JP2000208256A - 有機el表示装置の製造装置および製造方法 - Google Patents

有機el表示装置の製造装置および製造方法

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JP2000208256A
JP2000208256A JP11006875A JP687599A JP2000208256A JP 2000208256 A JP2000208256 A JP 2000208256A JP 11006875 A JP11006875 A JP 11006875A JP 687599 A JP687599 A JP 687599A JP 2000208256 A JP2000208256 A JP 2000208256A
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evaporation source
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JP11006875A
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Hiroshi Tanabe
宏 田辺
Tomoji Tokura
智司 戸倉
Hiroshi Yamamoto
洋 山本
Michio Arai
三千男 荒井
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TDK Corp
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TDK Corp
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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    • C23C14/06Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the coating material
    • C23C14/12Organic material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
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    • C23C14/54Controlling or regulating the coating process
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
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    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】様々な材料や、諸条件への対応が容易で、膜厚
分布の変動少なく、材料使用効率高く、成膜時の実用レ
ート大、有機EL表示装置を良効率、低価格で量産可能
な有機EL装置の製造装及び製造方法。 【解決手段】基板2と、この基板2を回転させる回転手
段と、蒸発源4とを有し、蒸発源4の開口部上の中心で
開口部よりL0 の距離の蒸気密度m0 に対する開口部の
中心線からの放射角θで開口部よりL離れた任意位置で
の蒸気密度mの比をm/m0 =(L0 /L)2 ・cos
nθとして近似値のn値が、3〜18であり、基板2に
対す蒸発源4の位置を、基板2の中央C/Lに対し、基
板中央から端部までの距離aの1.0〜2.0倍の位置
bに配置し、蒸発源4から基板への垂直距離cが、基板
中央から端部への距離aの1.0〜3.5倍で、基板面
が含まれる平面から蒸発源への垂線に対し、蒸発源の中
心線が1〜45度の角度θ1を有す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機EL表示装置の
製造装置に関し、詳しくは、加熱により有機EL表示装
置用の有機原料物質を蒸発させ、これを基板上の成膜領
域に堆積させることで薄膜を形成する蒸着法を用いた有
機EL表示装置の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜形成を行う基本技術の1つとして、
真空蒸着法が知られている。この真空蒸着法は、真空槽
内で蒸発源と成膜用基板を適当に組み合わせて、薄膜を
形成するものである。蒸発源を作る手段も様々考えられ
ており、例えば、Appled.Physics.Letter. Vol.68, No.
16, 15 April 1996 P2276〜2278に記載されているよう
