JP2000200924A - 半導体発光素子およびその製法 - Google Patents
半導体発光素子およびその製法Info
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- JP2000200924A JP2000200924A JP71599A JP71599A JP2000200924A JP 2000200924 A JP2000200924 A JP 2000200924A JP 71599 A JP71599 A JP 71599A JP 71599 A JP71599 A JP 71599A JP 2000200924 A JP2000200924 A JP 2000200924A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 発光層で発光する効率である内部量子効率を
高く維持しながら外部に取り出す光の割合である外部量
子効率を高くすることができる半導体発光素子およびそ
の製法を提供する。 【解決手段】 たとえばn形のGaAsからなる半導体
基板1の表面に反射層12が設けられている。そして、
InGaAlP系化合物半導体またはAlGaAs系化
合物半導体からなりn形層2およびp形層4が積層され
て発光層を形成する発光層形成部9が前記半導体基板1
の反射層12上に接着されることにより形成されてい
る。
高く維持しながら外部に取り出す光の割合である外部量
子効率を高くすることができる半導体発光素子およびそ
の製法を提供する。 【解決手段】 たとえばn形のGaAsからなる半導体
基板1の表面に反射層12が設けられている。そして、
InGaAlP系化合物半導体またはAlGaAs系化
合物半導体からなりn形層2およびp形層4が積層され
て発光層を形成する発光層形成部9が前記半導体基板1
の反射層12上に接着されることにより形成されてい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、InGaAlP系
またはAlGaAs系の化合物半導体材料が用いられ、
表示パネルやLEDパネルなどに用いられる半導体発光
素子およびその製法に関する。さらに詳しくは、外部へ
の光の取出し効率を向上させた半導体発光素子およびそ
の製法に関する。
またはAlGaAs系の化合物半導体材料が用いられ、
表示パネルやLEDパネルなどに用いられる半導体発光
素子およびその製法に関する。さらに詳しくは、外部へ
の光の取出し効率を向上させた半導体発光素子およびそ
の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のInGaAlP系またはAlGa
As系化合物半導体を用いた半導体発光素子は、図5に
示されるように、たとえばn形のGaAsからなる半導
体基板21上に、たとえばInGaAlP系の半導体材
料からなるn形クラッド層(キャリア閉込め層)22、
クラッド層よりバンドギャップエネルギーが小さくなる
組成のノンドープのInGaAlP系の半導体材料から
なる活性層23、p形のInGaAlP系の半導体材料
からなるp形クラッド層(キャリア閉込め層)24がそ
れぞれエピタキシャル成長され、ダブルヘテロ接合構造
の発光層形成部29が形成されている。そして、その表
面側の一部にp形GaAsからなるコンタクト層26を
介してp側電極27、半導体基板21の裏面側にn側電
極28がそれぞれAu-Ge-Ni合金などにより設けら
れ、ウェハからチップ化されている。なお、発光層形成
部29の表面に図示しないp形AlGaAs系の化合物
半導体からなる電流拡散層が設けられる場合がある。
As系化合物半導体を用いた半導体発光素子は、図5に
示されるように、たとえばn形のGaAsからなる半導
体基板21上に、たとえばInGaAlP系の半導体材
料からなるn形クラッド層(キャリア閉込め層)22、
クラッド層よりバンドギャップエネルギーが小さくなる
組成のノンドープのInGaAlP系の半導体材料から
なる活性層23、p形のInGaAlP系の半導体材料
からなるp形クラッド層(キャリア閉込め層)24がそ
れぞれエピタキシャル成長され、ダブルヘテロ接合構造
の発光層形成部29が形成されている。そして、その表
面側の一部にp形GaAsからなるコンタクト層26を
介してp側電極27、半導体基板21の裏面側にn側電
極28がそれぞれAu-Ge-Ni合金などにより設けら
れ、ウェハからチップ化されている。なお、発光層形成
部29の表面に図示しないp形AlGaAs系の化合物
半導体からなる電流拡散層が設けられる場合がある。
【0003】活性層で発光した光は、図5に示されるよ
うに、上面に進む光だけでなく、四方に向って進み基板
側にも進む。しかし、GaAs基板は可視光や赤外で発
