JP2000208397A - アクティブマトリクス基板の製造方法及び電気光学装置とその製造方法 - Google Patents

アクティブマトリクス基板の製造方法及び電気光学装置とその製造方法

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JP2000208397A
JP2000208397A JP11006544A JP654499A JP2000208397A JP 2000208397 A JP2000208397 A JP 2000208397A JP 11006544 A JP11006544 A JP 11006544A JP 654499 A JP654499 A JP 654499A JP 2000208397 A JP2000208397 A JP 2000208397A
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drive circuit
substrate
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Shin Koide
慎 小出
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Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示部分を高スループットで形成でき同時に
周辺駆動回路を微細化でき、周辺駆動回路の面積の縮小
や、高性能化、低消費電力化を実現できる液晶表示装置
等の製造方法等を提供する。 【解決手段】 同一基板上に表示部と周辺駆動回路とを
形成してなる電気光学装置の製造方法において、例え
ば、g線及びi線の両方に感度のあるレジストを用い、
表示部をg線で露光し、周辺駆動回路部分はi線で露光
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクティブマトリ
クス基板の製造方法、電気光学装置の製造方法等に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、電気光学装置の一例であるアク
ティブマトリックス型の液晶表示装置においては、ガラ
ス基板上に、回路領域と表示領域を、フォトリソグラフ
ィー技術により複数の薄膜を加工して形成している。図
7は、従来の電気光学装置およびアクティブマトリクス
型の液晶表示装置の製造方法を示す概念図である。従来
は、薄膜を加工するにあたり、ガラス基板上にレジスト
をスピン塗布あるいはロール塗布し、表示領域およびそ
れを駆動させるための垂直ドライバーや水平ドライバー
といった周辺駆動回路をg線(水銀ランプの436nm
の波長)によりレジストに対して一括もしくは分割して
露光する。そして、現像し、エッチング加工している。
すなわち、表示領域も周辺駆動回路も同一のg線によっ
て露光されるため、最小パターン線幅、すなわち設計ル
ールは表示領域と周辺駆動回路とが同一なものが適用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、一辺が30cm
を超えるガラス基板上に、シリコンをレーザーアニール
等の手段により多結晶化し、高移動度のMOS型トラン
ジスタを形成することにより液晶表示装置等の駆動回路
をその表示領域と同一基板上に同一に形成する技術があ
る。
【0004】ここで、その周辺駆動回路に形成される回
路は、外付けICチップの代替となるもので、高性能が
要求されため、極力加工の微細化が必要となる。
【0005】一方、ガラス基板の大部分を占める表示領
域における素子や配線等は、微細加工よりも、処理時間
を短縮し、基板のスループットを高めることが生産量の
増大につながるので、製品を低コストにするために強く
求められる。
【0006】ここで、フォトリソグラフィーにおける解
像度Rと、焦点深度DOFは、下記に示すReylei
ghの式による。
【0007】R==k・λ/NA (1) DOF==k・λ/NA (2) 解像度Rを小さくする(高解像度)には、(1)式か
ら、波長λを小さくする(g線→i線)か、あるいは開
口数NAを大きくすればよい。(k、kは定数)し
かしながら、波長λを小さくするか、あるいは開口数N
Aを大きくすると、(2)式から、同時にDOFも小さ
くなってしまい、ガラス基板のような段差のある基板で
は広い面積を一括に露光できなくなり、微小領域に分割
して露光しなけらばならない。したがってステップ数が
増えて露光時間が増大する。
【0008】また、i線を用いる露光ではそれより長波
長をカットしなければならないために紫外線光量が足り
なくなり、露光時間が増大する。
【0009】しかし解像度を向上させないと設計ルール
の制約が厳しい。例えば、g線でNA=0.10の解像
度の露光機で露光した場合には、L字部(パターンのコ
ーナー部)の内側、外側にはそれぞれ2.5μm、1.
