JP2000005319A - カテ―テルの製造方法およびカテ―テル - Google Patents

カテ―テルの製造方法およびカテ―テル

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JP2000005319A
JP2000005319A JP11141618A JP14161899A JP2000005319A JP 2000005319 A JP2000005319 A JP 2000005319A JP 11141618 A JP11141618 A JP 11141618A JP 14161899 A JP14161899 A JP 14161899A JP 2000005319 A JP2000005319 A JP 2000005319A
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Tadashi Kozai
正 香西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】先端部材の接着強度が高く、性状、外観が良好
なカテーテルおよびその製造方法を提供すること。 【解決手段】まず、先端へ開放するルーメン2が形成さ
れたカテーテル本体1を芯棒6に挿通し、カテーテル本
体1の先端部を加工して、先端に向って縮径するテーパ
部3を形成する。次に、このテーパ部3にカテーテル本
体1より柔軟な材料で構成された環状の先端部材4を装
着する。このとき、両者を接着剤で仮接着してもよい。
その後、これらを芯棒6ごと金型8内に挿入し、加熱す
ることにより、テーパ部3と先端部材4とを接着(融
着)する。このとき、これらの接着部分の表面性状は、
良好となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体腔に挿入して用
いられるカテーテル、特に心臓またはその周辺組織の造
影用のガイディングカテーテルを製造するのに好適な、
カテーテルの製造方法およびカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、冠動脈狭窄部の拡張(PTC
A)を行う場合には、先ず、ガイディングカテーテルを
先行挿入してその先端を目的部位に位置させ、次いで、
ガイディングカテーテルのルーメン内に狭窄部拡張用の
カテーテルを挿通し、該カテーテルを狭窄部位まで誘導
して狭窄部の拡張を行うものである。
【0003】このような手技に用いられるガイディング
カテーテルは、その先端部分が軟質の材料から構成さ
れ、ガイディングカテーテルの挿入および留置時に、血
管、心臓またはその周辺組織を損傷しないようになって
いる。
【0004】従来、このようなガイディングカテーテル
は、カテーテル本体を軟質塩化ビニル、ナイロン等の材
料で構成し、カテーテル本体の先端部に可塑剤を含浸さ
せて先端部をより軟質化する方法にて製造されていた
が、この方法では、先端部の柔軟性にバラツキが生じ、
また柔軟性の度合を自由に設定することが困難であり、
さらに可塑剤の含浸に伴い製造工程をきわめて複雑化す
るという欠点がある。
【0005】また、他の製造方法として、第6図に示す
方法もある。即ち、カテーテル本体1aのルーメン2a
と、カテーテル本体より柔軟な材料で構成されている環
状の先端部材4aとに、芯棒6を挿通し、これを加熱さ
れた金型8の底部側へ移動、押圧することにより、カテ
ーテル本体1aと先端部材4aとをそれらの端面同士で
融着し、同時に熱成形するものである。
【0006】しかるに、この方法では、カテーテル本体
と先端部材との材質が相違する等の理由から、融着が不
完全となる。即ち、金型の底部側に位置する先端部材が
先に溶融し、カテーテル本体が充分溶融しないうちにこ
れらが接合され、しかも接着面積が狭いため、カテーテ
ル本体と先端部材との接合強度が低くなる。
【0007】また、成形後の先端部材の長さ、外観(表
面性状)等が不均一かつ不良で、歩留りが悪いという欠
点もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、先端部材の
接着強度が高く、性状、外観が良好なカテーテルおよび
その製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(10)の本発明により達成される。
