JP2000202756A - ワイヤソ― - Google Patents

ワイヤソ―

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JP2000202756A
JP2000202756A JP651699A JP651699A JP2000202756A JP 2000202756 A JP2000202756 A JP 2000202756A JP 651699 A JP651699 A JP 651699A JP 651699 A JP651699 A JP 651699A JP 2000202756 A JP2000202756 A JP 2000202756A
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JP
Japan
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wire
guide rail
carrier
guide
wire saw
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JP651699A
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English (en)
Inventor
Kunihiro Saida
國廣 齋田
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Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Publication date
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤをリール機構と切断機構との間の走行
経路に沿って、容易かつ短時間に掛け止めすることがで
きるワイヤソーのワイヤ掛け渡し装置を提供する。 【解決手段】 ワイヤソーにおけるワイヤ18の走行経
路に沿ってガイドレール36を延長配置する。ガイドレ
ール36上には搬送体37を支持する。搬送体36は自
走移動する。搬送体37にはワイヤ18の端部を把持し
て、ワイヤ18の走行経路中におけるワイヤ案内部材2
7に掛け止めするためのワイヤ把持部38を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤを使用し
て、半導体材料、磁性材料、セラミック等の硬脆材料よ
りなるワークに対し、切断加工等を施すようにしたワイ
ヤソーに係り、特に、そのワイヤソーにおけるワイヤの
走行経路に沿ってワイヤを掛け渡すようにしたワイヤソ
ーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のワイヤソーにおいては、
リール機構と切断機構との間のワイヤの走行経路に沿っ
てワイヤを掛け渡す場合、そのワイヤの掛け渡しを手作
業により行っている。すなわち、一方のリール機構側の
繰出しリールから繰り出されたワイヤの端部を、作業者
が把持して、ワイヤガイド機構、ワイヤ張力付与機構等
に掛け渡して切断機構に導く。さらに、ワイヤを同様に
作業者が把持して他方のリール機構側のワイヤガイド機
構、ワイヤ張力付与機構等に掛け渡し、他方のリール機
構に導いて、そのリール機構のリールに巻き付ける。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来のワイ
ヤソーにおいては、ワイヤをリール機構と切断機構との
間の走行経路に沿って掛け渡すのが面倒で時間がかかる
という問題があった。
【0004】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、ワイヤをリール機構と切断機構との間の
走行経路に沿って、容易かつ短時間に掛け渡すことがで
きるワイヤソーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載のワイヤソーの発明では、ワイヤ
の走行経路に対応するようにガイドレールを配置し、そ
のガイドレール上には搬送体を移動可能に支持し、その
搬送体にはワイヤの端部を把持する把持部を設け、搬送
体がワイヤの端部を把持した状態でガイドレール上を移