な、比較的電気抵抗の高い金属容器(金属ボード)に電
流を流し、その発熱により原料を蒸発させるいわゆる抵
抗加熱蒸着法が知られている。また、原料に直接電子ビ
ームやレーザービームを照射し、そのエネルギーで原料
を蒸発させるいわゆる電子ビーム・レーザービーム蒸着
法等も知られている。中でも抵抗加熱を用いた成膜方法
(抵抗加熱蒸着法)は、成膜装置の構成が簡便であり、
低価格で良質の薄膜形成を実現できることから広く普及
している。
【0003】抵抗加熱蒸着法は、融点の高いタングステ
ン、タンタル、モリブデン等の金属材料を薄板状に加工
して、電気抵抗を高くした金属板から原料容器(金属ボ
ード)を作製し、その両端から直流電流を流し、その発
熱を用いて原料を蒸発させ、蒸発ガスを供給している。
発散したガスの一部が基板上に堆積し、薄膜が形成され
る。蒸発原料として使用できるものは、蒸気圧の比較的
高いものであれば何でも良いが、原料容器と容易に化学
反応するものは避ける必要がある。
【0004】このような抵抗加熱装置の場合、有機層へ
のダメージも少なく、有機層、陰電極等の有機EL素子
の構成薄膜を蒸着する装置として優れた面を有してい
る。しかし、このような真空蒸着装置で成膜できる基板
の大きさは、均一な膜厚を得ようとすると、100×1
00mmと比較的小型のものに限られていた。このため、
有機EL素子をマトリクス上に配置して、発光させる素
子を適宜選択して文字、キャラクター、イメージ像等を
構成し、これにより情報等を表示させる有機EL表示装
置等を量産しようとした場合、一度に製造できる表示装
置の数が少なく、生産効率が低い。また、製造可能な画
面の大きさも限られてしまい、有機EL表示装置の大画
面化への対応が困難であった。
【0005】一方、膜厚の変動を無視して成膜した場
合、ある程度の大きさの基板でも成膜可能であるが、特
性が安定せず、不良品率が多くなったり、一つの表示装
置内で輝度のバラツキや表示ムラが多くなったりして、
実用に耐えうる品質のものを得ることが困難であった。
【0006】また、金属ボートを用いた抵抗加熱装置の
場合、材料投入量が少なく、工業レベルでの実用性の点
で問題を有していた。
【0007】材料投入量を多くすることのできるセル型
蒸発源を使用した場合であっても、大面積で実用可能な
膜厚分布を得るには、基板を回転させた上で、基板の回
転半径より外側に蒸発源を配置し、蒸発源から基板まで
の垂直距離は、基板の中央から端部までの距離の2倍程
度にする必要があり、材料の使用効率が非常に低くなっ
てしまう。また、基板回転時の実用レートを大きくでき
ないという問題も有していた。
【0008】セル型蒸発源を用いた場合には、材料や蒸
発速度によりn値が変わってしまい、同一セル配置位置
で、様々なn値に対応することが困難であった。n値
は、セル型蒸発源のオリフィス形状を制御してある程度
制御することが可能であるが、特にホスト材料に対し、
0.1%から10%程度のゲスト材料を混合し蒸着させ
る場合には、例えば、図4に示すように、ホスト材料の
蒸着速度と、ゲスト材料の蒸着速度とが異なるため、オ
リフィス形状によって、両者のn値を近づけることが困
難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、比
較的大きな面積の基板に対応し、様々な材料や、蒸発条
件への対応が容易であり、膜厚分布の変動が少なく、材
料の使用効率が高く、成膜時の実用レートが大きく、有
機EL表示装置を効率よく、かつ低価格で量産すること
のできる有機EL表示装置の製造装置および製造方法を
実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の
(1)〜(4)の構成により実現される。 (1) 有機EL表示装置が形成される基板と、この基
板を回転させる回転手段と、蒸発源とを有し、前記蒸発
源の開口部上の中心で開口部よりL0 の距離における蒸
気密度m0 に対する開口部の中心線からの放射角θで開
口部より距離L離れた任意の位置での蒸気密度mの比を
m/m0 =(L0 /L)2 ・cosnθとして近似した
ときの値であるn値が、3〜18であって、前記基板に
対する蒸発源の位置を、基板の中央に対して、基板の中
央から基板の端部までの距離の1.0〜2.0倍の位置
に配置し、前記蒸発源の開口部から基板までの垂直距離
が、基板の中央から端部までの距離の1.0〜3.5倍
であり、前記基板面が含まれる平面から蒸発源に下ろし
た垂線に対し、蒸発源の中心線が1〜45度の角度を有
する有機EL表示装置の製造装置。 (2) 前記基板は最大長が200〜1000mmである
上記(1)の有機EL表示装置の製造装置。 (3) 形成される有機層の膜厚の膜厚分布が±10%
