JP2000199011A - 材質ばらつきが少なくかつ溶接部低温靱性に優れた鋼材の製造方法 - Google Patents

材質ばらつきが少なくかつ溶接部低温靱性に優れた鋼材の製造方法

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JP2000199011A
JP2000199011A JP11000384A JP38499A JP2000199011A JP 2000199011 A JP2000199011 A JP 2000199011A JP 11000384 A JP11000384 A JP 11000384A JP 38499 A JP38499 A JP 38499A JP 2000199011 A JP2000199011 A JP 2000199011A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材質ばらつきの少なく、かつ低温での溶接部
靱性に優れた高強度高靱性鋼材を安定して得る。 【解決手段】 C:0.001 wt%以上、0.030 wt%未満、
Si:0.60wt%以下、Mn:0.8 〜3.0 wt%、Cr:0.1 〜0.
7 wt%、Nb:0.005 〜0.200 wt%、Ti:0.005 〜0.200
wt%、B:0.0003〜0.0050wt%およびAl:0.05wt%以下
を含有する組成になる鋼片を、Ac3〜1350℃の温度に加
熱後、熱間圧延を、980 ℃以下の温度域から圧延終了に
到る全圧延パスの60%以上の圧延パスにおいて、圧延パ
ス間時間が5s以下となる条件で施し、次いで空冷また
は加速冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、材質ばらつきが
少なくかつ溶接部低温靱性に優れた鋼材の製造方法に関
し、特に建築、海洋構造物、パイプ、造船、貯蔵、土木
および建築機械等の分野で使用される、厚鋼板、鋼帯、
形鋼または棒鋼などの鋼材についてその材質ばらつきを
低減すると共に、溶接部靱性の有利な向上を図ろうとす
るものである。
【0002】
【従来の技術】厚鋼板に代表される肉厚の鋼材は、上述
したように様々な分野で使用され、これまでにもその高
強度化や高靱性化など種々の特性改善が図られてきた
が、近年では、これらの特性が厚み方向において均一で
かつ鋼材間でのばらつきが小さいことが要求されてい
る。
【0003】例えば、「鉄と鋼 第74年(1988)第6
号」の第11〜21頁には、建築物の高層化が進むにつれ、
巨大地震に対して建築物の変形によって振動エネルギー
を吸収し倒壊を防ぐ設計が採られるようになってきたこ
とが報告されている。具体的には、地震発生時に建築物
の骨組みを所定形状で崩壊させ、この骨組み材の塑性化
によって建物の倒壊を防ぐものである。すなわち、地震
発生時に建築物の骨組みが、設計者の意図した挙動を示
すことが前提になり、建築物の柱や梁などの鋼材の耐力
比を設計者が完全に把握していることが必要となる。従
って、柱や梁などに用いる鋼板やH形鋼などの鋼材は均
質であることが不可欠であり、鋼材の強度ばらつきは大
きな問題となる。
【0004】ここで、建築や造船などに供する鋼材に
は、高張力かつ高靱性が要求されるところから、この種
の鋼材は、制御圧延制御冷却法いわゆるTMCP法に従って
製造されるのが通例である。しかしながら、このTMCP法
によって肉厚の鋼材を製造した場合、圧延後の冷却処理
における冷却速度が厚み方向あるいは各鋼材間で異なる
ことに起因して鋼組織が変化し、得られた鋼材の厚み方
向あるいは各鋼材間で材質にばらつきが発生する場合が
ある。材質のばらつきとしては、とくに厚鋼板において
厚み方向に現れるものの他、H形鋼におけるウェブおよ
びフランジ間での冷却が不均一になってウェブおよびフ
ランジ間に現れるもの、または各ロット間に現れるもの
等がある。
【0005】そこで、特開昭63−179020号公報では、成
分、圧下量、冷却速度および冷却終了温度を制御するこ
とによって、板厚方向断面における硬度差を小さくする
