JP2000204929A - 内燃機関の触媒劣化検出装置 - Google Patents

内燃機関の触媒劣化検出装置

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JP2000204929A
JP2000204929A JP11004330A JP433099A JP2000204929A JP 2000204929 A JP2000204929 A JP 2000204929A JP 11004330 A JP11004330 A JP 11004330A JP 433099 A JP433099 A JP 433099A JP 2000204929 A JP2000204929 A JP 2000204929A
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catalyst
internal combustion
combustion engine
catalyst deterioration
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Shuichi Wada
修一 和田
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン負荷を示すパラメータ値を正確にカ
ウンタ値に反映させ、触媒の温度上昇状態を確実に把握
して触媒劣化判定の信頼性を向上させた内燃機関の触媒
劣化検出装置を得る。 【解決手段】 内燃機関の負荷に対応したパラメータ値
Qaを求める負荷検出手段31と、パラメータ値に対応
したカウンタ値を加算して積算値ΣQを求める積算手段
32と、積算値と触媒の動作温度に対応した第1の所定
値αとを比較する第1の比較手段33と、積算値が第1
の所定値以上を示す場合に、触媒の劣化の有無を判定す
る触媒劣化判定手段102とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の触媒
の温度上昇時に劣化判定を行うことにより誤判定を防止
した内燃機関の触媒劣化検出装置に関し、特に触媒の温
度上昇状態を確実に把握して劣化判定機会を増やすとと
もに信頼性を向上させた内燃機関の触媒劣化検出装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、たとえば車両の搭載される内
燃機関(エンジン)には、排気ガスを浄化するために、
HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)、NOx(窒素
酸化物)などを除去する触媒コンバータ(以下、単に
「触媒」という)が設けられている。
【0003】一方、内燃機関の燃焼効率は、吸入される
混合気の空燃比によって変化するので、空燃比は、運転
状態に応じた最適値(たとえば、14.7)にフィード
バック制御されている。したがって、内燃機関の排気管
には、空燃比フィードバック制御を行うために、触媒の
上流側にOセンサなどの空燃比センサが設けられてい
る。
【0004】また、従来より、空燃比センサの出力特性
などのバラツキによる制御性の低下を防止するために、
触媒の下流側にも空燃比センサを設けたダブル空燃比セ
ンサシステム(たとえば、米国特許第3、939、65
4号公報参照)も提案されている。
【0005】一般に、触媒の下流側においては、排気温
度が低下しており温度変化が小さいうえ、有害物質が除
去されているので空燃比センサへの悪影響が少なく、排
気ガスの混合状態がよく酸素濃度が平均化している。
【0006】したがって、上記のようなダブル空燃比セ
ンサシステムは、触媒の下流側の空燃比センサ出力が安
定することから、安定した空燃比フィードバック制御を
実現することができる。
【0007】一方、使用燃料の違いや未燃ガスにさらさ
れるなどの悪条件によって触媒が経時劣化すると、浄化
されない有害な排気ガスが排出されてしまうので、上記
一対の空燃比センサの出力信号から触媒の状態を判定
し、触媒の劣化状態が判定されたときには警報を発生す
るようになっている。
【0008】図9はたとえば特開平7−225203号
公報に記載された従来の内燃機関の触媒劣化検出装置の
基本的構成を示す機能ブロック図である。図9におい
て、エンジン1には、エンジン1からの排気ガスGを大
気中に排出するための排気管15が設けられており、排
気管15には、排気ガスGに含まれる有害成分(HC、
CO、NOx)を同時に浄化するための触媒10が設け
られている。
【0009】触媒10の上流側には第1の空燃比センサ
12が設けられ、触媒10の下流側には第2の空燃比セ
ンサ12が設けられており、各空燃比センサ11、12
は排気ガスG中の酸素成分の濃度に応じた空燃比信号V
1、V2を出力する。
【0010】触媒活性化判定手段101は、運転状態に
基づいて触媒10が活性化している(温度上昇が十分)
か否かを判定し、活性化していると判定された場合には
活性化信号Cを出力する。
【0011】触媒劣化判定手段102は、活性化信号C
に応答して動作し、空燃比信号V1およびV2に基づい
て、触媒10の劣化の有無を判定する。触媒劣化判定手
段102には警報手段19が接続されており、警報手段
19は、触媒の劣化が判定された場合に駆動される。
【0012】空燃比制御手段103は、空燃比信号V1
およびV2に基づいて、エンジン1の空燃比制御を行
う。
【0013】次に、図9に示した従来装置の動作につい
て説明する。通常、エンジン1の運転中において、エン
ジン1の排気ガスGは、触媒10により有害成分が除去
される。また、空燃比センサ11、12は、排気ガスG
中の酸素濃度を検出して、排気ガスG中の空燃比が理論
空燃比に対してリーン側かリッチ側かに応じて異なる空
燃比信号V1、V2を出力する。
【0014】空燃比制御手段103は、空燃比信号V1
およびV2に基づいて、エンジン1の空燃比制御を行
う。また、触媒活性化判定手段101は、触媒10が活
性化していると判定した場合に、活性化信号Cを触媒劣
化判定手段102に出力する。
【0015】触媒劣化判定手段102は、活性化信号C
が入力されたときのみに動作し、空燃比信号V1および
V2に基づいて触媒10の劣化判定を行う。触媒劣化判
定手段102は、触媒10の劣化を判定した場合に、警
報手段19を駆動して警報を発する。
【0016】図10は従来の内燃機関の触媒劣化検出装
置のハードウェア構成を示す構成図であり、図10にお
いて、前述(図9参照)と同様の構成要素には同一符号
を付して詳述を省略する。
【0017】エンジン1には、エンジン1に混合気を供
給するための吸気管2が設けられており、吸気管2の最
上流側には、吸入空気の粉塵などを吸着して除去するエ
アクリーナ3が設けられている。また、吸気管2の下流
側とエンジン1との接続部には、インテークマニホール
ド4が形成されている。
【0018】燃料噴射用のインジェクタ5は、たとえ
ば、吸気管2の上流側に設けられているが、吸気管2の
下流側に設けられてもよく、また、気筒毎に複数個設け
られてもよい。熱線式のエアフローセンサ6(以下、
「AFS」という)は、後述する各種センサと同様に運
転状態検出手段を構成しており、吸気管2からインテー
クマニホールド4を介してエンジン1に供給される吸気
量Qaを測定する。
【0019】スロットル弁7は、吸気管2内のインジェ
クタ5の下流側に設けられ、スロットルセンサ8は、ス
ロットル弁7のスロットル開度θを検出する。アイドル
