JP2000205386A - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の制御装置

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JP2000205386A JP11005668A JP566899A JP2000205386A JP 2000205386 A JP2000205386 A JP 2000205386A JP 11005668 A JP11005668 A JP 11005668A JP 566899 A JP566899 A JP 566899A JP 2000205386 A JP2000205386 A JP 2000205386A
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Yoshikazu Tanaka
義和 田中
Toshinari Suzuki
俊成 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多段ダウン変速時において変速時間が短縮さ
れ且つ摩擦係合装置の耐久性が得られる車両用自動変速
機の制御装置を提供する。 【解決手段】 パワーオフ走行状態判定手段146によ
りパワーオフ走行状態であると判定されていないときに
多段ダウン変速判断が行われたことが多段ダウン変速判
定手段144により判定された場合には、多段ダウン変
速制御手段148により、自動変速機14がその第1の
ギヤ段からその第1のギヤ段と第2のギヤ段との間の中
間ギヤ段を経て第2のギヤ段へ順次ダウン変速させられ
る。また、パワーオフ走行状態判定手段146によりパ
ワーオフ走行状態であると判定されているときに多段ダ
ウン変速判断が行われた場合には、一挙にダウン変速し
てもそれほど大きなダウン変速時のエンジントルクおよ
びイナーシャトルクが発生しない場合であるから、多段
ダウン変速制御手段148により、第1のギヤ段から第
2のギヤ段へ直接ダウン変速させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用自動変速機
の変速段を自動的に切り換えるための制御装置に関し、
特に、それまで成立していた第1のギヤ段からそれより
も2段以上下段の第2のギヤ段へ自動変速機をダウン変
速させる多重ダウン変速判断が行われた時の変速ショッ
クを抑制し且つ変速時間を短縮する技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】走行レンジ毎に予め設定された変速線図
から実際の車速およびエンジン負荷(たとえばスロット
ル操作量或いはスロットル弁開度)に基づいて変速判断
が行われ、その変速判断による変速先のギヤ段が実現さ
れるように自動変速機に対して変速出力を行う制御装置
が知られている。そして、このような車両用自動変速機
の制御装置では、たとえば、Dレンジ走行中にシフトレ
バーがエンジンブレーキレンジへ操作されることによ
り、それまでのギヤ段よりも2段以上下のギヤ段へダウ
ン変速させる多段変速判断が行われる場合がある。
【0003】一般に、上記のような多段変速判断が行わ
れると、順番変速制御により自動変速機は途中のギヤ段
を介してダウン変速させられる。たとえば、第5速ギヤ
段からそれよりも2段下の第3速ギヤ段への多段変速指
令が出力されると、自動変速機では、第5速ギヤ段から
第4速ギヤ段への変速が一旦完了させられた後にその第
4速ギヤ段から第3ギヤ段への変速が行われる。たとえ
ば、特開平10−131778号公報に記載された車両
用自動変速機の制御装置がそれである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の車両用自動変速機の制御装置によれば、多段ダ
ウン変速判断が行われると、順番変速制御により自動変
速機は途中のギヤ段を介してダウン変速させられるの
で、全体として変速時間が長くなるという不都合が発生
する。これに対し、順番変速制御を行わないようにして
途中のギヤ段を飛び越して一挙にダウン変速させるよう
にする飛び越し変速制御を行うことが考えられる。しか
し、このような飛び越し変速制御では、パワーオン走行
時において、エンジントルクおよびイナーシャトルクが
過大となることから、ダウン変速に関与する摩擦係合装
置の耐久性が損なわれるという問題があった。特に、上
記多段ダウン変速時において入力系統も切り換えられる
形式の自動変速機である場合には、その入力切換のため
の摩擦係合装置の負担が過大となって上記の問題が顕著
となる。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、多段ダウン変速
時において変速時間が短縮され且つ摩擦係合装置の耐久
性が得られる車両用自動変速機の制御装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、手動ダウン変速操作
に関連してそれまで成立していた第1のギヤ段からそれ
よりも2段以上下段の第2のギヤ段へ自動変速機をダウ
ン変速させる多段ダウン変速判断が行われる形式の車両
用自動変速機の制御装置であって、(a) 車両がパワーオ
フ走行状態であるか否かを判定するパワーオフ走行状態
判定手段と、(b) そのパワーオフ走行状態判定手段によ
りパワーオフ走行状態であると判定されていないときに
前記多段ダウン変速判断が行われた場合には、前記自動
変速機を第1のギヤ段からその第1のギヤ段と第2のギ
ヤ段との間の中間ギヤ段を経て第2のギヤ段へ順次ダウ
