JP2000196028A - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

半導体装置とその製造方法

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JP2000196028A
JP2000196028A JP10374568A JP37456898A JP2000196028A JP 2000196028 A JP2000196028 A JP 2000196028A JP 10374568 A JP10374568 A JP 10374568A JP 37456898 A JP37456898 A JP 37456898A JP 2000196028 A JP2000196028 A JP 2000196028A
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gate
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semiconductor device
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Tsutomu Imoto
努 井本
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いにしきい値電圧を異にする少なくとも2
つのFETを有する半導体装置を、簡潔に、高い信頼性
をもって構成することができるようにする。 【解決手段】 共通の基板71に、しきい値電圧を異に
する少なくとも第1および第2の2つの電界効果トラン
ジスタが形成される半導体装置であって、第1の電界効
果トランジスタは、そのゲートが非合金化ショットキー
接合J1 による構成とされ、第2の電界効果トランジス
タは、そのゲートが合金化ショットキー接合J2 による
構成として、しきい値電圧を異にする電界効果トランジ
スタを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置とその製
造方法、特に共通の基板にしきい値電圧を異にする少な
くとも2つの電界効果トランジスタ(FET)を有する
半導体装置とその製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】携帯電話を初めとする移動体通信システ
ムでは、音声や画像の伝送のために、マイクロ波帯から
ミリ波帯の電波が利用されている。このような高周波信
号の送受信における増幅やスイッチング、ミキシングに
は、現在は、化合物半導体に形成されたショットキー型
電界効果トランジスタ(MESFET)や、接合型電界
効果トランジスタ(以下JFETという)などの電界効
果トランジスタ(FET)が多く使用されている。中で
も変調ドープ型FET(以下MODFETという)は、
より高い周波数まで利得を確保できることや、構造的に
素子の雑音電力が低いこと、さらに、パワーアンプを構
成したときに高い効率が得られることや、スイッチを構
成したときに挿入損を下げられることから、MMIC(M
onolithicMicrowave Integrated Circuit) には広く利
用されている。
【0003】このようなMODFETを用いたMMIC
において、比較的消費電力の低いDCFL(Direct Cou
pled FET Logic) 型の論理回路を内蔵したものが要望さ
れるようになった。この論理回路は、例えばSPnT
(nは、1,2,3,・・・)スイッチでは、内蔵する
デコーダを構成するために必要となる。
【0004】DCFL回路には、エンハンスメント型F
ET(以下EFETという)が必要であるが、前述した
パワーアンプなどは、主にデプリーション型FET(以
下DFETという)を用いて構成されるので、論理回路
を内蔵したMMICでは、DFETとEFETとを同一
基板上に構成することが必要となる。
【0005】このような、MODFETによるDFET
とEFETとを、同一基板上に形成する方法としては、
例えば米国特許第4,615,102号に開示された方
法がある。図5は、この方法によって形成された半導体
装置の概略断面図を示す。この場合、例えば半絶縁性G
aAs基体よりなる半絶縁性基体1上に、順次アンドー
プGaAsによるチャネル層2、n型のAlGaAsに
