JP2000208919A - 半田噴流装置及び半田付け方法 - Google Patents

半田噴流装置及び半田付け方法

Info

Publication number
JP2000208919A
JP2000208919A JP11008531A JP853199A JP2000208919A JP 2000208919 A JP2000208919 A JP 2000208919A JP 11008531 A JP11008531 A JP 11008531A JP 853199 A JP853199 A JP 853199A JP 2000208919 A JP2000208919 A JP 2000208919A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solder
electric circuit
circuit board
soldering
jet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11008531A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4322338B2 (ja
Inventor
Kiyotaka Nakaoku
清隆 中奧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Andes Electric Co Ltd
Original Assignee
Andes Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Andes Electric Co Ltd filed Critical Andes Electric Co Ltd
Priority to JP00853199A priority Critical patent/JP4322338B2/ja
Publication of JP2000208919A publication Critical patent/JP2000208919A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4322338B2 publication Critical patent/JP4322338B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Molten Solder (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電気回路基板に電子部品を噴流半田付けする
半田噴流装置において、予備加熱機能を半田噴流装置が
大型化しないように付加するとともに、鉛未使用半田を
使用するときのブリッジ不良を削減する。 【解決手段】 半田噴流装置に、減圧器、供給バルブ3
2、加熱手段33及び熱風の吹き出し口35を設けて、
この熱風を局所噴流用治具20のフランジ22に設けた
注入口222に供給することによって、フランジのノズ
ル221から熱風を吹き出させることによって、電気回
路基板2を効率良く予備加熱することができる。そし
て、予備加熱手段を小型化することができ、半田噴流装
置を大型化せずに予備加熱機能を付加することができ
る。また、予備加熱に不活性ガスを使用することによっ
て、フランジ内の酸化を防止し、鉛未使用半田を使用す
るときのブリッジ不良を削減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子部品の半田
付けを行なう半田噴流装置及びその半田付け方法に関
し、特に、半田噴流装置を大型化することなく予備加熱
を行なうことができ、さらに、不活性ガスを用いてこの
予備加熱を行なうことにより、パッドの酸化防止、半田
の酸化防止及び半田付け品質の向上が可能となる半田噴
流装置及びその半田付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リード付き電子部品等の半田付け
においては、その生産性、簡便性等の観点から、主に、
半田噴流装置が用いられており、特に、近年では電気配
線基板の両面実装化に伴い、リード付き電子部品だけを
部分的に半田付けする半田噴流装置が一般的に使用され
ている。このリード付き電子部品だけを部分的に半田付
けする従来技術としては、例えば、特開平9−7426
9号公報において開示されている電子部品の半田付け方
法があり、この公報には、電気配線基板を載置する架台
に半田のノズル及び半田拡散防止用壁を用いることによ
り、生産性及び半田付け品質を向上する技術が掲載され
ている。さらに、特開平9−162537号にて開示さ
れている電子部品の半田付け方法があり、この公報に
は、載置された電気配線基板を空間的に覆うカバーを設
け、このカバーに電気部品を機械的に固定する固定手段
やフラックスガスを吸引する吸引口等を設けることによ
り、生産性及び半田付け品質を向上する技術が掲載され
ている。
【0003】しかし、近年の電気配線基板の薄型化及び
多層化に伴い、品質向上の観点から、電気配線基板にフ
ラックスを塗布した後に、予備加熱が必要とされるよう
になってきた。ここで、品質向上とは、具体的には、電
気配線基板が半田付けされるときに受ける熱衝撃を和ら
げることによって、電気配線基板の反り防止及び実装搭
載部品の熱的ダメージ防止を行なうことであり、また、
フラックスの活性化を助成し半田付け性、特に、半田の
濡れ性を向上させることである。そして、部分的に半田
付けする半田噴流装置においては、予備加熱機能がない
ために、半田噴流装置とは別に予備加熱装置を使用して
いた。ところが、作業スペースの省スペース化と作業を
分割することによる作業ロスを改善できないといった問
題があり、さらに、半田噴流装置を簡易的に使用したい
という顧客の要望を満足させるためには、半田噴流装置
が大型化しないように予備加熱機能を追加する必要があ
った。
【0004】また、近年、環境問題上の観点から、鉛未
使用半田(Pbフリー半田)が使用されるようになって
きた。ところが、この鉛未使用半田は一般的に使用され
る共晶半田より最低溶融温度が高いために、大気中でか
つ高温に溶融した状態で使用すると、その組成成分が異
なるために、酸化物の発生が多くなり、半田付け不良、
具体的には、酸化物付着、ブリッジ不良等が発生し、半
田品質を低下させるといった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決すべくなされたものであり、電気回路基板に部分
的な半田付けを行なう半田噴流装置において、半田噴流
装置を大型化せずに予備加熱機能を追加し、また、鉛未
使用半田を使用しても半田の酸化物の発生を防止するこ
とにより、作業スペースの省スペース化、作業ロスの改
善及び半田付け不良の削減が可能な半田噴流装置及び半
田付け方法の技術の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の半田噴流装置は、半田槽、
半田供給装置、半田吹き出し口、半田付けされる電気回
路基板を空間的に覆うカバー及び半田温度等を制御する
制御手段からなる半田噴流装置本体、並びに、前記電気
回路基板の電子部品を挿入してある箇所に半田を吹き付
けるノズルが突設されたフランジ及び前記電気回路基板
を載置する架台とを一体構造とした局所噴流用治具から
構成される半田噴流装置において、前記ノズルから前記
電子部品を挿入してある箇所に予備加熱手段からのガス
