JP2000200612A - 角形アルカリ二次電池 - Google Patents

角形アルカリ二次電池

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JP2000200612A
JP2000200612A JP11000160A JP16099A JP2000200612A JP 2000200612 A JP2000200612 A JP 2000200612A JP 11000160 A JP11000160 A JP 11000160A JP 16099 A JP16099 A JP 16099A JP 2000200612 A JP2000200612 A JP 2000200612A
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nickel
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Hideki Takahashi
秀樹 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高率放電特性が向上された角形アルカリ二次
電池を提供することを目的とする。 【解決手段】 縦長の三次元多孔体からなる集電体20
と、前記集電体20の上端に電気的に接続された正極端
子13と、前記集電体20に担持された正極合剤21と
を含む正極4を具備し、前記集電体20の孔22のうち
主なものは、前記集電体20の長手方向に沿う長さが前
記集電体の長手方向と直交する長さに比べて長い構造を
有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、角形アルカリ二次
電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】角形アルカリ二次電池の一例である角形
ニッケル水素二次電池は、セパレータで包被された短冊
形の正極と短冊形の水素吸蔵合金負極とが交互に積層さ
れ、かつ最外層が負極である構造の電極群と、アルカリ
電解液とを負極端子を兼ねる有底矩形筒状容器内に収納
し、外部正極端子を兼ねる封口部材で封止した構造を有
する。前記電極群の最外層の負極は、前記容器の内面と
電気的に接している。一方、前記電極群の正極は、上端
に正極端子が取り付けられており、この正極端子の先端
が前記封口部材に固定されることにより前記封口部材と
電気的に接続されている。前記正極としては、ペースト
式ニッケル正極が広く用いられている。この正極は、例
えば、活物質である水酸化ニッケル粉末、コバルト化合
物のような導電剤及び結着剤を水の存在下で混練してペ
ーストを調製し、前記ペーストを集電体に正極端子溶接
部を除いて充填し、乾燥し、圧延した後、前記集電体に
正極端子を溶接し、所望のサイズに裁断することにより
製造される。
【0003】このペースト式ニッケル正極は、活物質を
塩含浸法で充填する焼結式ニッケル正極に比べて、活物
質充填量を向上することができ、電池容量を高くできる
ばかりか、活物質充填工程を簡略化できるため、広く用
いられている。
【0004】ところで、前記ペースト式ニッケル正極の
集電体には、スポンジ形状の金属多孔体や、フェルト形
状の金属多孔体等の三次元金属多孔体が用いられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな角形ニッケル水素二次電池においては、正極の集電
体が縦長の三次元多孔体であり、しかも前記正極集電体
の上部のみから電流を取り出すため、集電時の電流経路
が長くなり、高率(大電流)放電の際に正極での電圧降
下が大きくなる。従って、角形ニッケル水素二次電池
は、高率放電の際に出力電圧が低下したり、高い放電容
量が得られないという問題点がある。
【0006】本発明は、高率放電特性が向上された角形
アルカリ二次電池を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、縦長の三次元
