JP2000199936A - 熱現像感光材料 - Google Patents

熱現像感光材料

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JP2000199936A
JP2000199936A JP11001159A JP115999A JP2000199936A JP 2000199936 A JP2000199936 A JP 2000199936A JP 11001159 A JP11001159 A JP 11001159A JP 115999 A JP115999 A JP 115999A JP 2000199936 A JP2000199936 A JP 2000199936A
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general formula
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JP11001159A
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English (en)
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Yasuhiko Muramatsu
靖彦 村松
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜強度及び経時安定性に優れ、さらに、長期
間保存した場合でも硬調性に優れた熱現像感光材料を提
供する。 【解決手段】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
銀粒子及び還元剤を有し、環状酸無水物基を2個以上
有する化合物、アセタール基を2個以上有する化合
物、少なくとも1種のカルボジイミド化合物と少なく
とも1種の酸無水物、又は2−置換アクリレート基を
2個以上有する化合物が添加されて形成された熱現像感
光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は長期保存性に優れた
熱現像感光材料、特に白黒熱現像感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来印刷製版や医療の分野では、画像形
成材料の湿式処理に伴う廃液が、作業性の上で問題とな
っており、近年では環境保全、省スペースの観点からも
処理廃液の減量が強く望まれている。そこで、レーザー
・イメージセッターやレーザー・イメージャーにより効
率的な露光が可能で、高解像度で鮮明な黒色画像を形成
することができる写真技術用途の光熱写真材料に関する
技術が必要とされている。この技術として、例えば、米
国特許第3,152,904号、同3,487,075
号及びD.モーガン(Morgan)による「ドライシ
ルバー写真材料(Dry Silver Photog
raphic Materials)」(Handbo
ok of Imaging Materials,
Marcel Dekker,Inc.第48頁,19
91)等に記載されているように、支持体上に有機銀
塩、感光性ハロゲン化銀粒子、還元剤及びバインダーを
含有する熱現像感光材料が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱現像銀塩タ
イプの写真感光材料は、感光性ハロゲン化銀、有機銀
塩、還元剤等の画像形成要素が感光材料中に含有される
ことから、経時安定性が原理的に劣化しやすく、また膜
強度が不十分という問題点を抱えている。
【0004】また、印刷製版用としては硬調な画像を得
られる感光材料が必要であり、その硬調化技術として米
国特許第5,545,505号や同5,464,738
号に記載されているようにヒドラジン誘導体を使用する
ことが知られているが、これらの硬調化感光材料では長
期間保存した場合に、軟調化が著しく起こり問題であ
る。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、膜強度及び経時安定性に優れ、さ
らに、長期間保存した場合でも硬調性に優れた熱現像感
光材料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化銀粒子及び
還元剤を有し、環状酸無水物基を2個以上有する化合物
が添加されて形成された熱現像感光材料、環状酸無水物
基を2個以上有する化合物が前記一般式(1)で表され
ること、 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化銀粒子及び
還元剤を有し、アセタール基を2個以上有する化合物が
添加されて形成された熱現像感光材料、アセタール基を
2個以上有する化合物が前記一般式(2)で表されるこ
と、更にカルボン酸化合物及びスルホン酸化合物から選
ばれる少なくとも1種が添加されたこと、 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化銀粒子及び
還元剤を有し、少なくとも1種のカルボジイミド化合物
と少なくとも1種の酸無水物が添加されて形成された熱
現像感光材料、前記酸無水物が前記一般式(3)で表さ
れること、 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化銀粒子及び
還元剤を有し、2−置換アクリレート基を2個以上有す
る化合物が添加されて形成された熱現像感光材料、2−
置換アクリレート基を2個以上有する化合物が前記一般
式(4)で表されること、及び〜がヒドラジン誘導
体を含有すること、によって達成される。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】本発明に用いられる環状酸無水物基を2個
以上有する化合物はいずれのものであってもよく、環状
酸無水物基の数、分子量、その他に制限はないが前記一
般式(1)で表される化合物が好ましい。
【0009】一般式(B−1)において、Zは単環又は
多環系を形成するのに必要な原子群を表すが、これらの
環系は未置換であっても良く、置換されていても良い。
置換基の例には、アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、ヘキシル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エ
トキシ、オクチルオキシ)、アリール基(例えば、フェ
ニル、ナフチル、トリル)、ヒドロキシ基、アリールオ
キシ基(例えば、フェノキシ)、アルキルチオ基(例え
ば、メチルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(例え
ば、フェニルチオ)、アシル基(例えば、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル)、スルホニル基(例えば、メチ
ルスルホニル、フェニルスルホニル)、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、アシルオキシ基(例えば、ア
セトキシ、ベンゾキシ)、ハロゲン(例えば、フルオロ
基、クロロ基、ブロモ基)、カルボキシル基、シアノ
基、スルホ基、及びアミノ基が含まれる。
【0010】以下に、本発明の環状酸無水物基を2個以
上有する化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0011】
【化8】
【0012】
【化9】
【0013】
【化10】
【0014】
【化11】
【0015】これらの環状酸無水物基を2個以上有する
化合物は、1種のみを用いても2種以上を併用しても良
い。その添加量は特に制限はないが、1×10-6〜1×
10-2モル/m2の範囲が好ましく、より好ましくは1
×10-5〜1×10-3モル/m2の範囲である。
【0016】本発明の環状酸無水物基を2個以上有する
化合物は、感光層、表面保護層、中間層、アンチハレー
ション層、下引き層等の支持体の感光層側の任意の層に
添加でき、これらの層の中の1層又は2層以上に添加す
ることができる。また、併せて支持体の感光層と反対側
の任意の層に添加することができる。なお、両面に感光
層が存在するタイプの感材ではいずれの層であってもよ
い。
【0017】本発明に用いられるアセタール基を2個以
上有する化合物はいずれのものであってもよく、アセタ
ール基の数、分子量、その他に制限はないが、前記一般
式(2)で表される化合物が好ましい。
【0018】一般式(M−1)において、R1、R2が有
してもよい置換基の例には、アルコキシ基(例えば、メ
トキシ、エトキシ、オクチルオキシ)、アリール基(例
えば、フェニル、ナフチル、トリル)、ヒドロキシ基、