を吹き付ける構成としてある。
【0007】これにより、電気配線基板の半田付けする
部分に局所噴流用治具のノズルから熱風が吹き付けら
れ、半田付けする部分及びその周辺を加熱するので、電
気配線基板の反り防止及び実装搭載部品のダメージ防止
を行なうことができるとともに、予備加熱する必要のな
い部分に熱ストレスを与えない点で信頼性上優れてお
り、さらに、半田の濡れ性をも向上させることができ
る。また、この熱風は半田付けに影響する部分だけに効
率良く吹き付けられるので、予備加熱手段を小型化する
ことができ、結果的に半田噴流装置を大型化する必要が
ないので、作業スペースの省スペース化を行なうことが
できる。さらにまた、半田噴流装置に予備加熱機能を追
加してあるので、電気配線基板を半田噴流装置にセット
する一回の取り置き動作で、電気配線基板の予備加熱と
半田付けを行なうことができ、作業ロスの改善、具体的
には、取り置き動作の改善を行なうことができる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の半
田噴流装置において、前記フランジの注入口に前記予備
加熱手段の吹き出し口が接続し、かつ、前記吹き出し口
と前記注入口との接続部に隙間を設けた構成としてあ
る。これにより、操作ミス等によって、吹き出し口から
高圧の気体が吹き出した場合であっても、この隙間から
圧力が開放されるので、局所噴流用治具から高圧の気体
が勢い良く吹き出すことを防止することができる。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の半田噴流装置において、前記ノズルを複数設けた
場合に、各ノズルから前記注入口までの距離をほぼ等し
くなるように配設した構成としてある。これにより、各
ノズルから均一に予備加熱手段からのガスを吹き付ける
ことができ、電気配線基板の半田付け部をほぼ同じ温度
に予備加熱することができる。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか一項記載の半田噴流装置において、前記ガスを半
田の酸化を防止する不活性ガスとした構成としてある。
これにより、予備加熱及び半田付けにおけるパッドの酸
化を防止することができるとともに、特に、鉛未使用半
田を使用した場合であっても、局所噴流用治具内の半田
の酸化を効果的に防止できるので、半田の酸化物付着、
ブリッジ不良等を削減することができる。また、不活性
ガス雰囲気においては、半田の粘性及び表面張力が低下
するため、つらら半田不良を防止することができるとと
もに、スルーホールへの半田上がり性が向上するため、
噴流時間を短縮することができる。さらにまた、この不
活性ガスの熱風は半田付けに影響する部分だけに効率良
く吹き付けられるので、高価な不活性ガスの使用量を低
減することができ、かつ、半田が酸化することを防止し
半田の使用量を低減することができるので、結果的に、
廉価な製品を提供することができる。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項4記載の半
田噴流装置において、前記半田槽内にも前記不活性ガス
を吹き出す吹き出し口を設けた構成としてある。これに
より、局所噴流用治具内の半田だけではなく半田槽内の
半田に対しても酸化を防止することができ、半田の酸化
によるブリッジ不良等の悪影響をより低減することがで
きる。また、半田の酸化をより防止することができるの
で、半田の使用量を低減することができる。
【0012】また、本発明の請求項6記載の電子部品の
半田付け方法は、半田槽、半田供給装置、半田吹き出し
口、半田付けされる電気回路基板を空間的に覆うカバー
及び半田温度等を制御する制御手段からなる半田噴流装
置本体、並びに、前記電気回路基板の電子部品を挿入し
てある箇所に半田を吹き付けるノズルが突設されたフラ
ンジ及び前記電気回路基板を載置する架台とを一体構造
とした局所噴流用治具から構成される半田噴流装置を用
いた電子部品の半田付け方法において、前記ノズルから
前記電子部品を挿入してある箇所に予備加熱したガスを
吹き付ける方法としてある。これにより、熱風が電気配
線基板の半田付けする部分にノズルから吹き付けられ、
半田付けする部分及びその周辺を加熱するので、半田付
けにおける品質不良を削減し品質改善を行なうことがで
きる。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項6記載の電
子部品の半田付け方法において、前記ガスを半田の酸化
を防止する不活性ガスとした方法としてある。これによ
り、予備加熱及び半田付けにおけるパッドの酸化を防止
することができ、半田の酸化物付着、ブリッジ不良等を
削減することができる。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項7記載の電
子部品の半田付け方法において、前記不活性ガスを前記
注入口と前記半田槽内に注入する方法としてある。これ
により、局所噴流用治具内の半田だけではなく半田槽内
の半田に対しても酸化を防止することができ、半田の酸
化によるブリッジ不良等の悪影響をより低減することが
でき、また、半田の使用量を低減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一実施形態につ
いて、図面を参照して説明する。図1は、第一実施形態
における半田噴流装置の外観斜視図を示してある。同図
において、1は半田噴流装置であり、半田噴流装置本体
10と局所噴流用治具20から構成してある。半田噴流
装置本体10は、半田槽11、半田供給装置12、半田
吹き出し口13、カバー14及び図示してないが制御部
(制御部の一部である制御パネル部15は図示してあ
る。)から構成してある。
【0016】半田槽11は、ステンレス製の両側に傾斜
面を有する直方体状の容器であり、半田噴流装置本体1
0の中央部に凹設してある。そして、半田槽11には、
ヒータ111及び半田温度センサー112が内設してあ
り、半田を溶融して設定温度に制御する。また、その底
面には、半田供給装置12を設けてある。
【0017】半田供給装置12は、半田噴流装置本体1
0の後部に内設してある回転数制御される噴流モータ
(図示していない。)、インペラが回転することにより
溶融半田を吹き上げるステンレス製のポンプ部121及
びモータの動力をインペラに伝達するゴム状のベルトを
用いた動力伝達手段122から構成してある。
【0018】半田吹き出し口13は、ステンレス製の円
筒状の構造としてあり、ポンプ部121の上面に突設し
てあり、溶融半田は、ここから局所噴流用治具20に供
給される。
【0019】カバー14は、透明な樹脂からなる電気配
線基板を空間的に覆う直方体の蓋状の形状としてあり、
上面には、クランプ142を取り付けるための矩形状の
切り欠きを設けてあり、後部側面には、排気ファン吸引
口143を設けてある。クランプ142は、透明な樹脂
からなる矩形平板状の構造としてあり、電子部品を押さ
えつけるクランプピン141を突設してあり、上面中央
に取っ手を設けてある。ここで、クランプ142は、半
田付けされる電気回路基板の電子部品及びその配置に合
わせて製作され、カバー14の切り欠きを覆うように取
り付けられる。また、カバー14は、エアーシリンダー
又はモータを用いたリンク機構により回動可能な構造と
してあり、開いた状態で電気回路基板をセットすること
ができ、予備加熱及び半田付けするときには閉じて、半
田付けが終了すると自動的に開くように制御してある。
