JP2000204713A - フェンスとフェンス構築方法 - Google Patents

フェンスとフェンス構築方法

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JP2000204713A
JP2000204713A JP11005226A JP522699A JP2000204713A JP 2000204713 A JP2000204713 A JP 2000204713A JP 11005226 A JP11005226 A JP 11005226A JP 522699 A JP522699 A JP 522699A JP 2000204713 A JP2000204713 A JP 2000204713A
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fence
mounting block
uppermost
stacked
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JP11005226A
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English (en)
Inventor
Hidenori Yanagisawa
英紀 柳沢
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Universal Bio Research Co Ltd
Original Assignee
Unitec Co Ltd
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Publication date
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】緑化の安全性・緑化の簡易性・省スペース・低
コスト・緑化以外の有効利用・施工難度の緩和などを満
足させることのできるフェンスとフェンス構築方法を提
供する。 【解決手段】最上段積層ブロック列を構成している積層
ブロック32上に載置ブロック41が配置されて載置ブ
ロック41の凹形連繋部42と最上段積層ブロック32
の凹部34とが互いに対面しており、コンクリート補強
材(横筋52)と共に各最上段積層ブロック32の凹部
34内に充填されて硬化したコンクリート54が載置ブ
ロック41の凹形連繋部42内にも介在して載置ブロッ
ク41と最上段積層ブロック32とを相互に一体化して
いる。フェンス上部において、最上段の積層ブロック3
2上に固定された載置ブロック41が上面の開放された
空間部42を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフェンスとこれの構
築方法に関するものであって建築・構築の技術分野に属
する。
【0002】
【従来の技術】塀・垣・囲い・柵など各種のフェンスが
広く一般に用いられている。周知のとおり、フェンスは
所有権(敷地境界)の表示・外部からの人や動物の侵入
防止・外部視線の遮断・内部にいる動物の逃亡防止・防
音・防火・その他を目的として地上に造られる工作物で
ある。これらのうちでブロックなどを主体にした塀の場
合は、築造スペースが少なく、外部からの侵入を拒否
し、見通しの妨げもほぼ完全となるるが、その反面、閉
塞感や圧迫感を内部の者に与えてしまう。また、植物を
植え並べて築造する生垣の場合は、閉塞感や圧迫感がな
くて通風性もよく、その緑化が周辺環境にも好結果をも
たらすが、上記の侵入防止や目隠し効果について十分で
なく、築造に要するスペースも大きくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塀や垣については上述
したように一長一短がある。どちらかといえば環境を優
先する上で生垣のような緑化物が望ましい。けれども都
会のように家屋の密集する地域では、生垣を造るほど土
地に余裕がないためブロック塀で省スペース化している
のが実情である。そして緑化については植木鉢やプラン
タボックスをブロック塀に置いたり吊したりするなどの
手段を講じている。しかしながらこのような緑化手段は
植木鉢やプランタボックスが落下するという虞があるた
めに不測の事故を惹き起こしかねない。とくに危険回避
が最優先課題となる地震多発地域では、ブロック塀など