スイッチ9は、スロットルセンサ8と一体に構成されて
おり、スロットル弁7の全閉時にアイドリング運転状態
を検出してオンし、アイドル信号Aを出力する。
【0020】点火コイル13は、昇圧トランスにより構
成されており、イグナイタ14からの点火信号Pに応答
して点火用の高電圧を発生し、エンジン1内の気筒の点
火を行う。点火信号Pは、後述するように、エンジン1
の回転を示す信号として電子式制御ユニット(以下、
「ECU」という)100に入力される。
【0021】イグナイタ14は、点火コイル13の一次
巻線を通電遮断するパワートランジスタにより構成され
ている。サーミスタ型の水温センサ16は、エンジン1
の冷却水温度Twを検出する。キースイッチ17は、車
載バッテリ18の給電を開始させてイグニッションを駆
動させる。
【0022】警報手段19は、たとえば、警報ランプに
より構成されており、種々の異常検出時に駆動される。
車速センサ20は、エンジン1を搭載した車両の車軸の
回転速度に比例した周波数のパルス信号を車速Vsとし
て出力する。触媒温度センサ22は、触媒10に設けら
れて触媒温度Tcを検出する。
【0023】マイクロコンピュータからなるECU10
0は、触媒活性化判定手段101および触媒劣化判定手
段102などを構成しており、車載の各種センサ信号
(運転状態信号)に応じてインジェクタ5および警報手
段19などを駆動制御する。
【0024】ECU100に入力される各種センサ信号
としては、AFS6からの吸気量信号Qa、スロットル
センサ8からのスロットル開度信号θ、アイドルスイッ
チ9からのアイドル信号A、各空燃比センサ11、12
からの空燃比信号V1、V2、点火コイル13の通電遮
断に基づく点火信号P、水温センサ16からの冷却水温
度信号Tw、車速センサ20からの車速信号Vsおよび
触媒温度センサ22からの触媒温度信号Tcが含まれ
る。
【0025】ECU100は、キースイッチ17の閉成
により、車載バッテリ18から給電されて機能し、空燃
比信号V1およびV2のみならず他の運転状態に応答し
て、イグナイタ14に対する駆動信号を出力する。
【0026】また、ECU100は、空燃比信号V1、
V2および他の運転状態に応じて燃料噴射量を演算し、
インジェクタ5に対する駆動信号を出力して、空燃比を
フィードバック制御するとともに、異常発生時には警報
手段19に対する駆動信号を出力する。
【0027】次に、図11および図13のフローチャー
トとともに図12の波形図を参照しながら、図9および
図10に示した従来装置による触媒判定処理動作につい
て説明する。図11はECU100内の触媒活性化判定
手段101の処理動作を示しており、図13はECU1
00内の触媒劣化判定手段102の処理動作を示してい
る。
【0028】この場合、測定温度範囲が広く高価な触媒
温度センサ22が用いられていない場合を想定してお
り、ECU100内の触媒活性化判定手段101は、エ
ンジン1の負荷状態から触媒10の活性化状態(触媒温
度)を推定演算する。
【0029】したがって、触媒活性化判定手段101
は、所定負荷条件で時間経過を計測するカウンタを含
み、たとえば、負荷に対応した吸気量Qaに応答してカ
ウンタ値CNTをインクリメントするようになってい
る。
【0030】図11において、まず、触媒活性化判定手
段101は、今回の触媒活性化判定処理が、キースイッ
チ17のオン後の初めての処理であるか否かを判定する
(ステップS901)。
【0031】もし、初めての触媒活性化判定処理である
(すなわち、YES)と判定されれば、触媒活性化フラ
グおよびカウンタ値CNTを「0」にクリアして(ステ
ップS902)、ステップS903に進む。
【0032】一方、ステップS901において、初めて
の触媒活性化判定処理でない(すなわち、NO)と判定
されれば、そのままステップS903に進む。ステップ
S903においては、前述のように、エンジン1の運転
状態信号を読み込み、エンジン1の運転状態が触媒温度
Tcの上昇状態を示すか否かを判定する(ステップS9
04)。
【0033】たとえば、図12に示すように、エンジン
1の吸気量Qaが所定吸気量Qa1以上の場合に、触媒
温度Tcの上昇状態(すなわち、YES)と判定する。
このように、運転状態が触媒温度Tcの上昇状態を示せ
ば、カウンタ値CNTを「1」だけインクリメントする
(ステップS905)。
【0034】続いて、最大カウンタ値CNTmaxと現
在のカウンタ値CNTとを比較して、CNT≧CNTm
axであるか否かを判定する(ステップS906)。最
大カウンタ値CNTmaxは、触媒温度Tcが活性化温
度Tc1まで上昇したときのカウンタ値に対応してい
る。
【0035】ステップS906において、CNT≧CN
Tmax(すなわち、YES)と判定されれば、カウン
タ値CNTを最大カウンタ値CNTmaxに維持すると
ともに、触媒活性化フラグを「1」にセットする(ステ
ップS907)。また、ステップS906において、C
NT<CNTmax(すなわち、NO)と判定されれ
ば、そのまま触媒活性化判定処理を終了する。
【0036】ここで、カウンタ値CNTが最大カウンタ
値CNTmaxよりも小さい状態は、図12に示すよう
に、触媒温度Tcが上昇する運転状態(期間ta)にあ
るが、カウンタ値CNTが最大カウンタ値CNTmax
に達しておらず、触媒10が活性化温度Tc1まで温ま
っていない状態を意味する。
【0037】また、カウンタ値CNTが最大カウンタ値
CNTmax以上の場合は、触媒温度Tcが活性化温度
Tc1以上で触媒1が活性化時点t1以降の状態にある
ことを示す。
【0038】したがって、CNT≧CNTmaxの場合
には、触媒活性化フラグを「1」にセットして触媒10
が活性化状態であることを示すとともに、カウンタ値C
NTを最大カウンタ値CNTmaxに維持することにな
る。
【0039】一方、ステップS904において、触媒温
度Tcが上昇する運転状態ではない(すなわち、NO)
と判定されれば、カウンタ値CNTを「1」だけデクリ
メントし(ステップS908)、デクリメントされたカ
ウンタ値CNTが「0」以下か否かを判定する(ステッ
プS909)。
【0040】もし、CNT≦0(すなわち、YES)と
判定されれば、カウンタ値CNTおよび触媒活性化フラ
グを「0」にリセットして(ステップS910)、図1
1の触媒活性化判定処理を終了する。
【0041】また、CNT>0(すなわち、NO)と判
定されれば、そのまま触媒活性化判定処理を終了する。
ここで、触媒温度Tcを上昇させる運転状態でない場合
とは、図12において、吸気量Qaが所定吸気量Qa1
よりも少ない場合である。
【0042】また、CNT>0の状態とは、触媒10が
活性状態にあって触媒温度Tcが活性化温度Tc1より
も高く、且つ活性状態の期間t0中の触媒温度Tcが下
降している期間tbにある状態を意味する。したがっ
て、CNT>0の場合には、触媒活性化フラグを「1」
に維持して触媒活性化判定処理を終了する。
【0043】また、CNT≦0であって、触媒温度Tc
を上昇させる運転状態でない場合には、触媒10が期間
t0に入る以前の状態か、または、時刻t2以後の状態
にあることを意味する。したがって、CNT≦0の場合
には、カウンタ値CNTおよび触媒活性化フラグを
「0」にリセットして、触媒10が活性化していない状
態を示す。
【0044】次に、図13のフローチャートを参照しな
がら、従来装置による触媒劣化判定処理動作について説
明する。図13において、触媒劣化判定手段102は、
