JP2000202029A - 留置針の製造方法及び製造装置 - Google Patents

留置針の製造方法及び製造装置

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JP2000202029A
JP2000202029A JP11004545A JP454599A JP2000202029A JP 2000202029 A JP2000202029 A JP 2000202029A JP 11004545 A JP11004545 A JP 11004545A JP 454599 A JP454599 A JP 454599A JP 2000202029 A JP2000202029 A JP 2000202029A
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outer needle
needle
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metal tube
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Jiyuujirou Ozawa
十二郎 御澤
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Misawa Medical Industry Co Ltd
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Misawa Medical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外針とシリンダとを熱溶着して一体的に接合
することにより、迅速かつ確実に外針とシリンダを固着
し、製造ミスがなく、歩留まりの良い留置針を提供し、
使捨ての際にも一括した再生処理を可能とする。 【解決手段】 外針2と、外針2の後端側が固着される
シリンダ3を備え、外針2の先端が血管に刺通され、シ
リンダ3の他端側から点滴その他の処置を行う留置針1
の製造方法であって、外針2内に金属棒11を挿入して
シリンダ3に接合するとともに、外針2とシリンダ3の
接合部を金属管12に挿入し、金属棒11と金属管12
を高周波電流発生装置14に接合されたコイル13に挿
入することにより、外針2とシリンダ3の接合部を誘導
加熱を用いて加熱して熱溶着する構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管内に針先を留
置して点滴その他の処置を行う使捨て型の留置針の製造
方法及び製造装置に関し、特に、留置針を構成する外針
とシリンダとを熱溶着して一体的に接合することによ
り、迅速かつ確実に外針とシリンダを固着させることが
でき、製造ミスがなく、歩留まりの良い留置針を提供で
きるとともに、使捨ての際にも一括して再生処理にかけ
ることができる留置針の製造方法及び製造装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、患者の血管内に管針状の穿刺針
を刺通して行われる点滴や採血、その他処置に際して
は、感染防止を容易かつ確実に図ることができ、刺通状
態での患者の痛みも和らげることができる針手段とし
て、可撓性を有する使捨て型の留置針が知られている。
【0003】この留置針は、合成樹脂製からなる管状の
シリンダと、このシリンダの先端側に固着される、同様
の合成樹脂製からなる可撓性を有する外針とで構成され
ている。このような留置針は、シリンダ後端側から金属
製の内針の針先に被せられ、内針とともに患者に刺通さ
れることによって、外針の針先を血管内に刺通,挿入す
ることができる。そして、血管に刺通後、金属製の内針
のみを取り去ることによって、外針の先端が血管内に留
置されるので、外針と連通するシリンダに連絡チューブ
を接合することにより、シリンダ,外針を介して血管内
に点滴その他の処置を行うことができる。
【0004】このような留置針によれば、合成樹脂製で
安価に製造できることから使い捨てが可能で、針先を経
由した感染を確実に防止することができるとともに、可
撓性を有する合成樹脂製の外針は、刺通,処置中の患者
に与える痛みを軽減することができることから、近年、
広く医療現場で採用されている。
【0005】ここで、このような留置針の製造方法とし
