JPWO2018169032A1 - カテーテル組立体 - Google Patents

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Abstract

カテーテル組立体(10)は、カテーテル(12)と、カテーテル(12)に挿通された内針(16)とを備える。カテーテル(12)は、カテーテル本体(34)と、カテーテル本体(34)の先端部に設けられ、カテーテル(12)の最先端部を含み、カテーテル本体(34)よりも柔軟な柔軟部(38)とを有する。

Description

本発明は、例えば患者に対して輸液等を行うに際して血管に穿刺し、留置するカテーテル組立体に関する。
従来、患者に対し輸液等を行う際に使用されるカテーテル組立体は公知である。この種のカテーテル組立体は、中空のカテーテルと、カテーテルの基端に固着されたカテーテルハブと、カテーテル内に挿入され先端に鋭利な針先を有する中空の内針と、この内針の基端に固着された針ハブとを備える(例えば、特開2008−43445号公報を参照)。カテーテル組立体を使用する場合、内針及びカテーテルの各先端が生体の皮膚及び血管に穿刺された後、カテーテルが内針に対して進められることで、カテーテルが血管内に所定長さ挿入される。
従来の内針及びカテーテルを備えたカテーテル組立体では、穿刺角度が大きい場合、カテーテル先端が血管後壁(穿刺箇所に対向する血管壁)に引っ掛かることがある。その結果、カテーテルが血管に挿入できなくなったり、カテーテル先端で血管壁を傷つけたりする。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、穿刺角度が大きい場合でも血管へのカテーテル前進時にカテーテル先端が血管後壁に引っ掛かることを抑制することが可能なカテーテル組立体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明のカテーテル組立体は、カテーテルと、前記カテーテルに挿通された内針と、を備え、前記カテーテルは、カテーテル本体と、前記カテーテル本体の先端部に設けられ、前記カテーテルの最先端部を含み、前記カテーテル本体よりも柔軟な柔軟部と、を有することを特徴とする。
上記の構成を備えたカテーテル組立体によれば、カテーテル本体の先端部にはカテーテル本体よりも柔軟な柔軟部が設けられているため、穿刺角度が大きい場合でも、カテーテル先端が血管後壁に引っ掛かることを抑制することが可能となる。これにより、カテーテルが血管に挿入できなくなったり、カテーテル先端で血管壁を傷つけたりすることを防止することができる。
前記カテーテルと前記内針との間には、フラッシュバック確認用の流路が形成され、前記内針には、前記流路と連通し、前記流路に血液を導入するための導入路が設けられ、前記導入路の基端は、前記柔軟部のうち前記カテーテル本体の最先端部よりも先端側に存在する部分の軸方向中央位置よりも基端側に設けられていてもよい。
この構成により、穿刺時に、カテーテルによって導入路が塞がれることが抑制されるため、血液のフラッシュバックを容易に確認することが可能となる。
前記カテーテルと前記内針との間には、フラッシュバック確認用の流路が形成され、前記内針には、前記流路と連通し、前記流路に血液を導入するための導入路が設けられ、前記カテーテルは、内周面の少なくとも一部が前記内針の外周面と密着した密着部を有し、前記導入路の少なくとも基端は、前記密着部よりも基端側に設けられていてもよい。
この構成により、穿刺時に、カテーテルによって導入路が塞がれることが抑制されるため、血液のフラッシュバックを容易に確認することが可能となる。
前記カテーテルは、内周面の少なくとも一部が前記内針の外周面と密着した密着部を有し、前記密着部では、前記柔軟部と前記カテーテル本体の両方が前記内針と密着していてもよい。
この構成により、内針とカテーテルとの適切な嵌合力が得られる。
前記カテーテルは、前記カテーテル本体と前記柔軟部とが径方向に重なった混在領域を有していてもよい。
この構成により、カテーテル本体から柔軟部への剛性変化を緩やかにできるため、カテーテルの血管への挿入時にカテーテル先端が血管後壁に引っ掛かることを一層良好に抑制することができる。
前記柔軟部のうち前記カテーテル本体の最先端部よりも先端側に存在する部分の軸方向長さは、0.3〜5.0mmであってもよい。
この構成により、穿刺時のカテーテル先端(柔軟部)のめくれを抑制することができる。また、カテーテル挿入時の血管後壁での引っ掛かりを一層好適に抑制できる。さらに、血液吸引時のカテーテル先端のつぶれを抑制することができる。
前記カテーテルは、前記カテーテル本体と前記柔軟部とが径方向に重なった混在領域を有し、前記混在領域における前記カテーテル本体と前記柔軟部との界面が、前記カテーテルの軸に対して傾斜するテーパ状に形成されていてもよい。
この構成により、カテーテル本体から柔軟部への剛性変化を一層緩やかにできる。
前記カテーテル本体と前記柔軟部との境界や第1柔軟部と第2柔軟部との境界がコーティングされていてもよい。前記カテーテル全体が、継ぎ目なくコーティングされていてもよい。
この構成により、カテーテルの内周面及び外周面におけるカテーテル本体と柔軟部との段差をなくすことができる。段差をなくすことにより、血栓を防止することができるとともに、穿刺時の刺通抵抗を低減することができる。
前記カテーテル本体のクリープひずみは、前記柔軟部のクリープひずみよりも大きくてもよい。
この構成により、カテーテルの血管内への挿入及び留置後に、カテーテル本体が血管形状になじみやすい。このため、カテーテル留置中に患者に与える違和感を低減することができる。また、カテーテル先端のつぶれを低減することができる。
前記カテーテル本体と前記柔軟部との界面に、前記カテーテル本体及び前記柔軟部とは音響インピーダンスが異なる領域が設けられていてもよい。
この構成により、音響インピーダンスが異なる上記領域は、エコージェニック部として機能するため、超音波透視下におけるカテーテル先端部の視認性を向上させることができる。
前記カテーテル本体と前記柔軟部のうち少なくとも前記柔軟部には、径方向の変形を抑制する変形抑制部材が設けられていてもよい。
この構成により、穿刺時のカテーテル先端(柔軟部)のめくれを抑制することができるとともに、血液吸引時のカテーテル先端のつぶれを抑制することができる。
前記内針にはバックカットが設けられていてもよい。
前記柔軟部の外表面に被覆部を有し、前記被覆部の表面の摩擦係数は、前記柔軟部の表面の摩擦係数よりも小さくてもよい。
前記柔軟部の外表面及び前記カテーテル本体の外表面に被覆部を有し、前記カテーテル本体の表面の摩擦係数は、前記柔軟部の表面の摩擦係数よりも小さく、前記被覆部の表面の摩擦係数は、前記カテーテル本体の表面の摩擦係数よりも小さくてもよい。
前記柔軟部の少なくとも一部は、前記内針に密着していてもよい。
本発明のカテーテル組立体によれば、穿刺角度が大きい場合でも血管へのカテーテル前進時にカテーテル先端が血管後壁に引っ掛かることを抑制することが可能である。
前記柔軟部は、先端方向に向かって外径が減少するように前記カテーテルの軸に対して傾斜した柔軟テーパ部を有し、前記柔軟テーパ部は、前記最先端部を含む第1柔軟テーパ部と、前記第1柔軟テーパ部の基端側に隣接して設けられた第2柔軟テーパ部とを有し、前記第1柔軟テーパ部は、前記軸に対する外周面における傾斜角度が、前記第2柔軟テーパ部よりも大きくてもよい。
この構成によれば、第1柔軟テーパ部は比較的厚いため、穿刺時のカテーテル先端のめくれを抑制することができる。第2柔軟テーパ部は傾斜角度が比較的小さいため、刺通抵抗を小さくすることができる。
前記カテーテル本体は、先端方向に向かって外径が減少するように前記カテーテルの軸に対して傾斜するとともに前記柔軟テーパ部の径方向内側に配置された本体テーパ部を有し、前記本体テーパ部は、第1本体テーパ部と、前記第1本体テーパ部の基端側に隣接して設けられた第2本体テーパ部とを有し、前記第1本体テーパ部は、前記軸に対する外周面における傾斜角度が、前記第2本体テーパ部よりも大きくてもよい。
この構成によれば、第1本体テーパ部の傾斜角度が比較的大きいため、血液吸引時に柔軟部を内側から支えて柔軟部の潰れを抑制することができる。第2本体テーパ部の傾斜角度が比較的小さいため、柔軟部の物性からカテーテル本体部の物性へとなだらかな移行が可能となり、カテーテルのキンクを抑制することができる。
前記第1本体テーパ部の前記傾斜角度は、前記第1柔軟テーパ部の前記傾斜角度よりも小さくてもよい。
前記柔軟テーパ部の内周面と前記第1本体テーパ部の内周面とが前記内針の外周面に密着していてもよい。
この構成により、内針とカテーテルとの適切な嵌合力が得られる。
前記カテーテルと前記内針との間には、フラッシュバック確認用の流路が形成され、前記内針には、前記流路と連通し、前記流路に血液を導入するための側孔が設けられ、前記側孔は、前記本体テーパ部の最先端部よりも基端側に設けられていてもよい。
この構成により、側孔は、比較的硬いカテーテル本体に対向する位置に設けられる。従って、穿刺時に、カテーテルによって側孔が塞がれることが抑制されるため、血液のフラッシュバックを容易に確認することが可能となる。
前記カテーテルの先端部は、前記内針の外周面と密着する密着部を有し、前記内針の外周面には、凹凸形状を有する超音波反射促進部が設けられ、前記超音波反射促進部の先端部は、前記密着部の基端部よりも基端側に設けられていてもよい。
