JP2000203378A - ボンネットの衝撃吸収構造 - Google Patents

ボンネットの衝撃吸収構造

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JP2000203378A
JP2000203378A JP11009305A JP930599A JP2000203378A JP 2000203378 A JP2000203378 A JP 2000203378A JP 11009305 A JP11009305 A JP 11009305A JP 930599 A JP930599 A JP 930599A JP 2000203378 A JP2000203378 A JP 2000203378A
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bonnet
ribs
engine
absorbing means
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Akihiro Chikada
明宏 近田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩行者との接触事故時における歩行者の保護
が、安価で且つ簡略な構造をもって有効に図られ得るボ
ンネットの衝撃吸収構造を提供する。 【解決手段】 自動車のボンネット24と、エンジンル
ーム22内に配されたシャシ構成部品12との間に、合
成樹脂材料からなる衝撃吸収手段16を配設して、該衝
撃吸収手段16の変形により、前記ボンネット24に加
えられる外部からの衝撃を吸収せしめ得るように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、自動車のボンネットの衝撃吸収
構造に係り、特に、歩行者との接触事故発生時におい
て、歩行者の保護を有効に図り得るボンネットの衝撃吸
収構造に関するものである。
【0002】
【背景技術】一般に、自動車の前部に対して歩行者が接
触する事故が発生した際には、歩行者が、自動車のバン
パーやボンネット等に接触せしめられる場合が多く、特
に、ボンネットには、歩行者の頭部が接触する可能性が
高い。
【0003】ところが、そのようなボンネットにおいて
は、歩行者を保護するための安全対策が何等講じられて
おらず、しかも、近年の自動車に対する軽量化や意匠性
の向上等のニーズに応えるべく、肉厚がより薄くされる
傾向にあるため、かかるボンネットが、歩行者との接触
時に、簡単に且つ大きく凹み変形し、それによって、歩
行者の頭部が、該ボンネットにて覆われるエンジンルー
ム内に配されたシャシの一部を構成するシャシ構成部品
のうち、例えば、エンジン本体やエンジン付属装置等の
エンジン構成部品、或いはサスペンションタレット、ス
カットルパネル、ボンネットヒンジ等、剛性を有する各
種の部品に、ボンネットを介して接触せしめられ、その
結果として、接触事故発生時に歩行者が受けるダメージ
(傷害)が、より甚大なものとなるケースが多くなって
きている。
【0004】尤も、そのようなシャシ構成部品のうち、
エンジン構成部品に対しては、例えば、シリンダヘッド
カバーやバッテリーカバー、エアクリーナーケース、タ
イミングベルトカバー等の合成樹脂製カバーがそれぞれ
取り付けられてはいるものの、それらエンジン構成部品
用カバーは、単に、密閉性や防音性等の向上を図るため
に取り付けられているに過ぎないのであって、衝撃吸収
のための構造を何等有していないことから、歩行者との
接触事故発生時に、このエンジン構成部品用カバーによ
って、エンジン構成部品にボンネットを介して接触せし
められる歩行者のダメージを和らげるようなことは、到
底、出来なかったのである。
【0005】また一方、欧米では、乗員の安全装置とし
て車室内に装備されるエアバッグ装置をボンネットに取
り付けて、接触事故時にボンネットと接触せしめられる
歩行者の保護を図る方法が検討され始めている。しかし
ながら、そのようなエアバッグ装置をボンネットに取り
付ける場合、該エアバッグ装置が高価で、且つ部品点数
が多いものであるために、多大なコストが要されるばか
りでなく、ボンネットの構造が複雑なものとなってしま
うといった問題が惹起されることとなるのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その解決すべき