05ミクロンのRがつく(コーナーが丸くなる)。ま
た、g線でNA=0.15の解像度の露光機で露光した
場合には、L宇部の内側、外側にはそれぞれ1.8μ
m、0.7μmのRがつく(図5参照)。i線を使った
場合にはNAが同等だとするとほぼ波長に比例して解像
度が上がるので、それに応じてRも小さくなる。Rが大
きいと例えば、素子間隔を狭くできないなどの弊害があ
る。
【0010】以上述べた理由により従来は、表示領域お
よび回路領域は、同一のフォトリソグラフィー工程にお
いて、同一のルール(最小線幅)によって同時形成され
ている。そのために、回路を微細化すると、表示領域も
そのルールが適用されるため、微細化すると基板全体の
処理時間が低下する。そこで、フォトリソグラィーにお
いてg線をi線(短波長化)にすると、微細化できる
が、水銀ランプから放出されるi線より短波長の光量不
足(i線より長波長側はカットする)のために露光時間
が増大する。また、解像度を高めると、ガラス基板等の
表面段差がある基板(例えば、4〜5cm角以上のサイ
ズの基板)では、フォーカスマージンが狭まる(焦点深
度が浅くなる)ので、広い面積を一度に露光することが
困難となる(図6参照)。従って、小領域に分割して露
光することは可能であるが、アライメント(位置合せ)
回数が増えるのでこの理由においても露光処理時間が増
大する。
【0011】上述したように、従来は、基板の大部分を
占める表示領域のスループットを優先するため、回路部
分の微細化が進まず、このため回路性能を向上させるこ
とができず、高精細や低消費電力で低コストの魅力ある
表示装置を実現することができなかった。
【0012】本発明は上述した背景の下になされたもの
であり、表示領域を高スループットで形成でき同時に駆
動回路を微細化でき、駆動回路の面積の縮小や、高性能
化、低消費電力化、低コスト化を実現できる製造方法等
の提供等を目的とする。
【0013】また、液晶を駆動するための駆動回路を液
晶表示部と同一基板に一体形成する場合、駆動回路を微
細化しても、大型液晶を高スループットで生産でき、高
精細で低消費電力の液晶表示装置を実現できる液晶表示
装置の製造方法等の提供等を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のアクティブマト
リクス基板の製造方法は、基板上に複数の感光性薄膜を
フォトリソグラフィー法によって加工しパターンを形成
してなる電気光学装置の製造方法であって、表示領域に
形成される感光性薄膜の露光の解像度に対して駆動回路
領域に形成される感光性薄膜を高解像度で露光し、前記
表示領域に形成されるパターンより微細加工された駆動
回路のパターンを形成することを特徴とする。
【0015】本発明のこのような構成によれば、表示領
域を高スループットで形成でき同時に周辺駆動回路を微
細化でき、周辺駆動回路の面積の縮小や、周辺駆動回路
の高性能化、低消費電力化を実現できる。
【0016】本発明の電気光学装置の製造方法は、表示
領域と前記表示領域に形成されるスイッチング素子に電
圧を供給する駆動回路が形成された駆動回路領域とを有
し、前記基板上に複数の感光性薄膜をフォトリソグラフ
ィー法によって加工しパターンを形成してなる電気光学
装置の製造方法であって、前記表示領域に対して前記駆
動回路領域に形成される前記感光性薄膜を高解像度で露
光し、前記表示領域に形成されるパターンより微細加工
された前記駆動回路のパターンを形成することを特徴と
する。
【0017】本発明のこのような構成によれば、前記複
数の薄膜のうち少なくとも1層の加工は、前記表示領域
より前記周辺駆動回路領域を高解像度で露光し、表示領
域より微細化された周辺駆動回路のパターンを得る工程
を含むので、周辺駆動回路を微細化でき、したがって高
精細で低消費電力を図った液晶表示装置を実現できると
いう効果を有する。この場合、ICチップを外付けした
場合の液晶表示装置と劣らない周辺駆動回路一体の装置
が製造できる。また、表示領域は低解像度で露光するの
で、大型基板上に表示領域を高スループットで形成でき
るという効果を有する。
【0018】本発明の製造方法の一態様では、表示領域
に形成される感光性薄膜をg線で露光し、駆動回路領域
はi線で感光性薄膜を露光することを特徴とする。
【0019】このような構成によれば、基板の駆動回路
領域を高解像度の得られるi線で露光し、表示部(画素
部分)を低解像度ながら光量の得られるg線で露光する
