JP2000199526A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP2000199526A
JP2000199526A JP33263598A JP33263598A JP2000199526A JP 2000199526 A JP2000199526 A JP 2000199526A JP 33263598 A JP33263598 A JP 33263598A JP 33263598 A JP33263598 A JP 33263598A JP 2000199526 A JP2000199526 A JP 2000199526A
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fretting
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Yasunobu Fujita
安伸 藤田
Keisuke Kimura
啓亮 木村
Michiharu Naka
道治 中
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受の諸特性に悪影響を与えず、且つ、高温
・高速化、長寿命を計った耐フレッチング用転がり軸受
を提供すること。 【解決手段】 内・外輪の間に保持器を介して、複数の
転動体を保持して構成された転がり軸受において、内・
外輪軌道面、保持器及び転動体に40℃での動粘度が2
0〜150mm2 /sである潤滑油の油膜を成膜させ、グ
リースを封入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転がり軸受に関し、特
に、各種モータ等の構成部品の一部であるスピンドル用
軸受において、軸受特性に優れるとともに、運搬時の様
に外部振動に起因する繰返し衝撃及び揺動により生じる
フレッチング摩耗を大幅に軽減した転がり軸受に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電気機器関連産業は、他の産業分野に比
較すると技術革新のスピードが速い。機種の存在期間が
短い上、新技術を導入した新機種(小電力化、高応答
性、高精度化、コンパクト化等)が次々と開発される。
【0003】ところで、各種モータ等のスピンドル用軸
受は、上述のような新機種の開発に伴い、より高速化さ
れ、小電力化のためにより低トルクが要求されるように
なってきた。従来のスピンドルに使用される転がり軸受
はグリースを充填した潤滑方式や軸受軌道面等に潤滑油
を塗布、更にグリースを封入するという方法が取られて
いた。現在は上述の様に更なる小電力化の要求に伴う低
トルク化のために、グリース量もより少なく、軸受軌道
面等に塗布する潤滑油も防錆と低トルクでの潤滑を目的
とした低動粘度(40℃での動粘度で5〜15mm2
s)の潤滑油が多く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、各種モータ
等の国内運搬は、陸送が多く、外部からの振動を受けや
すい環境下で輸送される。この外部からの振動により、
スピンドル用軸受は軸方向への加振、または、機器の置
き方によっては円周方向への揺動が繰り返されることに
なる。
【0005】低トルクを目的としたスピンドル用軸受
は、このような軸方向への振動、または円周方向への揺
動運動が繰返された時、グリース量が少ない上に、低動
粘度の潤滑油では油膜強度は低いため、外輪・内輪の軌
道面及び転動体の接触面にはフレッチング摩耗(微動摩
耗)を生じる恐れがでてくる。
【0006】フレッチング摩耗の発生は、軸受の音響及
び振動の上昇を招き、要求精度の更なる向上に重大な問
題となる恐れもある。
【0007】そこで、本発明は上記のような各種モータ
の運搬時にスピンドル用軸受に発生する恐れのあるフレ
ッチング摩耗の発生防止をするためになされたもので、
軸受の諸特性に悪影響を与えず、且つ、高温・高速化、
長寿命を計った耐フレッチング用転がり軸受を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の転がり軸受は、内・外輪の間に保持器を介
して、複数の転動体を保持して構成された転がり軸受に
おいて、内・外輪軌道面、保持器及び転動体に40℃で
の動粘度が20〜150mm2 /sである潤滑油の油膜を
