JPH09257043A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JPH09257043A
JPH09257043A JP8993896A JP8993896A JPH09257043A JP H09257043 A JPH09257043 A JP H09257043A JP 8993896 A JP8993896 A JP 8993896A JP 8993896 A JP8993896 A JP 8993896A JP H09257043 A JPH09257043 A JP H09257043A
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JP
Japan
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bearing
acid
oil
outer rings
rolling
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JP8993896A
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English (en)
Inventor
Masao Yamamoto
雅雄 山本
Emiko Shiraishi
恵美子 白石
Shigeki Matsunaga
茂樹 松永
Michiharu Naka
道治 中
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受の諸特性に悪影響を与えず、且つ高温・
高速化、低発塵化、長寿命化を計ったプレーティング油
により潤滑したハイブリッド転がり軸受を提供する。 【解決手段】 内・外輪の間に保持器を介して複数個の
セラミックス製の転動体を保持して構成され、更に少な
くとも前記内・外輪の軌道面、保持器及び転動体の表面
に0.03〜20μmの膜厚でプレーティング油膜が成
膜されたことを特徴とする転がり軸受。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスクド
ライブ(HDD)、デジタルビデオカメラ(DVC)、
レーザビームプリンター(LBP)等の高速回転支持部
分に使用され、プレーティング油により潤滑したセラミ
ックス製の転動体を使用した転がり軸受(以下、ハイブ
リッド転がり軸受と称する)に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ関連産業は、他の産業分野
に比較すると歴史の浅い業種であるにもかかわらず技術
革新のスピードが早い。特にHDDは一つの機種の存在
期間が短い上、新技術を導入した新機種(高精度、コン
パクト化)が次々と生まれてくる。これらに伴い、HD
D等情報機器に使用される転がり軸受も高温での使用や
外輪の高速回転等使用条件が厳しくなり、しかもその一
方で低トルクや低ジッター、低発塵、長寿命化等が望ま
れている。また、転がり軸受の構成部材に関しても、内
・外輪と転動体との摩耗が少ないセラミックス製の転動
体が使用されることが多くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
HDD、DVC、LBP等高速回転で使用されるハイブ
リッド転がり軸受は、グリースを充填した潤滑方式や、
軸受軌道面等に潤滑油を塗布更にグリースを封入すると
いう方法が採られているが、何れも低トルク、低ジッタ
ー、低発塵、長寿命化等に十分な効果が得られない状況
にある。例えば、HDD等情報機器等に使用されるハイ
ブリッド転がり軸受にあっては、グリース潤滑が主流と
なっているが、そのグリース封入形態が一様でないため
に潤滑の態様が一様でなかったり、トルク変動を助長す
ることもある。
【0004】一般的に、上記のようなグリース潤滑で
は、グリースの攪拌抵抗のために回転トルクが大きくな
り、しかもグリースが転がり軸受から飛散して、使用環
境を汚染するという問題も抱えている。このようなトル
ク大や使用環境の汚染は、HDD、DVC、LBP等の
作動に多大な悪影響を及ぼす。例えば、HDDにおいて
は、ヘッドの損傷や読み取り及び書き込みエラーに結び
つくため好ましくない。そこで、グリース封入量の少量
化などで対応しているが、場合によっては潤滑作用の不
足や潤滑耐久性の低下等の問題が生じる。また、初期の
潤滑を封入グリースによらず、軸受軌道面等に潤滑油を
塗油することで潤滑性を改善することも行われている。
しかし、この場合も、高温・高速回転という厳しい環境
で使用されるHDD、LBP等には十分対応できないと
いう問題点があった。
【0005】一方、グリースを全く使用せず、軸受軌道
面等に潤滑油を塗油することで、上記のような問題を解
決することも行われている。例えば、特開平5−149
343号では潤滑油(ポリα−オレフィン油、ポリオー
ルエステル油、ポリフェニルエーテル油、シリコーン
油、フッ素油等)を外輪軌道面、内輪軌道面、転動体お
よび保持器表面に塗油することにより、冷時における異
音が防止できると提案している。しかし、高温・高速回
転下における音響特性等の知見が得られていない。ま
た、特開昭64−46011号公報にも、同様に、潤滑
油を塗油した回転支持装置が記載されているが、潤滑油
の量が必ずしも十分に確保できず、使用状態によっては
十分な耐久性を確保できない場合が考えられる。
