JP2000210057A - 蟹ミソの加工法及びその蟹ミソを用いた食材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】主に、タラバ蟹を主眼として蟹類の蟹ミソの加
工法、及び、その蟹類の蟹ミソを用いた食材を提供す
る。 【解決手段】蟹類の蟹ミソを取り出し、鶏卵の全卵と蜂
蜜と醤油とを混ぜ、これを加熱した後に攪拌し練り状と
するものである蟹類の蟹ミソの加工法である。また、蟹
足の殻２を適宜にボイル又は焼き、これを上記加工法に
よる蟹ミソとで混ぜて成る食材１とする。更に、この食
材１を蟹殻２と共に真空パック３を施す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、蟹類における蟹ミ
ソの加工法及びその蟹ミソを用いた食材に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、毛蟹等をはじめとする蟹類として
知られる蟹類の蟹ミソは、蟹をまるごとボイルされた後
に甲羅から蟹ミソを取り出す等して食べていた。この蟹
ミソは、他の食べ物より比較的生臭い特徴があるが、こ
れを好んで食する人は多い。また、特に、蟹ミソは希少
価値があり、他の食物との料理には使われずにそのまま
食べることが多い。蟹足の身の場合もそのまま食べるこ
とが多いが、蟹身いり茶碗蒸し、蟹身いり卵料理等のよ
うに他の食材にも応用されることも多く、その料理内容
の種類も多様であった。

【０００３】しかし、蟹類のなかでも特に、タラバ蟹の
場合は、蟹ミソが特有の生臭さが有り、これが蟹身に付
着すると、蟹身に臭いが付くと共に蟹身の色が変色する
為に、ボイルをする前に洗い流されているのが一般的で
あり、このタラバ蟹の蟹ミソの食べる方法が求められて
いた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記背景に
着目してなされたものであり、主に、タラバ蟹を主眼と
して蟹類の蟹ミソの加工法及びその蟹ミソを用いた食材
を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、蟹類の蟹ミソを取り出して、鶏卵の全卵
と蜂蜜と醤油とを混ぜ、これを加熱した後に攪拌し練り
状とする蟹ミソの加工法であることを特徴とする。ま
た、この加工法による蟹ミソを、蟹身と混ぜて成る食材
とする。また、この蟹ミソと蟹身を混ぜて成る食材を、
ボイル又は焼いた蟹殻と共に、真空パックしたものであ
ることを特徴とする。尚、本発明では、タラバ蟹のみな
らず他の蟹、例えば、毛ガニをはじめとして、あらゆる
蟹にも用いられるものである。又、タラバ蟹、ズワイガ
ニの場合にはボイルする前に蟹ミソを取り出し、他の蟹
の場合にはボイルを施した後に蟹ミソをとりだすことが
可能である。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の蟹類の蟹ミソの加
工法及び、その蟹ミソを用いた食材を、タラバ蟹で説明
する。タラバ蟹の蟹ミソの加工法としては、タラバ蟹に
ボイルが施される直前に予め、蟹ミソを取り出す。この
蟹ミソは、鶏卵の全卵と蜂蜜と醤油とを適宜に混ぜ、こ
れを加熱処理した後に攪拌して練り状となった蟹ミソと
する。この加熱処理が行なわれることにより、蟹ミソの
消毒・殺菌作用となり、又、醤油を混ぜることによりタ
ラバ蟹のコクを出すと共に、タラバ蟹特有の臭みを消す
ものである。

【０００７】一方、蟹ミソを取り出した後のタラバ蟹
は、蟹足を一本ごと及び関節ごとに切断し、この場合、
適宜の塩水等に漬けることもよい。これに切れ目を施し
たものを、蟹殼のついた状態のまま蟹身を適宜にボイル
又は焼く。

【０００８】また、本蟹ミソを加工する場合の分量は、
基本的には、蟹ミソを約２４０ｇ、鶏卵を約３６０ｇ
（６ケ位）、蜂蜜約５５ｇ、醤油を約１５ｇ、蟹身を約
６０ｇを混ぜ合わせる。尚、海老ミソを蟹ミソの代わり
に用いる場合にも約２４０ｇ程度でよい。このように混
ぜ合わせたものをミキサーで攪拌し練り状にする。