アリールオキシ基(例えば、フェノキシ)、アルキルチ
オ基(例えば、メチルチオ、ブチルチオ)、アリールチ
オ基(例えば、フェニルチオ)、アシル基(例えば、ア
セチル、プロピオニル、ブチリル)、スルホニル基(例
えば、メチルスルホニル、フェニルスルホニル)、アシ
ルアミノ基、スルホニルアミノ基、アシルオキシ基(例
えば、アセトキシ、ベンゾキシ)、ハロゲン(例えば、
フルオロ基、クロロ基、ブロモ基)、カルボキシル基、
シアノ基、スルホ基、及びアミノ基が含まれる。R1
2が互いに結合して環を形成する場合は5〜7員環で
あることが好ましい。
【0019】以下に、本発明のアセタール基を2個以上
有する化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0020】
【化12】
【0021】
【化13】
【0022】
【化14】
【0023】これらのアセタール基を2個以上有する化
合物は、1種のみを用いても2種以上を併用しても良
い。その添加量は特に制限はないが、1×10-6〜1×
10-2モル/m2の範囲が好ましく、より好ましくは1
×10-5〜1×10-3モル/m2の範囲である。
【0024】本発明のアセタール基を2個以上有する化
合物は、感光層、表面保護層、中間層、アンチハレーシ
ョン層、下引き層等の支持体の感光層側の任意の層に添
加でき、これらの層の中の1層又は2層以上に添加する
ことができる。また、併せて支持体の感光層と反対側の
任意の層に添加することができる。なお、両面に感光層
が存在するタイプの感材ではいずれの層であってもよ
い。
【0025】本発明に用いられるカルボン酸化合物、ス
ルホン酸化合物は、各々カルボキシル基を1個以上、ス
ルホ基を1個以上有するものであればいずれのものであ
ってもよく、カルボキシル基の数、スルホ基の数、分子
量、その他に制限はない。
【0026】以下に、本発明のカルボン酸化合物、スル
ホン酸化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0027】
【化15】
【0028】
【化16】
【0029】これらのカルボン酸化合物、スルホン酸化
合物は、1種のみを用いても2種以上を併用しても良
い。その添加量は特に制限はないが、1×10-6〜1×
10-2モル/m2の範囲が好ましく、より好ましくは1
×10-5〜1×10-3モル/m2の範囲である。
【0030】本発明のカルボン酸化合物、スルホン酸化
合物は、感光層、表面保護層、中間層、アンチハレーシ
ョン層、下引き層等の支持体の感光層側の任意の層に添
加でき、これらの層の中の1層又は2層以上に添加する
ことができる。なかでも、本発明のアセタール基を2個
以上有する化合物と同じ層に添加することが好ましい。
また、併せて支持体の感光層と反対側の任意の層に添加
することができる。尚、両面に感光層が存在するタイプ
の感光材料ではいずれの層であってもよい。
【0031】本発明に用いられるカルボジイミド化合物
は下記の構造式で示されるカルボジイミド基を少なくと
も1個有する化合物である。
【0032】
【化17】
【0033】本発明のカルボジイミド化合物はこのよう
なカルボジイミド基を1個以上有するものであればいず
れのものであってもよく、カルボジイミド基の数、分子
量、その他に制限はない。本発明のカルボジイミド化合
物はモノマー、オリゴマー、ポリマー等のいずれであっ
てもよく、分子内に存在するカルボジイミド基の数は通
常1〜10個程度であり、より好ましくは1〜6個であ
る。このなかで本発明のカルボジイミド化合物がポリマ
ーである場合、ホモポリマー、コポリマーのいずれであ
ってもよく、その数平均分子量Mnの特に好ましい範囲
は2000〜20000程度である。
【0034】以下に、本発明のカルボジイミド化合物の
具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0035】
【化18】
【0036】これらのカルボジイミド化合物は、1種の
みを用いても2種以上を併用しても良い。その添加量は
特に制限はないが、1×10-6〜1×10-2モル/m2
の範囲が好ましく、より好ましくは1×10-5〜1×1
-3モル/m2の範囲である。
【0037】本発明のカルボジイミド化合物は、感光
層、表面保護層、中間層、アンチハレーション層、下引
き層等の支持体の感光層側の任意の層に添加でき、これ
らの層の中の1層又は2層以上に添加することができ
る。また、併せて支持体の感光層と反対側の任意の層に
添加することができる。なお、両面に感光層が存在する
タイプの感光材料ではいずれの層であってもよい。
【0038】本発明に用いられる酸無水物は下記の構造
式で示される酸無水物基を少なくとも1個有する化合物
である。
【0039】
【化19】
【0040】本発明の酸無水物はこのような酸無水物基
を1個以上有するものであればいずれのものであっても
よく、酸無水物基の数、分子量、その他に制限はない
が、前記一般式(3)で表される化合物が好ましい。
【0041】一般式(3)において、式中、Gは単環又
は多環系を形成するのに必要な原子群を表す。これらの
環系は未置換であっても良く、置換されていても良い。
置換基の例には、アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、ヘキシル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エ
トキシ、オクチルオキシ)、アリール基(例えば、フェ
ニル、ナフチル、トリル)、ヒドロキシ基、アリールオ
キシ基(例えば、フェノキシ)、アルキルチオ基(例え
ば、メチルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(例え
ば、フェニルチオ)、アシル基(例えば、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル)、スルホニル基(例えば、メチ
ルスルホニル、フェニルスルホニル)、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、アシルオキシ基(例えば、ア
セトキシ、ベンゾキシ)、ハロゲン(例えば、フルオロ
基、クロロ基、ブロモ基)、カルボキシル基、シアノ
基、スルホ基、及びアミノ基が含まれる。
【0042】以下に、本発明の酸無水物の具体例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】
【化20】
【0044】
【化21】
【0045】これらの酸無水物は、1種のみを用いても
2種以上を併用しても良い。その添加量は特に制限はな
いが、1×10-6〜1×10-2モル/m2の範囲が好ま
しく、より好ましくは1×10-5〜1×10-3モル/m
2の範囲である。
【0046】本発明の酸無水物は、感光層、表面保護
層、中間層、アンチハレーション層、下引き層等の支持
体の感光層側の任意の層に添加でき、これらの層の中の
1層又は2層以上に添加することができる。なかでも、
本発明のカルボジイミド化合物と同じ層に添加すること
が好ましい。また、併せて支持体の感光層と反対側の任
意の層に添加することができる。なお、両面に感光層が
存在するタイプの感材ではいずれの層であってもよい。
【0047】本発明に用いられる2−置換アクリレート
基を2個以上有する化合物はいずれのものであってもよ
く、2−置換アクリレート基の数、分子量、その他に制
限はないが、前記一般式(4)で表される化合物が好ま
しい。
【0048】一般式(Y−1)において、Xで表される
電子吸引基としてはシアノ基、カルボン酸エステル基、
アシル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基
等が挙げられる。
【0049】以下に、本発明の2−置換アクリレート基
を2個以上有する化合物の具体例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0050】
【化22】
【0051】
【化23】
【0052】これらの2−置換アクリレート基を2個以
上有する化合物は、1種のみを用いても2種以上を併用
しても良い。その添加量は特に制限はないが、1×10
-6〜1×10-2モル/m2の範囲が好ましく、より好ま
しくは1×10-5〜1×10-3モル/m2の範囲であ
る。
【0053】本発明の2−置換アクリレート基を2個以
上有する化合物は、感光層、表面保護層、中間層、アン
チハレーション層、下引き層等の支持体の感光層側の任
意の層に添加でき、これらの層の中の1層又は2層以上
に添加することができる。また、併せて支持体の感光層
と反対側の任意の層に添加することができる。なお、両
面に感光層が存在するタイプの感光材料ではいずれの層
であってもよい。
【0054】本発明に用いられるヒドラジン誘導体とし