まず、ECU100に入力される運転状態信号に基づい
て、エンジン1の運転状態が所定運転状態であるか否か
を判定する(ステップS101)。
【0045】ここで、所定運転状態とは、触媒10の劣
化判定に適した状態、すなわち、アイドリング状態また
は加減速状態を除いた定常状態を意味する。もし、エン
ジン1が所定運転状態でない(すなわち、NO)と判定
されれば、そのまま、図13の触媒劣化判定処理を終了
する。
【0046】また、所定運転状態である(すなわち、Y
ES)と判定されれば、触媒活性化フラグが「1」であ
るか否かを判定する(ステップS102)。もし、触媒
活性化フラグが「1」でない(すなわち、NO)と判定
されれば、そのまま触媒劣化判定処理を終了する。
【0047】また、触媒活性化フラグが「1」である
(すなわち、YES)と判定されれば、触媒10が活性
化しているので、触媒活性化の判定を実行するために、
各空燃比信号V1、V2を読み込み(ステップS10
3)、触媒劣化判定パラメータCHKを演算処理する
(ステップS104)。
【0048】触媒劣化判定パラメータCHKは、たとえ
ば、第1の空燃比信号V1の変動に対する第2の空燃比
信号V2の変動比により求められる。第2の空燃比信号
V2の変動は、触媒10が正常であれば、図12内の実
線で示すように、活性化期間t0において変動が小さく
なり、触媒10が異常であれば、破線で示すように、活
性化期間t0においても変動が大きくなる。
【0049】続いて、触媒劣化判定パラメータCHKが
所定値よりも大きいか否かを判定し(ステップS10
5)、CHK>所定値(すなわち、YES)と判定され
れば、第2の空燃比信号V2が短い周期の間に大きな電
圧値で変動しているので、触媒10が劣化していると判
定する(ステップS106)。
【0050】この場合、警告手段19を点灯し(ステッ
プS107)、運転者に触媒10の劣化を警告して触媒
劣化判定処理を終了する。
【0051】また、ステップS105において、CHK
<所定値(すなわち、NO)と判定されれば、第2の空
燃比信号V2の変動が十分に小さいので、触媒10が正
常であると判定する(ステップS108)。
【0052】この場合、警告ランプ19が点灯している
場合はそれを消灯し(ステップS109)、点灯してい
ない場合にはそのままとして、図13の触媒劣化判定処
理を終了する。以上の処理により、触媒10が活性化し
ているときのみにおいて、触媒10の劣化の判定が行わ
れる。
【0053】しかしながら、触媒温度Tcの増減状態
は、吸気量Qaが所定吸気量Qa1以上か、所定吸気量
Qa1よりも小さいかの条件のみで決定するのではな
く、吸気量Qaの値そのものによっても変動する。した
がって、図11および図12に示した条件のみでは、触
媒10の活性化状態を確実に判定することはできない。
【0054】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関の触媒
劣化検出装置は以上のように、吸気量Qaが所定吸気量
Qa1以上を示す所定運転状態の期間が所定時間(t
a)だけ継続した場合に、触媒10が活性化されたもの
と見なして触媒10の劣化の有無を判定しているので、
カウンタ値CNTの増減条件が不十分であることから、
実際の触媒温度Tcを認識することができないという問
題点があった。
【0055】したがって、高い信頼性で触媒10の活性
化状態を判定することができないので、高い信頼性で触
媒10の劣化を検出することができないという問題点が
あった。
【0056】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、エンジン負荷を示すパラメータ
値をカウンタ値に反映させることにより、カウンタ値の
増減条件の自由度を拡大して各種バラツキを吸収可能と
し、触媒の温度上昇状態を確実に把握して劣化判定機会
を増やすとともに信頼性を向上させた内燃機関の触媒劣
化検出装置を得ることを目的とする。
【0057】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る内燃機関の触媒劣化検出装置は、内燃機関の負荷に対
応したパラメータ値を求める負荷検出手段と、パラメー
タ値に対応したカウンタ値を加算して積算値を求める積
算手段と、積算値と触媒の動作温度に対応した第1の所
定値とを比較する第1の比較手段と、積算値が第1の所
定値以上を示す場合に、触媒の劣化の有無を判定する触
媒劣化判定手段とを備えたものである。
【0058】また、この発明の請求項2に係る内燃機関
の触媒劣化検出装置は、請求項1において、パラメータ
値と内燃機関の触媒の温度上昇状態に関連した第2の所
定値とを比較する第2の比較手段を備え、積算手段は、
パラメータ値が第2の所定値以上を示す場合に、積算値
を求めるものである。
【0059】また、この発明の請求項3に係る内燃機関
の触媒劣化検出装置は、請求項1において、負荷検出手
段は、内燃機関の吸気量をパラメータ値として求めるも
のである。
【0060】また、この発明の請求項4に係る内燃機関
の触媒劣化検出装置は、請求項1において、負荷検出手
段は、内燃機関の吸気管内の負圧をパラメータ値として
求めるものである。
【0061】また、この発明の請求項5に係る内燃機関
の触媒劣化検出装置は、請求項1において、負荷検出手
段は、内燃機関のスロットル開度をパラメータ値として
求めるものである。
【0062】また、この発明の請求項6に係る内燃機関
の触媒劣化検出装置は、請求項1において、積算手段
は、パラメータ値に応じたカウンタ値を求めるための演
算マップを有するものである。
【0063】また、この発明の請求項7に係る内燃機関
の触媒劣化検出装置は、請求項2において、パラメータ
値と触媒の温度下降状態に関連した第3の所定値とを比
較する第3の比較手段を備え、積算手段は、パラメータ
値が第3の所定値以下を示す場合に、パラメータ値に対
応したカウンタ値を積算値から減算するものである。
【0064】また、この発明の請求項8に係る内燃機関
の触媒劣化検出装置は、請求項7において、第3の所定
値は、第2の所定値よりも小さい値に設定されており、
積算手段は、パラメータ値が第2の所定値と第3の所定
値との間の値を示す場合に、積算値を維持するものであ
る。
【0065】また、この発明の請求項9に係る内燃機関
の触媒劣化検出装置は、請求項7において、積算手段
は、パラメータ値が第3の所定値以下を示す場合に、パ
ラメータ値の検出時点での積算値に応じて減算用のカウ
ンタ値を可変設定するものである。
【0066】また、この発明の請求項10に係る内燃機
関の触媒劣化検出装置は、請求項9において、積算手段
は、パラメータ値の検出時点での積算値が大きい値であ
るほど、減算用のカウンタ値を小さい値に設定するもの
である。
【0067】また、この発明の請求項11に係る内燃機
関の触媒劣化検出装置は、請求項1において、内燃機関
の運転状態が所定運転領域であるか否かを判定する運転
状態判定手段を備え、積算手段は、運転状態が所定運転
領域を示す場合に、積算値の演算を中断するものであ
る。
【0068】また、この発明の請求項12に係る内燃機
関の触媒劣化検出装置は、請求項11において、運転状
態判定手段は、エンリッチモードの場合に所定運転領域
と判定して積算値を維持するものである。
【0069】また、この発明の請求項13に係る内燃機
関の触媒劣化検出装置は、請求項11において、運転状
態判定手段は、空燃比フィードバックモード以外の場合
