JP2000208873A - 半導体レ―ザダイオ―ドとその製造方法及び光変調器並びに光変調器付半導体レ―ザダイオ―ド - Google Patents

半導体レ―ザダイオ―ドとその製造方法及び光変調器並びに光変調器付半導体レ―ザダイオ―ド

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JP2000208873A
JP2000208873A JP11009098A JP909899A JP2000208873A JP 2000208873 A JP2000208873 A JP 2000208873A JP 11009098 A JP11009098 A JP 11009098A JP 909899 A JP909899 A JP 909899A JP 2000208873 A JP2000208873 A JP 2000208873A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力化が図れしかもリーク電流を小さくす
ることができる半導体レーザダイオードを提供する。 【解決手段】 N型半導体基板上に、N型クラッド層、
P型クラッド層及び該N型及びP型クラッド層の間に位
置する活性層を含む複数の半導体層が積層されてなるメ
サ部を備え、該メサ部はメサ部の両側がN型クラッド層
の途中までエッチングされることにより形成され、メサ
部の両側にN型クラッド層上に形成されたP型InPか
らなるP型ブロック層と該P型ブロック層上に形成され
たN型InPからなるN型ブロック層と該N型クラッド
層上に形成された高抵抗ブロック層とを含んでなる電流
ブロック層を形成し、メサ部と高抵抗ブロック層との間
にはP型ブロック層を形成しないようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流ブロック層を
有する半導体レーザダイオードとその製造方法及び光変
調器並びに光変調器付半導体レーザダイオードに関す
る。
【0002】
【従来の技術】活性領域を高抵抗層で埋め込んだ半導体
レーザダイオードは、寄生容量を低減できることから、
高速変調用のレーザダイオードとして用いられる。図8
は従来の埋め込み構造の半導体レーザダイオードの一例
(第1の従来例)を示す断面図である。図8において、
1はN型InP基板、2はN型InPからなるN型クラ
ッド層(例えば、厚さ1μm、キャリア濃度N=1×1
18cm-3)、3はInGaAsP歪量子井戸活性層、
4はP型InPからなるP型クラッド層(例えば、厚さ
0.5μm、キャリア濃度P=1×1018cm-3)、5
はFeドープInPからなる高抵抗ブロック層、6はN
型InPブロック層、7はP型InP層、8はP型In
GaAsコンタクト層、9はP型電極(Ti/Pt/A
u)、10はN型電極(Au/Ge/Ni/Au)であ
る。
【0003】以上のように構成された図8の半導体レー
ザダイオードでは、メサ部の両側に積層されたN型クラ
ッド層2、高抵抗ブロック層5、N型InPブロック層
6を電流ブロック層として用い、活性層3に集中して電
流が注入されるようにしている。この図8の半導体レー
ザダイオードは、高抵抗ブロック層5によって、素子の
寄生容量を小さくすることができるので、高速変調が可
能であるが、耐圧を高くすることができないことから、
高出力化には一定の限界があった。
【0004】また、図10は第2の従来例の半導体レー
ザダイオードの構成を示す模式的な断面図である。この
第2の従来例の半導体レーザダイオードは、Feドープ
InPからなる高抵抗ブロック層5とメサ部との間、高
抵抗ブロック層5とN型クラッド層との間に、それぞれ
メサ部の側面からメサ部の両側に連続したP型InPブ
ロック層110とN型InPブロック層120とを形成
している。このように第2の従来例の半導体レーザダイ
オードでは、P型InPブロック層110とN型InP
ブロック層120とを形成することにより、電流ブロッ
ク層内にPN接合が構成されるため、第1の従来例に比
較して耐圧を高くできるという特徴がある。また、図8
又は図10と同様の構成により、活性層を光吸収層とし
て用いることにより光変調器を構成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示す第1の従来例の半導体レーザダイオードは、上述し
たように素子の耐圧が低くなり、ターンオンが発生しや
すくなるという問題点があった。すなわち、第1の従来
例の半導体レーザダイオードは、図9に示すように、電
流を増加させていくとターンオンが発生し、それ以上電
流を増やしても光出力が大きくならず、高出力化できな
いという問題点があった。また、図10に示す第2の従
来例の半導体レーザダイオードは、素子の耐圧を高くで
き高出力化が可能であるが、リーク電流が大きくなり、
レーザ特性は悪くなるという問題点があった。また、図
8又は図10と同様な構成で、光変調器を構成した場合
においても、それらの光変調器はそれぞれ上述と同様の
問題点を有していた。
【0006】そこで、本発明は、高出力化が図れしかも
リーク電流を小さくすることができる半導体レーザダイ
オードとその製造方法を提供することを第1の目的とす
る。
【0007】また、本発明は、高速変調が可能でかつ高
出力化が図れしかもリーク電流を小さくすることができ
る光変調器を提供することを第2の目的とする。
【0008】さらに、本発明は、高速変調が可能でかつ
高出力化が図れしかもリーク電流を小さくすることがで
きる光変調器付半導体レーザダイオードを提供すること
を第3の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体レー