のフェンス緑化についてより安全性の高い手段が希求さ
れる。
【0004】発明の目的:本発明はこのような技術的課
題に鑑み、緑化の安全性・緑化の簡易性・省スペース・
低コスト・緑化以外の有効利用・施工難度の緩和などを
満足させることのできるフェンスとフェンス構築方法を
提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
フェンスは所期の目的を達成するために下記の課題解決
手段を特徴としている。すなわち請求項1記載の課題解
決手段は、水平方向と垂直方向に配列された各積層ブロ
ックが相互に結合されて立面構造をなしているフェンス
において、最上段の積層ブロック列を構成している各積
層ブロックの上面には、最上段積層ブロック列の長さ方
向に沿う凹部が形成されていること、および、最上段の
積層ブロック上に固定される載置ブロックが上面の開放
された空間部をもつものからなるとともに凹形連繋部が
載置ブロックの下面に形成されていること、および、最
上段積層ブロック列を構成している積層ブロック上に載
置ブロックが配置されて載置ブロックの凹形連繋部と最
上段積層ブロックの凹部とが互いに対面しており、か
つ、コンクリート補強材と共に各最上段積層ブロックの
凹部内に充填されて硬化したコンクリートが載置ブロッ
クの凹形連繋部内にも介在して相対的に上位の載置ブロ
ックと相対的に下位の最上段積層ブロックとを相互に一
体化していること、および、フェンス上部において最上
段の積層ブロック上に固定された載置ブロックが上面の
開放された空間部を形成していることを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係るフェンスは、請求
項1記載のものにおいて、入口側をその内部よりも狭く
した凹形連繋部が載置ブロックの下面に形成されてお
り、最上段積層ブロックの内部と載置ブロックの凹形連
繋部内とにわたってコンクリートが介在していることを
特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に係るフェンスは所期の
目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴として
いる。すなわち請求項3記載の課題解決手段は、水平方
向と垂直方向に配列された各積層ブロックが相互に結合
されて立面構造をなしているフェンスにおいて、最上段
の積層ブロック列を構成している各積層ブロックの上面
には、最上段積層ブロック列の長さ方向に沿う凹部が形
成されていること、および、最上段の積層ブロック上に
固定される載置ブロックが上面の開放された空間部をも
つものからなるとともに凸形連繋部が載置ブロックの下
面に形成されていること、および、最上段積層ブロック
列を構成している積層ブロック上に載置ブロックが配置
されて載置ブロックの凸形連繋部が最上段積層ブロック
の凹部内に介入しており、かつ、コンクリート補強材と
共に最上段積層ブロックの凹部内に充填されて硬化した
コンクリートが載置ブロックの凸形連繋部をも保持して
相対的に上位の載置ブロックと相対的に下位の最上段積
層ブロックとを相互に一体化していること、および、フ
ェンス上部において最上段の積層ブロック上に固定され
た載置ブロックが上面の開放された空間部を形成してい
ることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項4に係るフェンス構築方法
は所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を特
徴としている。すなわち請求項4記載の課題解決手段
は、積層ブロックを水平方向と垂直方向に配列かつ結合
してフェンス用の立面構造物を構築した後、上面の開放
された空間部をフェンス上部に形成するための方法にお
いて、最上段の積層ブロック列についてはブロックの長
さ方向に沿う凹部が上面に形成された積層ブロックを用
いてこれを構築すること、および、最上段の積層ブロッ
ク上に固定する載置ブロックとしては上面開放型の空間
部をもつものであって凹形連繋部が下面に形成されてい
るものを用いること、および、載置ブロックを最上段の
積層ブロック上に固定するとき、はじめは最上段積層ブ
ロックの凹部内にコンクリート補強材を入れてコンクリ
ートモルタルを充填し、つぎに載置ブロックを最上段積
