JP2000204294A - 重合体組成物 - Google Patents

重合体組成物

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JP2000204294A
JP2000204294A JP11007467A JP746799A JP2000204294A JP 2000204294 A JP2000204294 A JP 2000204294A JP 11007467 A JP11007467 A JP 11007467A JP 746799 A JP746799 A JP 746799A JP 2000204294 A JP2000204294 A JP 2000204294A
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calcium
cobalt
zinc
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JP11007467A
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Koreatsu Ito
維厚 伊藤
Ryosuke Nishida
良祐 西田
Kazuhide Kawaguchi
和秀 川口
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UNI CHEMICAL CO Ltd
Japan Exlan Co Ltd
Uni-Chemical Co Ltd
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UNI CHEMICAL CO Ltd
Japan Exlan Co Ltd
Uni-Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉛、クロム系塗膜の有している優れた防食性
と塗膜物性を具備し、かつ有害な金属を含まない環境に
やさしい防食塗料等に適する重合体組成物を提供する。 【解決手段】 エチレン系不飽和単量体が重合してなる
主鎖とその側鎖として0.1〜3mmol/g重合体の
リン酸基を有する重合体成分と、チタン、ジルコニウ
ム、バナジウム、モリブデン、スズ、バリウム、亜鉛、
マンガン、マグネシウム、カルシウム、コバルト、ニッ
ケル、鉄、タングステンよりなる群より選ばれる、少な
くとも1種の金属成分とを含有することを特徴とする重
合体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合体組成物に関
する。さらに詳しくは、無公害で、広く金属基材、鋼基
材に適する、リン酸基含有重合体と特定の金属よりなる
特に防食塗料に適する重合体組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】塗料は基材表面に被覆膜を形成し、目的
に応じて種々の機能を発現するが、これらの塗料の中で
特に基材の腐食を防止するために防食機能を高めたもの
を一般的に防食塗料と称し、種々の用途に用いられてい
る。これまで、防食塗料としては、鉛丹、シアナミド
鉛、塩基性クロム酸、クロム酸亜鉛、クロム酸バリウム
等の防食性顔料を塗料ビヒクル中に分散させたものが広
く使用されている。これらの公知の塗料は、防錆性(以
下防錆性を、防食性と同義語として用いる)の点では満
足し得るものであるとしても、有害な鉛、クロム等の金
属成分を含有するという点で未だ不満足なものである。
即ち、これらの防食塗料は、塗装作業中、塗膜剥離の
際、或いは溶接、溶断等の塗装物の加工の際、前記有害
金属を含むミスト、粉塵あるいはヒューム等のガスの発
生があり、また、この塗膜からこれらの有害物質が生活
環境に溶出、放出されるため、環境汚染という点で大き
な問題となっている。かくして、防食塗料の分野におい
ては、これらの有害金属成分を含有しない防食塗料の出
現が望まれている。
【0003】このような社会の要求に対し、数々の研究
がなされており、基材金属との密着性のよいリン酸ある
いはリン酸系の化合物も注目されている。例えば特公昭
51−17581号公報、特公昭62−27083号公
報、特公昭61−57325号公報などでは、リン酸基
を側鎖に含有する共重合体が例示されており、また、特
公昭56−18149号公報ではアクリル酸あるいはメ
タクリル酸系重合体にリン酸そのものを添加した塗料組
成物が、特公平6−67968号公報および特開昭62
−4757号公報にはリン酸アルキルエステルによる組
成物が例示されている。
【0004】しかしながら、現在においても依然とし
て、有害とされている鉛、クロム系の防食塗料が大量に
使用されていることからもわかる通り、上述のこれまで
に検討された無公害性塗料は性能的に十分満足のいくも
のではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
従来技術のかかえる課題を解決しようとするものであ
り、鉛、クロム系塗膜の有している優れた防食性と塗膜
物性を具備し、かつ有害な金属を含まない環境にやさし
い防食塗料として適する重合体組成物を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的
は、エチレン系不飽和単量体が重合してなる主鎖とその
側鎖として0.1〜3mmol/g重合体のリン酸基を
有する重合体成分と、チタン、ジルコニウム、バナジウ
ム、モリブデン、スズ、バリウム、亜鉛、マンガン、マ
グネシウム、カルシウム、コバルト、ニッケル、鉄、タ
ングステンよりなる群より選ばれる、少なくとも1種の
金属成分とを含有することを特徴とする重合体組成物に
より好適に達成される。さらに該重合体成分が、水系の
エマルジョン状であるものが推奨される。以下本発明を
詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、本発明者は基材金属との密
着性に優れることに定評のある、リン酸基を含有した各
種の化合物について検討した結果、得られる被覆膜の防
食性、塗膜特性の点より、特定量のリン酸基を含有した
エチレン系不飽和単量体よりなる重合体成分と特定の金
属成分を組合せることにより、これらの相乗効果により
これまでにない優れた特性が発現できることを見出し
た。
【0008】本発明に採用する重合体成分は、エチレン
系不飽和単量体が重合してなる主鎖を有している。ここ
で言うエチレン系不飽和単量体とは、重合能を有するエ
チレン系不飽和基を有する単量体であればいかなるもの
も使用でき、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、
デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、ステ
アリル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル等のアル
キル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル、2
−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、ジメチ
ルアミノエチル、2−メトキシエチル、3−メトキシブ