よる電子供給層3、n型のGaAsによるしきい値制御
層4、n型AlGaAs層による第1のエッチング停止
層5、n型GaAsによる第1のオーミックコンタクト
層6、n型AlGaAsによる第2のエッチング停止層
7、n型GaAsによる第2のオーミックコンタクト層
8をエピタキシャル成長した積層半導体を形成する。そ
して、この積層半導体層を横切って、DFETとEFE
Tとの形成部間を例えば溝形成によって素子間分離し、
EFET形成部における第2のオーミックコンタクト層
8を除去する。また、DFETとEFETの各ゲート形
成部に、互いに深さを異にする凹部9Rおよび10Rを
形成し、ここにショットキーゲート電極9および10を
形成し、これら各ゲート電極9および10をそれぞれ挟
んでその両側に、それぞれソースないしはドレイン電極
(以下S/D電極という)11、12、13、14をオ
ーミックにコンタクトする。
【0006】このようにして、それぞれゲート電極9お
よび10とチャネル層2との間隔、すなわちいわゆるバ
リア層の厚さが異なることによるそれぞれ異なる所要の
しきい値電圧Vthを有するDFETとEFETとを構成
している。
【0007】この場合、DFETとEFETのしきい値
電圧Vthの差を精度よく制御するためには、ゲート電極
9および10が形成される凹部9Rおよび10Rの深さ
の差を精度よく制御する必要があり、このため、しきい
値制御層4の厚さを正確に選定し、かつエッチング停止
層5および6による凹部の深さを高精度に制御する。
【0008】しかしながら、この方法によって作製され
たDFETは、第1および第2のエッチング停止層5お
よび7を横切って、すなわちしきい値電圧を異にするF
ETの数に対応する2つのエッチング停止層を横切って
ドレイン電流を通ずるという構成が採られることから、
これらエッチング停止層の電位障壁に依存するあるいは
これらエッチング停止層5および7の厚さおよびキャリ
ア濃度に依存する直列抵抗が、特にDFETの特性のオ
ン抵抗や伝達利得を劣化させる原因となる。したがっ
て、EFETとDFETとを同一基板上に混載させるが
ために、その特性、特に一方のFET、上述の従来例で
はDFETの特性に大きな犠牲が強いられることにな
る。
【0009】また、このように、しきい値電圧を異にす
るFETの数に応じた、すなわち例えば2つのしきい値
電圧を異にするFETを有する半導体装置を構成する場
合には2つのエッチング停止層を設けることから、基板
構造が複雑となり、製造コストが高くなるというおそれ
がある。
【0010】これを回避する方法としては、上述した2
つのエッチング停止層を全て排除すか、あるいは少なく
ともその一のエッチング停止層を排除することが考えら
れるが、この場合は、両FETのゲートの深さの制御に
問題が生じる。
【0011】また、ショットキーゲートによるMODF
ETによってDFETとEFETによる半導体装置、す
なわち半導体集積回路においては、信頼性に問題があ
る。すなわち、ショットキー接合は、高温バイアス条件
下でショットキー電極材料が基板側に拡散し、整流性が
劣化することは知られているところであり、これによっ
て、信頼性に問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、互いにしき
い値電圧Vthを異にする少なくとも2つのFETを有す
る半導体装置をこれらFETの数に応じたエッチング停
止層を設けることなく、高精度に構成することができ、
更に、そのFETの少なくとも1つをMODFETによ
って構成する場合においても、信頼性の向上を図ること
ができるようにした半導体装置およびその製造方法を提
供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体装置
は、共通の基板に、しきい値電圧を異にする少なくとも
第1および第2の2つの電界効果トランジスタが形成さ
れる半導体装置であって、第1の電界効果トランジスタ
は、そのゲートが合金化ショットキーゲート構成とさ
れ、第2の電界効果トランジスタは、そのゲートが非合
金化ショットキーゲート構成とされた構成とする。
【0014】また、本発明による半導体装置の製造方法
は、共通の基板に、しきい値電圧を異にする少なくとも
第1および第2の2つの電界効果トランジスタが形成さ
れて成る半導体装置の製造方法であって、基体上に、少
なくともゲート接合形成層を有する半導体層を成膜し、