方法を提案している。しかしながら、厚鋼板、とりわけ
50mmを超えるような極厚鋼板の製造では、板厚方向にお
ける冷却速度分布が必然的に生じるために、上記の方法
によって板厚方向断面における硬度差を抑制することは
難しい。
【0006】同様に、特開昭61-67717号公報では、極低
Cとすることによって、板厚方向の強度差を大幅に低減
しているが、同公報の図3に示されるように、特に極厚
鋼板において不可避に生じる、冷却速度の変化に伴う強
度のばらつきを解消するまでには至っていない。
【0007】さらに、特開昭58-77528号公報には、Nbお
よびBの複合添加によって安定した硬さ分布が得られる
ことが記載されているが、組織をベイナイトとするため
に冷却速度を15〜40℃/sの範囲に制御する必要がある。
しかしながら、冷却速度を板厚中心部においても厳密に
制御することが難しいところから、板厚方向に均一な組
織が得られず、強度がばらついたり、島状マルテンサイ
トが生成して、延性や靱性が劣化するという問題があっ
た。
【0008】さらに、溶接性を向上させる手法として、
特開昭54−132421号公報には、極低炭素化を図ると共
に、ラインパイプ向けの高靱性を得るために 800℃以下
の仕上温度で圧延を行って、高張力ベイナイト鋼を製造
する方法が開示されている。しかしながら、この方法
は、低温域で圧延を終了するため、生産性が低いという
問題があり、また厚板等において条切りを必要とする場
合には、条切りに伴う歪みの問題も残されていた。
【0009】これに対し、発明者らは、特開平8−1440
19号公報において、極低C化することによって材質のば
らつきを少なくした鋼材の製造方法を開示し、併せて0
℃における溶接熱影響部(HAZ)の耐衝撃特性に優れる鋼
材を提案した。しかしながら、この鋼材でも、近年の高
強度化に充分に対応できない場合があり、より一層の高
強度化が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の要
望に有利に応えるもので、材質ばらつきが少なくかつ H
AZの耐衝撃特性に優れることは言うまでもなく、さらな
る高強度化を達成し得る鋼材の有利な製造方法につい
て、提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】さて、発明者らの研究に
よれば、厚肉の鋼材、その典型である厚鋼板の材質がば
らつく原因は、冷却過程における、鋼板表面から中心部
までの厚み方向の冷却速度の大幅な変化あるいは製造条
件のばらつきによる冷却速度の変化から、鋼組織に変動
が生じることに起因していることが判明した。このよう
な組織変動を回避するためには、広い冷却速度範囲で均
質な組織を得ることが肝要である。
【0012】そこで、発明者らは、製造条件が変化して
も均質な組織を得る手法に関して、原点に立戻って検討
を重ねたところ、合金成分を新たに設計し直すことによ
り、冷却速度の変化にかかわらず、厚み方向の組織を一
定として、材質のばらつきを格段に低減できることの知
見を得た。すなわち、極低Cの下に、Nb、TiおよびBを
適正量添加することによって、組織を冷却速度に依存す
ることなくベイナイト組織に安定して変化させることが
でき、しかもこの鋼は、ベイナイト主体組織であるため
十分な強度が得られることを見出した。また、C量を極
端に少なくすると共に、Pcm(溶接割れ感受性組成)を
小さくすることが、HAZ 靱性を改善するのに有効である
ことを見い出した。さらに、Crを適正量添加し、かつ熱
間圧延におけるパス時間を規制することによって、なお
一層の高強度化を達成できることも併せて見い出した。
この発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0013】すなわち この発明の要旨構成は次のとお
りである。 (1) C:0.001 wt%以上、0.030 wt%未満、 Si:0.60wt%以下、 Mn:0.8 〜3.0 wt%、 Cr:0.1 〜0.7 wt%、 Nb:0.005 〜0.200 wt%、 Ti:0.005 〜0.200 wt%、 B:0.0003〜0.0050wt%および Al:0.05wt%以下 を含有する組成になる鋼片を、Ac3〜1350℃の温度に加