ン変速させるが、前記パワーオフ走行状態判定手段によ
りパワーオフ走行状態であると判定されているときに前
記多段ダウン変速判断が行われた場合には、前記第1の
ギヤ段から第2のギヤ段へ直接ダウン変速させる多段ダ
ウン変速制御手段とを、含むことにある。
【0007】
【発明の効果】このようにすれば、パワーオフ走行状態
判定手段によりパワーオフ走行状態であると判定されて
いないときに前記多段ダウン変速判断が行われた場合に
は、すなわちパワーオン走行状態あるときに多段ダウン
変速判断が行われた場合には、多段ダウン変速制御手段
により、前記自動変速機がその第1のギヤ段からその第
1のギヤ段と第2のギヤ段との間の中間ギヤ段を経て第
2のギヤ段へ順次ダウン変速させられることから、ダウ
ン変速時のエンジントルクおよびイナーシャトルクの大
きさが抑制されるので、ダウン変速に関与する摩擦係合
装置の耐久性が損なわれることが好適に防止される。ま
た、パワーオフ走行状態判定手段によりパワーオフ走行
状態であると判定されているときに多段ダウン変速判断
が行われた場合には、一挙にダウン変速してもそれほど
大きなダウン変速時のエンジントルクおよびイナーシャ
トルクが発生しない場合であるから、多段ダウン変速制
御手段により、第1のギヤ段から第2のギヤ段へ直接ダ
ウン変速させられて変速時間が短縮され、変速応答性が
改善される。
【0008】
【発明の他の態様】ここで、好適には、(c) 前記自動変
速機の入力軸回転速度および出力軸回転速度に基づいて
前記多段ダウン変速における変速進行度を判定する変速
進行度判定手段と、(d) 前記多段ダウン変速判断が行わ
れてからの経過時間が予め設定された経過時間判定値を
越えたか否かを判定する経過時間判定手段と、(e) その
経過時間判定手段により前記多段ダウン変速判断が行わ
れてからの経過時間が予め設定された経過時間判定値を
越えたと判定されるまでは、前記変速進行度判定手段に
よる変速進行度の判定を禁止する禁止手段とを、さらに
含む。一般に、ダウン変速開始期間ではエンジントルク
およびイナーシャトルクが過渡的に発生して、回転速度
センサにより検出される自動変速機の入力軸回転速度或
いは出力軸回転速度が変動する性質があるが、上記のよ
うにすれば、経過時間判定手段により前記多段ダウン変
速判断が行われてからの経過時間が予め設定された経過
時間判定値を越えたと判定されるまでは、禁止手段によ
り、変速進行度判定手段による変速進行度の判定が禁止
されるので、回転速度センサにより検出される自動変速
機の入力軸回転速度或いは出力軸回転速度の変動に起因
して変速進行度判定手段による多段ダウン変速の変速進
行度の誤判定が好適に防止される。
【0009】また、好適には、前記多段ダウン変速判断
がそれまでのギヤ段から3段下のギヤ段へのダウン変速
判断である場合には、前記多段ダウン変速制御手段は、
パワーオフ走行状態判定手段によりパワーオフ走行状態
であると判定されていないときに多段ダウン変速判断が
行われた場合には、自動変速機をそれまでのギヤ段から
1段下のギヤ段を経て3段下のギヤ段へダウン変速させ
るが、パワーオフ走行状態判定手段によりパワーオフ走
行状態であると判定されているときに多段ダウン変速判
断が行われた場合には、自動変速機をそれまでのギヤ段
から2段下のギヤ段へ一挙にダウン変速させて後に3段
下のギヤ段へダウン変速させる。このようにすれば、3
段下のギヤ段への多段ダウン変速に際して、そのダウン
変速に関与する摩擦係合装置の耐久性が損なわれること
がない範囲で可及的に変速時間が短縮され、変速フィー
リングが改善される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0011】図1には、車両のエンジン10に連結され
るトルクコンバータ12、自動変速機14、差動歯車装
置16、上記自動変速機14の変速段を制御する油圧制
御装置すなわち油圧制御回路18、その油圧制御回路1
8を制御する変速用電子制御装置20等が示されてい
る。上記エンジン10から出力された動力は、上記トル
クコンバータ12、上記自動変速機14、上記差動歯車
装置16、左右の車軸22および24等を経て図示しな
い駆動輪へ伝達される。
【0012】上記トルクコンバータ12は、上記エンジ
ン10のクランク軸26に連結されたポンプ翼車28
と、上記自動変速機14の入力軸30に連結され且つ流
体を介してポンプ翼車28から動力が伝達されるタービ
ン翼車32と、一方向クラッチ34を介して位置固定の
ハウジング36に固定された固定翼車38と、ポンプ翼
車28およびタービン翼車32を図示しないダンパを介
して直結するロックアップクラッチ40とを備えてい
る。
【0013】上記自動変速機14は、前進4速、後進1
速のギヤ段が達成される多段変速機であり、上記入力軸
30と、一組のラビニヨ式遊星歯車装置44と、そのラ
ビニヨ式遊星歯車装置44のリングギヤ46とともに回
転するリングギヤ48と、エンジン10からの駆動力を
前記差動歯車装置16へ出力し或いはそのリングギヤ4
8と差動歯車装置16との間で動力を伝達する出力軸と
して機能するカウンタ軸50とを備えている。
【0014】上記ラビニヨ式遊星歯車装置44は、1組
のシングルピニオン遊星歯車装置52と1組のダブルピ
ニオン遊星歯車装置54とが、キャリヤ56と上記リン
グギヤ46とを共用して成るものである。上記シングル
ピニオン遊星歯車装置52は、サンギヤ58と上記キャ
リヤ56に取り付けられたプラネタリギヤ60と上記リ
ングギヤ46とにより構成されている。また、上記ダブ
ルピニオン遊星歯車54は、サンギヤ62と、相互に一