この半導体層上に絶縁層を形成する共通の基板が用意さ
れる。そして、この半導体層上の絶縁層の第1の電界効
果トランジスタのゲート形成部に第1のゲート形成窓を
形成する工程と、この第1のゲート形成窓を通じて上記
ゲート接合形成層に非合金化ショットキー金属を被着す
る工程と、絶縁層の第2の電界効果トランジスタのゲー
ト形成部に第2のゲート形成窓を形成する工程と、この
第2のゲート形成窓を通じてゲート接合形成層に合金化
ショットキー金属を被着形成してショットキー接合を被
着形成する工程とを採って互いにしきい値電圧を異にす
る第1および第2電界効果トランジスタを有する目的と
する半導体装置を構成する。
【0015】すなわち、本発明においては、しきい値電
圧Vthが相違する少なくとも2つのFETを、一方の電
界効果トランジスタ(FET)のゲートを非合金化ショ
ットー接合によって構成し、他方のFETのゲートを合
金化ショットー接合によって構成とすることによって、
両接合の深さを変え、主としてこの深さの相違によって
しきい値電圧Vthが相違するFET、したがって、例え
ばEFETとDFETとを構成することができるように
するものである。
【0016】また、本発明製造方法においては、上述し
たように、両FETのしきい値電圧を、非合金化と合金
化ショットキー接合によって異ならしめる構成としたこ
とによって、エッチング停止層を設ける場合において
も、FETの数の総数のエッチング停止層を形成する必
要を回避できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を説明する。 〔第1の実施形態〕この実施形態においては、しきい値
電圧Vthを異にするFETとして、それぞれMODFE
T構成のDFET(第1のFET)とEFET(第2の
FET)とが、共通の基板上に形成された半導体装置、
すなわち半導体集積回路装置を構成する。この半導体装
置の一例を、図1の概略断面図を参照して説明するが、
この例に限られるものではない。この例では、例えば半
絶縁性GaAs基体よりなる基体51上に、バッファ層
52を介して順次電子走行層となるチャネル層53、ス
ペーサ層54、電子供給層55、ゲート接合が形成され
る第1導電型のゲート接合形成層56、エッチング停止
層57、キャップ層58による半導体層61が形成され
た基板71が構成される。
【0018】半導体層61を横切って、EFETの形成
部とDFETの形成部とを電気的に分離する分離領域8
1が形成される。そして、この分離領域81によって分
離されたDFETの形成部において、第1導電型のゲー
ト接合形成層56に対して非合金化ショットキー金属を
被着形成することによって非合金化ショットキー接合J
1 を形成して第1のFET、この例ではDFETを形成
すると共に、この非合金化ショットキー金属によってゲ
ート電極、すなわち第1のゲート電極271を構成す
る。
【0019】また、分離領域81によって分離されたE
FETの形成部において、合金化ショットキー金属を被
着形成することによって合金化ショットキー接合J2
形成して第2のFET、この例ではEFETを形成する
と共に、この合金化ショットキー金属によってゲート電
極、すなわち第2のゲート電極272を構成する。
【0020】この構成によって第1および第2のFET
を、主として両ショットキー接合J 1 およびJ2 の深さ
の相違によって目的とする異なるしきい値電圧に設定す
る。
【0021】また、各第1および第2のゲート電極27
1および272の各両側のキャップ層58にS/D電極
281Aおよび281B、282Aおよび282Bを配
置形成する。
【0022】この構成による半導体装置は、共通の基板
71上の、それぞれ分離領域81によって電気的に分離
された領域に、それぞれチャネル層53の、電子供給層
すなわちゲート接合形成層55とのスペーサ層54を介
する界面に、DFETの形成部においては2次元電子ガ
ス層83が形成され、EFETの形成部においては所定
のしきい値電圧で2次元電子ガス層83が形成される構
成とされる。
【0023】次に、図2および図3を参照して、図1に
示した半導体装置を製造する本発明による半導体装置の
製造方法の一実施形態の一例を説明する。この場合、先
ず図2Aに示すように、例えば半絶縁性GaAs基体よ
り成る基体51上に、全面的に順次、例えばMOCVD