チル、2−ブトキシエチル、エトキシジエチレングリコ
ール、メトキシトリエチレングリコール、メトキシジプ
ロピレングリコール、フェノキシエチル、フェノキシジ
エチレングリコール、ノニルフェロキシエチル、2−ヒ
ドロキシー3−フェノキシプロピル、コハク酸モノヒド
ロキシエチル、フタール酸モノヒドロキシエチル、テト
ラヒドロフルフリル、イソボルニル、ジシクロペンテニ
ルオキシエチル、グリシジル等の単官能性(メタ)アク
リル酸エステル;1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)
アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリジプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリジプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバロン酸等の
多官能性(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデン等の不飽
和ニトリル類;塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニ
ル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニルおよびハロゲ
ン化ビニリデン類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸およびこれらの
塩類;メチルビニルケトン、フェニルビニルケトン、メ
チルイソブテニルケトン、メチルイソプロペニルケトン
等の不飽和ケトン類;蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニル
エステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル等のビニルエーテル類;アクリルアミドおよびその
アルキル置換体;ビニルスルホン酸、アリルスルホン
酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸等の不飽
和スルホン酸およびこれらの塩類;スチレン、メチルス
チレン、クロロスチレン等のスチレンおよびそのアルキ
ルまたはハロゲン置換体;アリルアルコールおよびその
エステルまたはエーテル類;ビニルピリジン、ビニルイ
ミダゾール、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の塩
基性ビニル化合物;アクロレイン、メタクリロレイン等
の不飽和アルデヒド類;グリシジルメタクリレート、N
−メチロールアクリルアミド、ヒドロキシエチルメタク
リレート、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベン
ゼン、メチレンビスアクリルアミド等が例示される。な
お、本明細書では(メタ)アクリレートは、アクリレー
トとメタアクリレートの双方を表意するものである。
【0009】さらに本発明では特定量(0.1〜3mm
ol/g重合体)のリン酸基を重合体成分が含有してい
ることが必要であるが、かかるリン酸基を含有せしめる
目的を達成する手段の1つとして、リン酸基を有するエ
チレン系不飽和単量体を使用することができることはも
ちろんである。かかる単量体としては、例えばアシッド
ホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ
−2−アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシ
ポリオキシプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、あるいはこれらのアミン塩等を挙げることができ
る。
【0010】上記のエチレン系不飽和単量体が重合して
なる主鎖を有する重合体は、単独重合体および共重合体
あるいはそれらの混合重合体のいずれでもよく、さらに
それらに別種の重合体(エチレン系に限らない)が混合
されてもかまわない。なお本願が「重合体成分」と称し
ているのも、この様に重合体の形態に限定の無いことを
表すためである。とくに混合重合体を採用する場合は、
その成分の1つとしてエチレン系不飽和単量体が重合し
た主鎖とその側鎖としてリン酸基を有する重合体は必須
であるが、他の成分としては目的に応じて他の重合体か
ら選べばよい。これについてはさらに後述する。
【0011】さて本発明では既述している通り、エチレ
ン系不飽和単量体が重合した主鎖を有する重合体は、さ
らに側鎖にリン酸基を有する必要があるが、この場合の
リン酸基の主鎖への結合様式としても特に限定はなく、
共有結合、イオン結合等に依るものを任意に選定するこ
とができるが、結合の強さの観点より共有結合であるこ
とが好ましい。本発明の実施に際しこの側鎖のリン酸基
の導入方法としては、必要とされるリン酸基量が含有で
きる限り特に限定はないが、上記のリン酸基を有するエ
チレン系不飽和単量体を単独重合又は共重合したものの
場合、必要とされる量のリン酸基を容易に確実に導入で
き、また得られたものは共有結合によるものであるので
主鎖に強固に結合しており最も好ましい。これ以外の方
法としては、リン酸と反応する官能基を有したエチレン
系不飽和単量体、たとえばグリシジル(メタ)アクリレ
ートの重合体または共重合体にリン酸を反応させて導入
する方法、あるいは前記した例えばジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートの如きカチオン性基を有した塩
基性ビニル化合物の重合体にリン酸をイオン的に結合さ
せる方法等を挙げることができる。
【0012】また、かかる主鎖がエチレン系不飽和単量
体の重合骨格でなり側鎖としてリン酸基を有する重合体
の物理的な形態としては、用いられる用途に応じて適宜
選定でき特に限定はない。例えば、有機溶剤に該重合体
を溶解したレジン状あるいは水中に溶解させた水溶液
状、有機溶剤に該重合体の極微粒子を分散した非水系エ
マルジョン状あるいは水中に分散させたエマルジョン状
などを挙げることができる。また、該重合体を得る方法
としても、一般の重合法を用いることができ、例えば溶
液重合、塊状重合、沈殿重合、乳化重合、懸濁重合、分
散重合等の重合法によることができる。なかでも、本発
明においては、該重合体と後述する金属成分との混合が
必要であり、これが容易に行えるという操作性から水系
での水溶液あるいはエマルジョン状が好ましく、従って
重合方法としては、水系の溶液重合、あるいは乳化重合
がより好ましい。
【0013】本発明に言うところの側鎖に有すべきリン
酸基とは、共有結合の場合リン酸エステルとなり、具体
的には二水素モノリン酸エステル、一水素ジリン酸エス
テル、トリリン酸エステルであり、中でも活性水素が含
まれるモノおよびジリン酸エステルで好ましい結果が得
られる場合が多い。これ以外の共有結合の例としては、
側鎖のエポキシ基にポリリン酸、メタリン酸等を反応さ
せた形態のものもとることができる。また、イオン結合
の場合は、オルトリン酸、ポリリン酸、メタリン酸など
のイオン状態のものとして結合したものを例示すること
ができる。
【0014】該リン酸基の含有量は、本発明の重合体組