ては、従来、外針とシリンダとを別体に形成するととも
に、外針の後端側開口から金属製の接合具を嵌入し、接
合具が突出した外針後端部をシリンダの一端側開口に嵌
合状態で挿入することにより、外針とシリンダを一体的
に固着するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに金属製の接合具を用いた従来の留置針の製造方法で
は、シリンダと外針に加えて、金属製の接合具が必要と
なり、部品点数が増加してしまう問題があった。
【0007】また、このような接合具を用いた製造方法
では、まず、外針に接合具を嵌入し、その後に、接合具
を取り付けた外針をシリンダ側に嵌合させるという工程
が必要となり、製造工程が多工程となる上に、シリンダ
及び外針は可撓性に富む合成樹脂製からなることから、
接合具を介した嵌合は慎重かつ正確な作業が必要であっ
た。このため、製造工程が複雑化,長期化するととも
に、製造ミスも発生し易く、製品の歩留まりが悪いとい
う問題も有していた。
【0008】さらに、合成樹脂からなるシリンダと外針
の他に、金属製の接合具を必要とする従来の留置針で
は、使用後に再生処理をしようとする場合、材質の異な
る接合具をシリンダと外針から取り外さなければならな
いことから、接合具の取り外し作業が極めて煩雑となる
という問題もあった。このため、現実には、接合具が取
り外されないまま廃棄されることも多く、資源の有効活
用が図られないという事態も生じていた。
【0009】本発明は、このような従来の技術が有する
問題を解決するために提案されたものであり、留置針を
構成する外針とシリンダとを熱溶着して一体的に接合す
ることにより、迅速かつ確実に外針とシリンダを固着さ
せることができ、製造ミスがなく、歩留まりの良い留置
針を提供できるとともに、使捨ての際にも一括して再生
処理にかけることができる留置針の製造方法及び製造装
置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の請求項1記載の留置針の製造方法は、外針と、
一端側にこの外針の後端側が固着される管状のシリンダ
と、を備え、前記外針の先端が血管に刺通されることに
より、前記シリンダの他端側開口を介して点滴その他の
処置を行う留置針の製造方法であって、前記外針の後端
側を前記シリンダの一端側開口に挿入して接合するとと
もに、この外針とシリンダの接合部を加熱することによ
り、当該外針とシリンダとを熱溶着により固着する方法
としてある。
【0011】特に、請求項2では、前記外針とシリンダ
の接合部を高周波電流による誘導加熱によって熱溶着す
る方法としてある。
【0012】そして、請求項3では、前記シリンダに接
合される外針内に金属棒を挿入するとともに、この外針
とシリンダの接合部を金属管に挿入し、これら金属棒及
び金属管をコイル内に挿入し、このコイルに高周波電流
を流すことによって、前記金属棒と金属管が誘導加熱さ
れ、前記外針とシリンダの接合部を熱溶着する方法とし
てある。
【0013】このような本発明の留置針の製造方法によ
れば、合成樹脂からなる外針とシリンダとを高周波電流
による誘導加熱によって熱溶着して一体的に固着するこ
とで、従来用いられていた金属製の接合具のような部品
を必要とすることなく、外針とシリンダのみで留置針を
製造することができる。
【0014】これによって、全体の部品点数を少なくす
ることができるとともに、シリンダ側へ外針の針基端部
を挿入しこれを高周波電流による誘導加熱によって加熱
するのみでシリンダと外針を固着できるので、製造工程
が簡略化され、迅速かつ確実に外針とシリンダを固着さ
せて留置針を製造することができる。また、このような
高周波電流による誘導加熱を用いた製造方法では、接合
具の挿入,嵌合といった作業も一切なく、製造ミスが発
生することもなく、歩留まりの良い製品を提供できる。
【0015】さらに、このような本発明の製造法方によ
れば、外針とシリンダを同一の合成樹脂部材により形成
することにより、留置針全体が単一の材質で形成される
ことになり、使い捨てられた留置針を、直ちに一括して
再生処理にかけることが可能となる。これによって、資
源の有効活用を容易に行うことができる。
【0016】また、請求項4記載の留置針の製造方法
は、前記金属棒を挿入した外針とシリンダの接合部が、
加熱された状態で前記金属管に圧入されつつ熱溶着され
る方法としてある。
【0017】このような本発明の留置針の製造方法によ
