JP2012074755A - 半導体装置の製造方法およびマスク - Google Patents

半導体装置の製造方法およびマスク Download PDF

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Abstract

【課題】歩留まり低下要因を回避するようにレイアウトパターンを分配する、半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】この半導体装置の製造方法は、ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程を備える。また、上記複数枚のマスクを用いてダブルパターニングを行なう工程を備える。複数枚のマスクを準備する工程は、複数枚のマスクのそれぞれを用いる露光工程の特性に応じて、レイアウトパターンLP1〜LP4のサイズを考慮して、レイアウトパターン群LPG1を複数枚のマスクに分配する工程を含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体装置の製造方法およびマスクに関し、特に、微細な半導体回路パターンを有する半導体装置の製造方法と、その製造に用いるマスクに関する。
32nmノードのリソグラフィ技術の有力候補として、ダブルパターニングが提案されている。ダブルパターニングとは、複数のマスクにレイアウトパターンを分配し、複数回の露光、エッチングなどを行ない、設計レイアウトパターンを得るプロセスである。2つのレイアウトパターン間の距離が小さいとき、当該2つのレイアウトパターンを同一のマスクに形成すると、ウェハ上に分離して形成できないという問題が生じる。そのような問題を回避するために、ダブルパターニングが使用されている。
レイアウトパターンの分配処理は、たとえば以下の通り行なわれる。すなわち、処理対象であるレイアウトパターンおよび分配必要箇所の抽出条件(レイアウトパターンサイズ、レイアウトパターン間隔など)に基づき、分配必要箇所を抽出する。得られた抽出情報(座標、領域など)に基づき、分配するレイアウトパターンをマークし、マークされたレイアウトパターンを異なるレイアウトパターン群に分配する。分配されたレイアウトパターンは、光近接効果に伴う歪みを予め見込んで補正するOPC(Optical Proximity Correction、光近接効果補正)処理を施された後に、マスクとして描画される(たとえば、特許文献1参照)。
国際公開第2006/118098号パンフレット
従来の複数マスクへのレイアウトパターンの分配は、設計レイアウトパターンのままでは製造上問題となるような箇所を抽出し、そのようなレイアウトパターンを複数のマスクに分配することを目的としていた。従来の技術では、製造上致命的なレイアウトパターンを消失させる点では良いが、本来分配すべきでないレイアウトパターンを分配することにより、かえって歩留りを低下させる要因を作りこむ場合があった。また、分配の仕方によって分配後の各プロセスの歩留りを向上させることまでは配慮されていなかった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その一の目的は、歩留り低下要因を回避するようにレイアウトパターンを分配する半導体装置の製造方法、および、その製造に用いるマスクを提供することである。
また、本発明の他の目的は、レイアウトパターンを複数のマスクに分配することから生じる自由度を活用して、歩留り向上を可能とする、半導体装置の製造方法およびその製造に用いるマスクを提供することである。
本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程を備える。また、上記複数枚のマスクを用いてダブルパターニングを行なう工程を備える。複数枚のマスクを準備する工程は、複数枚のマスクのそれぞれを用いる露光工程の特性に応じて、レイアウトパターンのサイズを考慮して、レイアウトパターン群を複数枚のマスクに分配する工程を含む。
この実施の形態によれば、露光工程においてより製造が容易であるレイアウトパターンとなるように、また、製造が困難であるレイアウトパターンを排除するように、レイアウトパターン群を分配することができる。このため、半導体装置の製造が容易となり、歩留りを向上させることができる。
本発明の実施の形態に共通の、LSI製造フローの概要を示す流れ図である。 図1に示すウェハプロセス内のフローの一部を示す流れ図である。 本発明の実施の形態に共通の、レイアウトパターンの分割、分配処理システムの構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態に共通の、分割、分配処理フローを示す流れ図である。 実施の形態1の設計レイアウトパターン群を示す模式図である。 実施の形態1の、分配されたレイアウトパターン群の一例を示す模式図である。 実施の形態1の、分配されたレイアウトパターン群の他の例を示す模式図である。 レイアウトパターンのピッチと、焦点深度との関係について示すグラフである。 実施の形態2のレイアウトパターンの分割、分配について示す模式図である。 従来の補助パターンについて説明する模式図である。 実施の形態3の、補助パターンが形成されたマスクの例を示す模式図である。 面積率調整用のダミーパターンの例を示す模式図である。 より大きなサイズの補助パターンを用いる例を示す模式図である 図13に示すレイアウトパターンが形成されたマスクを示す模式図である。 実施の形態5のレイアウトパターン群について示す模式図である。 比較的製造精度要求の高いレイアウトパターンと同一のマスクに分配される補助パターンを加えた例を示す模式図である。 実施の形態7のレイアウトパターン群について示す模式図である。 レイアウトパターン上にホールパターンが形成された場合の分割の例を示す模式図である。 実施の形態9の設計レイアウトパターンを示す模式図である。 隣接するレイアウトパターンを分配しない手法を示す模式図である。 隣接しないレイアウトパターンを分配しない手法を示す模式図である。 隣接するレイアウトパターンの辺からの距離に応じて分割線を探索する起点を設定する方法を説明する模式図である。 図22に示す分割線を探索する起点の設定方法に、製造不可能なパターンサイズを加えた模式図である。 レイアウトパターン種およびサイズ毎の、分割線を探索する起点を設定する方法を説明する模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態に共通の、ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法としての、LSI製造フローの概要を示す流れ図である。図1に示すように、本実施の形態のLSI製造フローにおいては、まず、目的とする設計レイアウトを決定する(LFS1)。次に工程(LFS2)において、設計レイアウトに対し、分割、分配処理、RET(Resolution Enhancement Technique、超解像技術)、OPC処理(Optical Proximity Correction、光近接効果補正)、PRC(Process Rule Check)およびMDP処理(Mask Data Preparation、マスクデータ処理)などを行なう。これにより、レイアウトパターンデータ1、2・・・Nを得る(LFS3〜5)。なお、ここでは光近接効果補正とは、光学的な近接効果のみではなく、広く製造上のパターン歪を補正することをいう。また、PRCとは、リソグラフィプロセス上の問題を検出するリソグラフィ検証、マスクプロセスでの問題を検出するMRC(Mask Rule Check)や、描画を行なう際に満たさなければならない条件など、製造上の問題の検出処理を指す。
次に工程(LFS6)において、得られたレイアウトパターンについてマスク作製を行なう。つまり、工程(LFS6)では、ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する。そして、それぞれのレイアウトパターンに対応したマスク1、2・・・Nを得る(LFS7〜9)。次に工程(LFS10)において、これらのマスクを用いて、ウェハプロセスを行なう。つまり、工程(LFS10)では、工程(LFS6)で準備した複数枚のマスクを用いて、複数回の露光、エッチングなどを行ない、設計レイアウトパターンを得る、ダブルパターニングを行なう。そして、このようなダブルパターニングにより必要な構造をウェハ上に形成した後、ダイシング工程などの後工程を実施する。このようにして、半導体装置としてのLSIチップを得る(LFS11)。