【0010】(1) 先端へ開放するルーメンが形成さ
れたカテーテル本体の先端部を加工して、先端に向って
縮径する縮径部を形成し、次いで、この縮径部に前記カ
テーテル本体より柔軟な材料で構成されている先端部材
を装着し、その後、これらを加熱することにより、接着
するとともに当該接着部分の表面性状が良好となるよう
に成形することを特徴とするカテーテルの製造方法。
【0011】(2) 前記縮径部の形成は、カテーテル
本体の先端部を熱変形させることにより行われる上記
(1)に記載のカテーテルの製造方法。
【0012】(3) 前記先端部材の接着は、融着によ
って行われる上記(1)または(2)に記載のカテーテ
ルの製造方法。
【0013】(4) 前記先端部材の装着に際し、前記
縮径部および先端部材間に接着剤を介在させてこれらを
接着する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のカ
テーテルの製造方法。
【0014】(5) 前記縮径部は、テーパ角度5〜4
5°のテーパ部である上記(1)ないし(4)のいずれ
かに記載のカテーテルの製造方法。
【0015】(6) 前記先端部材の硬さは、ショアA
硬度で95以下である上記(1)ないし(5)のいずれ
かに記載のカテーテルの製造方法。
【0016】(7) 前記先端部材にX線造影剤を配合
してなる上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のカ
テーテルの製造方法。
【0017】(8) 前記加熱時に型を用いて加熱する
ことにより、カテーテルの先端部が前記型の内部形状と
同形状となるように成形する上記(1)ないし(7)の
いずれかに記載のカテーテルの製造方法。
【0018】(9) 先端へ開放するルーメンが形成さ
れたカテーテル本体と、該カテーテル本体に接着され、
前記カテーテル本体より柔軟な材料で構成された先端部
材とを有し、前記カテーテル本体の先端部に先端に向っ
て縮径するテーパ部が形成され、該テーパ部に対し、前
記先端部材がそれらの接着部分の表面性状が良好となる
ように接着され、前記接着部分において、互いに柔軟性
の異なる材料で構成された前記カテーテル本体と前記先
端部材との存在比率がカテーテルの先端方向へ向って変
化することにより、その柔軟性が先端へ向って連続的に
増加するよう構成されていることを特徴とするカテーテ
ル。
【0019】(10) 前記先端部材は、前記テーパ部
への接着の際に、加熱された型により成形されたもので
ある上記(9)に記載のカテーテル。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカテーテルの製造
方法およびカテーテルを、添付図面に示す好適実施例に
ついて詳細に説明する。
【0021】第1図〜第5図は、本発明のカテーテルの
製造方法の工程例を示す縦断面図である。
【0022】 縮径加工工程 まず、先端へ開放するルーメン2が形成されているカテ
ーテル本体1を用意する。
【0023】このカテーテル本体1は、例えばシリコー
ンゴム、塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ナイロン、酢酸ビニル共重合体等のよう
な可撓性を有する材料で構成されており、その硬さは、
通常、ショアA硬度で96程度またはそれ以上である。
【0024】なお、カテーテル本体1には、必要に応
じ、ルーメン2以外の他のルーメン、これらのルーメン
に連通する各種側孔等が形成されていてもよく、また、
膨張、収縮自在なバルーンが装着されこの側孔と連通し
ていてもよい。
【0025】第1図に示すように、カテーテル本体1の
ルーメン2内に、該ルーメン2の開放端より芯棒(挿入
部材)6を密着するように挿入する。
【0026】次いで、これをテーパ加工用金型7内に挿
入し、芯棒6を図中矢印A方向に移動、押圧するととも
に、テーパ加工用金型7を加熱する。これにより、カテ
ーテル本体1の先端部は熱変形し、テーパ状に加工され
る。
【0027】テーパ部3のカテーテル軸方向の長さL
(第2図参照)は、カテーテルの種類、用途等によって
異なるが、例えば、PTCA用のガイディングカテーテ
ルの場合には、L=2〜10mm程度とするのが好まし
い。
【0028】また、テーパ部3の傾斜角度としては、テ