熱後、熱間圧延を、980℃以下の温度域から圧延終了に
到る全圧延パスの60%以上の圧延パスにおいて、圧延パ
ス間時間が5s以下となる条件で施し、次いで空冷また
は加速冷却することを特徴とする材質ばらつきが少なく
かつ溶接部低温靱性に優れた鋼材の製造方法。
【0014】(2) C:0.001 wt%以上、0.030 wt%未
満、 Si:0.60wt%以下、 Mn:0.8 〜3.0 wt%、 Cr:0.1 〜0.7 wt%、 Nb:0.005 〜0.200 wt%、 Ti:0.005 〜0.200 wt%、 B:0.0003〜0.0050wt%および Al:0.05wt%以下 を含有する組成になる鋼片を、Ac3〜1350℃の温度に加
熱後、熱間圧延を、980℃以下の温度域から圧延終了に
到る全圧延パスの60%以上の圧延パスにおいて、圧延パ
ス間時間が5s以下となる条件で施し、次いで空冷また
は加速冷却したのち、 500℃以上かつ 800℃未満の温度
域に再加熱して保持する析出処理を行うことを特徴とす
る材質ばらつきが少なくかつ溶接部低温靱性に優れた鋼
材の製造方法。
【0015】(3) C:0.001 wt%以上、0.030 wt%未
満、 Si:0.60wt%以下、 Mn:0.8 〜3.0 wt%、 Cr:0.1 〜0.7 wt%、 Nb:0.005 〜0.200 wt%、 Ti:0.005 〜0.200 wt%、 B:0.0003〜0.0050wt%および Al:0.05wt%以下 を含有する組成になる鋼片を、Ac3〜1350℃の温度に加
熱後、熱間圧延を、980℃以下の温度域から圧延終了に
到る全圧延パスの60%以上の圧延パスにおいて、圧延パ
ス間時間が5s以下となる条件で施し、次いで析出温度
域である 500℃以上かつ 800℃未満の所定の温度域まで
0.1〜80℃/sの冷却速度で加速冷却したのち、この析
出温度域において30s以上等温保持するかまたは当該温
度域内において1℃/s以下の冷却速度で30s以上冷却
する析出処理を行い、その後冷却することを特徴とする
材質ばらつきが少なくかつ溶接部低温靱性に優れた鋼材
の製造方法。
【0016】(4) 上記(1) 、(2) または(3) において、
鋼材がさらに Cu:0.05〜3.0 wt%、 V:0.005 〜0.20wt% Ni:3.0 wt%以下、 Mo:0.5 wt%以下、 W:0.5 wt%以下、 Zr:0.5 wt%以下、 REM :0.02wt%以下および Ca:0.02wt%以下 のうちから選んだ少なくとも1種を含有することを特徴
とするばらつきが少なくかつ溶接部低温靱性に優れた鋼
材の製造方法。
【0017】ここで、上記圧延パスとは、圧延機のロー
ルに噛み込まれ噛み抜かれるまでの圧延動作をいう。圧
延とは、この複数回の圧延動作によって構成される。ま
た、圧延パス間時間とは、圧延機ロールに噛み込まれた
n回めのパスから、そのパス(圧延)の後、次の(n+
1)回め噛み込まれるパスまでの時間をいう。
【0018】
【発明の実施の形態】まず、この発明において鋼材の成
分組成を上記の範囲に限定した理由について説明する。 C:0.001 wt%以上、0.030 wt%未満 Cは、冷却速度に依存せずにベイナイト単相とするため
に、0.001 wt%以上が必要である。一方、0.030 wt%以
上では、ベイナイト組織内部あるいはラス境界に炭化物
が析出し、冷却速度の変化に伴い炭化物の析出形熊が変
化するため、広い冷却速度範囲で一定の強度を得ること
が困難になる。
【0019】Si:0.60wt%以下 Siは、0.60wt%を超えると溶接部靱性が劣化するため、
0.60wt%以下の範囲に限定する。
【0020】Mn:0.8 〜3.0 wt% Mnは、ベイナイト単相、特にベイナイト組織の体積率を
90%以上にするためには少なくとも 0.8wt%の添加が必
要であるが、3.0 wt%を超える添加は溶接による硬化が