図2は、図1に示すウェハプロセス(LFS10)内のフローの一部を示す流れ図である。図2に示すように、注目する該当層プロセス(WPS2)の前にその前層プロセス(WPS1)を行ない、また該当層プロセス(WPS2)を行なった後次層プロセス(WPS3)を行なう。該当層のパターンをウェハ上に形成するために、複数のマスク1、2・・・N(図2中のMK1〜3)をそれぞれもちいた複数のプロセス1、2、・・・N(図2中のPC1〜3)を実施する。プロセス1、2、・・・Nによって、ウェハ、レジスト、ハードマスクなどにマスク1〜Nに対応するウェハパターンが形成される。最終的に、プロセスNの後、設計レイアウトの該当層のパターンに相当する形状のウェハパターンを得る。なお、プロセス1〜Nは、必要な前後処理のプロセスを含むものとする。
図3は、本発明の実施の形態に共通の、図1に示す工程(LFS2)で用いられる、レイアウトパターンの分割、分配処理システムの構成を示す模式図である。図3に示すように、分割、分配処理システムでは、処理のための諸条件(製造不可能距離などの分配処理に必要な条件、分割処理に必要な条件、および入力レイアウトのレイヤ情報など)を含む諸条件保持部SC1と、入力レイアウトパターンを表現する入力レイアウトデータ保持部SC2とから、分割、分配処理部SC3に必要なデータが入力される。また、分割、分配処理システムは、分割、分配処理の結果である出力レイアウトパターンを表現するデータを保持する出力レイアウトデータ保持部SC17を備える。また、分割、分配処理システムは、分割、分配後に残存する、分割の強制、禁止および分配の強制、禁止に違反する箇所およびその抽出の条件などを含むデータを保持する分割、分配違反箇所保持部SC18を持つ、分割、分配処理部SC3を備える。なお、諸条件保持部SC1、入力レイアウトデータ保持部SC2、出力レイアウトデータ保持部SC17および分割、分配違反箇所保持部SC18は、物理的、論理的に単一であっても、複数であってもよい。
分割、分配処理部SC3は、諸条件保持部SC1からデータが入力される諸条件入力部SC4と、入力レイアウトデータ保持部SC2からデータが入力される入力レイアウトデータ入力部SC5とを含む。また、分割、分配処理部SC3は、分配必要、禁止箇所を抽出する分配必要、禁止箇所抽出部SC6と、分割必要、禁止箇所を抽出する分割必要、禁止箇所抽出部SC7と、分配必要、禁止箇所をマークする分配必要、禁止箇所マーク部SC8と、分割必要、禁止箇所をマークする分割必要、禁止箇所マーク部SC9とを含む。また、分割、分配処理部SC3は、分割線の候補を生成する分割線候補生成部SC10と、分割、分配条件を決定する分割、分配条件決定部SC11と、分割処理を行なう分割処理部SC12と、分配処理を行なう分配処理部SC13とを含む。
さらに、分割、分配処理部SC3は、出力レイアウトデータ出力部SC14と、分割、分配違反箇所抽出部SC15と、分割、分配違反箇所出力部SC16を含む。出力レイアウトデータ出力部SC14は、出力レイアウトデータ保持部SC17へデータを出力する。分割、分配違反箇所抽出部SC15および分割、分配違反箇所出力部SC16は、分割の強制、禁止、および分配の強制、禁止に違反する箇所の抽出を行ない、分割、分配違反箇所保持部SC18へデータを出力する。
図4は、本発明の実施の形態に共通の、図1に示す工程(LFS2)の一部である、分割、分配処理フローを示す流れ図である。図4に示すように、本実施の形態の分割、分配処理フローにおいては、まず、諸条件の入力工程(SDS1)において、図3の諸条件保持部SC1により保持されている諸条件を、図3の諸条件入力部SC4に読み込む。具体的には、レイアウトデータのレイアウトパターンを指定する条件(セル名、レイヤ名、処理領域など)、分配、分割および分割、分配違反箇所抽出など各処理で必要とされる条件、および、出力レイアウトデータ保持部SC17と分割、分配違反箇所保持部SC18へのレイアウトデータの出力指示を読み込む。次にレイアウトデータの入力工程(SDS2)では、諸条件の入力工程(SDS1)で入力した情報に基づき、必要なレイアウトパターンデータを図3の入力レイアウトデータ保持部SC2から入力レイアウトデータ入力部SC5に読み込む。
次に分配必要、禁止箇所の抽出工程(SDS3)では、図3の分配必要、禁止箇所抽出部SC6において、分配必要箇所および分配禁止箇所を、処理対象であるレイアウトパターンから抽出する。分配必要、禁止箇所の抽出は、諸条件の入力工程(SDS1)で読み込んだ、処理対象であるレイアウトパターン、参照するレイアウトパターン、および分配必要、禁止箇所の抽出条件(レイアウトパターンサイズ、レイアウトパターン間隔、図3の入力レイアウトデータ保持部SC2に含まれる抽出箇所を示す位置情報など)に基づき行なわれる。
次に分割必要、禁止箇所の抽出工程(SDS4)では、図3の分割必要、禁止箇所抽出部SC7において、分割必要箇所および分割禁止箇所を、処理対象であるレイアウトパターンから抽出する。分割必要、禁止箇所の抽出は、諸条件の入力工程(SDS1)で読み込んだ、処理対象であるレイアウトパターン、参照するレイアウトパターン、および分割必要、禁止箇所の抽出条件(図3の入力レイアウトデータ保持部SC2に含まれる抽出箇所を示す位置情報など)に基づき行なわれる。
次に分配必要、禁止箇所のマーク工程(SDS5)では、図3の分配必要、禁止箇所マーク部SC8において、異なるレイアウトパターン群に分配するレイアウトパターン、および、異なるレイアウトパターン群に分配せず同一のレイアウトパターン群に分類するレイアウトパターンを、処理対象であるレイアウトパターンのデータにそれぞれ対応付ける(マークする)。分配必要、禁止箇所のマークは、諸条件の入力工程(SDS1)で読み込んだ、分配必要、禁止箇所のマーク条件(マークに用いる対応付けの方法など)に基づき、分配必要、禁止箇所の抽出工程(SDS3)で得られた抽出情報(座標、領域など)に基づき行なわれる。
次に分割必要、禁止箇所のマーク工程(SDS6)では、図3の分割必要、禁止箇所マーク部SC9において、単一の多角形であるレイアウトパターンを複数のレイアウトパターンに分離することにより分割する位置を、処理対象であるレイアウトパターンのデータに設定(マーク)する。また、分割禁止箇所を、レイアウトパターン多角形単位や分割禁止領域として設定(マーク)する。分割必要、禁止箇所のマークは、諸条件の入力工程(SDS1)で読み込んだ、分割必要、禁止箇所のマーク条件(マークに用いる分割線指定の方法など)、および、分割必要、禁止箇所の抽出工程(SDS4)で得られた抽出情報(座標、領域、線分など)に基づき行なわれる。
次に分割線候補生成工程(SDS7)では、図3の分割線候補生成部SC10において、たとえばレイアウトパターンの頂点および隣接するレイアウトパターンの頂点から垂線を引いた位置などに、分割線の線分の一端となる位置(分割点)の候補を配置し、分割点をレイアウトパターンのどの位置に分割線を入れるのかを探索する起点とする。またたとえば、隣接するレイアウトパターンからの距離に応じて分割線を探索する起点を設定する。このようにして、分割線の候補を生成する。
次に分割、分配条件の決定工程(SDS8)では、図3の分割、分配条件決定部SC11において、シミュレーションを用いた方法や、コストを最小化するアルゴリズムを流用する方法などによって、分割線を選択する。選択された分割線、および、分配必要、禁止箇所のマーク工程(SDS5)で対応付けられたレイアウトパターンの分配必要箇所に基づき、分割、分配条件を決定する。
次に分割処理工程(SDS9)では、図3の分割処理部SC12において、分割必要、禁止箇所のマーク工程(SDS6)において分割必要とマークされた箇所で、レイアウトパターンを分割する。分割禁止とマークされた箇所では、レイアウトパターンの分割を行なわない。
