JP2000200786A - 絶縁膜の形成方法 - Google Patents

絶縁膜の形成方法

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JP2000200786A JP11000162A JP16299A JP2000200786A JP 2000200786 A JP2000200786 A JP 2000200786A JP 11000162 A JP11000162 A JP 11000162A JP 16299 A JP16299 A JP 16299A JP 2000200786 A JP2000200786 A JP 2000200786A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマ気相成長法により半導体基板などの
基板上に絶縁膜を成膜する工程中において、成膜される
基板が載置されたチャンバー内部が成膜中はエッチング
されないように処理する絶縁膜の形成方法を提供する。 【解決手段】 この方法は真空チャンバー2内部にプラ
ズマ気相成長法によりコーティング膜20を形成する工
程と、原料ガスを導入してプラズマ気相成長法により真
空チャンバー内の基板上に絶縁膜を形成する工程とを有
する。基板上に絶縁膜を形成する工程において真空チャ
ンバー内のコーティング膜が成膜中にエッチングされ、
このエッチングにより発生したガスを原料ガスの一部と
して前記基板上に前記絶縁膜を堆積させ、この工程中
は、コーティング膜が残存してチャンバー内壁が露出し
ないようにする。コーティング処理を真空チャンバー内
に施すので上記問題が発生せず安定した成膜特性のFS
G膜を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜の形成方法に
関し、とくに半導体基板上にシリコン酸化膜(Si
2 )、シリコン窒化膜(SiN)、弗素添加シリコン
酸化膜(SiOF)、シリコン酸化窒化膜(SiON)
などの絶縁膜を形成するプラズマ化学気相成長(PCV
D:Plasma Chemical Vapour Deposition)法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置には、素子間や配線間
あるいは素子・配線間などを電気的に隔離するためにS
iO2 絶縁膜が用いられる。この絶縁膜は、SiH4
テトラエトキシシラン(TEOS)等のガスを原料とし
て減圧又は常圧の化学気相成長法(CVD)によって形
成されたSiO2 膜が主に用いられている。とくに40
0℃程度の低温で形成できることからTEOSとO2
用いたプラズマ化学気相成長法によるSiO2 膜(以
下、TEOS膜という)が多用されている。さらにCV
D法は、他の薄膜形成法に比べ、反応ソースとして高純
度のガスを用いることが多いので高品質な絶縁膜を得る
ことができる。ところで近年半導体素子の微細化に伴い
信号伝達の遅延が懸念されるようになってきた。これは
半導体素子の微細化に伴い配線の間隔も狭くなることに
よって配線−配線間の容量が増大し信号の伝達が遅延し
てしまうという問題である。この信号伝達の遅延は、半
導体装置の性能向上を妨げる要因の一つになる。このた
め配線間にある絶縁膜の比誘電率(以下、誘電率とい
う)をできるだけ低下させることが必要である。
【0003】また、配線の多層化や高密度化が進むため
配線の断線防止及びフォーカスマージンの向上のために
は高密度配線間をボイドなしに埋め込み、さらに表面の
段差を緩和することが必要となる。このような理由によ
り、より段差被覆性の良い膜の形成方法の要求が高まっ
ている。ところで、信号伝達の遅延を少なくするために
行われる誘電率の低減対策としては弗素添加シリコン酸
化物(F−dopedSiO2 )からなる絶縁膜(以
下、FSG膜という)の開発が行われている。しかし、
FSG膜は、吸湿性の問題がある。図9に示すように、
弗素(F)の濃度が高くなるほど低誘電率な絶縁膜にな
るが同時に吸湿性の大きい絶縁膜となる。吸湿が起こる
ことによりFSG膜の誘電率εが増加するとともにHF
の遊離により金属配線の腐食が起こり膜剥がれや信頼性
の低下を引き起こすことになる。以上のような吸湿性を
増加させる要因としては、FSG膜中の不純物、とくに
FSG膜中にHの残留量が存在することであることが解
っており、そのためできるだけ水素(H)不純物を低減
することが必要となっている。
