JP2000204157A - ポリカルボジイミドフィルム及びその製造方法 - Google Patents
ポリカルボジイミドフィルム及びその製造方法Info
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- JP2000204157A JP2000204157A JP11003905A JP390599A JP2000204157A JP 2000204157 A JP2000204157 A JP 2000204157A JP 11003905 A JP11003905 A JP 11003905A JP 390599 A JP390599 A JP 390599A JP 2000204157 A JP2000204157 A JP 2000204157A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 新規なポリカルボジイミドフィルムの提供。
【解決手段】 式(1)
(nは1以上の整数)で表される構造を含有するポリカ
ルボジイミドフィルム及び式(1)で表される構造を含
有するポリカルボジイミドを140〜420℃の温度範
囲で成形するポリカルボジイミドフィルムの製造方法。
ルボジイミドフィルム及び式(1)で表される構造を含
有するポリカルボジイミドを140〜420℃の温度範
囲で成形するポリカルボジイミドフィルムの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なポリカルボ
ジイミドフィルム及びその製造方法に関する。
ジイミドフィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】分子中
に−N=C=N−という構造を有するポリカルボジイミ
ドは、高い耐熱性その他の優れた性質を有することで知
られており、例えば熱プレス等の方法により加工するこ
とのできる熱硬化性樹脂として様々な分野で有用されて
いる。
に−N=C=N−という構造を有するポリカルボジイミ
ドは、高い耐熱性その他の優れた性質を有することで知
られており、例えば熱プレス等の方法により加工するこ
とのできる熱硬化性樹脂として様々な分野で有用されて
いる。
【0003】従来、ポリカルボジイミドとしては、トリ
レンジイソシアネート(以下、TDIと記す)、メチレ
ンジフェニルジイソシアネート(以下、MDIと記す)
等のイソシアネート化合物から製造できるポリカルボジ
イミドが知られている。また、他の耐熱性熱硬化性樹脂
としては、ビスマレイミド等が一般的である。
レンジイソシアネート(以下、TDIと記す)、メチレ
ンジフェニルジイソシアネート(以下、MDIと記す)
等のイソシアネート化合物から製造できるポリカルボジ
イミドが知られている。また、他の耐熱性熱硬化性樹脂
としては、ビスマレイミド等が一般的である。
【0004】しかしながら、これら公知の耐熱性熱硬化
性樹脂は、硬化するために非常に長時間を要し、加工効
率に問題があった。また、耐熱性熱硬化性樹脂は溶融粘
度が極めて低いものが多く、粘りがないため、プリプレ
グ等の製造には用いることができるが、樹脂のみの成形
品は製造することが困難であるという問題が生じること
も多い。
性樹脂は、硬化するために非常に長時間を要し、加工効
率に問題があった。また、耐熱性熱硬化性樹脂は溶融粘
度が極めて低いものが多く、粘りがないため、プリプレ
グ等の製造には用いることができるが、樹脂のみの成形
品は製造することが困難であるという問題が生じること
も多い。
【0005】また、従来のポリカルボジイミド樹脂や他
の耐熱性熱硬化性樹脂のプレスフィルムは、耐熱性樹脂
として使用するには十分に硬化する必要があるが、硬化
が進むほどに脆くなり、強度が実用的でないものが多
い。
の耐熱性熱硬化性樹脂のプレスフィルムは、耐熱性樹脂
として使用するには十分に硬化する必要があるが、硬化
が進むほどに脆くなり、強度が実用的でないものが多
い。
【0006】以上のような背景から、成形が容易で、短
時間でも十分に硬化しながら、且つ優れた機械物性を有
する耐熱性硬化性樹脂の開発が望まれている。本発明
は、これらの課題を解決する新規なポリカルボジイミド
のプレスフィルム及びその製造方法を提供する。
時間でも十分に硬化しながら、且つ優れた機械物性を有
する耐熱性硬化性樹脂の開発が望まれている。本発明
は、これらの課題を解決する新規なポリカルボジイミド