ここで、カバー14が閉じると、排気ファン吸引口14
3は、半田噴流装置本体10の後部に突設してある排気
ファン吸引口143aと当接し、半田噴流装置本体10
後部に内設してある排気ファンにより排気される構造と
してある。
【0020】半田噴流装置本体10の前面には、制御パ
ネル部15が設けてあり、メインスイッチ151、週間
タイマー152、スタートボタン153及び非常停止ボ
タン154が取り付けてある。温度及び時間に関する制
御を行なうために、半田温度調節器155、半田噴流タ
イマー156、予備加熱タイマー157を取り付けてあ
る。また、半田を吹き上げる噴流モータの回転数を設定
するために、半田付けを行なうときの回転数を設定する
フロー回転数調整用ダイヤル158と、電気回路基板を
取り置きするときに溶融半田の液面が下がり過ぎないよ
うに回転数を設定するホールド回転数調整用ダイヤル1
59を取り付けてある。
【0021】また、三つのモードを選択することができ
るセレクトスイッチ160を取り付けてあり、一番目の
モードは、溶融半田の噴流の強さを設定するFLOWモ
ードであり、このモードでフロー回転数調整用ダイヤル
158とホールド回転数調整用ダイヤル159を設定す
る。二番目のモードは、スタートボタン153を押す
と、自動で予備加熱と半田付けを行なうAUTOモード
である。三番目のモードは、カバー14が開いたまま
で、自動で半田を吹き上げるMANUALモードであ
る。このモードは、主に、電子部品を交換するときに使
用する。
【0022】また、スローダウンタイム調整つまみ16
1を設けてあり、半田付けを行なって溶融半田の液面下
がるときに、電気回路基板から半田の液面が離れる速度
を調整することができる。ここで、ブリッジ不良を防止
するためには、この半田の液面がゆっくり電気回路基板
から離れることが重要であり、電子部品のリード間の余
分な半田を残さないことによってブリッジ不良を防止す
ることができる。
【0023】局所噴流用治具20は、架台21とフラン
ジ22を一体構造としてある。架台21は、ガラエポ樹
脂からなる平板状の形状としてあり、両側に取手211
と熱による変形防止のためのアルミニウムからなる平板
棒状の補強部材212を設けてある。また、架台21の
上面には、電気回路基板2を載置する載置台213を配
設してあり、ここで、好ましくは、載置台213に切り
欠きを設けて切り欠きの側面に電気回路基板2の側面を
当接させることにより、電気回路基板2の位置決めを行
なう構造とすると良い。また、架台21の上面には、フ
ランジ22のノズル221の位置にノズル221より大
きな切り欠きを設けてあり、ノズル221から吹き出る
溶融半田を半田槽11に戻すことができる。
【0024】フランジ22はステンレスからなる薄い直
方体状の箱状の形状としてあり、その上面には、半田付
けする電気回路基板に半田接触することができるように
ノズル221を突設してあり、その下面には、半田吹き
出し口13と対応する位置に半田吸い込み口223を設
けてある。ここで、好ましくは、フランジ22の底面
は、半田吸い込み口223に溶融半田が自重で流れ落ち
るように傾斜を設けた構造とすると良い。これにより、
局所噴流用ノズル20を交換するするときに、フランジ
22内に半田が残ることを防止することができる。
【0025】図2は、第一実施形態における半田噴流装
置の要部の模式図を示してある。同図において、30は
予備加熱手段であり、減圧器31、供給バルブ32、熱
風用ヒータ33、コントローラ34及び吹き出し口35
から構成してある。なお、同図において、窒素ガス4の
流路を認識しやすいように局所噴流用治具20のフラン
ジ22のみを示してある。なお、予備加熱手段30は、
圧縮されたガスを用いており、一般的に使用される不活
性ガスである窒素ガス4を使用している。圧力調整手段
としては、具体的には、減圧器31を用いており、半田
噴流装置本体10の背面に取り付けてあり、圧縮された
窒素ガス4が供給される。ここで、この減圧器31は、
供給された窒素ガス4を、0MPa〜1MPaの範囲で
減圧調整することができる。好ましくは、窒素ガス4の
圧力を0.05MPa〜0.2MPaとすると良い。
【0026】減圧器31には、電磁式の供給バルブ32
が接続してあり、半田噴流装置本体10に内設された制
御手段、具体的には、シーケンサによりオンオフ制御さ
れる。
【0027】供給バルブ32には、窒素ガス4の加熱手
段、具体的には、電熱線からなる熱風用ヒータ33を用
いており、熱風用ヒータ33は、コントローラ34で加
熱温度を設定することができる。ここで、この設定は、
予備加熱する電気回路基板、半田付けされる電子部品、
窒素ガス4の流量及び予備加熱時間を総合的に判断して
設定する必要がある。なお、熱風用ヒータ33とコント
ローラ34は半田噴流装置本体10の後部に内設した構
造としてある。
【0028】熱風用ヒータ33の先端には、ステンレス
製の曲がり矩形管状の吹き出し口35が、吹き出し口を
真下方向に向けて取り付けられた構造としてある。ここ
で、吹き出し口35と注入口222の間段に隙間ができ
るように、吹き出し口35の外形を大きくしてある。な
お、吹き出し口35は、曲がり矩形管に限定するもので
はなく、曲がり円筒管であっても良い。
【0029】フランジ22の後部側面には、ステンレス
製の曲がり矩形管状の注入口222が突設してあり、注
入側が真上方向に向けて取り付けられた構造としてあ
る。ここで、好ましくは、注入側の先端は、先端に向か
って断面積が小さくなる形状としてあり、局所噴流用ノ
ズル20を取り付けしやすくしてある。ここで、局所噴
流用治具20を半田噴流装置本体10に取り付けた状態
で、吹き出し口35から注入口222に窒素ガス4が注
入される構造としてある。好ましくは、吹き出し口35
の断面形状を注入口222の断面形状より大きくして隙
間を設けると、作業ミス等で高圧の窒素ガス4が注入口
222に注入されても、窒素ガス4は、隙間から開放さ
れるので、ノズル221から高圧のまま吹き出すことを
防止することができる。
【0030】上記のように構成された第一実施形態の作
用について図面を参照して説明する。図3は、第一実施
形態における半田噴流装置の予備加熱状態における要部
の模式断面図を示してある。また、図4は、第一実施形
態における半田噴流装置の半田付け状態における要部の
模式断面図を示してある。
【0031】図3において、電気回路基板2は、電子部
品3が挿入され、さらにフラックスが塗布された状態
で、架台21の載置台213に載置される。ここで、電
気回路基板2の側面が載置台213の切り欠き側面に当
接することにより、電気回路基板2の位置決めが行なわ
れる。次に、制御パネル部15の両側に配設してあるス
タートボタン153を両手で同時に押すと、予備加熱及
びはんだ付けの自動運転が開始する。
【0032】先ず、カバー14が閉じるが、ここで、カ
バー14が最後まで閉じる前に、スタートボタン153
から手を放すと、カバー14は直ちに原点(開いた状
態)に復帰するので、カバー14に手を挟まれるといっ
た事故を防止することができる。また、カバー14の上
面には、クランプ142が取り付けられており、クラン
プ142に突設してあるクランプピン141の下方先端
には樹脂からなる部品押え144が付いていて、電子部
品3を上から押さえて、電子部品3の浮き不良及び電子
部品3へのダメージ不良を防止することができる。
【0033】次に、予備加熱タイマー157が起動し、
予備加熱を開始する。予備加熱を行なうためには、予備