【0004】このため高密度プラズマCVD法(HDP
(High Density Plasma) −CVD)によるFSG膜の形
成技術の開発が試みられており、例えば、ECRの高密
度プラズマ源を用いたCVDやICP(Inductively Cou
pled Plasma)コイル及びヘリコンなどの高密度プラズマ
源を用いた方法が報告されている。HDP−CVD法に
より、原料ガスの解離度が大きくなりFSG膜中に含ま
れるH不純物の量は、従来の平行平板型CVDのFSG
膜と比較して減少しており、それに伴って吸湿性は抑制
される。しかし、原料ガスとしてSiH4 を用いてお
り、FSG膜中へのH不純物の混入は避けられない。特
に低誘電率を実現するために高濃度のFをドープした場
合、吸湿性に対するH不純物の依存性は非常に大きい。
そこで、SiF4 などのHを含まないガスを用いてでき
るだけHを減少したガス系での成膜方法が試みられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、HDP−CV
D法によるFSG成膜は、真空チャンバーに対するダメ
ージとそれに伴う不純物の問題、さらに成膜特性が変化
する問題、成膜速度が大きくとれない問題がある。例え
ば、ICPコイルを用いた高密度プラズマCVD法でS
iF4 、SiH4 、O2 、Arの混合ガスを用いてFS
G膜を成膜する場合、成膜中に発生するFイオンやFラ
ジカルによってチャンバーがエッチングされたり弗素化
され、その結果チャンバーの成分が膜中に混入したり、
成膜ドリフトが発生する。通常、チャンバー内にコーテ
ィングをし、これらの問題点を改善するがFによるエッ
チング作用が非常に大きいため、コーティング膜はすぐ
にエッチングされチャンバーが露出し、同様にチャンバ
ーがエッチングやF化されチャンバーの成分が膜中に混
入したり、成膜ドリフトが発生する。これは、他のHD
P−CVD装置でも同様な問題が発生する。本発明は、
このような事情によりなされたものであり、プラズマ気
相成長法により半導体基板などの基板上に絶縁膜を成膜
する工程中において、成膜される基板が載置されたチャ
ンバー内部が成膜中はエッチングされないように処理さ
れている絶縁膜の形成方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、真空チャンバ
ー内部にプラズマ気相成長法によりコーティング膜を形
成する工程と、原料ガスを導入してプラズマ気相成長法
により真空チャンバー内の基板上に絶縁膜を形成する工
程とを有し、基板上に絶縁膜を形成する工程において真
空チャンバー内のコーティング膜が成膜中にエッチング
され、このエッチングにより発生したガスを原料ガスの
一部として前記基板上に前記絶縁膜を堆積させ、且つこ
の工程中は、前記コーティング膜が残存して前記チャン
バー内壁が露出しないようにすることを特徴としてい
る。ICPコイルなどを用いた高密度プラズマCVD法
でSiF4 、SiH4 、O 2 、Arの混合ガスを用いて
FSG膜を成膜する場合、成膜中に発生する弗素イオン
や弗素ラジカルによって真空チャンバーがエッチングさ
れたり弗素化され、その結果チャンバーの成分がFSG
膜中に混入したり、成膜ドリフトが発生する。本発明で
は基板上での成膜工程前に絶縁膜のコーティング処理を
真空チャンバー内に施すので上記問題が発生せず安定し
た成膜特性のFSG膜を形成することが可能になる。
【0007】すなわち本発明の絶縁膜の形成方法は、真
空チャンバー内表面、この真空チャンバー内に載置され
た基板を支持する支持基板表面にプラズマ気相成長法に
よりコーティング膜を形成する工程と、原料ガスを導入
してプラズマ気相成長法により前記基板上に絶縁膜を形
成する工程とを備え、前記基板上に絶縁膜を形成する工
程において前記チャンバー内壁にコーティングした前記
コーティング膜をエッチングし、このエッチングにより
発生したガスを原料ガスの一部として前記基板上に前記
絶縁膜を堆積させ、且つこの工程中は前記コーティング
膜が残存して前記チャンバー内壁が露出しないようにす
ることを特徴としている。
【0008】前記絶縁膜は、弗素添加酸化シリコン膜
(SiOF)、弗素添加酸化窒化シリコン膜(SiON
F)のいずれかであっても良い。前記コーティング膜
は、酸化シリコン膜(SiO2 )、弗素添加酸化シリコ
ン膜(SiOF)、弗素添加酸化窒化シリコン膜(Si
ONF)、窒化シリコン膜(SiN)、酸化窒化シリコ
ン膜(SiON)、シリコン膜のいずれかであり、フッ
