JP2000199954A - 感光性導電ペ―ストおよび微細電極パタ―ン形成方法 - Google Patents
感光性導電ペ―ストおよび微細電極パタ―ン形成方法Info
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Abstract
末を感光性樹脂に混合するため、膜の内部まで光線が到
達し難く、膜厚を厚くすることが困難であった。厚膜に
おけるパターン形成において、オーバーハング形状にな
らず、隣接するパターンが接触することなく、微細な電
極形成のために高解像度を必要とする電子部品や、セラ
ミック多層基板に好適に使用することが出来る感光性導
電ペーストを提供する。 【解決手段】導電粉末と、感光性有機成分として少なく
ともアルカリ可溶性のポリマーと、1分子中に炭素炭素
2重結合を有する多官能モノマーと、光重合開始剤を必
須成分とする感光性導電ペーストにであって、ポリマー
とモノマーの合計重量に対するポリマーの重量百分率が
70%以上85%以下であることを特徴とする感光性導
電ペーストである。
Description
ガラス基板上に導体パターンを形成するための感光性導
電ペーストに関するものである。
するマルチチップモジュール、チップサイズパッケー
ジ、あるいは携帯電話などの移動体通信機器用途の高周
波用フィルター、チップインダクター、積層コンデンサ
ーなどの電子部品あるいはセラミックス多層基板に対し
て、小型化や高密度化、高精細化、高信頼性の要求が高
まってきている。また、プラズマディスプレイなどの表
示装置の高精細化に伴い、電極の微細化への要求も高ま
ってきている。これらの要求に対して、各種の微細な導
体膜形成方法が提案されている。
および厚膜印刷法がある。薄膜法は、スパッタ、蒸着な
どで成膜した後に、フォトリソグラフィー技術で解像度
L/S=20/20μm以上のパターニングが可能であ
るが、この方法では導体膜の膜厚はスパッターや蒸着の
プロセス時間に比例し、厚くするためには長時間を有す
るために薄い膜しか得られず、その結果回路としてのイ
ンピーダンスが高くなるという欠点がある。またメッキ
法では、焼成工程において抵抗体などの厚膜受動素子の
形成が困難であるという問題がある。
刷法では、導体膜を厚くすることや、抵抗体などの受動
素子を同時形成することが容易であるが、その反面、L
/S=50/50μm以下の解像度で、一定幅のライン
形成が困難であり、また断面形状が蒲鉾上になり電気的
特性面の設計が困難であるという問題があった。
ものとして、感光性ペースト法がある。これは、厚膜印
刷用の導体ペーストとして感光性を有するものを使用
し、印刷後にマスク露光、現像の工程を経ることで高解
像度の厚膜導体パターンを形成し得るものである。感光
性ペーストとしては、金属やカーボンなどの導体粉末を
光硬化性樹脂に混合したものが多く用いられる。
のように優れた方法ではあるが、光線を通さない導体粉
末を感光性樹脂に混合するため、膜の内部まで光線が到
達し難く、膜厚を厚くすることが困難であった。露光量
を増加させることにより膜の内部まで硬化させようとす
ると、表面付近が過剰な露光になるために、マスクパタ
ーンに比べてパターンが大きくなる問題が生じる。その
結果、現像後の導体パターンは、表面近傍はマスクサイ
ズより大きく、基板近傍はマスクサイズより小さい、い
わゆるオーバーハングの形状になる。また、表面近傍の
パターンサイズが大きくなってしまうと、導体パターン
の間隔が狭い場合に隣接するパターンが接触してしま
い、解像できなくなってしまう。
く、膜厚を上げた場合でも高い解像度で矩形断面形状の
導体パターンが得られる感光性導電ペーストを供給する
ことにある。
感光性有機成分として少なくともアルカリ可溶性のポリ
マーと、1分子中に炭素炭素2重結合を有する多官能モ
ノマーと、光重合開始剤を必須成分とする感光性導電ペ
ーストにおいて、ポリマーとモノマーの合計重量に対す
るポリマーの重量百分率が70%以上85%以下である
ことを特徴とする感光性導電ペーストである。
鎖または分子末端に炭素−炭素2重結合を含有するこ
と、多官能モノマーの少なくとも一部が、1分子中に炭
素−炭素2重結合を5個以上有する多官能モノマーであ
り、導電粉末が平均粒子径が2〜5μmの金属粉末であ
ること、光重合開始剤は、g線の波長において感度を有
すること、その光開始剤は光線照射で吸光度を減じるも
のであること、ペースト中に有機染料からなる紫外線吸
光剤を含有すること、紫外線吸光剤が、紫外線の照射に
対して紫外線吸光度を減少させること、これら特徴のう
ち、少なくともいずれかの特徴を有する感光性導電ペー
ストである。
10μm以上で、電極幅が30μm以下、電極と電極の