この構成によれば、密着部と超音波反射促進部とが重ならないことにより、超音波反射促進部の凹凸形状が内針の抜去時の抵抗に関与せず、抜去操作が安定する。
前記柔軟部は、前記カテーテル本体よりも視認しやすい色を有し、前記カテーテル本体は、前記カテーテル本体の内部を視認可能な透明性を有していてもよい。
カテーテル本体については透明性を持たせることでフラッシュバッグ視認性を確保しつつ、柔軟部について着色されていることで目立ちやすいため、目標の血管に対する穿刺を行いやすい。また、カテーテルの先端部に柔軟部が設けられていることが分かりやすいため、血管傷つけ防止機能が高いことをユーザにアピールすることができる。
前記柔軟部は、前記カテーテル本体よりもX線造影性が高くてもよい。
前記柔軟部を、前記カテーテル本体よりも線造影性を高くすることでフラッシュバック視認性を確保しつつ、カテーテル破断時のX線による造影性を高めることができる。
穿刺時に前記カテーテルを支持可能であり、内針及び前記カテーテルの撓みを抑制する撓み抑制機構を備え、前記カテーテル組立体の初期状態で、前記撓み抑制機構は、前記柔軟部よりも基端側に配置されていてもよい。
この構成により、内針に対してカテーテルを前進させる際に撓み抑制機構が柔軟部を傷付けることを防止することができる。
本発明の実施形態に係るカテーテル組立体の斜視図である。 図2Aは、カテーテル組立体の先端部の断面図である。図2Bは、内針の先端部形状の説明図である。 カテーテル組立体の他の構成の先端部の断面図である。 カテーテル組立体のさらに他の構成の先端部の断面図である。 カテーテル組立体の作用説明図である。 図6Aは、別の界面形状を有するカテーテルの断面図であり、図6Bは、さらに別の界面形状を有するカテーテルの断面図であり、図6Cは、さらに別の界面形状を有するカテーテルの断面図であり、図6Dは、さらに別の界面形状を有するカテーテルの断面図である。 図7Aは、変形抑制部材を有するカテーテルの断面図であり、図7Bは、別の変形抑制部材を有するカテーテルの断面図である。 変形抑制部材の形態バリエーションの説明図である。 図9Aは、カテーテルの製造方法の第1説明図であり、図9Bは、カテーテルの製造方法の第2説明図であり、図9Cは、カテーテルの製造方法の第3説明図である。 図10Aは、カテーテルの製造方法の第4説明図であり、図10Bは、カテーテルの製造方法の第5説明図であり、図10Cは、カテーテルの製造方法の第6説明図である。 図11Aは、カテーテルの製造方法の第7説明図であり、図11Bは、カテーテルの製造方法の第8説明図である。 図12Aは、変形抑制部材を有する第2チューブ部材の製造方法の説明図であり、図12Bは、変形抑制部材を有する別の第2チューブ部材の製造方法の説明図であり、図12Cは、変形抑制部材を有するさらに別の第2チューブ部材の製造方法の説明図であり、図12Dは、変形抑制部材を有するさらに別の第2チューブ部材の製造方法の説明図である。 エコージェニック部を有するカテーテルの断面図である。 図14Aは、硬度が異なる複数の領域を有する柔軟部を備えたカテーテルの断面図であり、図14Bは、硬度が異なる複数の領域を有する別の柔軟部を備えたカテーテルの断面図である。 本発明の他の実施形態に係るカテーテル組立体の先端部の断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るカテーテル組立体の先端部の断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るカテーテル組立体の先端部の断面図である。 図17に示すカテーテル組立体に関連した試験結果を示す表である。 本発明のさらに他の実施形態に係るカテーテル組立体の全体概略図である。
以下、本発明に係るカテーテル組立体について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1に初期状態を示すカテーテル組立体10は、患者(生体)に輸液や輸血等を行う場合に適用され、患者の体内に穿刺及び留置されて薬液等の導入部を構築する。カテーテル組立体10は、末梢静脈カテーテルよりも長さが長いカテーテル(例えば、中心静脈カテーテル、PICC、ミッドラインカテーテル等)として構成され得る。なお、カテーテル組立体10は、末梢静脈カテーテルとして構成されてもよい。また、カテーテル組立体10は、静脈用カテーテルに限らず、末梢動脈カテーテル等の動脈用カテーテルとして構成されてもよい。
カテーテル組立体10は、図1に示すように、カテーテル12と、カテーテル12を固定保持するカテーテルハブ14と、カテーテル12内に抜去可能に挿入される中空の内針16と、内針16を固定保持する針ハブ18と、カテーテルハブ14に装着されるカテーテル操作部材20とを備える。内針16は、中実針であってもよい。
カテーテル組立体10は、使用前の初期状態で、カテーテル12及び内針16を順に重ねた多重管構造(多重管部)を形成している。
カテーテル12は、可撓性を有し、内部に内腔13が貫通形成されている。内腔13は、内針16を収容可能且つ薬液や血液等を流動可能な直径に形成される。穿刺抵抗を減らすためにカテーテル12の先端は縮径しており、カテーテル組立体10の初期状態では、当該縮径部分でカテーテル12の内面と内針16の外面とが密着している。カテーテル12の長さは、特に限定されず用途や諸条件等に応じて適宜設計可能であり、例えば、14〜500mm程度に設定され、あるいは30〜400mm程度に設定され、あるいは76〜200mm程度に設定される。
カテーテル12の基端部は、カテーテルハブ14内の先端部に固定されている。カテーテル12とカテーテルハブ14により、カテーテル部材17が構成されている。
カテーテルハブ14は、カテーテル12が血管内に挿入された状態で患者の皮膚上に露出され、テープ等により貼り付けられてカテーテル12とともに留置される。カテーテルハブ14は、先端方向に先細りの筒状に形成される。
カテーテルハブ14の構成材料は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂を適用するとよい。
カテーテルハブ14の内部には、カテーテル12の内腔13に連通して輸液剤を流通可能な中空部15が設けられている。この中空部15には、内針16の穿刺時に血液の逆流を防ぐとともに、輸液チューブのコネクタの挿入に伴い輸液を可能とする、図示しない止血弁やプラグ等が収容されてもよい。
内針16は、生体の皮膚を穿刺可能な剛性を有する中空管に構成され、カテーテル12の内腔13及びカテーテルハブ14の中空部15に貫通配置される。内針16は、カテーテル12よりも長い全長に形成され、その先端には鋭利な針先16aが設けられる。内針16の内部には、内針16の軸方向に貫通するルーメンが設けられ、このルーメンは、内針16の先端開口に連通する。
内針16の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム又はアルミニウム合金、チタン又はチタン合金のような金属材料、硬質樹脂、セラミックス等が挙げられる。
針ハブ18は、内針16の基端部に固定された針保持部材22と、針保持部材22が固定されるとともに内針16及びカテーテル12に沿って延在するハウジング24とを有する。カテーテル組立体10は、初期状態で、多重管部の一部、カテーテルハブ14及びカテーテル操作部材20をハウジング24内に収容している。針保持部材22及びハウジング24を構成する樹脂材料は、特に限定されるものではないが、例えば、カテーテルハブ14で挙げた材料を適宜選択し得る。なお、針保持部材22及びハウジング24は一体成形されていてもよい。
針ハブ18は、針保持部材22において内針16を保持しているため、カテーテル12に対して針ハブ18を基端方向に移動させると、針ハブ18の移動に伴って内針16もカテーテル12に対して基端方向に移動させられる。
カテーテル操作部材20は、カテーテルハブ14に装着されている。このため、カテーテル操作部材20を針ハブ18に対して相対的に前進させると、カテーテル部材17が内針16に対して相対的に前進する。カテーテル操作部材20は、カテーテルハブ14に着脱自在に装着されるハブ装着部20aと、ハブ装着部20aからカテーテル12に沿って先端方向に延在する操作板部20bとを有する。なお、カテーテル組立体10において、カテーテル操作部材20は設けられていなくてもよい。
カテーテル組立体10は、カテーテル操作部材20に保持されたカテーテル12の下側を支えるため、ハウジング24の先端側に支持部材26を設けている。支持部材26は、ハウジング24の先端部に設けられた配置用凹部24aに回転自在に取り付けられている。カテーテル操作部材20の先端部と支持部材26とにより、撓み抑制機構27が構成されている。
内針16及びカテーテル12の皮膚への穿刺時、カテーテル操作部材20の先端部がカテーテル12を上方から支持するとともに支持部材26がカテーテル12を下方から支持するため、カテーテル12及び内針16の撓みが抑制される。カテーテル操作部材20がハウジング24から抜け出す際には、ハブ装着部20aに押されることで支持部材26はハウジング24の外側に向かって回転させられるため、カテーテルハブ14はハウジング24から先端方向に離脱することができる。なお、支持部材26は設けられていなくてもよい。
図2Aに示すように、カテーテル12は、内周面の少なくとも一部に、内針16の外周面と密着した密着部30を有する。密着部30は、カテーテル12の先端部の内周面に設けられている。カテーテル12と内針16との間であって、密着部30よりも基端側には、フラッシュバック確認用の流路(以下、「フラッシュバック流路32」という)が形成されている。フラッシュバック流路32は、カテーテル12の基端開口まで延在している。