光する光を吸収するため、基板側で反射する光は非常に
少なくなり(図5で一点鎖線で示された光)、基板側に
向った光は発光面側には殆ど進まず有効に利用すること
ができない。そのため、所望の方向に取り出す光の効率
が向上しない。
うに、上面に進む光だけでなく、四方に向って進み基板
側にも進む。しかし、GaAs基板は可視光や赤外で発
光する光を吸収するため、基板側で反射する光は非常に
少なくなり(図5で一点鎖線で示された光)、基板側に
向った光は発光面側には殆ど進まず有効に利用すること
ができない。そのため、所望の方向に取り出す光の効率
が向上しない。
【0004】一方、このような問題を解決するため、基
板21上に図示しない反射層を成膜して、その上に発光
層形成部29を成長することにより反射層を基板21と
の間に介在させて、基板21側に進む光を基板21内に
入る前に上面側に反射させる構造のLEDチップが考え
られている。
板21上に図示しない反射層を成膜して、その上に発光
層形成部29を成長することにより反射層を基板21と
の間に介在させて、基板21側に進む光を基板21内に
入る前に上面側に反射させる構造のLEDチップが考え
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の基板上に反射層
を形成して、その上に発光層形成部を成長することによ
り構成する半導体発光素子では、反射層を半導体層の積
層構造により形成しても、基板との格子整合を完全にと
ることができず、反射層上に成長される発光層形成部の
半導体層の結晶性が悪くなる。その結果、発光層での発
光効率そのものが低下し、せっかく基板側に進んだ光を
表面側に反射しても、トータルとしての発光効率は上昇
しないという問題がある。
を形成して、その上に発光層形成部を成長することによ
り構成する半導体発光素子では、反射層を半導体層の積
層構造により形成しても、基板との格子整合を完全にと
ることができず、反射層上に成長される発光層形成部の
半導体層の結晶性が悪くなる。その結果、発光層での発
光効率そのものが低下し、せっかく基板側に進んだ光を
表面側に反射しても、トータルとしての発光効率は上昇
しないという問題がある。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、発光層で発光する効率である内部量
子効率を高く維持しながら外部に取り出す光の割合であ
る外部量子効率を高くすることができる半導体発光素子
およびその製法を提供することを目的とする。
になされたもので、発光層で発光する効率である内部量
子効率を高く維持しながら外部に取り出す光の割合であ
る外部量子効率を高くすることができる半導体発光素子
およびその製法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体発光
素子は、表面に反射層が設けられた半導体基板と、In
GaAlP系化合物半導体またはAlGaAs系化合物
半導体からなりn形層およびp形層が積層されて発光層
を形成する発光層形成部とからなり、該発光層形成部が
前記半導体基板の前記反射層上に接着されている。
素子は、表面に反射層が設けられた半導体基板と、In
GaAlP系化合物半導体またはAlGaAs系化合物
半導体からなりn形層およびp形層が積層されて発光層
を形成する発光層形成部とからなり、該発光層形成部が
前記半導体基板の前記反射層上に接着されている。
【0008】ここにInGaAlP系材料とは、In
0.49(Ga1-x Alx )0.51Pの形で表され、xの値が
0と1との間で種々の値のときの材料を意味する。な
お、Inと(Alx Ga1-x )の混晶比率の0.49お
よび0.51はInGaAlP系材料が積層されるGa
Asなどの半導体基板と格子整合される比率であること
を意味する。また、AlGaAs系化合物半導体とは、
AlとGaの混晶比率が合計が1になるように種々変化
し得る化合物半導体を意味する。
0.49(Ga1-x Alx )0.51Pの形で表され、xの値が
0と1との間で種々の値のときの材料を意味する。な
お、Inと(Alx Ga1-x )の混晶比率の0.49お
よび0.51はInGaAlP系材料が積層されるGa
Asなどの半導体基板と格子整合される比率であること
を意味する。また、AlGaAs系化合物半導体とは、
AlとGaの混晶比率が合計が1になるように種々変化
し得る化合物半導体を意味する。
【0009】この構造にすることにより、発光層形成部
の各半導体層は、その半導体層と格子整合のとれた半導
体基板上に成長するため、結晶性よく成長する。この結
晶性よく成長した発光層形成部が反射層が形成された基
板の反射層の面に接着されているため、発光層形成部を
成長した基板を除去することにより、基板上に反射層を