間が15μm以下であり断面が矩形の微細電極パターン
を得ることが出来るものである。
本発明は、感光性導電ペーストの膜内部での硬化速度を
上げ、膜厚が大きいときでも高い解像度が得られるよう
にするものであり、導電粉末と、感光性有機成分として
少なくともアルカリ可溶性のポリマーと、1分子中に炭
素炭素2重結合を有する多官能モノマーと、光重合開始
剤を必須成分とする感光性導電ペーストにおいて、ポリ
マーとモノマーの合計重量に対するポリマーの重量百分
率が70%以上85%以下であることを特徴とする感光
性導電ペーストによって達成できる。
リマーの重量百分率は、70%以上85%以下であるこ
とが望ましい。ポリマーが70%より少ないと、低分子
量の成分が多いために光線の照射で架橋が生じても効率
的に分子量が上がらず、光硬化による現像液不溶化によ
り多くの光線照射を必要とする。ポリマーが70%以上
になると、初期状態から高分子量の成分が多いために、
光線の照射で架橋が生じた場合、速やかにその分子量が
増大するため、少ない露光量で光硬化し現像液不溶化す
る。そのため、光線到達量の少ない厚膜の深部において
も光硬化は速やかに進行する。ポリマーが85%より多
くなると、未露光状態での現像液に対する溶解速度が遅
くなり、現像に時間がかかるばかりか、露光部と未露光
部の現像液に対する溶解性のコントラストが下がり、パ
ターン解像性が低下してしまう。
アルカリ可溶性のポリマーと、1分子中に2つ以上の炭
素−炭素2重結合を有する多官能モノマーと、光重合開
始剤を必須成分とする、感光性導電ペースト中の感光性
を担う有機成分のことである。
リル系共重合体を好ましく用いることが出来る。アクリ
ル系共重合体とは、共重合成分に少なくともアクリル系
モノマーを含む共重合体であり、アクリル系モノマーと
は、具体的な例としては、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピ
ルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブ
チルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert
−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、ア
リルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエ
チルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールア
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペ
ンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールア
クリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデカフロ
ロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオク
チルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキ
シエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールア
クリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレー
ト、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキシエ
チルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリフロ
ロエチルアクリレート、アクリルアミド、アミノエチル
アクリレート、フェニルアクリレート、フェノキシエチ
ルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフ
チルアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベン
ジルメルカプタンアクリレートなどのアクリル系モノマ
ー、およびこれらのアクリレートをメタクリレートに代
えたものなどが挙げられる。望ましくはアクリル酸アル
キルあるいはメタクリル酸アルキル、より好ましくは少
なくともメタクリル酸メチルを含むことで、熱分解性の
良好な重合体を得ることが出来る。アクリル系モノマー
以外の共重合成分としては、炭素−炭素2重結合を有す
る全ての化合物が使用可能であるが、好ましくはスチレ
ン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチ
レン、ヒドロキシメチルスチレンなどのスチレン類、γ
−メタクリロシキプロピルトリメトキシシラン、1−ビ
ニル−2−ピロリドン等が挙げられる。
現像液として環境に問題のある有機溶媒ではなくアルカ
リ水溶液を用いることが出来る。アクリル系共重合体に
アルカリ可溶性を付与するためには、、モノマーとして
不飽和カルボン酸等の不飽和酸を加えることにより達成
される。不飽和酸の具体的な例としては、アクリル酸、
メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、
フマル酸、酢酸ビニル、またはこれらの酸無水物等が挙
げられる。これらを加えることによるポリマーの酸価
は、現像性の観点から80〜140の範囲であることが
好ましい。
の少なくとも一部が、側鎖または分子末端に炭素−炭素
2重結合を有することが好ましい。炭素−炭素2重結合
を有する基としては、ビニル基、アリル基、アクリル
基、メタクリル基などが挙げられる。このような官能基
をポリマーに付加させるには、ポリマー中のメルカプト
基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基に対して、グリ
シジル基やイソシアネート基と炭素炭素2重結合を有す
る化合物や、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロ
ライドまたはアリルクロライドを付加反応させてつくる
方法がある。
化合物としては、グリシジルメタクリレート、グリシジ
ルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、グリシジ
ルエチルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテ
ル、グリシジルクロトネート、グリシジルイソクロトネ
ートなどが挙げられる。イソシアナート基と炭素−炭素
2重結合を有する化合物としては、アクリロイルイソシ
アネート、メタクロイルイソシアネート、アクリロイル
エチルイソシアネート、メタクリロイルエチルイソシア
ネート等がある。
としては、硬化速度の点から、2重結合当量にして70
0g/mol以下であることが好ましい。
−炭素2重結合を2つ以上有する化合物が用いられ、そ
の具体的な例としては、アリル化シクロヘキシルジアク
リレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、
1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、
ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロー
ルプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリ
レート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリ
コールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジア
クリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ビスフェノールA
ジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイ
ド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピ
レンオキサイド付加物のジアクリレート、または上記化
合物のアクリル基を1部または全てメタクリル基に代え
た化合物等が挙げられる。
ノマーの1分子中の2重結合の数は5つ以上であること
が好ましい。さらに言えば、これら多官能モノマーの2
重結合当量は、120g/mol以下であることが好ま
しい。実際の光硬化の速度は1分子中の炭素−炭素2重
結合の数ではなく、単位重量当たりの炭素−炭素2重結
合量にも依存するので、内部硬化の速い感光性ペースト
を得ようとすれば、多官能モノマーの選択はその1分子
中の炭素−炭素2重結合の数よりも炭素−炭素2重結合
当量の方がさらに重要である。
当量が120g/mol以上の多官能モノマーを得よう
とすれば通常は5官能以上のものを選択する必要があ
る。
リマーの重量百分率は、70%以上85%以下であるこ
とが望ましく、同数の架橋反応が発生すれば、モノマー
に対しポリマー成分が多い方が速やかに不溶化すること
は前述のように明らかであるが、本発明において、ポリ
マーは炭素−炭素2重結合を全く持たないか、あるいは
多官能モノマーに対して著しく炭素−炭素2重結合当量