多孔体からなる集電体と、前記集電体の上端に電気的に
接続された正極端子と、前記集電体に担持された正極合
剤とを含む正極を具備し、前記集電体の孔のうち主なも
のは、前記集電体の長手方向に沿う長さが前記集電体の
長手方向と直交する長さに比べて長い構造を有すること
を特徴とする角形アルカリ二次電池である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る角形アルカリ二次電
池の一例を図1を参照して説明する。
【0009】図1に示すように、負極端子を兼ね、有底
矩形筒状の金属製容器1内には、電極群2が収納されて
いる。電極群2は、袋状のセパレータ3内に収納された
正極4と負極5とが交互に積層され、かつ最外層が負極
5である構造を有する。前記電極群2は、前記容器1内
に最外層の負極面と前記容器1の長手方向に沿う内面と
が接するように収納されている。アルカリ電解液は、前
記容器1内に収容されている。正極端子及び防爆機能を
有する封口部材6は、ガス抜き孔7が開口された長方形
の封口板8と、前記封口板8上に前記ガス抜き孔7を覆
うように配置されたキャップ状の外部正極端子9と、前
記封口板8と前記正極端子9で囲まれた空間内に前記ガ
ス抜き孔7を塞ぐように配置されたゴム製の安全弁10
とを備える。前記正極端子9には、複数のガス抜き孔1
1が開口されている。底部に開口部を有する有底矩形筒
状の絶縁性ガスケット12は前記容器1の開口部と前記
封口板8の間に圧縮状態で配置され、前記封口部材6を
前記容器1の開口部にカシメ固定している。帯状金属板
(例えばニッケル製)からなる正極端子13は、前記正
極4の集電体の上端に溶接されている。前記各正極4の
正極端子13は、一つに束ねられた状態で前記封口板8
の下面に接続されている。
【0010】以下、前記正極4、負極5、セパレータ3
およびアルカリ電解液について詳細に説明する。 1)正極4 この正極の一例を図2を参照して説明する。この正極4
は、短冊形状の三次元多孔体からなる集電体20と、前
記集電体の上端に電気的に接続された正極端子13と、
前記集電体20に担持され、活物質である水酸化ニッケ
ルを含む正極合剤21とからなる。前記集電体20の孔
22のうち主なものは、前記集電体20の長手方向に沿
う長さが前記集電体20の長手方向と直交する長さに比
べて長い構造を有する。
【0011】前記集電体は、例えば、ニッケル、鉄など
から形成することができる。
【0012】前記集電体の長手方向に沿う長さが前記集
電体の長手方向と直交する長さに比べて長い構造を有す
る孔の数は、全孔数の60%以上にすることが望まし
い。これは次のような理由によるものである。特定構造
の孔の割合が60%未満になると、高率放電の際に正極
で電圧降下が生じるのを十分に抑制することが困難にな
る恐れがあるため、優れた高率放電特性を得られなくな
る可能性がある。
【0013】前記集電体の多孔度は、90〜98%の範
囲にすることが好ましい。これは次のような理由による
ものである。前記多孔度を90%未満にすると、高率放
電特性を十分に向上させることが困難になる恐れがあ
る。一方、前記多孔度が98%を越えると、強度が低下
するため、後述する正極作製時の圧延工程において破断
を生じる恐れがある。
【0014】前記集電体は、例えば、以下の(1)〜
(3)の方法により作製される。 (1)連通気孔構造の発泡樹脂体もしくは連通気孔構造
のフェルト状樹脂体に熱変形を施すことにより孔の構造
を樹脂体の長手方向に沿う長さが長手方向と直交する長
さに比べて長いものにした後、例えば無電解メッキや、
カーボンコートなどの導電処理を施し、ニッケルなどの
金属を電気メッキし、発泡樹脂またはフェルトを焼却除
去し、メッキした金属を還元焼鈍することにより前記集
電体を作製する。
【0015】(2)連通気孔構造の発泡樹脂体もしくは
連通気孔構造のフェルト状樹脂体に張力を加えながら導
電処理及び電気メッキを行うことにより孔の構造を樹脂
体の長手方向に沿う長さが長手方向と直交する長さに比