素を含むガスでエッチングされ、このエッチングにより
生成されたガスを前記基板上に成膜される前記絶縁膜を
生成する原料ガスの一部とするようにしても良い。前記
導入原料ガスは、四弗化シリコン(SiF4 )、シラン
(SiH4 )、酸素、アルゴン及び窒素を含むようにし
ても良い。前記プラズマ気相成長法は、プラズマ密度1
10/cm2 以上の高密度プラズマを用いても良い。前
記プラズマ気相成長法は、ICPコイルを用いた高密度
プラズマ装置を用いても良い。なお、膜厚が1〜2μm
のFSG膜を形成する場合は、コーティング膜の膜厚は
0.8〜1.5μm程度が必要である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して発明の実施
の形態を説明する。図1は、ICPコイルを用いたHD
P−CVD装置の概略断面図であり、この装置を用いて
FSG膜を成膜する工程を説明する。図1に示すよう
に、反応容器は、セラミックドーム1とメタルチャンバ
ー2より構成されている。セラミックドーム1には、そ
の側面及び上面にアンテナコイル3が巻かれており、ア
ンテナ端子は、RF電源4に接続されていると共に接地
されている。このRF電源4をアンテナコイル3に印加
することにより、誘導結合でセラミックドーム1内の空
間に電力が供給されプラズマが発生する。また、メタル
チャンバー2には、ターボ分子ポンプ5及びドライポン
プ6が接続されており、反応容器内を真空にすることが
できる。また、反応容器内は、スロットルバルブ7によ
り圧力制御が可能になっている。さらにガス導入部とし
てガスノズル8を備えておりSiH4 、O2 、Si
4 、Arガスなどを導入することができる。
【0010】基板接地電極9は、静電チャックとなって
おりシリコン半導体などのウエハ10を吸着することが
できる。さらにシリコンウエハ10と静電チャックの間
にHeガスを導入してシリコンウエハ10を冷却できる
ようになっている。基板接地電極9にはRF電源11が
接続されており、セルフバイアス(Bias)をかける
ことが可能になっている。ターボ分子ポンプ5は、ゲー
トバルブ12を介してスロットルバルブ7に接続されて
おり、圧力調整をしながら反応容器内部を真空にするこ
とができるようになっている。また、ドライポンプ6
は、アイソレーションバルブ13を介してターボ分子ポ
ンプ5に接続されている。
【0011】次に、図1、図2及び図3に示したHDP
−CVD装置及び図8に示す製造工程のフローチャート
を用いて本発明の方法による実施例を説明する。まず、
反応容器のメタルチャンバー2内にSi02 膜をコーテ
ィング膜20として形成する工程を行う(工程(1)、
図2参照)。反応室内壁に取り付けたガス導入口(ガス
ノズル)8からSiH4 100sccm、O2 10
0sccm、Arガス 100sccmを導入する。そ
してメタルチャンバー内を5mTorrにし、セラミッ
クドーム1のアンテナ3に取り付けられたRF電源4か
らRF電力を3000W程度印加してプラズマ状態を励
起させる。プラズマによって導入ガスは分解されSiO
2 膜20がセラミックドーム1内にコーティングされ
る。この状態は図2に示される。コーティング膜(Si
2 )20は、反応容器内壁は勿論のこと、ガス導入口
(ガスノズル)8やウエハが搭載されていない基板接地
電極9の上などにも堆積される。この実施例ではコーテ
ィング膜厚は、基板接地電極9上で1μm程度である。
【0012】次に、シリコンウエハ10を反応容器に導
入し、基板接地電極9の上に載置させる(工程(2)、
図3参照)。そして、シリコンウエハ10の上にFSG
膜を成膜させる(工程(3))。まず、ガス導入口(ガ
スノズル)8からSiF4 100sccm、O2 10
0sccm、Arガス 100sccm、SiH410
sccmを導入し、メタルチャンバー内を5mTorr
にし、セラミックドーム1にRF電力を3000W程度
印加してプラズマを励起させる。シリコンウエハ10
は、静電チャックで基板接地電極9に固定され、シリコ
ンウエハ10の裏面は、Heガスで冷却されている。さ
らに基板接地電極9にはRF電源11によりRF電力1
500Wが印加されている。このようにしてシリコンウ
エハ10上には約400nm/分の成膜速度でFSG膜
が成膜される。FSG膜が形成されてからシリコンウエ
ハ10を取り出して反応容器内での工程が終了する(工
程(4))。この時コーティング膜(SiO 2 )は、成