(Metalorganic Chemical VaporDeposition: 有機金属
気相成長)法、あるいはMBE(Molecular Beam Epita
xy: 分子線エピタキシー)法等によって順次バッファ層
52、電子走行層となるチャネル層53、スペーサ層5
4、電子供給層55、ゲート接合が形成される第1導電
型のゲート接合形成層56、エッチング停止層57、キ
ャップ層58をエピタキシャル成長して半導体層61を
形成する。また、この半導体層61上に、この上に絶縁
層84を形成する。
【0024】バッファ層52は、例えばそれぞれアンド
ープのそれぞれ厚さ50nmのAlGaAs層とGaA
s層とが交互に5層ずつ積層された構成とする。チャネ
ル層53すなわち電子走行層は、アンドープの例えば厚
さ20nmのGaAs層によって構成される。スペーサ
層54は、例えばアンドープの例えば厚さ1〜4nmの
AlGaAs層によって構成される。電子供給層55
は、第1導電型例えばn型の厚さ5nmのAlGaAs
層によっ構成する。この電子供給層55のドーパント
は、例えばSiとし、その不純物濃度は、例えば1〜5
×1018atoms /cm3 の範囲で、目的とするDFETの
しきい値電圧Vthと2端子ドレイン耐圧に応じて選定す
る。
【0025】ゲート接合形成層56は、例えば厚さ80
nmの第1導電型の例えばn型のGaAs層によって構
成する。この場合のドーパントは例えばSiとし、その
濃度は、同様に、DFETのしきい値電圧と2端子ドレ
イン耐圧の要求に応じて選び、例えば3×1017atoms
/cm3 に選定する。
【0026】エッチング停止層57は、例えば厚さ5n
mの第1導電型例えばn型のAlGaAs層によって構
成する。n型のドーパントは、例えばSiとし、その濃
度は、目的とする一方のFET、特にDFETのしきい
値電圧と2端子ドレイン耐圧の要求に応じて選びもので
あり、例えば5×1017atoms /cm3 とする。
【0027】キャップ層58は、第1導電型例えばn型
の厚さ例えば30nmのGaAs層によって構成する。
この場合のドーパントも、例えばSiとし、その濃度
は、S/D電極281Aおよび281B、282Aおよ
び282Bを、十分低い低抵抗コンタクトし得る濃度の
例えば5×1018atoms /cm3 とする。
【0028】絶縁層84は、後述する不純物拡散のマス
クとなる例えばSiN単層膜、あるいはSiN上にSi
2 を積層した積層膜によって例えば厚さ10nm以上
の例えば50nmに構成することができる。
【0029】このようにして、チャネル層53の、電子
供給層55とスペーサ54を介して配置された界面付近
には、両者の電子親和力の相違によって、2次元電子ガ
ス層83が形成される。
【0030】このようにして、基体51上に、半導体層
61が形成されて成る基板71に対し、図2Bに示すよ
うに、素子間分離を行う分離領域81を形成する。この
分離領域25の形成は、例えば酸素原子を、第1および
第2のFET、この例ではEFETとDFETの各形成
領域を囲んでその平面パターンが格子状をなすように、
絶縁層84を通じてイオン注入する。この場合の注入エ
ネルギーは、濃度分布のピークが、電子供給層すなわち
ゲート接合形成層24と重なるか、あるいは多少電子供
給層より深い所に位置するように選ぶ。この注入エネル
ギーは、例えば150〜250keVとし、ドーズ量
は、電子供給層のキャリア濃度が十分低下する程度に、
例えば5×1012〜1×1013cm-2とする。
【0031】次に、図2Cに示すように、絶縁層84
の、EFETの形成部のゲート部を形成する部分に、キ
ャップ層58を貫通する不純物導入窓86を形成する。
この窓86の開口は、フォトリソグラフィによるパター
ンエッチングによって行うことができる。すなわち、絶
縁層84上に、フォトレジスト85を塗布し、これにパ
ターン露光を行って後現像処理して、例えば露光部にお
けるフォトレジストを除去し、此処に開口85Wを形成
し、このフォトレジストをエッチングマスクとしてこの
開口85Wを通じて露呈した絶縁層84をエッチング
し、更にキャップ層58をエッチングしてゲート接合形
成層56を露呈する第1のゲート形成窓86W1 を穿設
する。
【0032】このゲート形成窓86W1 を形成するため
の絶縁層84に対するエッチングは、例えばCF4 とH
2 (またはO2 )によるガス系を用いた反応性イオンエ