ザダイオードは、上記第1の目的を達成するために、N
型半導体基板上に、N型クラッド層、P型クラッド層及
び該N型及びP型クラッド層の間に位置する活性層を含
む複数の半導体層が積層されてなるメサ部と、高抵抗化
されたInPからなり上記メサ部の両側に位置する高抵
抗ブロック層とを備え、上記メサ部は該メサ部の両側が
上記N型クラッド層の途中までエッチングされることに
より形成された半導体レーザダイオードであって、上記
メサ部の両側に上記N型クラッド層上に形成されたP型
InPからなるP型ブロック層と該P型ブロック層上に
形成されたN型InPからなるN型ブロック層と該N型
クラッド層上に形成された上記高抵抗ブロック層とを含
んでなる電流ブロック層を形成しかつ、上記メサ部と上
記高抵抗ブロック層との間には上記P型ブロック層を形
成しないようにしたことを特徴とする。このようにする
と、上記メサ部の両側の電流ブロック層に、上記高抵抗
ブロック層に加え、上記P型ブロック層と上記N型ブロ
ック層とによって構成されるPN接合界面が形成される
ので、耐圧特性を向上させることができる。また、上記
メサ部と上記高抵抗ブロック層との間にはP型ブロック
層が形成されていないので、リーク電流を小さくでき
る。
【0010】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドでは、上記N型クラッド層をN型InPで形成し、上
記P型クラッド層をP型InPで形成することが好まし
い。
【0011】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドでは、上記N型ブロック層は、上記メサ部の側面にお
いて上記N型クラッド層と接するように形成されていて
もよい。
【0012】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドでは、上記N型ブロック層は、上記メサ部の側面を覆
うように形成されていることが好ましい。このようにす
ると、上記P型クラッド層と上記高抵抗層との間におけ
る不純物の相互拡散を防止できる。
【0013】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドの製造方法は、N型半導体基板上に、N型クラッド
層、P型クラッド層及び該N型及びP型クラッド層の間
に位置する活性層を含む複数の半導体層が積層されてな
るメサ部と、高抵抗化されたInPからなり上記メサ部
の両側に位置する高抵抗ブロック層とを備えた半導体レ
ーザダイオードの製造方法であって、上記複数の半導体
層を積層して、長手方向が共振方向に一致するように所
定の幅に形成されたマスクを用いて該マスクの両側を上
記N型クラッド層の途中までエッチングされることによ
り上記メサ部を形成する第1工程と、上記メサ部の側面
と上記メサ部の両側に位置する上記N型クラッド層上面
とにP型InP層を成長させる第2工程と、上記P型I
nP層上にN型InP層を成長させる第3工程と、上記
メサ部の側面に形成されたP型InP層をハロゲン系の
ガスを用いてエッチングすることにより除去する第4工
程とを含むことを特徴とする。
【0014】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドの製造方法においては、上記第4工程は上記第3工程
の後に行うようにし、上記第4工程において、上記メサ
部の側面に形成された上記P型InP層及び上記N型I
nP層とを除去するようにしてもよい。
【0015】さらに、本発明に係る半導体レーザダイオ
ードの製造方法においては、上記第4工程を上記第2工
程の後であって上記第3工程の前に行うようにしてもよ
い。
【0016】またさらに、本発明に係る半導体レーザダ
イオードの製造方法は、上記第3工程の後にさらに、上
記メサ部の側面に形成されたN型InP層をハロゲン系
のガスを用いてエッチングすることにより除去する第5
工程とを含むようにしてもよい。
【0017】また、本発明に係る光変調器は、N型半導
体基板上に、N型クラッド層、P型クラッド層及び該N
型及びP型クラッド層の間に位置する活性層を含む複数
の半導体層が積層されてなるメサ部と、高抵抗化された
InPからなり上記メサ部の両側に位置する高抵抗ブロ
ック層とを備え、上記メサ部は該メサ部の両側が上記N
型クラッド層の途中までエッチングされることにより形
成された光変調器であって、上記メサ部の両側に上記N
型クラッド層上に形成されたP型InPからなるP型ブ
ロック層と該P型ブロック層上に形成されたN型InP
からなるN型ブロック層と該N型クラッド層上に形成さ
れた上記高抵抗ブロック層とを含んでなる電流ブロック
層を形成しかつ、上記メサ部と上記高抵抗ブロック層と
の間には上記P型ブロック層を形成しないようにしたこ
とを特徴とする。このようにすると、上記メサ部の両側
の電流ブロック層に、上記高抵抗ブロック層に加え、上
記P型ブロック層と上記N型ブロック層とによって構成
されるPN接合界面が形成されるので、耐圧特性を向上
させることができる。また、上記メサ部と上記高抵抗ブ
ロック層との間にはP型ブロック層が形成されていない
ので、リーク電流を小さくできる。
【0018】また、本発明に係る光変調器では、上記N
型クラッド層をN型InPで構成し、上記P型クラッド
層をP型InPで構成することが好ましい。
【0019】さらに、本発明に係る光変調器では、上記
N型ブロック層は、上記メサ部の側面において上記N型
クラッド層と接するように形成されていてもよい。
【0020】またさらに、本発明に係る光変調器では、
上記N型ブロック層は、上記メサ部の側面を覆うように
形成されていることが好ましい。