動することにより、リールと加工部との間の所要位置に
ワイヤにワイヤが掛け渡されるようにしたものである。
【0006】従って、ワイヤ把持部にワイヤを把持した
状態で、搬送体がガイドレールに沿って移動されること
により、ワイヤをリール機構と切断機構との間の走行経
路に沿って、容易かつ短時間に掛け渡することができ
る。
【0007】請求項2の発明においては、請求項1にお
いて、ガイドレールは、ワイヤ走行経路を覆うカバーの
内側面に設けられているものである。従って、ワイヤソ
ーの本体側にガイドレールを設ける必要がないため、ワ
イヤソー本体に対して構造変更や新たな機構の追加を行
うことなく、既存のワイヤソーであっても、搬送体によ
るワイヤの掛け渡し機能を得ることができる。
【0008】請求項3の発明においては、請求項1また
は2において、ガイドレールは、ワイヤの走行経路に沿
って延長配置されている。従って、搬送体をワイヤの走
行経路に従うように移動させて、ワイヤの確実な掛け渡
しを行うことができる。
【0009】請求項4の発明においては、請求項1また
は2において、ガイドレールは、一方向に延長された第
1ガイドレールと、その第1ガイドレール上に同レール
に沿って移動可能に支持され、第1ガイドレールとは異
なる方向に延長された第2ガイドレールとよりなり、搬
送体が第2ガイドレール上に支持されたものである。
【0010】従って、第2ガイドレール及び搬送体の移
動速度及び移動のタイミングを適宜に制御すれば、搬送
体の走行軌跡を任意に設定でき、各種形状の走行経路に
自在に適応できる。
【0011】請求項5の発明においては、請求項1〜4
のいずれかにおいて、ワイヤ走行経路の加工部側の端部
に、ワイヤを一時的に保持するための仮保持部を設けた
ものである。
【0012】従って、ワイヤの端部が定められた固定位
置に配置される。このため、ワイヤを切断機構の加工用
ローラに巻回する場合に、そのワイヤの端部を確実に保
持して、ワイヤをワイヤソーの加工用ローラの環状溝に
巻回させることができる。
【0013】請求項6の発明においては、請求項1〜5
のいずれかにおいて、搬送体は、ワイヤ走行経路の案内
ローラにワイヤを掛け渡すようになっている。従って、
案内ローラに対するワイヤの掛け渡しを搬送体により短
時間で容易に行うことができる。
【0014】請求項7の発明においては、請求項1にお
いて、前記搬送体上にモータを搭載し、そのモータによ
り搬送体をガイドレールに沿って自走移動させるように
したものである。
【0015】従って、搬送体に対して自走移動のための
駆動力を伝達するような機構が不要になり、構成が簡単
になる。請求項8の発明においては、請求項1〜3,5
〜7のいずれかにおいて、前記ガイドレールには長手方
向に延びる係合溝を形成し、搬送体にはガイドレールの
係合溝に係合可能な係合ローラを設けたものである。
【0016】従って、ガイドレールの係合溝と搬送体上
の係合ローラとの係合により、搬送体をガイドレールに
沿って安定して移動させることができ、ワイヤの掛け渡
しを的確におこなうことができる。
【0017】請求項9の発明においては、請求項8にお
いて、係合溝は複数備えられ、係合ローラは各係合溝に
係合するように複数備えられているものである。従っ
て、ガイドレールの係合溝と搬送体上の係合ローラとの
係合により、搬送体を一定の姿勢に維持した状態で、ガ
イドレールに沿って安定して移動させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下に、この
発明の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0019】図1に示すように、この第1の実施形態の
ワイヤソーにおいては、ベース11上にコラム12が立
設されている。コラム12の一側においてベース11上
には切断機構13が、支持フレーム14を介して装設さ
れている。この切断機構13は、間隔をおいて平行に配
設された複数の加工用ローラ15,16,17を備え、
それらの加工用ローラ15,16,17の外周には多数
の環状溝(図示しない)が形成されている。なお、加工
用ローラ15,16,17は本実施形態のような3個の
他、2個または4個で構成してもよい。
【0020】前記加工用ローラ15,16,17間に
は、それらの環状溝に1本の線材よりなるワイヤ18を