が大きいので、ポリマー成分を増やすことにより炭素−
炭素2重結合量が減少してしまう恐れがある。そこで、
ポリマー、モノマーとも炭素−炭素2重結合当量のなる
べく小さなものを選び、ポリマーの比を増やした場合に
おいても、ポリマーとモノマーの合計重量に対する平均
の炭素−炭素2重結合当量が400g/mol以下にな
るように調整することがさらに重要である。
導電ペースト膜の光線透過率を向上させることで、内部
の光硬化をより速やかにする事が可能である。光線を最
も遮るものはこの場合は導電粉末であり、この導電粉末
の大きさと形状を適切なものにすることが必要である。
ーボン粉末、金属粉末などがあり、金属粉末としては、
金、銀、銅、ニッケル、タングステン、モリブデンなど
があるが、これらに限定されるものではない。しかしな
がら、本発明の導電粉末としては、金、銀、白金、パラ
ジウム、銅、ニッケル、タングステン、モリブデン等の
金属粉末が好適に用いられる。
状、角状、棒状、粒状、針状などがあるが、単分散で凝
集がなく、球状あるいは粒状であることが望ましい。こ
の場合、球状とは球形率が80個数%以上が好ましい。
球状率の測定は、粉末を光学顕微鏡で300倍の倍率に
て撮影して計数し球状のものの比率を表した。球状であ
ると露光時に光線の散乱が非常に少なくなり、膜の内部
まで光線を透過させやすい。
囲であることが望ましい。平均粒子径が2μm以下であ
ると、樹脂に対して同体積の導体粉末を添加した場合
に、粉末の表面積が大きくなるためにより多くの光を遮
り、ペースト内部への光線透過率を低下させる。5μm
より大きい場合は、塗布した場合の表面粗さが大きくな
り、さらにパターン精度や寸法精度が低下するため好ま
しくない。
有するものが好適である。光線の波長が短くなるほど、
吸収や散乱の影響を受けやすいため、厚膜の内部まで硬
化させるためには長波長まで感度を有することが好まし
い。通常、露光には水銀灯が用いられるために、水銀灯
の輝線スペクトルのg線である436nmの波長まで感
度を有することが好ましい。また、短波長にしか感度を
有さない光重合開始剤に増感剤を加えることでg線感度
を持たせた複合開始剤系も好適に使用できる。
めには、光線の照射にともない、開始剤や増感剤がその
照射された波長での吸光度を減少させることが望まし
い。このような開始剤としては、例えばg線に感度を有
する開始剤としては、2−ベンジル−2−ジメチルアミ
ノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−
1、あるいはビス(2,4,6−トリメチルベンゾイ
ル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどがあり、g
線に感度を有しない開始剤として、2−メチル−1[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパ
ン−1−オンに、2,4−ジエチルチオキサントンを増
感剤として作用させてg線感度を付与する開始剤系など
が例として挙げられるが、本発明に使用できる光重合開
始剤系はこれらに限定されるものではない。
照射した場合に、表面近傍のパターンが散乱光により広
がりパターンが大きくなることを防ぐために、有機染料
からなる紫外線吸光剤を添加することが好ましい。ま
た、吸光剤による吸収で光線が厚膜内部に到達出来なく
なることを防ぐために、吸光剤は光線の照射によって吸
光度を減少させることが望ましい。有機系染料として
は、アゾ系、ベンゾフェノン系が好ましく、例えば、ア
ゾ系染料としてはスダンブルー、スダンR、スダンII、
スダンIII、スダンIV、オイルオレンジSS、オイルバ
イオレット、オイルイエローOBなどがあり、ベンゾフ
ェノン系染料としては、ユビナールD−50、ユビナー
ルMS40、ユビナールDS49等があるがこれらに限
定されるものではない。
%が好ましい。0.01重量%未満では添加によるパタ
ーン広がりを抑える効果が低く、1重量%以上では吸収
が大きすぎて膜内部の硬化が妨げられる。
ば3本ロールミル、コボールミルなどの混練装置や分散
装置によって均一に混合することで得られる。一例を上
げて説明する。有機成分をミキサーやスターラーで完全
に均一に混合した後、導体粉末を加え、更に混合して予
備分散を行う。その後、3本ロールミルを通して混練す
る。3本ロールミルは2回から8回連続して通すことが
好ましい。
いた導電パターンの形成例について説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。
ーン印刷でペーストを塗布し、乾燥する。70℃〜10
0℃で数分から1時間加熱して乾燥した後。マスクを介
して露光する。マスクは、所望する電極形状に対してネ
