JP2000197848A - スピンコ―タ - Google Patents

スピンコ―タ

Info

Publication number
JP2000197848A
JP2000197848A JP11003473A JP347399A JP2000197848A JP 2000197848 A JP2000197848 A JP 2000197848A JP 11003473 A JP11003473 A JP 11003473A JP 347399 A JP347399 A JP 347399A JP 2000197848 A JP2000197848 A JP 2000197848A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
spin coater
coating liquid
substrate
shutter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11003473A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3936482B2 (ja
Inventor
Akio Sato
明夫 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP347399A priority Critical patent/JP3936482B2/ja
Publication of JP2000197848A publication Critical patent/JP2000197848A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3936482B2 publication Critical patent/JP3936482B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズルから発生するサテライトおよび基板の
高速回転に伴う塗布液の振り切りによって発生するミス
トによる塗布膜欠陥や塗布ムラの発生を防止しつつ成膜
処理できるスピンコータを提供する。 【解決手段】 排気装置9は常時駆動し、液受パン7の
底部7bに設けられた排気口7aより常時排気を行う。
塗布処理の際には、まず主軸3aに未処理の基板2をセ
ットし、シャッタ駆動機構13のシリンダ装置13Aを
伸張駆動させて、ダウンフローの通路をシャッタ機構1
2のシャッタ板12Aで遮断する。これにより、シャッ
タ板12Aより上方の空間はほぼ無風状態となる。そし
て、その状態を保ちつつ、主軸3aに保持された基板2
の上面にノズル4から塗布液Lを滴下する。このとき、
ノズル4を主軸3aの中心周りに低速で円運動させなが
ら塗布液Lを滴下して、リング状の液溜りを形成する。
塗布液Lの供給を停止した後、シリンダ装置13Aを縮
長駆動させてシャッタ板12Aを開放するとともに、回
転機構3を作動させて基板2を高速回転させて基板2の
上面に塗布膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CD(Compact Di
sk)、CD−R(Compact Disk-Recordable)、CD−
RW(Compact Disk-ReWritable)、MO(Magneto Opt
ical disk)など光記録媒体の保護膜形成技術、半導体
デバイスやフラットパネルディスプレイなどの製造プロ
セスにおけるレジスト膜等の被膜形成技術に属し、とく
に膜となる塗布液を基板など板状の被処理体の表面に均
一に回転塗布する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CDやCD−Rなど光記録媒体の記録面
側には、静電気によるゴミの付着防止および傷防止のた
めに、基板母材よりも硬度が高く、帯電性の低い材料か
らなる厚さ数μmの透明な保護膜が形成されている。こ
の保護膜は記録面から情報を読み取るため、あるいは書
き込むためのレーザー光の経路になるため、高精度の膜
厚均一性が要求される。このような高精度の膜厚均一性
が要求される膜を基板(板状の被処理体)表面に形成す
るための塗布装置としては、スピンコータ(回転塗布装
置)が適している。スピンコータは、水平に保持した基
板(板状の被処理体)の中央部に、基板もしくは塗布液
ノズルを低速回転させて塗布液をリング状に滴下した
後、基板を高速回転させることにより、その回転に伴う
遠心力によって基板の外周側に塗布液を拡げて、被処理