体的に結合され且つ上記キャリヤ56に回転可能な状態
で取り付けられた第1ピニオンギヤ64および第2ピニ
オンギヤ66とにより構成されている。
【0015】上記シングルピニオン遊星歯車装置52お
よび上記ダブルピニオン遊星歯車装置54の構成要素の
一部は互いに一体的に連結されるだけでなく、3つのク
ラッチC1,C2,C3によって互いに選択的に連結さ
れるようになっている。また、上記シングルピニオン遊
星歯車装置52および上記ダブルピニオン遊星歯車装置
54の構成要素の一部は、3つのブレーキB1,B2,
B3によって前記ハウジング36に選択的に連結され、
さらに、それらの構成要素の一部は2つの一方向クラッ
チF1,F2によってその回転方向により上記ハウジン
グ36と係合させられる。なお、前記トルクコンバータ
12および前記自動変速機14の上記カウンタ軸50以
外の部分は、上記入力軸30等の軸心に対して対称的に
構成されているため、図1においてはその軸心の下側を
省略して示してある。
【0016】油圧式摩擦係合装置である上記クラッチC
1,C2,C3、ブレーキB1,B2,B3は、例えば
多板式のクラッチや1本または巻付け方向が反対の2本
のバンドを備えたバンドブレーキ等にて構成され、前記
変速用電子制御装置20からの指令に従って作動する前
記油圧制御回路18によりそれ等の摩擦係合および係合
解除がそれぞれ制御されることにより、図2に示すよう
に変速比γ(=入力軸30の回転数/カウンタ軸50の
回転数)がそれぞれ異なる前進4段・後進1段の変速段
が得られる。図2の「1ST」、「2ND」、「3RD」、
「4TH」は、それぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギ
ヤ段,第3速ギヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記
変速比γは第1速ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従
って順次小さくなる。また、図2において、「P」、
「R」、「N」、「D」、「2」、「L」は、シフトレ
バー84の手動操作により択一的に選択されるパーキン
グ(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュートラル
(N)レンジ、ドライブ(D)レンジ、セカンド(2)
レンジ、ロー(L)レンジをそれぞれ示している。上記
PレンジおよびNレンジは車両を走行させないときに選
択される非走行レンジであり、Rレンジ、Dレンジ、2
レンジ、Lレンジは車両を後進或いは前進走行させるた
めの走行レンジである。また、2レンジ、Lレンジは、
車両の駆動力を高めるだけでなくエンジンブレーキを発
生させるため、エンジンブレーキレンジでもある。
【0017】また、図2において、○印は係合或いは作
動状態を示し、×印は開放或いは非作動状態を示してい
る。Dレンジにおける第4速ギヤ段と第3速ギヤ段との
間の変速は、2つの摩擦係合装置のうちの一方の開放作
動と他方の係合作動により実現される所謂クラッチツウ
クラッチ変速であって、たとえば第4速ギヤ段から第3
速ギヤ段への4→3ダウン変速は、クラッチC1の係合
作動とブレーキB1の開放作動とがオーバラップ状態ま
たはアンダーラップ状態で実行されることにより行われ
る。
【0018】上記油圧制御回路18は、上記自動変速機
14のギヤ段の制御等に使用される3つのソレノイド弁
SV1乃至SV3、後述のスロットル開度センサ76に
より検出されたスロットル開度TAに対応した大きさの
制御油圧PS を発生するリニアソレノイド弁SLT、た
とえば前記ロックアップクラッチ40の摩擦係合、その
摩擦係合の解除およびそのスリップ量等の制御のための
油圧を発生するリニヤソレノイド弁SLU、および油圧
制御回路18中の作動油の油温TOIL を検出する作動油
温検出装置として機能する油温センサ88等を備えてい
る。
【0019】前記変速用電子制御装置20は、CPU7
0、RAM72、ROM74、図示しない入出力インタ
ーフェースなどを含む所謂マイクロコンピュータであっ
て、それには、前記エンジン10の図示しない吸気配管
に設けられたスロットル弁の開度TAを検出するスロッ
トル開度センサ76、上記エンジン10の回転数NE
検出するエンジン回転数センサ78、前記タービン翼車
32の回転数NT すなわち入力軸30の回転数NINを検
出する入力軸回転数センサ80、前記カウンタ軸50の
回転数NC すなわち車速Vを検出する車速センサ82、
シフトレバー84の操作位置すなわちL、S、D、N、
R、Pレンジのいずれかを検出する操作位置センサ8
6、油圧制御回路18内の作動油温度を検出する油温セ
ンサ88から、スロットル開度TAを表す信号、エンジ
ン回転数NE (r.p.m.)を表す信号、入力軸回転数N
IN(r.p.m.)を表す信号、出力軸回転数NC (r.p.m.)すな
わち車速Vを表す信号、シフトレバー84の操作位置P
STを表す信号、油圧制御回路18内の作動油温度TOIL
を表す信号がそれぞれ供給される。上記変速用電子制御
装置20のCPU70は、予めROM74に記憶された
プログラムに従ってRAM72を用いつつ上記入力信号
を処理し、その処理結果に基づいて、たとえば、車両の
走行状態の検出、上記電磁開閉弁SV1乃至SV3、リ
ニヤソレノイド弁SLTおよびSLUの制御等を実行す
る。
【0020】図3は、上記油圧制御回路18の要部の構
成を概略説明する図である。図3において、元圧発生装
置90は、エンジン10によって回転駆動される油圧ポ
ンプ92から圧送される作動油の圧力をそのエンジン負
荷に応じた値に調圧したライン油圧PL を、各油圧式摩
擦係合装置C1、C2、C3、B1、B2、B3の元圧
としてシフト弁装置94などへ出力する。マニアル弁9
6は、シフトレバー84に対して機械的に連結されたも
のであり、そのシフトレバー84の走行レンジ選択操作
に応答して上記ライン油圧PL を切り換えることによ
り、選択された走行レンジに対応した油圧、たとえばR
レンジ圧、Dレンジ圧、2レンジ圧、Lレンジ圧をシフ
ト弁装置94へ出力する。また、電磁開閉弁SV1およ
びSV2は、専らギヤ段を選択するために前記変速用電
子制御装置20によって作動させられることにより、信
号圧をシフト弁装置94へ出力する。
【0021】上記シフト弁装置94は、マニアル弁96
からの走行レンジに対応した油圧と2つの第1電磁開閉
弁SV1および第2電磁開閉弁SV2からの油圧信号と
に基づいて変速時に切換作動させられる1−2シフト
弁、2−3シフト弁、3−4シフト弁などを備えてお
り、図2に示す作動に従って、各油圧式摩擦係合装置C
1、C2、C3、B1、B2、B3へ係合油圧を選択的
に供給する。それら油圧式摩擦係合装置C1、C2、C
3、B1、B2、B3のうち、クラッチC1、C2、C
3およびブレーキB1、B2には、それらの係合油圧す
なわち係合トルクの上昇を緩和するためのC1アキュム
レータAC1、C2アキュムレータAC2、C3アキュムレ
ータAC3、B1アキュムレータAB1、B2アキュムレー
タAB2がそれぞれ接続されている。上記C1アキュムレ
ータAC1およびB1アキュムレータA B1と、上記C2ア
キュムレータAC2、C3アキュムレータAC3、およびB
2アキュムレータAB2とには、変速用電子制御装置20
からの指令によって変化され得るライン油圧PL がその
アキュム背圧としてそれぞれ供給されており、変速過渡
期間内における各油圧式摩擦係合装置の係合油圧を調節
する変速過渡制御が行われるようになっている。
【0022】なお、上記シフト弁装置94とクラッチC
1およびC1アキュムレータAC1との間には、第3電磁
開閉弁SV3からの油圧信号およびブレーキB1の係合
圧P B1に基づいてそれらの間の流通抵抗を切り換えるこ
とにより車両状態に応じてクラッチC1の係合タイミン
グまたは解放タイミングを調節するための、オリフィス
を備えた複数の油路とそれら複数の油路を切り換える油
路切換弁とを備えたオリフィス切換弁装置98が、設け
られている。
【0023】図4は、前記油圧制御回路18のうち、前
記クラッチC1や前記ブレーキB1等に供給される作動
油の元圧であるライン油圧PL を発生させる元圧発生装
置90を詳しく説明する図である。図4において、エン
ジン10によって回転駆動されることにより油圧ポンプ
92は、還流した作動油をストレーナ100を介して吸
引することによりライン圧調圧弁102へ圧送する。
【0024】ライン圧調圧弁102は、プランジャ11
0と、そのプランジャ110に当接した状態で軸方向の
移動可能に設けられて入力ポートbと出力ポートdとの
間を開閉するスプール弁子112と、そのスプール弁子
112をばね受板114を介して閉弁方向に付勢するス
プリング116とを備えており、その入力ポートbに供
給される前記油圧ポンプ92からの作動油の油圧を、リ
ニヤソレノイド弁SLTから上記入力ポートaに供給さ
れる制御油圧PS に基づいて、エンジン10の負荷すな
わち自動変速機14の入力トルクに対応した大きさのラ
イン油圧PL に調圧する。上記ライン圧調圧弁102の
入力ポートcには、上記入力ポートbの油圧がフィード
バック油圧として供給されている。上記スプリング11
6の付勢力をWREG 、上記スプール弁子112のランド
118の環状の受圧面の面積をA REG1、上記スプール弁
子112を出力ポートdの閉弁方向に付勢するプランジ
ャ110の受圧面の面積をAREG2とすれば、上記ライン
油圧PL は次式(1)で表される。ここで、(1)式
は、上記ライン油圧PL が上記制御油圧PS に比例して
発生させられることを示している。制御油圧PS がエン
ジン負荷或いは自動変速機14の入力トルクTINの大き
さを表す通常の場合には、上記ライン油圧PLは、油圧
式摩擦係合装置のすべりが発生しない範囲で必要且つ充
分な値となるようなエンジン負荷或いは自動変速機14
の入力トルクTINの大きさに対応した大きさとなる通常
の調圧値に調圧されている。
【0025】
【数1】 PL =(AREG2/AREG1)・PS +WREG /AREG1 ・・・(1)
【0026】上記リニアソレノイド弁SLTは、その入
力ポートaと出力ポートbとの間を開閉するスプール弁
子120と、そのスプール弁子120を開弁方向に付勢
するスプリング122とを備えている。上記入力ポート
aには、一定圧PSOL が供給され、その一定圧PSOL
変速用電子制御装置20からリニアソレノイドSSLT
出力される励磁電流に対応して調圧された油圧として前
記制御油圧PS が出力ポートbにおいて発生させられ
る。上記リニアソレノイドSSLT の励磁電流に応じて上
記スプール弁子120を上記出力ポートbの閉弁方向へ
付勢する付勢力をFI 、上記スプリング122の付勢力
をWSLT 、スプール弁子120のランド124の環状の
受圧面の面積をASLT とすると、上記ランド124とラ
ンド126との間の油室128と上記出力ポートbとは
油路130によって連通させられていて、ランド124
の環状の受圧面に作用する油圧は上記制御油圧PS とな
っているので、上記制御油圧PS は式(2)で表され
る。
【0027】
【数2】 PS =WSLT /ASLT −FI /ASLT ・・・(2)
【0028】図4において、減圧弁132は、入力ポー
トaと出力ポートbとの間を開閉するスプール弁子13
6と、そのスプール弁子136を開弁方向に付勢するス
プリング138とを備え、その入力ポートaに供給され
る上記ライン油圧PL を、上記一定圧PSOL に調圧して
その出力ポートbに発生させ、上記リニヤソレノイド弁
SLT、前記リニヤソレノイド弁SLUなどへ供給す
る。上記減圧弁132の入力ポートcには、上記出力ポ
ートbの油圧がフィードバック油圧として供給されてい
る。上記一定圧PSOL は、上記スプール弁子136の上
記入力ポートcに連通する受圧面積をAMOD 、上記スプ
リング138の付勢力をWMOD とすれば、式(3)で表
される一定圧となる。
【0029】
【数3】PSOL =WMOD /AMOD ・・・(3)
【0030】図5は、前記変速用電子制御装置20の制
御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図5
において、変速点制御手段142は、走行レンジに対応
して予め選択された変速線図から実際の車速Vとスロッ
トル開度TA、燃料噴射量F、吸入空気量Q、アクセル
ペダル操作量などのエンジン負荷とに基づいて自動変速
機14の変速判断を行う。たとえば、車速Vを表す車速
軸とエンジン負荷を表すエンジン負荷軸とから成る二次
元座標において、実際の車速Vとエンジン負荷とを表す
点がいずれのギヤ段領域へ入ったかに基づいて変速判断
を行う。
【0031】多段ダウン変速判定手段144は、上記変
速点制御手段142により、それまでのギヤ段から2段
以上下のギヤ段への多段ダウン変速が判断されたか否か
を判定する。たとえば、第4速ギヤ段から2速ギヤ段或
いは1速ギヤ段へのダウン変速が判断されたか否かを、
上記変速点制御手段142の出力に基づいて判定する。
このような多段ダウン変速は、アクセルペダルが大きく
踏み込まれたときにも発生するが、パワーオフ走行で
は、第4速ギヤ段での走行時にシフトレバー84がDレ
ンジから2またはLレンジへ操作されたときに発生す
る。また、パワーオフ走行状態判定手段146は、車両
のパワーオフ走行状態すなわちエンジンブレーキ走行の
ような車両の惰行走行状態或いは減速走行状態換言すれ
ばエンジン10から駆動輪へ向かって負のトルクが伝達
される状態を、たとえばスロットル弁開度TAが零であ
ることに基づいて判定する。
【0032】多段ダウン変速制御手段148は、上記パ
ワーオフ走行状態判定手段146によりパワーオフ走行
状態であると判定されていないときに前記多段ダウン変
速判定手段144により多段ダウン変速が判定された場
合には、自動変速機14をそれまでの第1のギヤ段から
その第1のギヤ段と第2のギヤ段との間の中間ギヤ段を
経て第2のギヤ段へ順次ダウン変速させるが、上記パワ
ーオフ走行状態判定手段146によりパワーオフ走行状
態であると判定されているときに前記多段ダウン変速判
定手段144により多段ダウン変速が判断された場合に
は、上記第1のギヤ段から第2のギヤ段へ直接ダウン変
速させる。たとえば、上記多段ダウン変速判断がそれま
でのギヤ段(たとえば第4速ギヤ段)から2段下のギヤ
段(たとえば第2速ギヤ段)へのダウン変速判断である
場合には、上記多段ダウン変速制御手段148は、パワ
ーオフ走行状態判定手段146によりパワーオフ走行状
態であると判定されていないときに多段ダウン変速判断
が行われた場合には、自動変速機14をそれまでのギヤ
段から1段下のギヤ段を経て2段下のギヤ段へダウン変
速(たとえば第4速→第3速→第2速)させるが、パワ
ーオフ走行状態判定手段146によりパワーオフ走行状
態であると判定されているときに多段ダウン変速判断が
行われた場合には、自動変速機14をそれまでのギヤ段
から2段下のギヤ段へ一挙にダウン変速(たとえば第4
速→第2速)させる。また、上記多段ダウン変速判断が
それまでのギヤ段(たとえば第4速ギヤ段)から3段下
のギヤ段(たとえば第1速ギヤ段)へのダウン変速判断
である場合には、上記多段ダウン変速制御手段148
は、パワーオフ走行状態判定手段146によりパワーオ
フ走行状態であると判定されていないときに多段ダウン
変速判断が行われた場合には、自動変速機14をそれま
でのギヤ段から1段下のギヤ段を経て3段下のギヤ段へ
ダウン変速(たとえば第4速→第3速→第1速)させる
が、パワーオフ走行状態判定手段146によりパワーオ
フ走行状態であると判定されているときに多段ダウン変
速判断が行われた場合には、自動変速機14をそれまで
のギヤ段から2段下のギヤ段へ一挙にダウン変速させて
後に3段下のギヤ段へダウン変速(たとえば第4速→第
2速→第1速)させる。
【0033】上記多段ダウン変速制御手段148は、自
動変速機14の入力軸回転速度NINおよび出力軸回転速
度NC に基づいて多段ダウン変速における変速進行度を
判定する変速進行度判定手段150と、前記多段ダウン
変速判断手段144による多段ダウン変速判断が行われ
てからの経過時間tK が予め設定された経過時間判定値
1 を越えたか否かを判定する経過時間判定手段152
と、その経過時間判定手段152により多段ダウン変速
判断が行われてからの経過時間tK が予め設定された経
過時間判定値t1 を越えたと判定されるまでは、上記変
速進行度判定手段150による変速進行度の判定を禁止
する禁止手段154とを含む。上記変速進行度判定手段
150は、たとえば4→2多段ダウン変速において第3
速ギヤ段の成立完了まで多段ダウン変速が進行したか否
かを、NIN≧NC ×γ3 −α(但し、γ3 は第3速ギヤ
段の変速比、αは50 r.p.m. 程度の値)が成立したか
否かに基づいて判定する。また、上記経過時間判定値t
1 は、ダウン変速開始に関連して変動する入力軸回転数
INや出力軸回転数NC が収束するまでの時間を予め実
験的に求めた値であって、150msec程度の値である。
【0034】以下、変速用電子制御装置20の制御作動
の要部を図6および図7を用いて説明する。図6は多段
ダウン変速制御ルーチンを示し、図7は4→3ダウン変
速中盤フラグ制御ルーチンを示している。
【0035】図6において、前記多段ダウン変速判定手
段144に対応するSA1では、第4速ギヤ段から第2
速ギヤ段或いは第1速ギヤ段への多段ダウン変速の判断
が行われたか否かが判断される。このSA1の判断が否
定された場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定さ
れた場合は、SA2においてシフトアウト(変速後のギ
ヤ段)を示すレジスタSFTOUT の内容が、変速点制御
手段142の出力である値、たとえば4→2ダウン変速
である場合には「2」、4→1ダウン変速である場合に
は「1」に設定される。
【0036】次いで、前記パワーオフ走行状態判定手段
146に対応するSA3において、パワーオフ走行且つ
2レンジまたはLレンジであるか否かが判断される。D
レンジから2レンジまたはLレンジへシフトレバー84
が切り換えられていない場合或いはパワーオフ走行でな
い場合には上記SA3の判断が否定されるので、変速進
行度判定手段150に対応するSA4において、4→3
変速が完了したか否かが4→3変速中盤フラグF
43DWNEX の内容に基づいて判断される。この4→3変速
中盤フラグF43DWNEX は、第3速ギヤ段の成立が未だ完
了していないことを示すものであり、たとえば図7に示
すルーチンによって制御される。
【0037】図7のSB1においては、4→3ダウン変
速出力が行われたか否かが判断される。このSB1の判
断が否定される場合は本ルーチンが終了させられるの
で、4→3変速中盤フラグF43DWNEX は、前回の実行に
よってクリアされた状態にある。上記4→3ダウン変速
出力が行われてSB1の判断が肯定されると、SB2に
おいて4→3変速中盤フラグF43DWNEX の内容が「1」
にセットされる。次いで、前記経過時間判定手段152
および禁止手段154に対応するSB3において、上記
4→3ダウン変速の開始からの経過時間tK が予め設定
された経過時間判定値t1 を越えたか否かすなわち経過
したか否かが判断される。当初はこのSB3の判断が否
定されるので、繰り返しSB3が実行されることにより
SB4を実行させないで待機させられる。しかし、経過
時間tK が予め設定された経過時間判定値t1 を経過し
て上記SB3の判断が肯定されると、SB4において、
第3速ギヤ段の成立が完了したか否かが、NIN≧NC ×
γ3 −αが成立したか否かに基づいて判断される。当初
はこのSB4の判断が否定されて上記SB3以下が繰り
返し実行されるが、SB4の判断が肯定されると、SB
5において4→3変速中盤フラグF43DWNEX の内容が
「0」にクリアされる。
【0038】図6に戻って、当初はSA4の判断が肯定
されるので、当初は4→3ダウン変速を実行させるため
に、SA5においてシフトリミット(変速ギヤ段の下限
ガード値)を示すレジスタSFTLMT の内容が「3」に
セットされる。次いで、SA7においてSFTOUT の値
がSFTLMT の値以上であるか否かが判断される。上記
のようにSFTOUT には「2」がセットされ、SFT
LMT には「3」がセットされていることから上記SA7
の判断が否定されるので、SA8においてSFT OUT
値としてSFTLMT の値が採用された後、SA9におい
てそのSFTOUTの値が変速出力として出力される。す
なわち第3速ギヤ段を達成するための変速出力が油圧制
御回路18へ行われ、第3速ギヤ段を達成するためにブ
レーキB1が開放されると同時にクラッチC1を係合さ
せる作動が開始される。
【0039】以上の制御サイクルが繰り返し実行される
うち、第3速ギヤ段の成立が完了してSA4の判断が否
定されると、SA6においてSFTLMT の内容が「1」
にセットされる。このため、SA7の判断が肯定される
ので、SA9では第2速ギヤ段を達成させるための変速
出力が行われて、クラッチC2を開放させる作動が開始
される。また、SA1における多重ダウン変速が4→1
ダウン変速である場合には、SA2においてSFTOUT
の内容が「1」にセットされるが、当初は上記と同様に
4→3ダウン変速が実行され、第3速ギヤ段が成立する
と、上記と同様にSA6においてSFTLMT の内容が
「1」にセットされるとともにSA7の判断が肯定され
るので、SA9において第1速ギヤ段を達成させるため
の変速出力が行われる。これにより、パワーオフ走行で
ない場合に4→2ダウン変速が判断された場合には、4
速→3速→2速の順番変速が行われる。また、パワーオ
フ走行でない場合に4→1ダウン変速が判断された場合
には、4速→3速→1速の変速が行われる。
【0040】しかし、車両がパワーオフ走行である場合
には前記SA3の判断が肯定されるので、SA10にお
いて4→2ダウン変速中であるか否かが、前記図7と同
様に制御される4→2変速中盤フラグF43DWNEX に基づ
いて判断される。当初はこのSA10の判断が肯定され
るので、SA11においてSFTLMT の内容が「2」に
セットされる。SA1にて判断された多重ダウン変速が
4→2ダウン変速である場合にはSFTOUT の内容が
「2」にセットされているので、SA7の判断が肯定さ
れ、SA9において第2速ギヤ段を達成するための変速
出力が行われる。しかし、SA1にて判断された多重ダ
ウン変速が4→1ダウン変速である場合には、SA2に
おいてSFTOUT の内容が「1」にセットされているの
で、上記SA7の判断が否定されるが、SA8において
SFTOUT の内容がSFTLMT の値「2」に更新される
ので、同様に第2速ギヤ段を達成するための変速出力が
行われる。
【0041】上記第2ギヤ段が達成されてSA10の判
断が肯定されると、SA6においてSFTLMT の内容が
「1」にセットされる。SA1にて判断された多重ダウ
ン変速が4→2ダウン変速である場合にはSFTOUT
内容が「2」にセットされているのでSA7の判断が肯
定され、SA9において第2ギヤ段の変速出力が維持さ
れる。また、SA1にて判断された多重ダウン変速が4
→1ダウン変速である場合にはSFTOUT の内容が
「1」にセットされているのでSA7の判断が肯定さ
れ、SA9において第1ギヤ段への変速出力が行われ
る。これにより、パワーオフ走行である場合に4→2ダ
ウン変速が判断された場合には、4速→2速へのダウン
変速が行われる。また、パワーオフ走行である場合に4
→1ダウン変速が判断された場合には、4速→2速→1
速へのダウン変速が行われる。本実施例では、上記SA
4乃至SA11が多段ダウン変速制御手段148に対応
している。
【0042】上述のように、本実施例によれば、パワー
オフ走行状態判定手段146(SA3)によりパワーオ
フ走行状態であると判定されていないときに多段ダウン
変速判断が行われたことが多段ダウン変速判定手段14
4(SA1)により判定された場合には、すなわちパワ
ーオン走行状態あるときに多段ダウン変速判断が行われ
た場合には、多段ダウン変速制御手段148(SA4乃
至SA11)により、自動変速機14がその第1のギヤ
段(たとえば第4速ギヤ段)からその第1のギヤ段と第
2のギヤ段との間の中間ギヤ段(たとえば第3速ギヤ
段)を経て第2のギヤ段(たとえば第2速ギヤ段)へ順
次ダウン変速させられることから、ダウン変速時のエン
ジントルクおよびイナーシャトルクの大きさが抑制され
るので、ダウン変速に関与する摩擦係合装置特に4速か
ら3速以下への変速時に係合作動させられるクラッチC
1の耐久性が損なわれることが好適に防止される。ま
た、パワーオフ走行状態判定手段146(SA3)によ
りパワーオフ走行状態であると判定されているときに多
段ダウン変速判断が行われた場合には、一挙にダウン変
速してもそれほど大きなダウン変速時のエンジントルク
およびイナーシャトルクが発生しない場合であるから、
多段ダウン変速制御手段148(SA4乃至SA11)
により、第1のギヤ段(たとえば第4速ギヤ段)から第
2のギヤ段(たとえば第2速ギヤ段)へ直接ダウン変速
させられて変速時間が短縮され、変速応答性が改善され
る。
【0043】また、本実施例によれば、自動変速機14
の入力軸回転速度NINおよび出力軸回転速度NC に基づ
いて上記多段ダウン変速における変速進行度を判定する
変速進行度判定手段150(SA4或いはSB4)と、
その多段ダウン変速判断が行われてからの経過時間tK
が予め設定された経過時間判定値t1 を越えたか否かを
判定する経過時間判定手段152(SB3)と、その経
過時間判定手段152により上記多段ダウン変速判断が
行われてからの経過時間tK が予め設定された経過時間
判定値t1 を越えたと判定されるまでは、変速進行度判
定手段150による変速進行度の判定を禁止する禁止手
段154(SB3)とが、含まれている。一般に、ダウ
ン変速開始期間ではエンジントルクおよびイナーシャト
ルクが過渡的に発生して、回転速度センサにより検出さ
れる自動変速機14の入力軸回転速度NIN或いは出力軸
回転速度NC が変動する性質があるが、上記のようにす
れば、経過時間判定手段152(SB3)により前記多
段ダウン変速判断が行われてからの経過時間tK が予め
設定された経過時間判定値t1 を越えたと判定されるま
では、禁止手段154(SB3)により、変速進行度判
定手段150(SA4或いはSB4)による変速進行度
の判定が実質的に禁止されるので、回転速度センサ8
0、82により検出される自動変速機14の入力軸回転
速度NIN或いは出力軸回転速度NC の変動に起因して変
速進行度判定手段150(SA4或いはSB4)による
多段ダウン変速の変速進行度の誤判定が好適に防止され
る。
【0044】また、本実施例によれば、多段ダウン変速
判定手段144(SA1)よる多段ダウン変速判断がそ
れまでのギヤ段(たとえば第4速ギヤ段)から3段下の
ギヤ段(たとえば第1速ギヤ段)へのダウン変速判断で
ある場合には、前記多段ダウン変速制御手段148は、
パワーオフ走行状態判定手段146によりパワーオフ走
行状態であると判定されていないときに多段ダウン変速
判断が行われた場合には、自動変速機14をそれまでの
ギヤ段から1段下のギヤ段(たとえば第3速ギヤ段)を
経て3段下のギヤ段へダウン変速させるが、パワーオフ
走行状態判定手段146によりパワーオフ走行状態であ
ると判定されているときに多段ダウン変速判断が行われ
た場合には、自動変速機をそれまでのギヤ段から2段下
のギヤ段(たとえば第2速ギヤ段)へ一挙にダウン変速
させて後に3段下のギヤ段へダウン変速させる。このよ
うにすれば、3段下のギヤ段への多段ダウン変速に際し