膜の際に発生するFイオン及びラジカルによりエッチン
グされてSiFx ガスが発生する。この発生したガス
は、FSG膜の成膜に寄与し、さらに成膜速度の向上に
つながる。コーティング膜が無い場合の成膜速度は、約
300nm/分であり100nm/分ほど成膜速度が増
加する。
【0013】また、この発明は、成膜中はコーティング
膜(SiO2 )20が反応容器内に残存してメタルチャ
ンバー2内壁が露出しないことを特徴としている。反応
容器内がこのような構成になっていると、シリコンウエ
ハ10上に成膜処理を施す最中の反応ガスが反応容器内
壁近傍でエッチング動作を行っても内壁自身がエッチン
グされることはなく、逆に成膜処理に役立つガスを発生
するので成膜速度の向上は勿論のこと、半導体基板、寄
与する効果をもたらすメタルチャンバー内壁の変質、成
膜特性の変動等が抑制される。コーティング膜(SiO
2 )20がなくなりメタルチャンバー2内壁が露出した
場合、アルミナ(Al2 3 )からなるセラミックドー
ム1の内壁がFラジカル、Fイオン等でF化されて弗化
アルミニウム(AlF)を発生する。このAlFは誘電
体であり、このAlFの影響でプラズマの状態が変化
し、成膜特性も変化する。例えば、コーティング膜20
の膜厚を1μmと0.3μmとした場合において、シリ
コンウエハ10上にFSG膜を1.2μm堆積したとき
の成膜の安定性を比較する。
【0014】図4は、成膜面内に形成されたFSG膜の
均一性(%)のコーティング膜厚依存性を説明する。ウ
エハ面内の所定の49点における膜厚Tを測定し、その
中で膜厚平均値TA 、最大膜厚TMAX 及び最小膜厚TMI
N を選択し、((TMAX −TMIN )/2TA )×100
をこのFSG膜均一性とする。そして、A線をコーティ
ング膜の膜厚が1μmの特性線、B線をコーティング膜
の膜厚が0.3μmの特性線を示している。図4から明
らかなように、A線(1μmの場合)は、4.50%を
前後して、ほぼ一定しているが、B線(0.3μmの場
合)は、均一性が変化する。したがって、コーティング
膜の膜厚は、少なくとも0.3μm以上であることが必
要である。また、コーティング膜の膜厚が0.3μmの
場合は、FSG膜の成膜中に反応容器の内壁が露出して
しまうが、この膜厚を1μmにすると成膜中には反応容
器の内壁が露出することはない。したがって、コーティ
ング膜の膜厚は1μmで十分である。
【0015】次に、コーティング膜の膜厚が0.3μm
の場合において、成膜検討の前後にArによるSiO2
膜のスパッタリングレートを確認した。このスパッタリ
ングレートは、間接的にメタルチャンバー内のプラズマ
の状態を知ることができる。図5に示されたように、検
討前(0.3μmのコーティング膜を施さない場合)の
スパッタリングレートの均一性は、2%程度であるのに
対して、検討後(0.3μmのコーティング膜を施した
場合)は、スパッタリングレートが傾き、均一性は5%
と悪化し、プラズマの均一性が崩れていることが判っ
た。したがって、コーティング膜が0.3μmでは不十
分であることがわかる。セラミックドーム(Al
2 3 )の内壁が弗素(F)化して形成されたAlF
は、後のチャンバードライクリーニングでは除去され
ず、成膜特性の復帰のためには、メタルチャンバーのウ
エットクリーニング等が必要となり、スループットの大
きな妨げとなる。また、同様にメタルチャンバー内壁が
露出した場合、コーティング膜から供給されていたSi
x の量が変化し、成膜途中においても成膜特性が変動
する。
【0016】FSG成膜の膜厚に対する必要なコーティ
ング膜(SiO2 )の膜厚量について図6に示す。必要
であるか否かの判断はスパッタリングレートの均一性の
シフトで行った。FSG膜が1μm成膜の場合、コーテ
ィング膜は0.8μmが必要である。FSG膜が1.5
μmではコーティング膜は1μmが必要である。FSG
膜が2μmではコーティング膜は1.5μmが必要であ
る。つまり、FSG膜が1〜2μmの場合、コーティン
グ膜の膜厚は0.8〜1.5μmが必要である。この膜
厚は、成膜条件、特にSiH4 の流量変化に対して敏感
であり、条件変更の際には、必要なコーティング膜厚は
変化する。したがって、工程(4)においてシリコンウ
エハを反応容器から搬出後、チャンバードライクリーニ
ングを行う(工程(5))。
【0017】次に、図7を参照して、図1、図2及び図
3のCVD装置を使用して形成した半導体装置を説明す
る。図7は、配線間にFSG膜などの低誘電率の層間絶