体の表面に均一に塗膜を形成するものである。スピンコ
ータによれば、他の方法、例えばどぶ浸け塗布、スプレ
ー塗布、ローラ塗布、スリット塗布などの方法によるも
のに比べて、膜厚の均一な塗布膜を容易に得ることがで
きる。上記保護膜は、液状のUV硬化樹脂をスピンコー
タにより基板表面に均一に塗布した後、塗布面に紫外線
を照射してUV硬化樹脂を硬化させることにより形成さ
れる。スピンコータで塗布処理を行った際、余剰の液は
遠心力で基板端面より振り切られる。その液量は基板に
滴下供給される全液量の10倍近くにもなる。このた
め、塗布処理中におけるミストの発生は避けられない。
このミストが塗布処理前または塗布処理後の基板表面に
付着することによって塗布膜に欠陥(表面欠陥)が生じ
る。そこでスピンコータでは、その内部を下方から常時
排気することにより、処理室内に常時ダウンフロー(下
降気流)を形成しつつ、塗布液の滴下から回転塗布に至
る一連の処理を実施するようにしている。処理室内に常
時ダウンフローを形成することにより、振り切りによっ
て生じたミストをそのダウンフローに乗せて処理室の外
に排出することができるので、ミストの付着による塗布
膜欠陥の発生を防止できる。
【0003】この種の技術は、特開平6-328034号公報、
特開平7-22361号公報、特開平7-58000号公報、特開平8-
71484号公報など、多くの文献に記載されている。ちな
みに、特開平6-328034号公報記載の技術では、基板と共
に回転する内カップの周囲にダウンフローを形成し、前
記内カップから排出される余剰塗布液に起因した浮遊ミ
ストを、そのダウンフローによって外部に排出するよう
にしている。特開平7-22361号公報記載の技術では、基
板の表面中心部分に気体を吹き付けることにより、振り
切り時のスムーズな液拡がりを助けるとともに、その気
流に乗せて浮遊ミストを外部に排出するようにしてい
る。特開平7-58000号公報記載の技術では、基板の表面
中心部分に清浄な空気を導入することにより、振り切り
回転に伴う基板の表面中心部分の負圧をキャンセルし、
その負圧により発生するミストの戻りおよび裏廻りを防
止するとともに、その気流に乗せてミストを排出するよ
うにしている。特開平8-71484号公報記載の技術では、
ハウジング頂部の開口面積を可変とし、基板表面におけ
る塗布液の乾燥の進行に応じて、当該開口面積を変化さ
せて(縮小→開放)、気流を変化させることにより、塗
布液を均一に乾燥させて均一な塗膜を得るようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ノズルからの
塗布液の吐出を停止した瞬間あるいは直後に発生するサ
テライト(正常に吐出された液に追従して発生する液滴
や液胞など)が排気気流に乗って振り切り前の生基板、
もしくは、振り切り後の塗布済みの基板上に飛散した場
合、塗布膜欠陥の発生につながることになる。サテライ
トが発生しない条件を作ることは非常に困難であり、一
時的にそれができたとしても、僅かな環境変動、たとえ
ば液ロットの変化、気温、湿度等の変動により最適条件
からドリフトしてしまうため、最適条件を維持すること
は困難である。その結果、サテライトによる塗布膜欠陥
の発生を防止することは困難である。サテライトが発生
しても、それが基板表面の中央部に滴下供給された塗布
液の溜り部分に落下すれば問題はない。つまり、サテラ
イトが液溜り上に浮いても振り切り時に液溜りと同時に
広がる液の上に浮かんで排出されるため、塗布前および
塗布後の基板面に接触することは極めて少なく、塗布膜
欠陥の発生を招くことはない。したがって、サテライト
の飛散を防止するためには、スピンコータ内の排気風速
を下げることが望ましい。つまり排気風速を下げれば、
サテライトが発生しても、それが基板表面の中央部に滴
下供給された塗布液の溜り部分に落下しやすくなり、発
生したサテライトのほとんどが液溜りに吸収されること
になる。
【0005】しかし、サテライトの飛散を防止するため
にスピンコータ内の排気風速を低下させると、その排気
風速は振り切り時の適正な風速から外れることが多いた
め、ミストによる塗布膜欠陥の増加を招くことになる。
したがって、ノズルから基板表面への塗布液の供給を開
始してから停止するまでの期間、振り切りを行っている
期間およびアイドル状態の期間において、各々排気風速
を最適値に切り替えることが望ましい。しかしながら、
排気風速を切り替えるための弁や排気ブロアの応答速度
には自ずと限界があり、塗布液の吐出停止から振り切り
開始にかかるまでタイムラグを設ける必要があるため、