ては、下記一般式〔H〕で表される化合物が好ましい。
【0055】
【化24】
【0056】〔式中、A0はそれぞれ置換基を有しても
よい脂肪族基、芳香族基、複素環基又は−G0−D0
を、B0はブロッキング基を表し、A1、A2はともに水
素原子、又は一方が水素原子で他方はアシル基、スルホ
ニル基又はオキザリル基を表す。ここで、G0は−CO
−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表し、G1は単なる結合手、−O−
基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族
基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に
複数のD1が存在する場合、それらは同じであっても異
なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、
複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表す。〕 一般式〔H〕において、A0で表される脂肪族基は好ま
しくは炭素数1〜30のものであり、特に炭素数1〜2
0の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が好ましく、例え
ばメチル基、エチル基、t−ブチル基、オクチル基、シ
クロヘキシル基、ベンジル基が挙げられ、これらは更に
適当な置換基(例えばアリール基、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スル
ホキシ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、アシ
ルアミノ基、ウレイド基等)で置換されていてもよい。
【0057】一般式〔H〕において、A0で表される芳
香族基は、単環又は縮合環のアリール基が好ましく、例
えばベンゼン環又はナフタレン環が挙げられ、A0で表
される複素環基としては、単環又は縮合環で窒素、硫
黄、酸素原子から選ばれる少なくとも一つのヘテロ原子
を含む複素環が好ましく、例えばピロリジン環、イミダ
ゾール環、テトラヒドロフラン環、モルホリン環、ピリ
ジン環、ピリミジン環、キノリン環、チアゾール環、ベ
ンゾチアゾール環、チオフェン環、フラン環が挙げら
れ、A0で表される−G0−D0基において、G0は−CO
−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。G1は単なる結合手、−O−
基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族
基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に
複数のD1が存在する場合、それらは同じであっても異
なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、
複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ましい
0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基等が挙げられる。
【0058】A0として特に好ましいものはアリール基
及び複素環基であり、A0の芳香族基及び複素環基は置
換基を有していてもよく、特に好ましい基としては、p
Ka7〜11の酸性基を有する置換基で具体的にはスル
ホンアミド基、ヒドロキシル基、メルカプト基等が挙げ
られる。
【0059】又、一般式〔H〕において、A0は耐拡散
基又はハロゲン化銀吸着基を少なくとも一つ含むことが
好ましい。耐拡散基としてはカプラー等の不動性写真用
添加剤にて常用されるバラスト基が好ましく、バラスト
基としては写真的に不活性であるアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アルコキシ基、フェニル基、フェ
ノキシ基、アルキルフェノキシ基等が挙げられ、置換基
部分の炭素数の合計は8以上であることが好ましい。
【0060】一般式〔H〕において、ハロゲン化銀吸着
促進基としてはチオ尿素、チオウレタン基、メルカプト
基、チオエーテル基、チオン基、複素環基、チオアミド
複素環基、メルカプト複素環基、或いは特開昭64−9
0439号に記載の吸着基等が挙げられる。
【0061】一般式〔H〕において、B0はブロッキン
グ基を表し、好ましくは−G0−D0基であり、G0は−
CO−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す、好ましいG0としては−CO−
基、−COCO−基で特に好ましくは−COCO−基が
挙げられ、G1は単なる結合手、−O−基、−S−基又
は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族基、芳香族基、
複素環基又は水素原子を表し、分子内に複数のD1が存
在する場合、それらは同じであっても異なってもよい。
0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アミ
ノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基を表し、好ましいD0としては水素
原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基等が挙げら
れ、更に好ましくはフッ素で置換されたアルキル基及び
アミノ基である。A1、A2はともに水素原子、又は一方
が水素原子で他方はアシル基(アセチル基、トリフルオ
ロアセチル基、ベンゾイル基等)、スルホニル基(メタ
ンスルホニル基、トルエンスルホニル基等)、又はオキ
ザリル基(エトキザリル基等)を表す。
【0062】次に一般式〔H〕で表される化合物の具体
例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0063】
【化25】
【0064】
【化26】
【0065】
【化27】
【0066】
【化28】
【0067】
【化29】
【0068】その他に好ましく用いることのできるヒド
ラジン誘導体は、米国特許第5,545,505号報カ
ラム11〜カラム20に記載の化合物H−1〜H−2
9、同5,464,738号報カラム9〜カラム11に
記載の化合物1〜12である。
【0069】これらのヒドラジン誘導体は公知の方法で
合成することができる。
【0070】ヒドラジン誘導体の添加層は、ハロゲン化
銀乳剤を含む感光層及び/又は感光層に隣接した層であ
る。また添加量はハロゲン化銀粒子の粒径、ハロゲン組
成、化学増感の程度、抑制剤の種類等により最適量は一
様ではないが、ハロゲン化銀1モル当たり10-6モル〜
10-1モル程度、特に10-5モル〜10-2モルの範囲が
好ましい。
【0071】また本発明の熱現像感光材料には、米国特
許第5,545,505号に記載のヒドロキシルアミン
化合物、アルカノールアミン化合物やフタル酸アンモニ
ウム化合物、同5,545,507号に記載のヒドロキ
サム酸化合物、同5,558,983号に記載のN−ア
シル−ヒドラジン化合物、同5,545,515号に記
載のアクリロニトリロ化合物、同5,937,449号
に記載のベンズヒドロールやジフェニルフォスフィンや
ジアルキルピペリジンやアルキル−β−ケトエステルな
どの水素原子ドナー化合物、などの硬調化促進剤を添加
することが好ましい。その中でも下記一般式(P)で表
される4級オニウム化合物及び一般式(Na)で表され
るアミノ化合物が好ましく用いられる。
【0072】
【化30】
【0073】〔式中、Qは窒素原子又は燐原子を表し、
1、R2、R3及びR4は各々、水素原子又は置換基を表
し、X-はアニオンを表す。尚、R1〜R4は互いに連結
して環を形成してもよい。〕 一般式(P)において、R1〜R4で表される置換基とし
ては、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等)、アルケ
ニル基(アリル基、ブテニル基等)、アルキニル基(プ
ロパルギル基、ブチニル基等)、アリール基(フェニル
基、ナフチル基等)、複素環基(ピペリジニル基、ピペ
ラジニル基、モルホリニル基、ピリジル基、フリル基、
チエニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロチエ
ニル基、スルホラニル基等)、アミノ基等が挙げられ
る。
【0074】R1〜R4が互いに連結して形成しうる環と
しては、ピペリジン環、モルホリン環、ピペラジン環、
キヌクリジン環、ピリジン環、ピロール環、イミダゾー
ル環、トリアゾール環、テトラゾール環等が挙げられ
る。