成物および該組成物をたとえば塗料として利用した場合
の塗膜の特性に大きな影響を与えるので、本発明におい
ては、0.1〜3mmol/g重合体である必要があ
る。このリン酸基含有量が0.1mmol/g重合体未
満である場合、本発明組成物の重要な用途である塗膜の
防食性として満足なものを得ることができず実用的でな
い。一方、リン酸基はそれ自体が凝集を起こし易く、重
合体組成物としての安定性を損なう場合があり、特にリ
ン酸基が3mmol/g重合体を超える場合にこの傾向
が強く、十分な特性を備えた組成物および塗膜を得るこ
とができない。特に、小量で高い防食性等の効果を得よ
うとする場合、より好ましくは0.5〜2mmol/g
重合体の範囲で優れた結果を得ることができる。なお該
リン酸基量の単位である「mmol/g重合体」の「重
合体」は、側鎖リン酸基含有単独あるいは共重合体はも
とより、リン酸基含有重合体以外の重合体が混合されて
いる場合も、全ての重合体成分当りを意味する。
【0015】次に本発明に用いる、金属成分について説
明する。本発明において、この金属成分は組成物の安定
性や塗膜の基本特性に大きな役割を果たす重要な要素で
あり、この金属成分としては、本目的を達成するため、
チタン、ジルコニウム、バナジウム、モリブデン、ス
ズ、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシ
ウム、コバルト、ニッケル、鉄、タングステンよりなる
群より選ばれる、少なくとも1種の金属である必要があ
る。中でも重合体中に存在するリン酸基成分との相性の
良い、チタン、ジルコニウム、バナジウム、モリブデ
ン、亜鉛、マンガン、タングステンで良い結果が得られ
る。
【0016】かかる金属成分を提供する為の金属の形態
としては、純金属の微粒子状や金属の有機・無機の化合
物塩や錯塩あるいは複合塩など、任意のものが採用し得
る。しかし、後に述べるようにかかる金属成分は上述し
てきた重合体成分と混合されるので、重合体成分の形態
(混合の操作性に影響する)や、得られた重合体組成物
の用いられる態様を考慮して決定するのがよい。
【0017】次に、該金属成分と重合体成分との混合の
方法については特に限定はなく、通常用いられる方法を
適宜使用することができる。例えば、重合体成分が水系
である、水溶液あるいはエマルジョンの場合は、各金属
を金属イオンとして溶出する化合物を直接添加する、或
いは該金属化合物を水溶液とした後混合する等の方法に
より行うことができる。また、重合体成分が有機溶剤系
である、レジン状あるいは非水エマルジョン系の場合
は、該金属化合物を水溶液とした後、水との親和性の高
い溶媒例えば、メタノール、エタノール、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、テトラヒドロフラン等を介して混合する方法、或い
は有機溶媒にとける該金属を含有した化合物、錯塩等を
直接溶解・混合する方法などをとることができる。
【0018】また、純金属の微粒子を使用する場合は、
水あるいは有機溶剤に金属微粒子を分散した、純金属微
粒子分散液と、重合体成分を含む溶液とを混合すること
により目的の重合体組成物とすることができる。この際
の金属微粒子の粒子径は、小さければ小さいほどよく、
実際には1μm以下、特にコロイド状のもので良好な結
果が得られる。また、純金属を硝酸等の酸に溶解した溶
液(結果的には金属化合物となるが)と、重合体成分を
含む溶液とを混合する方法もとることができる。
【0019】上記の水中にあるいは水系溶媒に金属イオ
ンを溶出するもの、即ち溶解するもの、あるいは有機溶
剤に溶解するものとしては、上記の金属を含む化合物の
うちそれらの溶解性を満足するものであれば特に限定は
ない。たとえば、フッ化チタン、塩化チタン、臭化チタ
ン、ヨウ化チタン、酸化チタン、硫化チタン、硫酸チタ
ン、ヘキサフルオロチタン酸ナトリウム、ヘキサフルオ
ロチタン酸カリウム、ヘキサフルオロチタン酸アンモニ
ウム、オキソビス(オキサラト)チタン酸カリウム、ビ
ス(シクロペンタジエニル)チタン、ジカルボニルビス
(シクロペンタジエニル)チタン、クロロビス(シクロ
ペンタジエニル)チタン、ジクロロビス(シクロペンタ
ジエニル)チタン、ジメチル(シクロペンタジエニル)
チタン、トリクロロ(シクロペンタジエニル)チタン、
テトラベンジルチタン、ビス(2,4−ペンタンジオナ
ト)ビス(2−プロパノラト)チタン、ビス(2,4−
ペンタンジオナト)ビス(2−プロパノラト)チタン、
ジブタノラトビス(2,2’,2’’−ニトリロトリエ
タノラト)−チタン、チタン酸ストロンチウム、二ほう
化チタン、二けい化チタン、ふっ化チタンカリウム、し
ゅう酸チタンカリウム、チタン酸バリウム等のチタン化
合物;
【0020】フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、
ヨウ化ジルコニウム、酸化ジルコニウム、二塩化酸化ジ
ルコニウム、硫酸ジルコニウム、窒化ジルコニウム、硝
酸ジルコニウム、二硝酸酸化ジルコニウム、ヘキサフル
オロジルコニウム、酢酸ジルコニウム、テトラキス(ペ
ンタンジオナト)ジルコニウム、ジクロロビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウム、メチルビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウム、トリブロモ(シクロペン
タジエニル)ジルコニウム、ヘキサフルオロジルコン
(4)酸二カリウム、塩化酸化ジルコニウム、二ほう化
ジルコニウム、二けい化ジルコニウム、ナフテン酸酸化
ジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム等のジルコ
ニウム化合物;
【0021】フッ化バナジウム、塩化バナジウム、臭化
バナジウム、ヨウ化バナジウム、酸化バナジウム、三塩
化酸化バナジウム、二または三臭化酸化バナジウム、硫
酸バナジウム、酸化硫酸バナジウム、酢酸バナジウム、
トリス(オキサラト)バナジン酸カリウム、トリス(オ
キサラト)バナジン酸アンモニウム、トリス(ペンタン
ジオナト)バナジウム、オキソビス(ペンタンジオナ
ト)バナジウム、ヘキサカルボニルバナジウム酸ナトリ
ウム、ヘキサカルボニルバナジウム、テトラカルボニル
(シクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(シクロペ
ンタジエニル)バナジウム、クロロビス(シクロペンタ
ジエニル)バナジウム、メチルビス(シクロペンタジエ
ニル)バナジウム、(テトラ−T−ブチルフタロシアニ
ナト)オキソバナジウム、(テトラアミノフタロシアニ
ナト)オキソバナジウム、(テトラカルボキシフタロシ
アニナト)オキソバナジウム、メタバナジン酸ナトリウ
ム、オルトバナジン酸ナトリウム、ナフテン酸バナジウ
ム、ステアリン酸酸化バナジウム、ビス(ベンゼン)バ
ナジウム等のバナジウム化合物;
【0022】フッ化モリブデン、塩化モリブデン、臭化
モリブデン、ヨウ化モリブデン、酸化モリブデン、三塩
化一酸化モリブデン、五塩化三酸化二モリブデン、四塩
化一酸化モリブデン、二塩化二酸化モリブデン、酸化水
酸化モリブデン、四酢酸二モリブデン、ジオキソビス
(ペンタンジオナト)モリブデン、ヘキサクロロモリブ
デン酸カリウム、ペンタクロロオキソモリブデン酸アン