【0006】そこで、本発明は上記のような従来のグリ
ース潤滑によるハイブリッド転がり軸受、更には潤滑油
を塗油したハイブリッド転がり軸受の問題点を解決する
ためになされたもので、軸受の諸特性に悪影響を与え
ず、且つ高温・高速化、低発塵化、長寿命化を計ったプ
レーティング油により潤滑したハイブリッド転がり軸受
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明
の、内・外輪の間に保持器を介して複数個のセラミック
ス製の転動体を保持して構成され、更に少なくとも前記
内・外輪の軌道面、保持器及び転動体の表面に0.03
〜20μmの膜厚でプレーティング油膜が成膜されたこ
とを特徴とするハイブリッド転がり軸受により達成され
る。
【0008】本発明のハイブリッド転がり軸受は、グリ
ースに代えてプレーティング油膜を成膜したためにグリ
ース潤滑に関連するトルク変動や多発塵等の問題を解消
できるとともに、高温・高速回転の使用条件においても
良好に機能する。また、一般的にセラミックス製の転動
体を使用した軸受は、金属製の転動体を使用した軸受に
比べて、軸受回転時の内・外輪軌道面と転動体との間に
生じる摩耗が低減するが、更にプレーティング油膜によ
る潤滑作用との相乗効果により潤滑性そのものを向上さ
せ、しかも長期に亘り安定した潤滑作用を維持できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のハイブリッド転
がり軸受について詳細に説明する。本発明のハイブリッ
ド転がり軸受は、従来のハイブリッド転がり軸受と同様
に、外輪と内輪との間に保持器を介して複数個のセラミ
ックス製の転動体を保持して構成される。転動体を形成
するセラミックスの種類は特に制限されないが、窒化珪
素(Si3 4 )、ジルコニア(ZrO2 )、炭化珪素
(SiC)及びアルミナ(Al2 3 )等を好適に使用
できる。
【0010】本発明は、上記のハイブリッド転がり軸受
の少なくとも内・外輪軌道面、保持器及び転動体の表面
に0.03〜20μmの膜厚のプレーティング油膜が成
膜されていることを特徴とする。プレーティング油の膜
厚が0.03μm未満の場合には、部分的に潤滑剤が存
在しない部分が生じて耐久性が不足する。反対に膜厚が
20μmを越えた場合には、プレーティング油膜が抵抗
となって回転トルクが増加したり、発塵量も多くなる。
また、特に好ましい膜厚は1〜10μmである。
【0011】プレーティング油膜の成膜方法は特に制限
されないが、膜厚の制御が可能な方法を採用する必要が
ある。例えば、組み立てたハイブリッド転がり軸受を潤
滑剤に浸漬し、引き上げた後、遠心脱油を行うことで、
遠心脱油における回転速度や時間により膜厚を調整しつ
つ成膜することができる。プレーティング用に使用され
る潤滑剤組成物は特に制限されないが、以下に述べる基
油及び各種添加剤から構成することで、潤滑性ととも
に、本発明の目的である高温・高速下での使用に適した
プレーティング油膜が得られる。基油は、潤滑性や耐熱
性を考慮するとエステル油を含有することが好ましい。
このエステル油は特に限定されないが、二塩基酸と分岐
アルコールとの反応から得られるジエステル油、芳香族
系三塩基酸と分岐アルコールとの反応から得られる芳香
族エステル油、多価アルコールと一塩基酸との反応から
得られるヒンダードエステル油が好適に用いられる。耐
熱性(使用条件が高温高速下)を考慮すると、芳香族エ
ステル油、ヒンダードエステル油の中から選択され、単
独または混合して用いるのが好ましい。
【0012】ジエステル油としては、ジオクチルアジペ
ート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIB
A)、ジブチルアジペート(DBA)、ジオクチルアゼ
レート(DOZ)、ジブチルセバケート(DBS)、ジ
オクチルセバケート(DOS)、メチル・アセチルリシ
ノレート(MAR−N)等が挙げられる。芳香族エステ
ル油としては、トリオクチルトリメリテート(TOT
M)、トリデシルトリメリテート、テトラオクチルピロ
メリテート等が挙げられる。ヒンダードエステル油とし
ては、以下に示す多価アルコールと一塩基酸とを適宜反
応させて得られるものが挙げられる。多価アルコールに
反応させる一塩基酸は単独でも良いし、複数用いても良
い。さらに、多価アルコールと二塩基酸・一塩基酸の混
合脂肪酸とのオリゴエステルであるコンプレックスエス
テルとして用いても良い。
【0013】多価アルコールとしては、トリメチロール
プロパン(TMP)、ペンタエリスリトール(PE)、
ジペンタエリスリトール(DPE)、ネオペンチルグリ
コール(NPG)、2−メチル−2−プロピル−1,3
−プロパンジオール(MPPD)等が挙げられる。一塩
基酸としては、主にC4 〜C18の一価脂肪族が用いられ
る。具体的には、例えば酢酸、吉草酸、カプロン酸、カ
プリル酸、エナント酸、ペラルゴン酸、カブリン酸、ウ
ンデカン酸、ラウリン酸、ミスチリン酸、パルミチン
酸、牛脂肪酸、スレアリン酸、カプロレイン酸、ウンデ
シレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリ
ストレイン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オ
レイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、パクセン
酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、サビニン
酸、リシノール酸等がある。
【0014】更に、上記エステル油以外にも基油成分と
して合成炭化水素油、エーテル油を配合することができ
る。合成炭化水素油としては、ポリ−α−オレフィン
油、α−オレフィンとエチレンとのコオリゴマー合成油
等がある。エーテル油としては、ジフェニル、トリフェ
ニル、テトラフェニルのC12〜C20の(ジ)アルキル鎖
が誘導されたフェニルエーテル油がある。特に高温・高
速耐久性を考慮すれば、(ジ)アルキルポリフェニルエ
ーテル油が好ましい。特に音響特性を考慮した場合、エ
ステル油は、基油全量の少なくとも20重量%以上、更
に、ペンタエリスリトールエステル又はジペンタエリス
リトールエステルの単独もしくは混合物がエステル油中
に40重量%以上含まれることが望ましい。また、上限
は特に制限されない。
【0015】基油粘度は特に制約はないが、40℃動粘
度で10mm2 /s以上が望ましい。基油粘度が極端に
低いと、ハイブリッド転がり軸受でも回転時の成膜性が
十分でなく、音響特性が劣る。特に上限の規定はもうけ
ていないが、取扱性やトルクの影響、また一般的な軸受
油の粘度グレード等を考慮すると、基油粘度の上限は5
00mm2 /sである。
【0016】また、さび止め剤や油性剤、酸化防止剤等
を添加することで、潤滑剤膜の耐久性を向上させること
ができる。さび止め剤としては、有機系スルホン酸金属
塩又はエステル類が好ましい。有機系スルホン酸塩とし
ては、例えばジノニルナフタレンスルホン酸及び重質ア
ルキルベンゼンスルホン酸等が使用され、その金属塩と
してカルシウムスルホネート、バリウムスルホネート、
ナトリウムスルホネートなどがある。エステル類として
ソルビタン誘導体では多塩基カルボン酸及び多価アルコ
ールの部分エステルとしてソルビタンモノラウレート、
ソルビタントリラウレート、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレ
エート、ソルビタントリオレエート等がある。アルキル
・エステル型ではポリオキシエチレンラウレート、ポリ
オキシエチレンオレエート、ポリオキシエチレンステア
レート等がある。これらさび止め剤は、有機系スルホン
酸金属塩とエステル類とを単独もしくは混合物として使
用することができる。
【0017】油性剤としては、高級脂肪酸としてオレイ
ン酸、ステアリン酸等、高級アルコールとしては、ラウ
リルアルコール、オレイルアルコール等、アミンではス
テアリルアミン、セチルアミン等、リン酸エステルでは
リン酸トリクレジル等が好ましく、これらを単独もしく
は混合して使用することができる。
【0018】酸化防止剤としては、含窒素化合物系酸化
防止剤とフェノール系酸化防止剤との混合物が好まし
い。含窒素化合物系酸化防止剤としては、フェニルαナ
フチルアミン、ジフェニルアミン、フェニレンジアミ
ン、オレイルアミドアミン、フェノチアジン等がある。
フェノール系酸化防止剤としては、p−tert−ブチ
ル−フェニルサリシレート、2,6−ジ−tert−ブ
チル−p−フェニルフェノール、2,2′−メチレンビ
ス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−
オクチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス−6
−tert−ブチル−m−クレゾール)、テトラキス
〔メチレン−3−(3′,5′−ジ−tert−ブチル
−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、n−オクタデシル−β−(4′−ヒド
ロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)
プロピオネート、2−n−オクチル・チオ−4,6−ジ
(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチ
ル)フェノキシ−1,3,5−トリアジン、4,4′−
チオビス−〔6−tert−ブチル−m−クレゾー
ル〕、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチ
ル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール等のヒンダードフェノールがある。
【0019】以上に加えて潤滑剤に極圧剤や粘度指数向
上剤、摩耗防止剤等を含有してもよい。これらは、何れ
も公知のもので構わない。
【0020】以下の実施例及び比較例により、本発明を
明確にする。 〔実施例1〜13及び比較例1〜6〕実施例及び比較例
に用いた潤滑剤の各成分及びその量は、表1に示す通り
である。尚、表中 [ ] 内は、潤滑剤全体中の含有率
[重量%] で示しており、従って [ ] 内の数値の合計
は100となる。また、基油の40℃の粘度を併記し
た。そして、実施例及び比較例の潤滑油を、下記の軸受
に塗油して被験体を作製した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】○用いた軸受の種類 単列深みぞ玉軸受、非接触ゴムシール(V形)、呼び番