ーパ角度θ(第2図参照)が、5〜45°、より好まし
くは5〜30°程度であることが好ましい。
【0029】テーパ角度θが5°未満となると、後述の
先端部材4を装着、成形後、テーパ部3のカテーテル本
体1の基端側稜部近傍において、柔軟な先端部材4の表
面の表面性が悪化し、そこから剥離し易くなってしま
う。
【0030】また、テーパ角度θが45°を超えると、
接着面積が不充分となってしまい、また、加熱成形の際
の伝熱性は、端面同士で接着するときとほとんどかわら
なくなってしまい、十分な接着強度が得られない。
【0031】さらに、テーパ長Lが小さすぎると、テー
パ角度θが大きすぎるときと同様、接着強度が小さくな
る。
【0032】また、テーパ長Lが大きすぎると、やは
り、先端部材4の接合部端部の表面性が悪化し、剥離が
生じやすくなる。
【0033】このような場合、テーパ部3は、好ましく
は、上記のテーパ角度θを有する円錐台状形状である
が、本発明では、必ずしも断面台形で直線状のテーパ傾
斜面を有する円錐台状のみには限定されず、傾斜面が外
方あるいは内方にわん曲して、先端に向かって曲線状断
面にて縮径するものであってもよい。
【0034】あるいは徐々に縮径する円筒体を同軸配置
して、折線状断面にて段階的に縮径するものであっても
よい。
【0035】このように断面曲線状や断面折線状の傾斜
面にて縮径する縮径部の場合には、縮径部の先端部と基
端部とを結んだ仮想テーパ面のテーパ角度が前記の範囲
となればよい。
【0036】なお、テーパ加工用金型7の加熱は、例え
ば高周波誘電加熱、ヒータによる加熱等により行えばよ
く、また、加熱温度は、150〜250℃程度とするの
が好ましい。
【0037】なお、このようなテーパ加工で代表される
縮径加工は、上記のテーパ加工用金型7等を用いた加熱
成形により行うのが、再現性、生産性の点で好ましい
が、これに限らず、例えば、切削加工、溶剤等により行
ってもよい。
【0038】また、このようなテーパ部3で代表される
縮径部の少なくとも一部は、カテーテル本体1の製造時
に予め同時形成されるものであってもよい。ただし、縮
径部の寸法の均一性を向上し、製品の均質性を高める上
では、別途縮径の形成(または完成)のための加工を行
うことが好ましい。
【0039】本発明では、このような縮径部を設けるの
で、カテーテル本体1と先端部材4との接合ないし接着
面積が増大し、接着強度が向上する。また、加熱成形に
際しても被加熱面積が大きくなり、これによっても接合
強度が向上するとともに、成形後の寸法安定性、表面
性、剥離耐性等が向上する。
【0040】 先端部材装着工程 以上のような縮径部を形成したカテーテル本体1に、先
端部材(ソフトチップ)4を装着する。
【0041】第2図に示すように、好ましくは上記で
形成されたテーパ部3等の縮径部に液状の接着剤5を付
与する。また、このとき予め用意された環状の先端部材
4を芯棒6に挿通しておく。
【0042】次に、第3図に示すように、芯棒6上で先
端部材4を移動して、先端部材4の一部をテーパ部3に
重ね、接着する。
【0043】なお、先端部材4の長さは、カテーテルの
種類、用途等によって異なるが、例えば、PTCA用の
ガイディングカテーテルの場合には、2〜10mm程度と
される。そして、先端部材4の長さの50〜90%程度
が、テーパ部3に重なり、接着されるのが好ましい。
【0044】また、先端部材4は、前記カテーテル本体
1よりも柔軟な材料で構成されており、その具体的な構
成材料としては、軟質塩化ビニル(PVC)、ポリウレ
タン、ポリアミド等が挙げられ、そのなかでも、特に、
ポリウレタン、PVCが好ましい。
【0045】そして、先端部材4の硬さは、ショアA硬
度で95以下、好ましくは70〜95程度、特に好まし
くは80〜90程度であるのがよい。
【0046】ショアA硬度が95を超えると、カテーテ
ルを挿入する体腔等の損傷を防止する効果が少くなるか
らである。ただし、ショアA硬度が70未満の場合で
も、先端部材4の長さをある程度短くすればルーメンの
つぶれによる閉塞を防止することができるため、使用不
可能ではない。
【0047】なお、先端部材4の硬さは、先端部材4の
製造の際に配合される可塑剤(例えば、ジオクチレフタ
レートDOP、パラオキシベンゾイックエチルヘキシル
POBO)の含有量により調整すればよい。