【0075】R1〜R4で表される基はヒドロキシル基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボキシル基、ス
ルホ基、アルキル基、アリール基等の置換基を有しても
よい。
【0076】R1、R2、R3及びR4としては、水素原子
及びアルキル基が好ましい。
【0077】X-が表すアニオンとしては、ハロゲンイ
オン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、p−トル
エンスルホン酸イオン等の無機及び有機のアニオンが挙
げられる。
【0078】更に好ましくは下記一般式(Pa)、(P
b)又は(Pc)で表される化合物、及び下記一般式
〔T〕で表される化合物である。
【0079】
【化31】
【0080】式中、A1、A2、A3、A4及びA5は、含
窒素複素環を完成させるための非金属原子群を表し、酸
素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよく、ベンゼン
環が縮合しても構わない。A1、A2、A3、A4及びA5
で構成される複素環は置換基を有してもよく、それぞれ
同一でも異なっていてもよい。置換基としては、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、ハロゲン原子、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホ基、カル
ボキシ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アミド基、スルファモイル基、カルバモイル
基、ウレイド基、アミノ基、スルホンアミド基、スルホ
ニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、アルキル
チオ基、アリールチオ基を表す。A1、A2、A3、A4
びA5の好ましい例としては、5〜6員環(ピリジン、
イミダゾール、チオゾール、オキサゾール、ピラジン、
ピリミジン等の各環)を挙げることができ、更に好まし
い例としてピリジン環が挙げられる。
【0081】BPは2価の連結基を表し、mは0又は1
を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、アリー
レン基、アルケニレン基、−SO2−、−SO−、−O
−、−S−、−CO−、−N(R6)−(R6はアルキル
基、アリール基、水素原子を表す)を単独又は組み合わ
せて構成されるものを表す。Bpとして好ましくは、ア
ルキレン基、アルケニレン基を挙げることができる。
【0082】R1、R2及びR5は各々、炭素数1〜20
のアルキル基を表す。又、R1及びR2は同一でも異って
いてもよい。アルキル基とは、置換或いは無置換のアル
キル基を表し、置換基としては、A1、A2、A3、A4
びA5の置換基として挙げた置換基と同様である。
【0083】R1、R2及びR5の好ましい例は、それぞ
れ炭素数4〜10のアルキル基である。更に好ましい例
としては、置換或いは無置換のアリール置換アルキル基
が挙げられる。
【0084】Xp -は分子全体の電荷を均衡さすに必要な
対イオンを表し、例えば塩素イオン、臭素イオン、沃素
イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、p−トルエンスルホ
ナート、オキザラート等を表す。npは分子全体の電荷
を均衡さすに必要な対イオンの数を表し、分子内塩の場
合にはnpは0である。
【0085】
【化32】
【0086】上記一般式〔T〕で表されるトリフェニル
テトラゾリウム化合物のフェニル基の置換基R5、R6
7は水素原子もしくは電子吸引性度を示すハメットの
シグマ値(σP)が負のものが好ましい。
【0087】フェニル基におけるハメットのシグマ値は
多くの文献、例えばジャーナル・オブ・メディカルケミ
ストリー(Journal of Medical C
hemistry)20巻、304頁、1977年記載
のC.ハンシュ(C.Hansch)等の報文等に見る
ことが出来、特に好ましい負のシグマ値を有する基とし
ては、例えばメチル基(σP=−0.17以下何れもσ
P値)、エチル基(−0.15)、シクロプロピル基
(−0.21)、n−プロピル基(−0.13)、is
o−プロピル基(−0.15)、シクロブチル基(−
0.15)、n−ブチル基(−0.16)、iso−ブ
チル基(−0.20)、n−ペンチル基(−0.1
5)、シクロヘキシル基(−0.22)、アミノ基(−
0.66)、アセチルアミノ基(−0.15)、ヒドロ
キシル基(−0.37)、メトキシ基(−0.27)、
エトキシ基(−0.24)、プロポキシ基(−0.2
5)、ブトキシ基(−0.32)、ペントキシ基(−
0.34)等が挙げられ、これらは何れも一般式〔T〕
の化合物の置換基として有用である。
【0088】nは1或いは2を表し、XT n-で表される
アニオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオ
ン、ヨウ化物イオン等のハロゲンイオン、硝酸、硫酸、
過塩素酸等の無機酸の酸根、スルホン酸、カルボン酸等
の有機酸の酸根、アニオン系の活性剤、具体的にはp−
トルエンスルホン酸アニオン等の低級アルキルベンゼン
スルホン酸アニオン、p−ドデシルベンゼンスルホン酸
アニオン等の高級アルキルベンゼンスルホン酸アニオ
ン、ラウリルスルフェートアニオン等の高級アルキル硫
酸エステルアニオン、テトラフェニルボロン等の硼酸系
アニオン、ジ−2−エチルヘキシルスルホサクシネート
アニオン等のジアルキルスルホサクシネートアニオン、
セチルポリエテノキシサルフェートアニオン等の高級脂
肪酸アニオン、ポリアクリル酸アニオン等のポリマーに
酸根のついたもの等を挙げることができる。
【0089】以下、4級オニウム化合物の具体例を下記
に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0090】
【化33】
【0091】
【化34】
【0092】
【化35】
【0093】
【化36】
【0094】
【化37】
【0095】
【化38】
【0096】
【化39】
【0097】
【化40】
【0098】
【化41】
【0099】
【化42】
【0100】上記4級オニウム化合物は公知の方法に従
って容易に合成でき、例えば上記テトラゾリウム化合物
は Chemical Reviews 55 p.3
35〜483に記載の方法を参考にできる。
【0101】
【化43】
【0102】一般式〔Na〕において、R11、R12及び
13は各々水素原子、アルキル基、置換アルキル基、ア
ルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、アリー
ル基、置換アリール基、又は飽和若しくは不飽和のヘテ
ロ環を表す。R11、R12及びR13で環を形成してもよ
い。特に好ましくは脂肪族の3級アミン化合物である。
これらの化合物は分子中に耐拡散性基又はハロゲン化銀
吸着基を有するものが好ましい。耐拡散性を有するため
には分子量100以上の化合物が好ましく、さらに好ま
しくは分子量300以上であり、前記一般式〔H〕にお
けるAにおける耐拡散基と同義のものが挙げられる。ま
た、好ましい吸着基としては複素環、メルカプト基、チ
オエーテル基、チオン基、チオウレア基等が挙げられ
る。
【0103】一般式〔Na〕で表される造核促進剤より
更に好ましい造核促進剤として下記一般式〔Na2〕で
表される化合物が挙げられる。
【0104】
【化44】
【0105】一般式〔Na2〕において、R1、R2、R
3及びR4は、各々水素原子、アルキル基、置換アルキル
基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、
置換アルキニル基、アリール基、置換アリール基又は飽
和若しくは不飽和のヘテロ環を表す。これらは互いに連
結して環を形成することができる。又、R1とR2、R3
とR4が同時に水素原子であることはない。XはS、S
e又はTe原子を表す。L1及びL2は各々2価の連結基
を表す。具体的には以下に示す基又はその組み合わせ及
びそれらに適当な置換基(例えばアルキレン基、アルケ
ニレン基、アリーレン基、アシルアミノ基、スルホンア
ミド基等)を有する基が挙げられる。
【0106】−CH2−、−CH=CH−、−C2
4−、ピリジンジイル、−N(Z1)−(Z1は水素原
子、アルキル基又はアリール基を表す)、−O−、−S
−、−(CO)−、−(SO2)−、−CH2N−。
【0107】又、L1又はL2で表される連結基は、該連
結基中に少なくとも1つ以上の以下の構造を含むことが
好ましい。
【0108】−[CH2CH2O]−、−[C(CH3
HCH2O]−、−[OC(CH3)HCH2O]−、−
[OCH2C(OH)HCH2]−。
【0109】以下に一般式〔Na〕又は〔Na2〕で表