加熱時間、予備加熱温度、圧縮気体の供給圧力を設定す
る必要がある。具体的には、これらの設定値は電気回路
基板2及び電子部品3によって、大きく異なることがあ
るので、電気回路基板2に熱電対を取り付けて温度プロ
ファイルを測定したうえで、電気回路基板2に対応した
設定値を決定する。
【0034】予備加熱時間は、予備加熱タイマー157
により制御されているが、一般的には、5分以下の予備
加熱時間とすることが、生産性の観点から好ましい。ま
た、予備加熱温度は、熱風用ヒータ33及びコントロー
ラ34により、制御されているが、予備加熱の時間短縮
のために、予備加熱の温度を高くし予備加熱時間を短縮
することは、電子部品3に熱的ダメージを与える可能性
があるので、具体的には、380℃以下とすることが好
ましい。また、圧縮ガスの供給圧力は、高圧状態で使用
することは危険なため、具体的には、0.02MPa〜
0.15MPaとすることが良い。
【0035】そして、予備加熱を行なうときには、噴流
用モータを停止してから行なうことが安全上好ましい。
つまり、噴流用モータが回転しているときは、フランジ
22に内に溶融半田5が多量にある可能性があり、注入
口222からノズル221までの窒素ガス4の流路が溶
融半田5によりふさがれないようにすることによって、
溶融半田5が飛び散るなどの事故を防止することができ
る。また、予備加熱を行なうときには、排気ファンを運
転すると熱風を排気してしまうので、排気ファンを停止
する。
【0036】そして、圧縮された窒素ガス4は、減圧器
31によって圧力調節され、供給バルブ32が制御部か
らの制御信号を受けて開かれると、熱風用ヒータ33に
注入される。窒素ガス4は、コントローラ34により温
度設定された熱風用ヒータ33によって所定の温度に加
熱され、吹き出し口35から吹き出る。
【0037】吹き出し口35は、真下方向に設けられて
おり、局所噴流用治具20を半田噴流装置本体10に取
り付けた状態で、注入口222の上方に位置するので、
窒素ガス4が吹き出し口35から注入口222に供給さ
れる。ここで、吹き出し口35と注入口222との間に
は、隙間が設けられており、窒素ガス4が微量ではある
がもれる構造としてある。具体的には、吹き出し口35
より注入口222を小さくすることにより、吹き出し口
35と注入口222の間に隙間を設けてある。また、予
備加熱の能力を上げたいときは、吹き出し口35に注入
口222が入り込む構造とすると良く、反対に、能力を
上げる必要がないときは、吹き出し口35と注入口22
2を、1mm〜5mm離すと局所噴流用ノズル20を取
り付けやすくなる。
【0038】注入口222に注入された窒素ガス4の熱
風は、フランジ22を通ってノズル221から電気回路
基板2と電子部品3のリードに吹き付けられ、予備加熱
する。ここで、電気回路基板2全体を予備加熱するので
はなく、半田付けを行なう部分だけを予備加熱するの
で、熱風用ヒータ33等の装置を小型化することができ
る。また、半田付けとは関係の無い部分は加熱しないの
で、電子部品3に熱ストレスを加えないので、熱的ダメ
ージを与える危険性を低減できる。
【0039】予備加熱される電気回路基板2の温度が好
ましくは、80℃〜110℃となるように予備加熱する
と、半田付けするときの熱衝撃を和らげることができる
とともに、塗布したフラックスの還元作用の効果により
良好な半田付けをすることができる。また、窒素ガス4
を用いることによって、フラックスの還元作用をより効
果的に行なうことができ、さらに、フランジ22の内部
に残った半田5の酸化を防止することができる。このフ
ランジ22の内部壁面に半田5の酸化物が溜まると、酸
化物が内部壁面から取れて電気回路基板2及び電子部品
3のリードに付着してブリッジ不良の原因となるので、
この観点からも非常に好適である。予備加熱タイマー1
57に設定された予備加熱時間が経過すると、熱風用ヒ
ータ33の加熱が止まり、供給バルブ32が閉じられ予
備加熱が終了する。
【0040】そして、噴流モータが作動し、排気ファン
が作動する。噴流モータが作動すると半田供給装置12
のポンプ部121のインペラが回転し、半田5を半田吹
き出し口13から吹き出す。ここで、噴流モータは、フ
ロー回転数調整用ダイヤル158及びホールド回転数調
整用ダイヤル159により、回転数を設定することがで
きるので、電気回路基板2の半田付け仕様、具体的に
は、半田付けする電子部品3の数量や電気回路基板2の
厚さなどに適応した半田付けを行なうことができる。
【0041】ここで、フロー回転数調整用ダイヤル15
8とホールド回転数調整用ダイヤル159を設けること
により、連続して半田付けを行なうときに、フランジ2
2に半田5を供給する時間を短縮することができる。つ
まり、ホールド回転数調整用ダイヤル159を設けるこ
とにより、ワンサイクルの半田付けが終了したのちにフ
ランジ22の溶融半田5を全て落としてしまわずに、フ
ランジ22内に例えば半分の半田を残すように噴流モー
タを回転させることができる。すると、次の電気回路基
板2を半田付けするときには、その位置から半田5を吹
き上げればいいので、その分の待ち時間を短縮すること
ができる。また、フランジ22内に半田が半分残ったと
しても、予備加熱においては、フランジ22の上半分の
空間を窒素ガス4が通過することができるので特に問題
はなく、かえってフランジ22内の半田5の酸化を効果
的に防止することができる。仮に、窒素ガス4が通過す
ることができなくても、吹き出し口35と注入口222
との隙間から窒素ガス4が開放させるので安全である。
【0042】また、半田付けするときは、排気ファンが
作動しているので、半田付けするときに発生するフラッ
クスガスを排気することができる。このことにより、作
業者の作業環境を効率良く改善することができる。つま
り、カバー14により、フラックスガスが出る電気回路
基板2を空間的に覆い、先ずフラックスガスを拡散しな
いように覆い、そして排気することができる。ここで、
特に、窒素ガス4を用いた場合においては、効率良く窒
素ガス4を排気することができるので、良好な作業環境
を提供することができる。
【0043】半田噴流タイマー156に設定した半田付
け時間が経過すると、自動的に噴流モータの回転数が、
ホールド回転数調整用ダイヤル159に設定してある回
転数に下がり、半田5の液面が下がり、電気回路基板2
から半田5が離れる。ここで、半田付け品質、特に、ブ
リッジ及びつらら半田不良に対しては、電気回路基板2
及び電子部品3のリードから半田5が離れるときの半田
面の状態が大きく影響することが一般的に知られてい
る。フランジ22のノズル221においては、半田5の
液面を非常にゆっくり下げると、リード間に付いた余分
な半田が表面張力の関係で、半田5の液面に吸収される
ので、ブリッジ及びつらら半田不良を防止することがで
きる。
【0044】具体的には、この液面をゆっくり下げる手
段としては、電子部品3のリードピッチ等の条件を考慮
して、スローダウンに要する時間をスローダウンタイム
調整つまみ161に設定すると、その時間でモータコン
デンサが噴流モータの回転数をスローダウンさせる。す
ると、半田5の液面は、その時間に対応した降下速度で
下がり、ブリッジ及びつらら半田不良を防止することが
できる。
【0045】そして、半田5が電気回路基板2から離れ
たのちに、電気回路基板2と電子部品3を接合した半田
5が十分凝固してから、カバー14が開く。ここで、こ
の間は、電子部品3はクランプピン141により固定さ