モニウム、オクタシアノモリブデン酸カリウム、ジクロ
ロビス(シクロペンタジエニル)モリブデン、ジヒドリ
ドビス(シクロペンタジエニル)モリブデン、トリカル
ボニル(メチル)(シクロペンタジエニル)モリブデ
ン、ヘキサカルボニルビス(シクロペンタジエニル)モ
リブデン、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸アン
モニウム、ドデカモリブドリン酸ナトリウム、モリブデ
ン酸カルシウム、モリブデン酸リチウム、ドデカモリブ
ドリン酸、ドデカモリブドリン酸アンモニウム、ドデカ
モリブド珪酸、ドデカモリブド珪酸ナトリウム、ほう化
モリブデン、二けい化モリブデン、二硫化モリブデン、
酸化モリブデンアセチルアセトナート、モリブデン酸、
モリブデン酸カリウム、りんモリブデン酸ナトリウム、
ドデカモリブド珪酸カリウム等のモリブデン化合物;
【0023】フッ化スズ、塩化スズ、臭化スズ、ヨウ化
スズ、酸化スズ、水酸化スズ、硫酸スズ、リン酸第一ス
ズ、水素化スズ、酢酸スズ、蓚酸スズ、ペンタフルオロ
二スズ酸ナトリウム、ヘキサフルオロ二スズ酸ナトリウ
ム、ヘキサフルオロ二スズ酸カリウム、ヘキサクロロス
ズ酸カリウム、ヘキサクロロスズ酸アンモニウム、ヘキ
サブロモスズ酸カリウム、テトラメチルスズ、ジエチル
スズ、テトラブチルスズ、ヒドリドトリブチルスズ、ト
リブチルクロロスズ、ヘキサエチル二スズ、テトラフェ
ニルスズ、酸化ジ−N−オクチルスズ、モノ−N−ブチ
ルスズオキシド、スズ酸ナトリウム、ほうふっ化スズ、
塩化トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ、酢酸
トリフェニルスズ、オキソビス(トリメチル)スズ、オ
キソビス(トリブチル)スズ等のスズ化合物;
【0024】フッ化バリウム、塩化バリウム、塩素酸バ
リウム、過塩素酸バリウム、臭化バリウム、臭素酸バリ
ウム、ヨウ化バリウム、ヨウ素酸バリウム、酸化バリウ
ム、過酸化バリウム、水酸化バリウム、硫酸バリウム、
酢酸バリウム、蓚酸バリウム、三硫化バリウム、亜硫酸
バリウム、チオ硫酸バリウム、ペルオキソ二硫酸バリウ
ム、亜硝酸バリウム、硝酸バリウム、ホスフィン酸バリ
ウム、ホスホン酸バリウム、リン酸バリウム、リン酸一
水素バリウム、ぎ酸バリウム、乳酸バリウム、ナフテン
酸バリウム、セレン酸バリウム、リン酸二水素バリウ
ム、炭酸バリウム、シアン化バリウム、チオシアン酸バ
リウム、ヘキサフルオロケイ酸バリウム、六ホウ化バリ
ウム、四ホウ酸バリウム、酸化チタンバリウム、モリブ
デン酸バリウム等のバリウム化合物;
【0025】フッ化亜鉛、塩化亜鉛、塩素酸亜鉛、過塩
素酸亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、酸化亜鉛、過酸化亜
鉛、水酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、ホスフィン酸亜
鉛、二亜硝酸亜鉛、亜硫酸亜鉛、リン酸亜鉛、リン酸二
水素亜鉛、炭酸亜鉛、シアン化亜鉛、チオシアン酸亜
鉛、酢酸亜鉛、蓚酸亜鉛、ヘキサフルオロケイ酸亜鉛、
リン化亜鉛、二リン酸亜鉛、オルトケイ酸亜鉛、テトラ
クロロ亜鉛酸アンモニウム、六酢酸一酸化四亜鉛、(ク
ロロフタロシアニナト)亜鉛、クレアチニン塩化亜鉛、
エチレンジアミン四酢酸亜鉛、テレフタル酸亜鉛、2−
エチルヘキサン酸亜鉛、安息香酸亜鉛、塩基性炭酸亜
鉛、ジ−N−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチル
ジチオカルバミン酸亜鉛、乳酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、
P−T−ブチル安息香酸亜鉛、フェノールスルホン酸亜
鉛、サリチル酸亜鉛、亜鉛アセチルアセトナート、ビス
(ペンタンジオナト)亜鉛、ジクロロジアミン亜鉛、テ
トラシアノ亜鉛酸カリウム、ジメチル亜鉛、ジエチル亜
鉛、ジビニル亜鉛等の亜鉛化合物;
【0026】フッ化マンガン、塩化マンガン、過塩素酸
マンガン、臭化マンガン、ヨウ化マンガン、酸化マンガ
ン、酸化二マンガン、酸化水酸化マンガン、水酸化マン
ガン、硫化マンガン、亜硫酸マンガン、硫酸マンガン、
セレン化マンガン、テルル化マンガン、硝酸マンガン、
リン化マンガン、フォスフィン酸マンガン、リン酸二水
素マンガン、リン酸水素マンガン、リン酸マンガン、ピ
ロリン酸マンガン、炭酸マンガン、酢酸マンガン、蓚酸
マンガン、硫酸アンモニウムマンガン、ヘキサフルオロ
マンガン酸カリウム、ビス(ペンタンジオナト)マンガ
ン、トリス(ペンタンジオナト)マンガン、過マンガン
酸カリウム、エチレンジアミン四酢酸マンガン、2−エ
チルヘキサン酸マンガン、安息香酸マンガン、ナフテン
酸マンガン、ほう酸マンガン、ぎ酸マンガン、ステアリ
ン酸マンガン、ヘキサシアノマンガン酸カリウム、デカ
カルボニル二マンガン、ブロモペンタカルボニルマンガ
ン、ペンタカルボニルメチルマンガン、ペンタカルボニ
ルアセチルマンガン、テトラカルボニルアリルマンガ
ン、トリカルボニル(シクロペンタジエニル)マンガ
ン、ジカルボニル(二窒素)(シクロペンタジエニル)
マンガン、ビス(シクロペンタジエニル)マンガン等の
マンガン化合物;
【0027】フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、
塩素酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、臭化マグ
ネシウム、ヨウ化マグネシウム、酸化マグネシウム、過
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、ホスフィ
ン酸マグネシウム、硫化マグネシウム、リン酸マグネシ
ウム、ピロリン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウ
ム、炭酸水素マグネシウム、炭酸マグネシウム、シアン
化マグネシウム、チオシアン酸マグネシウム、メタホウ
酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、蓚酸マグネシウ
ム、ヘキサフルオロケイ酸マグネシウム、リン化マグネ
シウム、エチレンジアミン四酢酸マグネシウム、L−ア
スコルビン酸りん酸エステルマグネシウム塩、4−シク
ロヘキシル酪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウ
ム、乳酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウム、二
クエン酸三マグネシウム、硫酸ナトリウムマグネシウ
ム、硫酸アンモニウムマグネシウム、塩化アンモニウム
マグネシウム、リン酸アンモニウムマグネシウム、ジメ
チルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ブロモ(エ
チル)マグネシウム、ビス(シクロペンタジエニル)マ
グネシウム、オルトケイ酸マグネシウム等のマグネシウ
ム化合物;
【0028】フッ化カルシウム、塩化カルシウム、次亜
塩素酸カルシウム、過塩素酸カルシウム、臭化カルシウ
ム、臭素酸カルシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ素酸カ