連続的に巻回することによって、平行に延びるワイヤ列
18Aが張設されている。そして、加工用ローラ15,
16,17がワイヤ走行用モータ(図示しない)にて回
転されることにより、ワイヤ列18Aが走行される。
【0021】前記切断機構13の上方には、スラリ供給
機構を構成するスラリ供給ノズル19が対向配置され、
このスラリ供給ノズル19から加工用ローラ15,1
6,17間のワイヤ列18A上に、遊離砥粒を含む水性
または油性のスラリが供給される。スラリ供給ノズル1
9の上方において、コラム12にはワーク支持機構20
が上下移動可能に配設され、その下部には硬脆材料より
なるワーク21が着脱可能に装着されている。
【0022】そして、このワイヤソーの運転時には、ワ
イヤ列18Aが切断機構13の加工用ローラ15,1
6,17間で走行されながら、ワーク支持機構20が送
り用モータ(図示しない)により切断機構13に向かっ
て下方に送り移動される。このとき、スラリ供給ノズル
19からワイヤ列18A上に遊離砥粒を含むスラリが供
給されるとともに、そのワイヤ列18Aに対しワーク2
1が押し付け接触されて、ワーク21がウエハ状に切断
加工される。
【0023】図1及び図2に示すように、前記ベース1
1上には取付フレーム22が立設され、その前後両側に
はリール機構23、トラバース機構24、ワイヤガイド
機構25及びワイヤ張力付与機構26がそれぞれ装設さ
れている(図面では一側のみ図示)。各ワイヤガイド機
構25には複数のワイヤ案内部材としてのワイヤ案内ロ
ーラ27が間隔をおいて配設され、それらの外周にはワ
イヤ案内溝27aが形成されている。なお、図2におい
ては、各ワイヤ案内ローラ27にワイヤ案内溝27aが
2条ずつ形成されているが、常時は1条のみが使用さ
れ、それが摩耗した場合に残りのワイヤ案内溝27aが
使用される。後述する他のワイヤ案内ローラも同様であ
る。
【0024】前記各ワイヤ張力付与機構26にはダンサ
アーム28が配設され、その端部にはワイヤ案内部材と
してのワイヤ案内ローラ29が取り付けられている。そ
して、前記取付フレーム22の前面側において、リール
機構23の繰出しリール23aから繰り出されたワイヤ
18がトラバース機構24を通過した後、ワイヤガイド
機構25及びワイヤ張力付与機構26の各ワイヤ案内ロ
ーラ27に掛け渡されて、切断機構13の加工用ローラ
15〜17上に導かれる。また、取付フレーム22の背
面側において、加工用ローラ15〜17上から導出され
たワイヤ18が、ワイヤガイド機構25及びワイヤ張力
付与機構26の各ワイヤ案内ローラ27に掛け渡された
後、トラバース機構24を介してリール機構23の巻取
りリール23bに巻き取られるようになっている。
【0025】図1に鎖線で示すように、前記ベース11
上にはカバー30が装着され、このカバー30によりベ
ース11上の諸機構が覆われている。カバー30の前後
両側にはワイヤ掛装作業用の各2個の窓部31A,31
Bが形成され、それらの窓部31A,31Bには開閉扉
32A,32Bが取り付けられている。
【0026】図1〜図5に示すように、前記取付フレー
ム22の前後両側において、各ワイヤガイド機構25及
びワイヤ張力付与機構26には、ワイヤ掛け渡し装置3
5がそれぞれ対向配置されている。すなわち、各ワイヤ
ガイド機構25及びワイヤ張力付与機構26におけるワ
イヤ18の走行経路に沿って延びるように、カバー30
の前後両側部の内側面には丸棒状のガイドレール36が
脚36bを介して延長配置され、その両側面には一対の
係合溝36aが長手方向に延長形成されている。
【0027】前記ガイドレール36上には搬送体37が
自走移動可能に支持され、その側面にはワイヤ18の端
部を把持するためのワイヤ把持部38が突設されてい
る。このワイヤ把持部38は、一対のワイヤ挿通孔39
aを有するケース39と、そのケース39内に移動可能
に収容され、ワイヤ挿通孔39aに合致可能なワイヤ把
持孔40aを有する把持体40と、その把持体40をワ
イヤ把持部38の先端側に移動付勢するバネ41とを備
えている。
【0028】そして、ケース39上に形成された操作孔
39bから外方に突出する突起40bを操作して、把持
体40をバネ41の付勢力に抗して押圧移動させ、ワイ
ヤ把持孔40aがワイヤ挿通孔39aに合致した状態
で、それらの孔39a,40aにワイヤ18の端部を挿