号695、寸法は内径5mm×外径13mm×幅4mm ・実施例1〜13及び比較例1〜2及び6の試験軸受で
使用した転動体の材質はセラミックス製(窒化珪素)、
内・外輪の材質はSUJ2(高炭素クロム鋼)を用い
た。また、比較例3〜5の試験軸受で使用した転動体及
び内・外輪の材質はSUJ2を用いた。実施例及び比較
例とも、保持器は全て合成樹脂製のものを使用した。
【0025】○軸受への潤滑油の塗油方法及び膜厚調整
方法 ・軸受を潤滑油に浸漬し、その後引き上げてエアーを吹
き付けて液切りして余分な潤滑油を除去した。更に、遠
心分離機により軸受に残留している潤滑油を除去した。
膜厚の調整は、遠心分離機が発生する遠心力の大きさ並
びに回転継続時間を調整することで行った。各被験体に
成膜した潤滑剤の膜厚を、表1に併記する。 ・比較例6で使用した潤滑グリースは軸受内に19mg
封入した。
【0026】<試験内容>以下の項目の各種試験を行っ
た。 (1)軸受音響試験 軸受回転数:15,000rpm(内輪回転) アキシャル荷重:2kgf 雰囲気温度:70℃ (判定基準)軸受の音響測定はアンデロンメータを用い
て行い、潤滑油を塗油した直後の軸受アンデロン値(初
期アンデロン値)と、3,000時間回転後の軸受アン
デロン値からの上昇値を表1に下記の記号で表記し、
2.5以下を合格とした。 ☆:0.5以下 合格 ◎:0.6〜1.0 合格 ○:1.1〜2.5 合格 −−−−−−−−−−−−−−−− △:2.6〜5.0 不合格 ×:5.1以上 不合格
【0027】(2)トルク変動試験 軸受回転数:9,000rpm(外輪回転) アキシャル荷重:2kgf 雰囲気温度:室温 (判定基準)試験軸受を9,000rpmで回転させ、
ストレインゲージを用いてトルクを経時的に測定、記録
し、トルクが安定したのを確認した後、その後の5分間
の振れ幅をチャートから読み取り判定した。振れ幅を表
1に下記の記号で表記し、0.5kgf・cm以下を合
格とした。 ○:振れ幅0.5kgf・cm以下 合格 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ×:振れ幅0.6kgf・cm以上 不合格
【0028】(3)発塵量の測定 密封された容器中で軸受を7,200rpmで回転(外
輪回転)させ、その際発生する塵の数をアウトパーティ
クルカウンターで測定して発塵量とした。発塵量は、
0.1cf(立方フィート)中に存在する、粒径0.1
μm以上の塵の数をカウントすることで行い、1時間経
過した時点で発塵量が150個以下を合格とした。測定
結果を、数値で表1に示す。
【0029】以上の試験結果から、実施例に示すプレー
ティング油により潤滑したハイブリッド転がり軸受は、
音響特性、トルク変動及び発塵量の全てにおいて優れた
特性を有することが確認された。これに対して比較例の
ように、転動体にセラミックスを使用しない軸受もしく
は潤滑油膜が本発明で規定した値を満足しないものは、
音響特性、トルク変動、発塵量の各特性の何れかの特性
に劣る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のハイブリ
ッド転がり軸受は、グリースに代えてプレーティング油
膜を成膜したためにグリース潤滑に関連するトルク変動
や多発塵等の問題を解消できるとともに、高温・高速回
転の使用条件においても良好に機能する。また、一般的
にセラミックス製の転動体を使用した軸受は、金属製の
転動体を使用した軸受に比べて、軸受回転時の内・外輪
軌道面と転動体との間に生じる摩耗が低減するが、更に
プレーティング油膜による潤滑作用との相乗効果により
潤滑性そのものを向上させ、しかも長期に亘り安定した
潤滑作用を維持できる。このように、本発明によれば、
高温・高速回転下でも軸受音響性能を十分に確保しつ
つ、低ジッター化、低発塵化、長寿命化等が実現でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中 道治 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内・外輪の間に保持器を介して複数個の
    セラミックス製の転動体を保持して構成され、更に少な
    くとも前記内・外輪の軌道面、保持器及び転動体の表面
    に0.03〜20μmの膜厚でプレーティング油膜が成
    膜されたことを特徴とする転がり軸受。
JP8993896A 1996-03-21 1996-03-21 転がり軸受 Pending JPH09257043A (ja)

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JP8993896A JPH09257043A (ja) 1996-03-21 1996-03-21 転がり軸受

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000205267A (ja) * 1998-11-11 2000-07-25 Nsk Ltd 情報事務機器用転がり軸受
JP2003343584A (ja) * 2002-05-24 2003-12-03 Nsk Ltd モータ用転がり軸受
JP2008286400A (ja) * 2008-06-23 2008-11-27 Nsk Ltd 自動車のブロワーモータ用転がり軸受

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