れているので、凝固中に電子部品3が動き半田付け強度
を低下させるといった危険性を排除することができる。
この凝固に必要な時間は、制御部に入力することがで
き、半田付けされる電気回路基板2により異なるが、一
般的には、3秒〜8秒くらいにしてある。さらに、好ま
しくは、クランプ142に電子部品3を空冷する冷却ノ
ズルを設けて、制御部により制御される電磁弁から圧縮
空気をこの冷却ノズルに供給することによって、凝固に
必要な時間を短縮することができる。
【0046】そして、電気回路基板2を載置台213か
ら取り外すことによって、ワンサイクルの半田付け作業
を行なうことができる。ここで、電気回路基板2を取り
外すときに、架台21が熱伝達率の低いガラエポ樹脂と
してあるので、指が架台21に接触しても火傷したりす
ることを防止することができる。
【0047】以上説明したように、第一実施形態によれ
ば、電気回路基板2の半田付けする部分を効率良く予備
加熱することができるので、電気回路基板2及び電子部
品3に与える熱衝撃を和らげることができ、品質向上を
行なうことができる。また、予備加熱に不活性ガス、具
体的には、窒素ガス4を使用することによって、電気回
路基板2のパッドの酸化を防止し、さらには、フランジ
22内の半田の酸化を防止することができるので、半田
付け品質を向上させることができる。そして、環境対策
の観点から鉛未使用半田を使用した場合においも、同様
に半田付け品質を向上させることができる。
【0048】また、フランジ22に加熱された窒素ガス
4を供給することによって、電気回路基板2の半田付け
する部分だけを効率良く加熱することができるので、加
熱手段等が大型化する必要が無く、結果的に半田噴流装
置1を小型化することができると共に、加熱に必要な電
力を削減できる。さらにまた、窒素ガス4を効率良く使
用することができるので、窒素ガス4の使用量を削減で
きる。
【0049】また、フランジ22を用いて予備加熱する
という観点から、吹き出し口35と注入口222との間
には、隙間を設けてフランジ22に圧力がこもらないよ
うにすることにより、使用上の安全性を向上させること
ができる。さらに、フランジ22を予備加熱するとき
に、注入口222から溶融した半田5を吹き出させる構
造としたことにより、注入口222で半田が凝固してし
まうといった危険性を排除するすることができる。
【0050】また、注入口222の先端がノズル221
の先端より下方に位置するように設けると、注入口22
2から半田が吹き出ることになるので、注入口222の
先端は、ノズル221の先端より上方、又は、1mm以
下の下方に位置する構造とすることが好ましい。ここ
で、注入口222の断面積が小さいときは、溶融した半
田5を吹き出して、フランジ22を暖めるときに、注入
口222から半田を吹き出させる方が、注入口222の
先端で半田が凝固してしまう危険性を低減できる。
【0051】以下、本発明の第二実施形態について、図
面5を参照して説明する。図5は、第二実施形態に係る
半田噴流装置の要部の模式概略外観図を示してある。同
図において、熱風用ヒータ33の吹き出し口側には、T
字状に分岐された配管が設けてあり、その両端には吹き
出し口35が取り付けてある。
【0052】そして、フランジ22の後部側面に、吹き
出し口35に対応する位置に注入口222が配設してあ
る。ここで、吹き出し口35は、フランジ22の上面に
電気回路基板2に対応して突設してあるノズル221か
ら均一に窒素ガス4が吹き出すように配設してあるの
で、結果的に均一な予備加熱を行なうことができる。そ
の他の構造は、第一実施形態と同様である。
【0053】上記のように構成された第二実施形態の作
用について説明する。同図において、窒素ガス4は、熱
風用ヒータ33により加熱され、分岐された配管により
二箇所に設けられた吹き出し口35に供給される。そし
て、窒素ガス4は、注入口222からフランジ22内に
供給され、二箇所に設けられたノズル221からほぼ均
一に吹き出ることができる。
【0054】つまり、ノズル221は、半田付けする電
気回路基板2によって、様々に配設されるが、このノズ
ル221の配置によっては、窒素ガス4が勢いよく吹き
出るノズル221とほとんど吹き出ないノズル221が
出てくる可能性がある。すると、均一に予備加熱するこ
とができず、品質向上を行なうことができないばかり
か、加熱し過ぎることによって、電気回路基板2及び電
子部品3に熱的ダメージを与えてしまう危険性がある。
しかし、上記構造とすることにより、各ノズル221か
らほぼ均一に熱風を吹き出すことができるので、安定し
た予備加熱を行なうことができる。その他の作用ついて
は、第一実施形態と同様である。
【0055】以上説明したように、第二実施形態におい
は、半田付けする電子部品3の配置が異なる電気回路基
板2に対しても、良好な予備加熱を行なうことができ
る。なお、複数の吹き出し口35の熱風の吹き出し量を
調整するときは、吹き出し口35の断面積を増減するこ
とによって調整できることは、勿論であるが、各電気回
路基板2に対応したフランジ22の注入口222の断面
積を調整することによって、半田付けする機種を変更す
るときの切り替え時間の短縮を行なうことができ、非常
に便利である。また、ノズル22の注入口222を一個
にすると、吹き出し口35が一個余るが、この吹き出し
口35から半田槽11に窒素ガス4を注入することにな
り、半田槽11の半田5の酸化を防止することができ
る。
【0056】以下、本発明の半田付け方法に付いて、図
面を参照して説明する。図6〜図9は、本発明の半田付
け方法に係るフローチャートを示してある。具体的に
は、同図において、第一実施形態の半田噴流装置のフロ
ーチャートを示しており、このフローチャートに沿って
半田付け方法について説明する。
【0057】先ず、主電源をオンすることにより、週間
タイマー152が作動し、非常停止ボタン154が解除
されている場合は、半田槽ヒータ111の電源がオンさ
れる。そして、半田温度センサー112により、半田5
の温度を測定し、設定温度になるまで、半田5を加熱す
る。そして、設定温度に到達すると、側定温度をもとに
半田槽ヒータ111がオンオフ制御され、半田5を設定
された温度に維持する。
【0058】次に、メインスイッチ151をオンさせ、
セレクトスイッチ160をFLOOWの位置に合わせ
て、フロー回転数調整用ダイヤル158によって、半田
付けするときの噴流の吹き出す強さを調整する。そし
て、セレクトスイッチ160をAUTO又はMANUA
Lの位置に合わせ、ホールド回転数調整用ダイヤル15
9によって、ワンサイクルの半田付けが終了し電気回路
基板2を取り置きしているときに、半田5の液面が下が
り過ぎないように液面の位置を調整する。これらの調整
は、噴流モータの回転数制御により行われる。
【0059】先ず、AUTOを選択した場合について説
明する。スタートボタン153を押すことによってカバ
ー14が閉じ、カバー14が所定の状態に閉じたことを
センサーにて検出し制御部がその信号について判断す
る。具体的には、カバー14が閉じ始めてから所定の時
間が経過してもカバー14が閉じないときは、カバー1
4を再び開くことによって、手等が挟まれたまま半田5
が吹き上げられることを防止する。そして、制御部が所
定の時間内に、カバー14が閉じた信号を受けると、予
備加熱を開始する。
【0060】先ず、予備加熱タイマー157が起動し、
予備加熱時間が設定されていないときは、予備加熱を行
なわない。予め、予備加熱時間が設定されているとき