次に分配処理工程(SDS10)では、図3の分配処理部SC13において、分配必要、禁止箇所のマーク工程(SDS5)においてマークされ対応付けられたレイアウトパターンを、異なるレイアウトパターン群に分配する。分配禁止とマークされた箇所では、レイアウトパターンを同一のレイアウトパターン群に分類する。
次にレイアウトパターンデータの出力工程(SDS11)では、図3の出力レイアウト出力部SC14において、諸条件の入力工程(SDS1)で読み込んだレイアウト出力内容および出力先の条件などに基づき、図3の出力レイアウトデータ保持部SC17に、分割処理工程(SDS9)および分配処理工程(SDS10)の結果得られたレイアウトデータを出力する。この際、これ以外のステップ(分配必要、禁止箇所の抽出工程(SDS3)〜分割必要、禁止箇所のマーク工程(SDS6))の中間結果を出力することもある。また、これらの間でサイジング、論理演算など、DRC(Design Rule Check)ツールで行われる図形演算処理を行なうことがある。
次に分割、分配違反箇所の抽出工程(SDS12)では、図3の分割、分配違反箇所抽出部SC15において、分割処理工程(SDS9)、分配処理工程(SDS10)の結果に対して、分割および分配条件を満たすことができなかった分割、分配違反箇所を抽出する。分割、分配違反箇所の抽出は、諸条件の入力工程(SDS1)で読み込んだ、分割、分配違反箇所の抽出条件(分割、分配違反箇所の抽出条件、分割、分配違反箇所のマークに接するレイアウトパターン数など)に基づき行なわれる。
次に分割、分配違反箇所の出力工程(SDS13)では、図3の分割、分配違反箇所出力部SC16において、分割、分配違反箇所の抽出工程(SDS12)で得られた分割、分配違反箇所の情報(違反内容および座標、領域など)を、諸条件の入力工程(SDS1)で読み込んだ、分割、分配違反箇所出力内容および出力先の条件などに基づき、図3の分割、分配違反箇所保持部SC18に出力する。このようにして、分割、分配処理が終了する。
なお、レイアウトパターンを複数のマスクに分配した後、CMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的機械的研磨)ダミーパターンの生成、OPC処理、その他RET関連のダミーパターンやレイアウトに対する演算など、一般にマスク作製前に行われている図形処理が必要であり、必要な部分、必要な時点でこれらの処理を行なう。
次に、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)において行なわれる、分配処理の具体例について説明する。図5は、実施の形態1の設計レイアウトパターン群を示す模式図である。図5に示すように、設計レイアウトパターン群であるレイアウトパターン群LPG1は、レイアウトパターンLP1〜LP4によって、構成されている。距離D1は、ウェハ上にレイアウトパターンを分離して形成(転写)できない距離である。距離D2は、ウェハ上にレイアウトパターンを分離して形成できる距離である。レイアウトパターンLP1〜LP4の間のそれぞれの距離が距離D1となることを回避するためにレイアウトパターン群LPG1を複数のマスクに分配する方法として、図6(a)および(b)に示すように分配する方法と、図7(a)および(b)に示すように分配する方法との、2通りが考えられる。
図6は、実施の形態1の、分配されたレイアウトパターン群の一例を示す模式図である。図5に示すレイアウトパターン群LPG1は、図6(a)に示すレイアウトパターンLP1、LP3と、図6(b)に示すレイアウトパターンLP2、LP4とに、分配することができる。距離D3、D4は、ウェハ上にレイアウトパターンを分離して形成できる距離である。したがって、図6(a)および(b)に示す分配結果を重ね合わせることによって、所望の設計レイアウトパターン群である、図5に示すレイアウトパターン群LPG1を得ることができる。
一方図7は、実施の形態1の、分配されたレイアウトパターン群の他の例を示す模式図である。図5に示すレイアウトパターン群LPG1は、図7(a)に示すレイアウトパターンLP2、LP3と、図7(b)に示すレイアウトパターンLP1、LP4とに、分配することができる。距離D2、D5は、ウェハ上にレイアウトパターンを分離して形成できる距離である。したがって、図7(a)および(b)に示す分配結果を重ね合わせることによって、所望の設計レイアウトパターン群である、図5に示すレイアウトパターン群LPG1を得ることができる。
図6および図7に示す分配されたレイアウトパターン群はいずれも、ウェハ上に設計レイアウトパターンに相当するレイアウトパターン群LPG1を形成することが可能な場合である。ここで、一般にリソグラフィ技術の製造容易性はレイアウトパターンのピッチ(すなわち、隣接するレイアウトパターン間の距離(間隔))に依存する。そのため、たとえレイアウトパターンのピッチが、レイアウトパターンをウェハ上に分離して形成できる距離であっても、その歩留りはレイアウトパターン間の距離に応じて異なる。従来は、図6および図7に示す分配方法を区別して分配することがなかったが、本実施の形態では、これらを区別して分配する。
たとえば、通常のリソグラフィ技術を使用する場合においては、一般にレイアウトパターンのピッチが狭いほど、製造が困難である。距離D2〜D5のうち相対的に小さい距離D2を間隔とする、レイアウトパターンLP2およびLP3の製造が困難である場合には、これを考慮して、図6(a)および(b)に示す分配を行なう。これにより、製造が不可能ではないが困難である、距離D2をピッチとするレイアウトパターンをウェハ上に形成する必要がなくなる。その結果、製造が容易となり、歩留りが向上する。
またたとえば、変形照明のような、特定のピッチで配置されたレイアウトパターンの製造を容易にするリソグラフィ技術を使用する場合においては、一般に、上記特定のピッチと異なる中間ピッチの製造が最も困難である。距離D2〜D5のうち、D3およびD4が中間ピッチに相当し、D3を間隔とするレイアウトパターンLP1およびLP3、ならびにD4を間隔とするレイアウトパターンLP2およびLP4の製造が困難である場合には、これを考慮して、図7(a)および(b)に示す分配を行なう。これにより、製造が不可能ではないが困難である、距離D3およびD4をピッチとするレイアウトパターンをウェハ上に形成する必要がなくなる。その結果、製造が容易となり、歩留りが向上する。
またたとえば、ウェハ上でレイアウトパターンを分離して形成できる距離以上かつ距離D5よりも小さい(距離D5を含まない)距離のピッチで配置されたレイアウトパターンの製造を容易にするリソグラフィ技術を使用する場合においては、大きな距離D5を間隔とするレイアウトパターンLP1およびLP4の製造が困難となる。これを考慮して、図6(a)および(b)に示す分配を行なう。これにより、製造が不可能ではないが困難である、距離D5をピッチとするレイアウトパターンをウェハ上に形成する必要がなくなる。その結果、製造が容易となり、歩留りが向上する。
またたとえば、距離D2がレイアウトパターンをウェハ上に分離して形成できる距離であっても、距離D3およびD4のパターンピッチの製造を容易にするリソグラフィ技術を使用する場合においては、これを考慮して、図6(a)および(b)に示す分配を行なう。これにより、製造が不可能ではないが相対的に困難である、距離D2およびD5をピッチとするレイアウトパターンをウェハ上に形成する必要がなくなる。その結果、製造がより容易となり、歩留りが向上する。
またたとえば、リソグラフィ技術の中でも特に、複数マスクの重ねおよびパターン寸法変動の影響について述べる。レイアウトパターンを複数マスクに分配して複数回のプロセスで製造を行なう場合、複数のマスクの間での重ねずれにより、分配されたレイアウトパターン間の位置関係にずれが生じると、レイアウトパターン間の距離が設計レイアウトパターンとは異なる値に変動する。また、寸法変動によっても、レイアウトパターン間の距離が設計レイアウトパターンとは異なる値に変動する。レイアウトパターン間の容量は、上記距離に依存し、距離が小さいほどその容量および距離の変動の容量に与える影響が大きくなる。このように、距離D2〜D5のうち相対的に小さい距離D2を間隔とするレイアウトパターンLP2およびLP3の製造に際し、レイアウトパターン間の距離の変動が容量に与える影響が大きい場合には、これを考慮して、図6(a)および(b)に示す分配を行なう。これにより、レイアウトパターン間の距離として相対的に小さい距離D2をピッチとするレイアウトパターンを、ウェハ上に形成する必要がなくなる。その結果、製造が容易となり、歩留りが向上する。
