JP2000204094A - アミンボランの製造方法 - Google Patents
アミンボランの製造方法Info
- Publication number
- JP2000204094A JP2000204094A JP11002629A JP262999A JP2000204094A JP 2000204094 A JP2000204094 A JP 2000204094A JP 11002629 A JP11002629 A JP 11002629A JP 262999 A JP262999 A JP 262999A JP 2000204094 A JP2000204094 A JP 2000204094A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- organic solvent
- amine
- salt
- organic
- organic phase
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07F—ACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
- C07F5/00—Compounds containing elements of Groups 3 or 13 of the Periodic Table
- C07F5/02—Boron compounds
- C07F5/022—Boron compounds without C-boron linkages
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07F—ACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
- C07F5/00—Compounds containing elements of Groups 3 or 13 of the Periodic Table
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 本発明に係るアミンボランの製造方法
は、有機溶媒中で、アミンの塩類と水素化ホウ素ナトリ
ウムとを反応させ、有機溶媒を留去して蒸留残渣を得、
該蒸留残渣に水酸化アルカリ水溶液を加えて有機相と水
相とを形成させ、有機相を分取し、有機相から有機溶媒
を留去することを特徴としている。 【効果】 本発明によればアミンボランの精製(再結
晶)において、有機溶媒を用いずに、水酸化アルカリ水
溶液を用いているため、コスト面で有利であり、作業環
境上も安全である。また水酸化アルカリ水溶液を加えて
反応混合物をアルカリ性にすることによりアミンボラン
の分解反応をおさえられるため、高収率、高純度でアミ
ンボランを得ることができる。
は、有機溶媒中で、アミンの塩類と水素化ホウ素ナトリ
ウムとを反応させ、有機溶媒を留去して蒸留残渣を得、
該蒸留残渣に水酸化アルカリ水溶液を加えて有機相と水
相とを形成させ、有機相を分取し、有機相から有機溶媒
を留去することを特徴としている。 【効果】 本発明によればアミンボランの精製(再結
晶)において、有機溶媒を用いずに、水酸化アルカリ水
溶液を用いているため、コスト面で有利であり、作業環
境上も安全である。また水酸化アルカリ水溶液を加えて
反応混合物をアルカリ性にすることによりアミンボラン
の分解反応をおさえられるため、高収率、高純度でアミ
ンボランを得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミンボランの製
造方法に関し、さらに詳しくは高純度アミンボランの製
造方法に関する。
造方法に関し、さらに詳しくは高純度アミンボランの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリハイドロ(N−メチルメタナミン)
ホウ素[(CH3)2NH:BH3]および(N,N−ジ
メチルメタナミン)トリハイドロホウ素[(CH3)
3N:BH 3]などのアミンボランは工業用試薬として広
範な用途があり、たとえばメッキ、写真現像、印刷回路
板等の還元剤として使用されている。
ホウ素[(CH3)2NH:BH3]および(N,N−ジ
メチルメタナミン)トリハイドロホウ素[(CH3)
3N:BH 3]などのアミンボランは工業用試薬として広
範な用途があり、たとえばメッキ、写真現像、印刷回路
板等の還元剤として使用されている。
【0003】このようなアミンボランは、アミンの塩類
と水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)とを反応させ
ることにより製造されている。しかし、この反応により