ことで、表示領域を高スループットで形成でき同時に駆
動回路を微細化できる。
【0020】本発明の製造方法の他の態様では、g線及
びi線の両方に感度のある感光性薄膜を用い、g線とi
線を別々に露光しパターン加工することを特徴とする。
【0021】このような構成によれば、現像、エッチン
グ工程が1工程で済むので、プロセスの増加を回避で
き、生産効率が良い。
【0022】本発明の製造方法の他の態様では、g線で
感光する感光性薄膜を用いてg線露光したあとg線感光
性薄膜を剥離し、再度i線で感光する感光性薄膜を用い
て解像度が必要な部分のレイヤーのみ、i線露光するこ
とを特徴とする。
【0023】このような構成によれば、解像度が必要な
部分のレイヤー(例えば、半導体層、ゲート層、注入マ
スクなど)のみi線を使用して微細化でき、解像度が不
要な部分のレイヤーはg線を使用して高スループットで
形成できる。
【0024】本発明の製造方法の他の態様では、g線、
i線それそれに感度のあるg線、i線専用感光性薄膜、
すなわちレジストを2層重ねて塗布し、g線とi線を別
々に露光しパターン加工することを特徴とする。
【0025】このような構成によれば、現像、エッチン
グ工程が1工程で済むので、プロセスの増加を回避で
き、生産効率が良い。
【0026】本発明の製造方法の他の態様では、表示部
と、駆動回路部とを、それぞれ別の露光機で露光するこ
とを特徴とする。
【0027】このような構成によればg線i線両用の露
光機を用いて、一台の露光機で本発明方法を実現でき
る。
【0028】本発明の電気光学装置は、同一基板上に表
示部と駆動回路とを形成してなる表示装置であって、表
示領域に比べ微細化された駆動回路のパターンを有する
ことを特徴とする。
【0029】本発明のこのような構成によれば、駆動回
路を微細化することで、駆動回路の面積の縮小や、駆動
回路の高性能化、低消費電力化を実現できる。したがっ
て、特にこれらの要請が強いアクティブマトリクス基板
や、電気光学装置の小型化、高性能化を図ることができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、感光性薄膜としてg線、i線で感光
するレジストを用いた構成を以下に示す。
【0031】[実施の形態1]実施の形態1では、図1
に示すように、感光性薄膜はg線、i線両方に感度があ
るレジストで、表示領域および回路領域をそれぞれ、g
線、i線別々の露光機で露光し、パターン加工したアク
ティブマトリクス基板の製造方法について説明する。
【0032】g線、i線両方に感度があるレジストは、
公知のレジストの中に多数存在するが、例えば、東京応
化工業(株)社製のOFPR−5000がある。この感
度は、g線:i線=10:7の比である。そしてi線
で、露光すれば、当然のことながら微細パターンを解像
できる。
【0033】具体的なプロセスの一例を次に示す。
【0034】(1)まず、レジスト(OFPR−500
0)をスピンコート法で1.5μmの厚みで加工すべき
層(レイヤー)が形成された基板上に塗布する。
【0035】(2)次に、上記工程(1)を経た基板を
90℃でプリベークする。
【0036】(3)次に、上記工程(2)を経た基板に
おける表示部分をg線露光機で露光する。これにより、
g線は光量が得られるとともにフォーカスマージンが大
きいので大面積を一括で露光できる。よって、表示部分
を高スループットで形成できる。
【0037】(4)次に、上記工程(3)を経た基板を
露光機から取り出し、回路部分をi線露光機で露光す
る。これにより、回路部分を高解像度で露光できる。
【0038】(5)次に、上記工程(4)を経た基板を
専用現像液で現像する。これにより、表示部分のレジス
トパターンに比べ周辺駆動回路部分のレジストパターン
を微細化できる。
【0039】(6)次に、上記工程(5)を経た基板を
120℃でポストベークする。
【0040】(7)次に、上記工程(6)を経た基板に
おける加工すべき層を上記レジストパターンをマスクと
してエッチングする。これにより、加工すべき層におい
て、表示部分のパターンに比べ周辺駆動回路部分のパタ
ーンを微細化できる。
【0041】(8)次に、上記工程(7)を経た基板上
のレジストパターンを剥離する。
【0042】実施の形態1では、表示領域に比べ周辺駆
動回路領域を高解像度で露光し、表示領域より微細化さ
れた周辺駆動回路のパターンを得る工程を含むので、表
示部分を高スループットで形成できると同時に周辺駆動
回路を微細化できるので、高精細で低消費電力の電気光
学装置を実現できる。特に、大型基板上に、表示部分を
高スループットで形成でき、また同時に周辺駆動回路を
微細化できるので、高精細で低消費電力を図った液晶表
示装置を実現できる。また、ICチップを外付けした場
合の液晶表示装置と劣らない周辺駆動回路一体のもの
が、工程を増やさずに同一基板上に形成できる。
【0043】[実施の形態2]実施の形態2では、図2
に示すように、g線レジストで表示領域をg線露光した
あとレジストを剥離して、回路部分のみをi線露光する
アクティブマトリクス基板の製造方法について説明す
る。i線専用レジストとしては、例えば、東京応化工業
(株)社製THMR−ip1800がある。
【0044】具体的なプロセスの一例を次に示す。
【0045】(1)まず、g線専用レジストをスピンコ
ート法で加工すべき層(レイヤー)が形成された基板上
に塗布した後、プリベークする。
【0046】(2)次に、上記工程(1)を経た基板に
おける表示部分をg線露光機で露光する。これにより、
g線は光量が得られるとともに大面積を一括で露光でき
るので、表示部分を高スループットで形成できる。
【0047】(3)次に、上記工程(2)を経た基板を
専用現像液で現像した後、ポストベークする。(4)次
に、上記工程(3)を経た基板における加工すべき層を
上記レジストパターンをマスクとしてエッチングする。
これにより、加工すべき層において、表示部分のパター
ンが形成される。
【0048】(5)次に、上記工程(4)を経た基板上
のg線レジストパターンを剥離する。
【0049】(6)続いて、上記工程(5)を経た基板
上に、i線専用レジストをスピンコート法で塗布した
後、プリベークする。
【0050】(7)次に、上記工程(6)を経た基板に
おける表示部分をi線露光機で露光する。これにより、
回路部分を高解像度で露光できる。
【0051】(8)次に、上記工程(7)を経た基板を
専用現像液で現像した後、ポストベークする。
【0052】(9)次に、上記工程(8)を経た基板に
おける加工すべき層を上記レジストパターンをマスクと
してエッチングする。これにより、加工すべき層におい
て、表示部分のパターンに比べ周辺駆動回路部分のパタ
ーンを微細化できる。
【0053】(10)次に、上記工程(9)を経た基板
上のi線レジストパターンを剥離する。
【0054】実施の形態2では、表示領域に比べ周辺駆
動回路領域を高解像度で露光し、表示領域より微細化さ
れた周辺駆動回路のパターンを得る工程を含むので、表
示部分を高スループットで形成でき同時に周辺駆動回路
を微細化でき、高精細で低消費電力の電気光学装置を実
現できる。特に、大型基板上に、表示部分を高スループ
ットで形成でき、また同時に周辺駆動回路を微細化でき
るので、高精細で低消費電力を図った液晶表示装置を実
現できる。また、ICチップを外付けした場合の液晶表
示装置と劣らない周辺駆動回路一体のものが、それほど
工程を増やさずとも同一基板上に形成できる。尚、実施
の形態2では、工程が増加するので、回路の特性を決定
する層のみをi線露光することが好ましい。回路の特性
を決定する層としては、例えばp−Si(ポリシリコン
層)、GATE(ゲート電極、配線層)、LDD(Ligh
tly Doped Drain)層、コンタクト層などが挙げられ
る。
【0055】[実施の形態3]実施の形態3では、図3
に示すように、g線、i線用にそれぞれ専用のレジスト
を2層重ねて塗布して、実施の形態1と同様にそれぞれ
g線、i線で露光し、アクティブマトリクス基板を形成
する製造方法について説明する。
【0056】具体的なプロセスの一例を次に示す。
【0057】(1)まず、i線専用レジストをスピンコ
ート法で加工すべき層(レイヤー)が形成された基板上
に0.8μmの厚みで塗布した後、プリベークする。
【0058】(2)次に、上記工程(1)を経た基板上
に、g線専用レジストをスピンコート法で0.8μmの
厚みで塗布した後、プリベークする。このように高感度
レジストを下側とすることで、g線、i線両方に感度が
あるレジスト層を形成できる。
【0059】(3)次に、上記工程(2)を経た基板に
おける表示部分のみをg線露光機で露光する。これによ
り、g線は光量が得られるとともに大面積を一括で露光
できるので、表示部分を高スループットで形成できる。
【0060】(4)次に、上記工程(3)を経た基板を
露光機から取り出し、回路部分のみをi線露光機で露光
する。これにより、回路部分を高解像度で露光できる。
【0061】(5)次に、上記工程(4)を経た基板を
専用現像液(現像液は1種類で可能)で現像する。これ
により、表示部分のレジストパターンに比べ周辺駆動回
路部分のレジストパターンを微細化できる。
【0062】(6)次に、上記工程(5)を経た基板を
ポストベークする。
【0063】(7)次に、上記工程(6)を経た基板に
おける加工すべき層を上記レジストパターンをマスクと
してエッチングする。これにより、加工すべき層におい
て、表示部分のパターンに比べ周辺駆動回路部分のパタ
ーンを微細化できる。
【0064】(8)次に、上記工程(7)を経た基板上
のレジストパターンを剥離する。
【0065】実施の形態3では、表示領域に比べ周辺駆
動回路領域を高解像度で露光し、表示領域より微細化さ
れた周辺駆動回路のパターンを得る工程を含むので、表
示部分を高スループットで形成でき同時に周辺駆動回路
を微細化でき、高精細で低消費電力の電気光学装置を実
現できる。特に、大型基板上に、表示部分を高スループ
ットで形成でき、また同時に周辺駆動回路を微細化でき
るので、高精細で低消費電力を図った液晶表示装置を実
現できる。また、ICチップを外付けした場合の液晶表
示装置と劣らない周辺駆動回路一体のものが、工程を増
やさずに同一基板上に形成できる。
【0066】[実施の形態4]実施の形態4では、3端
子MOS型素子を用いたアクティブマトリクス基板の製
造方法に適用した例を示す。
【0067】前述の図1乃至3では表示領域と周辺回路
領域について説明したが、図4ではより表示領域と周辺
回路とに分けて具体的なプロセスを説明する。表示領域
に形成される画素スイッチング用の薄膜トランジスタ
(TFT)21(NチヤネルTFT)及び蓄積容量22
の製造工程だけでなく、当該製造工程と同時並行的に形
成される周辺領域(すなわち、表示領域内の上記TFT
21に対して上記走査信号又はゲート信号を印加してこ
れを駆動するために表示領域周辺にTFT等が形成され
ている周辺回路)内にあるTFT(相補型のTFT60
(Nチヤネル)及びTFT61(Pチヤネル))の製造
工程も併せて説明するものである。
【0068】図4(1)に示されるように、ガラス基板
31上に絶縁層32を形成し、その上に、アモルファス
のシリコン層を積層する。その後、シリコン層に対して
例えばレーザアニール処理等の加熱処理を施すことによ
り、アモルファスのシリコン層を再結晶させ、結晶性の
ポリシリコン層40(厚さは、例えば600オングスト
ローム)を形成する。この第1工程は、表示領域1及び
周辺領域において同様である。
【0069】次に、図4(2)に示されるように、形成
されたポリシリコン層40を上述した半導体層Sを形成
するようにパターニングし、その上に上記ゲート絶縁層
30を積層する。このゲート絶縁層30の厚さは、例え
ば100〜150nm程度である。この第2工程は、表
示領域及び周辺領域において同様である。
【0070】次に、図4(3)に示されるように、表示
領域1のうち、上記接続部16及び下部電極18となる
べき領域以外の領域を感光性を有する有機膜等のレジス
ト41でマスク処理する。
【0071】一方、周辺領域においては、その全面をレ
ジスト41でマスク処理する。そして、双方の領域にお
けるマスク処理の後、例えば、ドナーとしてのPH
イオンをゲート絶縁層30を介してポリシリコン層
40にドーピングする。このときのドーピング条件は、
例えば、31Pのドーズ量が3×1015〜5×10
15/cm程度であり、エネルギーとしては、80k
eV程度が必要とされる。この第3工程により、上記接
続部16及び下部電極18が形成される。
【0072】この工程において、前述に記載した本発明
の製造方法を適用することができる。
【0073】次に、図4(4)に示されるように、上記
PH/Hイオンをドーピング後、レジスト41を剥
離し、その後、夫々のTFTにおけるゲート電極8、4
6及び47並びにゲート線6bを形成する。このゲート
電極及びゲート線等の形成は、例えば、レジスト上に当
該ゲート電極等のパターンを形成した後、クロム等の膜
をスパッタ又は真空蒸着した後、当該レジストを剥離す
ることにより行う。
【0074】本実施の形態では、このゲート電極及びゲ
ート線を形成する工程において、実施の形態1乃至実施
の形態3に記載した方法で、表示領域に比べ周辺駆動回
路領域を高解像度で露光し、表示領域より微細化された
周辺駆動回路を得る。これにより、大型基板上に、表示
部分を高スループットで形成でき、また同時に周辺駆動
回路を微細化できるので、高精細で低消費電力を図った
液晶表示装置を実現できる。また、ICチップを外付け
した場合の液晶表示装置と劣らない周辺駆動回路一体の
ものが、工程を増やさずに同一基板上に形成できる。
【0075】そして、当該ゲート電極8、46及び47
並びにゲート線6bの形成後、周辺領域内のTFT61
となる領域並びに表示領域1内の下部電極18に相当す
る領域に夫々レジスト42を塗布してマスク処理した
後、再度、PH/Hイオンをドーピングする。この
ときのドーピング条件は、例えば、31Pのドーズ量が
5×1015〜7×1015/cm程度であり、エネ
ルギーとしては、80eV程度必要とされる。以上の第
4工程により、TFT21としてのソース領域10とチ
ヤネル領域14とドレイン領域12とが形成されると共
に、TFT60としてのソース領域43とチヤネル領域
44とドレイン領域45とが形成される。
【0076】次に、図4(5)に示されるように、上記
PH/Hイオンをドーピング後、レジスト42を夫
々剥離し、その後、周辺領域内のTFT60が形成され
ている領域並びに表示領域1の全ての領域にレジスト4
8を夫々塗布してマスク処理した後、アクセプタとして
のB/Hイオンをドーピングする。このときの
ドーピング条件は、例えば、11Bのドーズ量が5×1
14/cm程度必要であり、エネルギーとしては、
25keV〜30keV程度必要とされる。
【0077】以上の第5工程により、TFT61として
のソース領域50とチヤネル領域51とドレイン領域5
2とが形成される。
【0078】最後に図4(6)に示されるように、レジ
スト48を剥離した後、第1層間絶縁層33を積層し、
その後、コンタクトホールC2及びC3並びにTFT6
0及び61の夫々の電極に対応するコンタクトホールと
なる位置を開口し、各電極のパターンをレジストでパタ
ーニングし、その後アルミニウム等の金属をスパッタも
しくは蒸着等することにより、アルミ電極35、53、
54及び55並びにデータ線4aを形成する。
【0079】その後、第2層間絶縁層34を積層してコ
ンタクトホールC1となる位置を開口し、その上の所定
の領域に画素電極20をスパッタもしくは蒸着等により
形成して図4に示す画素部及び周辺領域のTFT60及
び61が完成する。
【0080】その後は、上記に記載したアクティブマト
リクス基板と対向電極が形成された対向基板とを対向し
て配置し、一対の基板間、すなわち当該画素電極20と
対向電極の間に液晶を充填す等の処理を経て電気光学装
置(液晶装置)が図8のように完成する。
【0081】上記実施の態様では、第3工程において、
ゲート絶縁膜30形成後にPH/Hイオンを注入し
ている。代わりに、ゲート絶縁膜30形成前に低エネル
ギーでイオンドーピングして接続部16及び下部電極1
8を形成することも可能である。
【0082】更にコンタクトホールC1及びC2により
画素電極20との導通を図るのでドレイン領域12と接
続部16と画素電極20とを電気的に確実に接続するこ
とができる。
【0083】尚、上記実施の態様において、工程
(2)、工程(5)、工程(6)についても、実施の形
態1乃至実施の形態3に記載した方法を適用することが
でき、表示領域に比べ周辺駆動回路領域を高解像度で露
光し、表示領域より微細化された周辺駆動回路を得るこ
とができる。
【0084】このように、回路領域はトランジスタを高
性能化するために微細化が必要なので、時間をかけて
も、小領域に分割して露光できる。一方、表示領域は、
微細化よりも処理時間短縮(スループット)を優先する
のでg線を使った露光で従来通り大面積を一括で露光で
きる。
【0085】尚、表示領域または回路領域を製造する際
に用いられたフォトリソグラフィーの解像度を識別する
には、製造された製品について先に述べたコーナー部の
R形状等を吟味することで可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る方法を説明するための斜
視図である。
【図2】 実施の形態2に係る方法を説明するための斜
視図である。
【図3】 実施の形態3に係る方法を説明するための斜
視図である。
【図4】 電気光学装置の製造プロセスを順を追って示
す工程図である。
【図5】 パターンのコーナー部のRについて説明する
ための平面図である。
【図6】 表面段差があるガラス基板の状態を説明する
ための断面図である。
【図7】 従来の電気光学装置およびアクティブマトリ
クス型の液晶表示装置の製造方法を示す概念図である。
【図8】 本発明の電気光学装置を示す図である。
【符号の説明】
4a…データ線 6b…ゲート線 8…ゲート電極 10…ソース 12…ドレイン 14…チャネル 16…上記接続部 18…下部電極 20…画素電極 21…TFT(Nチャネル) 30…ゲート絶縁層 31…ガラス基板 32…絶縁膜 40…ポリシリコン層 33…層間絶縁層 34…層間絶縁層 35…アルミ電極 41…レジスト 43…ソース 44…チャネル 45…ドレイン 46…ゲート電極 47…ゲート電極 48…レジスト 50…ソース 51…チャネル 52…ドレイン 53…アルミ電極 54…アルミ電極 55…アルミ電極 60…TFT(Nチャネル) 61…TFT(Pチャネル) S…半導体層 C…コンタクトホール
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/336 H01L 29/78 612D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に複数の感光性薄膜をフォトリソ
    グラフィー法によって加工しパターンを形成してなる電
    気光学装置の製造方法であって、表示領域に形成される
    感光性薄膜の露光の解像度に対して駆動回路領域に形成
    される感光性薄膜を高解像度で露光し、前記表示領域に
    形成されるパターンより微細加工された駆動回路のパタ
    ーンを形成することを特徴とするアクティブマトリクス
    基板の製造方法。
  2. 【請求項2】表示領域と前記表示領域に形成されるスイ
    ッチング素子に電圧を供給する駆動回路が形成された駆
    動回路領域とを有し、前記基板上に複数の感光性薄膜を
    フォトリソグラフィー法によって加工しパターンを形成
    してなる電気光学装置の製造方法であって、 前記表示領域に対して前記駆動回路領域に形成される前
    記感光性薄膜を高解像度で露光し、前記表示領域に形成
    されるパターンより微細加工された前記駆動回路のパタ
    ーンを形成することを特徴とする電気光学装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 表示領域に形成される感光性薄膜をg線
    で露光し、駆動回路領域はi線で感光性薄膜を露光する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 g線及びi線の両方に感度のある感光性
    薄膜を用い、g線とi線を別々に露光しパターン加工す
    ることを特徴とする請求項1乃至3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 g線によって感光するg線感光性薄膜を
    用いてg線露光したあとg線感光性薄膜を剥離して、再
    度i線感光性薄膜を用いてi線露光することを特徴とす
    る請求項1乃至3記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記表示領域もしくは前記駆動回路領域
    には少なくとも1層の感光性薄膜が形成されてなること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 g線、i線それぞれに感度のあるg線、
    i線専用感光性薄膜を2層重ねて塗布し、g線とi線を
    別々に露光しパターン加工することを特徴とする請求項
    1乃至3記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 表示領域と、駆動回路領域とを、それぞ
    れ別の露光機で露光することを特徴とする請求項1乃至
    7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 同一基板上に表示領域と駆動回路領域と
    を形成してなる表示装置であって、表示部に対して微細
    化された駆動回路のパターンを有することを特徴とする
    電気光学装置。
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