れば、金属管への圧入と同時に、シリンダと外針の挿入
端部側から順次熱溶着されることになる。これによっ
て、シリンダの金属管挿入端部が徐々に傾斜するテーパ
状に溶着され、シリンダと外針の表面を段差のない連続
するテーパ形状に溶着させることが可能となる。
【0018】そして、請求項5記載の留置針の製造装置
は、外針と、一端側にこの外針の後端側が固着される管
状のシリンダと、を備え、前記外針の先端が血管に刺通
されることにより、前記シリンダの他端側開口を介して
点滴その他の処置を行う留置針の製造装置であって、前
記シリンダの一端側開口に接合される前記外針内に挿入
される金属棒と、前記外針とシリンダの接合部が挿入さ
れる金属管と、この金属管が挿入されるコイルと、この
コイルに高周波電流を流す高周波電流発生装置と、を備
え、前記高周波電流発生装置から前記コイルに高周波電
流が流されることにより、前記金属棒及び金属管が誘導
加熱され、前記外針とシリンダの接合部を熱溶着して固
着する構成としてある。
【0019】このような構成からなる本発明の留置針の
製造装置によれば、合成樹脂からなる外針とシリンダの
接合部に金属棒及び金属管を装着し、この金属棒と金属
管を高周波電流を流したコイルに挿入して誘導加熱する
ことによって、外針とシリンダを熱溶着させて固着する
ことができる。
【0020】これによって、全体の部品点数を減少させ
るとともに、製造工程も簡略化でき、迅速かつ確実に外
針とシリンダを固着することができ、製造ミスが発生す
ることもなく、歩留まりの良い留置針を製造することが
できる。
【0021】また、本発明の製造装置によれば、外針と
シリンダを単一の材質で一体的に固着できるので、使用
後の留置針を、直ちに一括して再生処理にかけることが
でき、資源の有効活用を容易かつ迅速,確実に行うこと
ができる。
【0022】そして、請求項6では、前記金属管が、前
記外針とシリンダの接合部が圧入状態で挿入される内径
を有するとともに、当該金属管の前記シリンダ挿入側端
部内周が、当該シリンダ挿入方向に沿って傾斜するテー
パ形状をなす構成としてある。
【0023】このような構成からなる本発明の留置針の
製造装置によれば、金属棒が外針に圧入されるととも
に、シリンダの接合部が金属管へ圧入された状態で熱溶
着されるので、シリンダと外針とが段差のない連続した
表面状態で固着される。特に、金属管のシリンダ挿入端
部の内周をテーパ形状とすることによって、外針を接合
したシリンダを金属管の管内に滑らかに圧入することが
できるとともに、シリンダの金属管挿入端部が徐々に傾
斜するテーパ状に溶着されるので、シリンダと外針の表
面を段差のないテーパ形状に溶着させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の留置針の製造方法
及び製造装置の実施形態について、図面を参照して説明
する。図1は、本発明にかかる製造方法により製造され
た留置針を内針にセットする状態の説明図であり、
(a)はセット中の状態の正面図、(b)はセット完了
状態の一部断面正面図である。図2(a)〜(c)及び
図3(a)〜(d)は、本発明の留置針の製造方法の各
工程を示す一部断面正面図である。
【0025】留置針 まず、本実施形態にかかる製造方法により製造される留
置針1の構成を説明する。留置針1は、図1に示すよう
に、外針2と、この外針2が一体的に固着されるシリン
ダ3とからなり、内針5を備えたプランジャ4にセット
されて患者の血管に刺通されるようになっている。
【0026】外針2及びシリンダ3は、それぞれ別体に
形成された管状部材で(図2(a)参照)、透明又は半
透明のポリウレタンや塩化ビニル等の可撓性合成樹脂で
形成してある。外針2は、可撓性を有する合成樹脂製を
針管状に形成したもので、針管先端側が針先として機能
するように肉薄のテーパ状に形成してある。
【0027】シリンダ3は、可撓性を有する合成樹脂製
の管状部材で、一端側(図面左側)は、外針2の後端側
が挿入されて接合される開口部となっている。そして、
このシリンダ3の一端側開口に外針2の後端側が挿入さ
れるとともに、後述する誘導加熱装置10で接合部が高
周波電流による誘導加熱で加熱されることによって、外
針2とシリンダ3とが一体的に固着されるようになって
いる。
【0028】シリンダ3の他端側(図面右側)は、外針
2が接合される一端側より大径に形成された開口部とな