以内である上記(1)または(2)の有機EL表示装置
の製造装置。 (4) 有機EL表示装置が形成される基板を真空槽内
に配置し、蒸発源を、前記基板の中央に対して、基板の
中央から基板の端部までの距離の1.0〜2.0倍の位
置であって、前記蒸発源の開口部から基板までの垂直距
離が、基板の中央から端部までの距離の1.0〜3.5
倍である位置に配置し、前記蒸発源のn値を3〜18と
し、前記基板面が含まれる平面から蒸発源に下ろした垂
線に対し、蒸発源の中心線が1〜45度の角度を有する
ようにし、かつ前記基板を回転させて蒸着を行う有機E
L表示装置の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の有機EL表示装置の製造
装置は、有機EL表示装置が形成される基板と、この基
板を回転させるための回転手段と、蒸発源とを有し、前
記蒸発源の開口部上の中心で開口部よりL0 の距離にお
ける蒸気密度m0 に対する開口部の中心線からの放射角
θで開口部より距離L離れた任意の位置での蒸気密度m
の比をm/m0 =(L0 /L)2 ・cosnθとして近
似したときの値であるn値が、3〜18であって、前記
基板に対する蒸発源の位置を、基板の中央に対して、基
板の中央から基板の端部までの距離の1.0〜2.0倍
の位置に配置し、前記蒸発源の開口部から基板までの垂
直距離が、基板の中央から端部までの距離の1.0〜
3.5倍であり、前記基板面が含まれる平面から蒸発源
に下ろした垂線に対し、蒸発源の中心線が1〜45度の
角度を有するものである。このように、蒸発源の位置を
基板の中央から所定の位置に傾けて配置することによ
り、比較的大きな面積の基板に対し、広範囲のn値に対
応した均一な膜厚分布と、高い材料使用効率および実用
レートが得られる。
【0012】蒸発源としては、温度管理を正確に安定
して行うことができること。成膜レートが比較的早
く、量産化に対応できること。大板の基板に対応でき
るだけの原料を収納できること。有機EL表示装置の
各材料と容易に化学反応しないこと。原料を所定の蒸
気状態に安定して拡散しうること等の条件が要求され
る。従ってこれらの条件を満足しうるものであれば、特
に限定されるものではなく、種々の蒸発源を使用するこ
とが可能である。このような蒸発源として、クヌーセン
セル(Knudsen Cell:以下Kセルと呼ぶ場合がある)を
好ましく挙げることができる。クヌーセンセルは、蒸気
噴出口に所定の開口部を有するセルである。開口部の開
口径dと厚さtをパラメータとして、噴出口の上に立つ
蒸気密度の分布は、ローソクの炎状をなしており、co
nθの形で近似される。ここで、n値とは中心の蒸気
密度m0 に対する任意の位置での蒸気密度mの比m/m
0 をcosnθで近似したときの値である。d/tが小
さくなるにつれてnの値は大きくなり、炎の形は鋭くな
る。最極端のt=0の場合、n=1になり、開口部の上
に立つ球状の分布になる。これは開放された液面からの
蒸発に相当し、ラングミュア(Langmuir)蒸発と呼ばれ
る。
【0013】前記n値は、材料により異なり、また図4
に示すように蒸発速度によっても変化するが、d/t等
を制御してある程度規制することも可能である。このよ
うなn値としては、3〜18、好ましくは3〜15、特
に3〜12である。n値に一定の範囲を与えたのは、蒸
発源の開口部、つまりオリフィスから蒸発する蒸気は一
定ではなく、n値も変動するためで、この範囲のn値で
あれば問題なく動作する。n値が上記値より小さいと拡
散方向が広がりすぎて成膜効率が低下する。n値が上記
値より大きいと指向性が強くなり、大型の基板への対応
が困難になる。
【0014】蒸発源の位置は、基板の中央に対して、基
板の中央から基板の端部までの距離の1.0〜2.0
倍、好ましくは1.0〜1.8倍、特に1.1〜1.6
倍の位置に、また、蒸発源開口部から基板までの垂直距
離が、基板の中央から端部までの距離の1.0〜3.5
倍、好ましくは1.2〜3.0、特に1.4〜2.5倍
の位置に配置する。また、基板面が含まれる平面から蒸
発源に対して下ろした垂線に対して、蒸発源の開口面を
垂直に貫く中心線が1〜45度、好ましくは3〜30
度、特に5〜20度となるように基板側に傾けて配置す
る。このように、一定範囲のn値に対して、蒸発源の位
置を基板の中央から所定のオフセット離れた位置に傾け
て配置させることにより、均一な膜厚分布と、高い材料
使用効率および実用レートを得ることができ、特性の安
定した有機EL表示装置を得ることができる。
【0015】基板は、蒸着の際、回転手段により回転さ
れ蒸着される。このとき蒸発源を回転中心に向けて傾け
ることが好ましい。この場合、基板面に垂直に交差し、