ルシウム、酸化カルシウム、過酸化カルシウム、水酸化
カルシウム、硫化カルシウム、硫化水素カルシウム、亜
硫酸カルシウム、硫酸カルシウム、チオ硫酸カルシウ
ム、セレン酸カルシウム、窒化カルシウム、硝酸カルシ
ウム、亜硝酸カルシウム、リン化カルシウム、ホスフィ
ン酸カルシウム、ホスホン酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウ
ム、二リン酸カルシウム、メタリン酸カルシウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウムカルシウム、チオシアン
酸カルシウム、二ケイ化カルシウム、メタケイ酸カルシ
ウム、六ホウ化カルシウム、四ホウ酸カルシウム、水素
化カルシウム、ヘキサフルオロケイ酸カルシウム、モリ
ブデン酸カルシウム、タングステン酸カルシウム、酢酸
カルシウム、パントテン酸カルシウム、酢酸カルシウ
ム、アルギン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、くえ
ん酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウ
ム、グリセロりん酸カルシウム、次亜りん酸カルシウ
ム、ナフテン酸カルシウム、りん酸三カルシウム、亜り
ん酸カルシウム、フィチン酸カルシウム、プロピオン酸
カルシウム、サリチル酸カルシウム、酒石酸カルシウ
ム、ジ−P−トリルりん酸カルシウム、エチレンジアミ
ン四酢酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、蓚酸
カルシウム、ジメチルカルシウム、(エチレンジアミン
テトラアセタト)カルシウム酸ナトリウム等のカルシウ
ム化合物;
【0029】フッ化コバルト、塩化コバルト、過塩素酸
コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルト、酸化コバル
ト、水酸化コバルト、硫化コバルト、二硫化コバルト、
硫酸コバルト、硝酸コバルト、リン化コバルト、リン酸
コバルト、炭酸コバルト、シアン化コバルト、チオシア
ン酸コバルト、ケイ化コバルト、ケイ酸コバルト、酸化
二鉄コバルト、酢酸コバルト、蓚酸コバルト、硫酸アン
モニウムコバルト、硫酸コバルトカリウム、ヘキサアミ
ンコバルト、ビス(ペンタンジオナト)コバルト、テト
ラクロロコバルト酸セシウム、ヘキサアンミンコバルト
塩化物、ペンタアンミンアクアコバルト塩化物、ニトロ
ペンタアンミンコバルト塩化物、ジクロロテトラアンミ
ンコバルト塩化物、ニトロテトラアンミンコバルト塩化
物、カルボナルテトラアンミンコバルト塩化物、テトラ
ニトロジアンミンコバルト酸アンモニウム、ヘキサニト
ロコバルト酸ナトリウム、トリス(エチレンジアミン)
コバルト塩化物、ジクロロビス(エチレンジアミン)コ
バルト塩化物、トリス(オキサラト)コバルト酸カリウ
ム、トリス(ペンタンジオナト)コバルト、ヘキサシア
ノコバルト酸カリウム、2−エチルヘキサン酸コバル
ト、ナフテン酸コバルト、安息香酸コバルト、塩基性炭
酸コバルト、グルコン酸コバルト、(エチレンジアミン
テトラアセタト)コバルト酸カリウム、クロロトリス
(トリフェニルホスフィン)コバルト、ジクロロビス
(トリフェニルホスフィン)コバルト、ヒドリドテトラ
カルボニルコバルト、(アリル)トリカルボニルコバル
ト、トリカルボニルニトロシルコバルト、ジカルボニル
(シクロペンタジエニル)コバルト、オクタカルボニル
二コバルト、ヘキサカルボニル(アセチレン)二コバル
ト、ノナカルボニルメチリジン三コバルト、ドデカカル
ボニル四コバルト、ビス(シクロペンタジエニル)コバ
ルト、(シクロペンタジエニル)(シクロオクタジエ
ン)コバルト、ジメチル(シクロペンタジエニル)(ト
リフェニルホスフィン)コバルト等のコバルト化合物;
【0030】フッ化ニッケル、塩化ニッケル、過塩素酸
ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル、酸化ニッケ
ル、水酸化ニッケル、硫化ニッケル、四硫化三ニッケ
ル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、セレン酸ニッケル、
リン化ニッケル、リン酸ニッケル、炭酸ニッケル、シア
ン化ニッケル、チオシアン酸ニッケル、ホウ化ニッケ
ル、テトラフルオロホウ酸ニッケル、酢酸ニッケル、蓚
酸ニッケル、テトラフルオロニッケル酸カリウム、ヘキ
サフルオロニッケル酸カリウム、ヘキサアンミンニッケ
ル塩化物、トリス(エチレンジアミン)ニッケル塩化
物、テトラシアノニッケル酸カリウム、ビス(ペンタン
ジオナト)ニッケル、ビス(ペンタンジオナト)ジアク
アニッケル、ビス(ジメチルグリオキシマト)ニッケ
ル、ジエチル(ビピリジン)ニッケル、テトラキス(ト
リフェニルホスフィン)ニッケル、硫酸ニッケルアンモ
ニウム、2−エチルヘキサン酸ニッケル、アミド硫酸ニ
ッケル、ぎ酸ニッケル、シアン化ニッケルカリウム、
(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケ
ル、クロロ(フェニル)ビス(トリフェニルホスフィ
ン)ニッケル、ジカルボニルビス(トリフェニルホスフ
ィン)ニッケル、ジカルボニルビス(シクロペンタジエ
ニル)二ニッケル、ビス(イソシアノブチル)ニッケ
ル、テトラキス(イソシアノブチル)ニッケル、ビス
(アリル)ニッケル、ジブロモビス(アリル)二ニッケ
ル、アリル(シクロペンタジエニル)ニッケル、アセチ
レンビス(シクロペンタジエニル)二ニッケル、クロロ
(シクロペンタジエニル)(トリフェニルホスフィン)
ニッケル、ビス(シクロオクタジエン)ニッケル等のニ
ッケル化合物;
【0031】フッ化タングステン、塩化タングステン、
臭化タングステン、ヨウ化タングステン、酸化タングス
テン、二塩化二酸化タングステン、硫化タングステン、
エンネアクロロ二タングステン酸カリウム、オクタシア
ノタングステン酸カリウム、ヘキサカルボニルビス(シ
クロペンガジエニル)二タングステン、ジヒドリドビス
(シクロペンタジエニル)タングステン、ヘキサメチル
タングステン、タングステン酸ナトリウム、りんタング
ステン酸アンモニウム、タングステン酸カルシウム、タ
ングステン酸カリウム、タングステン酸ナトリウム、タ
ングステン酸アンモニウム、ほう化タングステン、二け
い化タングステン、くえん酸ナトリウムタングステン、
十二タングステン酸ナトリウム、十二タングステン酸カ
リウム、十二タングステン酸アンモニウム、ドデカタン
グストリン酸ナトリウム、ドデカタングストリン酸、ド
デカタングストケイ酸、ドデカタングストケイ酸カリウ
ム、ドデカタングストケイ酸ナトリウム等のタングステ
ン化合物;
【0032】フッ化鉄、塩化鉄、過塩素酸鉄、臭化鉄、
ヨウ化鉄、酸化鉄、酸化二鉄、酸化水酸化鉄、水酸化
鉄、硫化鉄、二硫化鉄、硫酸鉄、セレン化酸鉄、窒化
鉄、硝酸鉄、リン酸鉄、炭酸鉄、チオシアン酸鉄、酢酸
鉄、蓚酸鉄、酸化マグネシウム二鉄、酸化マンガン二
鉄、酸化二鉄亜鉛、硫酸アンモニウム鉄、硝酸カリウム
鉄、ヘキサフルオロ鉄酸ナトリウム、ヘキサフルオロ鉄
酸カリウム、トリス(ビピリジン)鉄塩化物、ヘキサシ
アノ鉄酸ナトリウム、ヘキサシアノ鉄酸カリウム、トリ
ス(ペンタンジオナト)鉄、トリス(オキサラト)鉄酸