層ブロック上に配置して載置ブロックの凹形連繋部と最
上段積層ブロックの凹部とを互いに対面させるとともに
コンクリートモルタルを載置ブロックの凹形連繋部内に
も行きわたらせ、その後は経時変化で硬化したコンクリ
ートにより相対的に上位の載置ブロックと相対的に下位
の最上段積層ブロックとを相互に一体化して載置ブロッ
クの空間部をフェンス上部に設けることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項5に係るフェンス構築方法
は所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を特
徴としている。すなわち請求項5記載の課題解決手段
は、積層ブロックを水平方向と垂直方向に配列かつ結合
してフェンス用の立面構造物を構築した後、上面の開放
された空間部をフェンス上部に形成するための方法にお
いて、最上段の積層ブロック列についてはブロックの長
さ方向に沿う凹部が上面に形成された積層ブロックを用
いてこれを構築すること、および、最上段の積層ブロッ
ク上に固定する載置ブロックとしては上面開放型の空間
部をもつものであって凸形連繋部が下面に形成されたも
のを用いること、および、載置ブロックを最上段の積層
ブロック上に固定するとき、はじめは最上段積層ブロッ
クの凹部内にコンクリート補強材を入れてコンクリート
モルタルを充填し、つぎに載置ブロックを最上段積層ブ
ロック上に配置して該積層ブロック凹部内のコンクリー
トモルタル中に載置ブロックの凸形連繋部を介入させ、
その後は経時変化で硬化したコンクリートにより相対的
に上位の載置ブロックと相対的に下位の最上段積層ブロ
ックとを相互に一体化して載置ブロックの空間部をフェ
ンス上部に設けることを特徴とする。
【0010】作用:本発明に係るフェンスは上述のとお
り、最上段の積層ブロック列を構成している各積層ブロ
ック上に載置ブロックが一体化されていて載置ブロック
が上面開放型の空間部を有するというものである。した
がってフェンスの上部には空間部がある。適当量の壌土
をフェンス上部の空間部内に入れて草木の種子・これら
の苗・成長した草木などを蒔くか植えるかし、必要に応
じて水や養分をやると、ここを生育の場として根付いた
植物の枝や葉がフェンスの一部または全部を緑化する。
とくに蔓植物・羊歯植物・蔓薔薇などの植物を植えた場
合は、これらがフェンスの表面沿いに繁茂してフェンス
をほぼ全面緑化するようになる。かかるフェンス緑化は
フェンス上部の空間部内に土入れをして植物を植えるだ
けであるから簡易に行える。しかも植生の基部となる載
置ブロックは、フェンス上部と一体化されて堅固に保持
されており、故意に破壊でもしないかぎり崩落すること
がないから強度ならびに安全性を充足する。これは、ま
た、生垣ほどの広い築造面積(土地)を要しないブロッ
ク製フェンスにあって、その上部を有効利用して緑化す
るというものであるから省スペースを満足させる。それ
に空間部を有する載置ブロックがフェンス構成部材と植
生用の構成部材とを兼ねるからコストダウンもはかるこ
とができる。もちろん載置ブロックの空間部は緑化以外
にも利用することができるから汎用性がある。
【0011】本発明に係るフェンス構築方法も上述のと
おりである。すなわち、最上段の積層ブロック列につい
ては所定の凹部が上面に形成された積層ブロックを用い
てこれを構築しておき、載置ブロックとしては上面の開
放された空間部をもつものであって凹形連繋部または凸
形連繋部が下面に形成されたものを用いる。フェンス上
部の構築に際して載置ブロックを最上段の積層ブロック
上に固定すると、既述のフェンス緑化やその他に利用す
ることのできる上面開放型の空間部がフェンス上部に生
じる。載置ブロックを最上段の積層ブロック上に固定す
るための手段は補強材入りのコンクリートを硬化させる
だけであるから施工難度をともなわない。施工はこのよ
うに簡単であり、工費も従来法とほぼ同じである。けれ
どもこれは、積層ブロック凹部内のコンクリートモルタ
ルを載置ブロックの凹形連繋部内にも行きわたらせ、ま
たは、積層ブロック凹部内のコンクリートモルタル中に
載置ブロックの凸形連繋部を介入させてコンクリート硬
化させるというものであるから、単なるコンクリート結
合と比べ、載置ブロックと積層ブロックとの一体化強度
が格段に向上する。ゆえに本発明方法によるときは、前