て、そのダウン変速に関与する摩擦係合装置C1の耐久
性が損なわれることがない範囲で可及的に変速時間が短
縮され、変速フィーリングが改善される。
【0045】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
得るものである。
【0046】たとえば、前述の実施例のSA1では、第
4速ギヤ段からそれよりも2段以上下の第2速ギヤ段或
いは第1速ギヤ段への多段ダウン変速について説明され
ていたが、自動変速機14が前進5速である場合には、
第5速ギヤ段からそれよりも2段以上下の第3速ギヤ
段、第2速ギヤ段、或いは第1速ギヤ段への多段ダウン
変速であっても差し支えない。
【0047】また、上記のように、第5速ギヤ段からそ
れよりも2段以上下のギヤ段への多段ダウン変速に適用
される場合には、前記変速進行度判定手段150はたと
えば第5速ギヤ段から第4速ギヤ段へのダウン変速の成
立が完了したことを判定することに基づいて進行度を判
定する。
【0048】また、前述の実施例の禁止手段154(S
B3)はSB4の実行を禁止して4→3変速中盤フラグ
43DWNEX の内容を「1」に維持することにより変速進
行度の判定を実質的に禁止するものであったが、回転速
度センサ80、82により検出される自動変速機14の
入力軸回転速度NINおよび出力軸回転速度NC の新たな
入力を禁止してそれらの値NINおよびNC を一定値に維
持することにより上記変速進行度の判定を実質的に禁止
するようにしてもよい。
【0049】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の制御装置を含む車両用動力
伝達装置の構成を説明する図である。
【図2】図1の自動変速機において、それに備えられた
摩擦係合装置の作動の組み合わせにより達成される変速
段を説明する図である。
【図3】図1の自動変速機を制御する油圧制御装置の要
部構成を概略説明するブロック図である。
【図4】図3の元圧発生装置の油圧回路構成を具体的に
説明する油圧回路図である。
【図5】図1の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
【図6】図1の変速用電子制御装置の制御作動を説明す
るフローチャートであって、多段ダウン変速制御ルーチ
ンを示す図である。
【図7】図1の変速用電子制御装置の制御作動を説明す
るフローチャートであって、4→3変速中盤フラグ制御
ルーチンを示す図である。
【符号の説明】
14:自動変速機 146:パワーオフ走行状態判定手段 148:多段ダウン変速制御手段 150:変速進行度判定手段 152:経過時間判定手段 154:禁止手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾関 竜哉 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 田中 義和 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 鈴木 俊成 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 河野 克己 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3J052 AA04 AA17 BA24 BB03 GC01 GC13 GC23 GC43 GC44 GC46 GC71 HA02 KA01 LA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手動ダウン変速操作に関連してそれまで
    成立していた第1のギヤ段からそれよりも2段以上下段
    の第2のギヤ段へ自動変速機をダウン変速させるための
    多段ダウン変速判断が行われる形式の車両用自動変速機
    の制御装置であって、 車両がパワーオフ走行状態であるか否かを判定するパワ
    ーオフ走行状態判定手段と、 該パワーオフ走行状態判定手段によりパワーオフ走行状
    態であると判定されていないときに前記多段ダウン変速
    判断が行われた場合には、前記自動変速機を第1のギヤ
    段からその第1のギヤ段と第2のギヤ段との間の中間ギ
    ヤ段を経て第2のギヤ段へ順次ダウン変速させるが、前
    記パワーオフ走行状態判定手段によりパワーオフ走行状
    態であると判定されているときに前記多段ダウン変速判
    断が行われた場合には、前記第1のギヤ段から第2のギ
    ヤ段へ直接ダウン変速させる多段ダウン変速制御手段と
    を、含むことを特徴とする車両用自動変速機の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記自動変速機の入力軸回転速度および
    出力軸回転速度に基づいて前記多段ダウン変速における
    変速進行度を判定するための変速進行度判定手段と、 前記多段ダウン変速判断が行われてからの経過時間が予
    め設定された経過時間判定値を越えたか否かを判定する
    経過時間判定手段と、 その経過時間判定手段により前記多段ダウン変速判断が
    行われてからの経過時間が予め設定された経過時間判定
    値を越えたと判定されるまでは、前記変速進行度判定手
    段による変速進行度の判定を禁止する禁止手段とを、さ
    らに含むことを特徴とする請求項1の車両用自動変速機
    の制御装置。
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