ッチング、あるいはBHF(バッファードフッ酸)に基
板71を浸漬するウエットエッチングによることができ
る。そしてキャップ層58に対するエッチングは、例え
ば塩素とフッ素のラジカル、あるいはイオンを発生させ
るガス系例えばSiCl4 とCF4 を含むガスを用いた
反応性イオンエッチングによって、あるいはクエン酸を
含むエッチング液に基板71を浸漬することによって行
うことができる。このエッチングの深さは、エッチング
停止層57におけるエッチング速度が低下することを利
用することによって正確に設定できる。
【0033】図3Aに示すように、図2Cのフォトレジ
スト85を除去し、第1のゲート形成窓86W1 を通じ
て、ゲート接合形成層56に、非合金化ショットキー金
属、すなわち第1のゲート電極271を形成すると共に
非合金化ショットキー接合J 1 を形成する。
【0034】この場合、非合金化ショットキー金属は、
例えば下層から順次厚さ50nmのTi薄膜、厚さ50
nmのPt薄膜、厚さ300nmのAu薄膜を、それぞ
れ先ず全面的に例えば電子線蒸着法によって形成し、こ
の金属層を、例えばフォトリソグラフィによって形成し
たフォトレジスト層をエッチングマスクとして、例えば
Arビームでスパッタリングするイオンミリング法によ
って不要部分を除去することによって、上述した第1の
ゲート形成窓86W1 内において、非合金化ショットキ
ー接合J1 を形成するとともに第1のゲート電極271
の形成を行う。
【0035】そして、再び図3Bに示すように、全面的
に絶縁層84Sを例えば厚さ200nmのSiNを例え
ばSiH4 とN2 を反応ガスとするプラズマCVD法に
よって形成し、そのEFETの形成部のゲート形成部
に、キャップ層58を横切ってゲート接合形成層56を
露呈する第2のゲート形成窓86W2 を形成する。 こ
の第2のゲート形成窓86W2 の形成は、フォトレジス
ト層87を形成して前述の第1のゲート形成窓86W1
の形成と同様の方法によって形成することができる。
【0036】次に、図3Cに示すように、図3Bのフォ
トレジスト層87を除去して、第2のゲート形成窓86
2 を通じて、ゲート接合形成層56に、合金化ショッ
トキー金属、すなわち第2のゲート電極272を形成す
ると共に合金化ショットキー接合J2 を形成する。
【0037】この場合、合金化ショットキー金属は、例
えば下層から順次厚さ厚さ50nmのPt薄膜、厚さ5
0nmのTi薄膜、厚さ50nmのPt薄膜、厚さ30
0nmのAu薄膜を、それぞれ先ず全面的に例えば電子
線蒸着法によって形成し、この金属層を、例えばフォト
リソグラフィによって形成したフォトレジスト層をエッ
チングマスクとして、例えばArビームでスパッタリン
グするイオンミリング法によって不要部分を除去するこ
とによって、上述した第2のゲート形成窓86W2 内に
おいて、合金化ショットキー接合J2 を形成するととも
に第2のゲート電極272の形成を行う。
【0038】そして、図1に示すように、絶縁層84に
対し、第1および第2ゲート電極271および272を
挟んでその両側にそれぞれS/D電極のコンタクト窓8
4Wcを形成し、これら窓を通じて、S/D電極281
Aおよび281B、282Aおよび282Bをオーミッ
クにコンタクトする。
【0039】これらS/D電極281Aおよび281
B、282Aおよび282Bの形成は、電極コンタクト
窓84Wcの形成に際してのフォトレジスト層を用い
て、リフトオフ法によって形成することができる。この
場合、先ず、図示しないが、絶縁層84上に全面的にフ
ォトレジスト層を塗布し、このフォトレジスト層に対し
てパターン露光および現像を行ってS/D電極コンタク
ト窓の形成部に開口を形成して、この開口を通じて前述
したと同様の反応性エッチングによって行うことができ
るが、さらにそのエッチング時間を50%程度過剰に設
定するか、中性ラジカルか、BHFを用いた等方性エッ
チングを加えることによって、絶縁層84に対してフォ
トレジスト層の開口の周縁部下に入り込むエッチングを
行ってコンタクト窓84Wcを形成する。すなわち、コ
ンタクト窓84Wcの周辺にフォトレジスト層がひさし
状に突出するオーバーハングが生じるようにする。
【0040】次に、更にこのフォトレジスト層を用いて
S/D電極をリフトオフ法によって形成する。すなわ
ち、電極コンタクト窓84Wcを通じて、ゲート接合形