介して発光層形成部が設けられた半導体発光素子が得ら
れる。一方、反射層が設けられた基板は、金属やセラミ
ックスなどと異なり、発光層形成部と同種の半導体基板
が用いられているため、熱膨張率などの差が小さく、後
の発光素子の動作やヒートサイクルによっても結晶生が
低下することなく高特性を維持することができると共
に、チップ化が容易である。
の各半導体層は、その半導体層と格子整合のとれた半導
体基板上に成長するため、結晶性よく成長する。この結
晶性よく成長した発光層形成部が反射層が形成された基
板の反射層の面に接着されているため、発光層形成部を
成長した基板を除去することにより、基板上に反射層を
介して発光層形成部が設けられた半導体発光素子が得ら
れる。一方、反射層が設けられた基板は、金属やセラミ
ックスなどと異なり、発光層形成部と同種の半導体基板
が用いられているため、熱膨張率などの差が小さく、後
の発光素子の動作やヒートサイクルによっても結晶生が
低下することなく高特性を維持することができると共
に、チップ化が容易である。
【0010】とくに、前記反射層が屈折率の異なる2種
類の層の積層膜からなり、該積層膜は前記発光層形成部
で発光する光の中心波長λに対してλ/(4n)(nは
屈折率)の厚さでそれぞれ積層されることにより、同種
の半導体層などにより反射層を形成することができるた
め、接着後の動作による温度サイクルや長時間の使用に
対しても信頼性がよくなる。
類の層の積層膜からなり、該積層膜は前記発光層形成部
で発光する光の中心波長λに対してλ/(4n)(nは
屈折率)の厚さでそれぞれ積層されることにより、同種
の半導体層などにより反射層を形成することができるた
め、接着後の動作による温度サイクルや長時間の使用に
対しても信頼性がよくなる。
【0011】本発明の半導体発光素子の製法は、第1の
半導体基板に反射層を成膜し、第2の半導体基板上にn
形層とp形層とを有し発光層を形成する発光層形成部を
成長し、第1の半導体基板の反射層上に前記第2の半導
体基板の発光層形成部を貼り付けることを特徴とする。
なお、前記第2の半導体基板は貼着後に除去してもよい
し、貼着前に除去して発光層形成部のみを貼着するよう
にすることもできる。
半導体基板に反射層を成膜し、第2の半導体基板上にn
形層とp形層とを有し発光層を形成する発光層形成部を
成長し、第1の半導体基板の反射層上に前記第2の半導
体基板の発光層形成部を貼り付けることを特徴とする。
なお、前記第2の半導体基板は貼着後に除去してもよい
し、貼着前に除去して発光層形成部のみを貼着するよう
にすることもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発
明の半導体発光素子およびその製法について説明をす
る。
明の半導体発光素子およびその製法について説明をす
る。
【0013】本発明の半導体発光素子は、図1(a)に
その一例のLEDチップの断面構造が示されるように、
たとえばn形のGaAsからなる半導体基板1の表面に
反射層12が設けられている。そして、InGaAlP
系化合物半導体またはAlGaAs系化合物半導体から
なりn形層2およびp形層4が積層されて発光層を形成
する発光層形成部9が前記半導体基板1の反射層12上
に接着されることにより形成されている。
その一例のLEDチップの断面構造が示されるように、
たとえばn形のGaAsからなる半導体基板1の表面に
反射層12が設けられている。そして、InGaAlP
系化合物半導体またはAlGaAs系化合物半導体から
なりn形層2およびp形層4が積層されて発光層を形成
する発光層形成部9が前記半導体基板1の反射層12上
に接着されることにより形成されている。
【0014】半導体基板1としては、GaAs、Si、
GaPなどの半導体基板を使用することができる。サフ
ァイア(Al2 O3 )や石英などを使用することもでき
るが、後述する発光層形成部9を貼着した後の動作時の
ヒートサイクルなどを考慮すると、格子定数や熱膨張率
が発光層形成部9と近い半導体層が好ましい。後述する
反射層12に導電性のものを使用することにより、半導
体基板1の導電形をその上に接着される半導体層の導電
形と一致させることにより、一方の電極を半導体基板1
の裏面に設けることができるため、半導体を用いること
が一層好ましい。
GaPなどの半導体基板を使用することができる。サフ
ァイア(Al2 O3 )や石英などを使用することもでき
るが、後述する発光層形成部9を貼着した後の動作時の
ヒートサイクルなどを考慮すると、格子定数や熱膨張率
が発光層形成部9と近い半導体層が好ましい。後述する
反射層12に導電性のものを使用することにより、半導
体基板1の導電形をその上に接着される半導体層の導電
形と一致させることにより、一方の電極を半導体基板1