っており、薬液等を注入する連絡チューブ(図示せず)
が接合できるようになっている。また、図1に示すよう
に、シリンダ3の他端側の開口縁部にはフランジが設け
てあり、留置針1がプランジャ4にセットされる際に、
フランジがプランジャ4の端部と当接し(図1(b)参
照)、留置針1がプランジャ4に位置決めされてセット
できるようになっている。
【0029】ここで、これら外針2とシリンダ3は、本
実施形態では、同じ合成樹脂材料によって形成してあ
る。外針2とシリンダ3を同一の合成樹脂部材により形
成することで、使い捨てられた外針2とシリンダ3は一
括して再生処理にかけることが可能となる。なお、本明
細書において、合成樹脂とは合成ゴムをも包含する概念
である。
【0030】プランジャ4は、図1に示すように、一端
側に内針5が植設されており、外針2のガイド手段とし
て使用される。すなわち、プランジャ4の内針5の先端
側から留置針1のシリンダ3が被せられることにより、
内針5が外針2に挿通されて、外針2の先端から内針5
の先端が突出する。これによって、内針5が患者の血管
に刺通されると、内針5にガイドされて外針2も血管に
刺通することができる。
【0031】そして、外針2を刺通させた後、内針5及
びプランジャ4を取り外すことによって、外針2の先端
が血管内に留置されるので、シリンダ3の他端側開口に
図示しない連絡チューブを接合することにより、薬液を
血管内に注入することができ、点滴その他の処置を行う
留置針として機能する。
【0032】誘導加熱装置 次に、以上のような構成からなる留置針1の外針2とシ
リンダ3を、高周波電流を用いた誘導加熱により固着す
る本実施形態の誘導加熱装置10について、図2及び図
3を参照して説明する。図2及び図3に示すように、本
実施形態の誘導加熱装置10は、金属棒11と金属管1
2、金属管12が挿入されるコイル13及びコイルに高
周波電流を流す高周波電流発生装置14を備えている。
そして、金属棒11と金属管12が外針2及びシリンダ
3の接合部に装着された状態でコイル13内に挿入さ
れ、コイル13に高周波電流発生装置14から高周波電
流が流されると、金属棒11と金属管12に渦電流が発
生して外針2とシリンダ3の接合部をジュール熱によっ
て加熱するようになっている。
【0033】金属棒11は、シリンダ3の一端側開口に
挿入,接合される外針2の管内に挿入可能な金属製の円
柱棒状部材で、本実施形態では、金属棒11が、外針2
に圧入状態で挿入されるよう、外針2の管内径よりやや
大きい外径を有する棒状に形成してある。この金属棒1
1が圧入状態で外針2に挿入されることにより、外針2
がシリンダ内壁に圧接されシリンダ3と隙間なく熱溶着
されるととともに、外針2の管中空部は潰れないように
保持されることになる。
【0034】金属管12は、外針2が挿入されたシリン
ダ3の一端側接合部が挿入される金属製の円管状部材
で、本実施形態では、シリンダ3の一端側接合部が圧入
状態で挿入されるようになっている。すなわち、金属管
12の管内径は、金属棒11が挿入された外針2が接合
された状態のシリンダ3の接合部外径よりやや小さい内
径となるように形成してある(図2(a),(b)参
照)。このように、シリンダ3が金属管12に圧入状態
で挿入されることにより、高周波電流による誘導加熱に
よって熱溶着されるシリンダ3と外針2の接合部が、均
一に隙間なく固着されるようになる。
【0035】さらに、この金属管12のシリンダ挿入側
端部内周は、図2及び図3に示すように、シリンダ挿入
方向に沿って傾斜するテーパ形状に形成してある。これ
により、外針2を接合したシリンダ3を金属管12の管
内に滑らかに圧入することができるとともに、シリンダ
3の外表面がテーパ形状に沿って熱溶解され、シリンダ
3と外針2の表面を段差のないテーパ形状に溶着させる
ことができる。
【0036】コイル13は、金属管12が挿入可能な内
径を有し、全長が少なくとも外針2とシリンダ3の接合
部を覆う長さに形成してある。そして、このコイル13
に高周波電流発生装置14が接合され、所定の高周波の
交流電流が流されるようになっている。これにより、コ
イル13内に金属棒11及び金属管12を挿入した状態
で高周波電流発生装置14から高周波電流が流される
と、渦電流が発生し、金属棒11及び金属管12がジュ
ール熱によって加熱されるので、加熱された金属棒11
と金属管12が、圧入状態で装着されている外針2及び