カテーテル12は、当該カテーテル12の主要部を構成するカテーテル本体34と、カテーテル本体34の先端部に設けられた柔軟部38とを有する。このため、カテーテル12の先端側では、最先端部に向かってより柔軟になっている。柔軟部38は、ハウジング24(図1)から露出している。
カテーテル本体34は、カテーテル12の全長の大部分を占めている。このため、カテーテル本体34の最先端部は、カテーテル12の最先端近傍に位置する。カテーテル12及び柔軟部38は、可撓性を有する樹脂材料により構成されている。カテーテル本体34のクリープひずみは、柔軟部38のクリープひずみよりも大きい。
カテーテル本体34は、軸方向に沿って外径が一定のストレート部34aと、ストレート部34aから先端方向に延出するとともに先端方向に向かって外径が減少するテーパ部34bと、テーパ部34bから先端方向に延出するとともにカテーテル本体34の最先端部までを構成する先端構成部34cとを有する。先端構成部34cの内周面は、内針16の外周面と全周に亘って液密に密着(嵌合)している。
フラッシュバック流路32は、カテーテル本体34(具体的には、ストレート部34a及びテーパ部34b)の内周面と、内針16の外周面との間に形成されている。フラッシュバックを確認できるように、カテーテル本体34及び柔軟部38のうち少なくともカテーテル本体34は透明性を有する。
カテーテル12は、カテーテル本体34の箇所で、支持部材26(図1)によって支持されている(カテーテル本体34が支持部材26によって支持されている)。これにより、確実にカテーテル12を支持することができるとともに、カテーテル12を前進させる際の摺動抵抗を低くすることができる。しかも、支持部材26(図1)によって支持される部分が、カテーテル本体34と柔軟部38との界面42よりも基端側に位置するため、支持部材26に対してカテーテル12が摺動することによる界面42の剥がれを防止することができる。
カテーテル本体34は、柔軟部38と比較して膨潤しにくいことが好ましい。これにより、カテーテル組立体10の製造工程における水蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)やエチレンオキサイドガス滅菌時に、内針16の最先端位置とカテーテル12の最先端位置との軸方向距離を所望の大きさに設定することができ、製品毎のバラツキを少なくすることができる。
カテーテル本体34の構成材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂又はこれらの混合物、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルナイロン樹脂、オレフィン系樹脂とエチレン・酢酸ビニル共重合体との混合物等が挙げられる。カテーテル本体34の硬度(ショアA)は、例えば、70D未満である。
柔軟部38は、カテーテル12の最先端部を含む。柔軟部38は、カテーテル本体34よりも柔軟である。すなわち、カテーテル本体34の弾性率k1と、柔軟部38の弾性率k2とは、k1>k2の関係を有する。
柔軟部38は、軸方向に沿って外径が一定のストレート部38aと、ストレート部38aから先端方向に延出するとともに先端方向に向かって外径が減少するテーパ部38bとを有する。柔軟部38の内周面は、内針16の外周面と全周に亘って液密に密着(嵌合)している。
カテーテル本体34及び柔軟部38のうち少なくとも柔軟部38はX線造影性を有していることが好ましい。これにより、例えば、血管内でカテーテル12が離断した際に、離断して血管内に残されたカテーテル12の場所をX線により容易に確認することができる。柔軟部38が造影性を有する場合の造影層は、例えば、ストライプ状、径方向の中間層、全体のいずれかの形態で設けられるとよい。
柔軟部38の構成材料としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等が挙げられる。
カテーテル12では、カテーテル本体34及び柔軟部38のうちカテーテル本体34のみが存在するカテーテル本体単体領域40Aと、カテーテル本体34及び柔軟部38のうち柔軟部38のみが存在する柔軟部単体領域40Bと、カテーテル本体34及び柔軟部38が存在する混在領域40Cとが、軸方向に配置されている。図2Aに示すカテーテル12では、カテーテル本体34と柔軟部38との界面42は、カテーテル12の軸に対して略一定角度で傾斜するテーパ状に形成されている。
カテーテル本体単体領域40Aは、カテーテル本体34のうち柔軟部38の最基端部よりも基端側に存在する部分である。
柔軟部単体領域40Bは、柔軟部38のうちカテーテル本体34の最先端部よりも先端側に存在する部分である。柔軟部単体領域40Bの軸方向長さL1は、例えば、0.3〜5.0mmに設定され、好ましくは0.4〜2.0mmに設定され、より好ましくは0.5〜0.9mmに設定される。柔軟部38(柔軟部単体領域40B)の硬さは、23℃で、例えば、98D〜62Dで、好ましくは46D〜59Dである。図示例の柔軟部38は、カテーテル本体34に接合されている。柔軟部単体領域40Bの軸方向長さ及び硬度が上記の範囲に設定されることにより、穿刺時のカテーテル12の先端(柔軟部38)のめくれを抑制することができる。また、カテーテル12の挿入時の血管後壁での引っ掛かりを好適に抑制できる。さらに、血液吸引時のカテーテル12の先端のつぶれを抑制することができる。
混在領域40Cは、カテーテル本体34及び柔軟部38が径方向に積層されている部分である。混在領域40Cの軸方向長さL2は、例えば、1〜5mmに設定され、好ましくは2〜3mmに設定される。
図2Aに示すカテーテル12では、カテーテル本体34と柔軟部38との界面42は、先端方向に向かってカテーテル12の軸(中心)に近づくように傾斜している。このため、混在領域40Cでは、カテーテル本体34の外側に柔軟部38が存在している。
カテーテル組立体10には、カテーテル12からの内針16の抜去時に針先16aを覆う針保護部材が設けられてもよい。この場合、針保護部材が内針16から先端方向に抜けることを防止するための突起(図示せず)が内針16の外周面に設けられ、当該突起は柔軟部単体領域40Bよりも基端側に設けられるとよい。これにより、カテーテル12を前進させる際にカテーテル本体34と柔軟部38との界面42が突起に引っ掛かることがなく、当該突起による界面42の剥がれを防止することができる。
カテーテル本体34の内周面及び外周面において、カテーテル本体34と柔軟部38との境界部での段差をなくす(又は極小化する)ために、カテーテル12は、カテーテル12全体が、単一のコーティング材で継ぎ目なくコーティングされているとよい。
界面42を有する上記構成に代えて、カテーテル12は、異なる硬度の材料の配合量を軸方向に変化させることで、先端方向に向かって軟らかくなるように形成されてもよい。この場合、異なる材料の押し出し速度を変化させながら押出成型してもよい。あるいは、カテーテルの先端部の可塑剤の含有量を増やしてもよい。この場合、カテーテルの先端部に可塑剤を塗布してもよい。
内針16において、刃面16bとは反対側には、針先16aに連なるとともに内針16の軸に対して刃面16bとは逆方向に傾斜するバックカット部16cが設けられている。内針16に対してカテーテル12を一旦前進させた後にカテーテル12を後退させる際に針先16aによるカテーテル12の内面の突刺しを抑制するために、針先16aから基端方向に0.05mmの位置での、針先16aからバックカット部16cの径方向長さLbは、例えば0.01〜0.05mmに設定され、より好ましくは0.02〜0.04mmに設定される。同様の効果を得るためには、針先16aが径方向内側にずれていれば良く、バックカットの代わりに針先16aを湾曲させてもよい。
図2Bに示すように、内針16の先端部を真横から投影したときの投影像の輪郭形状を形成する投影線Pのうち、内針16の先端部において刃面16bと反対側に形成され且つ針先16aと連なる部分(本実施形態ではバックカット部16c)に対応する投影線Paの少なくとも一部が、針先16aを通り内針16の長手方向に垂直な直線Lpと10°をなす直線C1と、直線Lpと70°をなす直線C2との間を通るとよい。より好ましくは、投影線Paの少なくとも一部が、直線Lpと30°をなす直線C3と、直線Lpと60°をなす直線C4との間を通る。図2Bでは、投影線Paは直線であり、その全体が、直線C1と直線C2との間を通っている。
この構成により、針先16aによるカテーテル12の内面の突刺しの防止と、皮膚に対する刺通性との両立が図られる。直線C1よりも直線Lp側の領域に投影線Paの少なくとも一部が存在する場合、上記突刺しは起きにくいが、刺通抵抗が大きくなる。直線C4よりも直線Lpとの角度が大きい領域に投影線Paの少なくとも一部が存在する場合、刺通抵抗は低いが、上記突刺しが起きやすい。
バックカット部16cは、投影線Pa1のように、直線Lp側に向かって膨出する湾曲形状に形成されてもよい。投影線Pa1の少なくとも一部は、好ましくは、直線C1と直線C2との間を通り、より好ましくは、直線C3と直線C4との間を通る。バックカット部16cは、投影線Pa2のように、S字状に湾曲する形状に形成されてもよい。投影線Pa2の少なくとも一部は、好ましくは、直線C1と直線C2との間を通り、より好ましくは、直線C3と直線C4との間を通る。