成膜させ、グリースを封入したことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の態様】本発明の転がり軸受は、各種モー
タ等の運搬時の耐フレッチング性の向上を計る目的で、
潤滑油の動粘度を高くし、油膜強度を高めた。
【0010】また、例えば、転動体の材質をセラミック
製、若しくはビッカース硬さ1300以上である超硬合
金製とし、外輪及び内輪を鋼製として、転動体の材質と
して外輪及び内輪と異なる材料を用い、硬さを上げるこ
とにより、部材間(外輪、内輪の軌道面と転動体)の凝
着現象防止やヤング率の差異によるヘルツ接触面積の減
少でフレッチング摩耗を抑制することができるだけでな
く、高温・高速回転の使用条件においても良好に機能す
る。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の耐フレッチング用転がり軸
受の実施例を詳細に説明する。
【0012】本発明の耐フレッチング用転がり軸受は内
・外輪の間に保持器を介して、複数個の転動体を保持し
て構成された転がり軸受において、内・外輪軌道面、保
持器及び転動体に40℃での動粘度が20〜150mm2
/sである潤滑油の油膜を成膜させ、グリースを封入し
ている。
【0013】潤滑油の40℃での動粘度が20mm2 /s
未満の場合には、油膜強度が低く、運搬時の外部振動に
よりフレッチング摩耗を生じ易い。反対に、40℃での
動粘度が150mm2 /sよりも高い場合には、潤滑油の
動粘度が高いために回転トルクが増大する。更に言えば
フレッチング摩耗をより低減させるためには、40℃で
の動粘度が40mm2 /s以上であるとより好ましい。
【0014】潤滑油として使用される潤滑剤組成物は特
に制限はないが、以下に述べる基油及び各種添加剤から
構成することで耐フレッチング性、防錆性とともに、高
温・高速下での使用に適した潤滑油膜が成膜される。
尚、以下説明する本発明の各実施例においては、フレッ
チング摩耗の抑制が確保されれば、軸受の使用条件によ
って添加剤の組成の選択は任意であり、必要に応じて防
錆性やその他の付随する機能を適宜組み合わせることが
できる。特に使用条件によって高い防錆性を要求される
場合には、後述する防錆剤を組み合わせることで防錆性
を高めた防錆潤滑油とすると更に望ましい。
【0015】(基油)基油はエステル油としては二塩基
酸と分岐アルコールの反応から得られるジエステル油、
芳香族系三塩基酸と分岐アルコールの反応から得られる
芳香族エステル油、多価アルコールと一塩基酸の反応か
ら得られるヒンダードエステル油が好適に用いられる。
【0016】ジエステル油としては、ジオクチルアジペ
ート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIB
A)、ジブチルアジペート(DBA)、ジオクチルアゼ
レート(DOZ)、ジブチルセバケート(DBS)、ジ
オクチルセバケート(DOS)、メチル・アセチルリシ
ノレート(MAR−N)等が挙げられる。
【0017】芳香族エステル油としては、トリメリット
酸エステル、トリオクチルトリメリテート(TOT
M)、トリデシルトリメリテート、テトラオクチルピロ
メリテート等が挙げられる。
【0018】ヒンダードエステル油としては、以下に示
す多価アルコールと一塩基酸を適宜反応させて得られる
ものが挙げられる。多価アルコールに反応させる一塩基
酸は単独でもいいし、複数用いても良い。更に、多価ア
ルコールと二塩基酸・一塩基酸の混合脂肪族とのオリゴ
エステルであるコンプレックスエステルとして用いても
良い。
【0019】多価アルコールとしては、トリメチロール
プロパン(TMP)、ペンタエリスリトール(PE)、
ジペンタエリスリトール(DPE)、ネオペンチルグリ
コール(NPG)、2−メチル−2−プロピル−1,3
−プロパン(MPPD)等が挙げられる。
【0020】一塩基酸としては、主にC4 〜C18の一価
脂肪族が用いられる。具体的には、酢酸、吉草酸、カプ
ロン酸、カプリル酸、エナント酸、ペラルゴン酸、カプ
リン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、ミスチリン酸、パ
ルミチン酸、牛脂肪酸、ステアリン酸、カプロレイン
酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリ
ン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、ペトロセ