シリンダ3の接合部を直接加熱し、両者を熱溶着により
固着することになる。
【0037】このように高周波電流による誘導加熱を用
いると、金属棒11と金属管12自体が加熱されて発熱
体となるので、熱が外部に逃げることなく局部加熱を容
易かつ熱効率よく行うことができ、加熱温度のコントロ
ールも容易となる。従って、微小で可撓性に富む外針2
とシリンダ3を正確かつ確実に熱溶着させる手段として
好適である。なお、高周波電流による誘導加熱による
他、マイクロ波加熱や赤外線加熱等、他の方法によって
外針2とシリンダ3とを熱溶着することもできる。
【0038】外針とシリンダの熱溶着方法 次に、本実施形態にかかる外針2とシリンダ3の熱溶着
による固着方法について図2及び図3を参照して説明す
る。まず、図2(a)に示すように、別体に形成した外
針2とシリンダ3を用意するとともに、図2(b)に示
すように、外針2の管内に金属棒11を挿入する。この
とき、金属棒11は、圧入状態で外針2内に挿入され
る。
【0039】次に、金属棒11を挿入した外針2をシリ
ンダ3の一端側開口に位置合わせしつつ、図2(c)に
示すように、外針2の後端側をシリンダ3の開口に挿入
して接合する。このとき、外針2は、圧入状態でシリン
ダ3に挿入される。外針2は金属棒11が挿入された状
態なので、シリンダ3の開口へ挿入する際も外針2が撓
むことなく容易に挿入,接合することができる。なお、
金属棒11を挿入する前に、外針2をシリンダ3に接合
し、その後に金属棒11を外針2に挿入することもでき
る。
【0040】その後、図2(c)に示すように、金属管
12を外針2の先端側から挿通させ、金属管12の端部
がシリンダ3の端部に接触する位置まで移動させる(図
3(a)の状態)。この状態では、図3(a)に示すよ
うに、シリンダ3は金属管12には挿入(圧入)されて
いない。同時に、高周波電流発生装置14にコイル13
を接合し、高周波電流をコイル13に流した状態として
おく。
【0041】そして、この状態で、コイル13内に金属
管12を装着した外針2及びシリンダ3を外針先端側か
ら挿入し(図3(a)に示す状態)、外針2とシリンダ
3の接合部がコイル13に位置するように移動させる
(図3(b)に示す状態)。この状態で、コイル13に
流れる高周波電流によって金属管12と金属棒11に渦
電流が発生し、金属棒11及び金属管12が加熱され
る。従って、この状態で、金属管12を徐々にシリンダ
3側に移動させて外針2とシリンダ3の接合部を金属管
12の管内に挿入すると、外針2とシリンダ3の接合部
が、金属棒11及び金属管12によって溶解されながら
金属管12内に徐々に圧入されていき、外針2とシリン
ダ3が熱溶着される(図3(c)参照)。
【0042】このとき、金属管12のシリンダ挿入側の
内周はテーパ形状となっているので、外針2とシリンダ
3は滑らかに圧入されていくとともに、金属管12の端
部がシリンダ3の外周をテーパ状に溶着しながら移動す
る。これにより、シリンダ3と外針2の表面が段差のな
いテーパ形状に溶着される。なお、シリンダ3の外周に
は、金属管12の端部によって溶解されたシリンダ表面
部分が、金属管12の移動によって押圧されてフランジ
状に突出するようになる(図3(c)参照)。その後、
接合された外針2とシリンダ3をコイル13から抜き取
るとともに金属棒11及び金属管12を取り外す(図3
(d)に示す状態)。これによって、外針2とシリンダ
3の固着作業が完了する。
【0043】以上のように、本実施形態にかかる留置針
の製造方法及び製造装置によれば、合成樹脂からる外針
2とシリンダ3とを高周波電流による誘導加熱によって
熱溶着して一体的に固着することができるので、従来用
いられていた金属製の接合具のような部品を必要とする
ことなく、外針2とシリンダ3のみで留置針を製造する
ことができる。
【0044】これによって、全体の部品点数を少なくす
ることができるとともに、シリンダ3側へ外針2の後端
部(針基)を挿入しこれを高周波電流による誘導加熱を
用いて加熱するという工程のみでシリンダ3と外針2を
固着できるので、製造工程が簡略化され、迅速かつ確実
に留置針1を製造することができる。また、このような
誘導加熱を用いた本実施形態では、接合具の挿入,嵌合
といった作業も一切なく、製造ミスが発生することもな
く、歩留まりの良い製品を提供できる。
【0045】さらに、このような本実施形態の製造法方
及び製造装置によれば、外針2とシリンダ3を同一の合