以上説明したように、リソグラフィ技術で製造がより容易である距離をピッチとするレイアウトパターンになるように、また、製造が困難である距離をピッチとするレイアウトパターンを排除するように、レイアウトパターン群を複数枚のマスクに分配することができる。つまり、図1において説明したようにダブルパターニングでは複数回の露光が行なわれ、それぞれの露光工程では、レイアウトパターン群が分配された複数枚のマスクのそれぞれが用いられる。露光工程では、レイアウトパターン間のピッチに対する製造容易性がそれぞれ異なるという特性があるが、当該露光工程の特性に応じて、レイアウトパターンのサイズおよび配置によって決定されるレイアウトパターン間のピッチを考慮して、レイアウトパターン群を複数枚のマスクに分配することができる。これにより、製造が容易となり、歩留りが向上する。分配の数を2より大きくする場合に適用しても、同様の効果が得られることは明らかである。
ここで、レイアウトパターンのピッチと、レイアウトパターン群の分配の要否との関係について説明する。図8は、レイアウトパターンのピッチと、焦点深度との関係について示すグラフである。図8の横軸は、設計レイアウトパターンのピッチの寸法(単位:nm)を示し、縦軸は、DOF(Depth of Focus、焦点深度)(単位:μm)を示す。図8には、ArF液浸露光機、NA=1.3、2/3輪帯照明とクリアフィールドマスクを用いて、45nmレジストパターン形成プロセスでのDOFを示す。
図8に示す領域Aでは、分割しなければレイアウトパターンが解像しないため、レイアウトパターン群の分割が必須である。領域Bは、設計ピッチ寸法が、解像限界寸法(λ/NA/2=193/1.3/2)から、3光束最小ピッチ(λ/NA=193/1.3)である約150nm以下の範囲を示し、領域Bではレイアウトパターン群を1枚のマスクに入れた方が、DOFマージンがあり有利となる。つまり、領域Bでは、ダブルパターニングにおいてレイアウトパターン群を分割せずに、たとえば変形照明などを用い、1枚のマスクにレイアウトパターンを形成する方がより有利となる。また領域Cでは、レイアウトパターン群を分配してもよく、分配しなくてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)において行なわれる、設計レイアウトパターンを複数のマスクに分配する他の例を示す。実施の形態1で示したもともと分離されている設計レイアウトパターンを複数のマスクに分配する場合とは異なり、もともと分離されていない設計レイアウトパターンを複数のレイアウトパターンに分割した後、複数のマスクに分配する例である。かつ、分配したレイアウトパターンのマスクへの割り当てを区別する例を示す。図9は、実施の形態2のレイアウトパターンの分割、分配について示す模式図である。図9(a)には、設計レイアウトパターンであるレイアウトパターン群LPG2を示す。また図9(b)および(c)は、レイアウトパターン群LPG2を、同一箇所で分割し、レイアウトパターンLP11およびLP12とした例を示す模式図である。
図9(b)では、分割されたレイアウトパターンLP11、12のうち、相対的にサイズが大きく、幅が太く、面積が大きいレイアウトパターンLP11を、1のマスクに割り当てる。一方、相対的にサイズが小さく、細く、面積が小さいレイアウトパターンLP12を、斜線部で示すように、2のマスクに割り当てる。一方図9(c)では、レイアウトパターンLP12を1のマスクに割り当て、斜線部で示すレイアウトパターンLP11を2のマスクに割り当てる。
1のマスクおよび2のマスクを用いるプロセスは、完全に可逆ではない場合がある。つまり、プロセスの前後関係を逆にすると製造が困難になる場合がある。たとえば、複数枚のマスクとしての1のマスクおよび2のマスクを用いて形成されたエッチングマスクを用いたエッチング工程の特性に応じて、1のマスクを用いるプロセスにおいてレイアウトパターンの面積率や幅を大きくすべき場合、または小さくすべき場合がある。そこで、1のマスクを用いるプロセスにおいてレイアウトパターンの面積率またはレイアウトパターンの幅を大きくすべき場合は、図9(b)に示す通り、レイアウトパターンLP11が1のマスクに割り当てられるように、レイアウトパターン群を分配する。また、1のマスクを用いるプロセスにおいてレイアウトパターンの面積率またはレイアウトパターンの幅を小さくすべき場合は、図9(c)に示す通り、レイアウトパターンLP12が1のマスクに割り当てられるように、レイアウトパターン群を分配する。ここで、レイアウトパターンの面積率とは、マスクに形成されるレイアウトパターンがマスクの中に占める面積の、マスク全体の面積に対する率を示す。
このように、レイアウトパターンのサイズを考慮して、またはレイアウトパターンの幅の大小を基準として、レイアウトパターン群を複数枚のマスクに分配することにより、製造が容易となり、歩留りを向上させることができる。本実施の形態では、分割および分配を行なう例を示したが、分割を行なわない場合についても、もともと分離されているレイアウトパターンを1のマスクに分配するか、2のマスクに分配するか決定する点で同様である。また、本実施の形態では、レイアウトパターンのサイズまたは幅を基準とする分配について述べたが、実施の形態1で述べたように、レイアウトパターンのピッチを基準とする分配を行なっても、同様の効果が得られる。さらに、分配の数を2より大きくする場合に適用しても、同様の効果が得られることは明らかである。
(実施の形態3)
本実施の形態では、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)の際に、マスクにレイアウトパターンに加えて補助パターンが形成されている場合の例を示す。補助パターンとは、製造上好ましいパターンピッチやパターン密度とするなどのために、もともとの設計レイアウトパターンに加えられたパターンのことである。補助パターンを加えることで、解像力向上や焦点深度の拡大などの効果が得られ、パターン形状を改善することができる。
図10は、従来の補助パターンについて説明する模式図である。図10(a)は、設計レイアウトパターンとしてのレイアウトパターンLP21を示す。図10(b)は、図10(a)のレイアウトパターンLP21に対して、実際にウェハ上で得られるパターンAP21を示したものである。
図10(c)は、図10(a)に対して補助パターンSP22を加えた例である。補助パターンには、大きく分けて、ウェハ上で図10(b)のパターンAP21のようなパターンのみを得る、非解像補助パターンと、ウェハ上で図10(d)のAP21およびAP22からなるパターンを得る、解像する補助パターンとがある。両者の違いは、図10(c)の補助パターンSP22のサイズが、リソグラフィ技術で解像するサイズより大きいか小さいかによる。補助パターンSP22のサイズが大きければ、図10(d)のAP22のように、ウェハ上でもパターンとして解像する。補助パターンSP22のサイズが小さければ、図10(b)に示すように、補助パターンSP22の部分にはウェハ上にパターンが形成されない。
一般に補助パターンは、そのサイズが大きいほど、DOFマージン向上や面積密度の増加に対して効果が高い。そのため、図10(d)のように、ウェハ上にパターンAP22が解像されるような、サイズの大きい補助パターンSP22を用いる方が、製造上は好ましい。しかし、従来の方法では、補助パターンSP22が解像したパターンAP22がウェハ上に残存することで、デバイス、回路上悪影響をおよぼす場合には使用することができなかった。そのため、補助パターンSP22の配置箇所には制約が生じ、多くの箇所に補助パターンSP22を挿入することができないという問題があった。