の裏面に設けることができるため、半導体を用いること
が一層好ましい。
【0015】半導体基板1上に設けられる反射層12
は、たとえば図1(b)に示されるように、屈折率の異
なる半導体層または誘電体層の第1層12aおよび第2
層12bをλ/(4n)(nは半導体層または誘電体層
の屈折率、λは発光波長)づつの厚さで、かつ、屈折率
の小さい層と屈折率の大きい層が交互に積層されること
により形成されている。第1層12aとしては、たとえ
ばIn0.49(Ga1-x Alx )0.51Pの半導体層(たと
えばx=0で、屈折率n=3.6)を、第2層12bと
しては、たとえばIn0.49(Ga1-y Aly )0.51P
(x<y、たとえばy=0.4で屈折率n=3.2)の半
導体層を前述のように、それぞれ発光波長λに対して、
λ/(4n)の厚さになるように積層され、その発光波
長に対する反射層が形成されている。この反射層12の
反射特性は、図2に一例が示されるように、発光させる
所望の波長、たとえば620nmで最も反射するように
その厚さが形成されることにより、所望の波長の光を多
く取り出すことができて純度のよい色の発光素子が得ら
れる。
は、たとえば図1(b)に示されるように、屈折率の異
なる半導体層または誘電体層の第1層12aおよび第2
層12bをλ/(4n)(nは半導体層または誘電体層
の屈折率、λは発光波長)づつの厚さで、かつ、屈折率
の小さい層と屈折率の大きい層が交互に積層されること
により形成されている。第1層12aとしては、たとえ
ばIn0.49(Ga1-x Alx )0.51Pの半導体層(たと
えばx=0で、屈折率n=3.6)を、第2層12bと
しては、たとえばIn0.49(Ga1-y Aly )0.51P
(x<y、たとえばy=0.4で屈折率n=3.2)の半
導体層を前述のように、それぞれ発光波長λに対して、
λ/(4n)の厚さになるように積層され、その発光波
長に対する反射層が形成されている。この反射層12の
反射特性は、図2に一例が示されるように、発光させる
所望の波長、たとえば620nmで最も反射するように
その厚さが形成されることにより、所望の波長の光を多
く取り出すことができて純度のよい色の発光素子が得ら
れる。
【0016】反射層12を構成する積層膜は、前述のよ
うに発光層形成部9と同系統の半導体層が用いられるこ
とにより、接着後の動作などによっても、格子歪みや熱
膨張率の差に基づく不具合が発生しないため好ましい。
しかし、この例に限定されるものではなく、たとえばG
aPとInGaAlP系化合物半導体などの他の半導体
層の組合せ、SiO2 /Al2 O3 などの誘電体層の組
合せ、Au/Niなどの金属膜の組合せなどにより構成
することができる。
うに発光層形成部9と同系統の半導体層が用いられるこ
とにより、接着後の動作などによっても、格子歪みや熱
膨張率の差に基づく不具合が発生しないため好ましい。
しかし、この例に限定されるものではなく、たとえばG
aPとInGaAlP系化合物半導体などの他の半導体
層の組合せ、SiO2 /Al2 O3 などの誘電体層の組
合せ、Au/Niなどの金属膜の組合せなどにより構成
することができる。
【0017】発光層形成部9は、InGaAlP系化合
物半導体からなり、キャリア濃度が1×1017〜1×1
019cm-3程度で、厚さが0.1〜2μm程度のn形ク
ラッド層2と、ノンドープでクラッド層よりバンドギャ
ップエネルギーが小さくなる組成のInGaAlP系化
合物半導体からなり、0.1〜2μm程度の厚さの活性
層3と、Znがドープされてキャリア濃度が1×1016
〜1×1019cm-3程度、厚さが0.1〜2μm程度
で、n形クラッド層2と同じ組成のInGaAlP系化
合物半導体からなるp形クラッド層4との積層構造から
なっている。
物半導体からなり、キャリア濃度が1×1017〜1×1
019cm-3程度で、厚さが0.1〜2μm程度のn形ク
ラッド層2と、ノンドープでクラッド層よりバンドギャ
ップエネルギーが小さくなる組成のInGaAlP系化
合物半導体からなり、0.1〜2μm程度の厚さの活性
層3と、Znがドープされてキャリア濃度が1×1016
〜1×1019cm-3程度、厚さが0.1〜2μm程度
で、n形クラッド層2と同じ組成のInGaAlP系化
合物半導体からなるp形クラッド層4との積層構造から
なっている。
【0018】また、図1(a)に示される例では、発光
層形成部9の上にキャリア濃度が1×1018〜5×10
19cm-3で、1〜10μmの厚さでp形AlGaAs系
化合物半導体からなる電流拡散層5が設けられ、その表
面の一部にp形GaAsからなるコンタクト層6を介し
て、Au-Ti合金、またはAu-Zn-Ni合金からな
どからなるp側電極7が、またGaAsからなる半導体