べて長いものに変形させ、ひきつづき発泡樹脂またはフ
ェルトを焼却除去し、メッキした金属を還元焼鈍するこ
とにより前記集電体を作製する。
【0016】(3)連通気孔構造の発泡樹脂体もしくは
連通気孔構造のフェルト状樹脂体に導電処理を施し、電
気メッキを施し、発泡樹脂またはフェルトを焼却除去
し、メッキした金属を還元焼鈍した後、張力を加えて孔
の構造をメッキ体の長手方向に沿う長さが長手方向と直
交する長さに比べて長いものに変形させることにより前
記集電体を作製する。
【0017】前記正極は、例えば、水酸化ニッケル粉末
を主成分とし、導電剤、結着剤および水を含むペースト
を調製し、前記ペーストを前記集電体に正極端子溶接箇
所を除いて充填し、乾燥し、裁断した後、加圧成形し、
正極端子を溶接し、所望の寸法に裁断することにより作
製される。
【0018】水酸化ニッケル粉末としては、例えば、無
共晶の水酸化ニッケル粉末、または亜鉛および/または
コバルトが金属ニッケルと共晶された水酸化ニッケル粉
末を用いることができる。
【0019】前記導電剤としては、例えば一酸化コバル
ト、三酸化二コバルト、水酸化コバルト等のコバルト化
合物を挙げることができる。また、これらのコバルトま
たはコバルト化合物を前記水酸化ニッケルの粉末表面に
持つ複合形態をとっても構わない。
【0020】前記結着剤としては、例えばポリテトラフ
ルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール等を挙げる
ことができる。
【0021】2)負極5 この負極は、水素吸蔵合金を含む。
【0022】前記負極は、例えば、水素吸蔵合金粉末を
導電剤、結着剤及び水と共に混練してペーストを調製
し、前記ペーストを導電性基板に充填し、乾燥させた
後、成形することにより製造される。
【0023】かかる水素吸蔵合金負極は、カドミウム負
極を用いた場合よりも二次電池の容量を向上できるた
め、好ましい。前記水素吸蔵合金は、格別制限されるも
のではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水素を
吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出でき
るものであればよい。例えば、LaNi5 、MmNi5
(Mmはミッシュメタル)、LmNi5 (LmはLaを
含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種)、これら
の合金のNiの一部をAl、Mn、Co、Ti、Cu、
Zn、Zr、Cr、Bの様な元素で置換した多元素系の
もの、またはTiNi系、TiFe系のものを挙げるこ
とができる。特に、一般式LmNiw Cox Mny Al
z (原子比w,y,zの合計値は5.00≦w+x+y
+z≦5.5である)で表される組成の水素吸蔵合金は
充放電サイクル寿命を向上できるために好適である。
【0024】前記導電剤としては、例えばカーボンブラ
ック、黒鉛等を挙げることができる。
【0025】前記結着剤としては、例えばポリアクリル
酸ソーダ、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸
塩、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフ
ッ素系樹脂、またはカルボキシメチルセルロース(CM
C)等を挙げることができる。
【0026】前記導電性基板としては、例えばパンチド
メタル、エキスパンデッドメタル、ニッケルネット、ニ
ッケル板等の二次元基板や、フェルト状の金属多孔体
や、スポンジ状金属多孔体などの三次元基板を挙げるこ
とができる。
【0027】なお、負極5としては、前述したような水
素吸蔵合金を含むものの他に、金属カドミウム、水酸化
カドミウムなどのカドミウム化合物を含むものを用いる
ことができる。
【0028】3)セパレータ3 このセパレータ3としては、例えば、ポリアミド繊維製