リン酸、オレイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、
バクセン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、サ
ビニン酸、リシノール酸等が挙げられる。
【0021】合成炭化水素油としては、ポリ−α−オレ
フィン油、α−オレフィン、エチレンとのコオリゴマー
合成油等が挙げられる。
【0022】エーテル油としては、ジフェニル、トリフ
ェニル、テトラフェニル、のC12〜C20の(ジ)アルキ
ル鎖が誘導された、フェニルエーテル油がある。
【0023】低蒸発化、長寿命化を考慮すると、エステ
ル油では、芳香族エステル油、ヒンダードエステル油の
中から選択され、単独または混合して用いるのが好まし
い。特に、TOTMは入手しやすく、低蒸発性、潤滑性
等に優れている。また、エーテル油としては、(ジ)ア
ルキルポリフェニルエーテル油が好ましい。また、フル
オロフォスファゼン油も好適に使用できる。
【0024】また、以下に述べる防錆剤や油性剤、酸化
防止剤等の添加物を添加することで、潤滑性能(耐フレ
ッチング性等)や耐久性能をより向上させることが出来
る。
【0025】(防錆剤)防錆剤としては、有機系スルフ
ォン酸金属または、エステル類が好ましい。有機系スル
フォン酸塩としては、例えば、ジノニルナフタレンスル
ホン酸及び、重質アルキルベンゼンスルフォン酸等が使
用され、その金属塩としてカルシウムスルフォネート、
バリウムスルフォネート、ナトリウムスルフォネート等
がある。
【0026】エステル類としてソルビタン誘導体では多
塩基カルボン酸及び多価アルコールの部分エステルとし
てソルビタンモノラウレート、ソルビタントリステアレ
ート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレ
エート等がある。アルキル・エステル型ではポリオキシ
エチレンラウレート、ポリオキシエチレンオレエート、
ポリオキシエチレンステアレート等がある。
【0027】これら防錆剤は、有機系スルフォン酸金属
塩とエステル類とを単独若しくは混合物として使用する
ことが出来る。防錆性を向上させると共にフレッチング
摩耗を抑制する事を考えると、カルシウムスルフォネー
ト等のスルフォン酸系金属塩、また、フルオロフォスフ
ァゼン油には、エステル系のポリオキシエチレンソルビ
タンラウレートが溶解性も高く好適に使用される。
【0028】(油性剤)油性剤としては、高級脂肪酸と
してオレイン酸、ステアリン酸等、高級アルコールとし
てはラウリルアルコール、オレイルアルコール、等、ア
ミンではステアリルアミン、セチルアミン等、これらを
単独若しくは混合して使用することが出来る。
【0029】(酸化防止剤)酸化防止剤としては、含窒
素化合物系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤の単独
もしくは混合物が好ましい。
【0030】含窒素化合物系酸化防止剤としては、フェ
ニルαナフチルアミン、ジフェニルアミン、フェニレン
ジアミン、オレイルアミドアミン、フェノチアジン等が
ある。
【0031】フェノール系酸化防止剤としては、p−t
−ブチル−フェニルサリシレート、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−フェニルフェノール、2,2′−メチレンビ
ス(4−メチル−6−t−オクチルフェノール)、4,
4′−ブチリデンビス−6−t−ブチル−m−クレゾー
ル、テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t
−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン、n−オクタデシル−β−(4′−ヒドロ
キシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオ
ネート、2−n−オクチル・チオ−4,6−ジ(4′−
ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチル)フェノキシ
−1,3,5−トリアジン、4,4′−チオビス−[6
−t−ブチル−m−クレゾール]、2−(2′−ヒドロ
キシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール等のヒンダードフェノール
がある。
【0032】(極圧剤)極圧剤としては、モリブデンジ
チオカーバメート、モリブデンジチオフォスフェート、
ジンクジオカーバメイト、ジンクジチオフォスフェート
等の有機金属塩等を用いることができる。
【0033】(摩耗防止剤)摩耗防止剤としては、リン
酸エステル、亜リン酸エステル等があげられる。特に、
モリブデンジチオカーバメイト、亜リン酸エステルは耐
フレッチング性に優れた効果を示すので好適に使用され
る。
【0034】以上に加えて、潤滑油に摩擦防止剤や粘度
指数向上剤等を含有してもよい。これらは何れも公知の
もので構わない。
【0035】上述の本発明の耐フレッチング用転がり軸
受に封入されるグリースについて、グリースの基油及び
添加剤に関しては上述の本発明の潤滑油組成物と同様の
ものを使用して構わない。また、増ちょう剤に関して
は、金属石けん、ウレア樹脂等公知のもので構わない
が、スピンドル用軸受の特徴上、音響寿命に優れた特性
を持つ、リチウム石けんが好ましい。
【0036】本発明の耐フレッチング用転がり軸受の場
合には、外輪、内輪の軌道面と転動体の当接部の接触状
態が同種材、若しくは異種材で、異種材を用いる場合
は、鋼とセラミック、若しくは、鋼と超硬合金となる。
本発明における潤滑油を用いれば、大幅にフレッチング
摩耗の軽減がなされるが、更に、振動条件の厳しい環境
下においては、異種材の方が当接部に働く摩擦力が鋼同
士に比べて接触面同士の間に作用する力が小さくて済
み、この当接部にフレッチング摩耗に結びつく様な損傷
はより発生しにくい。
【0037】転動体を構成する材質はセラミックの場合
は、窒化けい素、ジルコニア、アルミナ等、超硬合金の
場合は、タングステンカーバイト等が使用可能である。
【0038】尚、鋼製の外輪及び内輪の軌道とセラミッ
ク製、超硬合金製の転動体の転動面との当接部における
摩擦特性は、これら鋼とセラミック、鋼と超硬合金の組
合わせが何れの場合でも、鋼同士が当接する場合の摩擦
特性に比べて向上する。その中でも、特に、軸受鋼と窒
化けい素、ステンレス鋼と窒化けい素、軸受鋼とジルコ
ニア、軸受鋼とタングステンカーバメート、ステンレス
鋼とタングステンカーバメートとの組合わせが優れた摩
擦特性(低摩擦特性)を得られ、耐フレッチング摩耗性
に優れている。上記潤滑油と組合わせることで耐フレッ
チング摩耗に対して更なる効果が得られ好ましく使用で
きる。
【0039】次に、本発明の効果を確認するために行っ
た評価試験の条件及び結果について説明する。
【0040】[軸受外輪揺動試験] 供試軸受 :695 周波数 :27Hz 揺動角度 :2゜ 荷重(Fa):14.7N 揺動回数 :1×105 回 封入グリース:リチウム石鹸グリース
【0041】上記揺動試験を行い、試験後の軸受ラジア
ル方向加速度を測定し評価を行った。
【0042】尚、従来から使用されている軸受仕様[比
較例1]を揺動試験し、試験後の軸受ラジアル方向加速
度信号実行値を100%とし、比較評価を行った。
【0043】尚、試験評価項目として、軸受ラジアル方
向加速度を用いたのは、軸受の内・外輪及び転動体に発
生した微小なフレッチング摩耗痕を感度良く測定できる
ためである。
【0044】[回転トルク測定] 供試軸受 :695 荷重(Fa):14.7N 回転数 :3600rpm トルクの大きさは1.2gf・cm以下を合格とした。
各実施例及び各比較例の試験条件は以下の通りである。
【0045】[実施例1]内・外輪軌道面、保持器及び
転動体に40℃での動粘度90mm2 /sの潤滑油Cを成
膜させ、グリースを封入した軸受を予圧負荷状態で上記
条件により試験した。
【0046】[実施例2]転動体材質が窒化けい素製で
ある軸受の内・外輪軌道面、保持器及び転動体に40℃
での動粘度90mm2 /sの潤滑油Cを成膜させ、グリー
スを封入した軸受を予圧負荷状態で上記条件により試験
した。
【0047】[実施例3]転動体材質がビッカース硬さ
1300のタングステンカーバイト製である軸受の内・
外輪軌道面、保持器及び転動体に40℃での動粘度90
mm2 /sの潤滑油Cを成膜させ、グリースを封入した軸
受を予圧負荷状態で上記条件により試験した。
【0048】[実施例4]内・外輪軌道面、保持器及び
転動体に40℃での動粘度25mm2 /sの潤滑油Bを成
膜させ、グリースを封入した軸受を予圧負荷状態で上記