成層56の表面に被着するように、フォトレジスト層上
に渡って全面的にS/D電極を構成するオーミック電極
材料を堆積させる。次に、アセトンなどの有機溶剤を用
いてフォトレジストを層を除去し、このフォトレジスト
層の除去とともにこのフォトレジスト層上に形成された
部分の電極材料を除去する。すなわち、リフトオフす
る。このようにして、各電極コンタクト窓84Wcを通
じてゲート接合形成層、すなわち電子供給層24に各S
/D電極281Aおよび281B、282Aおよび28
2Bの被着がなされる。この電極材料は、例えばAuG
e合金とNiの2層膜とし、それぞれの膜厚は、例え
ば、170nmと45nmとする。電極材料の堆積に
は、抵抗加熱蒸着法などの基板温度上昇の少ない方法を
用いることが好ましい。
【0041】その後、基板31を、400〜450℃で
フォーミングガス雰囲気中で、30秒〜90秒間程度加
熱し、S/D電極281Aおよび281B、282Aお
よび282Bと、基板材料とを合金化させ、各S/D電
極のオーミックコンタクトを行う。このとき、好ましく
は、エッチング停止層57を横切ってこのエッチング停
止層57を消失させてS/D電極281Aおよび281
B、282Aおよび282Bの合金化が進行するよう
に、その合金化の熱処理条件を選定する。
【0042】更に、その後、必要に応じて、例えば他の
回路素子等の配線層の形成を行い、その後、必要に応じ
てフォーミングガス雰囲気中で熱処理を行って、合金化
ショットキー接合J2 における合金化を促進して、EF
ETにおけるしきい値電圧の選定を行うことができる。
【0043】尚、これら熱処理において、非合金化ショ
ットキー金属、例えば上述したTi/Pt/Auによる
非合金化ショットキー金属に関しては、これが合金化さ
れない。
【0044】上述のようにして得た半導体装置は、所要
のしきい値電圧を有する第1および第2のFET、すな
わちEFETとDFETの両方が形成される。
【0045】そして、上述の本発明装置およびその製造
方法の例では、エッチング停止層57を用いているが、
この場合、2つのしきい値電圧を異にするFETを形成
するにも係わらず、このエッチング停止層は1層のみを
用いれば良く、また、上述したように、最終的にS/D
電極間においてこのエッチング停止層57を消失するこ
とができることから、DFETの電流経路にエッチング
停止層が存在しない構成とすることができることによっ
て、DFETにおいてより低いオン抵抗化、伝達利得、
遮断周波数の改善が図られる。また、しきい値電圧を異
にするFETの数に応じたエッチング停止層を設けるこ
とが回避されたことによって基板71の構成が簡潔化さ
れることにより、その製造が簡潔化され、基板71の製
造コスト、エピタキシャル技術に関係する不良品の発生
率の低減化が図られる。
【0046】上述した例では、2次元電子ガス層83を
形成するチャネル層53と電子供給層55間にスペーサ
層54が配置された構成とした場合であるが、このスペ
ーサ層を介在しないMODFET構成とすることもでき
るなど、上述の例に限られるものではない。
【0047】また、上述した例では、共通の基板71に
形成するしきい値電圧Vthを異にする第1および第2の
FETとしてのEFETとDFETとが、共にMODF
ETである場合について説明したが、例えばこれらEF
ETとDFETとが、いわゆるドープトチャネル型構成
によるFET(以下HFETという)とすることができ
る。次に、この場合の実施の形態について説明する。
【0048】〔第2の実施形態〕この実施形態は、共通
の基板に、HFETによるEFETとDFETとが形成
された構成とした場合である。図4を参照してこの場合
の一例を説明するが、この例に限られるものではない。
図4において、図1〜図3にと対応する部分には同一符
号を付して重複説明を省略するが、この例においても、
基体51が、同様に例えば半絶縁性のGaAs基体より
成り、この上に、前述したように、例えばアンドープの
AlGaAs層とGaAs層の繰り返し積層によるバッ
ファ層52、第1導電型例えばn型のGaAsあるいは
AlGaAsによるチャネル層53、バンドギャップが
チャネル層53に比し大のアンドープのInGaAs層
によるバリア層を構成するゲート接合形成層56、n型
の高濃度のGaAsによるキャップ層58を順次前述し
たと同様に、MOCVD、MBE法等によってエピタキ
シャル成長して基板71を構成する。