成樹脂部材により形成することにより、留置針1の全体
が単一の材質で形成されることになり、使い捨てられた
留置針1を、直ちに一括して再生処理にかけることが可
能となる。これによって、資源の有効活用を容易に行う
ことができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の留置針の製
造方法及び製造装置によれば、留置針を構成する外針と
シリンダとを熱溶着して一体的に接合することにより、
迅速かつ確実に外針とシリンダを固着させることがで
き、製造ミスがなく、歩留まりの良い留置針を提供でき
るとともに、使捨ての際にも一括して再生処理にかける
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる製造方法により製造された留置
針を内針にセットする状態の説明図であり、(a)はセ
ット中の状態の正面図、(b)はセット完了状態の一部
断面正面図である。
【図2】(a)〜(c)は、本発明の留置針の製造方法
における各工程を示す一部断面正面図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の留置針の製造方法
における各工程を示す一部断面正面図である。
【符号の説明】
1 留置針 2 外針 3 シリンダ 4 プランジャ 5 内針 10 誘導加熱装置 11 金属棒 12 金属管 13 コイル 14 高周波電流発生装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外針と、一端側にこの外針の後端側が固
    着される管状のシリンダと、を備え、前記外針の先端が
    血管に刺通されることにより、前記シリンダの他端側開
    口を介して点滴その他の処置を行う留置針の製造方法で
    あって、 前記外針の後端側を前記シリンダの一端側開口に挿入し
    て接合するとともに、 この外針とシリンダの接合部を加熱することにより、当
    該外針とシリンダとを熱溶着により固着することを特徴
    とする留置針の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記外針とシリンダの接合部を高周波電
    流による誘導加熱によって熱溶着する請求項1記載の留
    置針の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シリンダに接合される外針内に金属
    棒を挿入するとともに、 この外針とシリンダの接合部を金属管に挿入し、 これら金属棒及び金属管をコイル内に挿入し、このコイ
    ルに高周波電流を流すことによって、前記金属棒と金属
    管が誘導加熱され、前記外針とシリンダの接合部を熱溶
    着する請求項2記載の留置針の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記金属棒を挿入した外針とシリンダの
    接合部が、加熱された状態で前記金属管に圧入されつつ
    熱溶着される請求項3記載の留置針の製造方法。
  5. 【請求項5】 外針と、一端側にこの外針の後端側が固
    着される管状のシリンダと、を備え、前記外針の先端が
    血管に刺通されることにより、前記シリンダの他端側開
    口を介して点滴その他の処置を行う留置針の製造装置で
    あって、 前記シリンダの一端側開口に接合される前記外針内に挿
    入される金属棒と、 前記外針とシリンダの接合部が挿入される金属管と、 この金属管が挿入されるコイルと、 このコイルに高周波電流を流す高周波電流発生装置と、
    を備え、 前記高周波電流発生装置から前記コイルに高周波電流が
    流されることにより、前記金属棒及び金属管が誘導加熱
    され、前記外針とシリンダの接合部を熱溶着して固着す
    ることを特徴とする留置針の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記金属管が、前記外針とシリンダの接
    合部が圧入状態で挿入される内径を有するとともに、当
    該金属管の前記シリンダ挿入側端部内周が、当該シリン
    ダ挿入方向に沿って傾斜するテーパ形状をなす請求項5
    記載の留置針の製造装置。
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