条件により試験した。
【0049】[実施例5]転動体材質が窒化けい素製で
ある軸受の内・外輪軌道面、保持器及び転動体に40℃
での動粘度25mm2 /sの潤滑油Bを成膜させ、グリー
スを封入した軸受を予圧負荷状態で上記条件により試験
した。
【0050】[実施例6]転動体材質がビッカース硬さ
1300のタングステンカーバイト製である軸受の内・
外輪軌道面、保持器及び転動体に40℃での動粘度25
mm2 /sの潤滑油Bを成膜させ、グリースを封入した軸
受を予圧負荷状態で上記条件により試験した。
【0051】[実施例7]内・外輪軌道面、保持器及び
転動体に40℃での動粘度150mm2 /sの潤滑油Eを
成膜させ、グリースを封入した軸受を予圧負荷状態で上
記条件により試験した。
【0052】[実施例8]内・外輪軌道面、保持器及び
転動体に40℃での動粘度25mm2 /sの潤滑油Fを成
膜させ、グリースを封入した軸受を予圧負荷状態で上記
条件により試験した。
【0053】[実施例9]内・外輪軌道面、保持器及び
転動体に40℃での動粘度90mm2 /sの潤滑油Gを成
膜させ、グリースを封入した軸受を予圧負荷状態で上記
条件により試験した。
【0054】[実施例10]内・外輪軌道面、保持器及
び転動体に40℃での動粘度120mm2 /sの潤滑油H
を成膜させ、グリースを封入した軸受を予圧負荷状態で
上記条件により試験した。
【0055】[比較例1]内・外輪軌道面、保持器及び
転動体に40℃での動粘度11mm2 /sの潤滑油Aを成
膜させ、グリースを封入した軸受を予圧負荷状態で上記
条件により試験した。
【0056】[比較例2]内・外輪軌道面、保持器及び
転動体に40℃での動粘度160mm2 /sの潤滑油Dを
成膜させ、グリースを封入した軸受を予圧負荷状態で上
記条件により試験した。
【0057】上述の各実施例及び各比較例に用いられた
潤滑油A−Hの組成は表1に示してある。また、上述の
各実施例及び比較例の加速度信号実行値および回転トル
クを図1及び図2のグラフにそれぞれ示してある。
【表1】
【0058】
【発明の効果】以上説明した本発明の耐フレッチング用
転がり軸受によれば以下のような効果が得られる。
【0059】(1) 内外輪軌道面、保持器及び転動体に
動粘度の高い潤滑油の油膜を形成したので、油膜強度が
高くなり、運搬時の耐フレッチング性が向上すると共
に、軸受の諸特性に悪影響を与えず、且つ、高温・高速
化、長寿命を計った耐フレッチング用転がり軸受を提供
できる。
【0060】(2) 転動体の材質をセラミック製、若し
くはビッカース硬さ1300以上である超硬合金製と
し、外輪及び内輪を鋼製として、転動体の材質として外
輪及び内輪と異なる材料を用いた場合は、硬さを上げる
ことにより、部材間(外輪、内輪の軌道面と転動体)の
凝着現象防止やヤング率の差異によるヘルツ接触面積の
減少でフレッチング摩耗を抑制することができるだけで
なく、高温・高速回転の使用条件においても良好に機能
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例及び各比較例の加速度信号実行値を示
すグラフである。
【図2】各実施例及び各比較例の回転トルクを示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 50:10 (72)発明者 中 道治 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 Fターム(参考) 3J101 BA10 BA70 EA02 EA03 EA06 EA12 EA41 EA42 EA44 EA67 FA01 FA35 GA24 4H104 BB16B BB18B BB33A BB34A EA02A EB02 FA01 LA03 PA01 QA18 5D109 BB01 BB15 BB40

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内・外輪の間に保持器を介して、複数の
    転動体を保持して構成された転がり軸受において、内・
    外輪軌道面、保持器及び転動体に40℃での動粘度が2
    0〜150mm2 /sである潤滑油の油膜を成膜させ、グ
    リースを封入したことを特徴とする耐フレッチング用転
    がり軸受。
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