のプレスフィルム及びその製造方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
を解決するため鋭意検討した結果、新規ポリカルボジイ
ミドを成形して得られるポリカルボジイミドフィルムと
その製造方法を発明するに至った。
を解決するため鋭意検討した結果、新規ポリカルボジイ
ミドを成形して得られるポリカルボジイミドフィルムと
その製造方法を発明するに至った。
【0008】すなわち本発明は、式(1)
【化6】 (nは1以上の整数)で表される構造を含有するポリカ
ルボジイミドを成形して得られるポリカルボジイミドフ
ィルムであり、式(2)
ルボジイミドを成形して得られるポリカルボジイミドフ
ィルムであり、式(2)
【化7】 (nは1以上の整数)で表される構造を含有するポリカ
ルボジイミドを成形して得られるポリカルボジイミドフ
ィルムであり、必須原料が式(3)
ルボジイミドを成形して得られるポリカルボジイミドフ
ィルムであり、必須原料が式(3)
【化8】 で表される4,4’−ビス(イソシアナトフェノキシビ
フェニル)であるポリカルボジイミドを成形して得られ
るポリカルボジイミドフィルムであり、必須原料が式
(4)
フェニル)であるポリカルボジイミドを成形して得られ
るポリカルボジイミドフィルムであり、必須原料が式
(4)
【化9】 で表される4,4’−ビス(3−イソシアナトフェノキ
シビフェニル)であるポリカルボジイミドを成形して得
られるポリカルボジイミドフィルムであり、140〜4
20℃の温度範囲で成形することを特徴とする該ポリカ
ルボジイミドフィルムの製造方法であり、140〜42
0℃の温度範囲で成形し、更に200℃〜450℃の温
度範囲で熱処理することを特徴とする該ポリカルボジイ
ミドフィルムの製造方法である。
シビフェニル)であるポリカルボジイミドを成形して得
られるポリカルボジイミドフィルムであり、140〜4
20℃の温度範囲で成形することを特徴とする該ポリカ
ルボジイミドフィルムの製造方法であり、140〜42
0℃の温度範囲で成形し、更に200℃〜450℃の温
度範囲で熱処理することを特徴とする該ポリカルボジイ
ミドフィルムの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明において使用するポリカルボジイミドは式
(1)、(2)で表される構造を含有するポリカルボジ
イミドであれば、その原料や製造法に何ら制限はない。
但し、以下に示す該ポリカルボジイミドを製造する方法
においては、式(3)で表される4,4’−ビス(イソ
シアナトフェノキシビフェニル)を必須原料とする。
る。本発明において使用するポリカルボジイミドは式
(1)、(2)で表される構造を含有するポリカルボジ
イミドであれば、その原料や製造法に何ら制限はない。
但し、以下に示す該ポリカルボジイミドを製造する方法
においては、式(3)で表される4,4’−ビス(イソ
シアナトフェノキシビフェニル)を必須原料とする。
【0010】本発明で使用するポリカルボジイミドの製
造にあたっては、末端封止剤を使用することができる。
末端封止剤としてはモノイソシアネートが好ましいが、
末端を封止する機能さえ有していれば特に制限はない。
モノイソシアネートとしては、具体的には例えば、n−
ブチルイソシアネート、tert―ブチルイソシアネー
ト、イソブチルイソシアネート、エチルイソシアネー
ト、n−プロピルイソシアネート、イソプロピルイソシ
アネート、シクロヘキシルイソシアネート、n−オクタ
デシルイソシアネート等の脂肪族イソシアネートや、フ
ェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、o−
トリルイソシアネート、m−トリルイソシアネート、p
−トリルイソシアネート、3−メトキシフェニルイソシ
アネート等の芳香族イソシアネートが挙げられる。これ
ら末端封止剤の添加量は、添加しないことも含め任意に
変えることができる。
造にあたっては、末端封止剤を使用することができる。
末端封止剤としてはモノイソシアネートが好ましいが、
末端を封止する機能さえ有していれば特に制限はない。
モノイソシアネートとしては、具体的には例えば、n−
ブチルイソシアネート、tert―ブチルイソシアネー
ト、イソブチルイソシアネート、エチルイソシアネー
ト、n−プロピルイソシアネート、イソプロピルイソシ
アネート、シクロヘキシルイソシアネート、n−オクタ