通する。この状態で、把持体40に対する押圧操作を解
放すると、図2及び図3に示すように、把持体40がバ
ネ41の付勢力によりワイヤ把持部38の基端側に移動
されて、ワイヤ挿通孔39aとワイヤ把持孔40aとの
周縁部間でワイヤ18の端部が把持される。
【0029】前記搬送体37にはモータ42が取付板4
3を介して搭載され、そのモータ軸にはガイドレール3
6の一側方の係合溝36aに係合可能な駆動用係合ロー
ラ44が取り付けられている。そして、このモータ42
にて駆動用係合ローラ44が回転されることにより、搬
送体37がガイドレール36に沿って自走移動されるよ
うになっている。
【0030】前記モータ42と反対側において、搬送体
37には一対のガイド用係合ローラ45が回転可能及び
横移動可能に支持され、バネ46の付勢力により押圧体
47を介して、ガイドレール36の他側方の係合溝36
aの底面に押圧係合されている。このように、一対のガ
イド用係合ローラ45及び前記駆動用係合ローラ44
が、ガイドレール36の両側の係合溝36aに係合され
ることにより、図5に示すように、ガイドレール36の
湾曲部においても、搬送体37が所定の姿勢を維持して
移動されるようになっている。なお、前記両係合ローラ
44,45はスリップを防ぐために、摩擦係数の大きな
材質、例えばゴムにより構成されている。
【0031】そして、前記搬送体37がガイドレール3
6に沿って自走移動されることにより、図1に鎖線で示
すように、ワイヤ把持部38に把持されたワイヤ18の
端部が、ワイヤガイド機構25及びワイヤ張力付与機構
26の各ワイヤ案内ローラ27,29の外側の同心円周
上の軌跡、及びそれらの円周上軌跡を結ぶ接線上軌跡に
沿って導かれる。これにより、ワイヤ18がワイヤ走行
経路に配置されている複数のワイヤ案内ローラ27,2
9に、順に掛け渡されるようになっている。
【0032】図1及び図6に示すように、前記各ワイヤ
掛け渡し装置35の切断機構13側の端部には、ワイヤ
保持機構48がそれぞれ装設されている。すなわち、コ
ラム12の前後両側には取付ブロック49が取り付けら
れ、その外面にはワイヤ18の端部を挟着保持するため
の一対の弾性板よりなるワイヤ保持片50が突設されて
いる。そして、ワイヤ掛け渡し装置35によりリール機
構23側から導かれたワイヤ18の端部が、ワイヤ把持
部38から解放されるとともに、コラム12の前面側の
ワイヤ保持機構48に保持されるようになっている。
【0033】前記切断機構13の加工用ローラ15〜1
7の周側には、図示しないワイヤ巻回装置が対向配置さ
れている。そして、コラム12の前面側のワイヤ保持機
構48に保持されたワイヤ18の端部が、このワイヤ巻
回装置により加工用ローラ15〜17の環状溝に順に巻
回された後、コラム12の背面側のワイヤ保持機構48
に保持されるようになっている。
【0034】次に、前記のように構成されたワイヤソー
のワイヤ掛け渡し装置について動作を説明する。さて、
このワイヤソーにおいて、両リール機構23と切断機構
13との間のワイヤ走行経路に沿ってワイヤ18を掛け
渡す場合には、カバー30の前後両側の各開閉扉32
A,32Bを開放する。この状態で、取付フレーム22
の前面側において、一方の窓部31A,31Bを通し
て、一方のリール機構23の繰出しリール23aからワ
イヤ18の端部を繰り出し、トラバース機構24に通
す。その後、ワイヤ18の端部をワイヤ掛け渡し装置3
5のワイヤ把持部38に把持させて、そのワイヤ掛け渡
し装置35を駆動させると、モータ42の回転により、
搬送体37がガイドレール36に沿って切断機構13側
に自走移動される。これにより、ワイヤ18の端部が正
面側のワイヤガイド機構25及びワイヤ張力付与機構2
6の各ワイヤ案内ローラ27,29に対して順に掛け渡
される。
【0035】そして、ワイヤ18の掛け渡し動作が終了
すると、搬送体37がガイドレール36の切断機構13
側の端部で停止される。この状態で、他方の窓部31を
通して、ワイヤ把持部38からワイヤ18の端部を取り
外し、コラム12の正面側に配設されたワイヤ保持機構
48のワイヤ保持片50間に挟着保持させる。その後、
図示しないワイヤ巻回装置により、ワイヤ18の端部が
ワイヤ保持片50から取り外されて、切断機構13にお
ける加工用ローラ15〜17の環状溝に順に巻回され