【0048】また、樹脂の種類の選択(柔らかいグレー
ドの樹脂で成形)によるものでもよい。
【0049】このように製造される本発明のカテーテル
10は、外径1.5〜3.0mm、ルーメン2の径1.0
〜2.2mm、先端部4の長さ(先端面から特に基端部3
1までの長さ)1.0〜10.0mm程度のものである。
【0050】本発明のカテーテルは、このような小さな
サイズのものであるので、本発明の効果は特に顕著に実
現する。
【0051】なお、カテーテル10は、体内に留置され
た状態で使用されるので、カテーテル先端部の存在位置
をX線透視下で確認しつつカテーテルの挿入等の操作を
行なう必要性が高い。そこで、カテーテル10にX線造
影性を付与しておくのが好ましい。
【0052】具体的には、カテーテル本体1および/ま
たは先端部材4の構成材料中にX線造影剤を配合してお
くのが好ましい。X線造影剤としては、例えば、硫酸バ
リウム、酸化ビスマス、タングステン、鉛、鉄、銀等が
挙げられる。
【0053】上記では、先端部材4の接着剤5による接
着について説明したが、本発明では、これに代わり、溶
剤による溶着または融着(熱融着、超音波融着等)を行
ってもよい。本明細書では、これらを総称して「接着」
という。
【0054】先端部材4の接着に用いる接着剤5として
は、例えば、ポリウレタン系、アクリル系等のものが挙
げられ、また、溶剤としては、テトラヒドラフラン(T
HF)、シクロヘキサノン等が挙げられる。
【0055】なお、接着剤および溶剤には、加熱により
その溶媒としての成分が揮発しやすいものを用いるのが
好ましい。この場合には、後工程でカテーテル本体1の
先端部を加熱成形した際、接着剤および溶剤中の溶媒成
分が揮発し、残余しないため、人体に対する安全性がよ
り高まる。
【0056】このような接着剤および溶剤の具体例とし
ては、THF、シクロヘキサノン、溶媒がTHF等から
なるウレタン系接着剤等が挙げられる。
【0057】このように、後記の前段階で一旦接着
(仮接着)を行う場合には、縮径部と先端部材の位置決
めがより正確に行われることになり、好ましい結果をう
る。
【0058】また、このような縮径部と先端部材との接
着を行った後、後述の加熱成形を行えば、接着強度が向
上し、寸法安定性が向上し、表面性が良好で、剥離の発
生がないなど外観も良好となる。
【0059】 加熱成形工程 第4図に示すように、テーパ部3に先端部材4が装着
(未接着の場合も含む)された状態のカテーテル本体1
を芯棒6ごと金型8内に挿入し、芯棒6を図中矢印A方
向に移動、押圧するとともに、金型8を加熱する。これ
により、テーパ部3と先端部材4とが熱融着(接着)さ
れ、カテーテルの先端部が金型8の内部形状と同形状に
成形され、かつその表面性状が良好となり、第5図に示
すカテーテル10が完成する。
【0060】ここで、表面性状が良好となるとは、例え
ば、カテーテル本体1と先端部材4の境界部分の外表面
を実質的に段差のない滑らかな面としたり、外表面の表
面粗さをより小さくしたりすることを意味する。
【0061】なお、金型8の加熱は、例えば高周波誘電
加熱、超音波加熱、ヒータによる加熱等により行えばよ
く、また、加熱温度150〜250℃程度、加熱時間3
〜10秒程度とするのが好ましい。
【0062】このような加熱成形(先端加工)を行うに
あたり、カテーテル本体1のテーパ部3に先端部材4が
予め接着されている場合には、先端部材4の接着強度が
高いカテーテルが得られ、また、均一かつ安定的な加熱
成形がなされ、カテーテル先端部の性状、外観も良好と
なり、歩留りが向上する。
【0063】なお、本発明では、上記のテーパ加工の
ような縮径部の形成を行うことにより、次のような利点
がある。
【0064】第1に、テーパ部3に先端部材4を接着す
る場合には、その接着部9の面積が広くなるため、接着
強度の向上に有利であり、しかも加熱成形を行う際の金
型8内への導入、加圧等の作業がし易い。
【0065】第2に、第5図に示すように、接着部9に
おいては、比較的硬質のカテーテル本体1の材料と、比
較的軟質の先端部材4とが存在し、かつカテーテル先端
方向(図中左側)へ向って後者の比率が漸増しているた
め、その先端へ向うに従って、柔軟性が連続的に増加す
るよう構成される。これにより、カテーテルの先端部が
湾曲した場合(またはねじれた場合)に、その曲げ応力