デシルイソシアネート等の脂肪族イソシアネートや、フ
ェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、o−
トリルイソシアネート、m−トリルイソシアネート、p
−トリルイソシアネート、3−メトキシフェニルイソシ
アネート等の芳香族イソシアネートが挙げられる。これ
ら末端封止剤の添加量は、添加しないことも含め任意に
変えることができる。
【0011】本発明に使用されるポリカルボジイミドは
各種溶媒に不溶である場合が多いため、その分子量を測
定することは困難であるが、末端封止剤を使用する場合
には、原料のジイソシアネートと末端封止剤とのモル比
により調節することができる。また、下記計算式(5)
により、その平均繰り返し単位数(nav)を計算する
ことができる。
各種溶媒に不溶である場合が多いため、その分子量を測
定することは困難であるが、末端封止剤を使用する場合
には、原料のジイソシアネートと末端封止剤とのモル比
により調節することができる。また、下記計算式(5)
により、その平均繰り返し単位数(nav)を計算する
ことができる。
【数1】 (Xはジイソシアネート化合物のモル数。Yは末端封止
剤のモル数。)
剤のモル数。)
【0012】本発明において、得られるポリカルボジイ
ミドの分子量及び/又はnの計算値は、その用途に応じ
て様々に変えられるため、特に制限はない。
ミドの分子量及び/又はnの計算値は、その用途に応じ
て様々に変えられるため、特に制限はない。
【0013】本発明で使用するポリカルボジイミドの製
造にあたっては、カルボジイミド化触媒を使用する。具
体的には例えば、1−フェニル−ホスホレン−1−オキ
シド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1
−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシ
ド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、或い
は3−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オ
キシド等の3−ホスホレン異性体等のホスホレンオキシ
ドを使用することができるが、カルボジイミド化が進行
すればよく、特に制限はない。カルボジイミド化触媒の
使用量は、原料のイソシアネート化合物に対して0.0
01〜1重量%の範囲で添加することができるが、重合
速度と経済性を考慮して、イソシアネート化合物に対し
て0.01〜0.5重量%の範囲が好ましく、0.05
〜0.3重量%の範囲がより好ましい。
造にあたっては、カルボジイミド化触媒を使用する。具
体的には例えば、1−フェニル−ホスホレン−1−オキ
シド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1
−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシ
ド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、或い
は3−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オ
キシド等の3−ホスホレン異性体等のホスホレンオキシ
ドを使用することができるが、カルボジイミド化が進行
すればよく、特に制限はない。カルボジイミド化触媒の
使用量は、原料のイソシアネート化合物に対して0.0
01〜1重量%の範囲で添加することができるが、重合
速度と経済性を考慮して、イソシアネート化合物に対し
て0.01〜0.5重量%の範囲が好ましく、0.05
〜0.3重量%の範囲がより好ましい。
【0014】本発明で使用するポリカルボジイミドの製
造は、通常有機溶媒の存在下に行われる。使用できる有
機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベン
ゼン、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−
ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
等が挙げられるが、イソシアネートに対して不活性であ
ればよく、特に制限はない。
造は、通常有機溶媒の存在下に行われる。使用できる有