一回の塗布処理に要する時間(タクトタイム)が長くな
るといった問題や、基板中央部に形成されたリング状の
液溜りが、振り切り開始までの間に海星状に崩れてい
き、塗布ムラにつながるという問題があった。また、塗
布液供給中に排気風速を低下させると、スピンコータの
底部に接続された排気管に流入する気流の量が十分でな
くなるため、廃液が排気管に詰まりやすくなる。そのた
め塗布液振り切り中における気流バランスが崩れ、ミス
トが良好に排出されなくなるため、結果的にミストの付
着による塗布膜欠陥が発生しやすくなるという問題があ
った。そこで本発明が解決しようとする課題は、ノズル
からの塗布液の吐出を停止した瞬間あるいは直後に発生
するサテライトおよび塗布液の振り切りによって発生す
るミストによる塗布膜欠陥や塗布ムラの発生を防止しつ
つ、能率良くかつ良好に成膜処理を行うことができるス
ピンコータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、被処理体を水平に保持して
回転させる回転機構と、前記回転機構に保持された前記
被処理体の上面に(中心部または中心を囲んでリング状
に)塗布液を滴下するノズルと、前記回転機構に保持さ
れた前記被処理体の周囲を取り囲む上部が開口されたカ
バーと、前記カバー内にダウンフローを発生させて排気
する排気装置とを備え、前記回転機構に保持された前記
被処理体の上面に塗布液を滴下し、前記回転機構を作動
させて当該被処理体を高速回転させることにより、その
回転に伴う遠心力によって当該被処理体の外周側に塗布
液を拡張離散させて、当該被処理体の上面に塗膜を形成
するスピンコータにおいて、前記回転機構に保持された
前記被処理体と前記カバーの内壁との間を通過するダウ
ンフローの通路を遮断するシャッタ機構を備え、前記ノ
ズルから塗布液が吐出している間は、当該シャッタ機構
により当該ダウンフローの通路を遮断するように構成し
たことを特徴とする。また、請求項2記載の発明は、請
求項1記載のスピンコータにおいて、前記カバーを前記
スピンコータの本体に対して着脱可能に構成し、前記シ
ャッタ機構を当該カバーに一体的に設けたことを特徴と
する。また、請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載のスピンコータにおいて、前記シャッタ機構
は前記ダウンフローの通路を前記被処理体の周方向全周
に亘って同時に遮断可能に構成されていることを特徴と
する。
【0007】また、請求項4記載の発明は、請求項1、
請求項2、請求項3のいずれかに記載のスピンコータに
おいて、前記回転機構側への塗液の進入を防止すべく前
記基板の保持位置の直下に内カバーを設け、当該内カバ
ーに接触あるいは略接触(僅かなクリアランスを隔てて
近接)した状態で前記ダウンフローの通路を遮断するよ
うに前記シャッタ機構を構成したことを特徴とする。ま
た、請求項5記載の発明は、請求項1、請求項2、請求
項3、請求項4のいずれかに記載のスピンコータにおい
て、前記回転機構の駆動速度を制御するためのプログラ
ム、前記ノズルの移動位置を制御するためのプログラ
ム、前記ノズルからの塗液吐出動作を制御するためのプ
ログラム、前記排気装置の駆動速度を制御するためのプ
ログラムおよび前記シャッタ機構の開閉動作を制御する
ためのプログラムを記憶保持したメモリと、前記回転機
構の駆動速度、前記ノズルの移動位置、前記ノズルから
の塗布液吐出動作、前記排気装置の駆動速度および前記
シャッタ機構の開閉動作に関する設定値の入力を統一し
た入力様式で行うことができる入力装置と、当該入力装
置からの入力に応じて前記各プログラムに従った制御を
行う制御回路とを備えたことを特徴とする。また、請求
項6記載の発明は、請求項5記載のスピンコータにおい
て、前記回転機構の駆動速度、前記ノズルの移動位置、
前記ノズルからの塗布液吐出動作、前記排気装置の駆動
速度および前記シャッタ機構の開閉動作を時系列グラフ
(各制御対象の時間的変化をプロットしたグラフ)とし
て可視像化(同一画面上に表示、同一用紙上に印字出
力、など)する出力装置を備えたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
きより具体的に説明する。図1は本発明の実施の形態の
一例を示すスピンコータの側断面図、図2は同じくスピ
ンコータの部分破断斜視図である。図示するように、こ
のスピンコータ1は、被処理体である基板2を上端部に
水平に保持して回転する主軸3aを有する回転機構3