縁膜を用いた半導体装置の断面図である。P型シリコン
半導体基板30にはPウエル31及びNウエル32が形
成され、主面には素子分離領域(STI(Shallow Trenc
h Isolation))33が形成されている。半導体基板30
の素子領域には、Pウエル31に、N型ソース/ドレイ
ン領域34、ゲート酸化膜35及びソース/ドレイン領
域34間の上にゲート酸化膜35を介して形成されたゲ
ート電極36から構成されたN型MOSトランジスタ
(NMOS)、Nウエル32に、P型ソース/ドレイン
領域37、ゲート酸化膜35及びソース/ドレイン領域
37間の上にゲート酸化膜35を介して形成されたゲー
ト電極36から構成されたP型MOSトランジスタ(P
MOS)がそれぞれ形成されている。これらトランジス
タを被覆するように半導体基板30上には、例えば、B
PSG(Boron-doped Phospho-Silicate Glass)膜からな
る層間絶縁膜38が形成されている。
【0018】層間絶縁膜38は、表面をCMPなどによ
り平坦化され、その上に所定のパターンを有する第1の
金属配線39が形成されている。第1の金属配線39
は、アルミニウム(Al)膜とこの上下に形成された、
例えば、Ti/TiNなどからなるバリアメタル層から
構成されている。第1の金属配線3の一部は、層間絶縁
膜38に形成されたコンタクト孔に埋め込まれたタング
ステンなどからなる接続プラグ40を介してP型MOS
トランジスタのソース/ドレイン領域37と電気的に接
続されている。第1の金属配線39を被覆するように、
半導体基板30上にFSG膜41からなる低誘電率層間
絶縁膜を形成する。層間絶縁膜41は、表面をCMPな
どにより平坦化され、その上に所定のパターンを有する
第2の金属配線42が形成されている。第2の金属配線
42は、第1の配線39と同様にアルミニウム膜とこの
上下に形成されたTi/TiN等からなるバリアメタル
層から構成されている。第2の金属配線42の一部は、
層間絶縁膜40に形成されたコンタクト孔に埋め込まれ
たタングステンなどからなる接続プラグ43を介して第
1の金属配線39と電気的に接続されている。
【0019】この第2の金属配線42を被覆するよう
に、層間絶縁膜41上にFSG膜44からなる低誘電率
層間絶縁膜を形成する。層間絶縁膜44は、表面をCM
Pなどにより平坦化され、その上に所定のパターンを有
する第3の金属配線45が形成されている。第3の金属
配線45は、第1の配線109と同様にアルミニウム膜
とこの上下に形成されたTi/TiNなどからなるバリ
アメタル層から構成されている。第3の金属配線45の
一部は、層間絶縁膜44に形成されたコンタクト孔に埋
め込まれたタングステンなどからなる接続プラグ46を
介して第2の金属配線42と電気的に接続されている。
この第3の金属配線45を被覆するように層間絶縁膜4
4上に、例えば、CVDSiO2 膜などからなる保護絶
縁膜47を形成する。この実施例では3層の金属配線を
用いたが、本発明は、第4、第5あるいはそれ以上の金
属配線を積み重ねることもできる。以上のFSG膜から
なる層間絶縁膜を形成する際には、図1、図2及び図3
に記載されたHDP−CVD装置の反応容器内で成膜さ
れる。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、HDP
−CVD法により、その装置内をエッチングによって原
料ガスを生成するコーティング膜で覆っているのでFS
G膜を成膜する場合、安定した成膜特性で膜を形成する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるHDP−CVD装置の断面図。
【図2】本発明で用いるHDP−CVD装置の断面図。
【図3】本発明で用いるHDP−CVD装置の断面図。
【図4】基板に形成されたFSG膜均一性とコーティン
グ膜厚との関係を示す特性図。
【図5】基板に形成されたFSG膜の特性を示すウエハ
の平面図。
【図6】本発明のコーティング膜厚とFSG膜厚との関
係を示す特性図。
【図7】本発明の方法により形成された半導体基板の断
面図。
【図8】本発明の形成方法を説明するフローチャート。
【図9】FSG膜の特性を説明する特性図。
【符号の説明】
1・・・セラミックドーム、 2・・・メタルチャン
バー、3・・・アンテナコイル、 4、11・・・R
F電源、5・・・ターボ分子ポンプ、 6・・・ドラ
イポンプ、7・・・スロットルポンプ、 8・・・ガ