得られるアミンボランの純度は必ずしも高くなく、反応
終了後に、再結晶法などにより精製を行なう必要があ
る。
と水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)とを反応させ
ることにより製造されている。しかし、この反応により
得られるアミンボランの純度は必ずしも高くなく、反応
終了後に、再結晶法などにより精製を行なう必要があ
る。
【0004】たとえば、特開昭56−158792号公
報には、ジメトキシエタン中で、アミンの塩類と水素化
ホウ素ナトリウムとを反応させ、反応後の混合物から反
応溶媒のジメトキシエタンを留去した後、蒸留残渣をベ
ンゼン、ジクロルメタン等の溶媒に溶かして不純物を濾
去してから溶媒を留去せしめることによるアミンボラン
精製法が開示されている。しかし、この精製法において
は、ベンゼン、ジクロルメタン等の有機溶媒を多量に使
用するため、コストが高くまた作業環境上問題がある。
さらに得られるアミンボランの収率および純度も必ずし
も満足のいくものではなく、さらなる改善の余地があっ
た。
報には、ジメトキシエタン中で、アミンの塩類と水素化
ホウ素ナトリウムとを反応させ、反応後の混合物から反
応溶媒のジメトキシエタンを留去した後、蒸留残渣をベ
ンゼン、ジクロルメタン等の溶媒に溶かして不純物を濾
去してから溶媒を留去せしめることによるアミンボラン
精製法が開示されている。しかし、この精製法において
は、ベンゼン、ジクロルメタン等の有機溶媒を多量に使
用するため、コストが高くまた作業環境上問題がある。
さらに得られるアミンボランの収率および純度も必ずし
も満足のいくものではなく、さらなる改善の余地があっ
た。
【0005】特開平10−109991号公報には、反
応後の精製方法として、反応後の混合物から溶媒の1,
2−ジメトキシエタンを留去した後、水および水に不溶
な有機抽出剤もしくは抽出剤混合物を加えて有機相と水
相を形成せしめ有機相を水相から分離せしめ有機相を蒸
留することによってアミンボランを得る製造法を開示し
ている。ここで用いられる有機抽出剤は、芳香族炭化水
素、ハロゲン化炭化水素等であり、やはり上記特開昭5
6−158792号公報と同様に、コスト面、作業環境
面および生成物の収率ならびに純度の点で改善の余地が
あった。
応後の精製方法として、反応後の混合物から溶媒の1,
2−ジメトキシエタンを留去した後、水および水に不溶
な有機抽出剤もしくは抽出剤混合物を加えて有機相と水
相を形成せしめ有機相を水相から分離せしめ有機相を蒸
留することによってアミンボランを得る製造法を開示し
ている。ここで用いられる有機抽出剤は、芳香族炭化水
素、ハロゲン化炭化水素等であり、やはり上記特開昭5
6−158792号公報と同様に、コスト面、作業環境
面および生成物の収率ならびに純度の点で改善の余地が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に鑑みてなされたものであって、アミンの塩
類と水素化ホウ素ナトリウムとの反応により得られるア
ミンボランの精製を、より安価に、安全に、しかも高収
率、高純度に行ない得るアミンボランの製造方法を提供
することを目的としている。
な従来技術に鑑みてなされたものであって、アミンの塩
類と水素化ホウ素ナトリウムとの反応により得られるア
ミンボランの精製を、より安価に、安全に、しかも高収
率、高純度に行ない得るアミンボランの製造方法を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアミンボラ
ンの製造方法は、有機溶媒中で、アミンの塩類と水素化
ホウ素ナトリウムとを反応させ、有機溶媒を留去して蒸
留残渣を得、該蒸留残渣に水酸化アルカリ水溶液を加え
て有機相と水相とを形成させ、有機相を分取し、有機相
から有機溶媒を留去することを特徴としている。
ンの製造方法は、有機溶媒中で、アミンの塩類と水素化
ホウ素ナトリウムとを反応させ、有機溶媒を留去して蒸
留残渣を得、該蒸留残渣に水酸化アルカリ水溶液を加え
て有機相と水相とを形成させ、有機相を分取し、有機相
から有機溶媒を留去することを特徴としている。
【0008】本発明において、前記有機溶媒が1,2-ジメ
トキシエタンであることが好ましく、また前記アミンの
塩類が、ジメチルアンモニウム塩またはトリメチルアン
モニウム塩であることが好ましい。
トキシエタンであることが好ましく、また前記アミンの
塩類が、ジメチルアンモニウム塩またはトリメチルアン
モニウム塩であることが好ましい。
【0009】また、前記水酸化アルカリ水溶液が、水酸
化ナトリウム水溶液であり、その濃度(規定度)が0.
1〜12Nであることが好ましい。
化ナトリウム水溶液であり、その濃度(規定度)が0.