が一点に集中することなく接着部9全体に分散され、湾
曲軌跡が緩やかな連続カーブとなり、カテーテルの急角
度な折れ曲がり(またはねじれ)によるルーメン2の閉
塞または接着部9での剥離や亀裂の発生が防止される。
【0066】このような場合、前記の縮径加工が施さ
れている場合には、縮径部に先端部材4を挿着ないし挿
通し、その後加熱押圧により、接着および先端部加工成
形を行うこともできる。
【0067】このような場合としては、金型8を用いて
各種加熱法により、融着および成形を同時に行う方法が
挙げられる。
【0068】また、遅硬化性、例えば熱硬化性の接着剤
を縮径部および/または先端部材に付与し、その後先端
部材を挿着し、金型8により、加熱により接着剤の固化
ないし硬化と、先端部の成形とを同時に行う方法も使用
可能である。
【0069】ただし、前記、を同時に行うよりも、
の接着後の成形を行うと、特に縮径部の位置決めを
正確に行うことができ、寸法安定性、外観、接着強度等
の点で、より好ましい結果をうる。
【0070】なお、本発明において、カテーテルの用途
や種類は特に限定されず、上記ガイディングカテーテル
の他、血管造影用カテーテル、IVHカテーテル等、先
端部に柔軟性を要するカテーテルであれば、いかなるも
のでもよい。
【0071】
【実施例】(本発明例1)上記〜の工程を経て、第
5図に示す構造のカテーテルを製造した。その仕様は次
の通りである。
【0072】 カテーテル用途:PTCA用ガイディングカテーテル カテーテル本体外径:8Fr(φ2.67mm) ルーメン内径:φ1.9mm カテーテル本体材質:ポリウレタン カテーテル本体硬度:ショアA硬度=98 テーパ部形成方法:高周波誘電加熱による加熱成形 テーパ部長さ:4mm テーパ角度:10° 先端部材形状:円筒状 先端部材長さ:5mm 先端部材材質:ポリウレタン 先端部材硬度:ショアA硬度=80 使用溶剤:THF 加熱成形方法:高周波誘電加熱 加熱成形温度:約200℃ 加熱成形時間:4秒
【0073】(本発明例2)溶剤の代わりに、ポリウレ
タン系接着剤(サイビノールUF60:サイデン化学社
製)を用いて先端部材を接着した以外は、本発明例1と
同様にして、カテーテルを製造した。
【0074】(比較例)テーパ部の形成を行わず、また
予めカテーテル本体と先端部材との接着を行わない以外
は、本発明例1と同様な方法を行い、成形と接着とを同
時に行って、カテーテルを製造した。
【0075】上記本発明例1、2および比較例の各カテ
ーテルについて、第7図に示す実験装置11により、カ
テーテル本体と先端部材との接着強度を調べた。
【0076】その方法は、実験装置11の固定台12に
各カテーテルの先端を下方に向けてセットし、カテーテ
ルの後端に、3mmのストロークで上下方向に往復動する
ハンマー13で100回負荷を与え、その後、カテーテ
ル本体と先端部材との接着部9を観察した。
【0077】この実験の結果、本発明例1および2のカ
テーテルは、接着部9に何らの異常も認められなかった
が、比較例のカテーテルでは、接着部9に剥離が生じて
いた。
【0078】また、上記本発明例1、2および比較例の
各カテーテルに曲げ試験(カテーテル先端部に100回
曲げ延ばしを繰返し与える)を行ったところ、本発明例
1および2のカテーテルは、接着部9に何らの異常もな
く、かつカテーテル先端部の折れ曲がりも生じていなか
ったが、比較例のカテーテルでは、接着部9に剥離が生
じていた。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、カテーテル本体の先端
部に例えばテーパ加工を施す等して縮径部を形成し、こ
の縮径部に先端部材を装着するので、それらの接着面積
が広く、接着強度が向上し、また、カテーテル先端部の
柔軟性が先端へ向って連続的に増加するため、先端部の
湾曲またはねじれに対し、カテーテルの急角度な折れ曲
がりまたはねじれによるルーメンの閉塞または接着部の
剥離等が防止される。
【0080】また、カテーテル先端部の成形を行うにあ
たり、カテーテル本体の先端部に先端部材を予め接着し
た場合には、カテーテル本体と先端部材との接着強度が
より高いカテーテルが得られ、また、均一かつ安定的な
加熱成形がなされ、カテーテル先端部の性状、外観もさ
