料として供給する。
【0020】本発明において、第2工程であるジアルデ
ヒド体の水素化反応に用いられる水素化触媒としては特
に限定されず、通常一般の接触還元触媒を使用できる。
好ましくは、水素化触媒が、周期表における第VIII
族元素および/または銅から選ばれる一種以上の元素を
含有するのが良く、さらに好ましくは、上記水素化触媒
中の周期表における第VIII族元素が、ニッケル、コ
バルト、白金族から選ばれるのが良い。
【0021】本発明の第2工程に用いられる上記水素化
触媒の形態としては特に限定されず、具体的にはラネ−
ニッケル、ラネ−コバルト、ラネ−銅等のラネ−金属
類、還元ニッケル担持触媒、還元コバルト担持触媒、銅
−クロム酸化物系触媒、銅−亜鉛酸化物系触媒、銅−鉄
酸化物系触媒、パラジウムブラック、白金ブラック、ル
テニウムブラック等の貴金属担持触媒、あるいはパラジ
ウム担持シリカ、パラジウム担持アルミナ、パラジウム
担持活性炭、白金担持シリカ、白金担持アルミナ、白金
担持活性炭、ルテニウム担持シリカ、ルテニウム担持ア
ルミナ、ルテニウム担持活性炭、ロジウム担持活性炭、
イリジウム担持活性炭、レニウム担持活性炭等の貴金属
担持触媒などが挙げられる。好ましくは、前記水素化触
媒が、ラネ−ニッケル、ラネ−銅、銅−クロム酸化物、
銅−亜鉛酸化物、銅−鉄酸化物から選ばれた一種以上の
触媒あるいは貴金属担持触媒から主としてなるのが良
い。
【0022】本発明の第2工程において使用する上記水
素化触媒の使用量は、特に限定されず、触媒の種類や反
応形式等により異なるが、例えば液相中での反応の場合
は、通常、反応基質に対して、触媒活性成分換算で、
0.1〜50重量%の範囲から選ばれる。
【0023】本発明の第2工程の反応方法としては、液
相、気相のいずれの反応形式でもよい。
【0024】本発明の第2工程において水素化のために
使用する水素源としての水素は、例えば、窒素、ヘリウ
ム、アルゴンなどにより希釈して反応系に供給しても良
い。また、水素圧は、特に限定されないが、通常、1〜
200気圧、好ましくは1〜100気圧の範囲で任意に
選択される。
【0025】本発明の第2工程において、水素化反応
は、溶媒の存在しない系で実施しても、反応に対し不活
性な溶媒中で実施しても良い。
【0026】第2工程で使用する上記溶媒としては、水
素化反応に対して不活性であり、かつ生成するアルコー
ルに対して反応しない有機溶媒であれば特に限定され
ず、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪属
炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、シクロヘキサノール、生成物であるシ
クロヘキサンジメタノールなどのアルコール類、ジエチ
ルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテルな
どのエーテルが挙げられる。また、上記溶媒の使用量は
特に限定されないが、好ましくは第2工程の原料である
ジアルデヒド体に対して、1〜100重量倍、さらに好
ましくは3〜50重量倍の範囲であるのがよい。
【0027】本発明の第2工程において、反応温度は特
に限定されず、使用する水素化触媒の種類や使用量など
により反応速度および選択性等を考慮して適宜設定でき
るが、ないが、通常、反応温度は30〜250℃、好ま
しくは50〜200℃の範囲内で任意に選択される。
【0028】反応は、攪拌下、慣用の方法で行うことが
出来る。
【0029】本発明の第2工程において、反応生成液か
らのシクロヘキサンジメタノールを分離する方法は特に
限定されず、慣用の分離手段、例えば、濾過、濃縮、蒸
留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーな
どの分離手段や、これらの分離手段を適宜組み合わせて
使用できる。
【0030】本発明のシクロヘキサンジメタノールの製
造方法において、特に好ましくは、上記第1工程におい
て、ロジウムとリン化合物を含有するカルボニル化触媒
の存在下で、テトラヒドロベンズアルデヒドをオキソ反
応に付すことにより、シクロヘキサンジアルデヒドを得
るのがよく、さらに好ましくは、上記第2工程におい
て、第1工程で得られたシクロヘキサンジアルデヒド
を、ラネ−ニッケル、ラネ−銅、銅−クロム酸化物、銅
−亜鉛酸化物、銅−鉄酸化物から選ばれた一種以上の触
媒あるいは貴金属担持触媒から主としてなる水素化触媒