カリウム、トリス(オキサラト)鉄酸ナトリウム、ヘキ
サシアノ鉄酸アンモニウム、ペンタシアノニトロシル鉄
酸ナトリウム、ペンタシアノニトロシル鉄酸カリウム、
ペンタシアノアンミン鉄酸ナトリウム、ヘキサキス(チ
オシアナト)鉄酸カリウム,ジクロロビス(トリフェニ
ルホスフィン)鉄、ペンタカルボニル鉄、テトラカルボ
ニル鉄、トリカルボニル(シクロブタジエン)鉄、くえ
ん酸アンモニウム鉄、エチレンジアミン四酢酸鉄、フェ
ロセン、四三酸化鉄、フマル酸鉄、乳酸鉄、2ーエチル
ヘキサン酸鉄、くえん酸鉄、二りん酸鉄、三しゅう酸三
アンモニウム鉄、トリカルボニル(ブタジエン)鉄、ジ
カルボニル(メチル)(シクロペンタジエニル)鉄、ク
ロロジカルボニル(シクロペンタジエニル)鉄、テトラ
カルボニル(シクロペンタジエニル)二鉄、ビス(シク
ロペンタジエニル)鉄、(シクロペンタジエニル)(ア
セチルシクロペンタジエニル)鉄、(シクロペンタジエ
ニル)(ホルミルシクロペンタジエニル)鉄、(シクロ
ペンタジエニル)(ビニルシクロペンタジエニル)鉄、
ビス(インデニル)鉄等の鉄化合物を挙げることができ
る。
【0033】上述の重合体成分と金属成分の混合割合
は、特に限定はなく、重合体組成物の重要な用途である
塗料において必要とされる防食性や塗膜特性に応じて任
意に設定できる。ただし、本発明重合体組成物の場合、
明確とはなっていないが、重合体成分の有するリン酸基
と金属成分とがお互いに影響し合っていると考えられる
ため、最大の効果を得るための最適量が存在する。ま
た、あまり金属濃度が高くなりすぎるとエマルジョンの
場合などでは凝集がおこるため好ましくない場合があ
る。金属の種類により異なるが、大体において、リン酸
基量に対して0.05〜2.0モル当量の範囲で良好な
結果が得られる。
【0034】本発明の重合体組成物を塗料化するに当っ
ては、該組成物をそのまま塗料として用いることも出来
るし、該組成物をベースレジンと見なして通常用いられ
る方法により塗料を調整することができる。具体的に
は、体質顔料、着色顔料、ビヒクル、溶剤および各種添
加剤を添加し塗料液とする方法である。ビヒクルは通常
用いられるものならいかなるものでも良く、溶剤は本発
明の重合体を溶解あるいは分散するものなら何でもよ
く、水、水系、エステル系、ケトン系、芳香族系、エー
テル系、アルコール系、炭化水素系のものなどを用いる
ことができる。樹脂ビヒクルとしては、例えばエポキ
シ、タール変性エポキシ、ウレタン変性エポキシ、メラ
ミン、メラミンアルキド、アルキド、油変性アルキド、
フェノール、エポキシ変性フェノール、塩素系樹脂、ポ
リエステル、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、石油樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、
フッ素樹脂、マレイン化油、アクリル樹脂、尿素樹脂、
ブロックイソシアネート樹脂、マレイン化ポリブタジエ
ン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコー
ル、ケイ酸エステル、ポリアクリル酸エステル等であ
る。また、各種添加剤としては、例えば垂れ防止剤、可
塑剤、硬化剤、流れ調整剤、紫外線防止剤等、および水
系塗料用としてフィルム形成助剤、例えばグリコールエ
ーテルアセテート、芳香族物質含有テストベンジンおよ
び1〜4個の炭素原子を有するアルカノールによるプロ
ピレンオキシド誘導体等を使用することができる。
【0035】本発明の組成物を塗料として用いる場合、
その塗料は如何なる形態をとってもよく、例えば水性塗
料、溶剤型塗料、粉体塗料、電着塗料、スプレー塗料、
刷毛塗り塗料、クリヤー塗料等が挙げられる。該塗料は
常法により塗装して良く、例えば刷毛塗り、スプレー塗
装、ローラー塗り等であり、乾燥は常温乾燥もしくは焼
き付け、あるいは焼き付け硬化等を行ってもよい。ま
た、かかる塗料を適用する金属基材についても特に限定
はなく、腐食、錆の問題が発生するすべての金属材料に
用いることができ、例えば鋼材、高強度鋼、高強力鋼、
メッキ鋼板、ステンレス鋼板等の合金、鋳物、アルミニ
ウムの合金等が挙げられる。
【0036】
【作用】本発明において、リン酸基を側鎖に有する重合
体と特定の金属を組み合わせることにより、これまでに
ない防食性および塗膜特性を発現する塗料を与える機構
としては、未だ解明できていない点が多いが、リン酸基
の金属基材との優れた密着性、リン酸基と添加金属との
相互作用、そして有機系重合体の成膜等が、相乗的に働
き合って本発明に示すような、極めて顕著な効果を発揮
したものと考えられる。
【0037】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。まず、
測定方法について説明する。リン酸基量は、原子吸光法
の一般的処方により求めたリン濃度をもとに、これをリ
ンの原子量で除しmmol/g重合体の単位に変換した
もので表した。また、耐食性は、亜鉛メッキ鋼板に、重
合体組成物あるいは重合体成分のみよりなる被測定試料
を塗布、乾燥、皮膜化し、次の2法で評価した。1つ
は、塩水噴霧試験(JIS Z 2371)法(SS
T)によるもので、72時間後の発生錆量を面積百分率
で示した。もう1法は、耐屋外暴露性について被覆鋼板
を岡山県岡山市にて屋外に6ヶ月間暴露し、被覆鋼板上
の発錆面積百分率を発錆率%として、また、被覆鋼板に
対角線状に素地に達するカット線を入れ、暴露後カット
線より発生した錆幅により示した発錆幅として示し、耐
食性の評価を行った。一次密着性は、塗布・乾燥後に生
成した皮膜に1mm幅のゴバン目100マスを作り、こ
れに接着したセロハンテープを剥離後、鋼板上に残った
皮膜(ゴバン目)の数に従い、○(80%以上残)、△
(50〜79%残)、×(50%未満残)の3段階で評
価する。二次密着性はJIS K 5400−7.8に
従い被覆鋼板に交差する2本の対角線を引き、塩水噴霧
72時間後に該塗装面にセロハンテープを接着し、これ
を剥離した際の対角線からの皮膜剥離幅で示す。
【0038】耐食性の優劣の判定としては、何も塗布し
ていない亜鉛メッキ鋼板の上記各試験における評価結果
をコントロールとして判断した。即ち、コントロールの
試験結果は、SST耐食性:発錆率100%、屋外暴露
耐食性:発錆率100%、屋外暴露耐食性:発錆幅20
mm超、二次密着性:皮膜剥離幅20mm超であり、各
発錆率、発錆幅、皮膜剥離幅よりも値が小さいものでは
耐食性があると判定した。また、それらの値の小さいも
の程、耐食性の効果が大きいことを意味している。
【0039】実施例1 温度計、還流冷却器、攪拌機を付した2リットルの3つ
口フラスコにイソプロパノール600部、ブチルセロソ
ルブ200部、イタコン酸150部を仕込み、攪拌下加
熱し80℃まで昇温する。これにスチレン200部、メ
タクリル酸メチル200部、アクリル酸n−ブチル40
0部、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート50
部、n−ドデシルメルカプタン13部、ベンゾイルパー
オキサイド3部を溶解させたものを4時間かけて滴下
し、以後、重合率がほぼ100%となるように、ベンゾ
イルパーオキサイドを添加しつつ重合を継続し、重合開