そこで、本実施の形態では、基板(ウェハ)上に解像するサイズに形成された補助パターンを使用する例について説明する。図11は、実施の形態3の、補助パターンが形成されたマスクの例を示す模式図である。図11では、図10(a)にも示すレイアウトパターンLP21に加えて、ウェハ上に解像するサイズの補助パターンSP23が形成されている。図10(c)との違いは、補助パターンSP23のサイズが、補助パターンSP22に対して大きい点である。このような、ウェハ上に解像するサイズの補助パターンSP23を用いる場合には、補助パターンSP23が解像した後の工程において、ウェハ上に解像した補助パターンSP23の痕跡が消滅するように、補助パターンSP23のサイズおよび位置が決定されればよい。このようにすれば、補助パターンSP23が解像したパターンがウェハ上に残存し、デバイス、回路上悪影響をおよぼす事態を回避することができる。
たとえば、1のマスクを使用するプロセスの後、2のマスクを使用するプロセスを行なうという製造工程を繰り返す場合において、ハードマスクを用いたプロセスを使用することがある。1のマスクを使用するプロセスでは、現像後のレジストには補助パターンの痕跡が残る。しかしその後の、ハードマスクのエッチングを行なう工程などの際に補助パターンの痕跡が消滅する場合、レジスト上で痕跡が残存するサイズの補助パターンを使用しても、ウェハ上には最終的に痕跡が残らないこととなる。
より具体的には、1のマスクのSRAF(Sub-Resolution Assist Feature、解像補助)パターンを大きめにして、1のマスクを使用する第1加工工程では、SRAF部に補助パターンの痕跡が残ってもよいものとする。その後、2のマスクを使用する第2加工工程において、第1加工工程で残っていたSRAFパターンを消去することによって、最終的に補助パターンの痕跡が残らないウェハを得ることができる。
本実施の形態の具体例を以下に示す。ArF液浸露光機、NA=1.3、2/3輪帯照明とクリアフィールドマスクを用いた45nmレジストパターン形成プロセスの例を示す。1のマスクのSRAFサイズを28nmとした場合では、孤立パターンでのDOFが±0.032μmであったものが、SRAFサイズを35nmとするとDOFが±0.039μmまで拡大する。つまり、SRAFをより大きくすることによって、焦点深度が拡大したことになる。また、SRAFサイズ35nmでは、第1加工工程後、ウェハ上に幅約10nmの痕跡が残存していたが、第2加工工程(エッチング工程)後、上記痕跡は消滅していた。
以上のように、サイズが大きく効果がより大きな補助パターンSP23を加えても、ウェハ上では、図10(d)に示すパターンAP22が残存することのない、図10(b)に示すようなパターンを得ることができる。これにより、補助パターンが解像したパターンがウェハ上に残存し、デバイス、回路上悪影響をおよぼす問題を回避しながら、サイズが大きい補助パターンを使用することで製造を容易にし、歩留りを向上することができる。
図12は、補助パターンの例として、面積率調整用のダミーパターンの例を示す模式図である。図12には、図10(a)にも示すレイアウトパターンLP21と、複数個のダミーパターンDP21とが示されている。このように、解像する比較的大きなサイズの補助パターンを、面積率調整用のダミーパターンDP21として加えることも可能である。この場合も、最終的にウェハ上にはダミーパターンDP21の痕跡が残らないように、ダミーパターンDP21のサイズは決定されている。よって、ハードマスクプロセスのための面積率調整用補助パターンとして機能するダミーパターンDP21を用いる場合に、ダミーパターンDP21が解像したパターンがウェハ上に残存し、デバイス、回路上悪影響をおよぼす事態を回避することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)の際に、補助パターンを用いる他の例を示す。図13は、より大きなサイズの補助パターンを用いる例を示す模式図である。図14は、図13に示すレイアウトパターンが形成されたマスクを示す模式図である。図13および図14に示すように、ダブルパターニングにおける1回目のパターニングで用いられる1のマスクとしてのマスクMK21には、レイアウトパターンLP21が分配されている。マスクMK21にはまた、レイアウトパターンLP21に加えて、補助パターンSP24が形成されている。補助パターンSP24は、基板としてのウェハWF上に解像し、マスクMK21を用いる1回目のパターニングにおいてウェハ上に痕跡を残すサイズに形成されている。また、ダブルパターニングにおける2回目のパターニングで用いられる2のマスクとしてのマスクMK22には、レイアウトパターンLP22が分配されている。
マスクMK22に形成されたレイアウトパターンLP22は、1回目のパターニングの際にウェハWF上に形成される補助パターンSP24の痕跡と重なるような、パターンAP23をウェハWF上に形成する。つまり、レイアウトパターンLP22は、補助パターンSP24の痕跡と重なる構造を形成するように、サイズおよび位置が決定されている。よって、補助パターンSP24の痕跡は、レイアウトパターンLP22によってウェハWF上に形成されるパターンAP23に完全に含まれ、または補助パターンSP24の痕跡の、パターンAP23外にある面積が小さく、またはパターンAP23内にある面積が小さい。このために、補助パターンSP24の痕跡は、マスクMK22を用いる2回目のパターニングにおいて問題とならない。
以上のように、他のマスク、プロセス(上述した例の場合、マスクMK22と2回目のパターニング)でパターンとなる部分(上述した例の場合、パターンAP23が形成される部分)に対し、ウェハ上に解像し、さらにウェハ上に痕跡が残る補助パターンSP24を配置することができる。このような補助パターンSP24を使用しても、最終的にウェハパターンの形状に影響がなく、または小さいために、デバイス、回路上の悪影響を及ぼさず、より補助パターン挿入効果を高めた製造が可能となり、歩留りが向上する。
本実施の形態では、マスクMK21における補助パターンSP24を、マスクMK22のレイアウトパターンLP22に重複させる例について示したが、マスクMK22における補助パターンをマスクMK21のパターンに重複させることが可能な場合は、それを用いても同様の効果を得ることができる。また、両者を合わせて用いられる場合は、合わせて用いることで同様の効果が得られることは明らかである。
さらに、本実施の形態では、2枚のマスクMK21、MK22にレイアウトパターンが分配されている例を示したが、マスクの枚数は3枚以上でもよい。その場合、補助パターンが形成されているマスクを用いたパターニングよりも後のパターニングにおいて、マスクに形成されているレイアウトパターンが補助パターンの痕跡と重なる構造であれば、解像した補助パターンの痕跡が消滅する。つまり、ダブルパターニングを行なうとき、n(nは2以上の整数)回目のパターニングで使用されるマスクに形成されているレイアウトパターンは、(n−k)(kはnよりも小さい自然数)回目のパターニングで形成された補助パターンの痕跡と重なる構造を形成するように、レイアウトパターンのサイズおよび位置が決定されていればよい。このようにすれば、ウェハ上に解像する大きさを有し、より焦点深度の拡大が可能である補助パターンを使用しながら、最終的にウェハパターンの形状に影響はない(または小さい)という効果を得ることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)において考慮されるべき、レイアウトパターンの分割、分配条件と、レイアウトパターンの製造精度要求との関係について示す。図15は、実施の形態5のレイアウトパターン群について示す模式図である。図15(a)に示すように、レイアウトパターン群LPG3は、比較的製造精度要求の高いレイアウトパターンLP31と、斜線部で示す、比較的製造精度要求の低いレイアウトパターンLP32と、によって構成されている。距離D31は、レイアウトパターンを分離して形成することのできない、製造不可能距離である。また距離D32は、製造上好ましい距離である。
レイアウトパターン群LPG3の、レイアウトパターンLP31、LP32間の間隔において、距離D31の部分が近接していることはレイアウトパターン群LPG3の製造上好ましくない。一方、距離D32の部分が近接していることは、レイアウトパターン群LPG3の製造において好ましい。この場合、レイアウトパターンLP31とLP32とを異なるマスクに分配する分配方法では、製造不可能な距離D31を回避するものの、レイアウトパターン群LPG3の製造に好ましい距離D32を失わせることとなる。
このような場合に好適な分配方法の一例を、図15(b)に示す。図15(b)に示すように、レイアウトパターンLP32が、レイアウトパターンLP33〜LP35に分割、分配されている。レイアウトパターンLP31に対して製造不可能な距離D31で近接する部分は、レイアウトパターンLP34として分割した上で、レイアウトパターンLP31とは異なるマスクに分配する。一方、レイアウトパターンLP31に対して好ましい距離D32で近接する部分は、レイアウトパターンLP33およびLP35として分割した上で、レイアウトパターンLP31と同一のマスクに分配する。
つまり、レイアウトパターン群LPG3において、製造精度要求が相対的に低いレイアウトパターンLP32が分割され、レイアウトパターンLP33〜LP35を形成している。分割されたレイアウトパターンLP33、LP35およびLP34は、レイアウトパターンLP31との間の距離を考慮しながら、異なる複数枚のマスクに分配されている。このようにすれば、製造不可能距離D31を回避しながら、製造上好ましい距離D32を確保することができるので、製造を容易にし、歩留りを向上させることができる。分配の数を2より大きくする場合に適用しても、同様の効果が得られることは明らかである。
(実施の形態6)
本実施の形態では、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)において考慮されるべき、補助パターンの形成条件と、レイアウトパターンの製造精度要求との関係について示す。図16は、図15に示すレイアウトパターン群に対し、比較的製造精度要求の高いレイアウトパターンと同一のマスクに分配される補助パターンを加えた例を示す模式図である。比較的製造精度要求の高いレイアウトパターンLP31と、比較的製造精度要求の低いレイアウトパターンLP32とは、異なるマスクに分配されることにより、製造不可能な距離D31を回避している。また、レイアウトパターンLP31と製造上好ましい距離D32の間隔を有するように、レイアウトパターンLP31に対する補助パターンSP31を生成している。
つまり、補助パターンSP31は、レイアウトパターン群LPG3において製造精度要求が相対的に低いレイアウトパターンLP32に重なるように、製造精度要求が相対的に高いレイアウトパターンLP31が形成されたマスクと同一のマスクに、形成されている。これにより、製造不可能距離D31を回避しながら、製造上好ましい距離D32を確保することが可能となる。したがって、製造を容易にし、歩留りを向上させることができる。分配の数を2より大きくする場合に適用しても、同様の効果が得られることは明らかである。
レイアウトパターンLP31に対する補助パターンとしては、非解像サイズの補助パターンを使用することも可能であり、実施の形態3および4のように、解像するが後のプロセスで消滅するサイズの補助パターンを使用することも可能である。また、本実施の形態のように、解像し、ウェハ上に痕跡が残る補助パターンSP31を配置することも可能である。同様にレイアウトパターンLP32に対する補助パターンを、レイアウトパターンLP31の領域に配置することも可能である。しかし、補助パターンの影響が最終的なウェハ上のパターンに影響を及ぼす場合は、本実施の形態のように、比較的製造要求精度が低いレイアウトパターンLP32上に重なるように、レイアウトパターンLP31に対する補助パターンSP31のみを生成することが有効である。
(実施の形態7)
本実施の形態では、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)において考慮されるべき、レイアウトパターンの分割、分配条件と、レイアウトパターンの製造精度要求との関係の他の例について示す。図17は、実施の形態7のレイアウトパターン群について示す模式図である。図17(a)に示すように、レイアウトパターン群LPG4は、レイアウトパターンLP41、LP42およびLP43によって構成されている。レイアウトパターンLP41は逆U字形に形成されている。レイアウトパターンLP42、LP43は、レイアウトパターンLP41のU字形によって囲まれるように、配置されている。レイアウトパターンLP41とLP42との間、LP42とLP43との間、LP43とLP41との間の距離は、それぞれレイアウトパターンを分離して製造不可能な距離D41である。
製造不可能距離D41を回避するためには、レイアウトパターンLP41を分割できればよいが、本実施の形態では、レイアウトパターンLP41の製造精度要求が高く、レイアウトパターンLP41を分割することができないものとする。また、レイアウトパターンLP42、LP43は、比較的製造精度要求が低く、分割可能であるとする。一般に、十分に長いレイアウトパターンが隣接するレイアウトパターンに対し製造不可能距離D41にあり、製造することができない場合でも、当該レイアウトパターンの、隣接するレイアウトパターンに対向する辺の長さを短くすれば、製造可能である。本実施の形態は、これを利用した例である。ここで、注目するレイアウトパターンの、長手方向の辺をエッジ部と称し、その長さをエッジ長と称する。
つまり、レイアウトパターンLP42、LP43は、レイアウトパターンLP41に対して、全体として製造不可能である位置に配置されている。しかし、図17(b)に示すように、レイアウトパターンLP42、LP43は、LP44およびLP45に分割されている。分割されたレイアウトパターンLP44、LP45のエッジ長は、距離D42である。エッジ長が距離D42であるレイアウトパターンは、隣接するレイアウトパターンとの間隔が距離D41であれば、分離して製造可能であるものとする。つまり、レイアウトパターンLP44、45のエッジ長は、隣接するレイアウトパターンLP41に対して距離D41の距離にあっても、製造可能なエッジ長である。レイアウトパターンLP42、LP43は、レイアウトパターンLP41に対して、製造可能なエッジ長になるように、分割されている。
以上のように、十分に長いエッジ長を有するレイアウトパターンLP42、43が、レイアウトパターンLP41に近接した場合に製造不可能である距離D41に対して、その距離D41でも製造可能であるエッジ長(距離D42)になるようにレイアウトパターンLP42、LP43を分割、分配することができる。これにより、距離D41で近接しても、レイアウトパターンLP44、45の製造が可能となり、また、歩留りが向上する。分配の数を2より大きくする場合に適用しても、同様の効果が得られることは明らかである。
(実施の形態8)
本実施の形態では、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)において、図17(a)に示すレイアウトパターン群LPG4を用いる場合の他の例について示す。図18は、レイアウトパターン上にホールパターンが形成された場合の分割の例を示す模式図である。実施の形態7において説明した通り、図18に示す各レイアウトパターン間の距離は、それぞれレイアウトパターンを分離して製造不可能な距離である。この場合、U字形レイアウトパターンを分割することによって、製造不可能距離D41を回避することができる。
図18に示すように、U字形レイアウトパターン上には、下層レイアウトパターンと配線に接続されるホールパターンHPが形成されている。ホールパターンHPと配線パターンとは、デュアルダマシン法によって形成することができる。