基板1の裏面にAu-Ge-Ni合金などからなるn側電
極8が設けられている。
層形成部9の上にキャリア濃度が1×1018〜5×10
19cm-3で、1〜10μmの厚さでp形AlGaAs系
化合物半導体からなる電流拡散層5が設けられ、その表
面の一部にp形GaAsからなるコンタクト層6を介し
て、Au-Ti合金、またはAu-Zn-Ni合金からな
どからなるp側電極7が、またGaAsからなる半導体
基板1の裏面にAu-Ge-Ni合金などからなるn側電
極8が設けられている。
【0019】このようなLEDチップを製造するには、
たとえば図3(a)に示されるように、p形のGaAs
からなる第2の基板11をMOCVD(有機金属化学気
相成長)装置内に入れ、反応ガスのトリメチルガリウム
(以下、TMGという)およびアルシン(以下、AsH
3 という)、p形ドーパントガスであるジメチル亜鉛
(DMZn)をキャリアガスの水素(H2 )と共に導入
し、500〜700℃程度でエピタキシャル成長し、コ
ンタクト層6とするp形GaAsをキャリア濃度が1×
1018〜5×1019cm-3程度で、1μm程度成長し、
さらにトリメチルアルミニウム(以下、TMAという)
を導入して電流拡散層5とするAlGaAsを1〜10
μm程度成長する。ついで、AsH3 に代えてホスフィ
ン(以下、PH3 という)を、さらにトリメチルインジ
ウム(以下、TMInという)を導入し、p形でキャリ
ア濃度が1×1017〜1×1019cm-3程度のたとえば
In 0.49(Ga0.3 Al0.7 )0.51Pからなるp形クラ
ッド層4を0.5μm程度、反応ガスのTMAを減らし
てTMGを増やし、たとえばノンドープのIn0.49(G
a0.75Al0.25)0.51Pからなる活性層3を0.5μm
程度、p形クラッド層4と同様の反応ガスで、ドーパン
トガスをH2 Seにしてキャリア濃度が1×1016〜1
×1019cm-3程度のIn0.49(Ga0.3 Al0.7 )
0.51Pからなるn形クラッド層2を0.5μm程度それ
ぞれ順次エピタキシャル成長する。
たとえば図3(a)に示されるように、p形のGaAs
からなる第2の基板11をMOCVD(有機金属化学気
相成長)装置内に入れ、反応ガスのトリメチルガリウム
(以下、TMGという)およびアルシン(以下、AsH
3 という)、p形ドーパントガスであるジメチル亜鉛
(DMZn)をキャリアガスの水素(H2 )と共に導入
し、500〜700℃程度でエピタキシャル成長し、コ
ンタクト層6とするp形GaAsをキャリア濃度が1×
1018〜5×1019cm-3程度で、1μm程度成長し、
さらにトリメチルアルミニウム(以下、TMAという)
を導入して電流拡散層5とするAlGaAsを1〜10
μm程度成長する。ついで、AsH3 に代えてホスフィ
ン(以下、PH3 という)を、さらにトリメチルインジ
ウム(以下、TMInという)を導入し、p形でキャリ
ア濃度が1×1017〜1×1019cm-3程度のたとえば
In 0.49(Ga0.3 Al0.7 )0.51Pからなるp形クラ
ッド層4を0.5μm程度、反応ガスのTMAを減らし
てTMGを増やし、たとえばノンドープのIn0.49(G
a0.75Al0.25)0.51Pからなる活性層3を0.5μm
程度、p形クラッド層4と同様の反応ガスで、ドーパン
トガスをH2 Seにしてキャリア濃度が1×1016〜1
×1019cm-3程度のIn0.49(Ga0.3 Al0.7 )
0.51Pからなるn形クラッド層2を0.5μm程度それ
ぞれ順次エピタキシャル成長する。
【0020】一方、図3(b)に示されるように、本来
の基板とする、たとえばn形GaAsからなる半導体基
板1の表面に前述の各半導体層の成長と同様にMOCV
D法により、たとえばn形In0.49Ga0.51Pからなる
第1層12aを44nm程度と、たとえばn形In0.49
(Ga0.6Al0.4)0.51Pからなる第2層12bを49
nm程度それぞれ11層づつ程度成膜して、反射層12
を形成する。
の基板とする、たとえばn形GaAsからなる半導体基
板1の表面に前述の各半導体層の成長と同様にMOCV
D法により、たとえばn形In0.49Ga0.51Pからなる
第1層12aを44nm程度と、たとえばn形In0.49
(Ga0.6Al0.4)0.51Pからなる第2層12bを49
nm程度それぞれ11層づつ程度成膜して、反射層12
を形成する。
【0021】その後、図3(b)の反射層12の上に、
図3(a)の成長した半導体層の表面を重ね合せて、
0.1〜10kg/cm2 程度の圧力で圧接しながら7
00℃程度に加熱して圧着する。そして、第2の基板1
1を研磨することにより除去し、露出するコンタクト層
6上に電極用の金属Au-Ti合金、またはAu-Zn-