著しく高まって溶接熱影響部(HAZ)における靱性劣化を
招くため、0.8〜3.0 wt%の範囲とする。
【0021】Nb:0.005 〜0.20wt% Nbは、特にAr3を下げ低冷却速度側までベイナイト生成
範囲を広げる効果があり、安定してベイナイト組織を得
るために必要である。また、析出強化に寄与し、さらに
は靱性の向上にも有効である。これらの効果を期待する
には 0.005wt%以上が必要であるが、0.20wt%を超える
と靱性の向上効果は飽和に達し、むしろ不経済になるた
め、0.20wt%を上限とする。
【0022】Ti:0.005 〜0.20wt% Tiは、鋼中のNを固定し固溶B量を増加させるととも
に、Ar3を下げてベイナイト組織の形成に寄与する。ま
た、生成したTiNは、溶接部靱性を向上させ、かつ析出
強化にも有効に寄与する。これらの効果は、含有量が
0.005wt%未満では乏しく、一方0.20wt%を超えると靱
性が劣化するため、 0.005〜0.20wt%の範囲とする。
【0023】B:0.0003〜0.0050wt% Bは、ベイナイト単相とするために0.0003wt%以上が必
要であるが、0.0050wt%をこえると、BNが析出して溶
接性が劣化するため、0.0003〜0.0050wt%の範囲に限定
する。
【0024】Al:0.05 wt %以下 Alは、脱酸のために好ましくは0.010wt %以上で添加す
るが、0.05 wt %をこえると溶接性が損なわれるため、
0.05 wt %以下とする。
【0025】Cr:0.1 〜0.7 wt% Crは、この発明において重要な元素である。すなわち、
図1に、Cr含有量と引張強さとの関係について調べた結
果を示す。なお、Cr以外の成分は、C:0.015wt%、S
i:0.25wt%、Mn:1.55wt%、Nb:0.04wt%、Ti:0.015
wt %、B:0.0015wt%およびAl:0.03wt%を含み、残
部はFeおよび不可避的不純物である。
【0026】同図から明らかなように、Crを0.1 wt%以
上で添加することによって引張強さが上昇するが、この
Crの添加効果を得るには、熱間圧延条件を適正化する必
要がある。すなわち、熱間圧延の980 ℃以下の温度域か
ら圧延終了に到る圧延パスにおいて、その圧延パス間時
間を5s以下とする短時間圧延パスが60%以上の条件下
で製造した場合に、Cr含有量を0.1 wt%以上にすること
によって高強度化が達成されるのである。これは、熱間
圧延中に導入される加工歪みが、0.1wt %以上のCrを添
加し、かつ圧延パス間時間を短くした場合に、解放され
ずに残る結果、強度上昇に寄与することができたものと
考えられる。なお、Cr含有量が0.7 wt%をこえると、強
度上昇の効果が飽和し、一方で溶接部靱性の劣化をもた
らすため、Cr含有量は0. 1〜0.7 wt%の範囲とした。
【0027】上記したような鋼組成に成分調整をするこ
とによって、製造条件とくに冷却速度にほとんど依存す
ることなしに、均質な組成、具体的には90%以上がベイ
ナイ卜の組成を得ることができる。
【0028】次いで、図2に、この発明に従う成分組成
に調整した鋼(発明例)と、建築材料に用いられる在来
の鋼(従来例)について、製造工程における冷却速度を
0.1〜50℃/sの間で種々に変化させて得た鋼板の引張り
強さについて調査した結果を示す。同図に示したとお
り、この発明に従う成分組成に調整することによって、
冷却速度に依存することなしに、一定した強度が安定し
て得られている。
【0029】特に、従来では予測できないほどの広い冷
却速度範囲にわたって、Y.S.およびT.S.値のばらつきを
低減することができた。この理由は、上述したとおり、
C量の制限、そしてMnおよびNb、さらにはBの適量添加
が有効に寄与した結果と考えられる。従って、厚鋼板の
厚み方向で冷却速度が変化しても、冷却速度に依存して
強度が変化することがなく、厚み方向に材質ばらつきの
少ない厚鋼板を得ることができるのである。
【0030】なお、発明例は、C:0.016 wt%、Si:0.