不織布、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフ
ィン繊維製不織布に親水性官能基を付与したものを挙げ
ることができる。
【0029】4)アルカリ電解液 前記アルカリ電解液としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム(NaOH)の水溶液、水酸化リチウム(LiOH)
の水溶液、水酸化カリウム(KOH)の水溶液、NaO
HとLiOHの混合液、KOHとLiOHの混合液、K
OHとLiOHとNaOHの混合液等を用いることがで
きる。
【0030】以上詳述したように本発明に係る角形アル
カリ二次電池によれば、縦長の三次元多孔体からなる集
電体と、前記集電体の上端に電気的に接続された正極端
子と、前記集電体に担持された正極合剤とを含む正極に
おいて、前記集電体の孔の主なものを前記集電体の長手
方向に沿う長さが長手方向と直交する長さに比べて長い
構造にすることによって、高率放電特性を向上すること
ができる。
【0031】すなわち、図3に示すように、上端に正極
端子13が電気的に接続された短冊状の正極23におい
て集電を行うと、電流は矢印で示されるように正極端子
13へ向かう方向に流れる。また、電流は、集電体の孔
の周縁を伝うように流れる。例えば図4に示すように、
集電体24として短冊状の三次元多孔体を使用し、主な
孔25を集電体24の長手方向に沿う長さが長手方向と
直交する長さに比べて短い構造にすると、前述したよう
に電流は集電体24の孔25の周縁を伝うように流れる
ため、集電体24の長手方向と直交する方向に流れやす
くなる。その結果、正極端子13までの電流経路が長く
なるため、高率で放電した際の電圧降下が大きくなる。
また、図5に示すように集電体26として短冊状の三次
元多孔体を使用し、主な孔27をほぼ球形にすると、ラ
ンダムに電流が流れるため、正極端子13までの電流経
路が長くなり、高率で放電した際の電圧降下が大きくな
る。
【0032】本願発明のように、孔のうち主なものを集
電体の長手方向に沿う長さに比べて長手方向と直交する
長さが長い構造にすることによって、電流が集電体の長
手方向に沿って流れやすくなるため、電流経路を短縮す
ることができる。その結果、高率で放電した際の正極で
の電圧降下を抑制することができるため、高率放電特性
を向上することができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を前述した図面を参照
して詳細に説明する。 (実施例) <正極の作製>水酸化ニッケル粉末90重量部および一
酸化コバルト粉末10重量部からなる混合粉体に、カル
ボキシメチルセルロース(CMC)0.3重量部、ポリ
テトラフルオロエチレンのディスパージョン(比重1.
5、固形分60重量%)を固形分換算で0.5重量部を
添加し、純水45重量部と共に混合することによりペー
ストを調製した。
【0034】一方、短冊形状をなし、連通気孔構造のウ
レタン製発泡樹脂体に長手方向に沿う張力を加えながら
導電処理及びニッケルメッキを行うことにより孔を樹脂
体の長手方向に沿う長さが長手方向と直交する長さに比
べて長い構造に変形させた。ひきつづき、発泡樹脂を焼
却除去し、ニッケルを還元焼鈍することにより短冊形
で、全孔数の80%の孔が長手方向に沿う長さが長手方
向と直交する長さに比べて長い構造を有するニッケル製
発泡基板を作製した。また、前記ニッケル製発泡基板
は、厚さが1.5mmで、空隙率が93%であった。
【0035】前記ペーストを前記発泡ニッケル基板内に
上端の一部を除いて充填し、乾燥した後、圧延し、ペー
スト無充填の箇所に帯状ニッケル板からなる正極端子を
溶接することにより前述した図2に示す構造の正極を作
製した。
【0036】<負極の作製>水素吸蔵合金粉末100重
量部にポリアクリル酸ナトリウム0.5重量部、カルボ
キシメチルセルロース(CMC)0.12重量部、ポリ
テトラフルオロエチレンのディスパージョン(比重1.