ガ型のものを使用し、露光は高圧水銀灯等により、露光
量は例えばi線(365nm)における測定で10〜3
00mJ/cm2で行う。露光後、アルカリ水溶液を現
像液として現像を行う。アルカリ水溶液は、金属分の残
留を防ぐためにテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
やエタノールアミンなどの有機アルカリが好ましい。現
像液で所定時間現像した後、水洗を行う。これら現像と
水洗は、浸漬、スプレー、パドルなどで行うことが出来
るが、高い解像度が得られ、矩形断面形状のパターンが
得られるのでスプレー現像が好ましい。現像液のスプレ
ー時間は20秒から200秒であり、水洗は同じくスプ
レーで10秒から60秒で行う。スプレーする際に、基
板を回転させておくことが現像の均一性の点から好まし
い。回転速度は100〜1000rpmが好ましい。水
洗後、回転を上げて余分な水を振り切り、乾燥させる。
このときの回転数は1000〜4000回転である。必
要であればオーブンなどで完全に水分を除去した後、電
気炉、ベルト炉等で焼成を行い、有機成分を揮発させる
と共に導体粉末を焼結させることにより導体膜を形成で
きる。焼成雰囲気や温度は導体や基板の種類により異な
るが、大気雰囲気、窒素雰囲気、酸素を10〜100p
pm含有する窒素雰囲気、水素雰囲気等で、500〜1
600℃の温度で1〜60分保持して焼成し、導体膜を
作成する。
10μm以上で、電極幅が30μm以下、電極と電極の
間が15μm以下であり断面が矩形の微細電極パターン
を得ることが出来るものである。
るパターンは、ノートパソコンや携帯電話に実装される
MCM(マルチチップモジュール)用基板の電極、CS
P(チップサイズパッケージ)用基板の電極をはじめ、
チップインダクター、チップコンデンサーなどのチップ
部品の電極、モジュール基板の電極、またプラズマアド
レス液晶、プラズマディスプレイパネル用電極などに好
適に用いられるが、これらの用途に限定されるものでは
ない。
が、本発明はこれら実施例により何等の制限を受けるも
のではない。
に示した各組成について、以下に述べる要領でペースト
の調整を行い、パターン加工性の試験を行った。使用し
た原料類を以下に示す。
0.32(m2/g)タップ密度 5.1(g/cm3) b.銀粉末 単分散粒状 平均粒子径1.5μm 比表
面積0.95(m2/g) タップ密度 4.6(g/
cm3) d.銀粉末 単分散粒状 平均粒子径6μm 比表面積
0.42(m2/g)タップ密度 4.1(g/cm3) B.ポリマー a.グリシジルメタクリレート変性メタクリル酸−メタ
クリル酸メチル共重合体(酸価110 数平均分子量
23000 2重結合当量 690) C.多官能モノマー a.プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパント
リアクリレート(日本化薬 TPA330:3官能モノ
マー 2重結合当量 157) b.ジペンタエリスリトールペンタアクリレート/ヘキ
サアクリレート混合物(日本化薬 DPHA:5,6官
能モノマー 2重結合当量 96〜104)。
ルフォリノフェニル)−ブタノン−1:(チバスペシャ
リティケミカルズのイルガキュア369:以下IC36
9とする) b.2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−
2−モルフォリノプロパン−1−オン:(チバスペシャ
リティケミカルズのイルガキュア907:以下IC90
7とする) E.増感剤 a.2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬 DE
TX−S) F.溶剤 γブチロラクトン G.分散剤 a.“ノプコスパース092”(サンノプコ製) H.吸光剤 スダンIV(東京化成) I.レベリング剤 LC−951(楠本化成)(有効濃度は10重量%、残
りは溶剤) J.ガラスフリット ZrO2(42)、B2O3(24)、SiO2(21)、
Li2O(7)、Al2O3(4)、その他酸化物(2)
単位:重量% K.現像液 テトラエチルアンモニウムヒドロキシド 0.1重量%
水溶液。
て溶解させた。 (2)ポリマー溶液を室温に冷却し、その他の組成を全
て混合し、モーターと撹拌羽を用いて200rpmで3
0分室温で完全に均一に混合した。 (3)得られたスラリーを、3本ロール(EXACT
model 50)で混練し、ペーストを得た。
(ニッコー製)にスクリーン印刷で全面塗布した。スク
リーンはSUS#325メッシュを使用する。 (2)印刷した基板を熱風オーブンで80℃で40分乾
燥した。乾燥後の膜厚は15μmであった。 (3)高圧水銀灯(15mW/cm2)を用いて、パタ