される造核促進剤の具体例を挙げる。
【0110】
【化45】
【0111】
【化46】
【0112】
【化47】
【0113】
【化48】
【0114】これら4級オニウム化合物及びアミノ化合
物の添加量は、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-8
1モル程度、好ましくは1×10-7〜1×10-1モルで
ある。これらはハロゲン化銀粒子形成時から塗布までの
任意の時期に感光材料中に添加できる。
【0115】4級オニウム化合物及びアミノ化合物は、
単独で用いても2種以上を適宜併用して用いてもよい。
また感光材料の構成層中のいかなる層に添加してもよい
が、好ましくは感光層を有する側の構成層の少なくとも
1層、更には感光層及び/又はその隣接層に添加する。
【0116】本発明におけるハロゲン化銀粒子は光セン
サーとして機能するものである。本発明においては、画
像形成後の白濁を低く抑えるため、及び良好な画質を得
るために平均粒子サイズが小さい方が好ましく、平均粒
子サイズが0.1μm以下、より好ましくは0.01μ
m〜0.1μm、特に0.02μm〜0.08μmが好
ましい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子
が立方体或いは八面体のいわゆる正常晶である場合に
は、ハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。又、正常晶で
ない場合、例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場
合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考えたと
きの直径をいう。またハロゲン化銀は単分散であること
が好ましい。ここでいう単分散とは、下記式で求められ
る単分散度が40%以下をいう。更に好ましくは30%
以下であり、特に好ましくは0.1%以上20%以下と
なる粒子である。
【0117】単分散度=(粒径の標準偏差)/(粒径の
平均値)×100。
【0118】ハロゲン化銀粒子の形状については、特に
制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が
高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には7
0%以上、特に80%以上であることが好ましい。
【0119】またもう一つの好ましいハロゲン化銀の形
状は、平板粒子である。ここでいう平板粒子とは、投影
面積の平方根を粒径rμmとして垂直方向の厚みhμm
とした場合のアスペクト比=r/hが3以上のものをい
う。その中でも好ましくはアスペクト比が3以上50以
下である。また粒径は0.1μm以下であることが好ま
しく、さらに0.01μm〜0.08μmが好ましい。
これらは米国特許第5,264,337号、第5,31
4,798号、第5,320,958号等に記載されて
おり、容易に目的の平板状粒子を得ることができる。本
発明においてこれらの平板状粒子を用いた場合、さらに
画像の鮮鋭性も向上する。
【0120】ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩
化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化
銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる写真乳
剤は、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれの方法
を用いても調製することができる。又可溶性銀塩と可溶
性ハロゲン塩を反応させる形成としては、片側混合法、
同時混合法、それらの組合せ等のいずれを用いてもよ
い。このハロゲン化銀はいかなる方法で画像形成層に添
加されてもよく、このときハロゲン化銀は還元可能な銀
源に近接するように配置する。又、ハロゲン化銀は有機
酸銀とハロゲンイオンとの反応による有機酸銀中の銀の
一部又は全部をハロゲン化銀に変換することによって調
製してもよいし、ハロゲン化銀を予め調製しておき、こ
れを有機銀塩を調製するための溶液に添加してもよく、
又はこれらの方法の組み合わせも可能であるが、後者が
好ましい。一般にハロゲン化銀は有機銀塩に対して0.
75〜30重量%の量で含有することが好ましい。
【0121】本発明に用いられるハロゲン化銀には、照
度不軌改良や改良調整のために、元素周期律表の6族か
ら10族に属する金属のイオン又は錯体イオンを含有す
ることが好ましい。上記の金属としては、W、Fe、C
o、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、Os、I
r、Pt、Auが好ましい。
【0122】これらの金属のイオン又は錯体イオンの含
有量としては、一般的にはハロゲン化銀1モル当たり1
×10-9〜1×10-2モルが適当であり、好ましくは1
×10-8〜1×10-4モルである。
【0123】感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フ
ロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水
洗により脱塩することができる。
【0124】本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は
化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感
法としては当業界でよく知られているように硫黄増感
法、セレン増感法、テルル増感法、金化合物や白金、パ
ラジウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増
感法を用いることができる。
【0125】本発明において有機銀塩は還元可能な銀源
であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸及びヘ
テロ有機酸の銀塩、特に長鎖(10〜30、好ましくは
15〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒
素複素環が好ましい。配位子が、4.0〜10.0の銀
イオンに対する総安定定数を有する有機又は無機の銀塩
錯体も有用である。好適な銀塩の例は、Researc
h Disclosure第17029及び29963
に記載されており、次のものがある:有機酸の塩(例え
ば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、アラキジン酸、ス
テアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の塩);銀の
カルボキシアルキルチオ尿素塩(例えば、1−(3−カ
ルボキシプロピル)チオ尿素、1−(3−カルボキシプ
ロピル)−3,3−ジメチルチオ尿素等);アルデヒド
とヒドロキシ置換芳香族カルボン酸とのポリマー反応生
成物の銀錯体(例えば、アルデヒド類(ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド等)、ヒドロ
キシ置換酸類(例えば、サリチル酸、安息香酸、3,5
−ジヒドロキシ安息香酸、5,5−チオジサリチル
酸)、チオエン類の銀塩又は錯体(例えば、3−(2−
カルボキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−4−(チ
アゾリン−2−チオエン、及び3−カルボキシメチル−
4−チアゾリン−2−チオエン)、イミダゾール、ピラ
ゾール、ウラゾール、1,2,4−チアゾール及び1H
−テトラゾール、3−アミノ−5−ベンジルチオ−1,
2,4−トリアゾール及びベンゾトリアゾールから選択
される窒素酸と銀との錯体または塩;サッカリン、5−
クロロサリチルアルドキシム等の銀塩;及びメルカプチ
ド類の銀塩。好ましい銀源はベヘン酸銀、アラキジン酸
および/またはステアリン酸である。
【0126】有機銀塩化合物は、水溶性銀化合物と銀と
錯形成する化合物を混合することにより得られるが、正
混合法、逆混合法、同時混合法、特開平9−12764
3号に記載されている様なコントロールドダブルジェッ
ト法等が好ましく用いられる。例えば、有機酸にアルカ
リ金属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
など)を加えて有機酸アルカリ金属塩ソープ(例えば、
ベヘン酸ナトリウム、アラキジン酸ナトリウムなど)を
作製した後に、コントロールダブルジェットにより、前
記ソープと硝酸銀などを添加して有機銀塩の結晶を作製
する。その際にハロゲン化銀粒子を混在させてもよい。