機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベン
ゼン、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−
ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
等が挙げられるが、イソシアネートに対して不活性であ
ればよく、特に制限はない。
【0015】本発明に使用するポリカルボジイミドの製
造にあたっては、重合温度は0〜200℃の範囲で行う
ことができるが、低温では重合速度が遅く、また、高温
では反応が激しくなる場合があるため、重合時間と安全
を考慮して、50〜160℃が好ましく、70〜140
℃がより好ましい。
造にあたっては、重合温度は0〜200℃の範囲で行う
ことができるが、低温では重合速度が遅く、また、高温
では反応が激しくなる場合があるため、重合時間と安全
を考慮して、50〜160℃が好ましく、70〜140
℃がより好ましい。
【0016】以上の方法により、本発明で使用するポリ
カルボジイミド、好適には4,4’−ビス(イソシアナ
トフェノキシビフェニル)、特に4,4’−(3−イソ
シアナトフェノキシビフェニル)を必須原料として重合
したポリカルボジイミドを得ることができる。重合の際
に末端封止剤の量や温度条件、溶媒の種類などにより、
ポリカルボジイミドが固まりとなる場合があるが、適宜
粉砕するなどして取扱いの良い形態にすることができ
る。
カルボジイミド、好適には4,4’−ビス(イソシアナ
トフェノキシビフェニル)、特に4,4’−(3−イソ
シアナトフェノキシビフェニル)を必須原料として重合
したポリカルボジイミドを得ることができる。重合の際
に末端封止剤の量や温度条件、溶媒の種類などにより、
ポリカルボジイミドが固まりとなる場合があるが、適宜
粉砕するなどして取扱いの良い形態にすることができ
る。
【0017】このようにして得られたポリカルボジイミ
ドは、フィルム成形機を用いて、本発明のポリカルボジ
イミドフィルムを製造することができる。該フィルムを
製造する際に使用するフィルム成形機としては、具体的
には熱プレス機等が挙げられるが特に制限はない。
ドは、フィルム成形機を用いて、本発明のポリカルボジ
イミドフィルムを製造することができる。該フィルムを
製造する際に使用するフィルム成形機としては、具体的
には熱プレス機等が挙げられるが特に制限はない。
【0018】該フィルムを製造する際には、140〜4
20℃、好ましくは250〜380℃、より好ましくは
280〜350℃の温度範囲で加工することができる。
20℃、好ましくは250〜380℃、より好ましくは
280〜350℃の温度範囲で加工することができる。
【0019】上記温度範囲で加工して得られたフィルム
は、引き続きフィルム成形機等において、250〜45
0℃、好ましくは300〜420℃、より好ましくは3
20〜370℃の温度範囲で熱処理し、硬化させること
ができる。この時硬化に要する時間は、所望の物性に応
じて任意に変えることができる。カルボジイミド基を十
分に硬化させることが必要な場合には、温度によっても
異なるが、通常2分〜100時間、好ましくは5分〜2
時間の範囲で十分に実施できる。
は、引き続きフィルム成形機等において、250〜45
0℃、好ましくは300〜420℃、より好ましくは3
20〜370℃の温度範囲で熱処理し、硬化させること
ができる。この時硬化に要する時間は、所望の物性に応
じて任意に変えることができる。カルボジイミド基を十
分に硬化させることが必要な場合には、温度によっても
異なるが、通常2分〜100時間、好ましくは5分〜2
時間の範囲で十分に実施できる。
【0020】フィルム成形機を用いて成形する際には、
必要に応じて圧力をかける場合がある。本発明のポリカ
ルボジイミドフィルムを得るには通常0.1〜35MP
aの圧力範囲で十分実施することができる。
必要に応じて圧力をかける場合がある。本発明のポリカ
ルボジイミドフィルムを得るには通常0.1〜35MP
aの圧力範囲で十分実施することができる。
【0021】得られたポリカルボジイミドフィルムは、
必要に応じてオーブン等の加熱器を用いてポストキュア
リングをすることもできる。上記の熱処理する温度範
囲、すなわち200〜450℃の範囲で任意の時間加熱
すればよい。
必要に応じてオーブン等の加熱器を用いてポストキュア
リングをすることもできる。上記の熱処理する温度範
