JP2000198696A - フォ―クリフト - Google Patents

フォ―クリフト

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に構成された、僅かな手間で製作可能な
フォークリフトを提供する。 【解決手段】 運転室（７）がフォークリフトの支持構
成部材を形成しており、鉛直方向で間隔の置かれた少な
くとも２つの支承箇所（５，６）がリフト架台（３）の
ために設けられており、これらの支承箇所を介してリフ
ト架台（３）が力を伝達するように運転室（７）に結合
されているようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、リフト架台と、後
部重錘と、運転室とを備えたフォークリフトであって、
貨物収容装置が鉛直方向で可動に支承されたリフト架台
がフォークリフトの前端部に位置しており、フォークリ
フトの後端部に、ウェイトのためのカウンタウェイト
と、貨物収容装置によって持ち上げられる貨物の慣性力
とを成す後部重錘が配置されている形式のものに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来技術のフォークリフトでは、リフト
架台と後部重錘との間に車両フレームが位置している。
この車両フレームには、リフト架台が一般に旋回可能に
支承されており、この場合、リフト架台に作用する力と
モーメントとは、車両フレームに支持される。更に、こ
の車両フレームは後部重錘に固定的に結合されている。
従って、リフト架台と後部重錘との間に生じる力は車両
フレームを介して伝達される。多くの場合、後部重錘は
車両フレームの一構成部材を成しており、つまり、車両
フレームに組み込まれている。運転室は、従来技術によ
るフォークリフトでは一般に分離された構成部材を形成
しており、緩衝部材と一緒に車両フレームに装着されて
いる。この場合、運転室の構成部材はしばしば運転者保
護屋根、並びに閉鎖された運転室の場合は窓及びドアで
ある。
【０００３】公知のフォークリフトの場合は、フレーム
も運転室も溶接構造体として構成されており、製作と搬
送とに関して著しい手間を要する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、簡単
に構成された、僅かな手間で製作可能なフォークリフト
を提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明では、運転室がフォークリフトの支持構成部材
を形成しており、鉛直方向で間隔の置かれた少なくとも
２つの支承箇所がリフト架台のために設けられており、
これらの支承箇所を介してリフト架台が力を伝達するよ
うに運転室に結合されているようにした。
【０００６】
【発明の効果】リフト架台に作用する力は、少なくとも
部分的に運転室を介して伝達される。この力は、有利に
は２つの支承箇所において運転室によって直接又は間接
的に吸収される。即ち、この運転室は、力伝達構成部材
を成しており且つ少なくとも部分的に、従来技術では分
離されて構成された車両フレームの力伝達機能を有して
いる。この構造は、車両フレーム以外には重要な支持構
成部材は必要とされない、フォークリフトの自己支持構
造を生ぜしめる。
【０００７】支承箇所は、例えば固定的な結合部又は枢
着軸受けとして構成されていてよく、この場合、１つの
回転自由度及び／又は２つの回転自由度を有する枢着軸
受けを使用することが可能である。本発明に関連して、
２つ又はそれ以上の互いに同軸的に配置された、単にフ
ォークリフトの横方向で相互間隔の置かれた結合部又は
枢着軸受けは、それぞれ単一の支承箇所に所属している
と見なされるということが云える。
【０００８】本発明の構成では、リフト架台のための支
承箇所、有利には上側の支承箇所の領域のリフト架台と
運転室との間に、少なくとも１つの液圧シリンダが配置
されている。この場合、この液圧シリンダは一方では運
転室の支承箇所に固定され且つ他方ではリフト架台に固
定されていてよい。液圧シリンダの長さ変化、つまりピ
ストンの進出又は進入により、リフト架台を傾斜させる
ことができる。
【０００９】リフト架台のための全ての支承箇所は、押
圧力又は引張力の伝達に適している。このためには、こ
れらの支承箇所にそれぞれ少なくとも１つの枢着軸受け
が設けられている。リフト架台から出発する回転モーメ
ントは、間隔の置かれた２つの支承箇所を介して運転室
によって吸収される。
【００１０】更に、運転室は後部重錘のための少なくと
も１つの支承箇所を有しており、この支承箇所を介して
後部重錘は、直接又は間接的に運転室に結合されてい
る。即ち、運転室は後部重錘をリフト架台に接続してい
る。
【００１１】有利には、後部重錘のための支承箇所は、
後部重錘の上側区分に配置されている。これにより、本
発明により構成された運転室は、後部重錘の上位の領域
に延在している。
【００１２】後部重錘のための支承箇所は、有利には力