1〜12Nであることが好ましい。
【0010】このような本発明においては、精製(再結
晶)において、有機溶媒を用いずに、水酸化アルカリ水
溶液を用いているため、コスト面で有利であり、作業環
境上も安全である。また水酸化アルカリ水溶液を加えて
反応混合物をアルカリ性にすることによりアミンボラン
の分解反応をおさえられるため、高収率、高純度でアミ
ンボランを得ることができる。
晶)において、有機溶媒を用いずに、水酸化アルカリ水
溶液を用いているため、コスト面で有利であり、作業環
境上も安全である。また水酸化アルカリ水溶液を加えて
反応混合物をアルカリ性にすることによりアミンボラン
の分解反応をおさえられるため、高収率、高純度でアミ
ンボランを得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに具体
的に説明する。
的に説明する。
【0012】本発明においては、まずアミンの塩類と水
素化ホウ素ナトリウムとの反応からアミンボランを合成
する。
素化ホウ素ナトリウムとの反応からアミンボランを合成
する。
【0013】出発物質のアミンの塩類は、目的とするア
ミンボランに応じて適宜に選択される。たとえばトリハ
イドロ(N−メチルメタナミン)ホウ素[(CH3)2N
H:BH3]を製造する場合には、アミンの塩類として
ジメチルアミン塩を用いる。塩の形態は、塩酸塩、硫酸
塩、硝酸塩等の何れであってよいが、塩酸塩が好まし
い。また(N,N−ジメチルメタナミン)トリハイドロ
ホウ素[(CH3)3N:BH3]を目的とする場合に
は、トリメチルアミン塩、好ましくはトリメチルアミン
塩酸塩を用いる。さらに目的とするアミンボランによっ
ては、ジエチルアミン塩酸塩、ジブチルアミン塩酸塩、
トリエチルアミン塩酸塩、トリブチルアミン塩酸塩、メ
チルエチルアミン塩酸塩、ジメチルエチルアミン塩酸
塩、ジエチルメチルアミン塩酸塩等を用いることもでき
る。またこれらのアミン塩は、一種単独で、または2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
ミンボランに応じて適宜に選択される。たとえばトリハ
イドロ(N−メチルメタナミン)ホウ素[(CH3)2N
H:BH3]を製造する場合には、アミンの塩類として
ジメチルアミン塩を用いる。塩の形態は、塩酸塩、硫酸
塩、硝酸塩等の何れであってよいが、塩酸塩が好まし
い。また(N,N−ジメチルメタナミン)トリハイドロ
ホウ素[(CH3)3N:BH3]を目的とする場合に
は、トリメチルアミン塩、好ましくはトリメチルアミン
塩酸塩を用いる。さらに目的とするアミンボランによっ
ては、ジエチルアミン塩酸塩、ジブチルアミン塩酸塩、
トリエチルアミン塩酸塩、トリブチルアミン塩酸塩、メ
チルエチルアミン塩酸塩、ジメチルエチルアミン塩酸
塩、ジエチルメチルアミン塩酸塩等を用いることもでき
る。またこれらのアミン塩は、一種単独で、または2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】アミンの塩類と、水素化ホウ素ナトリウム
との反応は、等モル反応であるが、好ましくは水素化ホ
ウ素ナトリウムをやや過剰に用い、特にアミン塩1モル
に対して水素化ホウ素ナトリウムを1.0〜1.1モル
程度用いることが望ましい。
との反応は、等モル反応であるが、好ましくは水素化ホ
ウ素ナトリウムをやや過剰に用い、特にアミン塩1モル
に対して水素化ホウ素ナトリウムを1.0〜1.1モル
程度用いることが望ましい。
【0015】上記アミンの塩類と水素化ホウ素ナトリウ
ムとの反応は、有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒とし
ては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば、特に制