Ni合金などを成膜し、電極用金属膜およびコンタクト
層6を図1(a)に示されるようにパターニングをして
p側電極7を形成し、GaAs基板1の裏面の全面にA
u-Ge-Ni合金などを成膜してn側電極8を形成し、
ダイシングしてチップ化する。
図3(a)の成長した半導体層の表面を重ね合せて、
0.1〜10kg/cm2 程度の圧力で圧接しながら7
00℃程度に加熱して圧着する。そして、第2の基板1
1を研磨することにより除去し、露出するコンタクト層
6上に電極用の金属Au-Ti合金、またはAu-Zn-
Ni合金などを成膜し、電極用金属膜およびコンタクト
層6を図1(a)に示されるようにパターニングをして
p側電極7を形成し、GaAs基板1の裏面の全面にA
u-Ge-Ni合金などを成膜してn側電極8を形成し、
ダイシングしてチップ化する。
【0022】本発明によれば、反射層を成長して、その
まま発光層形成部を成長しないで、反射層を形成した本
来の基板と、発光層形成部の半導体層と格子整合のとれ
た第2の基板に成長した発光層形成部とを接着すること
により、反射層を基板と発光層形成部との間に介在させ
ているため、発光層形成部は結晶性のよい半導体層とな
る。その結果、高効率で発光させることができる。しか
も、発光層形成部と基板との間に反射層が設けられてい
るため、発光層で発光して基板側に進む光も表面側に反
射されて有効に利用することができ、基板に発光する光
を吸収する半導体を用いても外部に取り出す光の効率で
ある外部微分量子効率を大幅に向上させることができ
る。さらに、本発明では、接着する基板に半導体基板を
用いているため、発光層形成部の半導体層と格子定数や
熱膨張率などの近いものを使用することができ、接着後
の動作などによるヒートサイクルなどに対しても歪みや
クラックが入ったりすることがなく、非常に信頼性の高
い半導体発光素子が得られる。
まま発光層形成部を成長しないで、反射層を形成した本
来の基板と、発光層形成部の半導体層と格子整合のとれ
た第2の基板に成長した発光層形成部とを接着すること
により、反射層を基板と発光層形成部との間に介在させ
ているため、発光層形成部は結晶性のよい半導体層とな
る。その結果、高効率で発光させることができる。しか
も、発光層形成部と基板との間に反射層が設けられてい
るため、発光層で発光して基板側に進む光も表面側に反
射されて有効に利用することができ、基板に発光する光
を吸収する半導体を用いても外部に取り出す光の効率で
ある外部微分量子効率を大幅に向上させることができ
る。さらに、本発明では、接着する基板に半導体基板を
用いているため、発光層形成部の半導体層と格子定数や
熱膨張率などの近いものを使用することができ、接着後
の動作などによるヒートサイクルなどに対しても歪みや
クラックが入ったりすることがなく、非常に信頼性の高
い半導体発光素子が得られる。
【0023】前述の例では、発光層形成部として、In
GaAlP系化合物半導体を用いたが、AlGaAs系
化合物半導体を用いても同様である。また、反射層とし
て、半導体層を用いたが、金属膜を用いても、前述のA
u/Niなどは半導体との馴染みがよく、同様の圧着に
より半導体層と接着することができる。また、Alなど
の反射率の高い金属膜を蒸着などにより設けて、透明の
接着剤などにより貼着してもよい。半導体層または金属
層により反射層を形成する場合、半導体基板の裏面に一
方(n側)の電極を設けることができる。しかし、誘電
体層などの絶縁体により反射層を設ける場合は、図4に
断面説明図が示されるように、積層した半導体層の一部
をエッチングにより除去し、n形層(クラッド層または
別途設けるコンタクト層)を露出させてn側電極を形成
することができる。なお、図4で図1(a)と同じ部分
には同じ符号を付してその説明を省略する。
GaAlP系化合物半導体を用いたが、AlGaAs系
化合物半導体を用いても同様である。また、反射層とし
て、半導体層を用いたが、金属膜を用いても、前述のA
u/Niなどは半導体との馴染みがよく、同様の圧着に
より半導体層と接着することができる。また、Alなど
の反射率の高い金属膜を蒸着などにより設けて、透明の
接着剤などにより貼着してもよい。半導体層または金属
層により反射層を形成する場合、半導体基板の裏面に一
方(n側)の電極を設けることができる。しかし、誘電
体層などの絶縁体により反射層を設ける場合は、図4に
断面説明図が示されるように、積層した半導体層の一部
をエッチングにより除去し、n形層(クラッド層または
別途設けるコンタクト層)を露出させてn側電極を形成
することができる。なお、図4で図1(a)と同じ部分
には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0024】なお、前述の例では、活性層3を両クラッ