【0127】本発明においては有機銀塩は平均粒径が2
μm以下でありかつ単分散であることが好ましい。有機
銀塩の平均粒径とは、有機銀塩の粒子が例えば球状、棒
状、或いは平板状の粒子の場合には、有機銀塩粒子の体
積と同等な球を考えたときの直径をいう。平均粒径は好
ましくは0.05μm〜1.5μm、特に0.05μm
〜1.0μmが好ましい。また単分散とは、ハロゲン化
銀の場合と同義であり、好ましくは単分散度が1〜30
である。また、本発明においては、有機銀塩は平板状粒
子が全有機銀の60%以上有することが好ましい。本発
明において平板状粒子とは平均粒径と厚さの比、いわゆ
る下記式で表されるアスペクト比(ARと略す)が3以
上のものをいう。
【0128】AR=平均粒径(μm)/厚さ(μm) 有機銀をこれらの形状にするには、前記有機銀結晶をバ
インダーや界面活性剤などをボールミルなどで分散粉砕
すればよい。この範囲にすることで濃度の高く、かつ画
像保存性に優れた感光材料が得られる。
【0129】本発明においては感光材料の失透を防ぐた
めには、ハロゲン化銀及び有機銀塩の総量は、銀量に換
算して1m2当たり0.5g以上2.2g以下であるこ
とが好ましい。この範囲にすることで硬調な画像が得ら
れる。また銀総量に対するハロゲン化銀の量は、重量比
で50%以下、好ましくは25%以下、更に好ましくは
0.1%〜15%の間である。
【0130】本発明の熱現像感光材料には還元剤を内蔵
させる。好適な還元剤の例は、米国特許第3,770,
448号、同第3,773,512号、同第3,59
3,863号、及びResearch Disclos
ure第17029及び29963に記載されている。
中でも特に好ましい還元剤はヒンダードフェノール類で
ある。ヒンダードフェノール類としては下記一般式
(A)で表される化合物が挙げられる。
【0131】
【化49】
【0132】式中、Rは水素原子、又は炭素原子数1〜
10のアルキル基(例えば、−C49、2,4,4−ト
リメチルペンチル)を表し、R′及びR″は炭素原子数
1〜5のアルキル基(例えば、メチル、エチル、t−ブ
チル)を表す。
【0133】一般式(A)で表される化合物の具体例を
以下に示す。ただし、本発明は、以下の化合物に限定さ
れるものではない。
【0134】
【化50】
【0135】
【化51】
【0136】前記一般式(A)で表される化合物を始め
とする還元剤の使用量は好ましくは銀1モル当り1×1
-2〜10モル、特に1×10-2〜1.5モルである。
【0137】本発明の熱現像感光材料に好適なバインダ
ーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然ポリマ
ー合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィルム
を形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴム、ポ
リ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロー
ス、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチ
レート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプ
ン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル
酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コ
ポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン
−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエ
ン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビ
ニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポ
リ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹
脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、
ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、
セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。親水
性でも疎水性でもよいが、本発明においては、熱現像後
のカブリを低減させるために、疎水性透明バインダーを
使用することが好ましい。好ましいバインダーとして
は、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セ
ルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタンなどがあげ
られる。その中でもポリビニルブチラール、セルロース
アセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエ
ステルは特に好ましく用いられる。
【0138】疎水性バインダーを使用するには、その溶
媒として有機溶媒が用いられる。好ましい有機溶媒とし
ては、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサン等)、ハロゲン化溶媒(塩化メチレン、クロ
ロホルム等)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等である。
【0139】また感光材料の表面を保護したり擦り傷を
防止するために、感光性層の外側に非感光性層を有する
ことができる。これらの非感光性層に用いられるバイン
ダーは感光性層に用いられるバインダーと同じ種類でも
異なった種類でもよい。
【0140】本発明においては、熱現像の速度を速める
ために感光性層のバインダー量が1.5〜10g/m2
であることが好ましい。さらに好ましくは1.7〜8g
/mである。1.5g/m未満では未露光部の濃度
が大幅に上昇し、使用に耐えない場合がある。
【0141】本発明においては、感光性層側にマット剤
を含有することが好ましく、熱現像後の画像の傷つき防
止のためには、感光材料の表面にマット剤を配すること
が好ましく、そのマット剤を感光層側の全バインダーに
対し、重量比で0.5〜30%含有することが好まし
い。また、支持体をはさみ感光層の反対側に非感光層を
設ける場合は、非感光層側の少なくとも1層中にマット
剤を含有することが好ましく、感光材料のすべり性や指
紋付着防止のためにも感光材料の表面にマット剤を配す
ることが好ましく、そのマット剤を感光層側の反対側の
層の全バインダーに対し、重量比で0.5〜40%含有
することが好ましい。
【0142】マット剤の形状は、定形、不定形どちらで
も良いが、好ましくは定形で、球形が好ましく用いられ
る。本発明に用いられるマット剤は、平均粒径が0.5
μm〜10μmであることが好ましく、更に好ましくは
1.0μm〜8.0μmである。ここにマット剤の粒径
は球形換算した直径のことを示すものとする。又、粒子
サイズ分布の変動係数としては、50%以下であること
が好ましく、更に好ましくは40%以下であり、特に好
ましくは30%以下となるマット剤である。
【0143】ここで、粒子サイズ分布の変動係数は、下
記の式で表される値である。
【0144】 (粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100 本発明の熱現像感光材料は支持体上に少なくとも一層の
感光性層を有している。支持体の上に感光性層のみを形
成しても良いが、感光性層の上に少なくとも1層の非感
光性層を形成することが好ましい。感光性層に通過する
光の量又は波長分布を制御するために感光性層と同じ側
にフィルター染料層および/又は反対側にアンチハレー
ション染料層、いわゆるバッキング層を形成しても良い
し、感光性層に染料又は顔料を含ませても良い。用いら
れる染料としては所望の波長範囲で目的の吸収を有する
ものであればいかなる化合物でも良いが、例えば特開昭
59−6481号、同59−182436号、米国特許
第4,271,263号、同第4,594,312号、
欧州特許公開533,008号、同652,473号、
特開平2−216140号、同4−348339号、同
7−191432号、同7−301890号などに記載
の化合物が好ましく用いられる。
【0145】またこれらの非感光性層には前記のバイン
ダーやマット剤を含有することが好ましく、さらにポリ
シロキサン化合物やワックスや流動パラフィンのような
スベリ剤を含有してもよい。