限されることなく種々の有機溶媒が用いられ、たとえば
テトラヒドロフラン,ジオキサン、ジメチルホルアミ
ド、ジメトキシエタン等を使用でき、特に1,2-ジメトキ
シエタンが好ましい。
ムとの反応は、有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒とし
ては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば、特に制
限されることなく種々の有機溶媒が用いられ、たとえば
テトラヒドロフラン,ジオキサン、ジメチルホルアミ
ド、ジメトキシエタン等を使用でき、特に1,2-ジメトキ
シエタンが好ましい。
【0016】有機溶媒は、アミンの塩類と水素化ホウ素
ナトリウムとの合計1モルに対して好ましくは50〜3
00ml、さらに好ましくは50〜150ml、特に好
ましくは70〜120mlの量で用いられる。また水素
化ホウ素ナトリウム1モルに対して、有機溶媒は、好ま
しくは100〜600ml、さらに好ましくは100〜
300ml、特に好ましくは140〜240mlの量で
用いられる。
ナトリウムとの合計1モルに対して好ましくは50〜3
00ml、さらに好ましくは50〜150ml、特に好
ましくは70〜120mlの量で用いられる。また水素
化ホウ素ナトリウム1モルに対して、有機溶媒は、好ま
しくは100〜600ml、さらに好ましくは100〜
300ml、特に好ましくは140〜240mlの量で
用いられる。
【0017】アミンの塩類と水素化ホウ素ナトリウムと
の反応は、好ましくは−10〜60℃、さらに好ましく
は0〜40℃、特に好ましくは5〜30℃の反応温度で
行なわれる。反応時間は、反応物質、反応温度等に応じ
て適宜に設定されるが、一般的には48〜72時間、好
ましくは50〜60時間程度が適当である。
の反応は、好ましくは−10〜60℃、さらに好ましく
は0〜40℃、特に好ましくは5〜30℃の反応温度で
行なわれる。反応時間は、反応物質、反応温度等に応じ
て適宜に設定されるが、一般的には48〜72時間、好
ましくは50〜60時間程度が適当である。
【0018】上記の反応によりアミンボランが生成し、
有機溶媒を留去することにより粗アミンボランが得られ
る。粗アミンボランには、副反応物、未反応物、残留溶
媒等の不純物が含有されている。そこで本発明において
は、水酸化アルカリ水溶液を用いた再結晶法により粗ア
ミンボランの精製を行なう。
有機溶媒を留去することにより粗アミンボランが得られ
る。粗アミンボランには、副反応物、未反応物、残留溶
媒等の不純物が含有されている。そこで本発明において
は、水酸化アルカリ水溶液を用いた再結晶法により粗ア
ミンボランの精製を行なう。
【0019】水酸化アルカリ水溶液としては、水酸化ナ
トリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化マグネ
シウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液、水酸化アルミ
ニウム水溶液あるいはこれらの懸濁液等が用いられ、特
に好ましくは水酸化ナトリウム水溶液が用いられる。
トリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化マグネ
シウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液、水酸化アルミ
ニウム水溶液あるいはこれらの懸濁液等が用いられ、特
に好ましくは水酸化ナトリウム水溶液が用いられる。
【0020】水酸化アルカリ水溶液の濃度(規定度)
は、好ましくは0.1〜12N、さらに好ましくは0.
3〜5N、特に好ましくは0.5〜1.5Nの範囲あ
る。
は、好ましくは0.1〜12N、さらに好ましくは0.