【0049】その後は、第1の実施形態において説明し
たと同様の方法によって、分離領域81の形成、第1お
よび第2のゲートの形成、すなわち非合金化ショットキ
ー接合J1 の形成、合金化ショットキー接合J2 の形
成、第1および第2のゲート電極271および272の
形成、S/D電極281Aおよび281B、282Aお
よび282Bの形成等を行う。
【0050】尚、この図4に示す例においては、エッチ
ング停止層の形成を省略した場合であるが、この場合に
おいても、必要に応じて、エッチング停止層を形成する
こともできる。
【0051】尚、上述した例においては、非合金化ショ
ットキー接合を先に形成し、合金化ショットキー接合を
後の工程で形成した場合であるが、これらを逆の手順で
形成することもできる。
【0052】また、上述の例では、所望のしきい値電圧
を有する2つFETを形成する場合について示したが、
3つのFETを構成する場合に適用することもできる。
【0053】また、上述した例では、第1導電型がn型
とした場合であるが、第1導電型がp型で第2導電型が
n型とすることもでき、更に、しきい値電圧を異にする
FETに限らず、他のFET、更に他の回路素子が共通
の基板71に形成する集積回路等に本発明を適用するこ
とができるなど、本発明装置および方法は、上述した例
に限られるものではない。
【0054】
【発明の効果】上述したように、本発明においては、共
通の基板に形成したしきい値電圧を異にする少なくとも
第1および第2の2つのFET、例えばEFETとDF
ETの一方のFETを、非合金化ショットキー接合によ
るFETと、合金化ショットキー接合によるFETによ
って構成することによって、エッチング停止層の減少を
図ることができ、これによる冒頭で述べた諸問題を回避
できる。
【0055】すなわち、基板71の構造の簡潔化、これ
による製造の簡潔化、信頼性の向上、コストの低減化を
図ることができる。更に、エッチング停止層に起因する
直列抵抗が除去されるため、DFETとEFETの両方
において、より低いオン抵抗や伝達利得、遮断周波数な
どを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体装置の一例の概略断面図で
ある。
【図2】A〜Cは、本発明による半導体装置の一例の一
製造方法の工程図(その1)である。
【図3】A〜Cは、本発明による半導体装置の一例の一
製造方法の工程図(その2)である。
【図4】本発明による半導体装置の他の一例の概略断面
図である。
【図5】従来の半導体装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・半絶縁性基体、2・・・チャネル層、3・・・
電極供給層、4・・・しきい値制御層、5・・・第1の
エッチング停止層、6・・・第1のオーミックコンタク
ト層、7・・・第2のエッチング停止層、8・・・第2
のオーミックコンタクト層、9R,10R・・・凹部、
9,10・・・ゲート電極、11〜14ソースないしは
ドレイン電極、51・・・基体、52・・・バッファ
層、53・・・チャネル層、54・・・スペーサ層、5
5・・・電子供給層、56・・・ゲート接合形成層、5
7・・・エッチング停止層、58・・・キャップ層、6
1・・・半導体層、71・・・基板、81・・・分離領
域、82・・・ゲート領域、83・・・2次元電子ガス
層、84・・・絶縁層、85・・・フォトレジスト層、
85W・・・開口、86W1 ・・・第1のゲート形成
窓、86W2 ・・・第2のゲート形成窓、271・・・
第1のゲート電極、272・・・第2のゲート電極、2
81Aおよび281B・・・第1のソースないしはドレ
イン電極(S/D電極、282Aおよび282B・・・
第2のソースないしはドレイン電極(S/D電極)、J
1 ・・・p−n接合、J2 ・・・ショットキー接合
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/812 Fターム(参考) 4M104 AA05 BB06 BB09 BB11 BB14 BB15 CC01 CC03 DD08 DD09 DD16 DD17 DD34 DD63 DD68 DD71 DD79 EE12 EE17 FF07 FF27 FF28 GG12 5F032 AA12 AA28 DA13 DA22 DA43 DA60 5F102 FA03 GA02 GB01 GC01 GD01 GJ05 GK05 GK06 GK08 GL05 GM06 GN05 GQ01 GR09 GR10 GS02 GS03 GS04 GT01 GT03 GV06 GV07 GV08 HC01 HC11 HC15 HC19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の基板に、しきい値電圧を異にする