と、主軸3aに保持された基板2の上面に塗布液Lを滴
下する水平移動可能なノズル4と、主軸3aに保持され
た基板2の周囲を取り囲む上部が開口された円環状の外
カバー5と、主軸3aに保持された基板2の真下に設け
られた内カバー6と、外カバー5が着脱可能に被着され
る液受パン7と、液受パン7の底部に開口された排気口
7aより処理室8内を排気する排気装置9とで概ね構成
される。外カバー5は、高速回転により基板2から振り
切られて飛散する塗布液Lのミストを受け止めるととと
もに、排気の通路を構成する。内カバー6は、回転機構
3側への塗布液Lの進入を防止する機能を有する。液受
パン7は、外カバー5の内壁5aおよび内カバー6の表
面6aを伝って流下する液を受け止めるとともに、排気
の通路を形成する。液受パン7は、回転機構3などと共
に架台11に固定されている。この液受パン7は、内外
二重壁を有する円環状の有底容器であり、底部7bは一
端(図1における右端)から他端(図1における左端)
にかけて下方に傾斜している。そして、底部7bの最下
部に排気口7aが開口され、この排気口7aが排気管1
0を介して排気装置9に接続されている。この排気装置
9を作動させて排気口7aから排気を行うことにより、
外カバー5の上部開口部から処理室8内に流入した空気
がダウンフローとなって処理室8内を通過し、排気口7
aから排気される。塗布液振り切りの際、処理室8内に
生じたミストはこのダウンフローに乗って排気口7aよ
り排出される。
【0009】このスピンコータ1は、回転機構3の主軸
3aに保持された基板2と外カバー5の内壁5aとの間
を通過するダウンフローの通路を遮断するシャッタ機構
12と、このシャッタ機構12を駆動するシャッタ駆動
機構13とを備えている。シャッタ機構12は、外カバ
ー5の側壁部5Bをなす矩形状の複数のシャッタ板12
Aと、各シャッタ板12Aを外カバー5の上壁部5Aの
外周縁部に吊り下げて、外カバー5の半径方向内側に回
動可能に保持する蝶番機構12Bとからなる。各シャッ
タ板12Aは、外カバー5の周方向に沿って、相隣接す
るシャッタ板12Aの端部同士を若干重ねるようにして
並べて設けられており、何れかのシャッタ板12Aを外
カバー5の半径方向内側に押して回動させると、その他
のシャッタ板12Aも連動して外カバー5の半径方向内
側に回動する仕組みになっている。シャッタ駆動機構1
3は、外カバー5の外側に設けられた4つのシリンダ装
置13Aと、各シリンダ装置13Aを架台11上に水平
に保持し固定するL字型のホルダ部材13Bとからな
る。シャッタ駆動機構13は、シリンダ装置13Aの伸
縮ロッド13bの先端を外カバー5の半径方向内側すな
わち主軸3a側に向けて、周方向に等間隔に設けられて
いる。4つのシリンダ装置13Aは全て同時に駆動さ
れ、各シリンダ装置13Aの伸縮ロッド13bが伸張す
ることによって、4つのシャッタ板12Aを外カバー5
の半径方向内側に押して回動させる。このとき伸縮ロッ
ド13bにより押されていない残りのシャッタ板12A
も連動して外カバー5の半径方向内側に回動し、全体と
して下すぼみ円錐状に絞り込まれる。伸縮ロッド13b
の伸張は、シャッタ板12Aの先端が内カバー6の表面
6aに接触あるいは最も接近した時点で停止する。その
結果、ダウンフローの通路がシャッタ板12Aで遮断さ
れた状態となる。伸縮ロッド13bによる押圧を解消す
ると、シャッタ板12Aは元の状態(図2の状態)に戻
る。
【0010】また、各ホルダ部材13Bの上端部にはU
字形の切欠部13aが設けられており、各ホルダ部材1
3Bの切欠部13aに、外カバー5から四方に張り出し
た吊り軸14を係合させることにより、外カバー5を安
定姿勢で保持できるようになっている。上記のように構
成されたこの実施の形態のスピンコータ1は、以下のよ
うに動作する。排気装置9は常時駆動し、液受パン7の
底部7bに設けられた排気口7aより常時排気を行う。
したがって、シャッタ機構12が作動していないとき、
すなわち処理室8内がシャッタ板12Aで仕切られてい
ないとき、処理室8内には、外カバー5の上部開口部か
ら流入し、液受パン7の底部7bの排気口7aから排気
されるダウンフローが形成される。塗布処理の際には、
まず主軸3aに未処理の基板2をセットし、シャッタ駆
動機構13のシリンダ装置13Aを伸張駆動させて、ダ
ウンフローの通路をシャッタ機構12のシャッタ板12
Aで遮断する。これにより、シャッタ板12Aより上方
の空間はほぼ無風状態となる。そして、その状態を保ち
つつ、主軸3aに保持された基板2の上面にノズル4か