ーンマスクを介してペーストの露光を行った。パターン
マスクはline/spaceパターンで、線幅は30
μm、線間は10、15、20、30、40、50μm
である。 (4)アルカリ現像液(0.1%TMAH水溶液)を用
いて、露光後の基板を浸漬し、揺動させて現像し、その
後水シャワーでリンスした。 (5)光学顕微鏡でパターンの観察を行い、またアルミ
ナ基板をパターンラインに対して直行方向に切断し、パ
ターンの断面を観察した。
方法、結果について示した。30μmの線幅が剥がれな
く解像されている露光量をもって感度とした。また解像
度は、線幅は30μmのとき線間が何μmまで解像され
ているかを測定した。解像度の数値が小さいほど高解像
度であるといえる。オーバーハング量は、パターンの断
面を見たとき、表面と基板側のパターンの差を示してい
る(図1)。
るために、感度が低くオーバーハング量が大きくなって
いた。比較例2ではポリマーが多すぎるために、現像時
間が240秒と長く、使用に不適であった。また、実施
例4では平均粒子径が1.5μmの銀粉末を用いたが、
この場合は粉末が細かいために解像度は上がるが、オー
バーハング量は実施例1より大きくなった。実施例5に
おいて、平均粒子径6μmの粉末を用いた場合は、粒子
が大きいために光の透過性が向上するためにオーバーハ
ング量は小さくなり好ましいが、粒子の粗さによりパタ
ーンエッジが平滑でなくなり線間が狭いところでは隣接
パターンの接触があるために解像度が下がった。実施例
6においては、実施例1の組成に対し、紫外線の散乱を
防ぐ吸光剤を添加したところ解像度に向上が見られた。
また、実施例7、8において、実施例1、3と同じペー
ストの現像方式をディップ方式からシャワー方式に変更
したところ、解像度、オーバーハングに改善がみられ
た。
構成によれば、膜厚15μmのときにL/S=30/1
5〜30/40の解像度のパターンが得られ、さらに得
られたパターンはオーバーハングが無く矩形または矩形
に近い断面形状を有するものであった。
パターン断面図。
Claims (13)
- 【請求項1】導電粉末と、感光性有機成分として少なく
ともアルカリ可溶性のポリマーと、1分子中に炭素炭素
2重結合を有する多官能モノマーと、光重合開始剤を必
須成分とする感光性導電ペーストであって、ポリマーと
モノマーの合計重量に対するポリマーの重量百分率が7
0%以上85%以下であることを特徴とする感光性導電
ペースト。 - 【請求項2】ポリマーの少なくとも一部が、側鎖または
分子末端に炭素−炭素2重結合を含有することを特徴と
する請求項1記載の感光性導電ペースト。 - 【請求項3】ポリマーの少なくとも一部が、2重結合当
量700g/mol以下であることを特徴とする請求項
1または2記載の感光性導電ペースト。 - 【請求項4】多官能モノマーの少なくとも一部が、1分
子中に炭素−炭素2重結合を5個以上有する多官能モノ
マーであることを特徴とする請求項1記載の感光性導電
ペースト。 - 【請求項5】多官能モノマーの少なくとも一部が、2重
結合当量にして120g/mol以下であることを特徴
とする請求項1または4記載の感光性導電ペースト。 - 【請求項6】ポリマーとモノマーを合計した有機成分
の、平均の2重結合当量が400g/mol以下である
ことを特徴とする請求項1記載の感光性導電ペースト。 - 【請求項7】導電粉末の平均粒子径が2〜5μmの金属
粉末であることを特徴とする請求項1記載の感光性導電
ペースト。 - 【請求項8】光重合開始剤が、g線の波長において感度
を有することを特徴とする請求項1記載の感光性導電ペ
ースト。 - 【請求項9】光重合開始剤が、増感剤によってg線に感
度を有することを特徴とする請求項1記載の感光性導電
ペースト。 - 【請求項10】有機成分中に有機染料からなる紫外線吸
光剤を含有することを特徴とする請求項1記載の感光性
導電ペースト。 - 【請求項11】請求項1記載の感光性導電ペーストを塗
布、フォトリソグラフィによりパターン形成し、次いで
焼成することを特徴とする微細電極パターンの形成方
法。 - 【請求項12】請求項1記載の感光性導電ペーストを塗
布、マスク露光後、現像液をスプレーまたはシャワー状
に噴射し、現像を行うことによりパターン形成し、次い
で焼成することを特徴とする微細電極パターンの形成方
法。 - 【請求項13】感光性導電ペーストによって形成された
膜厚10μm以上の電極パターンにおいて、電極幅が3
0μm以下、電極と電極の間が15μm以下であること
を特徴とする請求項12記載の微細電極パターン。
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