【0021】また、本発明に係る光変調器付半導体レー
ザダイオードは、N型半導体基板上に、N型クラッド
層、P型クラッド層及び該N型及びP型クラッド層の間
に位置する活性層を含む複数の半導体層が積層されてな
るメサ部と、高抵抗化されたInPからなり上記メサ部
の両側に位置する高抵抗ブロック層とを備え、上記メサ
部は該メサ部の両側が上記N型クラッド層の途中までエ
ッチングされることにより形成され、該メサ部の一部に
おける活性層を光吸収層とした光変調器付半導体レーザ
ダイオードであって、上記メサ部の両側に上記N型クラ
ッド層上に形成されたP型InPからなるP型ブロック
層と該P型ブロック層上に形成されたN型InPからな
るN型ブロック層と該N型クラッド層上に形成された上
記高抵抗ブロック層とを含んでなる電流ブロック層を形
成しかつ、上記メサ部と上記高抵抗ブロック層との間に
は上記P型ブロック層を形成しないようにしたことを特
徴とする。このようにすると、上記メサ部の両側の電流
ブロック層に、上記高抵抗ブロック層に加え、上記P型
ブロック層と上記N型ブロック層とによって構成される
PN接合界面が形成されるので、耐圧特性を向上させる
ことができる。また、上記メサ部と上記高抵抗ブロック
層との間にはP型ブロック層が形成されていないので、
リーク電流を小さくできる。
【0022】また、本発明に係る光変調器付半導体レー
ザダイオードは、上記N型クラッド層がN型InPから
なり、上記P型クラッド層がP型InPからなることが
好ましい。
【0023】さらに、本発明に係る光変調器付半導体レ
ーザダイオードでは、上記N型ブロック層は、上記メサ
部の側面において上記N型クラッド層と接するように形
成されていてもよい。
【0024】またさらに、本発明に係る光変調器付半導
体レーザダイオードでは、上記N型ブロック層は、上記
メサ部の側面を覆うように形成されていることが好まし
い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施の形態の半導体レーザダイオードについて説明す
る。 実施の形態1.図1は本発明に係る実施の形態1の半導
体レーザダイオードの構成を模式的に示す断面図であ
る。本実施の形態1の半導体レーザダイオードは、図1
に示すように、下面にN型電極10(Au/Ge/Au)
が形成されたN型InP基板1上に、N型クラッド層2
とP型クラッド層4との間にInGaAsPからなる歪
量子井戸構造の活性層3が積層されてなるメサ部と、F
eがドープされて高抵抗化されたInPからなりメサ部
の両側に埋め込み成長された高抵抗ブロック層5とを備
えている。ここで、本実施の形態1では、N型クラッド
層2は、例えば、厚さ1μのN型InPからなり、キャ
リア濃度Nは、例えば、1×1018cm-3に設定され
る。また、P型クラッド層4は、厚さ0.5μmのP型
InPからなり、キャリア濃度Pは例えば、1×1018
cm-3に設定される。
【0026】そして、本実施の形態1において、メサ部
は、メサ部の両側がN型クラッド層2の途中までエッチ
ングされることにより構成され、メサ部の両側のN型I
nPクラッド層2に接してP型InPからなるP型In
Pブロック層11が形成され、該P型InPブロック層
11上にN型InPからなるN型InPブロック層12
が形成されていることを特徴としている。すなわち、本
実施の形態1の半導体レーザダイオードでは、電流ブロ
ック層としてP型InP層、N型InP層、Feドープ
InP層、N型InP層の積層構造にし、かつP型In
P層、N型InP層がメサ部の側面には形成しないよう
に構成している。
【0027】尚、本実施の形態1の半導体レーザダイオ
ードにおいて、メサ部の両側のFeドープのInPから
なる高抵抗ブロック層5上には、N型InPブロック層
6が形成され、該N型InPブロック層6とメサ部の上
面とを覆うように、P型InP層7が形成される。さら
にP型InP層7上にはP型InGaAsコンタクト層
8を介してP型電極(Ti/Pt/Au)9が形成されて
いる。
【0028】以上のように構成された実施の形態1の半
導体レーザダイオードにおいては、メサ部の両側のP型
電極9とN型電極10の間には、高抵抗ブロック層5
と、N型InPブロック層12とP型InPブロック層
11とによって構成されかつ逆バイアスとなる方向に電
圧が印加されるPN接合面が存在するので、耐圧を高く
することができ、ターンオンの発生を抑制することがで
きる。また、メサ部の両側面に接して高抵抗ブロック層
5が形成されているので、メサ部に電流を集中させるこ
とができ(メサ部以外に電流の流れる電流路がない)、
リーク電流を少なくできる。これによって、レーザ発振
特性を良好にできる。
【0029】以下、実施の形態1の半導体レーザダイオ
ードの製造方法について説明する。本製造方法では、上
面が(001)面となるように作製されたN型InP基
板1上に、図2(a)に示すように、MOCVD法でN
型InPからなるN型クラッド層2、InGaAsP歪
量子井戸活性層3、P型InPからなるP型クラッド層
4を成長させる。次いで、P型クラッド層4上にSiO
2絶縁膜13を形成し、その長手方向が共振方向に一致
するようにパターニングする。次に、図2(b)に示す
ようにメタン系ドライエッチング等を用いて、SiO 2
絶縁膜13の両側の半導体層をN型クラッド層2の途中
まで除去することにより、メサ部を形成する。
【0030】そして、図2(c)に示すように、MOC
VD法でP型InPブロック層11a、N型InPブロ
ック層12aを成長させる。この際、P型InPブロッ
ク層11a、N型InPブロック層12aは、SiO2
絶縁膜13が形成されたメサ部の上面を除いて、メサ部
の両側面及びメサ部の両側に位置するN型クラッド層2