の存在下で、気相状態で水素化反応に付すことにより、
シクロヘキサンジメタノールを得るのが良い。
【0031】
【実施例】以下に、実施例を用いて、本発明をより具体
的に説明するが、本発明はこの実施例により限定される
ものではない。 実施例1−1〜1−5 [第1工程(カルボニル化工程)] 実施例1−1 1,2,3,6−テトラヒドロベンズアルデヒド7.2
8g、トルエン100g、トランス−ヒドリドカルボニ
ルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム0.20
g、トリフェニルホスフィン1.5gを、電磁攪拌式オ
ートクレーブ(容量300ml)に入れ、さらに水素と
一酸化炭素1:1(容量比)の混合割合で配合した混合
ガスを30kg/cm2の圧力で充填して、攪拌速度8
00〜1000r pmで攪拌しながら、反応温度12
0℃下で2時間反応させた。反応終了後オートクレーブ
を冷却、放圧した後、反応液を取り出し、ガスクロマト
グラフィーを用いて反応液中の成分を分析したところ、
テトラヒドロベンズアルデヒドの転化率は37%で、
1,3−シクロヘキサンジアルデヒド41%、1,4−
シクロヘキサンジアルデヒド58%の選択率でジアルデ
ヒド体の混合物を得た。 実施例1−2〜1−5 上記実施例1−1における触媒組成比を変化させた以外
は実施例1−1と同一の反応条件で実施した。結果を表
1に記す。
【表1】
【0032】[第2工程(水素化工程)]上記第1工程
で得た1,3−シクロヘキサンジアルデヒドと1,4−
シクロヘキサンジアルデヒドの混合物5g、メタノール
100g、ラネ−ニッケル1gを電磁攪拌式オートクレ
ーブ(容量300ml)に入れ、さらに水素ガスを70
Kg/cm2、の圧力で充填して、攪拌速度800〜1
000rpmで 攪拌しながら、反応温度150℃下で
2時間反応させた。反応終了後オートクレーブを冷却、
放圧した後、反応液を取り出し、ガスクロマトグラフィ
ーを用いて反応液中の成分を分析したところ、シクロヘ
キサンジアルデヒドの転化率は100%で、1,3−シ
クロヘキサンジメタノール41%、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール58%の選択率でシクロヘキサンジメ
タノールの混合物を得た。 実施例2 [第1工程(カルボニル化工程)]テトラヒドロベンズ
アルデヒド7.28g、トルエン100g、トランス−
ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)
ロジウム0.20g、ジフェニルホスフィンプロパン
0.091gを、電磁攪拌式オートクレーブ(容量30
0ml)に入れ、さらに水素と一酸化炭素1:1(容量
比)の混合割合で配合した混合ガスを30kg/cm2
の圧力で充填して、攪拌速度800〜10 00rpm
で攪拌しながら、反応温度120℃下で2時間反応させ
た。反応終了後オートクレーブを冷却、放圧した後、反
応液を取り出し、ガスクロマトグラフィーを用いて反応
液中の成分を分析したところ、テトラヒドロベンズアル
デヒドの転化率は28%で、1,3−シクロヘキサンジ
アルデヒド38%と1,4−シクロヘキサンジアルデヒ
ド60%の選択率でジアルデヒド体の混合物を得た。
【0033】[第2工程(水素化工程)]上記第1工程
で得た1,3−シクロヘキサンジアルデヒドと1,4−
シクロヘキサンジアルデヒドの2/3混合物5g、メタ
ノール100g、銅−クロム(Cu−Cr)触媒(N2
03:日揮化学(株)製)1gを電磁攪拌式オートクレ
ーブ(容量300ml)に入れ、さらに水素ガスを70
Kg/cm2、 の圧力で充填して、攪拌速度800〜1
000rpmで攪拌しながら、反応温度130℃下で2
時間反応させた。反応終了後オートクレーブを冷却、放
圧した後、反応液を取り出し、ガスクロマトグラフィー
を用いて反応液中の成分を分析したところ、シクロヘキ
サンジアルデヒドの転化率は100%で、1,3−シク
ロヘキサンジメタノールと1,4−シクロヘキサンジメ
タノールの2/3の混合物を選択率98%で得た。
【0034】実施例3 上記実施例2の第1工程で得た1,3−シクロヘキサン
ジアルデヒドと1,4−シクロヘキサンジアルデヒドの
2/3混合物、メタノール100g、5%パラジウム
(Pd)/活性炭触媒(N1193A5:日揮化学
(株)製)1gを電磁攪拌式オートクレーブ(容量30
0ml)に入れ、さらに水素ガスを5Kg/cm2、の
圧力で充填して、攪拌速度800〜1000rpmで攪