ら塗布液Lを滴下する。このとき、ノズル4を主軸3a
の中心周りに低速で円運動させながら塗布液Lを滴下し
て、リング状の液溜りを形成する。そして、基板2上へ
の塗布液Lの供給を停止した後、シリンダ装置13Aを
縮長駆動させてシャッタ板12Aを開放するとともに、
回転機構3を作動させて基板2を高速回転させる。この
高速回転に伴う遠心力により、基板2の外周側に塗布液
Lが拡張離散して、基板2の上面に塗布膜が形成され
る。このとき、処理室8内にはダウンフローが形成され
ているので、余剰の塗布液Lが振り切られることによっ
て処理室8内に生じたミストは、ダウンフローに乗って
排気口7aより排出される。
【0011】このように、ノズル4から塗布液Lが吐出
している間は、シャッタ機構12によりダウンフローの
通路を遮断し、基板2を高速回転させて塗布膜を形成す
る際には、シャッタ機構12による当該通路の遮断を解
除して、処理室8内にダウンフローを形成しつつ処理を
行うことにより、ノズル4からの塗布液Lの吐出を停止
した瞬間あるいは直後に発生するサテライトおよび塗布
液の振り切りによって発生するミストによる塗布膜欠陥
や塗布ムラの発生を防止しつつ、膜圧の均一な良好な塗
布膜を形成することができる。また、シャッタ機構12
のシャッタ板12Aは、シリンダ装置13Aによる支持
を解除すると、自重および風圧によって瞬時に元の状態
に戻り、ダウンフローの通路を開放するので、排気風速
を切り替えるために弁の開度や排気ブロアの駆動速度を
調整する方法をとった場合よりも応答速度を大幅に向上
できる。したがって、塗布液Lの吐出停止から振り切り
開始にかかるまでのタイムラグをほとんど設ける必要が
なくなるため、タクトタイムが長くなるといった問題
や、基板2の中央部に形成されたリング状の液溜りが、
振り切り開始までの間に海星状に崩れていき、塗布ムラ
につながるという問題も解消される。また、シャッタ機
構12はダウンフローの通路を被処理体である基板2の
周方向全周に亘って同時に遮断可能に構成されているの
で、気流のアンバランスを防止できる。また、シャッタ
機構12によりダウンフローの通路を遮断している時
も、処理室8のシャッタ板12Aより下側の空間には、
外カバー5の側部全体から空気が流入し、排気口7aよ
り排出されているので、排気風速の低下により廃液が排
気管10に詰まりやすくなるといった不具合も解消でき
る。また、シャッタ機構12を外カバー5と一体化、す
なわち外カバー5の側壁部5Bをシャッタ機構12で構
成し、外カバー5の上壁部5Aの外周縁部にシャッタ機
構12を連結したことにより、外カバー5と同時にシャ
ッタ機構12を取り外すことができるので、洗浄、清掃
作業や、メンテナンス作業などを容易に行うことができ
る。
【0012】図3はこの実施の形態のスピンコータ1の
制御系の構成例を示すブロック図である。ROM17に
は、回転機構3の駆動速度を制御するためのプログラ
ム、ノズル4の移動位置を制御するためのプログラム、
ノズル4からの塗液吐出動作を制御するためのプログラ
ム、排気装置9の駆動速度を制御するためのプログラム
およびシャッタ機構12の開閉動作を制御するためのプ
ログラムが書き込まれている。入力装置18は、たとえ
ばタッチパネル付きLCD(液晶表示器)からなり、そ
の表示画面に表示されたタッチスイッチなどを押圧操作
することにより、回転機構3の駆動速度、ノズル4の移
動位置、ノズル4からの塗布液吐出動作、排気装置9の
駆動速度およびシャッタ機構12の開閉動作に関する設
定値の入力を統一した入力様式で行うことができるよう
になっている。CPU19は、入力装置18から入力さ
れた設定値に応じて、ROM17に書き込まれている各
プログラムに従った制御信号を生成し、回転機構3、排
気装置9、駆動機構13、ノズル移動機構15および塗
布液供給装置16の動作を制御する。出力装置20は、
LCDあるいはCRT(ブラウン管)からなり、入力装
置18から入力された設定値に基づいて、たとえば図4
に示すように、回転機構3の駆動速度(主軸回転数)、
ノズル4の位置、ノズル4からの塗布液吐出動作(塗布
液ポンプのON/OFFタイミング)、および排気装置9の駆
動速度(ブロア回転数)を時系列グラフとして同一画面
上に表示する。シャッタ機構12の開閉動作タイミング
は、塗布液吐出動作期間の前後に自動設定される。すな
わちスピナ回転数を低速(アイドル状態)にした後、塗
布液ポンプをONする前に駆動機構13のシリンダ装置1
3Aを伸張駆動させ、塗布液ポンプをOFFした後、スピ
ナ回転数を高速(振り切り速度)にする前に駆動機構1