は、噴流モータと排気ファンをオフする。ここで、ホー
ルド回転数調整用ダイヤル159により、半田5の液面
をフランジ22の約半分以下の高さに調整することによ
って、噴流モータをオフしないこともでき、半田付けす
るときの半田5が開口部221から吹き出でるまでの時
間を短縮することができる。
【0061】そして、予備加熱タイマー157が作動
し、予備加熱手段30、具体的には熱風用ヒータ33と
供給バルブ32をオンする。ここで、供給バルブ32の
イン側には、圧力調整手段、具体的には減圧器31が取
り付けられており、予め、圧縮空気を減圧することによ
って圧力調整を行なってある。なお、好ましくは、熱風
用ヒータ33が所定の温度になってから、供給バルブ3
2を開くと良い。これにより、熱風用ヒータ33が所定
の温度になる前に供給バルブ32が開かれて、温度の低
い風が吹き出ることを防止することができる。予備加熱
タイマー157に設定した時間が経過すると、熱風用ヒ
ータ33がオフし供給バルブ32が閉じられる。
【0062】次に、噴流モータ及び排気ファンを駆動さ
せる。ここで、噴流モータは、ホールド回転数調整用ダ
イヤル159で設定された回転数で回転する。
【0063】次に、半田噴流タイマー156が起動し、
時間設定がされていないときは、噴流モータはホールド
回転数調整用ダイヤル159で設定された回転数を維持
する。また、時間設定がされているときは、噴流モータ
がフロー回転数調整用ダイヤル158で設定した回転数
で回転し、半田5をノズル221から噴流させる。そし
て、制御部は、設定された時間が経過すると、噴流モー
タの回転数をフロー回転数調整用ダイヤル158で設定
した回転数に切り替える。
【0064】ここで、スローダウンタイム調整つまみ1
61で噴流モータの回転数をスローダウンさせる時間を
設定してないときは、瞬間的に、回転数が切り替わる
が、この時間を設定してあるときは、モータコンデンサ
により、噴流モータの回転数をスローダウンさせること
ができる。
【0065】そして、セレクトスイッチ160がMAN
UALを選択してあるときは、スタートランプが消灯し
ワンサイクルの動作が終了する。また、セレクトスイッ
チ160がAUTOを選択してあるときは、制御部に入
力してある所定時間が経過したのちにカバー14を開
き、所定の位置までカバー14開いたことをセンサーで
確認し、スタートランプが消灯しワンサイクルの動作が
終了する。
【0066】以上説明したように、本発明の半田付け方
法によれば、減圧器31により圧縮空気、好ましくは、
圧縮された窒素ガス4を圧力調整し、さらに、制御部に
よって制御される供給バルブ32が自動的に開閉し、熱
風用ヒータ33により加熱し、吹き出し口35からフラ
ンジ22の注入口222に注入することにより、熱風を
電気回路基板2の電子部品3が半田付けされる部分だけ
に、効率良く吹き付けることができる。したがって、半
田付け品質を改善することができるとともに、予備加熱
する必要のない部分を加熱しないので、熱ストレスによ
るダメージの危険性を低減できる。また、予備加熱の必
要な部分だけを加熱するので、加熱手段等を小型化する
ことができ、さらに、電気使用量を削減することができ
る。
【0067】また、予備加熱に不活性ガス、具体的に
は、窒素ガス4を使用することにより、電気回路基板2
のパッドの酸化を防止することができるとともに、フラ
ンジ22内の半田5の酸化を効率良く防止することがで
き、半田付け品質を向上させることができる。
【0068】上述した三つの実施形態において、本発明
を特定の条件で構成した例について説明したが、本発明
は、種々の変更例を含むものである。つまり、第二実施
形態において二個の吹き出し口35と二個の注入口22
2の実施形態について説明したが、各二個に限定するも
のではなく、例えば、三個の吹き出し口35と二個の注
入口222とし、一個の吹き出し口35からの窒素ガス
4は半田槽11に供給する構造としても良い。また、第
一実施形態における予備加熱手段30は、上記構造に限
定するものではなく、例えば、圧縮されたガス、減圧器
31及び供給バルブ32の代わりに送風機を用いる構造
としも良い。
【0069】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、電気回路基板の必要な部分だけを効率良く予備
加熱できるので、半田付け品質の改善ができるととも
に、余分な加熱を行なわないので、熱ストレスによる長
期的信頼性が低下する危険性を削減できる。また、別個
の予備加熱装置を必要としないので、作業スペースの省
スペース化を行なうことができるとともに、必要な部分
だけを加熱するので、加熱手段を小型化でき、結果的に
半田噴流装置を小型化することができる。また、電気回
路基板を局所噴流用治具20の載置台213に載置する
だけで、予備加熱と半田付けをワンサイクルで行なうこ
とができるので、電気回路基板を予備加熱装置に取り置
きする作業を削減できるので生産性を改善することがで
きる。
【0070】さらに、予備加熱に不活性ガス、具体的に
は、窒素ガスを使用することにより、予備加熱における
電気回路基板のパッドの酸化を防止して、半田付け品質
を向上することができる。また、フランジ内の半田の酸
化を効率良く防止することができ、ブリッジ不良等を削
減することができる。また、半田が酸化しやすい高温状
態で使用しなければならない鉛未使用半田に対しても、
効果的に酸化防止を行なうことができ、半田付け品質の
改善を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第一実施形態における半田噴流装置の
外観斜視図を示してある。
【図2】図2は、第一実施形態における半田噴流装置の
要部の模式図を示してある。
【図3】図3は、第一実施形態における半田噴流装置の
予備加熱状態における要部の模式断面図を示してある。
【図4】図4は、第一実施形態における半田噴流装置の
半田付け状態における要部の模式断面図を示してある。
【図5】図5は、第二実施形態における半田噴流装置の
要部の模式図を示してある。
【図6】図6は、本発明の半田付け方法に係るフローチ
ャートを示してある。
【図7】図7は、本発明の半田付け方法に係るフローチ
ャートを示してある。
【図8】図8は、本発明の半田付け方法に係るフローチ
ャートを示してある。
【図9】図9は、本発明の半田付け方法に係るフローチ
ャートを示してある。
【符号の説明】
1 半田噴流装置 2 電気回路基板 3 電子部品 4 窒素ガス 10 半田噴流装置本体 11 半田槽 12 半田供給装置 13 半田吹き出し口 14 カバー 15 制御パネル部 20 局所噴流用治具 21 架台 22 フランジ 30 予備加熱手段 31 減圧器 32 供給バルブ 33 熱風用ヒータ 34 コントローラ 35 吹き出し口 111 半田槽ヒータ 112 半田温度センサー 121 ポンプ部 122 動力伝達手段 141 クランプピン 142 クランプ 143 排気ファン吸引口 143a 排気ファン吸引口 144 部品押え 151 メインスイッチ 152 週間タイマー 153 スタートボタン 154 非常停止ボタン 155 半田温度調節器 156 半田噴流タイマー 157 予備加熱タイマー 158 フロー回転数調整用ダイヤル 159 ホールド回転数調整用ダイヤル 160 セレクトスイッチ 161 スローダウンタイム調整つまみ 211 取手 212 補強部材 213 載置台 221 ノズル 222 注入口 223 半田吸い込み口

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半田槽、半田供給装置、半田吹き出し
    口、半田付けされる電気回路基板を空間的に覆うカバー
    及び半田温度等を制御する制御手段からなる半田噴流装
    置本体、並びに、前記電気回路基板の電子部品を挿入し
    てある箇所に半田を吹き付けるノズルが突設されたフラ
    ンジ及び前記電気回路基板を載置する架台とを一体構造
    とした局所噴流用治具から構成される半田噴流装置にお
    いて、 前記ノズルから前記電子部品を挿入してある箇所に予備
    加熱手段からのガスを吹き付ける構成としたことを特徴
    とする半田噴流装置。
  2. 【請求項2】 前記フランジの注入口に前記予備加熱手
    段の吹き出し口が接続し、かつ、前記吹き出し口と前記
    注入口との接続部に隙間を設けたことを特徴とする請求
    項1記載の半田噴流装置。
  3. 【請求項3】 前記ノズルを複数設けた場合に、各ノズ
    ルから前記注入口までの距離をほぼ等しくなるように配
    設したことを特徴とする請求項1または2記載の半田噴
    流装置。
  4. 【請求項4】 前記ガスを半田の酸化を防止する不活性
    ガスとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一
    項記載の半田噴流装置。
  5. 【請求項5】 前記半田槽内にも前記不活性ガスを吹き
    出す吹き出し口を設けたことを特徴とする請求項4記載
    の半田噴流装置。
  6. 【請求項6】 半田槽、半田供給装置、半田吹き出し
    口、半田付けされる電気回路基板を空間的に覆うカバー
    及び半田温度等を制御する制御手段からなる半田噴流装
    置本体、並びに、前記電気回路基板の電子部品を挿入し
    てある箇所に半田を吹き付けるノズルが突設されたフラ
    ンジ及び前記電気回路基板を載置する架台とを一体構造
    とした局所噴流用治具から構成される半田噴流装置を用
    いた電子部品の半田付け方法において、 前記ノズルから前記電子部品を挿入してある箇所に予備
    加熱したガスを吹き付けることを特徴とする電子部品の
    半田付け方法。
  7. 【請求項7】 前記圧縮空気を半田の酸化を防止する不
    活性ガスとしたことを特徴とする請求項6記載の電子部
    品の半田付け方法。
  8. 【請求項8】 前記不活性ガスを前記注入口と前記半田
    槽内に注入することを特徴とした請求項7記載の電子部
    品の半田付け方法。
JP00853199A 1999-01-14 1999-01-14 半田噴流装置及び半田付け方法 Expired - Fee Related JP4322338B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00853199A JP4322338B2 (ja) 1999-01-14 1999-01-14 半田噴流装置及び半田付け方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00853199A JP4322338B2 (ja) 1999-01-14 1999-01-14 半田噴流装置及び半田付け方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000208919A true JP2000208919A (ja) 2000-07-28
JP4322338B2 JP4322338B2 (ja) 2009-08-26