囲、すなわち200〜450℃の範囲で任意の時間加熱
すればよい。
【0022】例えば、熱プレス機によりフィルムを得た
い場合には、2枚の金属板の間に、必要に応じてフィル
ム等を介してポリカルボジイミド粉体を挟み、上記条件
でプレスすることにより実施できる。
い場合には、2枚の金属板の間に、必要に応じてフィル
ム等を介してポリカルボジイミド粉体を挟み、上記条件
でプレスすることにより実施できる。
【0023】また、所望の厚みを有するフィルムを得た
い場合には、特定の厚みを有するスペーサを使用するこ
とにより実施することができる。
い場合には、特定の厚みを有するスペーサを使用するこ
とにより実施することができる。
【0024】このようにして得られた本発明のポリカル
ボジイミドフィルムは、耐熱性、耐薬品性に優れ、従来
のポリカルボジイミドや市販の耐熱性熱硬化性樹脂と比
較しても、優れた機械物性を有している。
ボジイミドフィルムは、耐熱性、耐薬品性に優れ、従来
のポリカルボジイミドや市販の耐熱性熱硬化性樹脂と比
較しても、優れた機械物性を有している。
【0025】本発明のポリカルボジイミドフィルムは、
様々な用途に使用することができる。例えば、耐熱絶縁
テープ、耐熱粘着テープ、高密度磁気記録ベース、コン
デンサー、フレキシブルプリント配線板(FPC)用の
フィルム等の製造に用いられる。また、例えば、フッ素
樹脂や炭素繊維で強化した構造部材、小型コイルのボビ
ン、スリーブ、端末絶縁用チューブ等の絶縁材や成形品
の構造に用いられる。また、パワートランジスターの絶
縁スペーサ、磁気ヘッドスペーサ、パワーリレーのスペ
ーサ等の積層材の製造に用いられる。また、太陽電池、
低温貯蔵タンク、宇宙断熱材、集積回路、スロットライ
ナー等のエナメルコーティング材の製造に用いられる。
更に、ポリカルボジイミド特有の性質である易炭化性樹
脂としての性質を利用してシリコンカーバイドや他の炭
素化物等の製造や、耐熱性フィルム接着剤にも用いられ
る。
様々な用途に使用することができる。例えば、耐熱絶縁
テープ、耐熱粘着テープ、高密度磁気記録ベース、コン
デンサー、フレキシブルプリント配線板(FPC)用の
フィルム等の製造に用いられる。また、例えば、フッ素
樹脂や炭素繊維で強化した構造部材、小型コイルのボビ
ン、スリーブ、端末絶縁用チューブ等の絶縁材や成形品
の構造に用いられる。また、パワートランジスターの絶
縁スペーサ、磁気ヘッドスペーサ、パワーリレーのスペ
ーサ等の積層材の製造に用いられる。また、太陽電池、
低温貯蔵タンク、宇宙断熱材、集積回路、スロットライ
ナー等のエナメルコーティング材の製造に用いられる。
更に、ポリカルボジイミド特有の性質である易炭化性樹
脂としての性質を利用してシリコンカーバイドや他の炭
素化物等の製造や、耐熱性フィルム接着剤にも用いられ
る。
【0026】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれに限定
されるものではない。
されるものではない。
【0027】熱プレス機 熱プレス機は、東洋精機製 ミニテストプレス−10を
使用した。
使用した。
【0028】示差熱分析(以下DSC)、熱重量分析
(以下TG/DTA) DSC及びTG/DTAは、セイコー電子工業製、DS
C220C及びTG/DTA220を用いて測定した。
(以下TG/DTA) DSC及びTG/DTAは、セイコー電子工業製、DS
C220C及びTG/DTA220を用いて測定した。
【0029】合成例 4,4’−ビス(3−イソシアナトフェノキシビフェニ
ル)(以下、3IPBPと記す)15g(35.7mm
ol)とフェニルイソシアネート1.29g(10.8
mmol)(仕込みモル比よりnav=6.6)、トル
エン134gを300mlセパラブルフラスコに装入
し、70℃で溶解した。溶解後、3−メチル−1−フェ
ニル−3−ホスホレン−1−オキシドの5%トルエン溶
液を0.6g添加し、120℃に昇温して6時間重合を
継続した。昇温後、30分位で溶液が白濁し始め、1時
間後にはほぼ完全にポリカルボジイミド粉末が析出した
スラリー状態になった。重合終了後冷却し、濾過後、ト
ルエン300mlで洗浄し、窒素気流下、80℃/1
3.3kPaの条件で一昼夜乾燥して、白色のポリカル
ボジイミド粉末12.59gを得た。収率93.7%で
あった。得られたポリカルボジイミドのDSCチャート
を図1に示した。
ル)(以下、3IPBPと記す)15g(35.7mm