ド層2、4により挟持し、活性層3と両クラッド層2、
4の材料、たとえばAlの混晶比を異ならせ、活性層に
キャリアや光を閉じ込めやすくして活性層4を発光層と
するダブルヘテロ接合構造であるが、活性層2を介さな
いでpn接合が形成され、pn接合部に発光層を形成す
る構造のもでもよい。また、発光層形成部9の上面に電
流拡散層5およびコンタクト層6を介してp側電極7を
設ける構造であったが、p形クラッド層を厚く形成して
おけば、電流拡散層などを設けなくてもよい。
ド層2、4により挟持し、活性層3と両クラッド層2、
4の材料、たとえばAlの混晶比を異ならせ、活性層に
キャリアや光を閉じ込めやすくして活性層4を発光層と
するダブルヘテロ接合構造であるが、活性層2を介さな
いでpn接合が形成され、pn接合部に発光層を形成す
る構造のもでもよい。また、発光層形成部9の上面に電
流拡散層5およびコンタクト層6を介してp側電極7を
設ける構造であったが、p形クラッド層を厚く形成して
おけば、電流拡散層などを設けなくてもよい。
【0025】さらに、前述の例では、半導体発光素子を
構成する各半導体層として、具体的な半導体材料を用
い、その厚さやキャリア濃度が特定の例で示されている
が、これらの例には限定されない。
構成する各半導体層として、具体的な半導体材料を用
い、その厚さやキャリア濃度が特定の例で示されている
が、これらの例には限定されない。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、発光層形成部の半導体
層の結晶性を低下させることなく、発光層形成部と基板
との間に反射層が設けられているため、発光層で高効率
に発光した光を効率よく正面側に取り出すことができ
る。そのため、外部微分量子効率の高い高性能の半導体
発光素子が得られる。しかも、基板および発光層形成部
を格子定数や熱膨張率の近い半導体層により形成してい
るため、信頼性も非常に向上する。
層の結晶性を低下させることなく、発光層形成部と基板
との間に反射層が設けられているため、発光層で高効率
に発光した光を効率よく正面側に取り出すことができ
る。そのため、外部微分量子効率の高い高性能の半導体
発光素子が得られる。しかも、基板および発光層形成部
を格子定数や熱膨張率の近い半導体層により形成してい
るため、信頼性も非常に向上する。
【図1】本発明の半導体発光素子の一実施形態の断面構
造を示す図である。
造を示す図である。
【図2】図1の反射層の波長に対する反射率の例を示す
図である。
図である。
【図3】図1の半導体発光素子の製造方法の説明図であ
る。
る。
【図4】本発明の半導体発光素子の他の実施形態の断面
説明図である。
説明図である。
【図5】従来のLEDチップの断面構造による光の取出
しを説明する図である。
しを説明する図である。
1 基板 2 n形クラッド層 3 活性層 4 p形クラッド層 5 電流拡散層 9 発光層形成部 12 反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 俊次 京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株 式会社内 Fターム(参考) 5F041 AA03 CA12 CA34 CA35 CA36 CA65 CA73 CA74 CA77
Claims (2)
- 【請求項1】 表面に反射層が設けられた半導体基板
と、InGaAlP系化合物半導体またはAlGaAs
系化合物半導体からなりn形層およびp形層が積層され
て発光層を形成する発光層形成部とからなり、該発光層
形成部が前記半導体基板の前記反射層上に接着されてな
る半導体発光素子。 - 【請求項2】 第1の半導体基板に反射層を成膜し、第
2の半導体基板上にn形層とp形層とを有し発光層を形
成する発光層形成部を成長し、第1の半導体基板の反射
層上に前記第2の半導体基板の発光層形成部を貼り付け
ることを特徴とする半導体発光素子の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP71599A JP2000200924A (ja) | 1999-01-05 | 1999-01-05 | 半導体発光素子およびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP71599A JP2000200924A (ja) | 1999-01-05 | 1999-01-05 | 半導体発光素子およびその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000200924A true JP2000200924A (ja) | 2000-07-18 |
Family