内針16には、フラッシュバック流路32と連通するとともに当該フラッシュバック流路32に血液を導入するための導入路44が設けられている。図2Aに示す導入路44は、内針16の壁部を径方向に貫通する側孔44Aである。図3のように、導入路44は、内針16の外周面において軸方向に延在した溝部44Bであってもよい。
図2A及び図3に示すカテーテル組立体10の初期状態で、導入路44の基端44aは、柔軟部単体領域40Bの軸方向中央位置Pcよりも基端側に設けられている。より具体的には、導入路44の少なくとも基端44aは、カテーテル本体単体領域40Aの最先端部よりも基端側に設けられている。図2Aに示す側孔44Aは、その全体が、カテーテル本体単体領域40Aの最先端部よりも基端側に設けられている。なお、側孔44Aの一部は、カテーテル本体単体領域40Aの最先端部よりも先端側に存在していてもよい。
図2Aでは、側孔44Aは、その全体が、混在領域40Cよりも基端側に設けられている。側孔44Aの一部は、混在領域40Cの基端よりも先端側に存在していてもよい。
密着部30との関係における導入路44の位置については、図2A及び図3に示すカテーテル組立体10の初期状態で、導入路44(側孔44A、溝部44B)の少なくとも基端44aは、密着部30よりも基端側に設けられている。図2Aに示す側孔44Aは、その全体が、密着部30よりも基端側に設けられている。
図4のように、カテーテル本体34及び柔軟部38のうち柔軟部38の内周面のみが内針16の外周面と密着していてもよい(カテーテル本体34は内針16の外周面と密着していなくてもよい)。また、この場合、図4のように、側孔44Aは、その全体が、カテーテル本体単体領域40Aの最先端部(界面42の最先端部)よりも先端側に設けられていてもよい。すなわち、側孔44Aは、柔軟部38の内側に設けられていてもよい。側孔44Aは、その基端がカテーテル本体単体領域40Aの最先端部よりも基端側に位置し、その先端がカテーテル本体単体領域40Aの最先端部と同じ軸方向位置又は当該最先端部よりも先端側に位置していてもよい。
次に、上記のように構成されたカテーテル組立体10の作用について説明する。
図1に示すカテーテル組立体10の使用においては、カテーテル組立体10を患者の皮膚に穿刺する穿刺操作が行われる。穿刺操作において、ユーザ(医師、看護師等)は、ハウジング24を把持しつつ、カテーテル組立体10の先端部を患者に押し当てるようにして、穿刺目標の血管に向かって皮膚に穿刺する。これにより、内針16及びカテーテル12の各先端部が皮膚に穿刺される。
次に、ユーザは、針ハブ18(ハウジング24)の位置を固定しつつ、カテーテル操作部材20を先端方向に操作してカテーテル部材17(カテーテル12及びカテーテルハブ14)を前進させる。これによりカテーテル12を血管内の目標位置まで挿入する。
次に、ユーザは、カテーテル操作部材20及びカテーテル部材17の位置を保持しつつ、ハウジング24を基端方向に引っ張る。これにより、カテーテル部材17及びカテーテル操作部材20がハウジング24から完全に出るとともに、内針16がカテーテル12から基端方向に抜去される。
次に、カテーテル操作部材20は、カテーテルハブ14から取り外される。これにより、カテーテル部材17は患者に留置される。なお、ユーザの好みによっては、カテーテル操作部材20をカテーテルハブ14に取り付けたままにしてもよい。
次に、内針16が抜き取られた状態のカテーテル部材17の基端側(カテーテルハブ14の基端部)に、図示しない輸液チューブのコネクタを接続し、輸液チューブから患者への輸液剤(薬液)の投与を実施する。
この場合、本実施形態に係るカテーテル組立体10は、以下の効果を奏する。
カテーテル組立体10によれば、図2Aに示したように、カテーテル本体34の先端部にはカテーテル本体34よりも柔軟な柔軟部38が設けられている。このため、図5のように、穿刺角度が大きい場合でも、カテーテル組立体10の先端部を皮膚Sに穿刺した後にカテーテル12を血管50内に挿入するためにカテーテル12を前進させる際に、カテーテル12の先端が、血管50のうち穿刺箇所とは反対側の血管壁である血管後壁50aに引っ掛かることを抑制することが可能となる。
すなわち、図5のようにカテーテル12を前進させる際、柔軟部38は、血管後壁50aに接触するとともに、血管後壁50aに押されて容易に変形するため、カテーテル12の先端が血管後壁50aに引っ掛かることを抑制することができる。これにより、カテーテル12が血管50に挿入できなくなったり、カテーテル12の先端で血管後壁50aを傷つけたりすることを防止することができる。
図2Aに示したように、カテーテル12と内針16との間には、フラッシュバック流路32が形成され、内針16には、フラッシュバック流路32と連通し、フラッシュバック流路32に血液を導入するための導入路44が設けられている。導入路44の基端44aは、柔軟部38のうちカテーテル本体34の最先端部よりも先端側に存在する部分の軸方向中央位置Pcよりも基端側に設けられている。また、カテーテル12は、内周面の少なくとも一部が内針16の外周面と密着した密着部30を有し、導入路44の少なくとも基端は、密着部30よりも基端側に設けられている。
上記構成により、穿刺時に、柔軟部38が変形して導入路44が塞がれることが抑制されるため、血液のフラッシュバックを容易に確認することが可能となる。
密着部30では、柔軟部38とカテーテル本体34の両方が内針16と密着している。この構成により、内針16とカテーテル12との適切な嵌合力が得られる。適切な嵌合力により、皮膚に穿刺する際に柔軟部38のめくれが抑制されるとともにカテーテル12より内針16が容易に抜去できる。
カテーテル12は、カテーテル本体34と柔軟部38とが径方向に重なった混在領域40Cを有する。この構成により、カテーテル本体34から柔軟部38への剛性変化を緩やかにできるため、カテーテル12の血管50への挿入時にカテーテル12の先端が血管後壁50aに引っ掛かることを一層良好に抑制することができる。
柔軟部単体領域40B(柔軟部38のうちカテーテル本体34の最先端部よりも先端側に存在する部分)の軸方向長さは、0.3〜5.0mmである。この構成により、穿刺時のカテーテル12の先端(柔軟部38)のめくれを抑制することができる。また、カテーテル12の挿入時の血管後壁50aでの引っ掛かりを一層好適に抑制できる。さらに、血液吸引時のカテーテル12の先端のつぶれを抑制することができる。
混在領域40Cにおけるカテーテル本体34と柔軟部38との界面42が、カテーテル12の軸に対して傾斜するテーパ状に形成されている。この構成により、カテーテル本体34から柔軟部38への剛性変化を一層緩やかにできる。
カテーテル12全体が、継ぎ目なくコーティングされている。この構成により、カテーテル12の内周面及び外周面におけるカテーテル本体34と柔軟部38との段差をなくすことができる。段差をなくすことにより、血栓を防止することができるとともに、穿刺時の刺通抵抗を低減することができる。
カテーテル本体34のクリープひずみは、柔軟部38のクリープひずみよりも大きい。この構成により、カテーテル12の血管50内への挿入及び留置後に、カテーテル本体34が血管形状になじみやすい。このため、カテーテル12の留置中に患者に与える違和感を低減することができる。また、柔軟部38はカテーテル本体34よりもクリープひずみが小さいため、変形しても元の形に戻りやすい。そのため、血液吸引によるカテーテル12の先端のつぶれを低減することができる。
図6Aのように、カテーテル本体34と柔軟部38との界面42は、先端方向に向かってカテーテル12の軸から遠ざかるように略一定角度で傾斜していてもよい。この構成によっても、先端方向に向かってカテーテル12の軸に近づくように略一定角度で傾斜する場合(図2A)と同様に、カテーテル本体34から柔軟部38への剛性変化を緩やかにできる。
図6Bのように、界面42は、軸方向に並んだ複数の領域を有し、複数の領域において互いに隣接する領域は、カテーテル12の軸に対する角度が異なっていてもよい。この構成により、カテーテル本体34と柔軟部38とが径方向に重なる混在領域40Cでの剛性の調整が容易になるため、カテーテル本体34から柔軟部38への剛性変化を容易に調整することができる。
図6Bでは、界面42は、先端方向に向かってカテーテル12の軸に近づくように傾斜している。具体的に、界面42は、第1領域42aと、第1領域42aの先端側に隣接するとともに第1領域42aに対して傾斜した第2領域42bと、第2領域42bの先端側に隣接するとともに第2領域42bに対して傾斜した第3領域42cとを有する。カテーテル12の軸に対する第2領域42bの角度は、カテーテル12の軸に対する第1領域42a及び第3領域42cの角度よりも小さい。カテーテル12の軸に対する第1領域42a及び第3領域42cの角度は、互いに同じでもよく、異なっていてもよい。
図6Cのように、界面42は、先端方向に向かってカテーテル12の軸から遠ざかるように傾斜するとともに、軸方向に並んだ複数の領域を有していてもよい。この構成によっても、図6Bの構成と同様に、カテーテル本体34と柔軟部38とが径方向に重なる混在領域40Cでの剛性の調整が容易になるため、カテーテル本体34から柔軟部38への剛性変化を容易に調整することができる。