3〜5N、特に好ましくは0.5〜1.5Nの範囲あ
る。
【0021】水酸化アルカリ水溶液は、粗アミンボラン
1モルに対し、アルカリが0.02〜2.3当量、好ま
しくは0.1〜0.3当量となる量で用いることが望ま
しく、また粗アミンボランの製造に用いられた水素化ホ
ウ素ナトリウム1モルに対し、アルカリが0.02〜
2.3当量、好ましくは0.1〜0.3当量となる量で
用いることが望ましい。
1モルに対し、アルカリが0.02〜2.3当量、好ま
しくは0.1〜0.3当量となる量で用いることが望ま
しく、また粗アミンボランの製造に用いられた水素化ホ
ウ素ナトリウム1モルに対し、アルカリが0.02〜
2.3当量、好ましくは0.1〜0.3当量となる量で
用いることが望ましい。
【0022】粗アミンボランと水酸化アルカリ水溶液と
の接触は、好ましくは0〜50℃、さらに好ましくは1
0〜30℃の温度で行なわれる。
の接触は、好ましくは0〜50℃、さらに好ましくは1
0〜30℃の温度で行なわれる。
【0023】粗アミンボランに水酸化アルカリ水溶液を
添加後、静置すると、水相と有機相とに分離する。水相
には未反応物、副反応物が移行し、有機相は残留有機溶
媒とアミンボランとから形成される。したがって、有機
相を分取し、濾過し、残留有機溶媒を留去することで、
高純度アミンボランが得られる。
添加後、静置すると、水相と有機相とに分離する。水相
には未反応物、副反応物が移行し、有機相は残留有機溶
媒とアミンボランとから形成される。したがって、有機
相を分取し、濾過し、残留有機溶媒を留去することで、
高純度アミンボランが得られる。
【0024】得られるアミンボランの純度は極めて高
く、ヨウ素滴定法による純度測定によれば、90%以
上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以
上の純度でアミンボランが得られる。
く、ヨウ素滴定法による純度測定によれば、90%以
上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以
上の純度でアミンボランが得られる。
【0025】またアルカリを加えることで、アミンボラ
ンの分解が抑制されるため、収率も極めて良好であり、
通常は80%以上の収率のアミンボランが得られる。
ンの分解が抑制されるため、収率も極めて良好であり、
通常は80%以上の収率のアミンボランが得られる。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれば
アミンボランの精製(再結晶)において、有機溶媒を用
いずに、水酸化アルカリ水溶液を用いているため、コス
ト面で有利であり、作業環境上も安全である。また水酸
化アルカリ水溶液を加えて反応混合物をアルカリ性にす
ることによりアミンボランの分解反応をおさえられるた
め、高収率、高純度でアミンボランを得ることができ
る。
アミンボランの精製(再結晶)において、有機溶媒を用
いずに、水酸化アルカリ水溶液を用いているため、コス
ト面で有利であり、作業環境上も安全である。また水酸
化アルカリ水溶液を加えて反応混合物をアルカリ性にす
ることによりアミンボランの分解反応をおさえられるた
め、高収率、高純度でアミンボランを得ることができ
る。
【0027】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0028】
【実施例1】ジメチルアミン塩酸塩125g(1.53
3モル)を1,2−ジメトキシエタン204gに懸濁
し、これに水素化ホウ素ナトリウム61g(1.613
モル)を1,2−ジメトキシエタン64gに懸濁した液
を20℃以下の温度で滴下する。24時間熟成後反応液
から1,2−ジメトキシエタンをほぼ完全に留去し、そ
の残渣に5%水酸化ナトリウム水溶液300gを加えて
有機層と水層に分離させる。有機層を再び濃縮後濾過で
不純物を除き濾液を冷却するとトリハイドロ(N−メチ
ルメタナミン)ホウ素77gが得られた。 収率:85% 純度:99%(ヨウ素滴定法および水素ガス発生法によ
る。) 融点:35℃
3モル)を1,2−ジメトキシエタン204gに懸濁
し、これに水素化ホウ素ナトリウム61g(1.613
モル)を1,2−ジメトキシエタン64gに懸濁した液
を20℃以下の温度で滴下する。24時間熟成後反応液
から1,2−ジメトキシエタンをほぼ完全に留去し、そ
の残渣に5%水酸化ナトリウム水溶液300gを加えて
有機層と水層に分離させる。有機層を再び濃縮後濾過で
不純物を除き濾液を冷却するとトリハイドロ(N−メチ
ルメタナミン)ホウ素77gが得られた。 収率:85% 純度:99%(ヨウ素滴定法および水素ガス発生法によ
る。) 融点:35℃
【0029】
【実施例2】トリメチルアミン塩酸塩60g(0.62
8モル)を1,2−ジメトキシエタン94gに懸濁し、
これに水素化ホウ素ナトリウム25g(0.661モ
ル)を1,2−ジメトキシエタン26gに懸濁した液を
20℃以下の温度で滴下する。24時間熟成後反応液か
ら1,2−ジメトキシエタンを留去し、その残渣に5%
水酸化ナトリウム水溶液140gを加えて有機層と水層
に分離させる。濾過で不純物を除き濾液を冷却して一番
晶として(N,N−ジメチルメタナミン)トリハイドロ
ホウ素27g(59%)純度98%が得られた。濾液か
ら1,2−ジメトキシエタンを80g留去し残渣を冷却
して二番晶として(N,N−ジメチルメタナミン)トリ
ハイドロホウ素14g(31%)純度98%が得られ
た。 収率:90% 純度:98%(ヨウ素滴定法による。) 融点:94℃(93.5−94.5℃;Inorg.C
hem.1984,23,2746−2753)
8モル)を1,2−ジメトキシエタン94gに懸濁し、
これに水素化ホウ素ナトリウム25g(0.661モ
ル)を1,2−ジメトキシエタン26gに懸濁した液を
20℃以下の温度で滴下する。24時間熟成後反応液か
ら1,2−ジメトキシエタンを留去し、その残渣に5%
水酸化ナトリウム水溶液140gを加えて有機層と水層
に分離させる。濾過で不純物を除き濾液を冷却して一番