とモーメントとを伝達するために適している。このため
には、運転室と後部重錘とは、例えば互いにねじ締結さ
れていてよい。
【００１３】運転室は、リフト架台のための下側の支承
箇所と後部重錘のための支承箇所との間に延びる少なく
とも１本の支柱を有している。これにより、これらの両
支承箇所間で、押圧力又は引張力が直接的な経路で前記
支柱を介して伝達される。
【００１４】更に、運転室は骨組み構造を有しており、
この構造を介して力はリフト架台のための上側の支承箇
所と後部重錘のための支承箇所との間で伝達可能であ
る。運転室の内部に運転者のための十分な空間を提供す
るために、直線的に一貫して延びる支柱を設けなくてよ
い。そのかわり、力を伝達するために骨組み構造体が設
けられている。
【００１５】この骨組み構造体は有利には三角形を有し
ており、この場合、この三角形の第１の角隅部は運転室
の上部域に配置されており、三角形の第２及び第３の角
隅部は、後部重錘のための支承箇所の領域に配置されて
いる。リフト架台のための上側の支承箇所から出発する
力は、例えば別の支柱を介して直接又は間接的に前記三
角形の上側の角隅部に導入される。この三角形の他の２
つの角隅部は、後部重錘に支持されている。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面につき詳しく説明する。
【００１７】図１には、本発明によるフォークリフトが
示されている。このフォークリフトは、２つの前輪１と
２つの後輪２とを以て路面に直立している。前輪１はリ
フト架台３の領域に位置しており、後輪２は後部重錘４
の領域に位置している。リフト架台３は、２つの支承箇
所５，６において運転室７に結合されており、この運転
室は、骨組み状に接合された複数の支柱７ａ，７ｂ，７
ｃ，７ｄ，７ｅから成っている。これらの支柱７ａ，７
ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅは、中空成形部材により形成され
ている。支柱７ａ，７ｄの下端部は、リフト架台３のた
めの下側の支承箇所５を有する、駆動群のケーシング８
に突入している。このケーシング８と支柱７ａ，７ｂと
の間には、力の伝達に適した緩衝部材が配置されてよ
い。リフト架台３のための上側の支承箇所６は、水平方
向で延びる支柱７ｅに結合されており、この場合、この
上側の支承箇所６とリフト架台３との間には、液圧シリ
ンダ９が配置されている。この液圧シリンダ９を用い
て、リフト架台３を、下側の支承箇所５を通ってフォー
クリフトの横方向で延びる軸線を中心として傾斜させる
ことができる。
【００１８】この図面では、支承箇所５，６は点状に示
されている。実際には、これらの支承箇所５，６はフォ
ークリフトの横方向で延びており且つ例えば各２つの枢
着軸受けによって形成されていてよい。同様に、この実
施例では２つの液圧シリンダ９が互いに平行に、フォー
クリフトの横方向でずらされて配置されている。
【００１９】駆動群のケーシング８からは、支柱７ｄが
後部重錘４のための支承箇所１０に向かって延びてい
る。この支承箇所１０は、固定的な結合部、例えばねじ
結合部として構成されており且つ支柱７ｄにより伝達さ
れる力を後部重錘４に伝達する。このためには、後部重
錘４のための支承箇所１０の上位に２本の別の支柱７
ｂ，７ｃが位置しており、これらの支柱７ｂ，７ｃは支
柱７ｄと一緒に三角形を形成している。この三角形と後
部重錘のための支承箇所１０とを介して、リフト架台３
のための上側の支承箇所６により伝達される力も後部重
錘４に導入される。支承箇所１０を介して、その支承幅
に基づき力もモーメントも伝達され得る。
【００２０】即ち、フォークリフトの通常運転において
リフト架台３から出発する力は、部分的に運転室７を介
して伝達される。垂直方向で作用する貨物のウェイト
が、前輪１を介して路面に直接に支持されるのに対し
て、例えば鉛直方向軸線を中心とするねじれ力、並びに
水平方向軸線を中心とする回転モーメントは、運転室７
によって吸収される。運転室７の下位に配置されたフレ
ーム角隅部１１は、運転室７と駆動群のケーシング８と
に結合されており、フォークリフトの付加的な補強のた
めに役立つ。特に、リフト架台３に固定された貨物収容
装置１２への水平方向の衝突は、前記のフレーム角隅部
１１によって後部重錘４に導入される。このためには、
フレーム角隅部１１は支承箇所１３において後部重錘４
にねじ締結されている。
【００２１】図２には、貨物の力が主として運転室７を
介して支持される通常運転中のフォークリフトの運転室
を通る力の流れの理想図が示されている。貨物収容装置
１２によって持ち上げられる貨物のウェイトＱは、前輪
１４の直立点Ｐを中心とする回転モーメントを生ぜしめ
る。この回転モーメントは、運転室７を介して伝達され
る力対によって補償される。この力対の合力Ｒ１，Ｒ２
が矢印で示されている。合力Ｒ１は、押圧力として、一
貫して延びる支柱７ｄを介して直接に伝達される。これ