る。そして、この巻回動作の終了後に、ワイヤ18の端
部がコラム12の背面側に配設されたワイヤ保持機構4
8のワイヤ保持片50間に保持される。
【0036】続いて、取付フレーム22の背面側におい
て、窓部31A,31Bを通して、ワイヤ18の端部を
ワイヤ保持機構48のワイヤ保持片50間から取り外
し、背面側のワイヤ掛け渡し装置35のワイヤ把持部3
8に把持させる。その後、ワイヤ掛け渡し装置35を駆
動させると、モータ42の回転により、搬送体37がガ
イドレール36に沿ってリール機構23側に移動され
る。これにより、ワイヤ18の端部が背面側のワイヤガ
イド機構25及びワイヤ張力付与機構26の各ワイヤ案
内ローラ27,29に対して順に掛け渡される。
【0037】このように、ワイヤ18の掛け渡し動作が
終了すると、搬送体37がガイドレール36のリール機
構23側端部で停止される。この状態で、窓部31A,
31Bを通して、ワイヤ18の端部をワイヤ把持部38
から取り外し、トラバース機構24に通した後に、他方
のリール機構23の巻取りリール23bに巻き付ける。
これにより、ワイヤソーの諸機構に対するワイヤ18の
掛け渡し作業を終了することができる。なお、トラバー
ス機構24を一定の高さ位置においてワイヤ18の掛け
渡しを行うようにすれば、ガイドレール36を延長する
ことにより、トラバース機構24に対しても搬送体37
によって自動で巻き掛けることができる。
【0038】前記の実施形態によって期待できる効果に
ついて、以下に記載する。 ・ この実施形態のワイヤソーにおいては、ワイヤソー
におけるワイヤ18の走行経路に沿ってガイドレール3
6が延長配置されている。そして、ガイドレール36上
には搬送体37が移動可能に支持され、その搬送体37
にはワイヤ18の端部を把持して、ワイヤ18の走行経
路中におけるワイヤ案内部材としてのワイヤ案内ローラ
27,29に掛け渡すためのワイヤ把持部38が設けら
れている。
【0039】このため、ワイヤ把持部38にワイヤ18
を把持した状態で、搬送体37がガイドレール36に沿
って移動されることにより、ワイヤ18をリール機構2
3と切断機構13との間の走行経路に沿って、容易かつ
短時間に掛け渡することができる。
【0040】・ ガイドレール36がワイヤソーを覆う
カバー30の内側面に設けられているため、ワイヤソー
の本体に変更を加えたり、新たな機構を追加したりする
必要がなく、既設のワイヤソーであっても、ワイヤ18
の掛け渡し機能を得ることができる。
【0041】・ ワイヤ走行経路の端部に位置するコラ
ム12上に、ワイヤ18の端部を一時的に保持するため
の仮保持部としてのワイヤ保持機構48が設けられてい
る。従って、ワイヤ18を切断機構13の加工用ローラ
15〜17に巻回する場合に、そのワイヤ17の端部を
定められた固定位置に配置することができる。このた
め、ワイヤ17の端部をワイヤ巻回装置に対して確実に
保持させて掛け渡しでき、続いて、ワイヤ17を加工用
ローラ15〜17の環状溝に巻回させることができる。
【0042】・ 搬送体37上にモータ42が搭載さ
れ、そのモータ42により搬送体37がガイドレール3
6に沿って自走移動されるようになっている。このた
め、搬送体37を移動させる操作が不要になるととも
に、搬送体37の自走移動のための駆動力を伝達するよ
うな機構が不要になり、構成が簡単である。
【0043】・ ガイドレール36に長手方向へ延びる
係合溝36aが形成され、搬送体37にはガイドレール
36の係合溝36aに係合可能な係合ローラ44,45
が設けられている。このため、ガイドレール36の係合
溝36aと搬送体37上の係合ローラ44,45との係
合により、搬送体37をガイドレール36に沿って安定
して移動させることができ、ワイヤ18の掛け渡しを的
確におこなうことができる。しかも、係合溝36a及び
係合ローラ44,45がそれぞれ複数であるため、搬送
体37はその姿勢を一定に維持し、ワイヤ18の掛け渡
しを確実に行うことができる。
【0044】・ 搬送体37の移動に伴ってワイヤ把持
部38に把持されたワイヤ18の端部が、各ワイヤ案内
ローラ27,29の外周よりも外側の同心円周上の軌
跡、及びそれらの円周上軌跡を結ぶ接線上軌跡に沿って
導かれるようになっている。このため、ワイヤ18の走
行経路に配設された複数のワイヤ案内ローラ27,29