述した各種の利点を有する緑化に適したフェンスが簡易
な施工手段で構築することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係るフェンスとその構築
方法を図示の実施形態に基づいて説明する。なお、本発
明において用いられる「フェンス」の語は、塀・囲い・
垣などを総称する用語である。
【0013】図1〜図3に例示されたフェンスにおい
て、11は基礎スラブ、21は基礎スラブ11上より立
ち上がる立面構造物、31・32は立面構造物21を構
成している積層ブロック、41は立面構造物21の上部
(フェンス上部)に一体化された載置ブロックをそれぞ
れ示す。
【0014】図1〜図3において立面構造物21を構成
している両積層ブロック31・32はいずれもコンクリ
ート製である。両積層ブロック31・32の両側面は略
半円形の縦溝状に凹んでいる。これら積層ブロック31
・32については上下方向に沿う縦孔を一つ以上有する
のが一般である。その場合に、一方の積層ブロック31
の縦孔(図示せず)は該ブロックを上下に貫通している
が、他方の積層ブロック32の縦孔33は図4のように
上部が閉鎖されている。他方の積層ブロック32の上面
には、また、これの長さ方向に沿う凹部34が形成され
ている。
【0015】載置ブロック41もコンクリート製であ
る。これについては図5や図6に例示する各種のものが
ある。これらの図を参照して明らかなように載置ブロッ
ク41は少なくとも上面が開放され空間部42を内部に
有している。ちなみに図5(A)の載置ブロック41は
上面と両側面とが開放された溝形をなしており、図5
(B)の載置ブロック41は上面と一側面とが開放され
た二面開放の容器形をなしており、図5(C)の載置ブ
ロック41は上面のみが開放された箱形をなしている。
図示されていないが、載置ブロック41については平面
多角形・平面円形・平面異形のものもある。載置ブロッ
ク41の下面には凹形連繋部43および/または凸形連
繋部44が形成されている。凹形連繋部43の代表的な
一例は図5(A)〜(C)に示されているような蟻溝で
あり、その蟻溝が載置ブロック41の長さ方向に沿うも
のとなっている。他例として凹形連繋部43が図6
(A)〜(B)に示すような溝形の断面形状を有するこ
ともある。これら凹形連繋部43のうちで図5(A)〜
(C)や図6(B)のものは、入口側がその内部よりも
狭くなっている。凸形連繋部44の場合は図6(C)〜
(D)に例示されているような凸形であり、この凸形も
載置ブロック41の長さ方向に沿うものとなっている。
図示例の凸形連繋部44は先端部(下端部)がその基端
部側よりも大きくなっているが、このような膨らみのな
い一定幅の凸形連繋部44とか、二股状の広がりをもっ
た凸形連繋部44とかもある。凹形連繋部43と凸形連
繋部44とが載置ブロック41の下面に設けられる場合
は、一方の連繋部43と他方の連繋部44とが載置ブロ
ック41の長さ方向に沿い交互に分布する。この場合の
凹形連繋部43や凸形連繋部44は点在するというもの
で、前例のような長いものではない。そほのか、必要な
らば載置ブロック41の下部壁に水抜き用の孔を開けて
もよい。また、そのような孔には栓を施すのがよい。
【0016】両積層ブロック31・32と載置ブロック
41との相対関係では、ブロック両側面間の寸法(幅)
が図示のように同等であったり、または、一方のブロッ
ク幅が他方のブロック幅を上回ったりする。けれどもブ
ロック厚については、特殊なケースを除き、図示のよう
に載置ブロック41の厚さが両積層ブロック31・32
の厚さを上回る。
【0017】上述した各ブロック31・32・41を用
いて図1〜図2のようなフェンスを構築するときは、は
じめ基礎スラブ11をつくり、つぎに基礎スラブ11上
において積層ブロック31・32を水平方向(横方向)
に並べたり垂直方向(縦方向)に積み重ねたりしてこれ
らを連結固定し、こうして立面構造物21を構築した
後、立面構造物21の上部に載置ブロック41を載置し
て固定するする。かかる構築方法の具体的一例は以下の
ようなものである。
【0018】図1の基礎スラブ11は周知の鉄筋コンク
リート造である。このような基礎スラブ11は、フェン
スの構築場所たとえば敷地の境界部にコンクリート型枠
を組み、その内部に鉄筋を配しコンクリートモルタルを
打設するという周知の手段で造られる。この場合に複数