上面に連続して形成される。ここで、本製造方法では、
上面が(001)面となるように作製されたN型InP
基板1を用いているので、N型InP基板1の上面に形
成されたN型クラッド層2上に成長されたメサ部の両側
に位置するP型InPブロック層11a及びN型InP
ブロック層12aはそれぞれ、各上面が(001)面と
なるように成長される。また、メサ部側面に成長される
P型InPブロック層11a及びN型InPブロック層
12aはそれぞれ、メサ部側面と平行な表面が(1/1
0)面となるように成長される。ここで、(1/10)
面の表記における(/)は、後ろに位置する数字の上に
付すべきバー(−)を示している。以下、本明細書にお
いて同様とする。
【0031】このようにP型InPブロック層11a及
びN型InPブロック層12aを成長させた後、MOC
VD炉内でホスヒン(PH3)と塩化水素(HCl)ガ
スを流す。この塩化水素(HCl)ガスには、InP層
をエッチングする性質があり、特に、<001>方向、
すなわち表面が(001)面であるメサ部の両側に位置
するN型クラッド層2の厚さ方向のエッチングレート
は、表面が(1/10)面であるメサ部側面に形成され
たInP層の厚さ方向におけるエッチングレートに比べ
非常に遅い(図6の実験データ参照)。従って、表面が
(1/10)面であるメサ側面に形成されたInP層の
みが選択的にエッチングされ、図2(d)に示すよう
に、メサ部の両側に、P型InPブロック層11とN型
InPブロック層12とが積層された構造が作製でき
る。
【0032】尚、本製造方法では、塩化水素(HCl)
ガスを用いたが、本発明は塩化水素HClガスに限ら
ず、他のハロゲン系ガスでも同様な効果が得られる。ま
た、P型InPブロック層11a、N型InPブロック
層12aのメサ部側面及びメサ部の両側に位置するP型
InPブロック層11a及びN型InPブロック層12
aの上面の各面方位は、上述の面方位に限られるもので
はなく、異方性エッチングが可能な他の面方位でも同様
の効果が得られる。すなわち、本発明の製造方法は、N
型InP基板1の上面の面方位により限定されるもので
はない。しかし、ウェットエッチングの場合、等方的に
エッチングされるので、(1/10)メサ側面のInP
層がエッチングされるのみならず、(001)底面のI
nP層もエッチングされるので、(001)底面のみに
InP層を残すことができない。従って、本発明の構造
を作製することは困難である。
【0033】次に、図2(e)に示すように、そのまま
MOCVD炉内でFeドープInPからなる高抵抗ブロ
ック層5、N型InPブロック層6を成長させる。そし
て、SiO2絶縁膜13を除去した後、P型InP層
7、P型InGaAsコンタクト層8、P型電極(Ti
/Pt/Au)9、N型電極(Au/Ge/Ni/A
u)10を形成する。以上のような工程により、図1に
示す実施の形態1の半導体レーザダイオードを製造する
ことができる。本製造方法では、P型InPブロック層
11a、N型InPブロック層12aを成長させた後、
同じMOCVD炉内でホスヒン(PH3)と塩化水素
(HCl)ガスを流して、メサ側面に形成されたInP
層のみを選択的にエッチングしている。このようにする
ことで、容易にメサ部の側面のInP層のみを除去して
メサ部の両側に、P型InPブロック層11とN型In
Pブロック層12とを積層した構造を作製できる。
【0034】実施の形態2.次に、本発明に係る実施の
形態2の半導体レーザダイオードについて説明する。こ
こではまず、図5を参照して本実施の形態2の半導体レ
ーザダイオードの製造方法について説明する。尚、図5
において図2と同様のものには同様の符号を付して示し
ている。本製造方法では、実施の形態1の製造方法と同
様にしてメサ部を形成する(図5(a))。
【0035】次に、図5(b)に示すように、MOCV
D法でP型InPブロック層21aを成長させる。P型
InPブロック層21aを成長させた後、MOCVD炉
内で、InPに対して<1/10>方向のエッチングレ
ートの極めて大きいホスヒンPH3と塩化水素HClガ
スを流して、表面が(1/10)面であるメサ部側面に
形成されたP型InPブロック層21aのみを選択的に
エッチングする。尚、<1/10>方向の表記における
(/)は、後ろに位置する数字の上に付すべきバー
(−)を示している。以上のようにして、図5(c)に
示すように、メサ部の両側のN型クラッド層2上にP型
InPブロック層21が形成される。次に、図5(d)
に示すように、そのままMOCVD炉内でN型InPブ
ロック層22aを成長させる。
【0036】そして、N型InPブロック層22aを成
長させた後、MOCVD炉内でホスヒンPH3と塩化水
素HClガスを流して、表面が(1/10)面であるメ
サ部側面に形成されたN型InPブロック層22aのみ
を選択的にエッチングする。以上のようにして、図5
(e)に示すように、メサ部の両側のP型InPブロッ
ク層21上にN型InPブロック層22が形成される。
次に、そのままMOCVD炉内でFeドープInPから
なる高抵抗ブロック層5、N型InPブロック層6を成
長させて、図5(f)に示す構造を作製する。そして、
SiO2絶縁膜13を除去した後、P型InP層7、P
型InGaAsコンタクト層8、P型電極(Ti/Pt
/Au)9、N型電極(Au/Ge/Ni/Au)10
を形成する。
【0037】以上のような製造工程により、本発明に係
る実施の形態2の半導体レーザダイオードは製造され
る。以上のように構成された実施の形態2の半導体レー
ザダイオードは、実施の形態1とは異なり、N型InP
ブロック層22が、メサ部の側面においてN型クラッド