    少なくとも第1および第2の2つの電界効果トランジス
    タが形成される半導体装置であって、 上記第1の電界効果トランジスタは、そのゲートが合金
    化ショットキーゲート構成とされ、 上記第2の電界効果トランジスタは、そのゲートが非合
    金化ショットキーゲート構成とされたことを特徴とする
    半導体装置。
  2. 【請求項2】 上記第1および第2の電界効果トランジ
    スタの少なくとも一方が、変調ドープ型電界効果トラン
    ジスタ(MODFET)であることを特徴とする請求項
    1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 上記第1および第2の電界効果トランジ
    スタの少なくとも一方が、ドープトチャネル層と、アン
    ドープバリア層と、上記ゲート接合形成層とを有して成
    るドープトチャネル型電界効果トランジスタであること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 共通の基板に、しきい値電圧を異にする
    少なくとも第1および第2の2つの電界効果トランジス
    タが形成されて成る半導体装置の製造方法であって、 基体上に、少なくともゲート接合形成層を有する半導体
    層を成膜し、該半導体層上に絶縁層を形成する共通の基
    板が用意され、 上記半導体層上の上記絶縁層の上記第1の電界効果トラ
    ンジスタのゲート形成部に第1のゲート形成窓を形成す
    る工程と、 該第1のゲート形成窓を通じて上記ゲート接合形成層に
    非合金化ショットキー金属を被着する工程と、 上記絶縁層の上記第2の電界効果トランジスタのゲート
    形成部に第2のゲート形成窓を形成する工程と、 該第2のゲート形成窓を通じて上記ゲート接合形成層に
    合金化ショットキー金属を被着形成してショットキー接
    合を被着形成する工程とを有することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記基体上の上記半導体層の成膜工程に
    おいて、該半導体層の上面から所定の深さにエッチング
    停止層を設け、上記第2のゲート形成窓の形成工程で、
    上記半導体層の表面から、上記エッチング停止層までエ
    ッチングする工程を含むことを特徴とする請求項4に記
    載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記絶縁層が、SiN層により成ること
    を特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記基体が、GaAs基体であることを
    特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記第1および第2の電界効果トランジ
    スタの少なくとも一方が、変調ドープ型電界効果トラン
    ジスタ(MODFET)であることを特徴とする請求項
    4に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記第1および第2の電界効果トランジ
    スタの少なくとも一方が、ドープトチャネル層と、アン
    ドープバリア層と、上記ゲート接合形成層とを有して成
    るドープトチャネル型電界効果トランジスタであること
    を特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2007512705A (ja) * 2003-11-24 2007-05-17 トライクウィント セミコンダクター,インコーポレーテッド モノリシック集積型エンハンスメントモードおよびデプリーションモードfetおよびその製造方法
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