に対して合力Ｒ２は、液圧シリンダ９と支柱７ｅとにお
ける引張力、支柱７ｂにおける引張力、並びに支柱７ｃ
における押圧力から合成されている。支柱７ｂ，７ｃ，
７ｄによって伝達される力は、後部重錘４における支承
箇所１０に支持される。この場合、後部重錘４のウェイ
トＧは抗力として作用する。
【００２２】図３には、運転室７の支柱７ａ，７ｂ，７
ｃ，７ｄ，７ｅの横断面図が示されている。これらの支
柱７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅは、中空成形部材とし
て構成されており、本実施例では凹面区分と凸面区分と
を有している。凹面区分は、運転室の窓１５又はドア１
６のためのシール面として使用することができる。この
場合、窓１５若しくはドア１６のためのゴムシール１
７，１８は、支柱７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅの凹面
区分に密着している。
【００２３】中空成形部材をこのように成形することに
より、支柱７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅは、リフト架
台３からの力を伝達するために必要な強度及び剛性を達
成する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるフォークリフトを示した図であ
る。
【図２】フォークリフトの運転室における力の流れを示
した図である。
【図３】運転室の支柱の横断面図である。
【符号の説明】
１ 前輪、 ２ 後輪、 ３ リフト架台、 ４ 後部
重錘、 ５，６ 支承箇所、 ７ 運転室、 ７ａ，７
ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅ 支柱、 ８ ケーシング、 ９
液圧シリンダ、 １０ 支承箇所、 １１ フレーム
角隅部、 １２貨物収容装置、 １３ 支承箇所、 １
４ 前輪、 １５ 窓、 １６ ドア、 １７，１８
ゴムシール、 Ｐ 直立点、 Ｇ，Ｑ ウェイト、 Ｒ
１，Ｒ２ 合力

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 リフト架台（３）と、後部重錘（４）
    と、運転室（７）とを備えたフォークリフトにおいて、 運転室（７）がフォークリフトの支持構成部材を形成し
    ており、鉛直方向で間隔の置かれた少なくとも２つの支
    承箇所（５，６）がリフト架台（３）のために設けられ
    ており、これらの支承箇所を介してリフト架台（３）が
    力を伝達するように運転室（７）に結合されていること
    を特徴とするフォークリフト。
  2. 【請求項２】 リフト架台（３）のための支承箇所
    （５，６）の領域において、リフト架台（３）と運転室
    （７）との間に少なくとも１つの液圧シリンダ（９）が
    配置されている、請求項１記載のフォークリフト。
  3. 【請求項３】 リフト架台（３）のための全ての支承箇
    所（５，６）が、押圧力又は引張力を伝達するために適
    している、請求項１又は２記載のフォークリフト。
  4. 【請求項４】 後部重錘（４）のための少なくとも１つ
    の支承箇所（１０）が設けられており、該支承箇所を介
    して後部重錘（４）が力を伝達するように運転室（７）
    に結合されている、請求項１から３までのいずれか１項
    記載のフォークリフト。
  5. 【請求項５】 後部重錘（４）のための支承箇所（１
    ０）が、後部重錘（４）の上側区分に配置されている、
    請求項４記載のフォークリフト。
  6. 【請求項６】 後部重錘（４）のための支承箇所（１
    ０）が、力及びモーメントの伝達に適している、請求項
    ４又は５記載のフォークリフト。
  7. 【請求項７】 運転室（７）が、リフト架台（３）のた
    めの下側の支承箇所（５）と後部重錘（４）のための支
    承箇所（１０）との間に延びる少なくとも１本の支柱を
    有している、請求項４から６までのいずれか１項記載の
    フォークリフト。
  8. 【請求項８】 運転室（７）が骨組み構造を有してお
    り、該骨組み構造を介して、力がリフト架台（３）のた
    めの上側の支承箇所（６）と、後部重錘（４）のための
    支承箇所（１０）との間で伝達可能である、請求項４か
    ら７までのいずれか１項記載のフォークリフト。
  9. 【請求項９】 骨組み構造が三角形を有しており、該三
    角形の第１の角隅部が運転室（７）の上部域に配置され
    ており、三角形の第２及び第３の角隅部が、後部重錘
    （４）のための支承箇所（１０）の領域に配置されてい
    る、請求項８記載のフォークリフト。
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