JPH04240458A - カテーテルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はカテーテルの製造方法に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】カテーテルは体内に薬液を注入するため
のチューブであり、体内に挿入して使用される。このた
め、カテーテルの先端部では薬液が注入される血管等に
沿って自由に曲がりうる柔軟性が必要となる一方、本体
部では良好な押込性および回転トルク性を得るべく剛性
が必要となる。このような特性を有するカテーテルとし
て、図５に示すように、樹脂層１内にステンレス　（Ｓ
ＵＳ）　編組２を埋め込んだ本体部３　（トルク部）　
と、編組２のない樹脂層のみからなる先端部４とで構成
されたものがある。

【０００３】従来、この構造のカテーテルを得るために
、以下の２つの製造方法が採られている。第１の方法は
、図６に示すように、樹脂製チューブ１１上にＳＵＳ編
組１２を直接編成したのち、熱ダイス　（図示せず）　
を用いてチューブ１１を軟化させて編組１２を間欠的に
埋め込む。そして次に、これを薬品に浸して埋め込まれ
ていない編組１２を化学的に溶解して取り除く方法であ
る。また、第２の方法は、図７に示すように、予め全長
に亘ってＳＵＳ編組２が埋め込まれた編組チューブ１３
と、編組２のない非編組チューブ１４とを別々に作って
おき、これらをジョイントする方法である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た第１の方法では、化学的溶解によりＳＵＳ編組１２を
除去するのに多くの時間を要するという問題がある。ま
た、編組１２の溶解後にもその端末部がチューブ１１外
に突き出して残ることがあり、体内に挿入する医療用チ
ューブとしては問題がある。

【０００５】一方、第２の方法では、２つのチューブ１
３，１４間のジョイント作業が非常に難しく熟練を要す
ると共に、この方法により得られたカテーテルは使用中
にジョイント部で破損するおそれがあり、信頼性が低い
ものである。

【０００６】本発明の目的は、前述した従来技術の欠点
を解決し、信頼性の高いカテーテルを容易に得ることの
できるカテーテルの製造方法を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、編組を埋め込んだ本体部と編組のない先端
部とからなるカテーテルの製造方法において、予め製造
された規定条長の複数の編組を樹脂製チューブ上に間欠
的に挿通した後、そのチューブ内に埋め込むものである
。

【０００８】

【作用】規定長さの編組を樹脂製チューブ上に間欠的に
挿通して埋め込むことで、編組を迅速かつ確実に埋め込
むことができる。しかも、従来の如くジョイントするこ
となく製造できるので、使用時における破損のおそれも
低減できる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

【００１０】図１には一実施例にかかるカテーテルの製
造方法が示されている。この方法においては、まず、熱
可塑性樹脂の押出成形等により樹脂製チューブ２１を形
成すると共に、これとは別工程で規定条長の複数のステ
ンレス　（ＳＵＳ）　編組２２，２２…を形成する。こ
れら編組２２，２２…は、予め用意された規定外径即ち
チューブ２１とほぼ同一外径の紐上にステンレス鋼線を
編成してＳＵＳ編組を形成した後、紐を取り除いて編組
のみを残し、これを必要長さに切断することにより得ら
れる。こうして規定長さの編組２２，２２…が得られる
と、次に、これら編組２２，２２…を、図１（ａ）　に
示すように、樹脂製チューブ２１上に間欠的に挿通する
。そして次に、各編組２２をチューブ２１内に埋め込む
。これにより、樹脂製チューブ２１には、図１（ｂ）　
に示すように、編組２２が埋め込まれた編組部２３と編
組２２のない非編組部２４とが構成され、その後適宜に
切断することで、図５と同様構造の本体部３と先端部４
とからなるカテーテルが得られる。

【００１１】したがって、上記方法によれば、予め必要
長さの編組２２を多数作り、これらを樹脂製チューブ２
１上に間欠的に挿通した後、埋め込むことにより、従来
の如く化学的溶解を施すことなくカテーテルを得ること
ができ、製造設備・時間・コスト等の大幅な低減が図れ
る。しかも、間欠的に配置された編組２２ごとに埋め込
みが行えるため、その端末部までも確実にチューブ２１
内に埋め込むことができ、チューブ２１外への突き出し
を防止できる。よって、使用中に人体組織を傷付けるお
それのない信頼性の高いカテーテルを得ることができる
。さらに、ジョイントを行う必要性もないため、従来の
ジョイント法により製造されたもののように、ジョイン
ト部で２つのチューブ同志がずれたり離れたりすること
も避けられる。よって、この点からも、熟練を要さずに
容易に信頼性の高いカテーテルを得ることができる。