ID=11481469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP71599A Pending JP2000200924A (ja) | 1999-01-05 | 1999-01-05 | 半導体発光素子およびその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000200924A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006032952A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Shogen Koden Kofun Yugenkoshi | 透明性導電層を含む全方向性リフレクタを有する発光ダイオード |
JP2006253370A (ja) * | 2005-03-10 | 2006-09-21 | Oki Data Corp | 半導体装置、プリントヘッド、及びそれを用いた画像形成装置 |
JP2007324551A (ja) * | 2006-06-05 | 2007-12-13 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 発光素子及びその製造方法 |
US8395172B2 (en) | 2010-05-26 | 2013-03-12 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Light emitting device |
CN113646907A (zh) * | 2019-03-28 | 2021-11-12 | 优志旺电机株式会社 | 红外led元件 |
-
1999
- 1999-01-05 JP JP71599A patent/JP2000200924A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006032952A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Shogen Koden Kofun Yugenkoshi | 透明性導電層を含む全方向性リフレクタを有する発光ダイオード |
JP2006253370A (ja) * | 2005-03-10 | 2006-09-21 | Oki Data Corp | 半導体装置、プリントヘッド、及びそれを用いた画像形成装置 |
JP4601464B2 (ja) * | 2005-03-10 | 2010-12-22 | 株式会社沖データ | 半導体装置、プリントヘッド、及びそれを用いた画像形成装置 |
JP2007324551A (ja) * | 2006-06-05 | 2007-12-13 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 発光素子及びその製造方法 |
WO2007142071A1 (ja) * | 2006-06-05 | 2007-12-13 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | 発光素子及びその製造方法 |
US7960745B2 (en) | 2006-06-05 | 2011-06-14 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | Light emitting device and method of fabricating the same |
KR101321985B1 (ko) | 2006-06-05 | 2013-10-25 | 신에츠 한도타이 가부시키가이샤 | 발광소자 및 그 제조방법 |
TWI414077B (zh) * | 2006-06-05 | 2013-11-01 | Shinetsu Handotai Kk | Light emitting element and manufacturing method thereof |
US8395172B2 (en) | 2010-05-26 | 2013-03-12 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Light emitting device |
TWI452729B (zh) * | 2010-05-26 | 2014-09-11 | Toshiba Kk | 發光裝置 |
CN113646907A (zh) * | 2019-03-28 | 2021-11-12 | 优志旺电机株式会社 | 红外led元件 |
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