JP2000211250A5

JP2000211250A5 -

Info

Publication number: JP2000211250A5
Application number: JP1999330177A
Authority: JP
Filing date: 1999-11-19
Publication date: 2007-01-11
Anticipated expiration: 2019-11-19

Description

【特許請求の範囲】
【請求項１】基層および基層の少なくとも片面に設けた表面層を有する多層紙において、該基層はセルロースパルプより得られた繊維を主体として構成され、該表面層はセルロースパルプより得られた繊維を主体として構成され、且つ、該表面層のみにベーマイト構造を有するアルミナ水和物が内添されていることを特徴とする被記録媒体。
【請求項２】前記被記録媒体の基層と表面層は抄き合わせで形成されることを特徴とする請求項１に記載の被記録媒体。
【請求項３】前記被記録媒体におけるベーマイト構造のアルミナ水和物の添加量は表面層の２〜３０重量％であることを特徴とする請求項１または２に記載の被記録媒体。
【請求項４】前記基層は前記表面層よりも液体吸収性が大きいことを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の被記録媒体。
【請求項５】前記表面層は微細フィブリル化セルロースを含有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の被記録媒体。
【請求項６】前記表面層は広葉樹または針葉樹を原料とする硫酸塩パルプ、亜硫酸塩パルプ、ソーダパルプを含有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の被記録媒体。
【請求項７】前記基層は前記表面層よりも叩解度の低いセルロースパルプを含むことを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の被記録媒体。
【請求項８】前記基層は吸収性材料を１種類以上含有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の被記録媒体。
【請求項９】前記基層はマンセル化セルロース、フラッフ化セルロース、嵩高性セルロースの中から選ばれた１種類以上を含有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の被記録媒体。
【請求項１０】前記基層は無サイズであることを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の被記録媒体。
【請求項１１】前記被記録媒体の動的走査吸液計による吸収曲線から求められる濡れ時間が１５ミリ秒以下であり、かつ吸収係数が５ｍｌ／ｍ^２ｓ^−１／２以上であることを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の被記録媒体。
【請求項１２】インクの小滴を微細孔から吐出させ、被記録媒体に付与して印字を行なう画像形成方法において、被記録媒体として請求項１乃至１１のいずれかの被記録媒体を用いることを特徴とする画像形成方法。

【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は基層および基層の少なくとも片面に設けた表面層を有する多層紙において、該基層はセルロースパルプより得られた繊維を主体として構成され、該表面層はセルロースパルプより得られた繊維を主体として構成され、且つ、該表面層のみにベーマイト構造を有するアルミナ水和物が内添されていることを特徴とする被記録媒体である。

本発明でアルミナ水和物を表面層に内添する方法は、アルミナ水和物の水分散液をセルロースパルプ分散液と混合して抄紙又は塗工する方法を用いることが出来る。

本発明の表面層、基層、裏面層に用いるセルロースパルプとしては特に制限はない。例えば、広葉樹材および針葉樹材から得られるサルファイトパルプ（ＳＰ）、アルカリパルプ（ＡＰ）、クラフトパルプ（ＫＰ）等の化学パルプ、セミケミカルパルプ、セミメカニカルパルプ、機械パルプ等、脱墨された二次繊維である古紙パルプが使用可能である。また、パルプは未漂白パルプ、漂白パルプの区別及び叩解、未叩解の区別なく使用可能である。また、セルロースパルプとしては、非木材パルプである草、葉、靱皮、種毛等の繊維、例えば、わら、竹、麻、バガス、ケナフ、みつまた、コットンリンター等のパルプも使用できる。更に、親水性繊維であれば、レーヨン等の再生繊維、セルロース誘導体繊維やポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の親水性合成高分子繊維も使用可能である。必要に応じて一般的な填料を加えることも可能である。

（実施例１７）
実施例１と同じ表面層の原料パルプと基層の原料パルプを用いて、実施例１と同じ多層抄紙機を用いて表面層の坪量が２０ｇ／ｍ^２、基層の坪量が６０ｇ／ｍ^２となるように二層抄紙を行った。抄紙機のワイヤーに透かし模様のパターンを入れたスクリーンを設置して、ワイヤー部が被記録媒体の裏面になるようにして抄紙した。乾燥後に線圧２０Ｋｇ／ｃｍとなるようにカレンダー処理を行って坪量８０ｇ／ｍ^２のアルミナ内添多層紙を得た。さらに実施例１と同じように表面をカレンダー処理を行って、坪量８０ｇ／ｍ^２のアルミナ内添多層紙を得た。裏面には目視で観察できる透かし模様が入っていた。手触りは普通紙と変わらなかった。被記録媒体の物性値は実施例１〜１６と変わらなかった。