3のシリンダ装置13Aを縮長駆動させるように自動的
に設定される。
【0013】このように、回転機構3の駆動速度、ノズ
ル4の移動位置、ノズル4からの塗布液吐出動作、排気
装置9の駆動速度およびシャッタ機構12の開閉動作に
関する設定値の入力を、共通の入力装置18を用いて統
一した入力様式で行うことができるようにしたことによ
り、煩雑な操作を行うことなく、こまめな調整を容易に
実行することができるので、設定ミスも発生し難くな
る。また、図4に示すように全設定項目のデータを時間
軸を統一した1つのグラフにして画面に表示し、データ
の変更に応じてグラフの表示も更新されるようにすれ
ば、表示画面を見ることによって一目で設定現況を把握
することができる。なお、上記タッチパネル付きLCD
の代わりに、CRTにタッチパネルを付けたものや、L
CDもしくはCRTにキーボードまたはその他の入力装
置を付けたものを用いてもよい。また、出力装置20の
表示手段は、入力装置18の表示手段と兼用することも
できる。また、LCDなどの表示装置に代えてプリンタ
を出力装置20として用いることもできる。また、上記
制御系として、ROM17、入力装置18、CPU19
および出力装置20の機能を備えたパーソナルコンピュ
ータ、または要求仕様を満たす高機能で高速応答が可能
なシーケンサを使用してもよい。また、装置全体の大ま
かなシーケンス制御をシーケンサで実施し、高速応答が
必要な制御は高速CPUを使用したコントローラで行う
ようにしてもよい。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下のような優れた効果が得られる。請求項1記載の発明
によれば、ノズルから塗布液が吐出している間は、シャ
ッタ機構によりダウンフローの通路を遮断し、基板を高
速回転させて塗布膜を形成する際には、シャッタ機構に
よる当該通路の遮断を解除して、処理室内にダウンフロ
ーを形成しつつ処理を行うことにより、ノズルからの塗
布液の吐出を停止した瞬間あるいは直後に発生するサテ
ライトおよび塗布液の振り切りによって発生するミスト
による塗布膜欠陥や塗布ムラの発生を防止しつつ、膜圧
の均一な良好な塗布膜を形成することができる。また、
シャッタ機構によりダウンフローの通路を遮断している
時も、処理室のシャッタ機構より下方の空間には空気を
流入させて排気口より排気できるので、廃液が排気管に
詰まりやすくなるといった不具合も解消できる。また、
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加
えて、カバーと同時にシャッタ機構を取り外すことがで
きるので、洗浄、清掃作業や、メンテナンス作業などを
容易に行うことができるという効果を発揮する。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項1お
よび請求項2記載の発明の効果に加えて、シャッタ機構
開閉時における処理室内の気流のアンバランスを防止で
きるという効果を発揮する。また、請求項4記載の発明
は、請求項1、請求項2および請求項3記載の発明の効
果に加えて、シャッタ機構によりダウンフローの通路を
遮断したとき、シャッタ機構より上方の空間はほぼ無風
状態となるため、気流によるサテライトの飛散をより確
実に防止できるという効果を発揮する。また、請求項5
記載の発明は、請求項1、請求項2、請求項3および請
求項4記載の発明の効果に加えて、回転機構の駆動速
度、ノズルの移動位置、ノズルからの塗布液吐出動作、
排気装置の駆動速度およびシャッタ機構の開閉動作に関
する設定値の入力を、共通の入力装置を用いて統一した
入力様式で行うことができるようにしたことにより、煩
雑な操作を行うことなく、こまめな調整を容易に実行す
ることができるので、設定ミスも発生し難くなる。ま
た、請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の効果
に加えて、全設定項目のデータを時間軸を統一した1つ
のグラフにして可視化するようにしたので、一目で設定
現況を把握することができ、また直感的に現況を把握で
きるようになるので、錯誤防止にもつながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すスピンコータ
の側断面図である。
【図2】図1に示すスピンコータの部分破断斜視図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態のスピンコータの制御系の