に所定運転領域と判定して積算値を維持するものであ
る。
【0070】また、この発明の請求項14に係る内燃機
関の触媒劣化検出装置は、請求項1において、内燃機関
の運転状態が燃料カットモードであるか否かを判定する
燃料カットモード判定手段を備え、積算手段は、運転状
態が燃料カットモードの場合に、積算値を減算するもの
である。
【0071】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図について説明する。図1はこの発明の
実施の形態1を示す機能ブロック図であり、前述(図
9、図10参照)と同様のものについては、同一符号を
付して詳述を省略する。
【0072】図1において、ECU100Aは、図10
内のECU100に対応しており、動作プログラムの一
部が変更されている点のみが前述と異なる。また、触媒
劣化判定手段102は、動作条件のみが前述(図9参
照)と異なる。図1に示されない他の概略構成は、図9
および図10に示した通りである。
【0073】ECU100Aは、各種センサ30の出力
信号からエンジン1(図9参照)の負荷に対応した吸気
量Qa(パラメータ値)を求める負荷検出手段31と、
吸気量Qaに対応したカウンタ値を加算して積算値ΣQ
を求める積算手段32と、積算値ΣQと触媒の動作温度
に対応した所定値αとを比較する比較手段33とを備え
ている。
【0074】負荷検出手段31、積算手段32および比
較手段33は、前述(図9参照)の触媒活性化判定手段
101に対応しており、エンジン負荷(吸気量Qa)に
基づいて、触媒10の温度が動作温度に達したと判定さ
れる場合に、比較手段33から活性化信号C(活性化フ
ラグ「1」)を出力する。
【0075】この場合、各種センサ30はエアフローセ
ンサ6(図10参照)を含み、負荷検出手段31は、エ
アフローセンサ6からの吸気量信号Qaを取り込んで、
負荷に対応したパラメータ値として吸気量Qaそのもの
を出力する。積算手段32は、パラメータ値に対応した
カウンタ値として吸気量Qaそのものを用いてもよい。
【0076】ECU100A内の触媒劣化判定手段10
2は、積算値ΣQが所定値α以上を示す場合に、空燃比
信号V1およびV2に基づいて触媒10(図9参照)の
劣化の有無を判定する。
【0077】次に、図2のフローチャートを参照しなが
ら、図1に示したこの発明の実施の形態1の動作につい
て説明する。図2の処理は、積算手段32、比較手段3
3および触媒劣化判定手段102の動作に対応してお
り、イグニションスイッチのオンにより起動するととも
に、タイマ処理により一定周期で繰り返される。
【0078】この場合、負荷検出手段31は、負荷に対
応したパラメータ値として吸気量Qaを出力し、また、
積算手段32は、吸気量Qaをカウンタ値として積算し
て、積算値ΣQを求めるものとする。
【0079】図2において、まず、積算手段32は、イ
グニションスイッチのオン操作時点から動作し、負荷検
出手段31から入力される吸気量Qaを順次加算し、積
算値ΣQを演算する(ステップS1)。
【0080】続いて、比較手段33は、積算手段32か
ら積算値ΣQが得られる毎に、積算値ΣQと所定値αと
比較して、積算値ΣQが所定値α以上か否かを判定する
(ステップS2)。もし、ΣQ<α(すなわち、NO)
と判定されれば、そのまま図2の処理を終了してリター
ンする。
【0081】また、ステップS2において、ΣQ≧α
(すなわち、YES)と判定されれば、前述(図13参
照)の触媒劣化判定処理を実行して(ステップS3)、
図2の処理を終了する。
【0082】このように、触媒温度に大きく関連する吸
気量Qa(パラメータ値)の積算値ΣQを用いることに
より、吸気量Qaの値そのものがカウンタ値の積算値Σ
Qに反映されるので、高価な触媒温度センサを用いるこ
となく、触媒温度を高精度に推定することができる。
【0083】すなわち、エンジン1の吸気量Qaが多い
場合には排気量も多く、触媒10の温度が早く上昇する
ので、温度判定値となる積算値ΣQに反映させるため
に、ステップS1において、吸気量Qaを順次加算す
る。
【0084】したがって、吸気量Qaの積算値ΣQが時
間経過とともに増大して、所定値αに達した場合には、
触媒10の温度は、確実に動作温度まで上昇しているこ
とになり、触媒劣化の誤検出(警報手段19の誤駆動)
を確実に防止することができる。
【0085】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、エンジン負荷に対応したパラメータ値として吸気量
Qaを用いたが、他のパラメータ値として、たとえばエ
ンジン1の吸気管内の負圧を用いてもよい。
【0086】この場合、吸気管2(図10参照)に圧力
センサ(図示せず)が設けられ、負荷検出手段31は、
吸気管2内の負圧をパラメータ値として出力する。
【0087】また、エンジン負荷に対応したパラメータ
値としてスロットル開度θを用いてもよく、この場合、
負荷検出手段31は、スロットルセンサ8から得られる
スロットル開度θをパラメータ値として出力する。さら
に、パラメータ値として、吸気量Qaおよびエンジン回
転数から算出されるエンジン1の充填効率を用いてもよ
い。
【0088】実施の形態3.なお、上記実施の形態1で
は、積算手段32において、吸気量Qa(パラメータ
値)をそのままカウンタ値として積算して積算値ΣQを
求めたが、カウンタ値をマップ演算で求めた後に、積算
値を求めてもよい。
【0089】以下、積算手段に演算マップを設けたこの
発明の実施の形態3を図について説明する。図3はこの
発明の実施の形態3による演算マップの一例を示す説明
図、図4はこの発明の実施の形態3による積算処理動作
を示すフローチャートである。
【0090】この場合、装置の全体構成は図1と同様で
あり、積算手段32にカウンタ値を求めるための演算マ
ップ(図3参照)を設けた点のみが前述と異なる。積算
手段32は、図3に示す演算マップを用いて、たとえ
ば、一定周期内の吸気量Qaが0[g/sec]、10
[g/sec]を示す場合には、カウンタ値CTQaを
「0」に設定する。
【0091】また、吸気量Qaが20[g/sec]以
上を示す場合には、たとえば、カウンタ値CTQaを
「6」から徐々に増大設定する。また、40[g/se
c]以上の吸気量Qaに対しては、触媒温度に対する影
響が大きいので、カウンタ値CTQaを急増させる。
【0092】このときのカウンタ値CTQaは、エンジ
ン1の排気管15の機械的構成などの違いなど、吸気量
Qaが触媒温度に影響を与える程度の違いに応じてあら
かじめ最適に設定される。
【0093】次に、図4を参照しながら、この発明の実
施の形態3による積算処理動作について説明する。ま
ず、積算手段32は、演算マップを参照して、負荷検出
手段31から入力される吸気量Qaから、実際に触媒温
度に対する影響の大きさに対応したカウンタ値をCTQ
a求める。
【0094】続いて、図4において、カウンタ値CTQ
aを順次加算して積算値ΣCTQを求め(ステップS1
1)、積算値ΣCTQが所定値αc(触媒10の動作温
度に対応)以上か否かを判定する(ステップS12)。
【0095】もし、ΣCTQ<αc(すなわち、NO)
と判定されれば、そのまま図4の処理を終了してリター
ンし、ΣCTQ≧αc(すなわち、YES)と判定され
れば、前述(図13参照)の触媒劣化判定処理を実行し
て(ステップS3)、図3の処理を終了する。
【0096】このように、演算マップを用いて、触媒1
0の温度上昇に影響が少ない吸気量Qaに対しては、カ
ウンタ値CTQaを小さく設定し、触媒10の温度上昇
に影響が大きい吸気量Qaに対しては、カウンタ値CT
Qaを大きく設定することにより、さらに高精度に触媒
温度を推定することができる。
【0097】また、演算マップを用いることにより、機
械的構造のバラツキを吸収するようにカウンタ値CTQ
aを設定することができるので、さらに信頼性の高い触
媒劣化判定を行うことができる。
【0098】実施の形態4.なお、上記実施の形態3で
は、積算手段32において、吸気量Qa(パラメータ
値)の大きさによらず積算値ΣCTQを算出したが、吸
気量Qaが所定値以上を示す場合のみに積算値ΣCTQ
を算出してもよい。
【0099】以下、吸気量Qaが所定値以上の場合に積
算値を演算するようにしたこの発明の実施の形態4を図
について説明する。図5はこの発明の実施の形態4を示
す機能ブロック図、図6はこの発明の実施の形態4によ
る積算処理動作を示すフローチャートである。
【0100】図5において、前述(図1参照)と同様の
ものについては、同一符号を付して詳述を省略する。ま
た、積算手段32BおよびECU100Bは、それぞれ
前述の積算手段32およびECU100Aに対応してい
る。
【0101】積算手段32Bは、前述(図3参照)と同
様の演算マップ34を含み、カウンタ値CTQaの積算
値ΣCTQを算出するものとする。ただし、この場合の
演算マップ34は、加算用のカウンタ値CTQaのみな
らず、減算用のカウンタ値CTQb(後述する)も設定
するようになっている。
【0102】負荷検出手段31と積算手段32との間に
設けられた比較手段35は、実質的に2つの比較手段か
らなり、吸気量Qaを所定値βおよびγ(<β)と比較
し、各所定値β、γとの比較結果Dを積算手段32に入
力する。
【0103】比較手段35の比較基準となる所定値β
は、触媒10の温度上昇状態に関連した値であり、所定
値γは、触媒10の温度下降状態に関連した値である。
すなわち、吸気量Qaが所定値β以上を示す状態は、触
媒温度が上昇する状態と見なされ、吸気量Qaが所定値
γ以下を示す状態は、触媒温度が下降する状態と見なさ
れる。
【0104】次に、図6を参照しながら、この発明の実
施の形態4による積算処理動作について説明する。図6
は比較手段35の動作も含んでいる。また、図6におい
て、前述(図4参照)と同様のステップについては、同
一符号を付して詳述を省略する。
【0105】まず、比較手段35は、吸気量Qaが所定
値β以上か否かを判定し(ステップS21)、Qa≧β
(すなわち、YES)と判定されれば、触媒温度の上昇
状態を示す比較結果Dを出力する。
【0106】これにより、積算手段32Bは、前述と同
様に、積算処理(ステップS11)および比較処理(ス
テップS12)を実行し、触媒温度が動作温度(活性
化)に達した時点で活性化信号C(活性化フラグ
「1」)を出力し、触媒劣化判定手段102の処理(ス
テップS3)を実行させる。
【0107】一方、ステップS21において、Qa<β
(すなわち、NO)と判定されれば、触媒温度が上昇す
る状態ではないので、比較手段35は、続いて、吸気量
Qaが所定値γ以下か否かを判定する(ステップS2
2)。
【0108】もし、Qa≦γ(すなわち、YES)と判
定されれば、比較手段35は、触媒温度の下降状態を示
す比較結果Dを出力する。これにより、積算手段32B
は、演算マップ34から吸気量Qaに対応した減算用の
カウンタ値CTQbを求め、積算値ΣCTQからカウン
タ値CTQbを減算し(ステップS23)、比較ステッ
プS12に進む。
【0109】一方、ステップS22において、Qa>γ
(すなわち、NO)と判定されれば、比較手段35は、
吸気量Qaが触媒温度を維持する領域にあることを示す
比較結果Dを出力する。
【0110】これにより、積算手段32Bは、積算値Σ
CTQの演算処理(ステップS23)を実行せず、積算
値ΣCTQを現在値に維持したままステップS12に進
む。
【0111】このように、積算手段32Bは、Qa≧β
の場合には、積算値ΣCTQにカウンタ値CTQaを加
算し、Qa≦γの場合には、積算値ΣCTQからカウン
タ値CTQbを減算し、β>Qa>γの場合には、積算
値ΣCTQを維持する。
【0112】これにより、吸気量Qaが少ない(触媒温
度を下降させる)場合においても、積算値ΣCTQに反
映させることができるので、実際の触媒温度をさらに正
確に推定することができる。また、積算値ΣCTQを増
減せずに維持する領域を設定することにより、触媒劣化
検出の頻度を増やすことができる。
【0113】実施の形態5.なお、上記実施の形態4で
は、積算値ΣCTQを維持する領域を設定したが、積算
値ΣCTQを維持する領域を設定しなくてもよい。この
場合、ステップS21において、Qa<βと判定された
場合には、直ちにステップS23に進み、積算値ΣCT
Qの減算処理が実行される。
【0114】実施の形態6.また、上記実施の形態4で
は、積算手段32Bに演算マップ34を設け、カウンタ
値CTQaおよびCTQbを用いて積算値ΣCTQを算
出したが、演算マップ34を用いずに、実施の形態1の
積算値ΣQに吸気量Qaを直接反映させてもよい。
【0115】実施の形態7.また、上記実施の形態4で
は、減算用のカウンタ値CTQbの具体的な値について
詳述しなかったが、吸気量Qaが所定値γ以下を示す場
合に、吸気量Qaの検出時点での積算値ΣCTQに応じ
て、減算用のカウンタ値CTQbを可変設定してもよ
い。
【0116】図7は積算値ΣCTQに応じて減算用のカ
ウンタ値CTQbを可変設定したこの発明の実施の形態
7による積算値ΣCTQの時間変化を示す説明図であ
る。なお、装置の全体構成および概略処理動作は図5お
よび図6に示した通りである。
【0117】この場合、積算手段32Bは、ステップS
22において、Qa≦γと判定された場合に、吸気量Q
aの検出時点での積算値ΣCTQに応じて、減算用のカ
ウンタ値CTQbを可変設定する。具体的には、積算手
段32Bは、積算値ΣCTQが大きい値であるほど、減
算用のカウンタ値CTQbを小さい値に設定する。
【0118】図7においては、積算値ΣCTQの減少時
の傾斜角度φ1、φ2が減算用のカウンタ値CTQbの
大きさを示しており、積算値ΣCTQが小さい場合には
傾斜角度φ1(カウンタ値)が大きく、積算値ΣCTQ
が大きい場合には傾斜角度φ2(カウンタ値)が小さい
値に設定されている。
【0119】したがって、積算値ΣCTQが小さく触媒
劣化を誤検出し易い領域においては、吸気量Qaが少な
い場合(Qa≦γの場合)に積算値ΣCTQが大きく減
少するので、積算値ΣCTQの増大が抑制されて、触媒
劣化の誤検出を確実に防止することができる。
【0120】逆に、積算値ΣCTQが大きく触媒劣化を
誤検出しにくい領域においては、吸気量Qaの少ない場
合(Qa≦γの場合)でも、積算値ΣCTQの減少量が
抑制されるので、積算値ΣCTQの下降が抑制されて、
触媒劣化検出頻度を増やすことができる。なお、触媒温
度は、活性化温度まで一旦上昇すれば、そのが、多少下
降しても、触媒10の活性化状態は損なわれないので、
特に支障は生じない。
【0121】また、一般に、吸気量Qaの多い高負荷状
態で触媒温度(活性化)を判定し、吸気量Qaの少ない
低負荷状態で触媒劣化検出を行うのが望ましいので、高
負荷状態で判定された活性化状態を低負荷状態でも維持
することは、検出機会を理想的に増大させることにな
る。
【0122】実施の形態8.なお、上記実施の形態4で
は、エンジン1が空燃比フィードバックモード(理論空
燃比「14.7」)で運転されていることを前提とし
て、積算手段32Bを機能させたが、他の所定運転領域
において積算手段32Bの機能を禁止してもよい。
【0123】通常、空燃比フィードバックモードでは、
空燃比が正確に制御されているので、エンジン負荷を示
す吸気量Qaに基づいて触媒温度を正確に推定すること
ができる。しかしながら、他の所定運転領域において
は、変動要素が大きくなって、触媒温度に対応した積算
値ΣCTQの演算の信頼性が低下するので、吸気量Qa
に基づく推定演算のみでは誤差を招くおそれがある。
【0124】以下、所定運転領域で積算値の演算を中断
するようにしたこの発明の実施の形態8を図について説
明する。この場合、積算手段32B(図5参照)は、エ
ンジン1の運転状態が所定運転領域を示す場合に、積算
値の演算を中断するようになっている。
【0125】また、ここでは図示しないが、ECU10
0Bは、各種センサ30の検出信号および空燃比信号V
1、V2に基づいてエンジン1の制御パラメータ(イン
ジェクタ5およびイグナイタ14などの駆動信号)を演
算する制御手段と、各種センサ信号および制御手段の演
算結果に基づいてエンジン1の運転状態が所定運転領域
であるか否かを判定する運転状態判定手段とを備えてい
る。
【0126】さらに、ECU100Bは、エンジン1の
運転状態が燃料カットモードであるか否かを判定する燃
料カットモード判定手段を備えており、積算手段32B
は、空燃比フィードバックモードでない場合であって
も、燃料カットモード中であれば、積算値ΣCTQの演
算処理を実行し、積算値ΣCTQを減算するようになっ
ている。
【0127】図8はこの発明の実施の形態8による処理
動作を示すフローチャートであり、前述と同様のステッ
プには同一符号を付して詳述を省略する。図8におい
て、ステップS31〜S33は、運転状態判定手段によ
る処理を示している。
【0128】まず、運転状態判定手段は、現在のエンジ
ン1の運転状態が高速運転中や加速運転中などに行われ
るエンリッチモードか否かを判定し(ステップS3
1)、エンリッチモード中(すなわち、YES)と判定
されれば、所定運転領域であると見なして、直ちに触媒
動作温度判定処理(ステップS12)に進む。
【0129】これにより、積算手段32Bによる積算値
ΣCTQの演算処理(ステップS11、S23)をスキ
ップして中断し、積算値ΣCTQを現在値に維持する。
通常、空燃比フィードバック中よりも燃料噴射量が多い
エンリッチモードは、吸気量Qaが多いものの、燃料の
気化熱により排気ガスの温度が下がるので、高温時のエ
ンジン温度の上昇を抑制するために用いられる。
【0130】したがって、エンリッチモードにおいて
は、吸気量Qaが多くても触媒温度の上昇に寄与するこ
とはないので、積算値ΣCTQを増大させずに維持する
ことにより、実際の触媒温度を高精度で反映させること
ができる。
【0131】一方、ステップS31において、エンリッ
チモードでない(すなわち、NO)と判定されれば、続
いて、空燃比フィードバックモードか否かを判定する
(ステップS32)。
【0132】もし、空燃比フィードバックモード中(す
なわち、YES)と判定されれば、前述と同様に、積算
手段32Bによる積算値ΣCTQの演算処理(S21、
S22、S23)を実行する。
【0133】一方、ステップS32において、空燃比フ
ィードバックモードでない(すなわち、NO)と判定さ
れれば、続いて、エンジン1の減速中などに行われる燃
料カットモードか否かを判定する(ステップS33)。
【0134】もし、燃料カットモードでない(すなわ
ち、NO)と判定されれば、他の所定運転領域であると
見なして、積算値ΣCTQの演算処理をスキップして、
直ちに触媒動作温度判定処理(ステップS12)に進
む。
【0135】これにより、空燃比フィードバックモード
以外であれば、所定運転領域と見なされて、積算値ΣC
TQの演算処理が禁止され、積算値ΣCTQは現在値に
維持されるので、誤演算を防止して実際の触媒温度を高
精度に推定することができる。
【0136】一方、ステップS33において、燃料カッ
トモード中(すなわち、YES)と判定されれば、積算
値ΣCTQの演算処理(ステップS21)に進む。通
常、減速時に行われる燃料カットモードにおいては、ス
ロットル弁7(図10参照)が全閉されて吸気量Qaが
減少しているので、ステップS21において、Qa<β
(すなわち、NO)と判定されて、積算値ΣCTQの減
算処理(ステップS23)に進む。
【0137】したがって、吸気量Qaの減少により触媒
温度が下降する燃料カットモードにおいては、積算手段
32Bが積算値ΣCTQの減算処理を実行するので、積
算値ΣCTQが実際の触媒温度を高精度に反映した値と
なり、触媒10の動作温度に達した時点で正確に触媒1
0の劣化を判定することができる。
【0138】なお、図8においては、各判定ステップS
31〜S33を連続的に同時に実行したが、いずれか1
つの判定ステップのみを実行してもよい。この場合、各
所定運転領域毎の個別の作用効果を奏することができ
る。
【0139】また、図8においては、積算値ΣCTQに
対して、吸気量Qaに応じたカウント値CTQaまたは
CTQbを加減算する場合を示したが、カウント値CT
Qaを用いた積算値ΣCTQの加算処理のみを実行し
て、積算値ΣCTQの減算処理を実行しない場合に適用
することもできる。
【0140】さらに、図1のように、吸気量Qaそのも
のをカウント値として積算値ΣQとする場合にも適用可
能なことは言うまでもない。
【0141】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、内燃機関の負荷に対応したパラメータ値を求める負
荷検出手段と、パラメータ値に対応したカウンタ値を加
算して積算値を求める積算手段と、積算値と触媒の動作
温度に対応した第1の所定値とを比較する第1の比較手
段と、積算値が第1の所定値以上を示す場合に、触媒の
劣化の有無を判定する触媒劣化判定手段とを備え、エン
ジン負荷を示すパラメータ値を正確にカウンタ値に反映
させるようにしたので、触媒の温度上昇状態を確実に把
握して触媒劣化判定の信頼性を向上させた内燃機関の触
媒劣化検出装置が得られる効果がある。
【0142】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、パラメータ値と内燃機関の触媒の温度上
昇状態に関連した第2の所定値とを比較する第2の比較
手段を備え、積算手段は、パラメータ値が第2の所定値
以上を示す場合に、積算値を求めるようにしたので、エ
ンジン負荷を示すパラメータ値をカウンタ値に正確に反
映させることができ、触媒の温度上昇状態を確実に把握
して触媒劣化判定の信頼性を向上させた内燃機関の触媒
劣化検出装置が得られる効果がある。
【0143】また、この発明の請求項3によれば、請求
項1において、負荷検出手段は、内燃機関の吸気量をパ
ラメータ値として求めるようにしたので、エンジン負荷
を示すパラメータ値をカウンタ値に正確に反映させるこ
とができ、触媒の温度上昇状態を確実に把握して触媒劣
化判定の信頼性を向上させた内燃機関の触媒劣化検出装
置が得られる効果がある。
【0144】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1において、負荷検出手段は、内燃機関の吸気管内の
負圧をパラメータ値として求めるようにしたので、エン
ジン負荷を示すパラメータ値をカウンタ値に正確に反映
させることができ、触媒の温度上昇状態を確実に把握し
て触媒劣化判定の信頼性を向上させた内燃機関の触媒劣
化検出装置が得られる効果がある。
【0145】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1において、負荷検出手段は、内燃機関のスロットル
開度をパラメータ値として求めるようにしたので、エン
ジン負荷を示すパラメータ値をカウンタ値に正確に反映
させることができ、触媒の温度上昇状態を確実に把握し
て触媒劣化判定の信頼性を向上させた内燃機関の触媒劣
化検出装置が得られる効果がある。
【0146】また、この発明の請求項6によれば、請求
項1において、積算手段は、パラメータ値に応じたカウ
ンタ値を求めるための演算マップを有し、エンジン負荷
を示すパラメータ値をカウンタ値に正確に反映させるよ
うにしたので、カウンタ値の増減条件の自由度を拡大し
て各種バラツキを吸収することができ、触媒の温度上昇
状態を確実に把握して劣化判定機会を増やすとともに信
頼性を向上させた内燃機関の触媒劣化検出装置が得られ
る効果がある。
【0147】また、この発明の請求項7によれば、請求
項2において、パラメータ値と触媒の温度下降状態に関
連した第3の所定値とを比較する第3の比較手段を備
え、積算手段は、パラメータ値が第3の所定値以下を示
す場合に、パラメータ値に対応したカウンタ値を積算値
から減算することにより、エンジン負荷を示すパラメー
タ値をカウンタ値に正確に反映させるようにしたので、
カウンタ値の増減条件の自由度を拡大して各種バラツキ
を吸収することができ、触媒の温度上昇状態を確実に把
握して劣化判定機会を増やすとともに信頼性を向上させ
た内燃機関の触媒劣化検出装置が得られる効果がある。
【0148】また、この発明の請求項8によれば、請求
項7において、第3の所定値は、第2の所定値よりも小
さい値に設定されており、積算手段は、パラメータ値が
第2の所定値と第3の所定値との間の値を示す場合に、
積算値を維持することにより、エンジン負荷を示すパラ
メータ値をカウンタ値に正確に反映させるようにしたの
で、カウンタ値の増減条件の自由度を拡大して各種バラ
ツキを吸収することができ、触媒の温度上昇状態を確実
に把握して劣化判定機会を増やすとともに信頼性を向上
させた内燃機関の触媒劣化検出装置が得られる効果があ
る。
【0149】また、この発明の請求項9によれば、請求
項7において、積算手段は、パラメータ値が第3の所定
値以下を示す場合に、パラメータ値の検出時点での積算
値に応じて減算用のカウンタ値を可変設定することによ
り、エンジン負荷を示すパラメータ値をカウンタ値に正
確に反映させるようにしたので、カウンタ値の増減条件
の自由度を拡大して各種バラツキを吸収することがで
き、触媒の温度上昇状態を確実に把握して劣化判定機会
を増やすとともに信頼性を向上させた内燃機関の触媒劣
化検出装置が得られる効果がある。
【0150】また、この発明の請求項10によれば、請
求項9において、積算手段は、パラメータ値の検出時点
での積算値が大きい値であるほど、減算用のカウンタ値
を小さい値に設定することにより、エンジン負荷を示す
パラメータ値をカウンタ値に正確に反映させるようにし
たので、カウンタ値の増減条件の自由度を拡大して各種
バラツキを吸収することができ、触媒の温度上昇状態を
確実に把握して劣化判定機会を増やすとともに信頼性を
向上させた内燃機関の触媒劣化検出装置が得られる効果
がある。
【0151】また、この発明の請求項11によれば、請
求項1において、内燃機関の運転状態が所定運転領域で
あるか否かを判定する運転状態判定手段を備え、積算手
段は、運転状態が所定運転領域を示す場合に、積算値の
演算を中断することにより、エンジン負荷を示すパラメ
ータ値をカウンタ値に正確に反映させるようにしたの
で、カウンタ値の増減条件の自由度を拡大して各種バラ
ツキを吸収することができ、触媒の温度上昇状態を確実
に把握して劣化判定機会を増やすとともに信頼性を向上
させた内燃機関の触媒劣化検出装置が得られる効果があ
る。
【0152】また、この発明の請求項12によれば、請
求項11において、運転状態判定手段は、エンリッチモ
ードの場合に所定運転領域と判定して積算値を維持する
ことにより、エンジン負荷を示すパラメータ値をカウン
タ値に正確に反映させるようにしたので、カウンタ値の
増減条件の自由度を拡大して各種バラツキを吸収するこ
とができ、触媒の温度上昇状態を確実に把握して劣化判
定機会を増やすとともに信頼性を向上させた内燃機関の
触媒劣化検出装置が得られる効果がある。
【0153】また、この発明の請求項13によれば、請
求項11において、運転状態判定手段は、空燃比フィー
ドバックモード以外の場合に所定運転領域と判定して積
算値を維持することにより、エンジン負荷を示すパラメ
ータ値をカウンタ値に反映させるようにしたので、カウ
ンタ値の増減条件の自由度を拡大して各種バラツキを吸
収することができ、触媒の温度上昇状態を確実に把握し
て劣化判定機会を増やすとともに信頼性を向上させた内
燃機関の触媒劣化検出装置が得られる効果がある。
【0154】また、この発明の請求項14によれば、請
求項1において、内燃機関の運転状態が燃料カットモー
ドであるか否かを判定する燃料カットモード判定手段を
備え、積算手段は、運転状態が燃料カットモードの場合
に、積算値を減算することにより、エンジン負荷を示す
パラメータ値をカウンタ値に反映させるようにしたの
で、カウンタ値の増減条件の自由度を拡大して各種バラ
ツキを吸収することができ、触媒の温度上昇状態を確実
に把握して劣化判定機会を増やすとともに信頼性を向上
させた内燃機関の触媒劣化検出装置が得られる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す機能ブロック
図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による積算処理動作
を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態3に用いられる演算マ
ップを示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による積算処理動作
を示すフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態4を示す機能ブロック
図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による積算処理動作
を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態7による積算値の時間
変化を示す説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態8による所定運転領域
での積算処理動作を示すフローチャートである。
【図9】 従来の内燃機関の触媒劣化検出装置を示す機
能ブロック図である。
【図10】 従来の内燃機関の触媒劣化検出装置を示す
構成図である。
【図11】 従来の内燃機関の触媒劣化検出装置による
触媒活性化判定処理動作を示すフローチャートである。
【図12】 従来の内燃機関の触媒劣化検出装置による
触媒活性化判定処理動作を示す波形図である。
【図13】 従来の内燃機関の触媒劣化判定処理動作を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)、11、12 空燃比セン