層2と接するように形成される。以上のように構成され
た実施の形態2の半導体レーザダイオードは、実施の形
態1と同様、耐圧を高くしかつリーク電流を低減するこ
とができる。また、実施の形態2の半導体レーザダイオ
ードは、P型InP層21とFeドープInP層5がい
ずれの位置においても接触していないので、P型InP
層11とFeドープInP層5が一部で接触し、その部
分でZnとFeの相互拡散が若干ある図1の構造に比較
して、ZnとFeとの相互拡散を全くなくすことがで
き、よりリーク電流を少なくできる。
【0038】実施の形態3.図6は本発明に係る実施の
形態3の半導体レーザダイオードの構成を示す模式的な
断面図である。この実施の形態3の半導体レーザダイオ
ードは、実施の形態2の半導体レーザダイオードにおい
て、N型InPブロック層22に代えてN型InPブロ
ック層32を用いて構成した以外は、実施の形態2の半
導体レーザダイオードと同様に構成される。すなわち、
実施の形態3の半導体レーザダイオードにおいて、N型
InPブロック層32は、P型InPブロック層21上
及びメサ部の側面に連続して形成されている。
【0039】このように、N型InPブロック層32
を、メサ部の側面にも形成することによりFeドープI
nPからなる高抵抗ブロック層5とメサ部のP型クラッ
ド層とが直接接触することがないので、以下に説明する
理由によりリーク電流を実施の形態1及び実施の形態2
に比較してさらに低減することができる。すなわち、I
nPからなるP型クラッド層4のドーパントであるZn
とFeドープInP高抵抗層5のFeは激しく相互拡散
する。そのため、P型InPクラッド層4とFeドープ
InPからなる高抵抗ブロック層5が接触していれば、
P型InPクラッド層4のZnとFeドープInPから
なる高抵抗ブロック層5のFeは相互拡散し、この相互
拡散により、リーク電流が増加する。しかしながら、本
実施の形態3では、N型InPブロック層32がメサ側
面に形成されているので、P型クラッド層4とFeドー
プInP高抵抗層5が直接接触せず、従って、P型クラ
ッド層4のZnとFeドープInPからなる高抵抗ブロ
ック層5のFeは相互拡散しない。これによって、より
リーク電流を低減することができる。
【0040】次に、図7を参照して実施の形態3の半導
体レーザダイオードの製造方法について説明する。本製
造方法において、P型InPブロック層21を形成する
ところまでは、実施の形態2の半導体レーザダイオード
の製造方法と同様である。すなわち、図7(a)(b)
(c)はそれぞれ、図5(a)(b)(c)と同じであ
る。そして、図7(d)に示すように、MOCVD炉内
でN型InPブロック層32をメサ部の側面とP型In
Pブロック層21上とに成長させる。
【0041】次に、N型InPブロック層32をエッチ
ングすることなく、MOCVD炉内でFeドープInP
からなる高抵抗ブロック層5、N型InPブロック層6
を成長させる(図7(e))。そして、SiO2絶縁膜
13を除去後、P型InP層7、P型InGaAsコン
タクト層8、P型電極(Ti/Pt/Au)9、N型電
極(Au/Ge/Ni/Au)10を形成する。以上の
ような製造工程により、実施の形態3の半導体レーザダ
イオードを製造することができる。
【0042】以下、本発明に係る変形例について説明す
る。 変形例1(光変調器).以上の各実施の形態では、半導
体レーザダイオードについて説明したが、本発明はこれ
に限らず、上述の各実施の形態と同様の層構成を有する
光変調器に適用することができる。この光変調器におい
て、各実施の形態において活性層として用いたInGa
AsP歪量子井戸層が光吸収層として動作し、かつその
光吸収層の光吸収率がP側及びN側電極に印加される電
圧に対応して変化して光変調器として機能する。尚、本
光変調器において、光吸収層であるInGaAsP歪量
子井戸層の障壁層と井戸層の各組成を及び厚さは、吸収
すべき光の波長等に応じて適宜設定される。以上のよう
に構成された光変調器は、上述の各実施の形態と同様の
理由により、高耐圧にできかつリーク電流を低くできる
ので、優れた光変調器特性が得られる。
【0043】変形例2(光変調器付半導体レーザダイオ
ード).変形例1で説明したように、本発明に係る半導
体層構造は、半導体レーザダイオードだけではなく、光
変調器にも適用することができる。従って、各実施の形
態の半導体レーザダイオードと変形例1で説明した光変
調器は、同様の半導体層構造を有することから、同一半
導体基板上に一体で形成することができる。尚、本変形
例2の光変調器付半導体レーザダイオードにおいて、例
えば、P側電極を半導体レーザダイオード部分と光変調
器部分とで分離することにより、各制御電圧を独立して
印加することができる。このように構成することによ
り、半導体レーザダイオードにより出力されるレーザ光
を光変調器により変調して出力することができる。この
変調器付半導体レーザダイオードは、上述の各実施の形
態と同様の理由により、高耐圧にできかつリーク電流を
低くできるので、優れたレーザ特性と光変調器特性が得
られる。
【0044】その他の変形例.以上の各実施の形態及び
各変形例では、N型クラッド層及びP型クラッド層とし
てそれぞれN型InP及びP型InPを用いたが、本発
明はこれに限らず、AlInAs等の他の半導体層をN
型及びP型クラッド層として用いてもよい。以上のよう
に構成しても上記各実施の形態及び各変形例と同様の作
用効果を有する。
【0045】また、以上の各実施の形態及び各変形例で
は、活性層(光吸収層)としてInGaAsP歪量子井
戸層を用いたが、本発明はこれに限らず、AlGaIn
As等の他の歪量子井戸層を用いてもよい。以上のよう