25wt%、Mn:1.57wt%、Cr:0.39wt%、Nb:0.041 wt
%、Ti:0.015 wt%、B:0.0017wt%およびAl:0.03wt
%を含み、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成に
なり、一方従来例は、C:0.14wt%、Si:0.4 wt%、M
n:1.31wt%、Al:0.024 wt%、Nb:0.015 wt%およびT
i:0.013 wt%を含み、残部はFeおよび不可避的不純物
の成分組成になるものであった。そして、同じ製造工程
において、冷却速度を種々に変化させて、厚み:15mmの
厚鋼板を多数製造し、それぞれの厚鋼板から採取した試
験片にて引張り強さを測定した。なお、熱間圧延は、圧
延パス時間が5秒以下の短時間圧延パスが全圧延パスの
63%となる、条件で行った。
【0031】以上、この発明に従う基本組成について説
明したが、この発明では、さらに強度や靱性等の特性の
一層の向上を目指して、以下に述べるような元素を適宜
添加することができる。この時、既に獲得した均質な組
織は、新たな元素の添加に影響されることがほとんどな
いので、基本組成の場合と同様に、材質ばらつきの少な
い高強度・高靱性の厚鋼板を得ることができる。
【0032】まず、強度の向上を図るために、析出強化
成分としてCu:0.05〜3.0 wt%を、さらにはV:0.005
〜0.20wt%をそれぞれ添加することができる。なお、こ
れらの析出強化成分を添加した場合は、後述する析出強
化処理を施すことにより、さらなる強化が可能である。
【0033】Cu:0.05〜3.0 wt% Cuは、析出強化および固溶強化を図るために添加する
が、3.0 wt%を超えると靱性が急激に劣化し、一方0.05
wt%未満では析出強化および固溶強化の効果が少ないた
め、0.05〜3.0 wt%の範囲とする。
【0034】V:0.005 〜0.20wt% Vは、析出強化のために 0.005wt%以上を添加するが、
0.20wt%を超えて添加してもその効果は飽和に達するた
め、 0.005〜0.20wt%の範囲とする。
【0035】また、一層の強度向上を図るために、Ni:
3.0 wt%以下、Mo:0.5 wt%以下、W:0.5 wt%以下お
よびZr:0.5 wt%以下のうちから選んだ1種または2種
以上を添加することができる。なお、これらの成分は、
徴量でも効果があるので、下限については特に限定しな
い。
【0036】Ni:3.0 wt%以下 Niは、強度および靱性を向上させ、またCuを添加した場
合には圧延時のCu割れを防止するのに有効であるが、高
価である上、過剰に添加してもその効果は飽和に達する
ので、3.0 wt%を上限として添加する。なお、0.05wt%
未満の添加では上記の効果が必ずしも十分に発揮される
とは限らないので、添加量は0.05wt%以上とすることが
好ましい。
【0037】Mo:0.5 wt%以下 Moは、常温および高温での強度を上昇させる効果がある
が、0.5 wt%を超えると溶接性が劣化するため、0.5 wt
%以下の範囲で添加する。とはいえ、0.05wt%未満の添
加では強度上昇効果が十分とはいえないので、少なくと
も0.05wt%添加することが好ましい。
【0038】W:0.5 wt%以下 Wは、高温強度を上昇させる効果があるが、高価である
上、0.5 wt%を超えると靱性が劣化するので、0.5 wt%
以下の範囲で添加する。とはいえ、0.05wt%未満の添加
では強度上昇効果が十分とはいえないので、少なくとも
0.05wt%添加することが好ましい。
【0039】Zr:0.5 wt%以下 Zrは、強度の上昇のみならず、亜鉛めっきを施した際の
耐めっき割れ性を向上させる効果があるが、0.5 wt%を
超えて添加すると溶接部靱性が劣化するため、0.5 wt%
以下の範囲で添加する。なお下限は0.05wt%とすること
が好ましい。
【0040】さらに、 HAZの靱性向上を図るために、RE