構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態のシステムに含まれる出力
装置による時系列グラフの表示例を示す図である。
【符号の説明】
1:スピンコータ、2:基板(被処理体)、3:回転機
構、3a:主軸、4:ノズル、5:外カバー(カバ
ー)、5a:内壁、5B:側壁部、6:内カバー、6
a:表面、7:液受パン、7a:排気口、8:処理室、
9:排気装置、10:排気管、11:架台、12:シャ
ッタ機構、13:シャッタ駆動機構、12A:シャッタ
板、5A:上壁部、12B:蝶番機構、13A:シリン
ダ装置、13b:伸縮ロッド6a、17:ROM、1
8:入力装置、19:CPU(制御回路)、20:出力
装置、L:塗布液。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を水平に保持して回転させる回
    転機構と、前記回転機構に保持された前記被処理体の上
    面に塗布液を滴下するノズルと、前記回転機構に保持さ
    れた前記被処理体の周囲を取り囲む上部が開口されたカ
    バーと、前記カバー内にダウンフローを発生させて排気
    する排気装置とを備え、前記回転機構に保持された前記
    被処理体の上面に塗布液を滴下し、前記回転機構を作動
    させて当該被処理体を高速回転させることにより、その
    回転に伴う遠心力によって当該被処理体の外周側に塗布
    液を拡張離散させて、当該被処理体の上面に塗布膜を形
    成するスピンコータにおいて、 前記回転機構に保持された前記被処理体と前記カバーの
    内壁との間を通過するダウンフローの通路を遮断するシ
    ャッタ機構を備え、前記ノズルから塗布液が吐出してい
    る間は、当該シャッタ機構により当該ダウンフローの通
    路を遮断するように構成したことを特徴とするスピンコ
    ータ。
  2. 【請求項2】 前記カバーは前記スピンコータの本体に
    対して着脱可能に構成され、前記シャッタ機構は当該カ
    バーと一体化して設けられていることを特徴とする請求
    項1記載のスピンコータ。
  3. 【請求項3】 前記シャッタ機構は前記ダウンフローの
    通路を前記被処理体の周方向全周に亘って同時に遮断可
    能に構成されていることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載のスピンコータ。
  4. 【請求項4】 前記回転機構側への塗液の進入を防止す
    べく前記基板の保持位置の直下に設けられた内カバーを
    備え、前記シャッタ機構は当該内カバーに接触あるいは
    略接触した状態で前記ダウンフローの通路を遮断するこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいずれ
    かに記載のスピンコータ。
  5. 【請求項5】 前記回転機構の駆動速度を制御するため
    のプログラム、前記ノズルの移動位置を制御するための
    プログラム、前記ノズルからの塗布液吐出動作を制御す
    るためのプログラム、前記排気装置の駆動速度を制御す
    るためのプログラムおよび前記シャッタ機構の開閉動作
    を制御するためのプログラムを記憶保持したメモリと、
    前記回転機構の駆動速度、前記ノズルの移動位置、前記
    ノズルからの塗布液吐出動作、前記排気装置の駆動速度
    および前記シャッタ機構の開閉動作に関する設定値の入
    力を統一した入力様式で行うことができる入力装置と、
    当該入力装置からの入力に応じて前記各プログラムに従
    った制御を行う制御回路とを備えたことを特徴とする請
    求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記
    載のスピンコータ。
  6. 【請求項6】 前記回転機構の駆動速度、前記ノズルの
    移動位置、前記ノズルからの塗布液吐出動作、前記排気
    装置の駆動速度および前記シャッタ機構の開閉動作を時
    系列グラフとして可視像化する出力装置を備えたことを
    特徴とする請求項5記載のスピンコータ。