スノズル、9・・・基板接地電極、 10・・・シリ
コンウエハ、12・・・ゲートバルブ、 13・・・
アイソレーションバルブ、20・・・コーティング膜、
30・・・半導体基板、31・・・Pウエル、
32・・・Nウエル、33・・・素子分離領域、 3
4・・・N型ソース/ドレイン領域、35・・・ゲート
酸化膜、 36・・・ゲート電極、37・・・P型ソ
ース/ドレイン領域、38、41、44・・・層間絶縁
膜、39・・・第1の金属配線、 40、43、46
・・・接続プラグ、42・・・第2の金属配線、 4
5・・・第3の金属配線、47・・・保護絶縁膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶 成彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8 株式会 社東芝横浜事業所内 (72)発明者 宮島 秀史 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8 株式会 社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 5F033 HH08 HH18 HH33 JJ19 KK01 KK08 KK18 KK33 MM08 MM13 RR04 RR06 RR11 RR15 SS01 SS02 SS15 XX00 XX01 5F058 BA20 BC02 BC04 BE04 BF07 BF23 BF24 BF29 BH20 BJ02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバー内表面、及びこの真空チ
    ャンバー内に載置された基板を支持する支持基板表面に
    プラズマ気相成長法によりコーティング膜を形成する工
    程と、 原料ガスを導入してプラズマ気相成長法により前記基板
    上に絶縁膜を形成する工程とを備え、 前記基板上に絶縁膜を形成する工程において前記チャン
    バー内壁にコーティングした前記コーティング膜をエッ
    チングし、このエッチングにより発生したガスを原料ガ
    スの一部として前記基板上に前記絶縁膜を堆積させ、且
    つこの工程中は、前記コーティング膜が残存して前記チ
    ャンバー内壁が露出しないようにすることを特徴とする
    絶縁膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記絶縁膜は、弗素添加酸化シリコン膜
    (SiOF)、弗素添加酸化窒化シリコン膜(SiON
    F)のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の
    絶縁膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記コーティング膜は、酸化シリコン膜
    (SiO2 )、弗素添加酸化シリコン膜(SiOF)、
    弗素添加酸化窒化シリコン膜(SiONF)、窒化シリ
    コン膜(SiN)、酸化窒化シリコン膜(SiON)、
    シリコン膜のいずれかであり、フッ素を含むガスでエッ
    チングされ、このエッチングにより生成されたガスを前
    記基板上に成膜される前記絶縁膜を生成する原料ガスの
    一部とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載の絶縁膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記導入原料ガスは、四弗化シリコン、
    シラン、酸素、アルゴン及び窒素を含むことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の絶縁膜の形
    成方法。
  5. 【請求項5】 前記プラズマ気相成長のプラズマ密度が
    1010/cm2 以上であることを特徴とする請求項1乃
    至請求項4のいずれかに記載の絶縁膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記プラズマ気相成長法は、ICPコイ
    ルを用いたプラズマ装置を用いることを特徴とする請求
    項1乃至請求項5のいずれかに記載の絶縁膜の形成方
    法。
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