に構成しても上記各実施の形態及び各変形例と同様の作
用効果を有する。また、本発明において、活性層(光吸
収層)は量子井戸構造に限られるものではなく、比較的
厚い1層からなる活性層を用いてもよい。以上のように
構成しても上記各実施の形態及び各変形例と同様の作用
効果を有する。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る半導体レーザダイオードは、N型半導体基板上に、上
記メサ部を備え、上記メサ部の両側に上記N型クラッド
層上に形成されたP型InPからなるP型ブロック層と
該P型ブロック層上に形成されたN型InPからなるN
型ブロック層と該N型クラッド層上に形成された上記高
抵抗ブロック層とを含んでなる電流ブロック層を形成し
かつ、上記メサ部と上記高抵抗ブロック層との間には上
記P型ブロック層を形成しないようにした。これによっ
て、上記メサ部の両側の電流ブロック層に、上記高抵抗
ブロック層に加え、上記P型ブロック層と上記N型ブロ
ック層とによって構成されるPN接合界面が形成される
ので、耐圧特性を向上させることができ、また、上記メ
サ部と上記高抵抗ブロック層との間にはP型ブロック層
が形成されていないので、リーク電流を小さくできる。
従って、本発明によれば、高出力化が図れしかもリーク
電流を小さくすることができる半導体レーザダイオード
を提供することができる。
【0047】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドでは、上記N型クラッド層をN型InPで形成し、上
記P型クラッド層をP型InPで形成することにより、
光ファイバーにおいて低損失伝送が可能な波長で容易に
発振させることができ、高出力化が図れしかもリーク電
流を小さくすることができる光通信用の半導体レーザダ
イオードを提供することができる。
【0048】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドでは、上記N型ブロック層は、上記メサ部の側面にお
いて上記N型クラッド層と接するように形成しても、高
出力化が図れしかもリーク電流を小さくすることができ
る半導体レーザダイオードを提供することができる。
【0049】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドでは、上記N型ブロック層は、上記メサ部の側面を覆
うように形成することにより、上記P型クラッド層と上
記高抵抗層との間における不純物の相互拡散を防止で
き、さらにリーク電流を小さくできる。
【0050】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドの製造方法は、上記半導体レーザダイオードの製造方
法であって、上記複数の半導体層を積層して上記メサ部
を形成する第1工程と、上記P型InP層を成長させる
第2工程と、上記P型InP層上にN型InP層を成長
させる第3工程と、上記メサ部の側面に形成されたP型
InP層をハロゲン系のガスを用いてエッチングするこ
とにより除去する第4工程とを含む。この製造方法によ
れば、上記メサ部の両側の電流ブロック層に、上記高抵
抗ブロック層に加え、上記P型ブロック層と上記N型ブ
ロック層とによってPN接合界面を構成でき、上記メサ
部と上記高抵抗ブロック層との間にP型ブロック層を形
成しないようにできる。従って、本製造方法によって製
造された半導体レーザダイオードは、耐圧特性を向上さ
せることができ、リーク電流を小さくできるので、高出
力化が可能な半導体レーザダイオード製造することがで
きる。
【0051】また、本発明に係る半導体レーザダイオー
ドの製造方法においては、上記第4工程は上記第3工程
の後に行うようにし、上記第4工程において、上記メサ
部の側面に形成された上記P型InP層及び上記N型I
nP層とを除去するようにすることにより、エッチング
工程の回数を減らすことができ、工程を簡単にできる。
【0052】さらに、本発明に係る半導体レーザダイオ
ードの製造方法においては、上記第4工程を上記第2工
程の後であって上記第3工程の前に行うようにすること
により、上記N型InP層をメサ部に沿って形成するこ
とができ、これによって、さらにリーク電流を少なくで
きる半導体レーザダイオードを製造することができる。
【0053】またさらに、本発明に係る半導体レーザダ
イオードの製造方法では、上記第3工程の後にさらに、
上記メサ部の側面に形成されたN型InP層をハロゲン
系のガスを用いてエッチングすることにより除去する第
5工程とを含むようにしても、耐圧特性を向上させるこ
とができ、リーク電流を小さくできるので、高出力化が
可能な半導体レーザダイオード製造することができる。
【0054】また、本発明に係る光変調器は、上記メサ
部と、上記メサ部の両側に上記N型クラッド層上に形成
されたP型InPからなるP型ブロック層と該P型ブロ
ック層上に形成されたN型InPからなるN型ブロック
層と該N型クラッド層上に形成された上記高抵抗ブロッ
ク層とを含んでなる電流ブロック層とを含み、上記メサ
部と上記高抵抗ブロック層との間には上記P型ブロック
層を形成しないようにした。これによって、上記メサ部
の両側の電流ブロック層に、上記高抵抗ブロック層に加
え、上記P型ブロック層と上記N型ブロック層とによっ
て構成されるPN接合界面が形成されるので、耐圧特性
を向上させることができ、上記メサ部と上記高抵抗ブロ
ック層との間にはP型ブロック層が形成されていないの
で、リーク電流を小さくできる。従って、本発明によれ
ば、高速変調が可能でかつ高出力化が図れしかもリーク
電流を小さくすることができる光変調器を提供すること
ができる。
【0055】また、本発明に係る光変調器では、上記N