【００１２】図２には各編組２２の埋め込み工程を示す
図が、また図３および図４にはこの埋め込みに用いられ
るクランプ２５，２６が示されている。クランプ２５は
編組２２の一端部を固定するためのもので、図３に示す
ように、上下に２分割した形状のクランプ片２５ａ，２
５ａからなる。そして、これらを付き合わせることで所
定径の貫通孔２５ｂが形成されるようになっている。一
方、クランプ２６は編組２２を埋め込むためのもので、
図４に示すように、上記クランプ２５とほぼ同一構造で
あるが、貫通孔２６ｂの内面一端側がテーパ状とされて
いる。

【００１３】これら編組固定用クランプ２５および編組
埋込み用クランプ２６を用いて編組２２を埋め込むには
、まず、図２（ａ）　に示すように、両クランプ２５，
２６を互いに隣接させた状態でこれらに樹脂製チューブ
２１および編組２２を挿通し、固定用クランプ２５位置
に編組２２の一端部を位置合わせする。次に、各クラン
プ片２５ａ，２６ａに内蔵されたヒータに通電して、ク
ランプ片２５ａ，２６ａを発熱させると共に、図２（ｂ
）　に示すように図中矢印方向に移動させて貫通孔２５
ｂ，２６ｂを縮径させる。これにより、編組２２の一端
部が上下方向から挾持されると共に、樹脂製チューブ２
１が熱を受けて軟化され、編組２２の端部がチューブ２
１内に埋め込まれる。

【００１４】こうして編組２２の一端部が埋め込まれる
と、次に、編組固定用クランプ２５内のヒータへの通電
を止めて熱を除去し、編組２２の端部を冷却・固定する
。そして、編組埋込み用クランプ２６内のヒータには通
電したまま、そのクランプ２６を図２（ｃ）　に示すよ
うに編組２２の中央側　（図の右方向）　に移動させる
。これにより、編組２２は更にその一端側から他端側に
向かって順にチューブ２１内に埋め込まれていく。そし
て、ついには図２（ｄ）　に示すように全長に亘って埋
め込まれることとなる。

【００１５】このように、編組固定用クランプ２５によ
り編組２２の一端部をチューブ２１内に埋設・固定し、
その後、編組埋込み用クランプ２６を移動させて編組２
２を全長に亘って埋め込むことにより、間欠的に設けら
れた各編組２２に対しても位置ずれ等を生じさせること
なく、正確に埋め込むことができる。

【００１６】なお、上記実施例では、編組固定用クラン
プ２５および樹脂製チューブ２１に対して編組埋込み用
クランプ２６を相対移動させたが、逆に、クランプ２６
に対してチューブ２１およびクランプ２５を移動させて
もよい。また、編組端固定用と編組埋込み用との２つの
クランプを用いたが、本発明ではいずれか一方のクラン
プ２５または２６を省略してもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上要するに本発明によれば、予め製造
された規定条長の編組を樹脂製チューブ上に間欠的に挿
通して埋め込んだので、信頼性の高いカテーテルを極め
て簡単に得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明カテーテルの製造方法を示す概略工程図
である。

【図２】本発明製造方法における編組の埋め込み工程を
示す図である。

【図３】図２の埋め込み工程に用いられる編組固定用ク
ランプを示す断面図で、（ａ）　は横断面図、（ｂ）　
は縦断面図である。

【図４】図２の工程に用いられる編組埋込み用クランプ
を示す断面図で、（ａ）　は横断面図、（ｂ）　は縦断
面図ある。

【図５】カテーテルの構造を示す縦断面図である。

【図６】従来のカテーテルの製造方法を説明するための
図である。

【図７】他の従来のカテーテルの製造方法を説明するた
めの図である。

【符号の説明】

２１　　樹脂製チューブ ２２　　編組 ２３　　編組部　（本体部） ２４　　非編組部　（先端部）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　編組を埋め込んだ本体部と編組のない
   先端部とからなるカテーテルの製造方法において、予め
   製造された規定条長の複数の編組を樹脂製チューブ上に
   間欠的に挿通した後、そのチューブ内に埋め込むことを
   特徴とするカテーテルの製造方法。