サ、30 各種センサ、31 負荷検出手段、32、3
2B 積算手段、33、35 比較手段、34演算マッ
プ、100A、100B ECU、102 触媒劣化判
定手段、C 活性化信号、CTQa 加算用のカウンタ
値、CTQb 減算用のカウンタ値、D比較結果、Qa
吸気量(パラメータ値)、V1、V2 空燃比信号、
ΣQ、ΣCTQ 積算値、α、αc、β、γ 所定値、
φ1、φ2 積算値の下降傾斜角度、θ スロットル開
度(パラメータ値)、S1、S11 積算値を加算する
ステップ、S2、S12 積算値を所定値と比較するス
テップ、S3 触媒の劣化を判定するステップ、S2
1、S22 吸気量を所定値と比較するステップ、S2
3 積算値を減算するステップ、S31 エンリッチモ
ードを判定するステップ、S32 空燃比フィードバッ
クモードを判定するステップ、S33 燃料カットモー
ドを判定するステップ。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G060 AA03 AB08 AB10 AE27 AF07 HC07 HC10 HC12 HC13 HD00 3G084 BA24 BA33 CA01 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CA07 CA09 DA10 DA27 EA11 EB11 EB22 EC04 FA07 FA10 FA11 FA20 FA26 FA28 FA30 FA35 FA36 3G091 AA02 AA17 AA28 AB03 BA03 BA14 BA15 BA19 BA32 BA33 BA34 CB02 DA06 DA08 DB06 DB07 DB10 DC01 EA03 EA05 EA06 EA07 EA16 EA26 EA30 EA34 FA02 FA04 FA05 FA06 FA09 FA14 FA17 FB02 FB12 FC02 FC04 FC07 HA36 HA37 HA42

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の負荷に対応したパラメータ値
    を求める負荷検出手段と、 前記パラメータ値に対応したカウンタ値を加算して積算
    値を求める積算手段と、 前記積算値と前記触媒の動作温度に対応した第1の所定
    値とを比較する第1の比較手段と、 前記積算値が前記第1の所定値以上を示す場合に、前記
    触媒の劣化の有無を判定する触媒劣化判定手段とを備え
    た内燃機関の触媒劣化検出装置。
  2. 【請求項2】 前記パラメータ値と前記内燃機関の触媒
    の温度上昇状態に関連した第2の所定値とを比較する第
    2の比較手段を備え、 前記積算手段は、前記パラメータ値が前記第2の所定値
    以上を示す場合に、前記積算値を求めることを特徴とす
    る請求項1に記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
  3. 【請求項3】 前記負荷検出手段は、前記内燃機関の吸
    気量を前記パラメータ値として求めることを特徴とする
    請求項1に記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
  4. 【請求項4】 前記負荷検出手段は、前記内燃機関の吸
    気管内の負圧を前記パラメータ値として求めることを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒劣化検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記負荷検出手段は、前記内燃機関のス
    ロットル開度を前記パラメータ値として求めることを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒劣化検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記積算手段は、前記パラメータ値に応
    じたカウンタ値を求めるための演算マップを有すること
    を特徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒劣化検出
    装置。
  7. 【請求項7】 前記パラメータ値と前記触媒の温度下降
    状態に関連した第3の所定値とを比較する第3の比較手
    段を備え、 前記積算手段は、前記パラメータ値が前記第3の所定値
    以下を示す場合に、前記パラメータ値に対応したカウン
    タ値を前記積算値から減算することを特徴とする請求項
    2に記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
  8. 【請求項8】 前記第3の所定値は、前記第2の所定値
    よりも小さい値に設定されており、 前記積算手段は、前記パラメータ値が前記第2の所定値
    と前記第3の所定値との間の値を示す場合に、前記積算
    値を維持することを特徴とする請求項7に記載の内燃機
    関の触媒劣化検出装置。
  9. 【請求項9】 前記積算手段は、前記パラメータ値が前
    記第3の所定値以下を示す場合に、前記パラメータ値の
    検出時点での積算値に応じて減算用のカウンタ値を可変
    設定することを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の
    触媒劣化検出装置。
  10. 【請求項10】 前記積算手段は、前記パラメータ値の
    検出時点での積算値が大きい値であるほど、前記減算用
    のカウンタ値を小さい値に設定することを特徴とする請
    求項9に記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
  11. 【請求項11】 前記内燃機関の運転状態が所定運転領
    域であるか否かを判定する運転状態判定手段を備え、 前記積算手段は、前記運転状態が所定運転領域を示す場
    合に、前記積算値の演算を中断することを特徴とする請
    求項1に記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
  12. 【請求項12】 前記運転状態判定手段は、エンリッチ
    モードの場合に前記所定運転領域と判定して前記積算値
    を維持することを特徴とする請求項11に記載の内燃機
    関の触媒劣化検出装置。
  13. 【請求項13】 前記運転状態判定手段は、空燃比フィ
    ードバックモード以外の場合に前記所定運転領域と判定
    して前記積算値を維持することを特徴とする請求項11
    に記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
  14. 【請求項14】 前記内燃機関の運転状態が燃料カット
    モードであるか否かを判定する燃料カットモード判定手
    段を備え、 前記積算手段は、前記運転状態が燃料カットモードの場
    合に、前記積算値を減算することを特徴とする請求項1
    に記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
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