M およびCaのうちから選んだ少なくとも1種を0.02wt%
以下で添加することができる。 REM : 0.02wt%以下 REM は、オキシサルファイドとなってオーステナイト粒
の粒成長を抑制することにより、 HAZの靱性向上に寄与
するが、0.02wt%を超えて添加すると鋼の清浄度を損な
うため、0.02wt%以下とする。なお、0.001 wt%未満の
添加では上記した HAZ靱性の改善効果に乏しいので、添
加量は 0.001wt%以上とすることが好ましい。
【0041】Ca:0.02wt%以下 Caは、HAZ の靱性向上に有効であるだけでなく、鋼中硫
化物の形熊制御により板厚方向の材質改善にも有効に寄
与するが、0.02wt%を超えて添加すると非金属介在物量
を増大させ内部欠陥の発生原因となるため、0.02wt%以
下とする。なお0.0005wt%未満の添加では上記効果が不
十分であるため、添加量は0.0005wt%以上とすることが
好ましい。
【0042】次に、この発明の製造工程について説明す
る。上述した基本組成に成分調整した鋼片、例えば鋼ス
ラブを、Ac3〜1350℃の温度に加熱後、熱間圧延を、98
0 ℃以下の温度域から圧延終了に到る全圧延パスの60%
以上の圧延パスにおいて、圧延パス間時間が5s以下と
なる条件で施すことが、肝要である。すなわち、加熱温
度がAc3未満では完全にオーステナイト相とすることが
できずに均質化が不十分となり、一方1350℃を超えると
表面酸化が著しくなるため、Ac3〜1350℃の温度域に加
熱することが好ましい。
【0043】そして、Crの添加による高強度化を実現す
るために、上述したように、980 ℃以下の温度域から圧
延終了に到る全圧延パスにおいて、圧延パス間時間が5
s以下の短時間圧延パスを60%以上は行う必要がある。
なお、この短時間圧延パスに関する規制を980 ℃以下の
圧延温度域に限定するのは、980 ℃超えの温度域におい
て導入された加工歪みは、鋼材の温度が高いため、直ち
に再結晶し開放され易く強度上昇効果が得られないため
である。980 ℃以下で導入された加工歪みは、鋼材が未
再結晶状態であるため開放されることなく残り強度上昇
に寄与する。
【0044】また、短時間圧延パスを60%以上とするの
は、980 ℃以下の温度域で導入された加工歪みをすべて
残すことは工業的には不可能である。1回の圧延パスに
より導入された加工歪みは、その何割かは次第に開放さ
れてしまう。つまり圧延歪みを蓄積するには、開放され
る割合を少なくするためパス間時間を短くすることによ
り達成できる。強度上昇に効果のある圧延歪みの蓄積に
は図1に示した様に、圧延パス間時間が5秒以下の短時
間圧延パスが全圧延パスの60%とすることが必要であ
る。
【0045】次に、圧延後の冷却は、従来のように厳密
に管理する必要はなく、空冷または加速冷却のいずれで
も可能であるが、冷却速度は 0.1〜80℃/sの範囲とする
ことが好ましい。というのは、80℃/sを超える冷却速度
で冷却を行うと、ベイナイト・ラス間隔が密になり強度
が冷却速度に依存して上昇し勝ちとなり、一方 0.1℃/s
未満ではフェライ卜が生成しベイナイト単相となりにく
いからである。
【0046】また、製造工程においても、種々の処理工
程を付加することによって、上記した添加成分の場合と
同様に、強度や靱性のレベルを適宜コントロールするこ
とができる。すなわち、強化成分として、TiやCu、V等
を添加した場合は、上記熱間圧延を終了したのち、析出
処理温度域である 500℃以上、 800℃未満の所定温度ま
で 0.1〜80℃/sの冷却速度で加速冷却したのち、該所定
温度において30s以上等温保持するか、または当該温度
域内において1℃/s以下の冷却速度で30s以上冷却する
析出処理を行うことが、強度の向上に有効である。すな
わち、圧延終了から析出処理温度までの冷却における速
度が 0.1℃/s未満ではベイナイト組織中にフェライトが
生成し、ー方80℃/sを超えるとベイナイト・ラス間隔が