【0146】また、本発明の熱現像感光材料には、塗布
助剤として各種の界面活性剤を用いることができる。そ
の中でもフッ素系界面活性剤が、帯電特性を改良した
り、斑点状の塗布故障を防ぐために好ましく用いられ
る。用いられるフッ素系界面活性剤としては、アニオン
性、カチオン性、ノニオン性いずれでも良いが、その中
でもノニオン性のものが好ましい。
【0147】感光性層は複数層にしても良く、また階調
の調節のため感度を高感層/低感層又は低感層/高感層
にしても良い。
【0148】本発明の熱現像感光材料は、熱現像処理に
て写真画像を形成するもので、還元可能な銀源(有機銀
塩)、感光性ハロゲン化銀、還元剤及び必要に応じて銀
の色調を抑制する色調剤を(有機)バインダーマトリッ
クス中に分散した状態で含有していることが好ましい。
本発明の熱現像感光材料は常温で安定であるが、露光後
高温(例えば、80℃〜140℃)に加熱することで現
像される。加熱することで有機銀塩(酸化剤として機能
する)と還元剤との間の酸化還元反応を通じて銀を生成
する。この酸化還元反応は露光でハロゲン化銀に発生し
た潜像の触媒作用によって促進される。露光領域中の有
機銀塩の反応によって生成した銀は黒色画像を提供し、
これは非露光領域と対照をなし、画像の形成がなされ
る。この反応過程は、外部から水等の処理液を供給する
ことなしで進行する。
【0149】本発明に用いられる好適な色調剤の例はR
esearch Disclosure第17029号
に開示されている。好ましい色調剤としてはフタラゾン
又はフタラジンである。
【0150】本発明には現像を抑制あるいは促進させ現
像を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現
像前後の保存性を向上させるためなどにメルカプト化合
物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させるこ
とができる。
【0151】本発明の熱現像感光材料中にはかぶり防止
剤が含まれても良い。
【0152】本発明の熱現像感光材料には増感色素が使
用できる。本発明に使用される有用な増感色素は例えば
Research Disclosure Item1
7643IV−A項(1978年12月p.23)、同I
tem1831X項(1978年8月p.437)に記
載もしくは引用された文献に記載されている。特に各種
スキャナー光源の分光特性に適した分光感度を有する増
感色素を有利に選択することができる。例えば特開平9
−34078号、同9−54409号、同9−8067
9号記載の化合物が好ましく用いられる。
【0153】各種の添加剤は感光性層、非感光性層、又
はその他の形成層のいずれに添加しても良い。本発明の
熱現像感光材料には例えば、界面活性剤、酸化防止剤、
安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いて
も良い。これらの添加剤及び上述したその他の添加剤は
Research Disclosure Item1
7029(1978年6月p.9〜15)に記載されて
いる化合物を好ましく用いることができる。
【0154】本発明で用いられる支持体は、現像処理後
に所定の光学濃度を得るため、及び現像処理後の画像の
変形を防ぐためにプラスチックフイルム(例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミ
ド、ナイロン、セルローストリアセテート、ポリエチレ
ンナフタレート)であることが好ましい。
【0155】その中でも好ましい支持体としては、ポリ
エチレンテレフタレート(以下PETと略す)及びシン
ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を含むプ
ラスチック(以下SPSと略す)の支持体が挙げられ
る。支持体の厚みとしては50〜300μm程度、好ま
しくは70〜180μmである。また熱処理したプラス
チック支持体を用いることもできる。
【0156】本発明においては帯電性を改良するために
金属酸化物および/または導電性ポリマーなどの導電性
化合物を構成層中に含ませることができる。これらはい
ずれの層に含有させてもよいが、好ましくは下引層、バ
ッキング層、感光性層と下引の間の層などに含まれる。
本発明においては米国特許第5,244,773号カラ
ム14〜20に記載された導電性化合物が好ましく用い
られる。
【0157】本発明の感材を露光する方法に特に制限は
ない。例えばタングステンランプ、水銀ランプ、レーザ
ー光源、CRT光源、キセノンランプ、ヨードランプな
どを用いることができる。これらのうち特に好ましいも
のはレーザー光源である。
【0158】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0159】実施例1 (乳剤Aの調製)水900ml中にイナートゼラチン
7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解して温度35
℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74gを含む水
溶液370mlと(98/2)のモル比の臭化カリウム
と沃化カリウムを含む水溶液及び〔Ir(NO)C
5〕塩を銀1モル当たり1×10-6モル及び塩化ロジ
ウム塩を銀1モル当たり1×10-6モルを、pAg7.
7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で添加
した後、pH8.7、pAg6.5にして還元増感を行
った。その後4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデンを添加しNaOHでpHを5
に調整して平均粒子サイズ0.06μm、単分散度10
%の投影直径面積の変動係数8%、〔100〕面比率8
7%の立方体沃臭化銀粒子を得た。この乳剤にゼラチン
凝集剤を用いて凝集沈降させ脱塩処理後フェノキシエタ
ノール0.1gを加え、pH5.9、pAg7.5に調
整して、ハロゲン化銀乳剤を得た。
【0160】(ベヘン酸Na溶液の調製)945mlの
純水にベヘン酸32.4g、アラキジン酸9.9g、ス
テアリン酸5.6gを90℃で溶解した。次に高速で撹
拌しながら1.5Mの水酸化ナトリウム水溶液98ml
を添加した。次に濃硝酸0.93mlを加えた後、55
℃に冷却して30分撹拌させてベヘン酸Na溶液を得
た。
【0161】(ベヘン酸銀とハロゲン化銀Aのプレフォ
ーム乳剤の調製)上記のベヘン酸Na溶液に前記ハロゲ
ン化銀乳剤Aを15.1g添加し水酸化ナトリウム溶液
でpH8.1に調整した後に1Mの硝酸銀溶液147m
lを7分間かけて加え、さらに20分撹拌し限外濾過に
より水溶性塩類を除去した。できたベヘン酸銀は平均粒
子サイズ0.8μm、単分散度8%の粒子であった。分
散物のフロックを形成後、水を取り除き、更に6回の水
洗と水の除去を行った後乾燥させた。
【0162】(感光性乳剤の調製)できあがったプレフ
ォーム乳剤にポリビニルブチラール(平均分子量300
0)のメチルエチルケトン溶液(17wt%)544g
とトルエン107gを徐々に添加して混合した後に、4
000psiで分散させた。
【0163】(バック面側塗布)以下の組成のバック層
塗布液を、2軸延伸した厚さ175μmのポリエチレン
テレフタレート支持体の一方の面に、押し出しコーター
でウェット膜厚30μmになるように塗布し、60℃3
分で乾燥した。
【0164】 バック層塗布液: セルロースアセテートブチレート(10%メチルエチルケトン溶液) 15ml/m2 染料−B 7mg/m2 染料−C 7mg/m2 マット剤:単分散度15%、平均粒子サイズ8μmの単分散シリカ 30mg/m2 フッ素系界面活性剤 F−8 10mg/m
【0165】
【化52】
【0166】(感光層面側塗布)以下の組成の感光層塗
布液とその上に保護層塗布液を、バック面の反対側に、
押し出しコーターで重層塗布した。その際、塗布銀量が
2.4g/mになる様に調整して塗布した。その後、
65℃で10分乾燥を行った。
【0167】 感光層塗布液1: プレフォーム乳剤 240g 増感色素−1(0.1%メタノール溶液) 1.7ml ピリジニウムブロミドペルブロミド(6%メタノール溶液) 3ml 臭化カルシウム(0.1%メタノール溶液) 1.7ml 2−4−クロロベンゾイル安息香酸(12%メタノール溶液)9.2ml 2−メルカプトベンズイミダゾール(1%メタノール溶液) 11ml トリブロモメチルスルホピリジン(5%メタノール溶液) 17ml 現像剤 A−4(20%メタノール溶液) 29.5ml ヒドラジン誘導体 H−14 0.75g 4級オニウム化合物 P−50 0.5g アミン化合物 Na−14 1.0g フタラジン 0.6g 4−メチルフタル酸 0.25g テトラクロロフタル酸 0.2g