本の縦筋51を基礎スラブ11の上面から所定の間隔で
立ち上がらせる。
【0019】立面構造物21を図1のような6段積みの
ブロック構成とするときは、1段目・2段目のブロック
として積層ブロック31を用い、3段目のブロックとし
て積層ブロック32を用い、4段目・5段目のブロック
として積層ブロック31を用い、6段目のブロックとし
て積層ブロック32を用いる。そして1段目の積層ブロ
ック列については、基礎スラブ11上において所定数の
積層ブロック31を横一列に並べながら基礎スラブ11
と各積層ブロック31とをコンクリート結合したり各積
層ブロック31相互をコンクリート結合したりしてこれ
を構築する。この際ブロック31の隣接部間には基礎ス
ラブ11から立ち上がる縦筋51を介在させる。また、
このコンクリート結合のときは、各積層ブロック31間
において目地状のコンクリート部分が生じるようにコン
クリートモルタルを所定の各部に塗りつける。2段目〜
6段目の各積層ブロックをそれぞれ下位の積層ブロック
列上に配列してコンクリート結合するときも上記と実質
的に同じかそれに準じた内容で実施する。ただし、3段
目の積層ブロック列を積層ブロック32で構築した後、
積層ブロック31によって4段目の積層ブロック列を構
築するときは、3段目の積層ブロック列に生じた一連の
凹部34内に横筋52を介在させてこれと縦筋51との
交差部をワイヤで結び、その凹部34内にわたりコンク
リートモルタルを充填してから、3段目の積層ブロック
32上に4段目の各積層ブロック31を配置する。した
がって3段目の積層ブロック32と4段目の各積層ブロ
ック31とは凹部34内で硬化したコンクリート53に
よって相互に結合される。
【0020】立面構造物21を図1〜図2のように構築
した後、その上部すなわち最上段(6段目)の積層ブロ
ック32上に所定数の載置ブロック41を配置してこれ
らを固定するときは以下のような手順となる。はじめは
6段目にある各積層ブロック32の凹部34内に横筋5
2を入れてコンクリートモルタルを充填する。ついで図
5(A)や図5(B)の載置ブロック41を最上段の積
層ブロック32上に配置する。具体的には図5(A)の
載置ブロック41が列の中間部に位置し、図5(B)の
載置ブロック41が列の両端部にくるような横列状態を
保持してこれら載置ブロック41を最上段の積層ブロッ
ク32上に配置する。各載置ブロック41をこのように
配置したときは、載置ブロック41の凹形連繋部43と
最上段積層ブロック32の凹部34とが互いに対面し、
これら凹部34内のコンクリートモルタルが載置ブロッ
ク41の凹形連繋部43内にも入り込んでここを充実さ
せる。また、載置ブロック41を最上段の積層ブロック
32側へ強く押し込み、凹部34外や凹形連繋部43外
にも行きわたったコンクリートモルタルの一部で図2の
ようなコンクリート目地部55を形成する。なお図には
示されていないが、各載置ブロック41の隣接部間にも
同様のコンクリート目地部を形成する。その後は経時変
化で硬化したコンクリート54やコンクリート目地部5
5が、各載置ブロック41と最上段の各積層ブロック3
2とを相互に一体化する。ここで凹形連繋部43が図5
(C)や図6(B)のようなものであると、コンクリー
ト54によるブロック32・41相互の結合強度がより
一層高まる。もちろんこの例でも、最上段の各積層ブロ
ック32上において隣接する各載置ブロック41を相互
にコンクリート結合する。
【0021】かくて所定数の載置ブロック41が立面構
造物21の上部に一体化されたとき、フェンスの構築が
完了する。そしてフェンスの上部には各載置ブロック4
1の空間部42による一連の長い空間部が生じる。こう
して造られるフェンスの形状は立地条件その他により様
々であるが、その代表的形状は平面直線形・平面L字形
・平面コ字形・平面多角形(例:四角形)などである。
また図示のように載置ブロック41の厚さが両積層ブロ
ック31・32の厚さを上回る場合は、載置ブロック4
1がその下位ブロックに対し傘の役割を果たす。
【0022】上述したフェンスを緑化するときは、図1
〜図2のごとく適当量の土(壌土)61を空間部42内
に入れ、草木の種子・これらの苗・成長した草木などを
蒔くか植えるかし、必要に応じて水や養分をやる。植物
にとって望ましい土61は周知の栽培土である。腐葉土