密になり強度が冷却速度に依存して上昇するようになる
ので、冷却温度は 0.1〜80℃/sの範囲とする。
【0047】次いで、この加速冷却後、 500℃以上、 8
00℃未満の温度範囲で30s以上の等温保持または当該温
度域内において1℃/s以下の冷却速度で30s以上冷却す
る析出処理を行うことにより、Cu,Ti(C,N)および
V(C,N)のいずれか1種または2種以上、さらには
Nb(C,N)を析出させ、強度の上昇を図ることができ
る。また、この析出処理により組織の均一化が図られ、
板厚方向の材質ばらつきもさらに改善される。
【0048】ここで、析出処理の温度が 800℃以上にな
ると、析出成分が溶解したままで析出が起こりにくくな
るので、十分な析出を図るには 800℃未満で析出処理を
行う必要がある。一方 500℃未満では析出反応が起こり
にくいため、温度範囲は 500℃以上、 800℃未満とし
た。また、保持時間を30s以上としたのは、30s未満で
は十分な析出強化ができないためである。また、当該温
度範囲内で1℃/s以下の冷却速度で30s以上保持するこ
とによっても析出強化が得られ、1℃/sを超えた冷却速
度では十分な析出強化が得られない。なお、十分に析出
強化をさせるためには 0.1℃/s以下の冷却速度とするこ
とが望ましい。
【0049】さらに、上記の析出処理は、上記圧延に続
く冷却後に行うこともできる。すなわち、冷却後に 500
℃以上、 800℃未満の温度域に再加熱して保持すればよ
い。
【0050】
【実施例】表1に示す種々の成分組成に調整した鋼スラ
ブを、表2に示す製造条件に従って、厚さ:80mmの厚鋼
板を製造した。かくして得られた各厚鋼板について、引
張試験およびシャルピー試験を行ってその機械的性質を
調査すると共に、厚み方向の強度のばらつきを評価する
ため、鋼板断面の硬さを表面より2mmピッチにて測定し
て板厚方向の硬さ分布を調査した。さらに、 HAZの靱性
を評価するために、鋼板を1350℃に加熱後、 800℃から
500 ℃まで 300sで冷却する熱サイクル(500 kJ/cm の
入熱量で溶接したときのHAZ の熱履歴に相当)を施して
から、シャルピー試験片を採取し、0℃でのシャルピー
吸収エネルギーを測定した。これらの各調査結果を、表
3に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】表3に示したとおり、この発明に従う厚鋼
板は、600MPa以上の引張強さを有しかつ組織が均一にな
るため、厚み方向の硬さのばらつきが比較例に比べて極
めて小さく、硬さの最大値と最小値の差がHV で20以内
となることが判る。なお、ベイナイト組織の体積率は 4
00倍で撮影した光学顕微鏡写真により、点算法で測定し
た。
【0055】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、材質ばら
つきの少なくかつ HAZにおける耐衝撃特性に優れ、さら
には高強度を実現した高強度高靱性鋼材を安定して製造
することができる。なお、この発明は、厚鋼板のみなら
ず、形鋼や棒鋼等の分野においても有利に適合するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 厚鋼板におけるCr含有量と引張り強さとの関
係を示したグラフである。
【図2】 厚鋼板における冷却速度と強度との関係を示
したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川端 文丸 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 天野 虔一 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA02 AA04 AA08 AA11 AA14 AA15 AA16 AA17 AA19 AA22 AA23 AA24 AA31 AA35 AA36 AA37 AA39 AA40 CA01 CA02 CA03 CB02 CD05 CD06 CF01 CF02 4K037 EA01 EA02 EA04 EA05 EA11 EA13 EA15 EA16 EA17 EA19 EA20 EA27 EA31 EA32 EA33 EA35 EA36 FA01 FA02 FA03 FB07 FC01 FC02 FC03 FC04 FD05 FD06 FF01 FF02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.001 wt%以上、0.030 wt%未満、 Si:0.60wt%以下、 Mn:0.8 〜3.0 wt%、 Cr:0.1 〜0.7 wt%、 Nb:0.005 〜0.200 wt%、 Ti:0.005 〜0.200 wt%、 B:0.0003〜0.0050wt%および Al:0.05wt%以下 を含有する組成になる鋼片を、Ac3〜1350℃の温度に加
    熱後、熱間圧延を、980℃以下の温度域から圧延終了に
    到る全圧延パスの60%以上の圧延パスにおいて、圧延パ
    ス間時間が5s以下となる条件で施し、次いで空冷また
    は加速冷却することを特徴とする材質ばらつきが少なく
    かつ溶接部低温靱性に優れた鋼材の製造方法。
  2. 【請求項2】C:0.001 wt%以上、0.030 wt%未満、 Si:0.60wt%以下、 Mn:0.8 〜3.0 wt%、 Cr:0.1 〜0.7 wt%、 Nb:0.005 〜0.200 wt%、 Ti:0.005 〜0.200 wt%、 B:0.0003〜0.0050wt%および Al:0.05wt%以下 を含有する組成になる鋼片を、Ac3〜1350℃の温度に加
    熱後、熱間圧延を、980℃以下の温度域から圧延終了に
    到る全圧延パスの60%以上の圧延パスにおいて、圧延パ
    ス間時間が5s以下となる条件で施し、次いで空冷また
    は加速冷却したのち、 500℃以上かつ 800℃未満の温度
    域に再加熱して保持する析出処理を行うことを特徴とす
    る材質ばらつきが少なくかつ溶接部低温靱性に優れた鋼
    材の製造方法。
  3. 【請求項3】C:0.001 wt%以上、0.030 wt%未満、 Si:0.60wt%以下、 Mn:0.8 〜3.0 wt%、 Cr:0.1 〜0.7 wt%、 Nb:0.005 〜0.200 wt%、 Ti:0.005 〜0.200 wt%、 B:0.0003〜0.0050wt%および Al:0.05wt%以下 を含有する組成になる鋼片を、Ac3〜1350℃の温度に加
    熱後、熱間圧延を、980℃以下の温度域から圧延終了に
    到る全圧延パスの60%以上の圧延パスにおいて、圧延パ
    ス間時間が5s以下となる条件で施し、次いで析出温度
    域である 500℃以上かつ 800℃未満の所定の温度域まで
    0.1〜80℃/sの冷却速度で加速冷却したのち、この析
    出温度域において30s以上等温保持するかまたは当該温
    度域内において1℃/s以下の冷却速度で30s以上冷却
    する析出処理を行い、その後冷却することを特徴とする
    材質ばらつきが少なくかつ溶接部低温靱性に優れた鋼材
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、鋼材が
    さらに Cu:0.05〜3.0 wt%、 V:0.005 〜0.20wt% Ni:3.0 wt%以下、 Mo:0.5 wt%以下、 W:0.5 wt%以下、 Zr:0.5 wt%以下、 REM :0.02wt%以下および Ca:0.02wt%以下 のうちから選んだ少なくとも1種を含有することを特徴
    とするばらつきが少なくかつ溶接部低温靱性に優れた鋼
    材の製造方法。
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