ol)とフェニルイソシアネート1.29g(10.8
mmol)(仕込みモル比よりnav=6.6)、トル
エン134gを300mlセパラブルフラスコに装入
し、70℃で溶解した。溶解後、3−メチル−1−フェ
ニル−3−ホスホレン−1−オキシドの5%トルエン溶
液を0.6g添加し、120℃に昇温して6時間重合を
継続した。昇温後、30分位で溶液が白濁し始め、1時
間後にはほぼ完全にポリカルボジイミド粉末が析出した
スラリー状態になった。重合終了後冷却し、濾過後、ト
ルエン300mlで洗浄し、窒素気流下、80℃/1
3.3kPaの条件で一昼夜乾燥して、白色のポリカル
ボジイミド粉末12.59gを得た。収率93.7%で
あった。得られたポリカルボジイミドのDSCチャート
を図1に示した。
【0030】実施例1 鏡面仕上げのSUS製金属板に、ユーピレックス(宇部
興産製耐熱性樹脂フィルム)を敷き、その上に厚さ50
μmのアルミ製スペーサと合成例で得られたポリカルボ
ジイミド粉末3gを置き、更にその上からユーピレック
スと金属板を乗せ、プレス機で20MPaの圧力下、3
20℃/10分でポリカルボジイミドフィルムを作製し
た。得られたフィルムのDSCチャートを図1に示し
た。フィルムの厚さは50±4μmであった。このフィ
ルムを打ち抜き機で試験片とし、JIS K7127―
1989の条件に従い、引っ張り試験を行った結果、降
伏強度243MPa、破断強度270MPa、伸び43
%であった。
興産製耐熱性樹脂フィルム)を敷き、その上に厚さ50
μmのアルミ製スペーサと合成例で得られたポリカルボ
ジイミド粉末3gを置き、更にその上からユーピレック
スと金属板を乗せ、プレス機で20MPaの圧力下、3
20℃/10分でポリカルボジイミドフィルムを作製し
た。得られたフィルムのDSCチャートを図1に示し
た。フィルムの厚さは50±4μmであった。このフィ
ルムを打ち抜き機で試験片とし、JIS K7127―
1989の条件に従い、引っ張り試験を行った結果、降
伏強度243MPa、破断強度270MPa、伸び43
%であった。
【0031】実施例2 320℃/10分の加熱の後、3分で350℃に昇温
し、350℃/10分の加熱条件とした以外は、実施例
1と同様に実施した。フィルムの厚さは50±3μmで
あった。引っ張り試験を行った結果、降伏点はなく、破
断強度357MPa、伸び6.9%であった。得られた
フィルムのDSCチャートを図1に示した。
し、350℃/10分の加熱条件とした以外は、実施例
1と同様に実施した。フィルムの厚さは50±3μmで
あった。引っ張り試験を行った結果、降伏点はなく、破
断強度357MPa、伸び6.9%であった。得られた
フィルムのDSCチャートを図1に示した。
【0032】実施例3 350℃の加熱加圧時間を1時間とした以外は実施例2
と同様に実施した。フィルムの厚さは50±3μmであ
った。破断強度177MPa、伸び5.7%であった。
得られたフィルムのDSCチャートを図1に示した。ポ
リカルボジイミド粉末のDSCチャートでは420℃に
あった発熱ピークが消失したことから、350℃/1時
間の熱処理条件で十分に硬化したことが示された。
と同様に実施した。フィルムの厚さは50±3μmであ
った。破断強度177MPa、伸び5.7%であった。
得られたフィルムのDSCチャートを図1に示した。ポ
リカルボジイミド粉末のDSCチャートでは420℃に
あった発熱ピークが消失したことから、350℃/1時
間の熱処理条件で十分に硬化したことが示された。
【0033】実施例4 実施例3と同様の方法でポリカルボジイミドフィルムを
作製した。得られたフィルムを約1cm角に切断し、各
種溶剤に浸漬して8日後の重量変化を測定したところ、
耐溶剤性は良好であった。測定結果を表1に示した。ま
た、このプレスフィルムのTG/DTA測定を行ったと
ころ、空気中における5%重量減少温度は507℃であ
り、耐熱性は良好であった。
作製した。得られたフィルムを約1cm角に切断し、各
種溶剤に浸漬して8日後の重量変化を測定したところ、
耐溶剤性は良好であった。測定結果を表1に示した。ま
た、このプレスフィルムのTG/DTA測定を行ったと
ころ、空気中における5%重量減少温度は507℃であ
り、耐熱性は良好であった。
【0034】
【表1】
【0035】比較例1 市販されている耐熱性熱硬化性樹脂であるケルイミド
(日本ポリイミド製)を10MPaの圧力下、160℃