【0168】
【化53】
【0169】 表面保護層塗布液1: アセトン 5ml/m2 メチルエチルケトン 21ml/m2 セルロースアセテートブチレート 2.3g/m2 メタノール 7ml/m2 フタラジン 250mg/m2 本発明の環状酸無水物 表1に示す マット剤:単分散度10%、平均粒子サイズ4μm単分散 ポリメチルメタクリレート 200mg/m2 フッ素系界面活性剤 F−5 10mg/m21225(CH2CH2O)101225 このようにして作製した試料を23℃、50%RHで3
日間保存した後に、以下の評価を行った。
【0170】《膜強度の評価》試料を23℃、50%R
Hの条件で2時間調湿した後、半径0.25mmのサフ
ァイヤボールを先端に有する針を試料の感光層面に圧着
し、毎秒5mmの速度で表面上を平行移動させながら0
〜200g重の範囲で針にかかる荷重を連続的に変化さ
せ、試料面に損傷が生じ始める荷重を測定することで評
価した。
【0171】《経時カブリの評価》未露光の試料を半径
20cmの円筒径のヒートドラムを有する自動現像機を
用いて110℃、15秒で熱現像処理した。その際、現
像は23℃、50%RHに調湿した部屋で行った。得ら
れた試料の濃度を測定して評価した。さらに経時代用評
価として50℃、50%RHのサーモ機に3日間保存
(ここでは、サーモ投入と言う。)した後、同様の評価
を行った。
【0172】《硬調性の評価》試料をイメージセッター
の代替として、810nmの半導体レーザーを有する感
光計でウェッジを介して露光した。そして半径20cm
の円筒径のヒートドラムを有する自動現像機を用いて1
10℃、15秒で熱現像処理した。その際、露光及び現
像は23℃、50%RHに調湿した部屋で行った。さら
に経時代用評価として50℃、50%RHの条件下で3
日間保存した後、同様の評価を行った。
【0173】ガンマは下記の式により算出した。
【0174】(濃度1.5−0.1)/[log(濃度
1.5を与える露光量)−log(濃度0.1を与える
露光量)]。
【0175】結果を表1に示す。
【0176】
【表1】
【0177】環状酸無水物を添加して形成した本発明の
感光材料は、膜強度に優れ、サーモ投入してもカブリが
低く、かつ硬調性に優れていることがわかる。
【0178】実施例2 感光層側の表面保護層塗布液を表面保護層塗布液2にす
る以外は実施例1と同様にして試料を作製した。
【0179】 表面保護層塗布液2: アセトン 5ml/m2 メチルエチルケトン 21ml/m2 セルロースアセテートブチレート 2.3g/m2 メタノール 7ml/m2 フタラジン 250mg/m2 本発明のアセタール化合物 表2に示す 本発明のカルボン酸化合物 表2に示す 本発明のスルホン酸化合物 表2に示す マット剤:単分散度10%、平均粒子サイズ4μmの単分散 ポリメチルメタクリレート 200mg/m2 フッ素系界面活性剤(F−5) 10mg/m2 実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
【0180】
【表2】
【0181】アセタール化合物を添加して形成した本発
明の感光材料は、膜強度に優れ、サーモ投入してもカブ
リが低く、かつ硬調性に優れていることがわかる。
【0182】実施例3 感光層側の表面保護層塗布液を表面保護層塗布液3にす
る以外は実施例1と同様にして試料を作製した。
【0183】 表面保護層塗布液3: アセトン 5ml/m2 メチルエチルケトン 21ml/m2 セルロースアセテートブチレート 2.3g/m2 メタノール 7ml/m2 フタラジン 250mg/m2 本発明のカルボジイミド化合物 表3に示す 本発明の酸無水物 表3に示す マット剤:単分散度10%、平均粒子サイズ4μmの単分散 ポリメチルメタクリレート 200mg/m2 フッ素系界面活性剤(F−5) 10mg/m2 実施例1と同様に評価した結果を表3に示す。
【0184】
【表3】
【0185】カルボジイミド化合物と酸無水物を添加し
て作製した本発明の感光材料は、膜強度に優れ、サーモ
投入してもカブリが低く、かつ硬調性に優れていること
がわかる。
【0186】実施例4 表面保護層塗布液を表面保護層塗布液4にする以外は実
施例1と同様にして試料を作製した。
【0187】 表面保護層塗布液4: アセトン 5ml/m2 メチルエチルケトン 21ml/m2 セルロースアセテートブチレート 2.3g/m2 メタノール 7ml/m2 フタラジン 250mg/m2 本発明の2−置換アクリレート化合物 表4に示す マット剤:単分散度10%、平均粒子サイズ4μmの単分散 ポリメチルメタクリレート 200mg/m2 フッ素系界面活性剤(F−5) 10mg/m2 実施例1と同様に評価した結果を表4に示す。
【0188】
【表4】
【0189】2−置換アクリレート化合物を添加して作
製した本発明の感光材料は、膜強度に優れ、サーモ投入
してもカブリが低く、かつ硬調性に優れていることがわ
かる。
【0190】
【発明の効果】本発明の熱現像感光材料は、膜強度及び
経時安定性に優れ、長期間保存した後でも硬調な画像を
得ることができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
    銀粒子及び還元剤を有し、環状酸無水物基を2個以上有
    する化合物が添加されて形成されたことを特徴とする熱
    現像感光材料。
  2. 【請求項2】 環状酸無水物基を2個以上有する化合物
    が下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項
    1に記載の熱現像感光材料。 【化1】 〔式中、Aは連結基を表し、Bは下記一般式(B−1)
    で表される基を表し、nは2から6の整数を表す。Aに
    連結されている複数のBで表される基は各々同じでも、
    異なっていてもよい。〕 【化2】 〔式中、Zは単環又は多環系を形成するのに必要な原子
    群を表す。〕
  3. 【請求項3】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
    銀粒子及び還元剤を有し、アセタール基を2個以上有す
    る化合物が添加されて形成されたことを特徴とする熱現
    像感光材料。
  4. 【請求項4】 アセタール基を2個以上有する化合物が
    下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項3
    に記載の熱現像感光材料。 【化3】 〔式中、Lは連結基を表し、Mは下記一般式(M−1)
    で表される基を表し、nは2から6の整数を表す。Lに
    連結されている複数のMで表される基は各々同じでも、
    異なっていてもよい。〕 【化4】 〔式中、R1、R2は各々置換基を有してもよい脂肪族基
    を表し、互いに結合して環を形成してもよい。〕
  5. 【請求項5】 更にカルボン酸化合物及びスルホン酸化
    合物から選ばれる少なくとも1種が添加されたことを特
    徴とする請求項3又は4に記載の熱現像感光材料。
  6. 【請求項6】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
    銀粒子及び還元剤を有し、少なくとも1種のカルボジイ
    ミド化合物と少なくとも1種の酸無水物が添加されて形
    成されたことを特徴とする熱現像感光材料。
  7. 【請求項7】 前記酸無水物が下記一般式(3)で表さ
    れることを特徴とする請求項6に記載の熱現像感光材
    料。 【化5】 〔式中、Gは単環又は多環系を形成するのに必要な原子
    群を表す。〕
  8. 【請求項8】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
    銀粒子及び還元剤を有し、2−置換アクリレート基を2
    個以上有する化合物が添加されて形成されたことを特徴
    とする熱現像感光材料。
  9. 【請求項9】 2−置換アクリレート基を2個以上有す
    る化合物が下記一般式(4)で表されることを特徴とす
    る請求項8に記載の熱現像感光材料。 【化6】 〔式中、Wは連結基を表し、Yは下記一般式(Y−1)
    で表される基を表し、nは2から6の整数を表す。Wに
    連結されている複数のYで表される基は各々同じでも、
    異なっていてもよい。〕 【化7】 〔式中、Xは電子吸引基を表す。〕
  10. 【請求項10】 ヒドラジン誘導体を含有することを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9
    に記載の熱現像感光材料。
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