第一の課題とするところは、歩行者との接触事故時にお
ける歩行者の保護が、安価で且つ簡略な構造をもって有
効に図られ得るボンネットの衝撃吸収構造を提供するこ
とにある。また、本発明にあっては、コストの高騰や構
造の複雑化が可及的に抑制せしめられつつ、優れた衝撃
吸収機能が付与され得、以て歩行者との接触事故時にお
ける歩行者の保護が効果的に達成され得るようにしたエ
ンジン構成部品用カバーを提供することを、その第二の
解決課題とするものである。
【0007】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる第一の
課題を解決するために、自動車のエンジンルームを覆っ
て配置されるボンネットと、該エンジンルーム内に配さ
れたシャシの一部を構成するシャシ構成部品との間に、
合成樹脂材料からなる衝撃吸収手段を配設して、該衝撃
吸収手段の変形により、前記ボンネットに加えられる外
部からの衝撃を吸収せしめ得るようにしたことを特徴と
するボンネットの衝撃吸収構造を、その要旨とするもの
である。
【0008】このような本発明に従うボンネットの衝撃
吸収構造においては、歩行者との接触によってボンネッ
トが大きく凹み変形した際に、衝撃吸収手段も大きく変
形せしめられ、それによって、歩行者の接触により生ず
る衝撃が有効に吸収され得るのであり、以て、歩行者が
ボンネットを介して剛性の高いシャシ構成部品に間接的
に接触せしめられた際にも、該歩行者の受けるダメージ
が、極めて効果的に小さく為され得ることとなる。
【0009】また、かかるボンネットの衝撃吸収構造に
あっては、単に、合成樹脂材料にて構成された衝撃吸収
手段が、ボンネットとシャシ構成部品との間に配設され
て構成されているに過ぎないものであるところから、前
述の如く、高価で且つ部品点数の多いエアバッグ装置を
ボンネットに取り付ける場合とは異なり、ボンネットの
構造が複雑となるようなことや、多大なコストが要され
るようなことが可及的に回避され得る。
【0010】従って、本発明に従うボンネットの衝撃吸
収構造によれば、歩行者との接触事故時における歩行者
の保護が、安価で且つ簡略な構造をもって極めて有効に
図られ得ることとなるのである。
【0011】なお、かかる本発明に従うボンネットの衝
撃吸収構造においては、有利には、前記衝撃吸収手段
が、合成樹脂材料からなる前記シャシ構成部品に対して
一体成形により一体的に形成されて、前記ボンネットと
該シャシ構成部品との間に配設されることとなる。この
ような構成を採用すれば、シャシ構成部品をエンジンル
ーム内に設置すると同時に、衝撃吸収手段も、該シャシ
構成部品とボンネットとの間に配置されることとなり、
それによって、衝撃吸収手段のエンジンルーム内への配
置作業が有利に簡素化され得る。
【0012】また、本発明にあっては、前記第二の課題
の解決のために、自動車のエンジンルーム内に配された
エンジン本体やエンジン付属装置の一部を構成するエン
ジン構成部品に対して、それを覆って取り付けられる合
成樹脂製のエンジン構成部品用カバーであって、前記エ
ンジンルームを覆って配置されるボンネットとの対向側
面上に、合成樹脂材料からなる衝撃吸収手段が一体成形
により一体的に形成され、該衝撃吸収手段が、前記ボン
ネットに加えられる外部からの衝撃にて変形せしめられ
ることにより、かかる衝撃を吸収し得るように構成され
ていることを特徴とするエンジン構成部品用カバーを
も、その要旨とするものである。
【0013】このような本発明に従うエンジン構成部品
用カバーにあっては、外部からの衝撃を吸収する衝撃吸
収機能が衝撃吸収手段にて有効に付与され得るのであ
り、それによって、歩行者との接触事故時に生ずる衝撃
が有利に吸収せしめられ得ることとなり、以て、かかる
接触事故の発生時において、歩行者がエンジン構成部品
に対して間接的に接触せしめられた際にも、歩行者のダ
メージを効果的に和らげることが可能となる。
【0014】また、かかるエンジン構成部品用カバーに
おいては、上述の如き優れた衝撃吸収機能を付与せしめ
る衝撃吸収手段が合成樹脂材料からなると共に、ボンネ
ットとの対向側面上に一体成形により一体的に形成され
ているところから、例えば、該カバーとは異なる材料に
て構成された衝撃吸収手段を、ボンネットとの対向側面
上に、所定の締結部材等を用いて取り付ける等して、該
カバーを複数の部品にて構成する場合に比して、構造が
容易となるばかりでなく、製造コストやエンジン構成部
品に対する取付コストも効果的に抑えられ得るのであ
る。
【0015】従って、本発明に従うエンジン構成部品用
カバーにあっては、コストの高騰や構造の複雑化が可及
的に抑制せしめられつつ、優れた衝撃吸収機能が付与さ
れ得、以て歩行者との接触事故時における歩行者の保護
が効果的に達成され得ることとなるのである。
【0016】しかも、かかるエンジン構成部品用カバー
にあっては、上述の如く、衝撃吸収手段が、ボンネット
との対向側面上に一体成形により一体的に形成されてい
ることから、所定のエンジン構成部品に対して、従来と
同様な取付作業を行なうだけで、優れた衝撃吸収性能が
有利に発揮され得るといった利点も得られる。
【0017】そして、上述の如き本発明に従うボンネッ
トの衝撃吸収構造とエンジン構成部品用カバーとにあっ
ては、何れも、好ましくは、前記衝撃吸収手段が、一方
向に互いに平行して延びる合成樹脂製の平板からなる第
一のリブの複数と、該第一のリブに対して垂直な方向に
延びる互いに平行な合成樹脂製の平板からなる第二のリ
ブの複数とを、それぞれ格子状に組み合せてなるリブ構
造体にて構成されることとなる。このような構成を採用
すれば、衝撃の加えられる方向に拘わらず、それら第一
のリブと第二のリブとが互いに支え合って、何れも倒れ
ることなく、高さ方向において効率的に潰れ変形(座屈
変形)せしめられ得るのであり、それによって、衝撃の
入力方向の違いによって、衝撃エネルギーの吸収量が変
化するようなことが有効に防止され得ることとなる。
【0018】また、そのような衝撃吸収手段における前
記複数の第一のリブと前記複数の第二のリブとが組み合
わされて構成される前記格子の形状が正方形とされると
共に、該格子における互いに対向する二つのリブの間隔
が、望ましくは30mm程度とされる。これによって、
1個の衝撃吸収手段において、衝撃の入力位置の違いに
より、衝撃吸収量(衝撃エネルギーの吸収量)が変化す
るようなことも有効に阻止され得る。
【0019】更に、有利には、前記衝撃吸収手段が、ポ
リアミド樹脂にて構成され、それによって、高温となる
エンジンルーム内においても、衝撃吸収手段による衝撃
吸収性能が、十分に有効に発揮され得ることとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより具体的に明ら
かにするために、本発明に係るボンネットの衝撃吸収構
造及びそのような衝撃吸収構造を備えたエンジン構成部
品用カバーの構成について、図面を参照しつつ、詳細に
説明することとする。
【0021】先ず、図1には、本発明に従う構造を有す
るエンジン構成部品用カバーとしてのシリンダヘッドカ
バーの一例が、概略的に示されている。かかる図1から
も明らかなように、シリンダヘッドカバー10は、カバ
ー本体12を有している。このカバー本体12は、従来
と同様に、耐熱性に優れたポリアミド樹脂からなる長手
矩形状の筐体にて構成されており、エンジンのシリンダ
ヘッドに対して、その上側開口部を覆って、液密に取り
付けられるようになっている。
【0022】そして、そのような本実施形態のシリンダ
ヘッドカバー10にあっては、特に、カバー本体12の
上側底壁部14の外面に、衝撃吸収手段としてのリブ構
造体16が設けられている。
【0023】より具体的には、リブ構造体16は、カバ
ー本体12の長手方向に連続して延びる、第一のリブと
しての4個の横リブ18と、該長手方向とは垂直な方向
に連続して延びる、第二のリブとしての6個の縦リブ2
0とを有している。また、それら4個の横リブ18と6
個の縦リブ20は、それぞれ、ポリアミド樹脂製で、同
一の高さと肉厚とを有する薄肉平板形状を呈している。
そして、そのような4個の横リブ18が、カバー本体1
2における上側底壁部14の外面に、互いに一定の間隔
をおいて平行に位置するようにして立設されており、ま
た、6個の縦リブ20が、互いに一定の間隔をおいて平
行に位置し、且つ4個の横リブ18に対してそれぞれ直
交する状態で立設されている。即ち、それら4個の横リ
ブ18と6個の縦リブ20とが、互いに直交して、格子
状に組み合わされた状態で、カバー本体12にける上側
底壁部14の外面に対して、一体成形により一体的に形
成されており、以てシリンダヘッドカバー10が、カバ
ー本体12とリブ構造体16とからなる一体品として、
構成されているのである。
【0024】なお、ここでは、4個の横リブ18のそれ
ぞれの配置間隔と6個の縦リブ20のそれぞれの配置間
隔とが同一の寸法とされていることによって、それらの
横リブ18と縦リブ20とが組み合わされて構成される
格子の形状が正方形とされており、また、そのような正
方形の格子において、互いに対向する横リブ18同士の
間隔(図1中、mにて示される寸法)と縦リブ20同士
の間隔(図1中、nにて示される寸法)が、それぞれ3
0mmとされている。更に、それら横リブ18と縦リブ
20のそれぞれの高さ(図1中、hにて示される寸法)
も30mm程度とされており、また、各リブ18,20
の先端部の肉厚(図1中、tにて示される寸法)は、そ
れぞれ0.8mm程度とされている。
【0025】そして、図2に示される如く、このような
構造とされたシリンダヘッドカバー10が、エンジンル
ーム22内において、上側底壁部14の外面を、該エン
ジンルーム22を覆って配置されるボンネット24の下
面に対向させつつ、シリンダヘッド(図示せず)に対し
て、公知の取付構造をもって液密に取り付けられること
により、リブ構造体16が、エンジンルーム22を覆っ
て配置されるボンネット24と、シャシ構成部品たるエ
ンジンのシリンダヘッドとの間に配設されるようになっ
ている。また、ここでは、前述の如く、リブ構造体16
を構成する横リブ18と縦リブ20のそれぞれの高さが
30mmとされていることにより、シリンダヘッドカバ
ー10のシリンダヘッドへの取付状態下で、リブ構造体
16が、ボンネット24の直下において、該ボンネット
24の下面との間に僅かなクリアランスをもって位置せ
しめられるようになっている。
【0026】かくして、本実施形態では、外部から衝撃
が加えられて、ボンネット24がエンジンルーム22内
に向かって凹み変形せしめられた際に、それに伴って、
リブ構造体16の横リブ18と縦リブ20とが潰れ変形
(座屈変形)せしめられ、それによって、かかる衝撃の
エネルギーが有効に吸収せしめられ得るようになってい
るのであり、しかも、それら横リブ18と縦リブ20と
が互いに直交して、格子状に組み合わされていることか
ら、衝撃の入力方向に拘わらず、横リブ18と縦リブ2
0とが互いに支え合って、何れも倒れることなく、確実
に高さ方向に潰れ変形せしめられ得るようになっている
のである。
【0027】従って、このような本実施形態にあって
は、シリンダヘッドカバー10が取り付けられる自動車
と歩行者との接触事故の発生時において、歩行者が、エ
ンジンルーム22内のエンジンの配置位置に対応するボ
ンネット24の所定部位に接触せしめられた際に、歩行
者に加えられる衝撃力が、その入力方向に拘わらず十分
に緩和されて、歩行者の受けるダメージが効果的に小さ
く為され得るのであり、以て、歩行者の保護が極めて有
効に図られ得ることとなる。
【0028】しかも、かかる本実施形態においては、歩
行者に加えられる衝撃力を吸収するリブ構造体16が、
シリンダヘッドカバー10のカバー本体12に対して、
それと同一の樹脂材料を用いた一体成形により、一体的
に形成されており、そして、そのカバー本体12を、単
に、従来と同様して、シリンダヘッドに取り付けるだけ
で、リブ構造体16が、シリンダヘッドとボンネット2
4との間に配設されるようになっているところから、リ
ブ構造体16のエンジンルーム22内への配設作業が迅
速且つ容易に行なわれ得ると共に、例えば、高価で部品
点数の多いエアバッグ装置をボンネット24に取り付け
る場合に比して、著しく低い製造コストと配設コストと
簡略な構造をもって、エンジンルーム22内の所定位置
に取り付けられて、上述の如き優れた衝撃吸収性能が発
揮され得るのである。
【0029】また、かかる本実施形態にあっては、リブ
構造体16を構成する横リブ18と縦リブ20とが互い
に直交して、格子状に組み合わされていることにより、
衝撃の入力方向に拘わらず、横リブ18と縦リブ20と
が互いに支え合って、何れも倒れることなく、確実に高
さ方向に潰れ変形せしめられ得るようになっているとこ
ろから、衝撃の入力方向の違いによって、衝撃エネルギ
ーの吸収量が変化するようなことが有効に防止され得
る。
【0030】さらに、かかる本実施形態においては、リ
ブ構造体16の横リブ18と縦リブ20とが組み合わさ
れて構成される格子の形状が正方形とされており、ま
た、そのような正方形の格子において、互いに対向する
横リブ18同士の間隔と縦リブ20同士の間隔とが、そ
れぞれ、30mm程度とされているため、リブ構造体1
6における衝撃の入力位置の違いによって、衝撃エネル
ギーの吸収量が変化するようなことも、効果的に防止さ
れ得るのである。
【0031】更にまた、かかる本実施形態にあっては、
リブ構造体16がカバー本体12と同一のポリアミド樹
脂にて構成されているところから、高温となるエンジン
ルーム22内においても、衝撃が入力される前に熱変形
せしめられるようなことが有利に阻止され得て、前述の
如き優れた衝撃吸収性能が安定的に発揮され得るといっ
た利点がある。
【0032】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであっ
て、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受
けるものではない。
【0033】例えば、前記実施形態では、シリンダヘッ
ドカバー10の構成材料として、ポリアミド樹脂が用い
られていたが、かかるシリンダヘッドカバー10の構成
材料は、何等これに限定されるものではなく、エンジン
ルーム22内の温度に耐え得る耐熱性を有する樹脂材料
の中から、横リブ18と縦リブ20の潰れ変形による衝
撃エネルギーの吸収特性の設定の容易性や取扱性、更に
はコスト性等を考慮して、適宜に選択されて用いられる
こととなる。
【0034】また、前記実施形態では、第一のリブとし
ての横リブ18と第二のリブたる縦リブ20の高さが3
0mm程度とされていたが、これは、それら横リブ18
と縦リブ20とにて構成されたリブ構造体16が一体形
成されるシリンダヘッドカバー10のエンジンルーム2
2内への配置状態下での、カバー本体12における上側
底壁部14とボンネット24との間の距離や、必要とす
る衝撃エネルギーの吸収量等に基づいて、種々変更され
得るものである。
【0035】さらに、それら横リブ18と縦リブ20と
組み合わされて構成される格子の形状及びその一辺の長
さも、前記実施形態に示されるものに、特に限定される
ものではなく、それらを適宜に変更することによって、
衝撃エネルギーの吸収量等を任意に変化させることが可
能となる。
【0036】更にまた、各リブ18,20の肉厚も、何
等限定されるものではなく、必要とする衝撃エネルギー
の吸収量等によって適宜に変更され得るものであるが、
前記実施形態に示される如く、0.8mm程度とするこ
とによって、十分な衝撃エネルギーの吸収量を確保しつ
つ、適度な変形強度と優れた成形性とが共に有利に発揮
され得ることとなる。
【0037】また、それら横リブ18と縦リブ20のそ
れぞれの配設個数も、前記実施形態に示されるものに決
して限定されるものでないことは勿論である。
【0038】さらに、前記実施形態では、横リブ18と
縦リブ20とが、カバー本体12の上側底壁部14の外
面に一体的に立設されていたが、それら横リブ18と縦
リブ20とを所定の基板上に一体成形により一体的に形
成し、この基板をカバー本体12の上側底壁部14の外
面上に、接着剤や両面テープ等の接合部材やビス等の締
結部材等を用いて、或いはそれらの部材を何等用いるこ
とのない凹凸嵌合等によって取り付けるようにしても良
い。
【0039】更にまた、衝撃吸収手段を、前記実施形態
に示される如きリブ構造体16とは異なる構造、例え
ば、中空の円筒形状や角筒形状を有する樹脂製の中空筒
状体の一つ、或いは二つ以上が一体的に連結されてなる
構造をもって、構成することも可能である。
【0040】加えて、前記実施形態では、シリンダヘッ
ドカバーのカバー本体に衝撃吸収手段を設けることによ
り、ボンネットに対して衝撃吸収構造を付与する例が示
されていたが、その他、エンジン本体やエンジン付属装
置の一部を構成するエンジン構成部品を覆うエンジン構
成部品用カバーであって、シリンダヘッドカバー以外の
もの、例えば、バッテリーカバー、エアクリーナーケー
ス、タイミングベルトカバー等に衝撃吸収手段を設けた
り、かかるエンジン構成部品、例えば、オイルフィラー
キャップ、ブレーキ液リザーバタンク、ウインドウォッ
シャ液リザーバタンク等に衝撃吸収手段を設けたり、或
いはそのようなエンジン構成部品以外のシャシ構成部
品、例えば、スカットパネル、ボンネットヒンジ部、サ
スペンションタレット等に衝撃吸収手段を設けたりする
ことによって、ボンネットに対して衝撃吸収構造を付与
するように為すことも、勿論可能である。このように、
自動車と歩行者との接触事故の発生時に、歩行者に対し
て大きなダメージを与える可能性の高いシャシ構成部品
に対して衝撃吸収手段を設ける等して、エンジンルーム
内における、かかるシャシ構成部品とボンネットとの間
に、衝撃吸収手段を配設すれば、歩行者の保護が、より
一層有効に図られ得ることとなるのである。
【0041】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【0042】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従うボンネットの衝撃吸収構造によれば、歩行者と
の接触事故時における歩行者の保護が、安価で且つ簡略
な構造をもって極めて有効に図られ得ることとなるので
ある。
【0043】また、本発明に従うエンジン構成部品用カ
バーにあっては、コストの高騰や構造の複雑化を可及的
に抑えつつ、優れた衝撃吸収機能が付与され得、以て歩
行者との接触事故時における歩行者の保護が効果的に達
成され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うシリンダヘッドカバーの斜視説明
図である。
【図2】図1に示されたシリンダヘッドカバーのエンジ
ンルーム内への配設状態を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 シリンダヘッドカバー 12 カバー本体 14 上側底壁部 16 リブ構造体 18 横リブ 20 縦リブ 22 エンジンルーム 24 ボンネット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車のエンジンルームを覆って配置さ
    れるボンネットと、該エンジンルーム内に配されたシャ
    シの一部を構成するシャシ構成部品との間に、合成樹脂
    材料からなる衝撃吸収手段を配設して、該衝撃吸収手段
    の変形により、前記ボンネットに加えられる外部からの
    衝撃を吸収せしめ得るようにしたことを特徴とするボン
    ネットの衝撃吸収構造。
  2. 【請求項2】 前記衝撃吸収手段が、合成樹脂材料から
    なる前記シャシ構成部品に対して一体成形により一体的
    に形成されて、前記ボンネットと該シャシ構成部品との
    間に配設されている請求項1に記載のボンネットの衝撃
    吸収構造。
  3. 【請求項3】 前記衝撃吸収手段が、一方向に互いに平
    行して延びる合成樹脂製の平板からなる第一のリブの複
    数と、該第一のリブに対して垂直な方向に延びる互いに
    平行な合成樹脂製の平板からなる第二のリブの複数と
    を、それぞれ格子状に組み合せてなるリブ構造体にて構
    成されている請求項1又は請求項2に記載のボンネット
    の衝撃吸収構造。
  4. 【請求項4】 前記複数の第一のリブと前記複数の第二
    のリブとが組み合わされて構成される前記格子の形状が
    正方形とされると共に、該格子における互いに対向する
    二つのリブの間隔が30mmとされている請求項3に記
    載のボンネットの衝撃吸収構造。
  5. 【請求項5】 前記衝撃吸収手段が、ポリアミド樹脂に
    て構成されている請求項1乃至請求項4の何れかに記載
    のボンネットの衝撃吸収構造。
  6. 【請求項6】 自動車のエンジンルーム内に配されたエ
    ンジン本体やエンジン付属装置の一部を構成するエンジ
    ン構成部品に対して、それを覆って取り付けられる合成
    樹脂製のエンジン構成部品用カバーであって、 前記エンジンルームを覆って配置されるボンネットとの
    対向側面上に、合成樹脂材料からなる衝撃吸収手段が一
    体成形により一体的に形成され、該衝撃吸収手段が、前
    記ボンネットに加えられる外部からの衝撃にて変形せし
    められることにより、かかる衝撃を吸収し得るように構
    成されていることを特徴とするエンジン構成部品用カバ
    ー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10257072A1 (de) * 2002-12-06 2004-06-24 Mann + Hummel Gmbh Bauteil zum Einbau in geringem Abstand unter der äußeren Karosseriehaut eines Kraftfahrzeuges im Fußgängeraufprallbereich
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