ここで、レイアウトパターンを分割した場合、分割した近傍のレイアウトパターンが合わせズレにより、若干太くなる場合、細くなる場合が考えられる。このような場合には、図18に示すように、ホールパターンHPの近傍において、選択的にU字形レイアウトパターンを分割しレイアウトパターンLP46、LP47とする。これにより、接続部で配線が太くなる場合は、ホールパターンHPとレイアウトパターンとの接続状態をより向上させることができ、逆に接続部で配線細りが起こる場合は、デュアルダマシン工程のために断線することなく、歩留りを向上させることができる。ホールパターンがU字形レイアウトパターンに形成されていない場合に適用しても、同様の効果が得られることは明らかである。
(実施の形態9)
本実施の形態では、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)において、複数のレイアウトパターンを分配せず、同一のマスク上に形成するための手法について述べる。図19は、実施の形態9の設計レイアウトパターンを示す模式図である。図19に示すように、設計レイアウトパターンであるレイアウトパターン群LPG5は、レイアウトパターンLP51、LP52、LP53によって、構成されている。レイアウトパターンLP51とLP52との間、LP52とLP53との間の距離は、それぞれ距離D51、D52である。
図20は、隣接するレイアウトパターンを分配しない手法を示す模式図である。図19に示す設計レイアウトパターンを、図20(a)に示すように、レイアウトパターンLP51およびLP52によって構成されるレイアウトパターン群LPG5aと、レイアウトパターンLP53によって構成されるレイアウトパターン群LPG5bとに分配する。すなわち、隣接するレイアウトパターンLP51およびLP52は、分配されておらず、同一のマスクに形成されている。このような分配方法は、次のようにして可能である。
つまり、図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)において、図20(b)に示すように、レイアウトパターンLP51およびLP52の両方に接触または重複を持つように、これらの間に仮想的なレイアウトパターンVLPを生成する。これにより、レイアウトパターンLP51およびLP52は仮想的に接続される。レイアウトパターンLP51およびLP52が仮想的に接続された後に、レイアウトパターン群の分配が行われるが、仮想的に接続されたレイアウトパターンLP51およびLP52は、仮想的に1つのレイアウトパターンとして扱われる。そのため、レイアウトパターンLP51とLP52とは、異なるマスクに分配されることはない。また、分割を行なう際に、仮想的なレイアウトパターンVLP、ならびに、仮想的なレイアウトパターンVLPが接しているレイアウトパターンLP51およびLP52を、分割しないようにする。このようにすれば、レイアウトパターンLP51およびLP52の分配を防ぐことが可能である。
図21は、隣接しないレイアウトパターンを分配しない手法を示す模式図である。図19に示す設計レイアウトパターンを、図21(a)に示すように、レイアウトパターンLP51およびLP53によって構成されるレイアウトパターン群LPG5cと、レイアウトパターンLP52によって構成されるレイアウトパターン群LPG5dとに分配する。すなわち、隣接しないレイアウトパターンLP51およびLP53は、分配されておらず、同一のマスクに形成されている。このような分配方法は、次のようにして可能である。
レイアウトパターンLP51およびLP53を、図20(b)のような仮想レイアウトパターンVLPで接続すると、レイアウトパターンLP52を含む3つのレイアウトパターンが仮想レイアウトパターンVLPで接続され、レイアウトパターンLP51とLP52、およびLP52とLP53を、別のマスクに分配することができない。
これに対しては、図21(b)に示すように、レイアウトパターンLP51およびLP53の両方に接触または重複を持つように、これらの間に仮想的なパスVPを生成する(または、レイアウトパターンLP51およびLP53が接続されていると認識されるように、内部的に同一のレイアウトパターンIDを振り当てる)。仮想的なパスVPは、仮想的なレイアウトパターンVLPとは異なり、両端の座標と、両端にあるレイアウトパターンが接続されていることのみを示し、仮想的なパスVPが成す線分がいかなるレイアウトパターンと交差しても、これを考慮しないものとする。
これにより、レイアウトパターンLP51およびLP53は仮想的に接続される。その後にレイアウトパターン群の分配が行われるが、仮想的に接続されたレイアウトパターンLP51およびLP53は、仮想的に1つのレイアウトパターンとして扱われる。そのため、レイアウトパターンLP51とLP53とは、異なるマスクに分配されることはない。また、分割を行なう際に、仮想的なパスVPが接しているレイアウトパターンLP51およびLP53を分割しないようにする。このようにすれば、隣接しないレイアウトパターンLP51およびLP53の分配を防ぐことが可能である。
以上のように、隣接する、または隣接しない複数のレイアウトパターンを仮想的に接続したと仮定して、レイアウトパターン群を複数枚のマスクに分配するために、レイアウトパターンの分配を抑制することが可能となる。これにより、製造が容易となり、歩留りが向上する。分配の数を2より大きくする場合に適用しても、同様の効果が得られることは明らかである。
(実施の形態10)
本実施の形態では、図4に示す分割線候補生成工程(SDS7)において、レイアウトパターンを分割する分割線の候補を生成し、さらに図4に示す分割、分配条件決定工程(SDS8)において、分割線を決定する方法について述べる。レイアウトパターンは分割線において分割されるが、分割線の位置は、分割されるレイアウトパターンに隣接する他のレイアウトパターンの配置に応じて、設定することができる。
図22は、隣接するレイアウトパターンの辺からの距離に応じて分割線を探索する起点を設定する方法を説明する模式図である。図22に示すように、レイアウトパターンLP61、LP62に対して、製造不可能であるレイアウトパターン間隔は、距離D61である。レイアウトパターンLP61およびLP62の対向する辺から、距離D61分離れた位置を示すのが、破線SL61およびSL62である。破線SL61およびSL62と、レイアウトパターンLP61およびLP62の辺との交点を、分割線探索の起点である分割点SM61とする。これにより、分割線候補の数を限定することができるので、分割線の選択のための計算処理に要する負荷を軽減することが可能である。
図23は、図22に示す分割線を探索する起点の設定方法に、製造不可能なパターンサイズD62を加えた模式図である。製造不可能なパターンサイズよりも小さいサイズとなるようにレイアウトパターンを分割しても、分割された後のレイアウトパターンを製造できないため、そのように分割することは望ましくない。
このような場合には、図23に示すように、破線SL62とレイアウトパターンLP62の辺との交点には、分割線候補である分割点は設けない。これにより、製造不可能なパターンサイズを生じる分割線を分割線候補から除去し、分割線候補の数を限定することができるので、分割線の選択のための計算処理に要する負荷をより軽減することが可能である。
図24は、レイアウトパターン種およびサイズ毎の、分割線を探索する起点を設定する方法を説明する模式図である。製造不可能なパターンの距離およびサイズはレイアウトパターン種(ライン端、エッジ部など)やレイアウトパターンのサイズにより異なる。そのため、これらに応じて分割線の候補を設けることにより、図23を用いて説明した方法では消滅する分割線を残し、分割の効果を高めることが可能である。このような方法は、次のようにして可能である。ここで、注目するレイアウトパターンの矩形の短手方向の辺をライン端と称し、長手方向の辺をエッジ部と称する。
図24に示すように、レイアウトパターンLP63のライン端とレイアウトパターンLP64のエッジ部とが近接している。そのため、距離D62にある破線SL63およびSL64と、レイアウトパターンLP63およびLP64の辺との交点に、分割線候補(分割点SM62)を設ける。一方、レイアウトパターンLP64とLP65は、互いのエッジ部同士が対向するように近接している。そのため、レイアウトパターンLP64およびLP65のエッジ部から、距離D62とは異なる、たとえばより大きい距離D63にある、破線SL65およびSL66と、レイアウトパターンLP64およびLP65の辺との交点に、分割線候補を設ける。さらに、レイアウトパターンLP63とLP66は、互いのライン端同士が対向するように近接している。そのため、レイアウトパターンLP63およびLP66のライン端から、上記の距離D62、D63とは異なる、たとえばD62およびD63より小さい距離D64にある破線SL67およびSL68と、レイアウトパターンLP63およびLP66の辺との交点に、分割線候補を設ける。これにより、分割の効果を高めることが可能である。