晶として(N,N−ジメチルメタナミン)トリハイドロ
ホウ素27g(59%)純度98%が得られた。濾液か
ら1,2−ジメトキシエタンを80g留去し残渣を冷却
して二番晶として(N,N−ジメチルメタナミン)トリ
ハイドロホウ素14g(31%)純度98%が得られ
た。 収率:90% 純度:98%(ヨウ素滴定法による。) 融点:94℃(93.5−94.5℃;Inorg.C
hem.1984,23,2746−2753)
Claims (4)
- 【請求項1】 有機溶媒中で、アミンの塩類と水素化ホ
ウ素ナトリウムとを反応させ、 有機溶媒を留去して蒸留残渣を得、 該蒸留残渣に水酸化アルカリ水溶液を加えて有機相と水
相とを形成させ、 有機相を分取し、 有機相から有機溶媒を留去することを特徴とする高純度
アミンボランの製造方法。 - 【請求項2】 前記有機溶媒が1,2-ジメトキシエタンで
あることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 前記アミンの塩類が、ジメチルアンモニ
ウム塩またはトリメチルアンモニウム塩であることを特
徴とする請求項1または2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 前記水酸化アルカリ水溶液が、水酸化ナ
トリウム水溶液であり、その濃度(規定度)が0.1〜
12Nであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに
記載の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11002629A JP2000204094A (ja) | 1999-01-08 | 1999-01-08 | アミンボランの製造方法 |
US09/287,525 US6060623A (en) | 1999-01-08 | 1999-04-07 | Process for producing amine borane compound |
DE19919894A DE19919894C1 (de) | 1999-01-08 | 1999-04-30 | Verfahren zur Herstellung einer Amin-Boran-Verbindung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11002629A JP2000204094A (ja) | 1999-01-08 | 1999-01-08 | アミンボランの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000204094A true JP2000204094A (ja) | 2000-07-25 |
Family
ID=11534699
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11002629A Pending JP2000204094A (ja) | 1999-01-08 | 1999-01-08 | アミンボランの製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6060623A (ja) |
JP (1) | JP2000204094A (ja) |
DE (1) | DE19919894C1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010126534A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Rohm & Haas Co | アミンボランの合成 |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100449579B1 (ko) * | 2002-02-06 | 2004-09-18 | 한국이엔에쓰 주식회사 | 모포린 보레인의 제조방법 |
US20040147781A1 (en) * | 2003-01-24 | 2004-07-29 | Kuo Ching Chemical Co., Ltd. | Process for producing organic amine borane compounds |
RU2259373C1 (ru) * | 2004-04-12 | 2005-08-27 | Дзержинский опытный завод авиационных материалов Открытое акционерное общество "Авиабор" | Способ получения триметиламинборана |
EP2007743B1 (en) * | 2006-04-03 | 2013-06-12 | The Ohio State University | Methods for synthesizing ammonia borane |
FR2960230B1 (fr) * | 2010-05-21 | 2012-08-17 | Snpe Materiaux Energetiques | Procede d'obtention de borazane, convenant pour l'obtention de borazane de grande, voire tres grande purete; borazane de tres grande purete |
CA2937768C (en) * | 2013-12-27 | 2017-04-11 | Weylchem Sustainable Materials, Llc | Ammonia borane purification method |
CN115181119A (zh) * | 2022-07-05 | 2022-10-14 | 河南师范大学 | 一种硼烷化合物bn六元杂环化合物的合成方法 |
CN115652428B (zh) * | 2022-12-02 | 2025-01-10 | 中国科学院福建物质结构研究所 | 一种非线性光学晶体nh3bh3及其制法和用途 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56158792A (en) * | 1980-05-13 | 1981-12-07 | Yasuo Kikukawa | Preparation of amineborane |
DE4411752C1 (de) * | 1994-04-06 | 1995-11-23 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von Dimethylaminboran |
JPH109991A (ja) * | 1996-06-19 | 1998-01-16 | Unisia Jecs Corp | 液密検査方法及びその装置 |
DE19639359C1 (de) * | 1996-09-25 | 1998-06-10 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von Dimethylaminboran |
-
1999
- 1999-01-08 JP JP11002629A patent/JP2000204094A/ja active Pending
- 1999-04-07 US US09/287,525 patent/US6060623A/en not_active Expired - Fee Related
- 1999-04-30 DE DE19919894A patent/DE19919894C1/de not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010126534A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Rohm & Haas Co | アミンボランの合成 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE19919894C1 (de) | 2000-07-13 |
US6060623A (en) | 2000-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN100384858C (zh) | 双(叔丁氨基)硅烷的生产和纯化方法 | |
JP2014114271A (ja) | アデホビルジピボキシルの精製方法 | |
US20210284597A1 (en) | Process for the Monotopic Preparation of Intermediate Organo-Iodinated Compounds for the Synthesis of Ioversol | |
JP2002173494A (ja) | アミノアルキルシランの製造方法 | |
JP2000204094A (ja) | アミンボランの製造方法 | |
US5106604A (en) | Use of metal salts in the synthesis of oligomeric hydrogensilsesquioxanes via hydrolysis/condensation reactions | |
JPS63112570A (ja) | 5−メチルテトラゾールの製造法 | |
JP4341055B2 (ja) | N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミドの製造方法 | |
KR20090008431A (ko) | 복소환식 메르캅토 화합물의 제조 방법 | |
JP4357053B2 (ja) | ビスパーフルオロアルキルスルホンイミド化合物の製造方法 | |
JP2000086617A (ja) | ビスパーフルオロアルキルスルホンイミド化合物の製造方法 | |
US5565615A (en) | Method of preparing dimethylamine-borane | |
US4384118A (en) | 4-(3-Iodopropargyloxy) pyrimidine derivatives | |
JP3551735B2 (ja) | 光学活性アゼチジン−2−カルボン酸の製造方法 | |
US20060247457A1 (en) | Method for the synthesis of methyl-tri-oxo-rhenium | |
JPH0737440B2 (ja) | スルホニウム化合物の製造方法 | |
JP2002338587A (ja) | カルボキシル基を含むホスホニウム塩の製造方法 | |
JP5754842B2 (ja) | p−ヨードフェノールの製造方法 | |
JPS6145997B2 (ja) | ||
JPS5946255A (ja) | 2−アルコキシメチレン−3,3−ジアルコキシプロパンニトリル類の製法 | |
JP3484561B2 (ja) | 4−トリメチルシロキシ−3−ペンテン−2−オンの製造方法 | |
KR100577874B1 (ko) | 디엠티 제조시의 증류잔사로부터 메틸4-히드록시이미노벤조에이트를 제조하는 방법 | |
JP2001322981A (ja) | N,n’−カルボニルビスラクタムの製造方法 | |
JPH11322762A (ja) | アミンボラン類の製造方法 | |
WO2024021190A1 (zh) | 一种膦基化合物的制备方法及其应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060106 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070619 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070703 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080122 |