Family

ID=11695742

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00853199A Expired - Fee Related JP4322338B2 (ja) 1999-01-14 1999-01-14 半田噴流装置及び半田付け方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4322338B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008085247A (ja) * 2006-09-29 2008-04-10 Omron Corp 半田付け装置および該半田付け装置を用いた半田付け方法
JP2008140966A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Asti Corp 部分半田付け装置のプリヒートユニット
JP2016219651A (ja) * 2015-05-22 2016-12-22 株式会社タムラ製作所 局所はんだ付け装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008085247A (ja) * 2006-09-29 2008-04-10 Omron Corp 半田付け装置および該半田付け装置を用いた半田付け方法
JP2008140966A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Asti Corp 部分半田付け装置のプリヒートユニット
JP2016219651A (ja) * 2015-05-22 2016-12-22 株式会社タムラ製作所 局所はんだ付け装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4322338B2 (ja) 2009-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0453559A1 (en) PROCESS FOR PRODUCING A WELDED ARTICLE.
CN114503791A (zh) 激光式软钎焊方法及激光式软钎焊装置
CN109365942A (zh) 自动焊锡设备及其控制方法
JPH06302948A (ja) 特に集積回路のためのはんだ付け/はんだ剥がし装置
CN111203605B (zh) 一种激光焊接方法及锡焊机
JP2000208919A (ja) 半田噴流装置及び半田付け方法
JPH06244548A (ja) 回路部品の着脱装置および回路部品の着脱方法
JP2002016351A (ja) 自動はんだ付け装置及びその使用方法
JP2005223000A (ja) リワーク装置およびその温度加熱方法
JP2006041375A (ja) 電子部品のリペア装置
JP4024068B2 (ja) 電子部品のはんだ付け方法及びその装置
JPH05304358A (ja) ボンディングヘッド
CN2332143Y (zh) 半自动波峰焊接机
WO2005120141A1 (ja) 半田噴流装置,半田噴流装置の製造方法及び電子部品の半田付け方法
JPH01321072A (ja) リフロー式はんだ付け装置
JP2005005460A (ja) はんだ除去方法、部品リペア方法および部品リペア装置
JP2004006453A (ja) Lsiパッケージの取付け・取外し機
JP7145839B2 (ja) はんだ付け基板の製造方法及びはんだ付け装置
KR102306369B1 (ko) 인쇄회로기판 솔더링 장치
JP2006032619A (ja) 低耐熱性表面実装部品及びこれをバンプ接続した実装基板
JP2006222170A (ja) はんだ付け方法
JP2008311349A (ja) 電子部品の半田付け方法および半田付け装置
CN2569521Y (zh) 增加波焊中锡波高度的装置
CN116408509A (zh) 一种基于新型锡合金焊料的电磁焊锡设备及焊锡方法
JPH09223868A (ja) 部品のボンディング方法とこれに用いる装置、ディスペンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 19990401

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20000424

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080819

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081020

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20081020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081021

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090316

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090519

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140612

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees