JP6320864B2 - 車両用衝撃吸収構造体及びバンパアブソーバ - Google Patents

車両用衝撃吸収構造体及びバンパアブソーバ Download PDF

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Description

本発明は、車両用衝撃吸収構造体及びバンパアブソーバに係り、特に、限られた空間内で効率的に衝撃エネルギを吸収することが出来る車両用衝撃吸収構造体と、そのような車両用衝撃吸収構造体からなり、歩行者を有利に保護することの出来るバンパアブソーバとに関するものである。
従来から、自動車等の車両の多くのものにあっては、ピラーガーニッシュやルーフサイドレール、インストルメントパネル等、衝突事故の発生時に乗員の頭部や脚部が接触する可能性が高い内装部品の車室側とは反対側(裏側)に、衝撃吸収構造体が設置されている。これにより、それらの内装部品に対して乗員が衝突事故時等に接触した際に、乗員に加わる衝撃が緩和されて、乗員の保護が図られるようになっている。また、近年では、内装部品だけでなく、バンパ等、歩行者と接触する可能性の高い外装部品の内側にも、衝撃吸収構造体が設置され、車両の走行中に、例えば歩行者の脚部等が、それらの外装部品と接触せしめられた時に、それに伴って生ずる衝撃エネルギが、衝撃吸収構造体の変形により吸収せしめられて、歩行者脚部の損傷の軽減を図るような歩行者保護対策も、講じられるようになってきている。
そして、よく知られているように、そのような車両用衝撃吸収構造体には、様々な構造を有する各種のものが提案されており、例えば、特開2008−265738号公報(特許文献1)にあっては、所定のハット型形状(コ字形状)を有する金属製アブソーバ(衝撃吸収構造体)において、凹状又は凸状のビードを有する上下部ウェブを、上下方向に広がるように圧潰する構成が採用されており、これにより、衝撃エネルギを短ストロークで効率的に吸収すると共に、潰れ残りを少なくすることが出来るとされている。
また、本願出願人にあっても、先に出願した特願2006−048798[特開2007−223515号公報(特許文献2)]や特願2007−304105[特開2009−126379号公報(特許文献3)]において、衝撃が入力せしめられる天板部と、天板部に一体的に立設せしめられ、衝撃の入力により座屈変形せしめられることで衝撃を吸収する側壁部とを一体的に有する、断面コ字形状とされた樹脂成形体からなる車両用衝撃吸収構造体について、提案している。そして、そこでは、側壁部に対して凸部及び凹部(ビード)を設けると共に、かかる車両用衝撃吸収構造体に所定のスリットや窓部を設けることにより、その荷重−変位特性を容易に且つ確実にチューニングすることが出来ると共に、側壁部の変形時における有効ストロークが、充分に大きく為され得ることを、明らかにした。
しかしながら、本発明者が更に鋭意検討を重ねた結果、そのような従来から提案されている衝撃吸収構造体には、何れも、以下のような問題があることが、明らかとなったのである。即ち、図13及び図14に示されるように、従来から公知の衝撃吸収構造体100にあっては、その側壁部102に形成されたビード104の天板部106側の端部において、ビード102の上面108、前面110(天板部106)、及び側面112の三つの面に囲まれた、剛性が極めて高い角部114が、存在している。そのため、図15に示されるように、衝撃の入力により側壁部102が座屈変形せしめられた後であっても、かかる角部114が変形(座屈)し切らずに残ってしまい、そのような角部114に起因する潰れ残り量(長さ):xの分だけ、衝撃吸収構造体の潰れ残りが大きくなってしまうことが、明らかとなったのである。
このため、従来の衝撃吸収構造体にあっては、所望の衝撃エネルギ吸収量(衝撃吸収性能)を得るためのストロークを確保するために、より大きな衝撃入力方向の寸法[空間(スペース)]が必要となるという問題を内在しているのである。そして、例えば、バンパの内側に設置される衝撃吸収構造体(バンパアブソーバ)においては、潰れ残りが発生(増大)した分、衝撃吸収構造体の車両前後方向の寸法を延長する必要があるところから、それに合わせて、対応するバンパ部分を車両前方へ出す必要が生じ、以て、バンパに対する意匠上の制約が大きくなり、車両デザインの自由度が低下してしまうという問題が惹起されるのである。
特開2008−265738号公報 特開2007−223515号公報 特開2009−126379号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、潰れ残りを有利に低減して、限られた空間内で効率的に衝撃エネルギを吸収することが出来る車両用衝撃吸収構造体を提供することにあり、またそのような車両用衝撃吸収構造体からなり、歩行者保護機能が発揮され得ると共に、車両デザインの自由度を有利に向上させることの出来るバンパアブソーバを提供することにある。
そして、本発明にあっては、かかる課題を解決するために、衝撃が入力せしめられる受圧板部と;該受圧板部の対応する両側部から衝撃入力方向にそれぞれ延出し、互いに対向位置する状態で、該受圧板部に対して一体的に設けられ、前記衝撃の入力により変形せしめられることで、該衝撃を吸収する二つの延出壁部と;該二つの延出壁部の何れか一方又は両方に対して、該衝撃入力方向に延び且つ該衝撃入力方向に直角な方向にそれぞれ所定間隔を隔てて設けられ、該延出壁部から外方に突出位置する突出面部と、該突出面部の両側端縁部と該延出壁部との間をつなぐ二つの立上り壁部とからなる複数のビード部とを有し、それらビード部の存在により、前記延出壁部が矩形の波形形状を呈している車両用衝撃吸収構造体において、前記ビード部における突出面部の前記受圧板部側の一部又は該突出面部の全部が、前記ビード部の断面積を該受圧板部に向かって漸減させるように傾斜する傾斜面部とされていると共に、該傾斜面部の受圧板部側の端部を前記延出壁部に対して同一高さとなるように構成して、該ビード部の形成に起因する凹凸が前記受圧板部との間に存在しないように構成したことを特徴とする車両用衝撃吸収構造体を、その要旨とするものである。
なお、ここで言う矩形の波形形状とは、角部が90°の角度を為す長方形や正方形の波形形状の他、角部が90°を超える角度となる台形の波形形状等、各種の四辺形の波形形状を指している。以下、同一の意味において用いることとする。
また、このような本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の有利な態様の一つによれば、前記突出面部と前記傾斜面部との間で、外方に凸となる屈曲部が形成され、前記延出壁部が、前記衝撃の入力により、該屈曲部を起点として外方に向かって折れ曲がるように座屈変形せしめられるようになっている。
そして、本発明にあっては、上述の如き車両用衝撃吸収構造体からなるバンパアブソーバであって、車両の前部部位において、パンパカバーとバンパリーンホースメントとの間に存在する空間内に、前記受圧板部を該バンパカバーの内面又は該バンパリーンホースメントの前面に対して対向させた状態で配設されて、歩行者保護機能が発揮され得るように構成されていることを特徴とするバンパアブソーバをも、その要旨とするものである。
このように、本発明に従う車両用衝撃吸収構造体にあっては、受圧板部から衝撃入力方向に延びる延出壁部に設けられたビード部における突出面部が、その受圧板部側の一部又はかかる突出面部の全部において、ビード部の断面積を受圧板部に向かって漸減させるように傾斜する傾斜面部とされていると共に、そのような傾斜面部の受圧板部側の端部が、延出壁部に対して同一高さとなるように構成されて、ビード部の形成に起因する凹凸が受圧板部との間に存在しないように構成されているところから、ビード部の受圧板部側の端部において、三つの面(壁)に囲まれた剛性の高い部分が存在することがなく、これによって、衝撃吸収後の潰れ残りを有利に減らすことが出来ることとなったのである。
しかも、本発明に従う車両用衝撃吸収構造体にあっては、上述せるように、衝撃吸収後の潰れ残りを有利に減らすことが出来るところから、限られた空間内であっても、所望の衝撃吸収性能(衝撃エネルギ吸収量)を得るためのストローク量を効果的に確保することが出来ることとなり、以て、衝撃入力方向の寸法を短縮して、車両部品のデザイン自由度を有利に向上させることが出来る利点を生じるのである。
また、本発明に従う車両用衝撃吸収構造体からなるバンパアブソーバにあっては、車両の前部部位において、パンパカバーとバンパリーンホースメントとの間に存在する空間内に、受圧板部をバンパカバーの内面又はバンパリーンホースメントの前面に対して対向させた状態で、配設されるように構成されていることにより、自動車の走行時に、歩行者の脚部等がバンパカバーに接触乃至は衝突せしめられた際に、それに伴って生ずる衝撃エネルギが、充分に且つ確実に吸収され得、それによって、歩行者の脚部等が有利に保護されて、歩行者の安全が、極めて効果的に確保され得ることとなるのである。
さらに、そのようなバンパアブソーバは、車両用衝撃吸収構造体としては比較的大きな部材となるものであるところから、通常、それに合わせて、ビード部の突出量も比較的大きくされているのであるが、本発明に係る構成を採用することによって、潰れ残りの低減効果をより有利に享受することが出来る利点がある。加えて、バンパアブソーバの車両前後方向の寸法は、車両デザイン上、大きなウエイトを占めるバンパカバーの意匠に対する制約に関わるものであるところ、かかる制約が、本発明によって、緩和されることにより、車両デザインの自由度をより有利に高めることが出来る特徴も生じるのである。
本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の一例を示す平面説明図である。 図1におけるA方向矢視拡大部分説明図である。 図2におけるB−B断面説明図である。 図2におけるC−C断面説明図である。 図4におけるD−D断面拡大部分説明図である。 図4におけるE−E断面拡大部分説明図である。 図1に示された衝撃吸収構造体の衝撃入力後の変形状態を模式的に示す、図4に対応する断面における端面の形態を示す説明図である。 図1に示される車両用衝撃吸収構造体からなるバンパアブソーバを、受圧板部をバンパカバーの内面に対して対向させた状態において、配設した状態を示す断面説明図である。 図1乃至図6に示される如き構造を有する衝撃吸収構造体(供試品1)及び図13及び図14に示される如き構造を有する衝撃吸収構造体(供試品2)の荷重−変位特性を、それぞれ示すグラフである。 本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の他の一例を、図4に対応する断面形態において示す断面説明図である。 本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の別の一例を、図4に対応する断面形態において示す断面説明図である。 本発明に従う車両用衝撃吸収構造体の更に他の一例を、図4に対応する断面形態において示す断面説明図である。 従来の車両用衝撃吸収構造体の一例を示す、図2に対応する部分説明図である。 図13におけるF−F断面説明図である。 図13に示される衝撃吸収構造体の衝撃入力後の変形状態を模式的に示す、図7に対応する端面説明図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1乃至図6には、本発明に係る構造を有する車両用衝撃吸収構造体の一例としての衝撃吸収構造体10が、各形態において、それぞれ概略的に示されている。そこにおいて、図1乃至図3から明らかなように、衝撃吸収構造体10は、長手矩形形状の板材からなる受圧板部12と、かかる受圧板部12の長手方向(図1における左右方向)に直角な方向の両側部となる二つの辺縁部14、14から、それぞれ一体的に延びる二つの延出壁部16、16と、そのような延出壁部16の延出方向の端部(図1における上方向の端部)から、それら二つの延出壁部16、16の対向方向の外方にそれぞれ延びるフランジ部18、18とを有して、構成されている。なお、ここでは、かかる衝撃吸収構造体10は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等、座屈変形し易く且つ適度な可撓性を有するオレフィン系の合成樹脂材料等を用いて、射出成形にて一体成形された、樹脂成形体から成っている。
より具体的には、受圧板部12は、図1に示されるように、自動車への配設状態において対向せしめられる自動車部品の内面形状に対応した、ここでは僅かに湾曲した凸状湾曲板形状とされている。そして、その受圧板部12の突出側の面が、衝撃吸収構造体10の車両への設置状態下で衝撃が入力せしめられる衝撃入力面20とされており、かかる受圧板部12の衝撃入力面20に対して略直角な方向(図1において白抜き矢印にて示される方向)が、衝撃の入力方向とされているのである。
一方、二つの延出壁部16、16も、それぞれ、長手の板材から成っており、受圧板部12の長手方向に延びる二つの辺縁部14、14から、互いに対向位置せしめられた状態で、衝撃の入力方向に延びるように、一体的に立設されている。また、ここでは、図3に示されるように、二つの延出壁部16、16が、受圧板部12に対して一体的に立設された状態下で、受圧板部12から離隔するに従って互いに離間するように、それぞれ、衝撃の入力方向(受圧板部12と略直角な方向)で且つ受圧板部12の延びる方向の面に対して、角度:βをもって傾斜せしめられて、受圧板部12と共に、横断面(長手方向に直角な面における断面)においてフランジ部18に向かって幅広となるコ字形状(ハット形状)を呈するように構成されている。
そして、図1及び図2からも明らかなように、各延出壁部16に対しては、二つの延出壁部16、16の対向方向の外方に突出位置する突出面部22と、かかる突出面部22の両側端縁部と延出壁部16との間をつなぐ二つの立上り壁部24、24とからなるビード部26の複数が、衝撃入力方向に対して直角な方向に、それぞれ所定間隔を隔てて設けられている。つまり、各延出壁部16の複数部位において、突出面部22及び立上り壁部24、24からなるビード部26がそれぞれ一体的に形成されており、そしてそれら延出壁部16、16が、それぞれ、矩形の波形形状を描きながら、長手方向(衝撃の入力方向と直角な方向)に延びる形態とされているのである(図5及び図6参照)。なお、ここでは、ビード部26における両側の立上り壁部24、24が、図1に示されるように、受圧板部12から離隔するに従って互いに離間するように、それぞれ、衝撃の入力方向(受圧板部12と略直角な方向)に対して角度:αをもって傾斜せしめられている。
また、図2や図3に示されるように、かくの如き構造とされた各延出壁部16における延出方向側の端部(先端部)には、フランジ部18が、それぞれ、一体形成されている。このフランジ部18は、受圧板部12や各延出壁部16と略同一の厚さを有する平板からなり、延出壁部16の先端部側の端縁部に対して、それら延出壁部16、16の対向方向の外方に向かって所定高さ突出すると共に、各延出壁部16の長手方向の全長に亘って連続して延びるようにして、形成されている。
なお、かかるフランジ部18には、その長さ方向に間隔を隔てた複数箇所(ここでは、8箇所)に、係合部としての係合クリップ28が、それぞれ一体的に設けられている。この係合クリップ28は、フランジ部18に対して、所定の厚さと高さとをもって一体的に突設され、その先端部に、断面三角形状の爪部30を有している。
ところで、本実施形態では、図4に示されるように、ビード部26において、突出面部22の延出方向(図4における左右方向:衝撃入力方向)の中央部よりも受圧板部12側の部分が、延出壁部16に向かって傾斜する傾斜面部32とされているのである。なお、そのような傾斜面部32と、突出面部22のフランジ部18側の部分22’(以下、単に突出面部22’と言う)との境界部分には、角度:θをなす屈曲部34が形成されることとなる。
すなわち、図5及び図6に示されるように、突出面部22’と二つの立上り壁部24、24とに囲まれた部分(図5におけるクロスハッチ部)の面積(断面積):aに対して、傾斜面部32と二つの立上り壁部24、24とに囲まれた部分(図6におけるクロスハッチ部)の面積:a’が小さくなるように構成されているのであり、このようにして、傾斜面部32は、突出面部22と二つの立上り壁部24、24との内周面に囲まれたビード部26の断面積(高さ)を、受圧板部12に向かって漸減させるように傾斜せしめられているのである。なお、図5に明らかにされているように、二つの立上り壁部24、24は、突出面部22から離隔するに従って互いに離間するように、それぞれ、延出壁部16、16に対する直角な方向の面に対して角度:γをもって、傾斜せしめられている。即ち、ビード部26の断面は、全体として、延出壁部16に向かって次第に幅広となるコ字形状とされており、かくして、二つの延出壁部16、16が、それぞれ、衝撃入力方向と直角な方向において、矩形の一種たる台形の波形形状を呈している。
さらに、ビード部26の突出面部22における傾斜面部32は、図2〜図4に示される如く、その受圧板部12側の端部がビード部26の形成されていない延出壁部16部位に対して同一高さとなるように、構成されており、ビード部26の形成に起因する凹凸が、受圧板部12との間に存在しないように構成されているのである。即ち、衝撃吸収構造体10にあっては、傾斜面部32の受圧板部12側の端部が、受圧板部の辺縁部14において延出壁部16と同一の高さとなるように、構成されているのであり、これによって、ビード部26の受圧板部12側の端部において、受圧板部12、突出面部22(傾斜面部32)、及び立上り壁部24という三つの面(壁部)に囲まれた、剛性が高くなる角部は、何等存在していないのである。
従って、図7に示される如く、このような構造を有する衝撃吸収構造体10に対して、白抜き矢印にて示されるようにして、衝撃が入力せしめられた場合、延出壁部16(ここでは、突出面部22のみが示されている)が座屈せしめられると共に、屈曲部34を起点として、中央部が外方に向かって折れ曲がることにより、かかる衝撃のエネルギが吸収されることとなる。ここで、ビード部26の受圧板部12側の端部においては、受圧板部12と突出面部22(傾斜面部32)とが広がるようにして、換言すれば、それらのなす角が大きくなるようにして、変形するようになり、従来、ビード部の受圧板部側端部に存在する角部において生じていた潰れ残り[図15に示されるような、角部114に起因する潰れ残り(x)]が、何等発生することがないようになっているのである。
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、延出壁部16に設けられたビード部26における突出面部22の受圧板部12側の一部が、かかるビード部26の断面積を受圧板部12に向かって漸減させるように傾斜する傾斜面部32とされていると共に、そのような傾斜面部32の受圧板部12側の端部が、延出壁部16に対して同一高さとなるように構成されていることによって、ビード部26の形成に起因する凹凸が受圧板部12との間に存在しないように構成されているところから、ビード部26の受圧板部12側の端部において、三つの面(壁)に囲まれた剛性の高くなる部分(角部)が形成されることがないのであり、これによって、衝撃吸収後の潰れ残りを有利に減らすことが可能となったのである。
このため、本発明に従う衝撃吸収構造体10にあっては、限られた空間内であっても、所望の衝撃吸収性能(衝撃エネルギ吸収量)を得るためのストローク量を効果的に確保することが出来ることとなり、以て、衝撃入力方向の寸法を有利に短縮して、車両部品のデザイン自由度を向上させることが出来る利点を生じる。
なお、ここでは、衝撃吸収構造体10の二つの延出壁部16、16のそれぞれに、複数のビード部26が設けられて、それら各延出壁部16が、衝撃入力方向と直角な方向に延びる台形の波形形状とされている。そのため、比較的に薄肉で形成されているにも拘わらず、各延出壁部16において、適度な変形強度が確保され得ることにより、軽量性を維持しつつ、衝撃エネルギが充分な量において有利に吸収され得るようになる。
また、前述せるように、ここでは、二つの延出壁部16、16が、受圧板部12から離隔するに従って互いに離間するように、それぞれ傾斜(角度:β)せしめられていると共に、それら各延出壁部16に設けられたビード部26における立上り壁部24、24が、受圧板部12から離隔するに従って互いに離間するように傾斜(角度:α)せしめられ、且つ突出面部22から離隔するに従って互いに離間するように傾斜(角度:γ)せしめられている。これによって、衝撃吸収構造体10における二つの延出壁部16、16の座屈変形時に、変形せしめられた延出壁部16同士が接触して、互いに干渉し合うようなことが可及的に解消されて、各延出壁部16の有効ストロークが充分に確保され得るようになっている。なお、ここでは、衝撃吸収構造体10の製造方法として射出成形手法が採用されているところから、それら延出壁部16及び立上り壁部24の傾斜は、射出成形時の抜き勾配としての機能も発揮している。
さらに、衝撃吸収構造体10にあっては、突出面部22’と傾斜面部32との間に、外方に凸となる屈曲部34が形成されており、衝撃入力時に、ビード部26を含む各延出壁部16が、屈曲部34を起点として外方(二つの延出壁部16、16の対向方向の外側)に向かって折れ曲がるように、座屈変形せしめられ得るようになる。そして、それによって、衝撃入力により変形せしめられた延出壁部16、16同士が接触して、互いに干渉し合うようなことが可及的に解消されて、各延出壁部16の有効ストロークが、更に充分に確保され得ることとなる。
ここで、そのような屈曲部34のなす角度:θ(図4参照)が90°に近づく、換言すれば、傾斜面部32が衝撃の入力方向に対して直角に近づくと、突出面部22’と傾斜面部32と立上り壁部24とに囲まれた部分の剛性が高くなってしまい、当該部分が潰れ残ってしまう恐れがある。そのため、かかる角度:θは、135°以上、180°以下とされることが、望ましい。
なお、衝撃吸収構造体10においては、図1〜図4から明らかな如く、受圧板部12が長手方向に延びる1枚の矩形形状板からなり、その長手方向の辺縁部14、14から、それぞれ、延出壁部16、16が長手方向の全長に亘って一体的に延出せしめられている。このため、受圧板部12のどの位置に衝撃が入力されても、延出壁部16、16が座屈変形せしめられることとなり、受圧板部12に対する衝撃の入力位置に関係なく、衝撃エネルギが有利に吸収されることとなる。また、衝撃の入力位置に存在する延出壁部16やビード部26が変形するのみでなく、それらの変形に引っ張られて、衝撃入力位置の周辺に位置する延出壁部16や隣接するビード部26が、長手方向に向かって順に潰れる(変形する)こととなる。これによって、略一定の荷重(変形強度)を維持しつつ、衝撃吸収構造体10の変形(変位)が進むこととなり、以て、矩形形状に近いF−S曲線(荷重−変位特性)、即ち理想的な衝撃吸収特性を得ることが可能となる。
ところで、かくの如き構造を有する衝撃吸収構造体10は、例えば、図8に示されるように、自動車の車体の前部に設置されるフロントバンパのバンパカバー36とバンパリーンホースメント38との間に取り付けられるバンパアブソーバ40として、好適に用いられることとなるのである。なお、図8中には、それぞれ、ボンネット42、グリル44、ラジエータ46、サイドメンバ48、ラジエータサポート50、及びロアアブソーバ52が示されているが、これらは、車体の前部におけるバンパアブソーバ40の配設状態を示すために図示されたものであり、従来と同様な構成を有するものであるところから、それらの説明については省略することとする。
より詳細には、バンパカバー36は、所定の合成樹脂材料からなり、車体前部の所定部位に対して、車幅方向に延びるように設置されている。一方、バンパリーンホースメント38は、金属製で高い剛性を有する、中空の長手押出形材等からなり、バンパカバー36に対して、車体の後方側に所定距離を隔てて対向位置せしめられた状態で、車体前部の所定部位に固定されている。また、このバンパリーンホースメント38においては、バンパカバー36との対向部分の表面が略平坦な取付面54とされており、その長さ方向(車幅方向)に所定の間隔をおいて、矩形の貫通孔56が、幅方向(車両上下方向)に二つ並んで、それぞれ形成されている。
さらに、バンパアブソーバ40は、バンパカバー36とバンパリーンホースメント38との間において、受圧板部12の衝撃入力面20を、バンパカバー36の内面に対して、僅かな隙間を隔てて対向せしめると共に、二つの延出壁部16、16を車両上下方向において対向位置せしめて、それら受圧板部12及び二つの延出壁部16、16を、車幅方向に延出させるように、位置せしめられている。
そして、かくの如き配置下において、各フランジ部18に一体形成された複数の係合クリップ28が、バンパリーンホースメント38に設けられた複数の貫通孔56に挿通されて、各係合クリップ28の爪部30が、かかる貫通孔56に係合せしめられている。これによって、バンパアブソーバ40が、各延出壁部16を衝撃入力方向に延出させた状態で、バンパリーンホースメント38に固定されている。
このようなバンパアブソーバ40の取付状態下では、例えば、自動車の走行時に、歩行者の脚部等がバンパカバー36に接触乃至は衝突せしめられた際に、その衝撃荷重が、バンパアブソーバ40の受圧板部12に対して、バンパカバー36を介して、図8中、白抜き矢印にて示されるように、入力されることとなる。これにより、バンパアブソーバ40における延出壁部16、16が、バンパカバー36とバンパリーンホースメント38との間に挟まれて、座屈変形せしめられ、以て、かかる衝撃のエネルギが吸収され得るようになっているのである(図7参照)。
従って、このような衝撃吸収構造体(10)からなるバンパアブソーバ40にあっては、自動車の走行時に、歩行者の脚部等がバンパカバー36に接触乃至は衝突せしめられた際に、それに伴って生ずる衝撃エネルギが、充分に且つ確実に吸収され得、それによって、歩行者の脚部等が有利に保護されて、歩行者の安全が、極めて効果的に確保され得ることとなるのである。
また、ここでは、バンパアブソーバ40における衝撃入力面20(受圧板部12)が、車幅方向の全長に亘って延びるように配設されているところから、歩行者の脚部等が、バンパカバー36における車幅方向の如何なる位置に接触乃至は衝突しても、その接触位置に拘わらず、接触により生ずる衝撃のエネルギが、バンパカバー36の内側に固定されたバンパアブソーバ40にて充分に吸収され得て、歩行者の安全が、更に有効に図られ得ることとなる。
さらに、かかるバンパアブソーバ40は、車両用衝撃吸収構造体としては比較的大きな部材であるところから、通常、それに合わせて、ビード部26の突出量も比較的大きくされている。それ故に、上述したような、潰れ残りの低減効果をより有利に享受することが出来ることとなる。加えて、バンパアブソーバ40の衝撃入力方向、即ち車両前後方向の寸法(図8における寸法:s)は、車両デザイン上、大きなウエイトを占めるバンパカバー36の意匠に対する制約に関わるものであるために、かかる制約が緩和されることにより、車両デザインの自由度をより有利に高めることが出来る特徴が発揮されることとなるのである。
そして、二つの延出壁部16、16の各先端部に一体形成されたフランジ部18、18に対して、並列して設けられた係合クリップ28、28をバンパリーンホースメント38に形成された貫通孔56、56に係合させることによって、バンパアブソーバ40が、バンパリーンホースメント38の取付面54に取り付けられている。このため、二つの延出壁部16、16が、上記の如き傾斜形態とされているにも拘わらず、衝撃の入力による座屈変形時に、それらフランジ部18、18が、取付面54上を摺動し、二つの延出壁部16、16の対向方向外方に向かって互いに離間するように変位せしめられることが、有利に阻止され得る。そして、それによって、各延出壁部16が、充分な変形量において座屈変形せしめられる前に倒れて、変形不足を生ずるようなことが、効果的に防止され得、その結果として、衝撃エネルギが、充分に且つ確実に吸収され得ることとなる。
さらに、本実施形態においては、各延出壁部16におけるフランジ部18に一体形成された複数の係合クリップ28を、それぞれ、バンパリーンホースメント38の貫通孔56に挿入するだけのワンタッチの操作で、バンパアブソーバ40がバンパリーンホースメント38に取り付けられ得るところから、バンパアブソーバ40の車体に対する取付操作が容易とされている。
なお、ここで、かくの如き構造を有する衝撃吸収構造体10が、上記のような優れた特徴を発揮するものであることを確認するために、本発明者等が、従来から行なわれている衝突試験を行なった結果について、簡単に説明する。
すなわち、先ず、図1乃至図6に示される如き構造を有する衝撃吸収構造体を作製して、準備し、これを供試品1(本発明品)とした。なお、この供試品1の衝撃吸収構造体は、ポリプロピレンを用いた射出成形により作製した。
一方、それとは別に、図13及び図14に示される如き構造を有する衝撃吸収構造体を作成して、準備し、これを供試品2(従来品)とした。なお、この供試品2の衝撃吸収構造体も、ポリプロピレンを用いた射出成形により作製され、各ビード部において傾斜面部が何等形成されておらず、かかるビード部の受圧板部側の端部に角部が存在すること以外は、先の供試品1と略同様な構造及び寸法とされている。
そして、かくして準備された供試品1及び2の衝撃吸収構造体を、それぞれ、フランジ部に設けられた係合クリップにて、所定の基台上に固定した状態下において、受圧板部に対して、重量が9.5kgのインパクタを40km/hの速度で衝突させる衝突試験を、公知の方法に従って、行なった。その後、インパクタに設置された加速度計による測定値等に基づいて、従来手法により、供試品1及び2の衝撃吸収構造体の荷重−変位特性を調べ、その結果を、図9に示した。
かかる図9から明らかなように、供試品1の衝撃吸収構造体の荷重−変位特性と供試品2の衝撃吸収構造体の荷重−変位特性とを比較すると、前者の方が、後者よりも、荷重値が略一定の値でしばらく推移した後、再び上昇するようになったときの変位量の値が、大きくなっていることが、認められる。この事実から、供試品1においては、角部に起因する潰れ残り(x)が発生しない分だけ、有効ストロークが有利に増大せしめられることが、明確に認識され得る。即ち、本発明に従う構造を有する衝撃吸収構造体(供試品1)あっては、従来(供試品2)と同等の有効ストロークを確保しつつ、潰れ残り(x)が発生しない分だけ、衝撃の入力方向の寸法を小さくすることが可能となるのである。
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、ビード部26における傾斜面部32の形成形態については、前述の実施形態のものに何等限られるものではなく、これに代えて、図10乃至図12に示されるような形態とすることも可能である。
すなわち、図10に示される形態においては、突出面部22の中央部よりもフランジ18側に屈曲部34が形成されるようにして、傾斜面部32が形成されている。また、図11に示される形態においては、突出面部22の全部が傾斜面部32とされており、屈曲部34は形成されていない。更に、図12に示される形態においては、前述の実施形態と同じく、突出面部22の中央部に屈曲部34が形成されているのであるが、傾斜面部32が、受圧板部12の辺縁部14よりもフランジ18側において延出壁部16部位と同一高さになるように傾斜せしめられている。
要するに、これら例示した何れの形態においても、ビード部26の形成に起因する凹凸が受圧板部12との間に存在しない、換言すれば、ビード部26の受圧板部12側の端部において、剛性の極めて高い角部に相当する部分が何等形成されていないのであり、それ故に、かかる部分が潰れ残ってしまうようなことが有利に阻止され得ることとなり、以て、本発明に従う有利な効果を享受することが可能となるのである。なお、ビード部26において、立上り壁部24、24の変形による衝撃吸収特性を有利に得るために、傾斜面部32の受圧板部12側の端部は、辺縁部14において延出壁部16と同一高さとされることが好ましい。
また、前述の実施形態においては、衝撃吸収構造体10(バンパアブソーバ40)は、射出成形にて一体成形された樹脂成形体からなっているが、何等これに限られるものではなく、例えば金属板をプレス成形することによって製造することも可能である。しかしながら、樹脂製とすることにより、軽量化が可能となることや、一般的に、樹脂は金属より剛性が低いところから、剛性を確保するためにビード部を設ける場合が多く、そのため、本発明に係る構成が有利に採用され得ることとなる。なお、成形方法についても、射出成形に限られるものではなく、例えば、樹脂マット(板材、フィルム、シート材)の圧縮成形(熱成形)等により製造することも可能である。ここでは、製造(成形)が容易であるところから、射出成形手法が好ましく採用されることとなる。
そして、本実施形態における衝撃吸収構造体10(バンパアブソーバ40)にあっては、二つの延出壁部16、16が、受圧板部12から離隔するに従って互いに離間するように、それぞれ、角度:βをもって傾斜せしめられているが、そのような形態に限定されるものではなく、例えば、各延出壁部16を受圧板部12に対して略直角、即ち、衝撃の入力方向に略平行に延出せしめることも可能である。しかし、各延出壁部16を有利に座屈変形せしめることや、衝撃吸収構造体10の成形性を向上させるために、各延出壁部16は、角度:βが0°超え、30°以下の範囲内となるように、傾斜せしめられていることが好ましい。
また、ここでは、ビード部26における二つの立上り壁部24にあっても、傾斜角度:α及びγは、必ずしも設定されるものではなく、例えば、受圧板部12に対して略直角(衝撃の入力方向に対して略平行)に、且つ延出壁部16に対して略直角に延びるように形成せしめることも可能である。しかし、かかるビード部26を含む各延出壁部16を有利に座屈変形せしめることや、衝撃吸収構造体10の成形性を向上させるために、各立上り壁部24おいて、角度:αが0°超え、30°以下の範囲内となるように、また角度:γが0°超え、60°以下の範囲内となるように、傾斜せしめられていることが、好ましい。
さらに、本実施形態においては、延出壁部16、16に対して、複数のビード部26が、それぞれ対向する位置において設けられていたが、それらビード部26を、延出壁部16、16に対して、それぞれ、互い違いに設けるようにしてもよい。これによって、衝突部位(衝撃入力位置)によって荷重特性に差異が生じることを有利に抑制することが出来る。
更にまた、ビード部26は、延出壁部16の全長に亘って一定の間隔で設けられる必要はなく、他の車両部品との関係(レイアウト)によって、複数のビード部26のうちの一部又は全部が、不規則な間隔で設けられていてもよい。更に、そのような車両部品のレイアウトの関係上、ビード部26を含む衝撃吸収構造体10の一部が、凹陥せしめられることもある。
なお、本実施形態においては、二つの延出壁部16、16の両方に対して、複数のビード部26が設けられていたが、求められる衝撃吸収特性に応じて、どちらか一方の延出壁部16のみに、ビード部26を設けるようにしてもよい。また、ビード部26の形成個数を、それぞれの延出壁部16、16に対して異なる個数としたり、衝撃吸収特性のチューニングのために、ビード部26を含む延出壁部16に対して、切欠き又は貫通孔形態を呈するスリットや窓部を適宜に設けることも可能である。
さらに、バンパアブソーバ40について、その配設形態は、例示のような形態に何等限定されるものではなく、例えば、バンパアブソーバ40が、受圧板部12(衝撃入力面20)をバンパリーンホースメント38に対向させる位置において、バンパカバー36に対して取り付けられていてもよい。
加えて、バンパアブソーバ40の車両への取付形態も係合クリップ28によるものに何等限定されるものではなく、ボルト止め等、公知の各種の機構を採用することが可能である。但し、各延出壁部16の倒れを防止して、かかる延出壁部16を有利に座屈させて、その衝撃吸収性能を効果的に発揮させるために、取付部位(フランジ部18)が延出壁部16、16の対向方向の外方に移動しないように、固定的に取り付けられることが好ましい。
ところで、受圧板部12においては、ビード部26の形成に起因する凹凸は全く存在しないことが望ましいが、例えば、設計段階や金型の製作段階におけるエッジ[受圧板部12と突出面部22(傾斜面部32)を含む延出壁部16との間に形成される稜線]のフィレット処理(R付け)の都合上、やむを得ず形成されてしまう程度の僅かな凹凸は、許容されるものである。
なお、本発明は、車両用衝撃吸収構造体として、例示されたバンパアブソーバ以外の用途、例えば、車両内装部品に対して、車室側とは反対側(裏側)に設置され、衝突事故の発生時に乗員の頭部を保護するためのEAリブ等としても、有利に適用されるものであることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、そして、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
10 衝撃吸収構造体 12 受圧板部
14 辺縁部 16 延出壁部
18 フランジ部 20 衝撃入力面
22、22’ 突出面部 24 立上り壁部
26 ビード部 28 係合クリップ
30 爪部 32 傾斜面部
34 屈曲部 36 バンパカバー
38 バンパリーンホースメント 40 バンパアブソーバ
54 取付面 56 貫通孔

Claims (3)

  1. 衝撃が入力せしめられる受圧板部と;該受圧板部の対応する両側部から衝撃入力方向にそれぞれ延出し、互いに対向位置する状態で、該受圧板部に対して一体的に設けられ、前記衝撃の入力により変形せしめられることで、該衝撃を吸収する二つの延出壁部と;該二つの延出壁部の何れか一方又は両方に対して、該衝撃入力方向に延び且つ該衝撃入力方向に直角な方向にそれぞれ所定間隔を隔てて設けられ、該延出壁部から外方に突出位置する突出面部と、該突出面部の両側端縁部と該延出壁部との間をつなぐ二つの立上り壁部とからなる複数のビード部とを有し、それらビード部の存在により、前記延出壁部が矩形の波形形状を呈している車両用衝撃吸収構造体において、
    前記ビード部における突出面部の前記受圧板部側の一部又は該突出面部の全部が、前記ビード部の断面積を該受圧板部に向かって漸減させるように傾斜する傾斜面部とされていると共に、該傾斜面部の受圧板部側の端部を前記延出壁部に対して同一高さとなるように構成して、該ビード部の形成に起因する凹凸が前記受圧板部との間に存在しないように構成する一方、前記二つの立上り壁部が、前記衝撃入力方向において前記受圧板部から離れるに従って互いに離間する方向に延び、且つそれらの高さ方向において互いに接近する方向に傾斜する形態において立設されて、前記ビード部が前記衝撃入力方向と直角な方向において台形の断面形状とされ、そしてその台形断面形状の面積が、前記受圧板部から離れるに従って且つ該ビード部の全長に亘って大きくなるように構成したことを特徴とする車両用衝撃吸収構造体。
  2. 前記突出面部と前記傾斜面部との間で、外方に凸となる屈曲部が形成され、前記延出壁部が、前記衝撃の入力により、該屈曲部を起点として外方に向かって折れ曲がるように座屈変形せしめられる請求項1に記載の車両用衝撃吸収構造体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用衝撃吸収構造体からなるバンパアブソーバであって、車両の前部部位において、パンパカバーとバンパリーンホースメントとの間に存在する空間内に、前記受圧板部を該バンパカバーの内面又は該バンパリーンホースメントの前面に対して対向させた状態で配設されて、歩行者保護機能が発揮され得るように構成されていることを特徴とするバンパアブソーバ。
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