などを含む土61も望ましい。このような例では、空間
部42内の壌土を生育の場として根付いた植物62の枝
や葉がフェンスの一部または全部を緑化する。植物62
が蔓植物・羊歯植物・蔓薔薇などであると、フェンスの
表面沿いに繁茂した当該植物62がフェンスをほぼ全面
緑化するようになる。枝振りの異なる植物たとえば上向
きに生える植物62と横向きや下向きに伸びる植物62
とを一緒に植えた場合は、フェンス表面だけでなく載置
ブロック41の上部までも植物62で覆うことができ
る。フェンス上部の空間部42には花卉(観賞植物)を
植えることが多いが、どのような植物を植えるかは任意
である。したがって家庭菜園などで採用されるところの
植物を植えてもよい。また空間部42に土入れしない場
合に、鉢植えされた植物を鉢ごと空間部42内に納めて
もよい。土61の代わりに水を入れて水生植物を繁茂さ
せることもできる。フェンス上部の空間部42は他にも
利用できる。その一つはフェンス用の装飾品を空間部4
2内に入れてフェンスを飾ることである。この場合に模
造植物が用いられることがある。他の一つは空間部42
を水溜めに利用することである。このケースでは用水を
常備することができる。上記以外の一つは、空間部42
内に水を入れて観賞魚や他の水棲生物を飼育することで
ある。
【0023】以上のような各種の用例において、図1の
仮想線で示されるところの中敷板45が空間部42内に
セットされることもある。具体的には、空間部42の内
底面との上下間隔を保持した中敷板45が周知の手段で
空間部42内に固定されたり脱着式に保持されたりす
る。この実施形態では空間部42内が上下に二分され
る。このケースにおいてフェンスを緑化するときの代表
例では、空間部42の中敷板45上に土61を入れ、空
間部42の中敷板45下には何も入れないか、または、
植物栽培に必要な水や養分を入れたりする。一例として
中敷板45は簀の子や多孔板のような通水性の板からな
り、他の一例として中敷板45は孔などのない非通水性
の板からなる。中敷板45の材料はプラスチック・金属
・木材・コンクリート・複合材などこれらのいずれかで
ある。
【0024】本発明における他の実施形態が図3・図7
・図8に例示されている。図3の実施形態では載置ブロ
ック41として凸形連繋部44を有するものが用いられ
ているが、これ以外は前例と実質的に同じかそれに準ず
る。図3の実施形態において載置ブロック41を最上段
の積層ブロック32上に配置したとき、載置ブロック4
1の凸形連繋部44が最上段積層ブロック32の凹部3
4内に介入するから、その凹部34内で硬化したコンク
リート54が凸形連繋部44をも保持して載置ブロック
41と最上段積層ブロック32とを相互に一体化するこ
ととなる。とくに図6(C)〜(E)のように先端部の
大きい凸形連繋部44は、コンクリート54に依存した
ブロック32・41相互の結合強度をより高めるものと
なる。図7の実施形態では、図5(B)の載置ブロック
41を主体にして載置ブロック列が最上段の積層ブロッ
ク32上に構成されているが、この例で説明を省略した
事項も既述の内容と実質的に同じかそれに準ずる。かか
る図7の実施形態では、各積層ブロック32ごとに区画
された空間部42がフェンス上部に生じている。そして
図7における左端の載置ブロック41は、開放状態にあ
る一側面を板状ブロック46で塞がれている。図8の実
施形態では、最上段積層ブロック32上の載置ブロック
列が図5(C)の載置ブロック41によって構成されて
いる。したがって図8の実施形態においても、各積層ブ
ロック32ごとに区画された空間部42がフェンス上部
に生じている。図8のケースで説明を省略した事項も既
述の内容と実質的に同じかそれに準ずる。また、図示の
載置ブロック41のうちで具体的な用例を示さないもの
も、これらを用いた場合には既述の内容と実質的に同じ
かそれに準じた実施形態になる。そのほか、凹部34内
に介在させるコンクリート補強材については、図示した
鉄筋(横筋52)ほか、公知や周知のものを用いること
ができる。
【0025】本発明における上記以外の実施形態とし
て、既設のフェンスの上部に所定数の載置ブロック41
を取り付けてフェンス上部に前記空間部42を形成する
こともある。ちなみに既設のフェンスには傘状のブロッ
クが上部に取り付けられている。したがってこの目的の
ために既設のフェンスを改築するときは、傘状ブロック