始後15時間で重合を終了した。重合終了時にイソプロ
パノール200部加え、不揮発分49%の透明な樹脂溶
液を得た。該樹脂のリン酸基量は、0.24mmol/
g重合体であった。
【0040】該樹脂溶液100部に28%アンモニア水
7部を加え混合した後、脱イオン水を加え強力に攪拌す
ることにより、固形分が20%のアクリル樹脂水溶液を
得た。次に該樹脂水溶液100部に対し、金属成分とし
て硫酸コバルトの5重量%の溶液5部を添加し、室温で
攪拌混合した。得られた重合体組成物を亜鉛メッキ鋼板
に乾燥後の膜厚が0.5μmとなるようにバーコーター
で塗布し、板温150℃で乾燥皮膜化させた。皮膜の評
価結果は表1にまとめる。
【0041】
【表1】
【0042】実施例2 イタコン酸を200部、スチレンを0部、メタクリル酸
メチルを100部、アクリル酸n−ブチル200部、ア
シッドホスホオキシエチルメタクリレート500部、2
8%アンモニア水9.4部および硫酸コバルトの5重量
%の溶液13.3部としたこと以外は実施例1と同様な
方法により乾燥皮膜を得た。この実施例2で得られた樹
脂のリン酸基量は、2.4mmol/g重合体でり、ま
たリン酸基に対するコバルトの添加量は0.09モル当
量であった。該乾燥皮膜の性能は表1に示す通りであっ
た。実施例1および実施例2ともに、コントロールに比
べ耐食性に優れることが確認できた。実施例1に比較す
ると、実施例2では若干耐食性が劣っているが、これは
一次密着性が△であることからもわかる通り、リン酸基
量が多くなっているためアクリル樹脂水溶液の安定性が
低下し、その結果として成膜性が低下したことによるの
ではないかと推測される。
【0043】実施例3 イタコン酸を200部、スチレンを100部、メタクリ
ル酸メチルを200部、アクリル酸n−ブチル350
部、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート150
部、28%アンモニア水9.4部およびタングステン酸
ナトリウムの5重量%の溶液12.3部としたこと以外
は実施例1と同様な方法により乾燥皮膜を得た。得られ
た樹脂のリン酸基量は、0.7mmol/g重合体であ
り、またリン酸基に対するコバルトの添加量は0.15
モル当量であった。該乾燥皮膜の性能は表1に示す通り
であり、非常に優れた耐食性が認められた。これは、実
施例1に比べ、リン酸基量が適度に増え最適な範囲とな
ったこと、およびタングステンが有効に働いたことなど
から極めて優れた結果が得られたものと考えられる。
【0044】実施例4および5 実施例4においては、硫酸コバルトをメタバナジン酸ナ
トリウムに変えたこと以外は実施例1と同様な方法によ
り乾燥皮膜を得た。また、実施例5においては硫酸コバ
ルトの5重量%の溶液5部を、塩化マグネシウムの5重
量%の水溶液とし、添加量を10部としたことを除いて
実施例1と同様な方法により乾燥皮膜を得た。なお得ら
れた皮膜の評価結果は、実施例4は表1に、また実施例
5は表2に示す。この実施例4および5は、金属成分の
種類を変えたものであるが、いずれもコントロールに比
べ耐食性が向上していることが確認できた。今回の結果
では金属成分としては、マグネシウムよりバナジウムあ
るいはコバルトのほうがより良い結果を与えた。
【0045】
【表2】
【0046】実施例6および7 攪拌機、温度調節機、冷却管を備えた1リットルの反応
容器にエトキシプロパノール40部を仕込み、これにス
チレン4部、メチルメタクリレート36部、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート14部、n−ブチルアクリレ
ート19部、メタクリル酸8部、エトキシプロパノール
20部にアシッドホスホオキシポリオキシエチレングリ
コールモノメタクリレート(平均分子量333)20部
を溶解した溶液40部、及びアゾビスイソブチロニトリ
ル2部からなるモノマー溶液123部を120℃で3時
間滴下した後、1時間更に攪拌を継続することにより、
リン酸基含有アクリルワニスを得た。得られたものの不
揮発分は63%であり、リン酸基量は0.6mmol/
g重合体であった。
【0047】該アクリルワニス100部に、実施例6で
はクロロビス(シクロペンタジエニル)チタンの5%テ
トラヒドロフラン溶液22.3部、実施例7ではジクロ
ロビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムの5%テ
トラヒドロフラン溶液30.4部添加し溶解し、重合体
組成物を得た。該組成物においても実施例1と同様な方
法により鋼板に塗布し、乾燥皮膜を得た後、耐食性等に
ついて評価を行った。それぞれの評価結果は、表2に示
した。
【0048】実施例6および実施例7では、有機溶剤系
の重合体組成物であり、水系の重合体組成物に比べ成膜
性は良くなる傾向にあり、表中の評価結果には表れてい
ないが一次密着性も他に比べ優れていた。しかし、金属
成分の混合の際には、有機溶剤中に金属を溶解する必要
がありこのため、金属化合物種類が限定されるという問
題が伴っている。今回の評価結果からは、いずれも極め
て優れた耐食性が確認されたが、これはリン酸基量が比
較的高いこと、成膜性が良好なことなどが寄与している
ものと考えられる。
【0049】実施例8 攪拌機、温度調節機、冷却管を備えた1リットルの反応
容器に、脱イオン水350部および、スチレン10部、
メチルメタクリレート20部、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート10部、n−ブチルアクリレート20部、
メタクリル酸10部およびアシッドホスホオキシエチル
メタクリレート20部でなるモノマー混合溶液のうち1
0部を仕込み、窒素雰囲気攪拌下75℃とし、次に過硫
酸アンモニウム0.05部を添加し、引き続き残りのモ
ノマー混合溶液90部と、50部の脱イオン水に0.4
5部の過硫酸アンモニウムを溶解した開始剤水溶液を2
時間にわたって滴下する。滴下終了後さらに3時間反応
を行うことにより、固形分20%、リン酸基量0.95
mmol/g重合体のリン酸基含有エマルジョンを得
た。さらに、該エマルジョン100部に対し、5%モリ
ブデン酸二ナトリウム水溶液20部を添加し混合するこ
とによりモリブデンを含有したエマルジョン状の重合体
組成物を得た。該組成物は実施例1と同様な方法により
鋼板に塗布し、皮膜化しその特性を評価した。評価結果
は表2に示す。
【0050】実施例9 モリブデン酸二ナトリウムのかわりに硝酸亜鉛を用いた
以外は、実施例8と同様な方法により、亜鉛を含有した
エマルジョン状の重合体組成物を得、皮膜化しその特性
を評価した。該皮膜の評価結果は、表3に示す通りであ
った。実施例8および実施例9は乳化重合により得られ
たエマルジョンに直接金属化合物を混合する方法であ
り、実施例1〜5の水系のものに比べて工程が簡略であ
るというメリットがある。また、水系であるので実施例
6および7のような金属化合物の種類に大きな限定はな
い。性能に関しては、表2および表3に示すように実施
例中でも極めて優れた耐食性の効果が確認できた。これ
は、リン酸基量が適度にあること、および金属の種類、
量がうまく合致した結果と考えられる。
【0051】
【表3】
【0052】実施例10 温度計、還流冷却器、攪拌機を付した2リットルの3つ
口フラスコにイソプロパノール600部、ブチルセロソ