らに良好となり、歩留りが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカテーテルの製造方法の工程を示す縦
断面図である。
【図2】本発明のカテーテルの製造方法の工程を示す縦
断面図である。
【図3】本発明のカテーテルの製造方法の工程を示す縦
断面図である。
【図4】本発明のカテーテルの製造方法の工程を示す縦
断面図である。
【図5】本発明のカテーテルの製造方法の工程を示す縦
断面図である。
【図6】従来のカテーテルの製造方法を示す縦断面図で
ある。
【図7】カテーテル先端部の接着強度を調べるための実
験装置の構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1、1a カテーテル本体 2、2a ルーメン 3 テーパ部 4、4a 先端部材 5 接着剤 6 芯棒 7 外周表面 8 金型 9 接着部 10 カテーテル 11 実験装置 12 固定台 13 ハンマー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端へ開放するルーメンが形成されたカ
    テーテル本体の先端部を加工して、先端に向って縮径す
    る縮径部を形成し、次いで、この縮径部に前記カテーテ
    ル本体より柔軟な材料で構成されている先端部材を装着
    し、その後、これらを加熱することにより、接着すると
    ともに当該接着部分の表面性状が良好となるように成形
    することを特徴とするカテーテルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記縮径部の形成は、カテーテル本体の
    先端部を熱変形させることにより行われる請求項1に記
    載のカテーテルの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記先端部材の接着は、融着によって行
    われる請求項1または2に記載のカテーテルの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記先端部材の装着に際し、前記縮径部
    および先端部材間に接着剤を介在させてこれらを接着す
    る請求項1ないし3のいずれかに記載のカテーテルの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記縮径部は、テーパ角度5〜45°の
    テーパ部である請求項1ないし4のいずれかに記載のカ
    テーテルの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記先端部材の硬さは、ショアA硬度で
    95以下である請求項1ないし5のいずれかに記載のカ
    テーテルの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記先端部材にX線造影剤を配合してな
    る請求項1ないし6のいずれかに記載のカテーテルの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記加熱時に型を用いて加熱することに
    より、カテーテルの先端部が前記型の内部形状と同形状
    となるように成形する請求項1ないし7のいずれかに記
    載のカテーテルの製造方法。
  9. 【請求項9】 先端へ開放するルーメンが形成されたカ
    テーテル本体と、該カテーテル本体に接着され、前記カ
    テーテル本体より柔軟な材料で構成された先端部材とを
    有し、 前記カテーテル本体の先端部に先端に向って縮径するテ
    ーパ部が形成され、該テーパ部に対し、前記先端部材が
    それらの接着部分の表面性状が良好となるように接着さ
    れ、 前記接着部分において、互いに柔軟性の異なる材料で構
    成された前記カテーテル本体と前記先端部材との存在比
    率がカテーテルの先端方向へ向って変化することによ
    り、その柔軟性が先端へ向って連続的に増加するよう構
    成されていることを特徴とするカテーテル。
  10. 【請求項10】 前記先端部材は、前記テーパ部への接
    着の際に、加熱された型により成形されたものである請
    求項9に記載のカテーテル。
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