拌しながら 、反応温度50℃下で2時間反応させた。
反応終了後オートクレーブを冷却、放圧した後、反応液
を取り出し、ガスクロマトグラフィーを用いて反応液中
の成分を分析したところ、シクロヘキサンジアルデヒド
の転化率は100%で、1,3−シクロヘキサンジメタ
ノールと1,4−シクロヘキサンジメタノールの2/3
の混合物を選択率99%で得た。
【0035】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、ポリマーの
原料などとして有用なシクロヘキサンジメタノールを環
境に対する負荷が少ない原料であるテトラヒドロベンズ
アルデヒドから、しかも穏やかな反応条件で得ることが
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 31/27 C07C 31/27 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC11 AC41 AC45 BA05 BA07 BA14 BA16 BA19 BA20 BA21 BA22 BA23 BA24 BA25 BA26 BA30 BA32 BA35 BA36 BA37 BA40 BA48 BA55 BA70 BA75 BD70 BE20 BE40 FC22 FE11 4H039 CA40 CA62 CB10 CL45

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボニル化触媒の存在下で、テトラヒ
    ドロベンズアルデヒドと、一酸化炭素および水素とを反
    応させてシクロヘキサンジアルデヒドを得る第1工程と
    前記第1工程で得られたシクロヘキサンジアルデヒド
    を、水素化触媒の存在下で、水素化反応に付すことによ
    り、シクロヘキサンジメタノールを得る第2工程との二
    つの工程を経由することを特徴とするシクロヘキサンジ
    メタノールの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記カルボニル化触媒が、周期表におけ
    る第VIII族元素から選ばれる一種以上の元素を含有
    することを特徴とする請求項1記載のシクロヘキサンジ
    メタノールの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記カルボニル化触媒が、周期表におけ
    る第VIII族元素から選ばれる一種以上の元素を含有
    する金属、および/または周期表における第VIII族
    元素から選ばれる一種以上の元素を含有する化合物と、
    配位子とから主として構成されることを特徴とする請求
    項1記載のシクロヘキサンジメタノールの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記カルボニル化触媒中の周期表におけ
    る第VIII族元素が、ニッケル、コバルト、ロジウ
    ム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、パラジウ
    ム、白金であることを特徴とする請求項2または3記載
    のシクロヘキサンジメタノールの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記配位子が、リン、砒素、アンチモン
    から選ばれた一種以上の元素を含有する化合物であるこ
    とを特徴とする請求項3または4記載のシクロヘキサン
    ジメタノールの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記水素化触媒が、周期表における第V
    III族元素および/または銅から選ばれる一種以上の
    元素を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか一項に記載のシクロヘキサンジメタノールの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010538075A (ja) * 2007-09-07 2010-12-09 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 脂肪族ジアルデヒドの脂肪族ジオールへの水素化
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