【０００９】更に、本発明では、タラバ蟹のみならず、
他の蟹類、例えば、ズワイガニ、毛ガニ等、又は海老に
も適応を可能とするものである。

【００１０】尚、本発明では、上記のように、蟹ミソを
加工した状態で本蟹ミソだけとして食するすることも可
能であり、又、上記のように、蟹身と本蟹ミソを混ぜた
食材１として食することも可能である。

【００１１】本発明の他の実施として、海老ミソを使っ
て蟹ミソに代用することもできる。又、ズワイガニの身
に、ズワイ蟹の蟹ミソを混ぜることもできが、海老ミソ
又はタラバ蟹のミソを混ぜたり、又は、ズワイガニの蟹
身に、タラバ蟹のミソと海老ミソを混ぜたものを混ぜ合
わせることもできる。更には、この他にも海老ミソと適
宜の蟹のミソ同士とを適宜に混ぜることができ、このミ
ソと適宜の蟹身と混ぜることも可能である。

【００１２】次に、図１は、上記のように、この加工を
施した本蟹ミソと、蟹身とを混ぜた本食材１を任意大の
略シート状としたものと、蟹殻２とを一セットとして真
空パック３を施したものであることを示している。この
場合、真空パック３された本食材１がシート状となって
いるため、冷凍が容易な状態で可能であり、又、ぬるま
湯でも容易に解凍可能なものである。これを取り出して
器に盛り付ける作業においては、蟹殻２をあしらって、
この料理は、いかにも蟹であるというような演出をする
ことが可能である。従って、これをレストラン、温泉地
等のホテル等、飲食店等で用いた場合には、例えば、数
百人又は数千人等といったような多数のお客に対して
も、迅速な状態で提供できる効果を奏するものである。

【００１３】また、上記本蟹ミソ又は、本蟹ミソと蟹身
を混ぜた本食材１を、缶詰めやビン詰めとすることもで
きる。

【００１４】図２は図１の他の実施の真空パックをした
ものであることを示すものであり、蟹足の殻４をボイル
又は焼いたものに上記加工された本食材５を詰めたもの
と、蟹足の身６と、本蟹ミソのシート状の食材１とを真
空パック７をしたものである。

【００１５】また、本発明では、ズワイガニの身に、海
老ミソを上記加工したものを混ぜ、これをお寿司のにぎ
りの上にのせ、海苔をまいた寿司とすることができる。
この他にも、加工した適宜の本蟹ミソをお寿司のにぎり
にのせ、海苔をまいた寿司とすることができる。

【００１６】更に、本蟹ミソを野菜に混ぜたり蒲鉾につ
けたり又はおにぎりの具等としても食べることができる
ものである。即ち、家庭等の食卓に、創造的な食材を提
供できる効果を奏するものである。

【００１７】

【発明の効果】本発明により、従来は捨てられていたタ
ラバ蟹の蟹ミソが、蟹ミソだけでも美味しく食べれるよ
うになった。また、この蟹ミソを蟹身に混ぜることによ
り新しい食材となり、これを蟹殻と共に真空パックした
ものであるから、レストラン、温泉地等のホテルや飲食
店等で、ぬるま湯でも５分程度で解凍できるので迅速
に、数百人あるいは数千人といったようなお客にも提供
できるものである。また、缶詰めやビン詰めとした場合
には、一般家庭や食事処等の飲食店では、衛生的な状態
で食することができるものとなった。この場合、お寿司
のにぎりの上に食材を缶から取り出してのせてた料理と
することができ、手間がかからない。更に、毛ガニのミ
ソは珍重されているがタラバ蟹のミソは捨てられてお
り、その捨てられる量は計り知れない。それを本発明に
より資源として活用することができるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一使用の形態を示す説明図である。

【図２】本発明の他の使用の形態を示す説明図である。

【符号の説明】

１．５‥‥‥‥本食材 ２．４‥‥‥‥蟹殻 ３．７‥‥‥‥真空パック ６‥‥‥‥‥‥蟹身（蟹足の身）

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】蟹の蟹ミソを甲羅から取り出し、これに鶏
   卵の全卵と蜂蜜と醤油とを混ぜ、加熱した後に攪拌し練
   り状とするものであることを特徴とする蟹ミソの加工
   法。
2. 【請求項２】請求項１の加工法によりできた蟹ミソを、
   蟹身に混ぜたものであることを特徴とする食材。
3. 【請求項３】請求項２の食材が、ボイル又は焼かれた蟹
   殻と共に、真空パックしたものであることを特徴とする
   請求項第２項記載の食材。