に対して、ワイヤ18を順次確実に掛け渡すことができ
る。
【0045】(第2の実施形態)次に、この発明の第2
の実施形態を図7に基づいて説明する。この第2の実施
形態においては、カバー30の内側面に第1のガイドレ
ール51が図7の左右水平方向、すなわち切断機構13
とリール機構23との間に延長されるように脚51aを
介して固定されている。その第1のガイドレール51に
は移動体52がレール延長方向に移動可能に支持され、
この移動体52は、それに搭載したモータ53により自
走移動する。
【0046】移動体52には第2のガイドレール54が
垂直方向に延長されるように固定され、その第2のガイ
ドレール54には搬送体55がレール延長方向に移動可
能に支持されている。この搬送体55は、それに搭載し
たモータ56により自走移動する。搬送体54には、前
記第1の実施形態と同様なワイヤ把持部38が設けられ
ている。
【0047】そして、ワイヤ18が掛け渡される際に
は、移動体52が第1ガイドレール51上を自走移動さ
れるとともに、搬送体55が第2ガイドレール54上を
自走移動される。これらの移動により、結果として搬送
体55がワイヤ走行経路に沿って移動されて、ワイヤ1
8の掛け渡しが行われる。
【0048】従って、この第2の実施形態においては、
NCプログラムによりモータ53,55の回転速度及び
回転・停止タイミングを適宜に制御すれば、搬送体55
の走行軌跡を任意に設定でき、各種形状の走行経路に自
在に適応できる。このため、ワイヤ掛け渡し装置35を
機種毎に設計したり、製作したりする必要がなく、汎用
性に優れたものとすることができる。その他の構成は前
記第1の実施形態と同様である。
【0049】(別の実施形態)なお、この実施形態は、
次のように変更して具体化することも可能である。 ・ 前記第2の実施形態とは逆に、垂直方向に延長され
たレールを固定にし、そのレールに支持された移動体に
水平方向に延長されるレールを支持し、水平方向のレー
ルに搬送体を支持すること。
【0050】・ 前記第1,第2の実施形態において、
固定のレール36,51をベース11上にスタンドを介
して支持すること。このように構成しても、前述したワ
イヤソーの本体に変更等を加える必要がないという効果
を発揮することができる。
【0051】・ 第2の実施形態において、移動体52
の駆動モータを第1のガイドレール51側に固定し、ボ
ールねじあるいはラックアンドピニオンで駆動力を伝達
すること。
【0052】・ 同じく第2の実施形態において、搬送
体55の駆動モータを第2のガイドレール54側に固定
し、ボールねじあるいはラックアンドピニオンで駆動力
を伝達すること。
【0053】
【発明の効果】以上、実施形態で例示したように、この
発明においては以下の効果を奏する。請求項1において
は、ワイヤの走行経路に対応するようにガイドレールを
配置し、そのガイドレール上には把持部を有する搬送体
を移動可能に支持したことにより、ワイヤをリール機構
と切断機構との間の走行経路に沿って容易かつ短時間に
掛け渡すことができる。
【0054】請求項2においては、ガイドレールをカバ
ーの内側面に設けたことにより、ワイヤソーの本体に対
して構造変更や新たな機構の追加を行うことなく、ワイ
ヤの掛け渡し機能を得ることができる。
【0055】請求項3においては、ガイドレールをワイ
ヤの走行経路に沿って延長配置したことにより、ワイヤ
をその走行経路に沿って確実に掛け渡すことができる。
請求項4においては、第1ガイドレールと、第2ガイド
レールとを設け、搬送体を移動可能な第2ガイドレール
上に支持したことにより、第2ガイドレール及び搬送体
の移動速度及び移動・停止のタイミングを適宜に制御す
れば、各種形状の走行経路に自在に適応できる。
【0056】請求項5においては、ワイヤ走行経路の加
工部側の端部に、ワイヤを一時的に保持するための仮保
持部を設けたことにより、ワイヤを切断機構の加工用ロ
ーラに巻回する場合に、そのワイヤの端部を確実に保持
して、ワイヤを加工用ローラの環状溝に巻回させること
ができる。
【0057】請求項6においては、ワイヤを搬送体によ
りワイヤ走行経路の案内ローラに掛け渡すようにしたこ
とにより、案内ローラに対するワイヤの掛け渡しを搬送
体により短時間で容易に行うことができる。
【0058】請求項7においては、前記搬送体上に自走