/10分プレスした後、30分で250℃に昇温して1
時間プレスを継続した。その後、イナートオーブン中、
窒素気流下、250℃で24時間ポストキュアリングを
行った。得られたケルイミドのフィルムは50μm±5
μmであった。引っ張り試験を行ったところ、破断強度
87MPa、伸び1%以下であり、実施例3で得られた
本発明のポリカルボジイミド硬化フィルムと比較して極
めて機械物性が劣っていた。
(日本ポリイミド製)を10MPaの圧力下、160℃
/10分プレスした後、30分で250℃に昇温して1
時間プレスを継続した。その後、イナートオーブン中、
窒素気流下、250℃で24時間ポストキュアリングを
行った。得られたケルイミドのフィルムは50μm±5
μmであった。引っ張り試験を行ったところ、破断強度
87MPa、伸び1%以下であり、実施例3で得られた
本発明のポリカルボジイミド硬化フィルムと比較して極
めて機械物性が劣っていた。
【0036】比較例2 2,4’−メチレンジフェニルジイソシアネート(以
下、MDIと記す)15gとフェニルイソシアネート
2.14g(MDIに対して30モル%)をトルエン1
35gに溶解し、120℃で6時間重合を行った。重合
終了後冷却し、合成例と同様に洗浄及び乾燥を行い、M
DIのポリカルボジイミド粉末を得た。収量は12.1
4g、収率は98.3%であった。得られたポリカルボ
ジイミド粉末はTG/DTA測定を行ったところ、空気
中における5%重量減少温度は448℃であり、実施例
1と比較して65℃も低かったことから、本発明のポリ
カルボジイミドは汎用ジイソシアネートから得られるポ
リカルボジイミドに比較して耐熱性に優れることが判っ
た。250℃/20MPaで1時間プレスして得られた
厚さ50±4μmのプレスフィルムは、破断強度60M
Pa、伸び7.3%であり、また、プレスフィルムの5
%重量減少温度は451℃であった。MDIのポリカル
ボジイミドフィルムは機械物性と耐熱性のいずれも実施
例3よりも劣っていた。
下、MDIと記す)15gとフェニルイソシアネート
2.14g(MDIに対して30モル%)をトルエン1
35gに溶解し、120℃で6時間重合を行った。重合
終了後冷却し、合成例と同様に洗浄及び乾燥を行い、M
DIのポリカルボジイミド粉末を得た。収量は12.1
4g、収率は98.3%であった。得られたポリカルボ
ジイミド粉末はTG/DTA測定を行ったところ、空気
中における5%重量減少温度は448℃であり、実施例
1と比較して65℃も低かったことから、本発明のポリ
カルボジイミドは汎用ジイソシアネートから得られるポ
リカルボジイミドに比較して耐熱性に優れることが判っ
た。250℃/20MPaで1時間プレスして得られた
厚さ50±4μmのプレスフィルムは、破断強度60M
Pa、伸び7.3%であり、また、プレスフィルムの5
%重量減少温度は451℃であった。MDIのポリカル
ボジイミドフィルムは機械物性と耐熱性のいずれも実施
例3よりも劣っていた。
【0037】
【発明の効果】本発明は、新規ポリカルボジイミドのフ
ィルム及びその製造方法であり、硬化時間が短く、機械
物性や耐熱性、耐溶剤性に優れたポリカルボジイミドの
フィルム及びその製造方法を提供する事ができた。
ィルム及びその製造方法であり、硬化時間が短く、機械
物性や耐熱性、耐溶剤性に優れたポリカルボジイミドの
フィルム及びその製造方法を提供する事ができた。
【図1】合成例、実施例1、実施例2及び実施例3で得
られたフィルムのDCSチャートである。
られたフィルムのDCSチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA60 AG28 AH12 AH14 AH17 BB03 BC01 4J043 PA02 QB58 RA19 XA03 XA14 XA16 XA19 XB17 YA28 YB02 ZA12 ZA31 ZB11 ZB31 ZB47 ZB50 ZB51
Claims (6)
- 【請求項1】 式(1) 【化1】 (nは1以上の整数)で表される構造を含有するポリカ
ルボジイミドを成形して得られるポリカルボジイミドフ
ィルム。 - 【請求項2】 式(2) 【化2】 (nは1以上の整数)で表される構造を含有するポリカ
ルボジイミドを成形して得られるポリカルボジイミドフ
ィルム。 - 【請求項3】 必須原料が式(3) 【化3】 で表される4,4’−ビス(イソシアナトフェノキシビ
フェニル)であるポリカルボジイミドを成形して得られ