ルブ200部、イタコン酸150部を仕込み、攪拌下加
熱し80℃まで昇温する。これにスチレン200部、メ
タクリル酸メチル200部、アクリル酸n−ブチル40
0部、グリシジルメタクリレート50部、n−ドデシル
メルカプタン13部、ベンゾイルパーオキサイド3部を
溶解させたものを4時間かけて滴下し、以後、重合率が
ほぼ100%となるように、ベンゾイルパーオキサイド
を添加しつつ重合を継続し、重合開始後15時間で重合
することによりエポキシ基含有樹脂溶液を得た。次に該
溶液にリン酸34.5部を溶解したイソプロパノール溶
液200部を加え、50℃で3時間反応を行い、続いて
80℃で5時間反応させてリン酸エステル化を行うこと
によりリン酸基を含有する樹脂溶液を得た。得られた樹
脂溶液は、不揮発分50%、リン酸基量は0.35mm
ol/gの透明な溶液であった。
【0053】該樹脂溶液100部に28%アンモニア水
7部を加え混合した後、脱イオン水を加え強力に攪拌す
ることにより、固形分が20%のアクリル樹脂水溶液を
得た。次に該樹脂水溶液100部に対し、金属成分とし
て硫酸コバルトの5重量%の溶液5部を添加し、室温で
攪拌混合した。得られた重合体組成物を亜鉛メッキ鋼板
に乾燥後の膜厚が0.5μmとなるようにバーコーター
で塗布し、板温150℃で乾燥皮膜化させた。皮膜の評
価結果は表3にまとめる。表3に示される通り、エポキ
シとリン酸の反応によるリン酸基の導入による本実施例
のような方法においても、コントロールに比べ優れた耐
食性が確認できた。
【0054】比較例1 実施例1のアシッドホスホオキシエチルメタクリレート
50部をアシッドホスホオキシポリオキシプロピレング
リコールモノメタクリレート(平均分子量440)20
部に、メタクリル酸メチル200部を230部に、さら
に硫酸コバルトの5重量%の溶液5部を2部に変更し実
施例1と同様な手順で重合体組成物(リン酸基量は0.
05mmol/g重合体)および乾燥皮膜を得た。該皮
膜の特性は表3に示すとおりであり、コントロールの結
果と同様な発錆状況であり、耐食性は認められなかっ
た。これは、リン酸基濃度が低すぎたため、耐食性の皮
膜が形成されなかった結果と考えられる。
【0055】比較例2 実施例8におけるモノマー混合溶液の組成を、スチレン
10部、メチルメタクリレート10部、メタクリル酸1
0部およびアシッドホスホオキシエチルメタクリレート
70部とし、実施例8と同様の方法でリン酸基含有エマ
ルジョンの合成を試みた。しかし、安定なエマルジョン
は得られず、反応容器の底にペースト状の粘度の高い重
合体が得られた。該重合体のリン酸基量を測定したとこ
ろ3.3mmol/g重合体と極めて高いものであっ
た。該重合体を懸濁し、次に実施例8と同様に、モリブ
デン酸ナトリウムを添加し、懸濁状の重合体組成物を得
た。これの鋼板への塗布を試みたが、粘度が高く均一に
薄く塗ることは不可能であり、塗膜を得ることができ
ず、耐食性等は評価できなかった。この原因としては、
会合性の強いリン酸基が過度に存在していたため、重合
の系の安定性がこわされたことによると思われる。この
得られたペースト状の生成物は、有機溶剤への溶解も試
みたが、きれいには溶解せず、実用的には使用できない
ものであった。
【0056】比較例3 金属成分である硫酸コバルトを添加しないこと以外は実
施例1と同様な方法により、リン酸基を含有した重合体
成分のみで乾燥皮膜を得た。得られた皮膜を評価した結
果は表3に示す通りであった。一次密着性には問題はな
かったものの、耐食性は認められず、いずれも激しい発
錆が起こった。これは、耐食性に大きく寄与している金
属成分が存在していなかったため、防錆効果をもたらす
リン酸基と金属の複合皮膜が得られなかった結果と考え
られる。
【0057】
【発明の効果】本発明の重合体組成物は、重合体の有す
る適度のリン酸基と含有する金属が相互的に働きあい、
相乗的な効果を得ることができる。特に、金属基材表面
に該組成物を用い皮膜を形成することにより、顕著な防
食効果を得ることができ、クロム等を含まない環境にや
さしい防食塗料等を得られることが本発明の特質すべき
効果である。本組成物はかかる防食塗料以外にも、難
燃、抗菌、抗カビ等の機能を有する塗料、樹脂等を与え
るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 和秀 岡山県岡山市金岡東町3−1−12−102 Fターム(参考) 4J038 CC011 CC021 CC071 CC101 CD021 CD091 CE011 CE051 CF011 CF021 CG031 CG071 CG141 CG161 CG171 CH011 CH051 CH121 CH171 CH20 CK02 CK041 CR071 DB371 HA066 JC38 KA20 NA03 PC02 4J100 AB02P AB04P AB07P AB08P AB16P AC03P AC04P AC12P AC23P AD03P AE03P AE04P AE13P AE18P AF05P AF06P AF10P AG02P AG03P AG04P AG08P AJ02P AJ08P AJ09P AL03P AL04P AL05P AL08P AL08Q AL09P AL10P AL62P AL66P AM01P AM02P AM15P AM17P AM21P AM24P AP01P AQ12P AQ19P AQ20P AR28P BA02P BA04P BA05P BA06P BA08P BA15P BA16P BA31P BA56P BA64H BA64Q BB01Q BC04P BC07P BC43P BC53P CA01 CA04 HA61 HB57 HB58 JA01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン系不飽和単量体が重合してなる
    主鎖とその側鎖として0.1〜3mmol/g重合体の
    リン酸基を有する重合体成分と、チタン、ジルコニウ
    ム、バナジウム、モリブデン、スズ、バリウム、亜鉛、
    マンガン、マグネシウム、カルシウム、コバルト、ニッ
    ケル、鉄、タングステンよりなる群より選ばれる、少な
    くとも1種の金属成分とを含有することを特徴とする重
    合体組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6818697B2 (en) 2001-10-01 2004-11-16 Rohm And Haas Company Coating composition
JP2013147594A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Cci Corp 防錆塗料組成物
JP2016067996A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 株式会社横河ブリッジ 塗膜剥離方法
JP2017197606A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 株式会社クラレ 水性エマルジョン組成物及びそれを用いた接着剤

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