JP347399A 1999-01-08 1999-01-08 スピンコータ Expired - Fee Related JP3936482B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP347399A JP3936482B2 (ja) 1999-01-08 1999-01-08 スピンコータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP347399A JP3936482B2 (ja) 1999-01-08 1999-01-08 スピンコータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000197848A true JP2000197848A (ja) 2000-07-18
JP3936482B2 JP3936482B2 (ja) 2007-06-27

Family

ID=11558311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP347399A Expired - Fee Related JP3936482B2 (ja) 1999-01-08 1999-01-08 スピンコータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3936482B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3936482B2 (ja) 2007-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI402635B (zh) 顯影裝置
JP4043444B2 (ja) 塗布処理装置及び塗布処理方法
KR101351740B1 (ko) 도포장치, 도포방법 및 기억매체
TWI238455B (en) Film formation method, semiconductor element and method thereof, and method of manufacturing a disk-shaped storage medium
WO2018051563A1 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2009004597A (ja) 基板現像方法および現像装置
JP2000197848A (ja) スピンコ―タ
JP2010153474A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2000197847A (ja) スピンコ―タの制御システム
JPH1085641A (ja) 液体塗布方法および液体塗布装置
JPH10151406A (ja) 塗布液塗布方法
JP2009047740A (ja) 現像装置
JPH09122558A (ja) 回転式塗布装置
JPH06170303A (ja) 吐出装置
JP2000150352A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH06154683A (ja) 吐出装置
JP2006198487A (ja) スピンコート装置
JPH0462069B2 (ja)
JP6812262B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2000354818A (ja) 液体塗布装置及び方法
JP3490283B2 (ja) 厚膜形成装置及び厚膜形成方法
JPH09192573A (ja) 薄膜形成方法及び薄膜形成装置
WO2006068050A1 (ja) 光ディスク製造装置
JPH11162024A (ja) ディスク状の情報記録媒体における液塗布装置及びディスク状の情報記録媒体における液塗布方法
JPS62140674A (ja) レジスト塗布装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040517

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060620

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061031

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070313

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060821

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130330

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees