JP2000208944A - 実装基板及びその製造方法 - Google Patents

実装基板及びその製造方法

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JP2000208944A
JP2000208944A JP11006434A JP643499A JP2000208944A JP 2000208944 A JP2000208944 A JP 2000208944A JP 11006434 A JP11006434 A JP 11006434A JP 643499 A JP643499 A JP 643499A JP 2000208944 A JP2000208944 A JP 2000208944A
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circuit
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Akihiko Hirata
明彦 枚田
Katsuyuki Machida
克之 町田
Masahiko Maeda
正彦 前田
Oku Kuraki
億 久良木
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外付けの電子部品を実装することなく、同等
の機能を備えた実装基板とその製造方法を提供する。 【解決手段】 実装基板の一部を構成する微小機械素子
を備えた実装基板が提供される。この微小機械素子は、
可動接点型スイッチ、1素子で論理演算が可能な可動接
点型スイッチ又は可動型可変容量コンデンサを構成して
いる。また、これらの微小機械素子により構成された回
路を備えた実装基板が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実装基板に関し、
特に実装基板の一部として一体で形成される微小機械素
子から構成された回路を備えた実装基板とその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯機器等の普及に伴い、実装基
板の高性能化、高密度化が要求されている。従来の実装
基板は、電子部品をリード線やボンディングワイヤによ
り実装基板に接続するという形式を採用していた。これ
らの手法を図9に示す。同図で(a)は、リード線によ
る実装形態を示したものであり、実装基板40にスルー
ホールを設けて、電子部品41から出たリード線42を
このスルーホールにはめ込み、はんだ付けして接続した
ものである。また、同図で(b)は、ボンディングワイ
ヤによる実装形態を示したものであり、実装基板45上
と電子部品46上にそれぞれボンディング用パッド4
7,48を設け、実装基板45に電子部品46を接着し
て固定し、実装基板45上のボンディング用パッド47
と電子部品46上の対応するボンディング用パッド48
をボンディングワイヤ49で接続したものである。
【0003】しかし、これらの手法では、接続用のボン
ディングワイヤ、リード線、ボンディング用パッドが占
める面積が妨げとなり、実装の高密度化ができないとい
う問題がある。また、これらの電子部品は、信頼性の向
上及び取り扱い時の容易さの確保のために、セラミック
等の材料によりパッケージされた状態で実装される。こ
のため、パッケージ化に必要な面積分だけ、高密度化を
達成できないという問題もある。また、現在のようにL
SIが高性能化、高速化してくると、パッケージやボン
ディングワイヤ部分での実装遅延による信号の遅れやク
ロストーク等による雑音が生じるようになる。この結
果、システム全体としての高速化が実現できないという
問題が生じている。
【0004】これらの問題を解決するために、目的とす
る機能を実現するために必要な素子をすべて1つのLS
I上に集積化するという手法が検討されている。実際
に、メモリとプロセッサ等、従来は別チップで形成して
いた2つのLSIを同一チップで形成することにより、
システムとしての高速化、高機能化を実現したシステム
LSIは既に実用段階に達している。しかし、すべての
素子を1つのLSI上に搭載するには以下の問題があ
る。まず、基準振動子や可変容量コンデンサ等、LSI
上に集積することが困難な電子部品が存在する。また、
LSIの設計及び製造には、費用及び時間を多く必要と
するため、簡単には機能変更ができない。また、すべて
の素子をLSI上に集積するとチップ面積が増大して、
生産歩留まりが急激に低下する等の理由により、製造コ
ストが上昇する。これらの問題があるため、すべての素
子をLSI上に集積するのは現実的ではない。
【0005】これらの問題を解決し、高速、高性能シス
テムを実現する実装形態として、現在最も注目されてい
るのが、マルチチップモジュール(以下、MCMとい
う)である。MCMは、図10に示すようにLSIチッ
プ50を裸の状態(ベアチップ)でバンプ51により高
密度実装基板52上に直接搭載して、高密度実装基板5
2内の積層配線で各LSIチップ50間及び各I/Oピ
ン53間を接続し、1つの機能単位としてモジュールを
構成するものである。このような実装形態をとることに
より、LSIチップ間の信号の遅れを最小にすると同時
に、LSIをベアチップ状態で搭載するため、基板上で
のLSIの実装密度を著しく向上させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のMCM
には以下の問題がある。まず、動作検証等でMCM上に
搭載された各LSIを個別に制御しようとする場合に
は、実装基板上に信号や供給電力を振り分けるためのス
イッチを設ける必要があるが、このスイッチを電子部品
として実装した場合には、実装密度が低下するという問
題がある。また、実装密度の低下を防ぐため、各LSI
内にスイッチを設けると、LSI内で形成されるトラン
ジスタには高オン抵抗やオフ時のリーク電流という問題
があるため、消費電力が増加するという問題がある。ま
た、高周波回路では、基準振動子や可変容量コンデンサ
等、LSI上に1チップで形成するのが困難な素子があ
るため、これらの素子を電子部品として外付けで実装す
ることによる、実装密度の低下という問題がある。ま
た、同一のLSIを使用して多様な機能を実現するた
め、MCM上に論理回路を形成しようとすると、論理演
算素子を多数実装する必要があるため、実装基板の面積
が増加するという問題がある。本発明の目的は、上記課
題を解決するため、外付けの電子部品を実装することな
く、同等の機能を備えた実装基板とその製造方法を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の実装基板は、多層配線層からなり、多
層配線層の一部と可動部品とによって構成された微小機
械素子を有している。この場合、微小機械素子は、可動
接点型スイッチ、1素子で論理演算が可能な可動接点型
スイッチ又は可動型可変容量コンデンサを構成してい
る。また、可動接点型スイッチの接点は、貴金属で構成
されている。この場合、貴金属の構成例として、金、白
金及びルテニウムの中から選択された1種類が用いられ
る。また、前述した実装基板は、前述した微小機械素子
により構成された回路を備えている。この場合、回路
は、実装基板上に実装されるLSIへの電力供給制御回
路、実装基板上に実装されるLSIへの検証用入出力回
路又は論理回路が提供される。また、前述した実装基板
は、半導体基板で構成してもよい。また、前述した実装
基板の製造方法は、半導体基板上に積層構造の配線を形
成する工程と、配線に接続された微小機械素子の下部構
造体を形成する工程と、半導体基板上及び微小機械素子
の下部構造体上に犠牲膜を形成する工程と、犠牲膜に微
小機械素子の下部構造体又は配線の一部を露出させる開
口部を形成する工程と、開口部を通して微小機械素子の
下部構造体又は配線に接続された微小機械素子の上部構
造体を形成する工程と、犠牲膜を選択的に除去する工程
とを有している。この場合、犠牲膜の一構成例では、ポ
リイミドが用いられる。また、前述した犠牲膜を選択的
に除去する工程の一構成例では、CF4・O2プラズマ又
はO2プラズマを用いた等方性ドライエッチング処理が
用いられる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に図を用いてこの発明の実施
の形態を説明する。はじめに、この発明の第1の実施の
形態について説明する。図1は、この発明の第1の実施
の形態を示す、微小機械素子が実装基板の一部として一
体で形成された実装基板の斜視図である。この発明の第
1の実施の形態では、微小機械素子として60μm角程
度の大きさの可動接点型スイッチ2が実装基板1上に一
体で形成されている。
【0009】この第1の実施の形態の実装基板では、実
装基板1の第1絶縁膜12上に固定接点電極3a,3b
と固定吸引電極4と接続用電極9が設けられている。ま
た、接続用電極9の上には支持梁7が設けられ、この支
持梁7の一方が接続用電極9に固定されている。支持梁
7の他方には、微小空隙を隔てて固定吸引電極4と対向
するように可動吸引電極6が設けられている。また、可
動吸引電極6には微小空隙を隔てて固定接点電極3a,
3bと対向するように設けられた可動接点電極5が第2
絶縁膜13を介して取り付けられている。ここで、固定
接点電極3a,3bと可動接点電極5の間の空隙は、固
定吸引電極4と可動吸引電極6の間の空隙よりも小さく
なるように構成されている。
【0010】このような構成において、実装基板1には
積層構造のMCM用配線が形成されたシリコン基板を用
い、その表面の第1絶縁膜12をシリコン酸化膜で構成
した。また、可動接点型スイッチ2を構成する、固定接
点電極3a,3b及び可動接点電極5を金で構成し、固
定吸引電極4、可動吸引電極6、支持梁7及び接続用電
極9を銅で構成し、第2絶縁膜13をシリコン酸化膜で
構成した。
【0011】ここで、この可動接点型スイッチ2の動作
を説明する。固定吸引電極4と接続用電極9の間に電圧
を印加すると、対向する固定吸引電極4と可動吸引電極
6の間に静電引力が発生して両電極が引き合う。この結
果、支持梁7がたわみ、固定接点電極3a,3bと可動
接点電極5が接触して接点が閉じる。電圧印加を停止す
ると、支持梁7の弾性力で可動接点電極5が元の位置に
戻り、接点が開放される。このように、この可動接点型
スイッチ2は、電圧印加の有無によりスイッチング動作
を行うことができる。
【0012】次に、この発明の微小機械素子が実装基板
の一部として一体で形成されている実装基板の製造方法
を、第1の実施の形態である可動接点型スイッチの製造
方法を例にして説明する。図2は、可動接点型スイッチ
の製作プロセスを示す断面図である。
【0013】第1工程は微小機械素子の下部構造体を形
成する工程で、(a)に示すように、シリコン基板11
上に第1絶縁膜12として、シリコン酸化膜をCVD法
により形成した後、第1絶縁膜12上に金メッキ処理に
より固定接点電極3a,3bを形成し、さらに同じ第1
絶縁膜12上に銅メッキ処理により固定吸引電極4及び
接続用電極9を形成する。なお、固定接点電極3a,3
bは、固定吸引電極4より厚く形成する。
【0014】第2工程は犠牲膜形成工程で、(b)に示
すように、シリコン基板11上に犠牲膜16としてポリ
イミド膜をスピンコートで形成する。なお、犠牲膜16
の膜厚は、固定接点電極3a,3bの膜厚に微小空隙を
加えた厚さにする。
【0015】第3工程は犠牲膜に開口部を形成する工程
で、(c)に示すように、フォトリソグラフィーとドラ
イエッチングによって、接続用電極9上の犠牲膜16に
開口部17を形成する。
【0016】以下の第4〜第6工程は、微小機械素子の
上部構造体を形成する工程である。第4工程は支持梁7
及び可動吸引電極6を形成する工程で、(d)に示すよ
うに、犠牲膜16の開口部17を通して接続用電極9上
から支持梁7と可動吸引電極6を銅メッキ処理により一
体形成する。
【0017】第5工程は可動吸引電極6上に第2絶縁膜
13を形成する工程で、(e)に示すように、CVD法
により犠牲膜16及び可動吸引電極6上にシリコン酸化
膜を成膜した後、フォトリソグラフィーとドライエッチ
ングによって、可動吸引電極6上の必要箇所のみにシリ
コン酸化膜を残して第2絶縁膜13を形成する。
【0018】第6工程は可動接点電極5を形成する工程
で、(f)に示すように、第2絶縁膜13を介して可動
吸引電極6に固定されるように、第2絶縁膜13上から
固定接点電極3a,3bの上にある犠牲膜16上までの
間に可動接点電極5を金メッキ処理により形成する。
【0019】第7工程は犠牲膜を選択的に除去する工程
で、(g)に示すように、エッチング処理により犠牲膜
16を除去することにより、可動吸引電極6及び可動接
点電極5が支持梁7によって空中に支持される。なお、
犠牲膜除去のためのエッチング処理には、CF4/O2
ラズマによる等方性ドライエッチングを用いる。
【0020】上記説明のように、この微小機械素子の製
作プロセスは、金属膜及び層間膜の形成とそれらの加工
から成り立っている。このため、MCM用シリコン基板
等の実装基板製作プロセスと整合性がよく、実装基板と
一体の微小機械素子の製作が実現できる。よって、MC
M用実装基板の通常の製造方法により、半導体基板上に
積層構造の配線を形成し、犠牲膜を用いた上記微小機械
素子の製作プロセスにより、固定吸引電極4、固定接点
電極3a,3b及び接続用電極9等の微小機械素子の下
部構造体と、支持梁7、可動吸引電極6及び可動接点電
極5等の微小機械素子の上部構造体とを形成することが
できる。この結果、微小機械素子と同等の機能を実現す
る電子部品を実装する場合と比較して、素子自身の微細
化が可能であり、また、ボンディングワイヤ等の接続用
配線及びパッケージが占める面積が不要となるため、実
装基板の実装密度の大幅な向上が実現できる。
【0021】なお、この第1の実施の形態では、固定接
点電極3a,3b及び可動接点電極5を金により形成し
たが、他の貴金属、例えば白金やルテニウムを用いても
よい。同様に、固定吸引電極4、可動吸引電極6及び接
続用電極9を銅により形成したが、導電体であれば他の
材料であっても構わない。また、支持梁7を銅により形
成したが、弾力性のある導電体であれば他の材料であっ
ても構わない。また、第1絶縁膜12及び第2絶縁膜1
3をシリコン酸化膜により形成したが、絶縁体であり、
電極材料との密着性があれば他の材料であっても構わな
い。
【0022】また、犠牲膜16にポリイミドを用いた
が、電極形成時に相互に影響されず、選択的に除去する
ことができれば他の材料であっても構わない。また、犠
牲膜16の除去にCF4/O2プラズマによる等方性ドラ
イエッチングを用いたが、O2プラズマによる等方性ド
ライエッチングでもよく、選択的に除去できる方法であ
れば、ウェットエッチングや溶剤等を用いてもよい。ま
た、実装基板1にシリコン基板を用いたが、上記微小機
械素子の製造方法と整合性のよい方法で積層構造のMC
M用配線が形成可能な実装基板であれば、例えば、他の
半導体基板、セラミック基板又はガラス基板等の実装基
板でも構わないことは言うまでもない。
【0023】次に、この発明の第2の実施の形態につい
て説明する。図3は、この発明の第2の実施の形態を示
す、微小機械素子により構成された電力供給制御回路を
備えた実装基板の斜視図である。この発明の第2の実施
の形態では、実装基板上に実装されるLSIへの電力供
給を行う電力供給制御回路が、可動接点型スイッチを用
いて実装基板上に一体で形成されている。
【0024】この第2の実施の形態では、積層構造のM
CM用配線61を備えた実装基板22上にデジタルシグ
ナルプロセッサ24(以下、DSPという)及びCPU
25が他のLSIと共にベアチップで配置され、バンプ
60を通してMCM用配線61に接続されている。MC
M用配線61の内、DSP24の電源入力線62上に
は、第1の実施の形態で示した可動接点型スイッチ2が
形成されている。この電源入力線62は、電源側が可動
接点型スイッチ2の固定接点電極3aに接続され、DS
P24側が固定接点電極3bに接続されている。また、
CPU25の制御信号線63が、可動接点型スイッチ2
の接続用電極9に接続され、電源回路の電源線64が固
定吸引電極4に接続されている。
【0025】このような構成において、CPU25の制
御信号がオンすると、固定吸引電極4と接続用電極9の
間に電圧が印加されて、固定吸引電極4と可動吸引電極
6が引き合い、固定接点電極3a,3bと可動接点電極
5が接触して接点が閉じ、DSP24に電源が供給され
る。また、CPU25の制御信号がオフすると、固定吸
引電極4と接続用電極9の間の電圧印加が停止され、支
持梁7の弾性力で可動接点電極5が元の位置に戻り、接
点が開放されてDSP24への電源供給が絶たれる。こ
れにより、CPU25からDSP24への電力供給を制
御することができるので、携帯電話の待ち受け時のよう
にDSP24が動作する必要がない場合は、DSP24
の電源をオフして消費電力を減らすことができる。
【0026】また、この可動接点型スイッチ2は、低オ
ン抵抗及び高オフ抵抗という特徴を有するため、LSI
内に設けられたトランジスタスイッチにより電力供給制
御を行う場合と比較して、消費電力を少なくすることが
できる。また、リレー等の電子部品を実装して電力供給
制御を行う場合と比べても、消費電力や実装面積を大幅
に削減することができる。
【0027】次に、この発明の第3の実施の形態につい
て説明する。図4は、この発明の第3の実施の形態を示
す、微小機械素子により構成された検証用入出力回路を
備えた実装基板の斜視図である。この発明の第3の実施
の形態では、実装基板上に実装された複数のLSIの中
から1つを選択して独立に検証するための検証用入出力
回路が、複数の可動接点型スイッチを用いて実装基板上
に一体で形成されている。
【0028】この第3の実施の形態では、積層構造のM
CM用配線71を備えた実装基板26上に、複数のLS
Iがベアチップで配置され、バンプ70を通してMCM
用配線71に接続されている。これらのLSIの中で、
検証対象のLSI28a,28b,28c,28dの各
検証用入出力端子に接続される検証用入出力配線72
a,72b,72c,72d上には、第1の実施の形態
で示した可動接点型スイッチ27a,27b,27c,
27dがそれぞれ形成されている。検証用入出力配線7
2a,72b,72c,72dは、可動接点型スイッチ
27a,27b,27c,27dを通った後、1つの配
線にまとめられて検証用入出力配線72となり、検証回
路(図示せず)に接続されている。これら検証用入出力
配線は、可動接点型スイッチの固定接点電極に接続され
ている。また、検証回路からの制御信号が、MCM用配
線により可動接点型スイッチ27a,27b,27c,
27dの各固定吸引電極と接続用電極にそれぞれ接続さ
れている。
【0029】このような構成により、検証回路は、検証
しようとするLSIの検証用入出力配線に対応した可動
接点型スイッチをオンすることにより、複数のLSIの
中から1つを選択して実装基板に実装したまま独立に検
証を行うことが可能となる。また、可動接点型スイッチ
27a,27b,27c,27dを用いることにより、
実装基板の検証用の入出力端子数を削減できる。
【0030】次に、この発明の第4の実施の形態につい
て説明する。図5は、この発明の第4の実施の形態の一
構成例を示す、微小機械素子により構成された論理回路
を備えた実装基板の斜視図である。この発明の第4の実
施の形態では、図6に一構成例を示す、1素子で論理演
算が可能な微小機械素子を用いた論理回路が実装基板上
に一体で形成されている。
【0031】この第4の実施の形態では、積層構造のM
CM用配線81を備えた実装基板29の第1絶縁膜12
上に固定接点電極3a,3bと固定吸引電極4a,4b
と接続用電極9が設けられ、MCM用配線81に接続さ
れている。ここで、固定吸引電極4a,4bは、固定接
点電極3a,3bに平行して設けられている。また、接
続用電極9の上には支持梁7が設けられ、この支持梁7
の一方が接続用電極9に固定されている。支持梁7の他
方には、微小空隙を隔てて固定吸引電極4a,4bと対
向するように可動吸引電極6が設けられている。また、
可動吸引電極6には微小空隙を隔てて固定接点電極3
a,3bと対向するように設けられた可動接点電極5が
第2絶縁膜13を介して取り付けられている。ここで、
固定接点電極3a,3bと可動接点電極5の間の空隙
は、固定吸引電極4a,4bと可動吸引電極6の間の空
隙よりも小さくなるように構成されている。
【0032】このような構成において、実装基板29に
は積層構造のMCM用配線81が形成されたシリコン基
板を用い、その表面の第1絶縁膜12をシリコン酸化膜
で構成した。また、固定接点電極3a,3b及び可動接
点電極5を金で構成し、固定吸引電極4a,4b、可動
吸引電極6、支持梁7及び接続用電極9を銅で構成し、
第2絶縁膜13をシリコン酸化膜で構成した。
【0033】ここで、1素子で論理演算が可能な可動接
点型スイッチ30の動作を説明する。固定吸引電極4
a,4bのいずれか1つと接続用電極9の間に電圧を印
加した場合、あるいは電圧を印加しない場合には、支持
梁7をたわませるのに必要な静電引力が得られないた
め、固定接点電極3a,3bと可動接点電極5は接触せ
ず、接点は閉じない。固定吸引電極4a,4bの両方と
接続用電極9の間に電圧を印加すると支持梁7をたわま
せるのに必要な静電引力が得られて、固定接点電極3
a,3bと可動接点電極5が接触して、接点が閉じる。
【0034】このように構成された可動接点型スイッチ
30a,30bが備えられた実装基板29上に、LSI
31a,31b,31c,31d,31e,31f,3
1gがベアチップで配置され、バンプ80を通してMC
M用配線81に接続されている。ここでは、可動接点型
スイッチ30aの固定吸引電極4aにLSI31dの出
力信号線82が接続され、固定吸引電極4bにLSI3
1fの出力信号線83が接続されている。また、可動接
点型スイッチ30aの固定接点電極3aに電源線87が
接続されており、固定接点電極3bから出力信号線84
が可動接点型スイッチ30bの固定吸引電極4aに接続
されている。また、可動接点型スイッチ30bには、固
定吸引電極4bにLSI31aの出力信号線85が接続
され、固定接点電極3aに電源線87が接続され、固定
接点電極3bにLSI31bの入力に接続された出力信
号線86が接続されている。また、可動接点型スイッチ
30a,30bの各接続用電極9には、GND線88が
接続されている。このように接続された可動接点型スイ
ッチ30a,30bにより、LSI31dとLSI31
fの各出力のANDをとり、その結果とLSI31aの
出力のANDをとって、LSI31bの入力とする論理
回路が構成される。
【0035】以上説明したように、この第4の実施の形
態の可動接点型スイッチ30は、AND論理を実現する
ことができる。また、この可動接点型スイッチ30は、
固定吸引電極4a,4bの面積を増やすか又は印加する
電圧を上げることによりOR論理を実現することができ
る。また、固定接点電極の一方を接地し、他方を抵抗を
通して電源に接続してプルアップすることにより、NA
ND論理やNOR論理も実現することができる。
【0036】電子部品のスイッチを使用してNANDや
NORの論理演算を行うためには、少なくとも2個以上
のスイッチが必要であるが、この第4の実施の形態によ
れば、1素子で論理演算が可能な可動接点型スイッチ3
0の使用により、実装基板29上に微小な論理回路を構
成することができ、実装面積を大幅に削減することがで
きる。また、LSIを使用することなく、実装基板と一
体に論理回路を構成できるため、設計変更が容易で、安
価に製造できる。
【0037】次に、この発明の第5の実施の形態につい
て説明する。図7は、この発明の第5の実施の形態を示
す、微小機械素子により構成された可動型可変容量コン
デンサを備えた実装基板の斜視図である。この発明の第
5の実施の形態では、図8に示すように、実装基板上に
実装されるインダクタと実装基板上に一体で形成される
可動型可変容量コンデンサとにより、高周波フィルタ回
路が形成されている。
【0038】この第5の実施の形態では、積層構造のM
CM用配線91を備えた実装基板32上の第1絶縁膜1
2上に固定電極37が設けられている。また、接続用電
極39a,39b,39c,39dが、固定電極37の
周囲に設けられている。この接続用電極39aと39c
の上には支持梁35aが固定電極37と平行に設けら
れ、接続用電極39bと39dの上には支持梁35bが
固定電極37と平行に設けられている。また、この支持
梁35aと35bの間に微小空隙を隔てて固定電極37
と対向するように可動電極36が設けられている。この
ように構成された可動型可変容量コンデンサ33が備え
られた実装基板32上にインダクタ34が配置され、可
動型可変容量コンデンサ33と接続されて高周波フィル
タ回路が構成されている。また、複数のLSIがベアチ
ップで配置され、バンプ90を通してMCM用配線91
に接続されている。
【0039】このような構成において、実装基板32に
は積層構造のMCM用配線91が形成されたシリコン基
板を用い、その表面の第1絶縁膜12をシリコン酸化膜
により構成した。また、固定電極37、可動電極36、
支持梁35a,35b及び接続用電極39a,39b,
39c,39dを銅により構成した。
【0040】ここで、この可動型可変容量コンデンサ3
3の動作を説明する。固定電極37と接続用電極39
a,39b,39c,39dの間に電圧を印加すること
により、対向する固定電極37と可動電極36の間に静
電引力が発生して両電極が引き合う。この結果、支持梁
35a,35bがたわみ、固定電極37と可動電極36
の距離が変化して、固定電極37と可動電極36により
形成される静電容量を調整することができる。これによ
り、高周波フィルタ回路を通過する周波数の調整が可能
となる。
【0041】この第5の実施の形態による可動型可変容
量コンデンサによれば、従来用いられたバラクタダイオ
ードに比べて容量の変化量を大きくできるので、調整範
囲を大きくとれる高周波フィルタ回路が得られる。ま
た、外付けの電子部品が減らせるので、実装面積も削減
できる。
【0042】この発明の実施の形態では、実装基板と一
体で形成する微小機械素子として、スイッチ及び可変容
量コンデンサについて説明したが、基準振動子や可変コ
ンダクタ等の実装基板に機能を付加することが可能な機
能素子であり、かつ実装基板製作プロセスにより形成可
能な素子であれば、他の微小機械素子でもよいことは言
うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
実装基板の一部を構成する微小機械素子を備えた実装基
板を実現することができる。これにより、電子部品を実
装しなくても、実装基板上にスイッチや可変容量コンデ
ンサ等の機能素子から構成される回路を形成することが
できる。その結果、本発明によれば以下の効果が得られ
る。 (1)スイッチや可変容量コンデンサ等の機能素子から
構成される回路を一体で形成することにより、実装基板
自体を高機能化することができる。 (2)同じ機能を有する電子部品を実装する場合と比較
して、実装基板の面積を大幅に縮小することができる。 (3)実装基板上に形成した回路の設計を変更すること
により、実装するLSIの設計を変更することなく、実
装基板の実現する機能を変更することが可能となる。 (4)LSIと比較して、実装基板の設計及び製作は低
価格かつ短期間で行えるため、実装基板が実現する機能
の変更が低コストかつ容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態である可動接点型
スイッチの構成を示す斜視図である。
【図2】 図1の製造方法を示す工程断面図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態である電力供給制
御回路を備えた実装基板の構成を示す斜視図である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態である検証用入出
力回路を備えた実装基板の構成を示す斜視図である。
【図5】 本発明の第4の実施の形態である論理回路を
備えた実装基板の構成を示す斜視図である。
【図6】 1素子で論理演算が可能な微小機械素子の一
構成例を示す斜視図である。
【図7】 本発明の第5の実施の形態である可動型可変
容量コンデンサの構成を示す斜視図である。
【図8】 可動型可変容量コンデンサを使用した高周波
フィルタ回路を備えた実装基板の構成を示す斜視図であ
る。
【図9】 従来の実装基板の構成例を示す説明図であ
る。
【図10】 従来のMCM用実装基板の構成例を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1,22,26,29,32,40,45…実装基板、
2,27a,27b,27c,27d,30,30a,
30b…可動接点型スイッチ、3a,3b…固定接点電
極、4,4a,4b…固定吸引電極、5…可動接点電
極、6…可動吸引電極、7,35a,35b…支持梁、
9,39a,39b,39c,39d…接続用電極、1
1…シリコン基板、12…第1絶縁膜、13…第2絶縁
膜、16…犠牲膜、17…開口部、24…デジタルシグ
ナルプロセッサ、25…CPU、28a,28b,28
c,28d,31a,31b,31c,31d,31
e,31f,31g…LSI、33…可動型可変容量コ
ンデンサ、34…インダクタ、37…固定電極、38…
可動電極、41,46…電子部品、42…リード線、4
7,48…ボンディング用パッド、49…ボンディング
ワイヤ、50…LSIチップ、51,60,70,8
0,90…バンプ、52…高密度実装基板、53…I/
Oピン、61,71,81,91…MCM用配線、62
…電力入力線、63…制御信号線、72,72a,72
b,72c,72d…検証用入出力配線、82,83,
84,85,86…出力信号線、87…電源線、88…
GND線。
フロントページの続き (72)発明者 前田 正彦 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 久良木 億 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5E336 AA04 AA11 BB03 BB14 BB17 BC32 BC34 CC32 CC36 CC51 GG14 5E346 AA02 AA12 AA15 BB03 BB11 BB16 BB17 BB20 CC16 CC31 CC38 CC58 DD05 DD22 EE33 FF45 GG01 GG17 GG22 HH21 HH22 HH31

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層配線層からなり、前記多層配線層の
    一部と可動部品とによって構成された微小機械素子を有
    することを特徴とする実装基板。
  2. 【請求項2】 前記微小機械素子は、可動接点型スイッ
    チであることを特徴とする請求項1記載の実装基板。
  3. 【請求項3】 前記微小機械素子は、1素子で論理演算
    が可能な可動接点型スイッチであることを特徴とする請
    求項1記載の実装基板。
  4. 【請求項4】 前記可動接点型スイッチは、接点が貴金
    属で構成されていることを特徴とする請求項2又は3記
    載の実装基板。
  5. 【請求項5】 前記貴金属には、金、白金及びルテニウ
    ムの中から選択された1種類を用いることを特徴とする
    請求項4記載の実装基板。
  6. 【請求項6】 前記微小機械素子は、可動型可変容量コ
    ンデンサであることを特徴とする請求項1記載の実装基
    板。
  7. 【請求項7】 前記微小機械素子により構成された回路
    を備えていることを特徴とする請求項1〜6記載の実装
    基板。
  8. 【請求項8】 前記回路は、実装基板上に実装されるL
    SIへの電力供給制御回路であることを特徴とする請求
    項7記載の実装基板。
  9. 【請求項9】 前記回路は、実装基板上に実装されるL
    SIへの検証用入出力回路であることを特徴とする請求
    項7記載の実装基板。
  10. 【請求項10】 前記回路は、論理回路であることを特
    徴とする請求項7記載の実装基板。
  11. 【請求項11】 前記実装基板は、半導体基板であるこ
    とを特徴とする請求項1〜10記載の実装基板。
  12. 【請求項12】 半導体基板上に積層構造の配線を形成
    する工程と、 前記配線に接続された微小機械素子の下部構造体を形成
    する工程と、 前記半導体基板上及び前記微小機械素子の下部構造体上
    に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜に前記微小機械素子の下部構造体又は前記配
    線の一部を露出させる開口部を形成する工程と、 前記開口部を通して前記微小機械素子の下部構造体又は
    前記配線に接続された微小機械素子の上部構造体を形成
    する工程と、 前記犠牲膜を選択的に除去する工程とを有することを特
    徴とする実装基板製造方法。
  13. 【請求項13】 前記犠牲膜は、ポリイミドであること
    を特徴とする請求項12記載の実装基板製造方法。
  14. 【請求項14】 前記犠牲膜を選択的に除去する工程
    は、CF4・O2プラズマ又はO2プラズマを用いた等方
    性ドライエッチング処理を用いることを特徴とする請求
    項12又は13記載の実装基板製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002314028A (ja) * 2001-04-17 2002-10-25 Iep Technologies:Kk 半導体装置並びにその製造方法および実装構造

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