基板の中央から端部までの距離の0〜0.5倍、好まし
くは0〜0.2倍の半径を有する円柱を想定した場合、
蒸発源の中心線がこの円柱と交差していることが好まし
い。さらには、蒸発源の中心線は、基板の回転中心と交
差していることが好ましい。
【0016】基板を回転させる回転手段としては、モー
タ、油圧回転機構等と、ギア、ベルト、プーリー等を組
み合わせた減速機構等を用いた公知の回転機構により構
成することができる。基板の回転数としては、1〜50
回/min 、特に2〜20回/min 程度が好ましい。
【0017】このように、基板を回転させながら蒸着す
ることにより、さらに大面積でも均一な膜厚分布と、高
い材料使用効率および実用レートを得ることができる。
【0018】蒸発源を傾けることにより、より小さい垂
直距離でも良好な膜厚分布を得ることが可能になる。上
述のように、蒸発源の開口部上の中心で開口部よりL0
の距離における蒸気密度m0 に対する開口部の中心線か
らの放射角θで開口部より距離L離れた任意の位置での
蒸気密度mの比は、 m/m0 =(L0 /L)2 ・(cosθ)n として近似することができる。垂直距離が小さくなるこ
とは距離Lを小さくすることにつながり、蒸発源からの
蒸発速度を一定に保ったままで、基板への堆積速度を大
きくすることができる。蒸発源からの蒸発速度を一定に
保ったままで、基板への堆積速度が大きくなるというこ
とは、蒸発源から蒸発した材料に対する基板に堆積する
材料の比である材料使用効率が高くなるということでも
ある。
【0019】より小さい垂直距離でも良好な膜厚分布を
得ることが可能になるということは、また、大きな面積
の基板に対応した装置を構築する際にも、装置サイズを
小さくできるメリットとなる。
【0020】また、基板の中央に対して、基板の中央か
ら基板の端部までの距離の1.0〜2.0倍の位置に配
置した蒸発源を、基板の中央側に傾けることにより、上
記の広がりを有効に活用することが可能となり、蒸発源
からの蒸発速度を一定に保ったままで、基板への堆積速
度を大きくし、材料使用効率を高くすることができる。
【0021】蒸発源は、上記範囲内であれば複数個を、
基板中心に対して同心円上に配置してもよい。
【0022】成膜された薄膜の膜厚分布は、好ましくは
±10%以内、特に9%以内、さらには8%以内が好ま
しい。膜厚分布が±10%を超えると有機EL表示装置
の特性が不安定となる。
【0023】本発明の装置により成膜される有機EL表
示装置を構成する素子の薄膜としては、ホール注入・輸
送層、発光および電子注入輸送層、電子注入電極、保護
層等が挙げられ、これらと同一組成、あるいは蒸着によ
り同一組成となる金属材料、合金、有機材料等が挙げら
れる。
【0024】電子注入電極材料は、低仕事関数の物質が
好ましく、例えば、K、Li、Na、Mg、La、C
e、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Z
n、Zr等の金属元素単体、または安定性を向上させる
ためにそれらを含む2成分、3成分の合金系を用いるこ
とが好ましい。合金系としては、例えばAg・Mg(A
g:0.1〜50at%)、Al・Li(Li:0.01
〜14at%、特に0.01〜12at%)、In・Mg
(Mg:50〜80at%)、Al・Ca(Ca:0.0
1〜20at%)等が挙げられる。電子注入電極層にはこ
れらの材料からなる薄膜、それらの2種類以上の多層薄
膜が用いられる。
【0025】保護層としては、金属材料、SiOX 等の
無機材料、テフロン等の有機材料等が挙げられる。
【0026】発光層には発光機能を有する化合物である
蛍光性物質が用いられる。このような蛍光性物質として
は、例えば、特開昭63−264692号公報に開示さ
れているような化合物、例えばキナクリドン、ルブレ
ン、スチリル系色素等の化合物から選択される少なくと
も1種が挙げられる。また、トリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム等の8−キノリノールまたはその誘導
体を配位子とする金属錯体色素などのキノリン誘導体、
テトラフェニルブタジエン、アントラセン、ペリレン、
コロネン、12−フタロペリノン誘導体等が挙げられ
る。さらには、特開平8−12600号公報(特願平6
−110569号)に記載のフェニルアントラセン誘導
体、特開平8−12969号公報(特願平6−1144
56号)に記載のテトラアリールエテン誘導体等を用い
ることができる。
【0027】また、それ自体で発光が可能なホスト物質
と組み合わせて使用することが好ましく、ドーパントと
しての使用が好ましい。このような場合の発光層におけ
る化合物の含有量は0.01〜10wt% 、さらには0.
1〜5wt% であることが好ましい。ホスト物質と組み合
わせて使用することによって、ホスト物質の発光波長特
性を変化させることができ、長波長に移行した発光が可
能になるとともに、素子の発光効率や安定性が向上す
る。
【0028】ホスト物質としては、キノリノラト錯体が
好ましく、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とするアルミニウム錯体が好ましい。このよう
なアルミニウム錯体としては、特開昭63−26469
2号、特開平3−255190号、特開平5−7073
3号、特開平5−258859号、特開平6−2158
74号等に開示されているものを挙げることができる。
【0029】具体的には、まず、トリス(8−キノリノ
ラト)アルミニウム、ビス(8−キノリノラト)マグネ
シウム、ビス(ベンゾ{f}−8−キノリノラト)亜
鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ムオキシド、トリス(8−キノリノラト)インジウム、
トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ム、8−キノリノラトリチウム、トリス(5−クロロ−
8−キノリノラト)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−
キノリノラト)カルシウム、5,7−ジクロル−8−キ
ノリノラトアルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−
8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、ポリ[亜
鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリニル)メ
タン]、等がある。
【0030】また、8−キノリノールないしその誘導体
のほかに他の配位子を有するアルミニウム錯体であって
もよく、このようなものとしては、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム(III)
、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−
クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(メタークレゾラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ
−クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル
−8−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノ
ラト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)(2,3−ジメチルフェノ
ラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キ
ノリノラト)(2,6−ジメチルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(3,4−ジメチルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,5−ジメ
チルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2,6−ジフェニルフェノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(2,4,6−トリフェニルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(2,3,6−トリメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,
3,5,6−テトラメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(1−ナ
フトラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)
(オルト−フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,
4−ジメチル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチル−8
−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4−エチ
ル−8−キノリノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キ
ノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウ
ム(III) 、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリ
ノラト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−6−トリフルオロメチル−8−キノ
リノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(III) 等が
ある。
【0031】このほか、ビス(2−メチル−8−キノリ
ノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス
(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)アルミニウム
(III) −μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キ
ノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス(4−エチル−
2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −
μ−オキソ−ビス(4−エチル−2−メチル−8−キノ
リノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4
−メトキシキノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オ
キソ−ビス(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(5−シアノ−2−メチル−
8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−
ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−5−トリフルオ
ロメチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ
−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル
−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 等であっても
よい。
【0032】このほかのホスト物質としては、特開平8
−12600号公報(特願平6−110569号)に記
載のフェニルアントラセン誘導体や特開平8−1296
9号公報(特願平6−114456号)に記載のテトラ
アリールエテン誘導体なども好ましい。
【0033】発光層は電子注入輸送層を兼ねたものであ
ってもよく、このような場合はトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム等を使用することが好ましい。これら
の蛍光性物質を蒸着すればよい。
【0034】電子注入輸送性の化合物としては、キノリ
ン誘導体、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とする金属錯体、特にトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム(Alq3 )を用いることが好まし
い。また、上記のフェニルアントラセン誘導体、テトラ
アリールエテン誘導体を用いるのも好ましい。
【0035】ホール注入輸送層用の化合物としては、強
い蛍光を持ったアミン誘導体、例えば上記のホール輸送
材料であるトリフェニルジアミン誘導体、さらにはスチ
リルアミン誘導体、芳香族縮合環を持つアミン誘導体を
用いるのが好ましい。
【0036】蒸着時の圧力は好ましくは1×10-8〜1
×10-5Torrで、蒸発源の加熱温度は、金属材料であれ
ば100〜1400℃、有機材料であれば100〜50
0℃程度が好ましい。
【0037】基板としては特に限定されるものではな
く、有機EL表示装置を構成する素子薄膜が積層可能な
ものであればよいが、発光した光を取り出す側の場合、
ガラスや石英、樹脂等の透明ないし半透明材料を用い
る。また、基板に色フィルター膜や蛍光性物質を含む色
変換膜、あるいは誘電体反射膜を用いて発光色をコント
ロールしてもよい。また、発光した光を取り出す側では
ない場合には、基板は透明でも不透明であってもよく、
不透明である場合にはセラミックス等を使用してもよ
い。
【0038】基板の大きさも特に限定されるものではな
いが、好ましくは最大長、特に対角長が200〜100
0mm、特に400〜700mmの範囲が好ましい。最大長
は200mm以下であっても問題ないが、特に200mm以
上の基板で均一な膜厚分布を得ることができ好ましい。
また、基板の大きさが1000mmを超えると成膜装置が
大型化し、成膜効率が低下し、膜厚制御が困難になって
くる。
【0039】次に、本発明の製造装置のより具体的な構
成について、図を参照しつつ説明する。図1は本発明装
置の基本構成を示す半裁断面図である。図において、本
発明の有機EL表示装置の製造装置は、基板2と、蒸発
源載置台3と、蒸発源4とを有する。図は基板2の中央
C/Lから右半分を示している。従って、蒸発源4は、
基板中央から端部までの距離aと、その2.0倍の距離
bとの間であって、蒸発源4の開口部24から基板2ま
での垂直距離cが、基板2の中央C/Lから端部までの
距離の1.0〜3.5倍である位置に配置されることに
なる。なお、蒸発源4の位置は、蒸発源4の開口部の中
心の位置とする。
【0040】また、基板面が含まれる平面から蒸発源4
に対して下ろした垂線l1に対して、蒸発源の開口面を
垂直に貫く中心線l2がθ2=1〜45度、好ましくは
3〜30度、特に5〜20度となるように基板2側に傾
けて配置している。
【0041】図2は、図1の装置を上方(基板側)より
見た平面図である。この例では、基板面に垂直に交差
し、基板の中央から端部までの距離の0〜0.5倍、好
ましくは0〜0.2倍の半径Rを有する円柱を想定し、
好ましくは蒸発源4の中心線l2がこの円柱と交差し、
より好ましくは基板の回転中心と交差するように配置し
ている。
【0042】図3は、本発明に好ましく使用される蒸発
源4のより具体的な構成を示した要部断面図である。図
において、蒸発源4は、外部ケース21と、断熱材22
と、るつぼ23と、開口部24と、材料25と、加熱手
段26と、温度検出手段27とを有する。
【0043】るつぼ23は蒸着される材料25と容易に
化学反応せず、所定の温度に耐えうるものが好ましく、
例えばパイロライティックボロンナイトライド(PB
N)、アルミナ等のセラミックス、石英等が挙げられ、
特にPBN等が好ましい。外部ケース21は、所定の強
度と耐腐食性等を備えたものであれば特に限定されるも
のではなく、下記断熱材22と同様のものの中から選択
すればよく、あるいはこれと兼用してもよく、例えばモ
リブデン等を好ましく用いることができる。断熱材22
は、熱反射性、耐熱性、耐腐食性等を有するものであれ
ばよく、モリブデン、タンタル、ステンレス(SUS3
16)、インコネル、カウウール、アスベスト等が挙げ
られる。
【0044】加熱手段26は所定の熱容量、反応性等を
備えたものであればよく、例えばタンタル線ヒータ、シ
ースヒータ等が挙げられる。加熱手段に26による加熱
温度は、好ましくは100〜1400℃程度、温度制御
の精度は、蒸発させる材料により異なるが、例えば10
00℃で±1℃、好ましくは±0.5℃程度である。温
度検出手段27は、るつぼ23中の材料25の温度を適
正に検出しうるものであればよく、例えば、白金−白金
ロジウム、タングステン−タングステンレニウム等の熱
電対等が挙げられる。
【0045】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明をより具体的に説
明する。 <実施例1>真空槽内に大きさ200mm×200mmの基
板を用意し、この基板の中央からの距離が140mmから
300mmまで蒸発源を移動させ、それぞれの位置で蒸着
を行い、得られた各蒸着膜について膜厚分布を測定し
た。このとき、基板は基板中央で水平に回転させ、蒸着
源の中心軸をこの基板の回転軸方向に向けるとともに、
基板平面から蒸発源に降ろした垂線に対して、蒸発源を
基板回転軸方向に15度傾けた。また、このときのn値
は3,6,9,12,15または18のいずれかの値と
し、蒸着材料にはAlq3 を用いた。基板から蒸発源開
口部までの垂直距離は、300mmとした。それぞれの位
置・それぞれのn値において、蒸発源の直上500mmの
位置における蒸着速度を1とした場合に、基板へ直接堆
積する材料の蒸着速度を相対的に求め、比較した。成膜
条件を表1に、その結果を表2に示す。
【0046】蒸発源を基板中央から220mmの位置に配
置したとき、n値が3〜18の全ての範囲にわたって、
±10%以下の膜厚分布が実現された。このときの相対
蒸着速度はn値によって異なるが、1.35(n=3)
〜0.88(n=9)〜0.53(n=18)であっ
た。
【0047】<実施例2>実施例1において、基板の大
きさ370mm×470mmとし、蒸発源の移動範囲を基板
の中央からの距離が280mmから400mmまでとし、基
板から蒸発源開口部までの垂直距離を500mmとした他
は、実施例1と同様にして成膜し、膜厚分布と相対蒸着
速度を測定した。成膜条件を表1に、その結果を表2に
示す。
【0048】蒸発源を基板中央から400mmの位置に配
置したとき、n値が3〜12の範囲にわたって、±10
%以下の膜厚分布が実現された。このときの相対蒸着速
度はn値によって異なるが、0.45(n=3)〜0.
35(n=6)〜0.28(n=9)〜0.23(n=
12)であった。
【0049】<実施例3>実施例2において、基板から
蒸発源開口部までの垂直距離を600mmとし、蒸発源の
傾きを10度とした他は、実施例2と同様にして成膜
し、膜厚分布と相対蒸着速度を測定した。成膜条件を表
1に、その結果を表2に示す。
【0050】蒸発源を基板中央から380mmの位置に配
置したとき、n値が3〜15の範囲にわたって、±10
%以下の膜厚分布が実現された。このときの相対蒸着速
度はn値によつて異なるが、0.37(n=3)〜0.
24(n=9)〜0.20(n=12)〜0.17(n
=15)であった。
【0051】<実施例4>実施例1において、基板の大
きさを550mm×650mmとし、蒸発源の移動範囲を基
板の中央からの距離が400mmから500mmまでとし、
基板から蒸発源開口部までの垂直距離を700mmとし、
蒸発源の傾きを10度とした他は、実施例1と同様にし
て成腹し、膜厚分布と相対蒸着速度を測定した。成膜条
件を表1に、その結果を表2に示す。
【0052】蒸発源を基板中央から500mmの位置に配
置したとき、n値が3〜12の範囲にわたって、±10
%以下の膜厚分布が実現された。このときの相対蒸着速
度はn値によって異なるが、0.24(n=3)〜0.
18(n=6)〜0.11(n=12)であった。
【0053】<比較例1>実施例1において、蒸発源の
傾きを0度とした他は、実施例1と同様に成膜し、膜厚
分布と相対蒸着速度を測定した。成膜条件を表1に、そ
の結果を表2に示す。
【0054】±10%以下の膜厚分布を実現できるn値
の範囲は、実施例1より狭く、蒸発源を基板中央から1
60mmの位置に配置したとき、n値が3〜9の範囲にわ
たって、±10%以下の膜厚分布が実現されるにとどま
った。このときの相対蒸着速度はn値によって異なる
が、1.35(n=3)〜0.73(n=9)〜0.3
9(n=18)であり、実施例1で得られた相対蒸着速
度と比較して、n=9,18での蒸着速度が著しく低下
していた。
【0055】<比較例2>実施例1において、蒸発源の
傾きを0度とし、基板から蒸発源開口部までの垂直距離
を400mmとした他は、実施例1と同様に成膜し、膜厚
分布と相対蒸着速度を測定した。成膜条件を表1に、そ
の結果を表2に示す。
【0056】蒸着源を基板中央から160mmの位置に配
置したとき、実施例1と同様に、n値が3〜18の全て
の範囲にわたって、±10%以下の膜厚分布が実現され
たが、そのときの相対蒸着速度は、0.98(n=3)
〜0.63(n=9)〜0.38(n=18)であり、
実施例1で得られた相対蒸着速度の71〜73%程度に
とどまった。
【0057】<比較例3>実施例2において、蒸発源の
傾きを0度とした他は、実施例2と同様に成膜し、膜厚
分布と相対蒸着速度を測定した。成膜条件を表1に、そ
の結果を表2に示す。
【0058】±10%以下の膜厚分布を実現できるn値
の範囲は、実施例2より狭く、蒸発源を基板中央から3
00mm〜340mmの位置に配置したとき、n値が3〜6
の範囲にわたって、±10%以下の膜厚分布が実現され
るにとどまった。このときの相対蒸着速度はn値によっ
て異なるが、蒸発源を300mmに配置した場合が総じて
大きく、0.44(n=3)〜0.30(n=6)〜
0.16(n=12)であり、実施例2で得られた相対
蒸着速度と比較し、特にn=6〜12での低下が大きか
った。
【0059】<比較例4>実施例3において、蒸発滞の
傾きを0度とした他は、実施例3と同様に成度し、膜厚
分布と相対蒸着速度を測定した。成膜条件を表1に、そ
の結果を表2に示す。
【0060】±10%以下の膜厚分布を実現できるn値
の範囲は、実施例3より狭く、蒸着を基板中央から30
0mmの位置に配置したとき、n値が3〜12の範囲にわ
たって、±10%以下の膜厚分布が実現されるにとどま
った。このときの相対蒸着速度はn値によって異なる
が、0.37(n=3)〜0.21(n=9)〜0.1
6(n=12)〜0.13(n=15)であり、実施例
2で得られた相対蒸着速度の70〜82%にとどまり、
実施例3で得られた相対蒸着速度と比較して、n=9〜
15と、高い側でより大きく低下した。
【0061】<比較例5>実施例4において、蒸発源の
傾きを0度とした他は、実施例4同様に成膜し、膜厚分