図6Cでは、界面42は、第1領域42dと、第1領域42dの先端側に隣接するとともに第1領域42dに対して傾斜した第2領域42eと、第2領域42eの先端側に隣接するとともに第2領域42eに対して傾斜した第3領域42fとを有する。カテーテル12の軸に対する第2領域42eの角度は、カテーテル12の軸に対する第1領域42d及び第3領域42fの角度よりも小さい。カテーテル12の軸に対する第1領域42d及び第3領域42fの角度は、互いに同じでもよく、異なっていてもよい。
図6Dのように、カテーテル本体34と柔軟部38との界面42は、カテーテル12の軸に対して垂直であってもよい。
カテーテル組立体10では、図7Aに示すカテーテル12a又は図7Bに示すカテーテル12bが採用されてもよい。図7A及び図7Bに示すカテーテル12a、12bでは、カテーテル本体34と柔軟部38のうち少なくとも柔軟部38には、径方向の変形を抑制する変形抑制部材54、58が設けられている。この構成により、穿刺時のカテーテル12a、12bの先端(柔軟部38)のめくれを抑制することができるとともに、血液吸引時のカテーテル12a、12bの先端のつぶれを抑制することができる。変形抑制部材54、58は、周方向に少なくとも一周する形状を有する。この構成により、径方向の変形を一層効果的に抑制することができる。
図7Aに示すカテーテル12aでは、複数の変形抑制部材54が設けられている。具体的に、変形抑制部材54は、混在領域40Cにおけるカテーテル本体34の内周面、外周面、内部及び先端、並びに柔軟部38の内周面及び外周面に設けられているが、これらの部位のいずれか1箇所又は複数個所に設けられてもよい。柔軟部38に設けられる変形抑制部材54は、カテーテル本体34よりも硬質な部材(弾性率がより高い部材)であるとよい。なお、柔軟部38に設けられる変形抑制部材54は、カテーテル本体34と同程度の硬さ、あるいはカテーテル本体34よりも柔軟な部材であってもよい。
柔軟部38に設けられる変形抑制部材54は、カテーテル本体34よりもクリープひずみが小さい部材であるとよい。なお、柔軟部38に設けられる変形抑制部材54は、柔軟部38よりもクリープひずみが小さい部材であるとよい。クリープひずみの小さい変形抑制部材54が設けられていることで、過度な速度で血液吸引してカテーテル12aの先端がつぶれたとしても、吸引を止めるとカテーテル12aの先が元の形状に回復しやすい。
図7Bに示すカテーテル12bでは、柔軟部単体領域40Bから混在領域40Cに亘って連続して延在する変形抑制部材58がカテーテル12bと同心状に設けられている。具体的に、変形抑制部材58は、柔軟部38の内部に設けられている。変形抑制部材58は、柔軟部38の外周面に設けられてもよい。変形抑制部材58は、カテーテル本体34よりも硬質な部材(弾性率がより高い部材)であるとよい。なお、変形抑制部材58は、カテーテル本体34と同程度の硬さ、あるいはカテーテル本体34よりも柔軟な部材であってもよい。
変形抑制部材54(又は変形抑制部材58)は、図8に示すように様々な形態を採り得る。セルA〜セルGの変形抑制部材54a〜54gは、チューブ状(リング状)の形態を有する。具体的に、セルAの変形抑制部材54aは、軸方向に外径一定のストレート形状を有する。セルBの変形抑制部材54bは、軸方向に外径が変化するテーパ形状を有する。セルCの変形抑制部材54cは、軸方向に外径一定のストレート形状を有するとともに、径方向に貫通する多数の貫通孔59を有する。
セルDの変形抑制部材54dは、外周面(又は内周面)に多数の凹部60を有する。セルEの変形抑制部材54eは、外周面(又は内周面)にリング状の溝62を有する。セルFの変形抑制部材54fは、周壁内部に空洞64を有する。セルGの変形抑制部材54gは、多孔質体(例えば焼結体)によって構成されている。
セルH〜セルJの変形抑制部材54h〜54jは、コイル状の形態を有する。具体的に、セルHの変形抑制部材54hは、軸方向に外径一定のストレート形状を有する。セルIの変形抑制部材54iは、軸方向に外径が変化するテーパ形状を有する。セルJの変形抑制部材54jは、多重螺旋に構成されている。
セルO及びセルPの変形抑制部材54o、54pは、筒網状の形態を有する。具体的に、セルOの変形抑制部材54oは、軸方向に外径一定のストレート形状を有する。セルPの変形抑制部材54pは、軸方向に外径が変化するテーパ形状を有する。
セルH〜セルJ、セルO及びセルPの変形抑制部材54h〜54j、54o、54pを構成する線材は、セルKのように断面が円形の線材68であってもよく、セルLa〜Lcのように断面が非円形(セルLaでは楕円形、セルLでは長方形、セルLcでは星型)の線材68a〜68cであってもよく、セルMのように中空状の線材70であってもよく、セルNのように捩じれた線材72であってもよい。
次に、変形抑制部材54が設けられたカテーテル12の製造方法の一例を説明する。図9Aのように、芯部材74に変形抑制部材54を嵌める(装着する)。次に、図9Bのように、芯部材74に、カテーテル本体34の素材である第1チューブ部材76を装着するとともに、第1チューブ部材76の先端部外周面に別の変形抑制部材54を嵌める。次に、図示しない金型により、第1チューブ部材76及び変形抑制部材54を押圧するとともに加熱することにより対象物を成型する。これにより、図9Cのように先端部が先細りのテーパ状に形成されたカテーテル本体34が得られる。
次に、図10Aのように、カテーテル本体34よりも先端側で芯部材74に変形抑制部材54を嵌める。次に、図10Bのように、別の変形抑制部材54が内周面及び外周面に装着された、柔軟部38の素材である第2チューブ部材78を、芯部材74及びカテーテル本体34の先端部に装着する。そして、図示しない金型(第1チューブ部材76の先端部を成型する際に用いた金型と同じでもよい)を用いて、第2チューブ部材78及び変形抑制部材54を押圧するとともに加熱する。これにより、図10Cのように先端部が先細りのテーパ状に形成された柔軟部38が得られる。
次に、図11Aのように、柔軟部38の外周面に変形抑制部材54を嵌める。そして、図示しない金型(第1チューブ部材76又は第2チューブ部材78の先端部を成型する際に用いた金型と同じでよい)を用いて、変形抑制部材54を押圧するとともに加熱することにより、図11Bのように変形抑制部材54を柔軟部38の外周面に埋め込む。これにより、変形抑制部材54が設けられたカテーテル12aが得られる。
なお、カテーテル12の上記製造方法において、変形抑制部材54の設置個所及び個数は適宜変更可能である。
図12A〜図12Dに示すように、柔軟部38の素材である第2チューブ部材78の製造時に、ブレード加工や多層成型を行うことにより、変形抑制部材54(又は変形抑制部材58)が設けられた第2チューブ部材78を製造することもできる。
図12Aに示す第2チューブ部材78は、ブレード(筒網状部材)の形態を有する変形抑制部材54(図8の変形抑制部材54o、54p参照)を中間層として形成したものである。図12Bに示す第2チューブ部材78は、多層成型により、変形抑制部材54を内層として形成したものである。図12Cに示す第2チューブ部材78は、多層成型により、変形抑制部材54を外層として形成したものである。図12Dに示す第2チューブ部材78は、多層成型により、変形抑制部材54を中間層として形成したものである。
図13に示すカテーテル12cでは、カテーテル本体34と柔軟部38との界面42に、カテーテル本体34及び柔軟部38とは音響インピーダンスが異なる領域80が設けられている。この構成により、音響インピーダンスが異なる上記領域80は、エコージェニック部として機能するため、超音波透視下におけるカテーテル12の先端部の視認性を向上させることができる。以下、音響インピーダンスが異なる上記領域80を「エコージェニック部80a」という。
エコージェニック部80aは、柔軟部38のうちカテーテル本体34の最先端部よりも先端側に存在する部分よりも基端側に設けられている。この構成により、内針16に対するカテーテル12cの前進時に、カテーテル本体34と柔軟部38との界面42での剥がれを防止することができる。
エコージェニック部80aの形状は、変形抑制部材54と同様の形状であってもよい。エコージェニック部80aの形状は、粒状であってもよい。エコージェニック部80aの材質は、変形抑制部材54と同じでも、異なっていてもよい。エコージェニック部80aは、硬質である必要はないため、エア、ゲル等であってもよい。
エコージェニック部80aとして粒状体を用いる場合、特に、ガラスビーズが好ましい。エコージェニック部80aとしてガラスビーズを設けて試験を行ったところ、直径30〜120μmのガラスビーズでは良好な視認性が得られた。
エコージェニック部80aとなる粒状体を練り込みながら押出成型によりカテーテル本体34の素材である第1チューブ部材76又は柔軟部38の素材である第2チューブ部材78(あるいは両方)を成形してもよい。
図14Aに示すカテーテル12dでは、柔軟部38は、カテーテル本体34よりも柔軟な第1柔軟部38Aと、第1柔軟部38Aの先端側に隣接して設けられるとともに第1柔軟部38Aよりも柔軟な第2柔軟部38Bとを有する。すなわち、第1柔軟部38Aの弾性率k2aと、第2柔軟部38Bの弾性率k2bと、カテーテル本体34の弾性率k1とは、k1>k2a>k2bの関係を有する。
この構成により、カテーテル本体34から柔軟部38への剛性変化を一層緩やかにすることができる。このため、血管50へのカテーテル12dの挿入時にカテーテル12dの先端が血管後壁50aに引っ掛かることをより良好に抑制することができるとともに、カテーテル本体34と柔軟部38との接合部の界面42の剥がれを防止することができる。