るポリカルボジイミドフィルム。 - 【請求項4】 必須原料が式(4) 【化4】 で表される4,4’−ビス(3−イソシアナトフェノキ
シビフェニル)であるポリカルボジイミドを成形して得
られるポリカルボジイミドフィルム。 - 【請求項5】 式(1) 【化5】 (nは1以上の整数)で表される構造を含有するポリカ
ルボジイミドを140〜420℃の温度範囲で成形する
ことを特徴とするポリカルボジイミドフィルムの製造方
法。 - 【請求項6】 140〜420℃の温度範囲で成形し、
更に200℃〜450℃の温度範囲で熱処理することを
特徴とする請求項5記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11003905A JP2000204157A (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | ポリカルボジイミドフィルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11003905A JP2000204157A (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | ポリカルボジイミドフィルム及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000204157A true JP2000204157A (ja) | 2000-07-25 |
Family
ID=11570216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11003905A Pending JP2000204157A (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | ポリカルボジイミドフィルム及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000204157A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6846550B2 (en) * | 2002-11-14 | 2005-01-25 | Nitto Denko Corporation | Adhesive film for underfill and semiconductor device using the same |
US7722965B2 (en) | 2003-12-26 | 2010-05-25 | Nitto Denko Corporation | Electroluminescence device, planar light source and display using the same |
US9221073B2 (en) | 2011-08-30 | 2015-12-29 | Basf Se | High molecular weight polycarbodiimide and method of producing same |
-
1999
- 1999-01-11 JP JP11003905A patent/JP2000204157A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6846550B2 (en) * | 2002-11-14 | 2005-01-25 | Nitto Denko Corporation | Adhesive film for underfill and semiconductor device using the same |
US7722965B2 (en) | 2003-12-26 | 2010-05-25 | Nitto Denko Corporation | Electroluminescence device, planar light source and display using the same |
US9221073B2 (en) | 2011-08-30 | 2015-12-29 | Basf Se | High molecular weight polycarbodiimide and method of producing same |
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