布と相対蒸着速度を測定した。成膜条件を表1に、その
結果を表2に示す。
【0062】±10%以下の膜厚分布を実現できるn値
の範囲は、実施例4より狭く、蒸発源を基板中央から4
20mm〜480mmの位置に配置したとき、n値が3〜6
の範囲にわたって、±10%以下の膜厚分布が実現され
るにとどまった。このときの相対蒸着速度はn値によっ
て異なるが、蒸発源を420mmに配置した場合が総じて
大きく、0.23(n=3)〜0.15(n=6)〜
0.08(n=12)であり、実施例4で得られた相対
蒸着速度と比較して、特にn=6〜12での低下が大き
かった。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、比較的大
きな面積の基板に対応し、様々な材料や、蒸発条件への
対応が容易であり、膜厚分布の変動が少なく、材料の使
用効率が高く、成膜時の実用レートが大きく、有機EL
表示装置を効率よく、かつ低価格で量産することのでき
る有機EL表示装置の製造装置および製造方法を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の概略構成を示す半裁断面図であ
る。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本発明の装置に好ましく使用されるクヌードセ
ンセルの要部断面図である。
【図4】蒸着速度とn値との関係を示したグラフである
(Alq3 使用)。
【符号の説明】
2 基板 3 蒸発源載置台 4 蒸発源 21 外部ケース 22 断熱材 23 るつぼ 24 開口部 25 材料 26 加熱手段 27 温度測定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 洋 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 荒井 三千男 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB03 AB18 DA00 DB03 EB00 FA01 FA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機EL表示装置が形成される基板と、
    この基板を回転させる回転手段と、蒸発源とを有し、 前記蒸発源の開口部上の中心で開口部よりL0 の距離に
    おける蒸気密度m0 に対する開口部の中心線からの放射
    角θで開口部より距離L離れた任意の位置での蒸気密度
    mの比をm/m0 =(L0 /L)2 ・cosnθとして
    近似したときの値であるn値が、3〜18であって、 前記基板に対する蒸発源の位置を、基板の中央に対し
    て、 基板の中央から基板の端部までの距離の1.0〜2.0
    倍の位置に配置し、 前記蒸発源の開口部から基板までの垂直距離が、基板の
    中央から端部までの距離の1.0〜3.5倍であり、 前記基板面が含まれる平面から蒸発源に下ろした垂線に
    対し、蒸発源の中心線が1〜45度の角度を有する有機
    EL表示装置の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記基板は最大長が200〜1000mm
    である請求項1の有機EL表示装置の製造装置。
  3. 【請求項3】 形成される有機層の膜厚の膜厚分布が±
    10%以内である請求項1または2の有機EL表示装置
    の製造装置。
  4. 【請求項4】 有機EL表示装置が形成される基板を真
    空槽内に配置し、 蒸発源を、前記基板の中央に対して、基板の中央から基
    板の端部までの距離の1.0〜2.0倍の位置であっ
    て、 前記蒸発源の開口部から基板までの垂直距離が、基板の
    中央から端部までの距離の1.0〜3.5倍である位置
    に配置し、 前記蒸発源のn値を3〜18とし、 前記基板面が含まれる平面から蒸発源に下ろした垂線に
    対し、蒸発源の中心線が1〜45度の角度を有するよう
    にし、 かつ前記基板を回転させて蒸着を行う有機EL表示装置
    の製造方法。
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