用のモータを設けたことにより、搬送体を自走移動させ
ることができるとともに、搬送体に対して移動のための
駆動力を伝達するような機構が不要になり、構成が簡単
になる。
【0059】請求項8においては、搬送体にガイドレー
ルの係合溝に係合可能な係合ローラを設けたことによ
り、搬送体をガイドレールに沿って安定して移動させる
ことができ、ワイヤの掛け渡しを的確におこなうことが
できる。
【0060】請求項9においては、係合溝及び係合ロー
ラを複数備えたことにより、搬送体を一定の姿勢に維持
した状態で、ガイドレールに沿って安定して移動させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態を示す正面図。
【図2】 ワイヤ掛け止め装置を拡大して示す部分破断
平面図。
【図3】 図2の3−3線における部分拡大断面図。
【図4】 図3の4−4線における部分拡大断面図。
【図5】 ガイドレールの湾曲部を示す部分断面図。
【図6】 ワイヤ保持機構を示す部分断面図。
【図7】 第2の実施形態を示す正面図。
【符号の説明】
13…切断機構、15,16,17…加工用ローラ、1
8…ワイヤ、20…ワーク支持機構、21…ワーク、2
3…リール機構、23a…繰出しリール、23b…巻取
りリール、25…ワイヤガイド機構、26…ワイヤ張力
付与機構、27,29…ワイヤ案内部材としてのワイヤ
案内ローラ、35…ワイヤ掛け渡し装置、36…ガイド
レール、36a…係合溝、37…搬送体、38…ワイヤ
把持部、39…ケース、39a…ワイヤ挿通孔、40…
把持体、40a…ワイヤ把持孔、42…モータ、44…
駆動用係合ローラ、45…ガイド用係合ローラ、48…
ワイヤ保持機構。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤの走行経路に対応するようにガイ
    ドレールを配置し、そのガイドレール上には搬送体を移
    動可能に支持し、その搬送体にはワイヤの端部を把持す
    る把持部を設け、搬送体がワイヤの端部を把持した状態
    でガイドレール上を移動することにより、リールと加工
    部との間の所要位置にワイヤが掛け渡されるようにした
    ワイヤソー。
  2. 【請求項2】 ガイドレールは、ワイヤ走行経路を覆う
    カバーの内側面に設けられている請求項1に記載のワイ
    ヤソー。
  3. 【請求項3】 ガイドレールは、ワイヤの走行経路に沿
    って延長配置されている請求項1または2に記載のワイ
    ヤソー。
  4. 【請求項4】 ガイドレールは、一方向に延長された第
    1ガイドレールと、その第1ガイドレール上に同レール
    に沿って移動可能に支持され、第1ガイドレールとは異
    なる方向に延長された第2ガイドレールとよりなり、搬
    送体が第2ガイドレール上に支持された請求項1または
    2に記載のワイヤソー。
  5. 【請求項5】 ワイヤ走行経路の加工部側の端部に、ワ
    イヤを一時的に保持するための仮保持部を設けた請求項
    1〜4のいずれかに記載のワイヤソー。
  6. 【請求項6】 搬送体は、ワイヤ走行経路の案内ローラ
    にワイヤを掛け渡すようになっている請求項1〜5のい
    ずれかに記載のワイヤソー。
  7. 【請求項7】 搬送体上にモータを搭載し、そのモータ
    により搬送体をガイドレールに沿って自走移動させるよ
    うにした請求項1〜6のいずれかに記載のワイヤソー。
  8. 【請求項8】 前記ガイドレールには長手方向に延びる
    係合溝を形成し、搬送体にはガイドレールの係合溝に係
    合可能な係合ローラを設けた請求項1〜3,5〜7のい
    ずれかに記載のワイヤソー。
  9. 【請求項9】 係合溝は複数備えられ、係合ローラは各
    係合溝に係合するように複数備えられている請求項8に
    記載のワイヤソー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022024096A (ja) * 2017-10-26 2022-02-08 プレシジョン サーファシング ソリューションズ ゲーエムベーハー ワイヤソー

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