型クラッド層をN型InPで構成し、上記P型クラッド
層をP型InPで構成することにより、光通信に適した
光変調器を提供できる。
【0056】さらに、本発明に係る光変調器では、上記
N型ブロック層は、上記メサ部の側面において上記N型
クラッド層と接するように形成されていても、高出力化
が図れしかもリーク電流を小さくすることができる光変
調器を提供できる。
【0057】またさらに、本発明に係る光変調器では、
上記N型ブロック層は、上記メサ部の側面を覆うように
形成することにより、上記P型クラッド層と上記InP
高抵抗層との間における不純物の相互拡散を防止できる
ので、さらにリーク電流の小さい光変調器を提供でき
る。
【0058】また、本発明に係る光変調器付半導体レー
ザダイオードは、上記メサ部を備え、上記メサ部の両側
に、P型InPからなるP型ブロック層と該P型ブロッ
ク層上に形成されたN型InPからなるN型ブロック層
と該N型クラッド層上に形成された上記高抵抗ブロック
層とを含んでなる電流ブロック層を形成しかつ、上記メ
サ部と上記高抵抗ブロック層との間には上記P型ブロッ
ク層を形成しないようにした。これによって、上記メサ
部の両側の電流ブロック層に、上記高抵抗ブロック層に
加え、上記P型ブロック層と上記N型ブロック層とによ
って構成されるPN接合界面が形成されるので、耐圧特
性を向上させることができる。また、上記メサ部と上記
高抵抗ブロック層との間にはP型ブロック層が形成され
ていないので、リーク電流を小さくできる。従って、本
発明によれば、高速変調が可能でかつ高出力化が図れし
かもリーク電流を小さくすることができる光変調器付半
導体レーザダイオードを提供することができる。
【0059】また、本発明に係る光変調器付半導体レー
ザダイオードは、上記N型クラッド層をN型InPで形
成し、上記P型クラッド層をP型InPで形成すること
により、光通信に適した光変調器付半導体レーザダイオ
ードを提供できる。
【0060】さらに、本発明に係る光変調器付半導体レ
ーザダイオードでは、上記N型ブロック層は、上記メサ
部の側面において上記N型クラッド層と接するように形
成されていても、高速変調が可能でかつ高出力化が図れ
しかもリーク電流を小さくすることができる光変調器付
半導体レーザダイオードを提供することができる。
【0061】またさらに、本発明に係る光変調器付半導
体レーザダイオードでは、上記N型ブロック層は、上記
メサ部の側面を覆うように形成することにより、さらに
リーク電流の小さい光変調器付半導体レーザダイオード
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態1の半導体レーザダ
イオードの構成を示す模式断面図である。
【図2】 実施の形態1の半導体レーザダイオードの製
造方法における、主要工程の流れ示す断面図である。
【図3】 InP層のエッチングレートの面方位依存性
を示すグラフである。
【図4】 本発明に係る実施の形態2の半導体レーザダ
イオードの構成を示す模式断面図である。
【図5】 実施の形態2の半導体レーザダイオードの製
造方法における、主要工程の流れ示す断面図である。
【図6】 本発明に係る実施の形態3の半導体レーザダ
イオードの構成を示す模式断面図である。
【図7】 実施の形態3の半導体レーザダイオードの製
造方法における、主要工程の流れ示す断面図である。
【図8】 従来例の半導体レーザダイオードの構成を示
す模式断面図である。
【図9】 図8の半導体レーザダイオードの電流−光出
力特性を示すグラフである。
【図10】 図8とは異なる従来例の半導体レーザダイ
オードの構成を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 N型InP基板、2 N型InPクラッド層、3
InGaAsP歪量子井戸活性層、4 P型InPクラ
ッド層、5 FeドープInP高抵抗層、6 N型In
Pブロック層、7 P型InP層、8 P型InGaA
sコンタクト層、9 P型電極、10 N型電極、1
1,21 P型InP高抵抗層、12,22,32 N
型InP高抵抗層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門脇 朋子 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AA22 AA72 AB21 CA12 DA05 DA25 EA14 EA23

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N型半導体基板上に、N型クラッド層、
    P型クラッド層及び該N型及びP型クラッド層の間に位
    置する活性層を含む複数の半導体層が積層されてなるメ
    サ部と、高抵抗化されたInPからなり上記メサ部の両
    側に位置する高抵抗ブロック層とを備え、上記メサ部は
    該メサ部の両側が上記N型クラッド層の途中までエッチ
    ングされることにより形成された半導体レーザダイオー
    ドであって、 上記メサ部の両側に上記N型クラッド層上に形成された
    P型InPからなるP型ブロック層と該P型ブロック層
    上に形成されたN型InPからなるN型ブロック層と該
    N型クラッド層上に形成された上記高抵抗ブロック層と
    を含んでなる電流ブロック層を形成しかつ、上記メサ部
    と上記高抵抗ブロック層との間には上記P型ブロック層
    を形成しないようにしたことを特徴とする半導体レーザ
    ダイオード。
  2. 【請求項2】 上記N型クラッド層がN型InPからな
    り、上記P型クラッド層がP型InPからなる請求項1