図14Bに示すカテーテル12eでは、柔軟部38は、カテーテル本体34よりも柔軟な第1柔軟部38Cと、第1柔軟部38Cの先端側に設けられ、カテーテル12の最先端部を含み、第1柔軟部38Cよりも硬質な第2柔軟部38Dとを有する。すなわち、第1柔軟部38Cの弾性率k2cと、第2柔軟部38Dの弾性率k2dと、カテーテル本体34の弾性率k1とは、k1>k2d>k2cの関係を有する。この構成により、血液吸引時の柔軟部38のつぶれを抑制することができる。
図15に示すカテーテル組立体10aのカテーテル12fでは、カテーテル12fの外表面の摩擦係数が小さくなるように、柔軟部38の外表面及びカテーテル本体34の外表面に被覆部82が設けられている。被覆部82は、カテーテル12fの外表面の全体を覆っている。柔軟部38の表面の摩擦係数T1と、カテーテル本体34の表面の摩擦係数T2と、被覆部82の表面の摩擦係数T3とは、T3<T2<T1の関係を有する。被覆部82を構成する材料としては、例えば、シリコーン、メトキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カテーテル組立体10aによれば、柔軟部38の外表面に被覆部82を有し、被覆部82の表面の摩擦係数T3は、柔軟部38の表面の摩擦係数T1よりも小さい。このように、柔軟部38の外表面に摩擦係数が小さい被覆部82を設けているため、皮膚への穿刺時に、柔らかい柔軟部38のめくれを抑制して、被覆部82の皮膚穿刺孔の通過が容易になる。また、柔軟部38の少なくとも一部は、内針16に密着しているため、皮膚への穿刺時に、柔軟部38が内針16からずれにくく、めくれることを抑制することができる。
カテーテル組立体10aによれば、柔軟部38の外表面及びカテーテル本体34の外表面に被覆部82を有し、カテーテル本体34の表面の摩擦係数T2は、柔軟部38の表面の摩擦係数T1よりも小さく、被覆部82の表面の摩擦係数T3は、カテーテル本体34の表面の摩擦係数T2よりも小さい。このため、皮膚への穿刺時に、柔らかい柔軟部38のめくれを抑制して、被覆部82の皮膚穿刺孔の通過が容易になる。また、カテーテル本体34の表面の摩擦係数T2を小さくすることで、カテーテル12fと内針16との間の摩擦力の増大を抑制できるため、カテーテル12fを内針16に対して相対前進させる際に、前進操作がしやすい。さらに、カテーテル本体34の表面の摩擦係数T2は柔軟部38の表面の摩擦係数T1との差が大き過ぎないため、カテーテル12fを内針16に対して相対前進させる際に、柔軟部38が内側にめくれることを抑制することができる。
図16に示すカテーテル組立体10bの内針16Aには、内針16Aの外周面の摩擦係数を増大させる凹部(溝)及び凸部(突起)の少なくとも一方を有する摩擦増大形状部86が内針16Aの外周面に設けられている。この構成により、内針16Aの外周面の摩擦係数が増大するため、カテーテル12を皮膚に穿刺した際のカテーテル12のめくれを防止することができる。摩擦増大形状部86は、カテーテル12の先端部内周面に対向する位置に設けられている。
図16において、摩擦増大形状部86は、溝構造87である。より具体的には、溝構造87は、螺旋状溝87aである。螺旋状溝87aに代えて、軸方向に間隔を置いて複数の環状溝が設けられてもよい。
摩擦増大形状部86が溝構造87で構成される場合、より好ましくは、当該溝構造87は、柔軟部38と軸方向に重なる位置に設けられている。カテーテル組立体10bを人体に穿刺してカテーテル12が皮膚穿刺孔を通過する際に、カテーテル12の外表面からカテーテル12の中心軸に向かう径方向の力がかかることで、柔軟部38が変形し、溝構造87の内部(凹部)に柔軟部38が食い込む。柔軟部38が内針16Aからずれて変形する力よりも柔軟部38が溝構造87の凹部(螺旋状溝87a又は環状溝)に食い込んで柔軟部38の位置を保持する力が勝って、穿刺した際のカテーテル12のめくれを一層防止することができる。
摩擦増大形状部86は、溝構造87に限定されず、突起構造であってもよい。突起構造としては、螺旋状突起でもよく、軸方向に間隔を置いて形成された複数の環状突起であってもよい。摩擦増大形状部86は、表面の粗さを増大させる加工が施された粗面加工部であってもよい。この場合、粗面加工部は、内針16Aの外周面の摩擦係数を増大させる多数の微細な凹部(溝)及び凸部(突起)を有する構造である。粗面加工部を設けた場合、カテーテル組立体10bを人体に穿刺する際に超音波を照射することで、内針16Aの位置を確認することができる。
上述した溝構造87又は突起構造は、カテーテル12の内周面との間に空隙を形成するように構成されてもよい。これにより、超音波撮像装置からの超音波により、空隙の境界にて超音波の反射を促して、内針16Aの溝構造87又は突起構造の位置を当該超音波撮像装置のモニタにてより良好に認識することができる。
内針16Aの外周面に設けられる摩擦増大形状部86は、柔軟部38の最先端部に対向する位置には設けられなくてもよい。これにより、穿刺時に柔軟部38の先端がめくれにくくなる。
図17に示すカテーテル組立体10cのカテーテル12gは、カテーテル本体34と、カテーテル本体34の先端部に設けられた柔軟部38とを有する。カテーテル本体34の内周面と柔軟部38の内周面は、全周に亘って内針16Bの外周面と密着している。カテーテル12gの先端部における内針16Bの外周面と密着している部分が密着部90を構成している。
カテーテル本体34は、先端方向に向かって外径が減少するようにカテーテル12gの軸に対して傾斜した本体テーパ部34tと、先端方向に向かって外径が減少するようにカテーテル12gの軸に対して傾斜した柔軟テーパ部38tとを有する。
本体テーパ部34tは、柔軟テーパ部38tの径方向内側に配置されている。本体テーパ部34tは、第1本体テーパ部34t1と、第1本体テーパ部34t1の基端側に隣接して設けられた第2本体テーパ部34t2とを有する。柔軟テーパ部38tは、カテーテル12gの最先端部を含む第1柔軟テーパ部38t1と、第1柔軟テーパ部38t1の基端側に隣接して設けられた第2柔軟テーパ部38t2とを有する。
第1本体テーパ部34t1は、カテーテル12gの軸に対する外周面における傾斜角度が、第2本体テーパ部34t2よりも大きい。この構成によれば、第1本体テーパ部34t1の傾斜角度が比較的大きいため、血液吸引時に柔軟部38を内側から支えて柔軟部38の潰れを抑制することができる。第2本体テーパ部34t2の傾斜角度が比較的小さいため、柔軟部38の物性からカテーテル本体34部の物性へとなだらかな移行が可能となり、カテーテル12gのキンクを抑制することができる。
第1柔軟テーパ部38t1は、カテーテル12gの軸に対する外周面における傾斜角度が、第2柔軟テーパ部38t2よりも大きい。この構成によれば、第1柔軟テーパ部38t1は比較的厚いため、穿刺時のカテーテル12g先端のめくれを抑制することができる。第2柔軟テーパ部38t2は傾斜角度が比較的小さいため、刺通抵抗を小さくすることができる。
第1本体テーパ部34t1の傾斜角度は、第1柔軟テーパ部38t1の傾斜角度よりも僅かに小さい。第1本体テーパ部34t1は、第2柔軟テーパ部38t2の径方向内側に配置されている。第2柔軟テーパ部38t2の最基端部は、第1本体テーパ部34t1の最基端部よりも基端側に位置する。柔軟部38は、第2柔軟テーパ部38t2よりも基端側に、カテーテル12gの軸に対して平行なストレート部38sを有する。
カテーテル12gと内針16Bとの間には、フラッシュバック確認用の流路32が形成されている。内針16Bには、流路32と連通し、流路32に血液を導入するための側孔89が設けられている。側孔89(具体的には、側孔89の最先端部)は、本体テーパ部34tの最先端部(カテーテル本体34の最先端部)よりも基端側に設けられている。この構成により、側孔89は、比較的硬いカテーテル本体34に対向する位置に設けられる。従って、穿刺時に、カテーテル12gによって側孔89が塞がれることが抑制されるため、血液のフラッシュバックを容易に確認することが可能となる。側孔89は、第2本体テーパ部34t2よりも基端側に設けられている。
柔軟テーパ部38tの内周面と第1本体テーパ部34t1の内周面とが内針16Bの外周面に密着している。すなわち、密着部90は、柔軟テーパ部38tの内周面と、第1本体テーパ部34t1の内周面とにより構成されている。
内針16Bの外周面には、凹凸形状(段差形状)を有する超音波反射促進部92が設けられている。図17において、超音波反射促進部92は、内針16Bの外周面に対して凹んだ螺旋溝93である。超音波反射促進部92は、内針16Bの外周面から径方向外側に突出した螺旋突起であってもよい。超音波反射促進部92は、軸方向に間隔を置いて配列された複数のリング状溝又は複数のリング状突起により構成されてもよい。
超音波反射促進部92の最先端部92aは、側孔89よりも先端側に位置している。超音波反射促進部92の最先端部92aは、第2柔軟テーパ部38t2の最基端部よりも先端側に位置している。超音波反射促進部92の最先端部92aは、第2本体テーパ部34t2の最基端部よりも先端側に位置している。
超音波反射促進部92の最先端部92aは、密着部90の基端部よりも基端側に設けられている。この構成によれば、密着部90と超音波反射促進部92とが重ならないことにより、超音波反射促進部92の凹凸形状が内針16Bの抜去時の抵抗に関与せず、抜去操作が安定する。
超音波反射促進部92の最基端部92bは、側孔89よりも基端側に位置している。超音波反射促進部92の最基端部92bは、第2柔軟テーパ部38t2の最基端部よりも基端側に位置している。超音波反射促進部92の最基端部92bは、第2本体テーパ部34t2の最基端部よりも先端側に位置している。
カテーテル12gにおいて、カテーテル本体34は、カテーテル本体34の内部を視認可能な透明性を有する。柔軟部38は、カテーテル本体34よりも視認しやすい色を有してもよい。このように構成された場合、カテーテル本体34については透明性を持たせることでフラッシュバッグ視認性を確保しつつ、柔軟部38については着色されていることで目立ちやすいため、目標の血管に対する穿刺を行いやすい。また、カテーテル12gの先端部に柔軟部38が設けられていることが分かりやすいため、血管傷つけ防止機能が高いことをユーザにアピールすることができる。
カテーテル本体34及び柔軟部38のうち少なくとも柔軟部38はX線造影性を有していることが好ましい。カテーテル本体34及び柔軟部38の両方がX線造影性を有する場合、柔軟部38は、カテーテル本体34よりもX線造影性が高いことが好ましい。柔軟部38が造影性を有する場合の造影層は、例えば、ストライプ状、径方向の中間層、全体のいずれかの形態で設けられるとよい。柔軟部38にストライプ状の造影層を設ける場合、ストライプの数をカテーテル本体34に設けるストライプ状の造影層よりも多くすることで、柔軟部38は、カテーテル本体34よりもX線造影性を高くすることができる。
上述したカテーテル組立体10におけるカテーテル12gと内針16Bの構成を適用したカテーテル(1.01〜1.12mm)と内針(22G)とからなる二重針(サンプル1〜10)を試作し、以下に説明するめくれ試験、吸引試験、刺通抵抗試験及びスタック試験を実施した。試験結果を図18に示す。
サンプル1〜9は、先端部に柔軟部(ソフトチップ)が設けられたものであり、サンプル10は、先端部に柔軟部が設けられていないものである。サンプル1〜9において、カテーテル本体は比較的硬いウレタンで構成し、柔軟部は比較的柔らかいウレタンで構成した。サンプル10において、カテーテルは上記カテーテル本体と同じ硬いウレタンのみで構成した。
サンプル1〜9において、「第1テーパ角度」は、柔軟部の第1柔軟テーパ部の傾斜角度であり、「第2テーパ角度」は、柔軟部の第2柔軟テーパ部の角度である。サンプル10において柔軟部は存在しないが、第1柔軟テーパ部に相当する第1テーパ部分を有し、表中の「第1テーパ角度」は、当該第1テーパ部分の傾斜角度である。同様に、サンプル10について、表中の「第2テーパ角度」は、第2柔軟テーパ部に相当する第2テーパ部分の角度である。サンプル1〜10では、第2テーパ角度が異なっている。サンプル1〜9では、先端チップ長(カテーテル本体部の最先端部から柔軟部の最先端部までの距離)が異なっている。
1. めくれ試験
めくれ試験では、ブタ皮膚及び牛革を被穿刺物として用い、被穿刺物にサンプルを穿刺した。ブタ皮膚は、標準的な硬さのヒト皮膚を想定したものである。ブタ皮膚に、穿刺角度20度で穿刺後、目視で外観観察を行った。牛革は、硬めのヒト皮膚を想定したものである。牛革に、穿刺角度90°で穿刺後、目視で外観観察を行った。カテーテルを被穿刺物に挿入できた場合は「OK」、カテーテルの先端が被穿刺物の表面上でめくれて挿入できなかった場合は「NG」とした。めくれ試験では、先端チップ長が長いと不利であるが、第2テーパ角度には依存しないと考えられる。
2. 吸引試験
吸引試験では、5mLシリンジを、延長チューブを介してカテーテルハブに接続し、粘度調整した37℃の疑似血液を1mL/秒の速度で吸引し、カテーテルのつぶれの有無を確認した。つぶれが生じなかった場合は「OK」とし、つぶれが生じた場合は「NG」とした。めくれ試験では、先端チップ長が長いと不利であり、第2テーパ角度が小さいと不利であると考えられる。
3. 刺通抵抗試験
50μm厚のポリエチレン製のシートに10mm/分で各サンプルを穿刺し、各サンプルにかかる抵抗値(N)を押込み荷重試験機(島津製作所製オートグラフAG−1kNX)で測定した。刺通抵抗は、外観形状に依存すると考えられる(最先端の抵抗が最大のため)。また、刺通抵抗は、第1テーパ角度に依存すると考えられる。
4. スタック試験
スタック試験では、下記(1)及び(2)の試験を行った。
試験(1)
厚さ1mmのシリコーン製のシート(血管後壁に見立てたもの)に二重針の先端を近接させた状態(シートから内針の針先までの距離は2mm)から、カテーテルのみを前進させてシートに突き当て、カテーテルの先端部がシートの表面で向きを変えることによりカテーテルを押し進めることができるか否かを確認した。カテーテルがシートに当たってそれ以上カテーテルを押し進めることができない場合、挿入できない状態と認定した。5度間隔で穿刺角度を増していき、挿入することができた最大角度を記録した。
試験(2)
臨床(実際の穿刺)に近い条件である45度に穿刺角度を固定し、試験(1)と同様の要領で犬血管(下大静脈)にサンプル(サンプル1、10のみ)を穿刺し、カテーテルを押し進めて血管に挿入することができるか否かを確認した。試験(2)で挿入可能なもの(サンプル3)は試験(1)で60度まで挿入可能なため、試験(1)で60度以上のものを「OK」とした。試験(2)で挿入不可能なもの(サンプル10)は試験(1)で50度まで挿入可能なため、試験(1)で50度以下のものを「NG」とした。
スタック試験では、先端チップ長が長いと有利であり、第2テーパ角度が小さいと有利であると考えられる。
図18に示す試験結果より、サンプル3のみがすべての試験において良好な結果を示した。望ましい先端チップ長の範囲は0.6mmよりも大きく、1.1mm未満である。試験に供したカテーテルの外径(1.01〜1.12mm)からすると、本実施形態の先端チップ長/カテーテル外径は0.54よりも大きく、1.08未満が望ましい。
図19に示すカテーテル組立体10dにおいて、カテーテル12hは、カテーテル本体34と、カテーテル本体34の先端部に設けられた柔軟部38とを有する。カテーテル本体34の全長Lcと、柔軟部38の長さLsの比は、2対1である。従って、カテーテル本体34の全長Lcが、例えば50mmである場合、柔軟部38の長さLsは25mmである。
図19に示すように、カテーテル組立体10dは、穿刺時にカテーテル12hを支持可能であり内針16及びカテーテル12hの撓みを抑制する撓み抑制機構27を備える。この撓み抑制機構27は、上述したカテーテル組立体10(図1参照)における撓み抑制機構27と同一構成であり、ハウジング24の先端部に設けられた支持部材26と、カテーテルハブ14に装着されたカテーテル操作部材20とにより構成される。
図19に示すカテーテル組立体10dの初期状態(内針16に対してカテーテル12hが前進する前の状態)で、撓み抑制機構27は、柔軟部38(柔軟部38の最基端部)よりも基端側に配置されている。この構成により、内針16に対してカテーテル12hを前進させる際に撓み抑制機構27が柔軟部38を傷付けることを防止することができる。
撓み抑制機構27は、カテーテル組立体10dの初期状態で、柔軟部38よりも基端側で柔軟部38の近傍に配置されていることが好ましい。これにより、撓み抑制機構27は、柔軟部38に触れない範囲で可及的に先端側の位置でカテーテル12hを支持することができるため、柔軟部38を傷付けることを防止しながら、内針16及びカテーテル12hの撓み抑制機能を適度に発揮することができる。
撓み抑制機構27は、支持部材26とカテーテル操作部材20のいずれか一方のみにより構成されていてもよい。撓み抑制機構27は、カテーテル12hの全周を囲むように構成されていてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。

Claims (24)

  1. カテーテル(12、12a〜12h)と、
    前記カテーテル(12、12a〜12h)に挿通された内針(16、16A、16B)と、を備え、
    前記カテーテル(12、12a〜12h)は、
    カテーテル本体(34)と、
    前記カテーテル本体(34)の先端部に設けられ、前記カテーテル(12、12a〜12h)の最先端部を含み、前記カテーテル本体(34)よりも柔軟な柔軟部(38)と、を有する、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  2. 請求項1記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記カテーテル(12、12a〜12h)と前記内針(16、16A、16B)との間には、フラッシュバック確認用の流路(32)が形成され、
    前記内針(16、16A、16B)には、前記流路(32)と連通し、前記流路(32)に血液を導入するための導入路(44)が設けられ、
    前記導入路(44)の基端は、前記柔軟部(38)のうち前記カテーテル本体(34)の最先端部よりも先端側に存在する部分の軸方向中央位置よりも基端側に設けられている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  3. 請求項1記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記カテーテル(12、12a〜12h)と前記内針(16、16A、16B)との間には、フラッシュバック確認用の流路(32)が形成され、
    前記内針(16、16A、16B)には、前記流路(32)と連通し、前記流路(32)に血液を導入するための導入路(44、89)が設けられ、
    前記カテーテル(12、12a〜12h)は、内周面の少なくとも一部が前記内針(16、16A、16B)の外周面と密着した密着部(30、90)を有し、
    前記導入路(44、89)の少なくとも基端は、前記密着部(30、90)よりも基端側に設けられている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  4. 請求項1記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記カテーテル(12、12a〜12h)は、内周面の少なくとも一部が前記内針(16、16A、16B)の外周面と密着した密着部(30、90)を有し、
    前記密着部(30、90)では、前記柔軟部(38)と前記カテーテル本体(34)の両方が前記内針(16、16A、16B)と密着している、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記カテーテル(12、12a〜12h)は、前記カテーテル本体(34)と前記柔軟部(38)とが径方向に重なった混在領域(40C)を有する、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記柔軟部(38)のうち前記カテーテル本体(34)の最先端部よりも先端側に存在する部分の軸方向長さは、0.3〜5.0mmである、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  7. 請求項5又は6記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記カテーテル(12、12a〜12h)は、前記カテーテル本体(34)と前記柔軟部(38)とが径方向に重なった混在領域(40C)を有し、前記混在領域(40C)における前記カテーテル本体(34)と前記柔軟部(38)との界面(42)が、前記カテーテル(12、12a〜12h)の軸に対して傾斜するテーパ状に形成されている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記カテーテル(12、12a〜12h)全体が、継ぎ目なくコーティングされている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記カテーテル本体(34)のクリープひずみは、前記柔軟部(38)のクリープひずみよりも大きい、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10b)において、
    前記カテーテル本体(34)と前記柔軟部(38)との界面(42)に、前記カテーテル本体(34)及び前記柔軟部(38)とは音響インピーダンスが異なる領域が設けられている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10b)。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記カテーテル本体(34)と前記柔軟部(38)のうち少なくとも前記柔軟部(38)には、径方向の変形を抑制する変形抑制部材(54、58)が設けられている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記内針(16、16A、16B)にはバックカット(16c)が設けられている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  13. 請求項1記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記柔軟部(38)の外表面に被覆部(82)を有し、
    前記被覆部(82)の表面の摩擦係数は、前記柔軟部(38)の表面の摩擦係数よりも小さい、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記柔軟部(38)の外表面及び前記カテーテル本体(34)の外表面に被覆部(82)を有し、
    前記カテーテル本体(34)の表面の摩擦係数は、前記柔軟部(38)の表面の摩擦係数よりも小さく、
    前記被覆部(82)の表面の摩擦係数は、前記カテーテル本体(34)の表面の摩擦係数よりも小さい、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記柔軟部(38)の少なくとも一部は、前記内針(16、16A、16B)に密着している、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  16. 請求項1記載のカテーテル組立体(10c)において、
    前記柔軟部(38)は、先端方向に向かって外径が減少するように前記カテーテル(12g)の軸に対して傾斜した柔軟テーパ部(38t)を有し、
    前記柔軟テーパ部(38t)は、前記最先端部を含む第1柔軟テーパ部(38t1)と、前記第1柔軟テーパ部(38t1)の基端側に隣接して設けられた第2柔軟テーパ部(38t2)とを有し、
    前記第1柔軟テーパ部(38t1)は、前記軸に対する外周面における傾斜角度が、前記第2柔軟テーパ部(38t2)よりも大きい、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10c)。
  17. 請求項16記載のカテーテル組立体(10c)において、
    前記カテーテル本体(34)は、先端方向に向かって外径が減少するように前記カテーテル(12g)の軸に対して傾斜するとともに前記柔軟テーパ部(38t)の径方向内側に配置された本体テーパ部(34t)を有し、
    前記本体テーパ部(34t)は、第1本体テーパ部(34t1)と、前記第1本体テーパ部(34t1)の基端側に隣接して設けられた第2本体テーパ部(34t2)とを有し、
    前記第1本体テーパ部(34t1)は、前記軸に対する外周面における傾斜角度が、前記第2本体テーパ部(34t2)よりも大きい、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10c)。
  18. 請求項17記載のカテーテル組立体(10c)において、
    前記第1本体テーパ部(34t1)の前記傾斜角度は、前記第1柔軟テーパ部(38t1)の前記傾斜角度よりも小さい、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10c)。
  19. 請求項17記載のカテーテル組立体(10c)において、
    前記柔軟テーパ部(38t)の内周面と前記第1本体テーパ部(34t1)の内周面とが前記内針(16B)の外周面に密着している、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10c)。
  20. 請求項17記載のカテーテル組立体(10c)において、
    前記カテーテル(12g)と前記内針(16B)との間には、フラッシュバック確認用の流路(32)が形成され、前記内針(16B)には、前記流路(32)と連通し、前記流路(32)に血液を導入するための側孔(89)が設けられ、
    前記側孔(89)は、前記本体テーパ部(34t)の最先端部よりも基端側に設けられている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10c)。
  21. 請求項1記載のカテーテル組立体(10c)において、
    前記カテーテル(12g)の先端部は、前記内針(16B)の外周面と密着する密着部(90)を有し、
    前記内針(16B)の外周面には、凹凸形状を有する超音波反射促進部(92)が設けられ、
    前記超音波反射促進部(92)の先端部は、前記密着部(90)の基端部よりも基端側に設けられている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10c)。
  22. 請求項1〜21のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記柔軟部(38)は、前記カテーテル本体(34)よりも視認しやすい色を有し、
    前記カテーテル本体(34)は、前記カテーテル本体(34)の内部を視認可能な透明性を有する、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  23. 請求項1〜22のいずれか1項に記載のカテーテル組立体(10、10a〜10d)において、
    前記柔軟部(38)は、前記カテーテル本体(34)よりもX線造影性が高い、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10、10a〜10d)。
  24. 請求項1記載のカテーテル組立体(10d)において、
    穿刺時に前記カテーテル(12h)を支持可能であり、内針(16)及び前記カテーテル(12h)の撓みを抑制する撓み抑制機構(27)を備え、
    前記カテーテル組立体(10d)の初期状態で、前記撓み抑制機構(27)は、前記柔軟部(38)よりも基端側に配置されている、
    ことを特徴とするカテーテル組立体(10d)。
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