5、固形分60重量%)を固形分換算で1.0重量部、
および導電性材料としてのカーボンブラック1.0重量
部を添加し、水30重量部と共に混合することによりペ
ーストを調製した。これらのペーストを導電性基板とし
てのパンチドメタルに塗布、乾燥し、さらにプレスして
負極を作製した。
【0037】ポリアミド繊維製不織布からなるセパレー
タで前記正極を正極端子がセパレータから延出するよう
に包被した後、このような正極と前記負極とを最外層が
前記負極になるように交互に積層して電極群を作製し
た。前記電極群を有底矩形筒状容器内に収納した後、7
Nの水酸化カリウムおよび1Nの水酸化リチウムからな
るアルカリ電解液を注入し、封口等を行うことにより前
述した図1に示す構造を有し、理論容量が650mAh
である角形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0038】(比較例1)以下に説明する正極を用いる
こと以外は、前述した実施例と同様にして角形ニッケル
水素二次電池を組み立てた。
【0039】前述した実施例で説明したのと同様な種類
の発泡樹脂体に長手方向と直交する方向に張力を加えな
がら導電処理及びニッケルメッキを行うことにより孔を
樹脂体の長手方向に沿う長さが長手方向と直交する長さ
に比べて短い構造に変形させた。ひきつづき、発泡樹脂
を焼却除去し、ニッケルを還元焼鈍することにより短冊
形で、全孔数の80%の孔が長手方向に沿う長さが長手
方向と直交する長さに比べて短い構造を有するニッケル
製発泡基板を作製した。また、前記ニッケル製発泡基板
は、厚さが1.5mmで、空隙率が93%であった。
【0040】前記ペーストを前記発泡ニッケル基板内に
上端の一部を除いて充填し、乾燥した後、圧延し、ペー
スト無充填の箇所に帯状ニッケル板からなる正極端子を
溶接することにより前述した図4に示す構造の正極を作
製した。
【0041】(比較例2)以下に説明する正極を用いる
こと以外は、前述した実施例と同様にして角形ニッケル
水素二次電池を組み立てた。
【0042】前述した実施例で説明したのと同様な種類
の発泡樹脂体に導電処理を行った後、ニッケルメッキを
施した。ひきつづき、発泡樹脂を焼却除去し、ニッケル
を還元焼鈍することにより短冊形で、孔の形状がほぼ球
状のニッケル製発泡基板を作製した。また、前記ニッケ
ル製発泡基板は、厚さが1.5mmで、空隙率が93%
であった。
【0043】前記ペーストを前記発泡ニッケル基板内に
上端の一部を除いて充填し、乾燥した後、圧延し、ペー
スト無充填の箇所に帯状ニッケル板からなる正極端子を
溶接することにより前述した図5に示す構造の正極を作
製した。
【0044】得られた実施例および比較例1〜2の二次
電池について、130mAの電流で90分間充電し、3
0分放置した後、650mAの電流で終始電圧1.0V
まで放電した際の電池電圧を測定し、その結果を図6に
示す。
【0045】図6から明らかなように、主な孔が長手方
向に沿う長さが長手方向と直交する長さに比べて長い構
造を有する正極集電体を備えた実施例の二次電池は、主
な孔が長手方向に沿う長さが長手方向と直交する長さに
比べて短い構造を有する正極集電体を備えた比較例1の
二次電池及び孔の形状に異方性がない正極集電体を備え
た比較例2の二次電池に比べて1Cのような高率で放電
した際の電圧降下を抑制できることがわかる。
【0046】なお、前述した実施例では、正極端子とし
て帯状金属板を用いたが、集電体の上端に集電体の長手
方向と直交するように溶接される正極リード部を有する
帯状金属板を正極端子として用いても良い。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、高
率放電での電圧降下が抑制され、高率放電した際の放電
容量が向上された角形アルカリ二次電池を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる角形アルカリ二次電池の一例を
示す部分切欠断面図。
【図2】図1の角形アルカリ二次電池に組み込まれる正
極を示す部分切欠平面図。
【図3】角形アルカリ二次電池における正極の電流の流
れを示す模式図。
【図4】比較例1の角形アルカリ二次電池の正極を示す
部分切欠平面図。
【図5】比較例2の角形アルカリ二次電池の正極を示す
部分切欠平面図。
【図6】実施例及び比較例1〜2の角形アルカリ二次電
池における放電時間と放電電圧との関係を示す特性図。
【符号の説明】
4…正極、 13…正極端子、 20…集電体、 21…正極合剤、 22…孔。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦長の三次元多孔体からなる集電体と、
    前記集電体の上端に電気的に接続された正極端子と、前
    記集電体に担持された正極合剤とを含む正極を具備し、 前記集電体の孔のうち主なものは、前記集電体の長手方
    向に沿う長さが前記集電体の長手方向と直交する長さに
    比べて長い構造を有することを特徴とする角形アルカリ
    二次電池。
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