    記載の半導体レーザダイオード。
  3. 【請求項3】 上記N型ブロック層は、上記メサ部の側
    面において上記N型クラッド層と接するように形成され
    ている請求項1又は2記載の半導体レーザダイオード。
  4. 【請求項4】 上記N型ブロック層は、上記メサ部の側
    面を覆うように形成されている請求項1又は2記載の半
    導体レーザダイオード。
  5. 【請求項5】 N型半導体基板上に、N型クラッド層、
    P型クラッド層及び該N型及びP型クラッド層の間に位
    置する活性層を含む複数の半導体層が積層されてなるメ
    サ部と、高抵抗化されたInPからなり上記メサ部の両
    側に位置する高抵抗ブロック層とを備えた半導体レーザ
    ダイオードの製造方法であって、 上記複数の半導体層を積層して、長手方向が共振方向に
    一致するように所定の幅に形成されたマスクを用いて該
    マスクの両側を上記N型クラッド層の途中までエッチン
    グされることにより上記メサ部を形成する第1工程と、 上記メサ部の側面と上記メサ部の両側に位置する上記N
    型クラッド層上面とにP型InP層を成長させる第2工
    程と、 上記P型InP層上にN型InP層を成長させる第3工
    程と、 上記メサ部の側面に形成されたP型InP層をハロゲン
    系のガスを用いてエッチングすることにより除去する第
    4工程とを含むことを特徴とする半導体レーザダイオー
    ドの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記第4工程は上記第3工程の後に行わ
    れ、上記第4工程において、上記メサ部の側面に形成さ
    れた上記P型InP層及び上記N型InP層とを除去す
    る請求項5記載の半導体レーザダイオードの製造方法。
  7. 【請求項7】 上記第4工程を上記第2工程の後であっ
    て上記第3工程の前に行う請求項5記載の半導体レーザ
    ダイオードの製造方法。
  8. 【請求項8】 上記第3工程の後にさらに、上記メサ部
    の側面に形成されたN型InP層をハロゲン系のガスを
    用いてエッチングすることにより除去する第5工程とを
    含む請求項7記載の半導体レーザダイオードの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 N型半導体基板上に、N型クラッド層、
    P型クラッド層及び該N型及びP型クラッド層の間に位
    置する活性層を含む複数の半導体層が積層されてなるメ
    サ部と、高抵抗化されたInPからなり上記メサ部の両
    側に位置する高抵抗ブロック層とを備え、上記メサ部は
    該メサ部の両側が上記N型クラッド層の途中までエッチ
    ングされることにより形成された光変調器であって、 上記メサ部の両側に上記N型クラッド層上に形成された
    N型InPからなるP型ブロック層と該P型ブロック層
    上に形成されたN型InPからなるN型ブロック層と該
    N型クラッド層上に形成された上記高抵抗ブロック層と
    を含んでなる電流ブロック層を形成しかつ、上記メサ部
    と上記高抵抗ブロック層との間には上記P型ブロック層
    を形成しないようにしたことを特徴とする光変調器。
  10. 【請求項10】 上記N型クラッド層がN型InPから
    なり、上記P型クラッド層がP型InPからなる請求項
    9記載の光変調器。
  11. 【請求項11】 上記N型ブロック層は、上記メサ部の
    側面において上記N型クラッド層と接するように形成さ
    れている請求項9又は10記載の光変調器。
  12. 【請求項12】 上記N型ブロック層は、上記メサ部の
    側面を覆うように形成されている請求項9又は10記載
    の光変調器。
  13. 【請求項13】 N型半導体基板上に、N型クラッド
    層、P型クラッド層及び該N型及びP型クラッド層の間
    に位置する活性層を含む複数の半導体層が積層されてな
    るメサ部と、高抵抗化されたInPからなり上記メサ部
    の両側に位置する高抵抗ブロック層とを備え、上記メサ
    部は該メサ部の両側が上記N型クラッド層の途中までエ
    ッチングされることにより形成され、該メサ部の一部に
    おける活性層を光吸収層とした光変調器付半導体レーザ
    ダイオードであって、 上記メサ部の両側に上記N型クラッド層上に形成された
    N型InPからなるP型ブロック層と該P型ブロック層
    上に形成されたN型InPからなるN型ブロック層と該
    N型クラッド層上に形成された上記高抵抗ブロック層と
    を含んでなる電流ブロック層を形成しかつ、上記メサ部
    と上記高抵抗ブロック層との間には上記P型ブロック層
    を形成しないようにしたことを特徴とする光変調器付半
    導体レーザダイオード。
  14. 【請求項14】 上記N型クラッド層がN型InPから
    なり、上記P型クラッド層がP型InPからなる請求項
    13記載の光変調器付半導体レーザダイオード。
  15. 【請求項15】 上記N型ブロック層は、上記メサ部の
    側面において上記N型クラッド層と接するように形成さ
    れている請求項13又は14記載の光変調器付半導体レ
    ーザダイオード。
  16. 【請求項16】 上記N型ブロック層は、上記メサ部の
    側面を覆うように形成されている請求項13又は14記
    載の光変調器付半導体レーザダイオード。
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