を撤去し、最上段積層ブロックの上面に凹部34を形成
してから、既述と同様にすればよい。もちろんこの場合
でもコンクリート目地部55を形成することができる
が、これに代えてブロック32・41相互を周知のコン
クリート接着剤で接着してもよい。
【0026】
【発明の効果】本発明に係るフェンスは、上面開放型の
空間部を有する載置ブロックがフェンス上部に一体化さ
れているから、その空間部を利用してフェンスの緑化を
簡易に行うことができ、また、その空間部を緑化以外に
も有効利用できるという点で汎用性がある。それに高強
度をもってフェンス上部に一体化された載置ブロックは
これの崩落する虞が殆どないから各種の利用をはかる上
での安全性も十分にある。もちろんフェンスはブロック
構成であるから従来の構築費用と同程度の低コストで省
スペースを満足させ、施工難度も格別ないから具体化し
やすい。
【0027】本発明に係るフェンスの構築方法は、ブロ
ックの積層を主体にした方法であるけれども、上面開放
型の空間部を有する載置ブロックを結合強度の高い独自
の手段で最上段の積層ブロック上に固定するから、フェ
ンスとして上記のごとき有用性や有益性のあるものを安
定して構築することができる。しかも載置ブロックを最
上段の積層ブロック上に固定するための手段には既述の
とおり施工難度がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフェンスおよびフェンス構築方法
について一実施形態を略示した要部斜視図である。
【図2】図1の実施形態における上部側面図である。
【図3】本発明に係るフェンスおよびフェンス構築方法
について他の一実施形態を略示した上部側面図である。
【図4】本発明で用いられる積層ブロックの縦断面図で
ある。
【図5】本発明で用いられる載置ブロックについて各種
のものを例示した斜視図である。
【図6】本発明で用いられる載置ブロックについて上記
以外のものを例示した要部断面図である。
【図7】本発明に係るフェンスおよびフェンス構築方法
についてさらに他の一実施形態を略示した平面図であ
る。
【図8】本発明に係るフェンスおよびフェンス構築方法
について上記以外の一実施形態を略示した平面図であ
る。
【符号の説明】
11 基礎スラブ 21 立面構造物 31 積層ブロック 32 積層ブロック 34 凹部 41 載置ブロック 42 空間部 43 凹形連繋部 44 凸形連繋部 45 中敷板 51 縦筋 52 横筋(コンクリート補強材) 54 コンクリート 55 コンクリート目地部 61 土 62 植物

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平方向と垂直方向に配列された各積層ブ
    ロックが相互に結合されて立面構造をなしているフェン
    スにおいて、最上段の積層ブロック列を構成している各
    積層ブロックの上面には、最上段積層ブロック列の長さ
    方向に沿う凹部が形成されていること、および、最上段
    の積層ブロック上に固定される載置ブロックが上面の開
    放された空間部をもつものからなるとともに凹形連繋部
    が載置ブロックの下面に形成されていること、および、
    最上段積層ブロック列を構成している積層ブロック上に
    載置ブロックが配置されて載置ブロックの凹形連繋部と
    最上段積層ブロックの凹部とが互いに対面しており、か
    つ、コンクリート補強材と共に各最上段積層ブロックの
    凹部内に充填されて硬化したコンクリートが載置ブロッ
    クの凹形連繋部内にも介在して相対的に上位の載置ブロ
    ックと相対的に下位の最上段積層ブロックとを相互に一
    体化していること、および、フェンス上部において最上
    段の積層ブロック上に固定された載置ブロックが上面の
    開放された空間部を形成していることを特徴とするフェ
    ンス。
  2. 【請求項2】入口側をその内部よりも狭くした凹形連繋
    部が載置ブロックの下面に形成されており、最上段積層
    ブロックの内部と載置ブロックの凹形連繋部内とにわた
    ってコンクリートが介在している請求項1記載のフェン
    ス。
  3. 【請求項3】水平方向と垂直方向に配列された各積層ブ
    ロックが相互に結合されて立面構造をなしているフェン
    スにおいて、最上段の積層ブロック列を構成している各