また、分割点を、別のマスクに形成されたレイアウトパターンを参照して配置したり、別途作成した任意のレイアウトパターンと図24に示すレイアウトパターンLP63〜LP66との交点に配置したりすることにより、より重要な位置に数を限定して分割点を配置することが可能である。さらに、条件により、分割点毎にこれを用いるかどうかの要否を指定することや、分割点毎にこれを用いるかどうかのコスト関数の重みをつけることにより、分割線の導入を制御することが可能である。
分割線の選択方法としては、リソグラフィシミュレーションを用いた方法や、微小図形のコストを最小化するアルゴリズム(特開平9−246158号公報参照)を、流用することが可能である。これらを流用する場合は、スペースが規定値以下である分割線の総長を最小化するように、コスト関数を決めるなどが考えられる。また、その際、規定値以下のスペースが連続する長さが別の規定値以下であればその分は分割線の総長に加えないことで、実際に問題とならない近接パターンの影響を下げたり、さらにはスペースを入力とする関数をスペースに沿って積分した値をコスト関数とすることも可能である。
これまでの各実施の形態において説明した通り、各実施の形態は、単独でも効果を有するが、他の実施の形態と組み合わせることにより、一層効果的となる。その際、複数の実施例を用いた場合の総合的な効果をコスト関数とし、これが最小または最大となるような解を求めることにより、組合せ解の最適値を求めることができ、効果が最大となる組合せを実施することが可能となる。また、いくつかの実施の形態は必須とし、それらを実施することを前提に他の実施の形態の効果をコスト関数で評価し、効果が最大となる組合せを実施することにより、必須の実施の形態の効果を得ながら、それ以外の効果を最大化することが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の半導体装置の製造方法およびマスクは、32nmノード以降のプロセスを用いたSoC(System on a Chip、装置(システム)の主要機能を1チップに搭載した集積回路)、メモリなどに、特に有利に適用され得る。
LP1〜LP4,LP11,LP12,LP21,LP22,LP31〜LP35,LP41〜LP47,LP51〜LP53,LP61〜LP66 レイアウトパターン、D1〜D5,D31,D32,D41,D42,D51,D52,D61〜D64 距離、LPG1〜LPG5,LPG5a〜LPG5d レイアウトパターン群、AP21〜AP23 ウェハ上で得られるパターン、SP22〜SP24,SP31 補助パターン、DP21 ダミーパターン、MK21,MK22 マスク、WF ウェハ、HP ホールパターン、VLP 仮想的なレイアウトパターン、VP 仮想的なパス、SL61〜SL68 破線、SM61,SM62 分割点。

Claims (10)

  1. ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程と、
    前記複数枚のマスクを用いて前記ダブルパターニングを行なう工程とを備え、
    前記複数枚のマスクを準備する工程は、前記複数枚のマスクを用いて形成されたエッチングマスクを用いたエッチング工程の特性に応じて、レイアウトパターンのサイズを考慮して、レイアウトパターン群を複数枚のマスクに分配する工程を含む、半導体装置の製造方法。
  2. 前記分配する工程では、隣接する前記レイアウトパターン間の距離または前記レイアウトパターンの幅の大小を基準として、前記レイアウトパターン群を複数枚のマスクに分配する、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程と、
    前記複数枚のマスクを用いて前記ダブルパターニングを行なう工程とを備え、
    前記マスクの少なくとも一枚には、レイアウトパターンに加えて、補助パターンが形成されており、
    前記補助パターンは、基板上に解像するとともに、前記補助パターンが解像した後の工程において、解像した前記補助パターンの痕跡が消滅するように、サイズおよび位置が決定されている、半導体装置の製造方法。
  4. ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程と、
    前記複数枚のマスクを用いて前記ダブルパターニングを行なう工程とを備え、
    前記マスクの少なくとも一枚には、レイアウトパターンに加えて、補助パターンが形成されており、
    前記補助パターンは、基板上に解像する大きさに形成されており、
    前記ダブルパターニングを行なう工程におけるn(nは2以上の整数)回目のパターニングでは、前記レイアウトパターンが、(n−k)(kはnよりも小さい自然数)回目のパターニングで形成された前記補助パターンの痕跡と重なる構造を形成するように、サイズおよび位置が決定されている、半導体装置の製造方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の半導体装置の製造方法に用いられる、マスク。
  6. ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程と、
    前記複数枚のマスクを用いて前記ダブルパターニングを行なう工程とを備え、
    前記複数枚のマスクを準備する工程は、レイアウトパターン群において製造精度要求が相対的に低いレイアウトパターンを分割する工程と、分割された前記レイアウトパターンを複数枚のマスクに分配する工程とを含む、半導体装置の製造方法。
  7. ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程と、
    前記複数枚のマスクを用いて前記ダブルパターニングを行なう工程とを備え、
    前記複数枚のマスクを準備する工程は、補助パターンを、レイアウトパターン群において製造精度要求が相対的に低いレイアウトパターンに重なるように、前記製造精度要求が相対的に高いレイアウトパターンが形成されたマスクに形成する工程を含む、半導体装置の製造方法。
  8. ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程と、
    前記複数枚のマスクを用いて前記ダブルパターニングを行なう工程とを備え、
    前記複数枚のマスクを準備する工程は、全体として製造不可能である位置に配置されているレイアウトパターンを、製造可能なエッジ長になるように分割する工程を含む、半導体装置の製造方法。
  9. ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程と、
    前記複数枚のマスクを用いて前記ダブルパターニングを行なう工程とを備え、
    前記複数枚のマスクを準備する工程は、複数のレイアウトパターンを仮想的に接続したと仮定して、レイアウトパターン群を複数枚のマスクに分配する工程とを含む、半導体装置の製造方法。
  10. ダブルパターニングを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記ダブルパターニングで用いる複数枚のマスクを準備する工程と、
    前記複数枚のマスクを用いて前記ダブルパターニングを行なう工程とを備え、
    前記複数枚のマスクを準備する工程は、レイアウトパターンを分割する工程を含み、
    前記レイアウトパターンを分割する分割線の位置は、前記レイアウトパターンに隣接する他のレイアウトパターンの配置に応じて設定される、半導体装置の製造方法。
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