    積層ブロックの上面には、最上段積層ブロック列の長さ
    方向に沿う凹部が形成されていること、および、最上段
    の積層ブロック上に固定される載置ブロックが上面の開
    放された空間部をもつものからなるとともに凸形連繋部
    が載置ブロックの下面に形成されていること、および、
    最上段積層ブロック列を構成している積層ブロック上に
    載置ブロックが配置されて載置ブロックの凸形連繋部が
    最上段積層ブロックの凹部内に介入しており、かつ、コ
    ンクリート補強材と共に最上段積層ブロックの凹部内に
    充填されて硬化したコンクリートが載置ブロックの凸形
    連繋部をも保持して相対的に上位の載置ブロックと相対
    的に下位の最上段積層ブロックとを相互に一体化してい
    ること、および、フェンス上部において最上段の積層ブ
    ロック上に固定された載置ブロックが上面の開放された
    空間部を形成していることを特徴とするフェンス。
  4. 【請求項4】積層ブロックを水平方向と垂直方向に配列
    かつ結合してフェンス用の立面構造物を構築した後、上
    面の開放された空間部をフェンス上部に形成するための
    方法において、最上段の積層ブロック列についてはブロ
    ックの長さ方向に沿う凹部が上面に形成された積層ブロ
    ックを用いてこれを構築すること、および、最上段の積
    層ブロック上に固定する載置ブロックとしては上面開放
    型の空間部をもつものであって凹形連繋部が下面に形成
    されているものを用いること、および、載置ブロックを
    最上段の積層ブロック上に固定するとき、はじめは最上
    段積層ブロックの凹部内にコンクリート補強材を入れて
    コンクリートモルタルを充填し、つぎに載置ブロックを
    最上段積層ブロック上に配置して載置ブロックの凹形連
    繋部と最上段積層ブロックの凹部とを互いに対面させる
    とともにコンクリートモルタルを載置ブロックの凹形連
    繋部内にも行きわたらせ、その後は経時変化で硬化した
    コンクリートにより相対的に上位の載置ブロックと相対
    的に下位の最上段積層ブロックとを相互に一体化して載
    置ブロックの空間部をフェンス上部に設けることを特徴
    とするフェンス構築方法。
  5. 【請求項5】積層ブロックを水平方向と垂直方向に配列
    かつ結合してフェンス用の立面構造物を構築した後、上
    面の開放された空間部をフェンス上部に形成するための
    方法において、最上段の積層ブロック列についてはブロ
    ックの長さ方向に沿う凹部が上面に形成された積層ブロ
    ックを用いてこれを構築すること、および、最上段の積
    層ブロック上に固定する載置ブロックとしては上面開放
    型の空間部をもつものであって凸形連繋部が下面に形成
    されたものを用いること、および、載置ブロックを最上
    段の積層ブロック上に固定するとき、はじめは最上段積
    層ブロックの凹部内にコンクリート補強材を入れてコン
    クリートモルタルを充填し、つぎに載置ブロックを最上
    段積層ブロック上に配置して該積層ブロック凹部内のコ
    ンクリートモルタル中に載置ブロックの凸形連繋部を介
    入させ、その後は経時変化で硬化したコンクリートによ
    り相対的に上位の載置ブロックと相対的に下位の最上段
    積層ブロックとを相互に一体化して載置ブロックの空間
    部をフェンス上部に設けることを特徴とするフェンス構
    築方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009261290A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Sekisui House Ltd 防犯用植栽容器
CN107905622A (zh) * 2017-10-30 2018-04-13 湖南诚友绿色建材科技有限公司 一种预制钢筋砼绿化护栏
CN109168745A (zh) * 2018-09-30 2019-01-11 华艺生态园林股份有限公司 一种徽派文化立体景观植物墙及其制备方法

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