JP2000195705A - 正特性サ―ミスタ組立品 - Google Patents

正特性サ―ミスタ組立品

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JP2000195705A
JP2000195705A JP10376825A JP37682598A JP2000195705A JP 2000195705 A JP2000195705 A JP 2000195705A JP 10376825 A JP10376825 A JP 10376825A JP 37682598 A JP37682598 A JP 37682598A JP 2000195705 A JP2000195705 A JP 2000195705A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ケース内への収納が非常に簡単で、正特性サ
ーミスタ素子と一対の電極板との正常な電気的接続状態
を長期間安定して確保することが可能な正特性サーミス
タ組立品を提供する。 【解決手段】 第一の電極板2は、絶縁板4を保持した
状態で前記正特性サーミスタ素子1の上部電極層1aに
当接する電極部2aと、該電極部2aから前記正特性サ
ーミスタ素子1の主面に対して垂直方向に延長して形成
された電極端子部2bとから構成されており、一方、前
記第二の電極板3は、前記第一の電極板2によって保持
された絶縁板4の上側から前記正特性サーミスタ素子1
の全体を掴持した状態で前記正特性サーミスタ素子1の
下部電極層1bに当接する電極部3aと、該電極部3a
から前記正特性サーミスタ素子1の主面に対して垂直方
向に延長して形成された電極端子部3bとから構成され
おり、且つ前記第一の電極板2と前記第二の電極板3の
絶縁は、前記絶縁板4によって確保されている正特性サ
ーミスタ組立品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、各種ケー
ス内に収納されて凍結防止用加熱装置の加熱源などとし
て使用される正特性サーミスタ組立品に係り、特に、正
特性サーミスタ素子と電極板との接続構造に工夫を施す
ことにより、構成を簡略化して製造コストの低減を図る
ことができるとともに、正特性サーミスタ素子と電極板
との正常な電気的接続状態を安定して確保することがで
きるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動二輪車等のエンジン
の気化器として用いられるキャブレターにおいては、使
用環境やガソリン気化熱などが原因となって生じる凍結
(アイシング)を防止するために各種の加熱装置が備え
付けられている。この種の加熱装置としては、従来より
様々な構成のものが提案され実使用に供されているが、
それらの中でも、例えば、温度センサや制御回路を用い
ることなくキャブレター本体を安定して加熱することが
可能なものの一例として、自己温度制御機能を有する正
特性サーミスタ素子と電極板とからなる正特性サーミス
タ組立品を加熱源として使用したものがある。図5を参
照して、従来の正特性サーミスタ組立品の構成を説明す
る。
【0003】ここに示す正特性サーミスタ組立品は、上
下両主面に電極層11a、11bが形成された円板状の
正特性サーミスタ素子11と、この正特性サーミスタ素
子11の上部電極層11aに電気的に接続されたコイル
状の電極12とから構成されており、正特性サーミスタ
素子11の下部電極層11bが金属ケース14の凹部1
4aの底面に当接するように金属ケース14内に収納配
置されている。ここで、符号12aは、コイル状電極1
2の他端に接合された給電用の電極棒であり、符号12
bは、金属ケース14内への水や湿気の浸入を防止する
ために配置された樹脂成型品である。これら給電用電極
棒12aと樹脂成型品12bは予め一体に形成されてい
る。又、符号15は、上記樹脂成型品12bと同様に金
属ケース14内への水や湿気の浸入を防止するために配
置されたOリングである。
【0004】このようにして金属ケース14内に収納さ
れた正特性サーミスタ組立品は、例えば、図6に示すよ
うに、金属ケース14の凸部14bが、L字状に形成さ
れた金属片13を介してキャブレター16に設けられた
凹部に螺合等の手段によって装着されて実使用に供され
る。ここで、L字状金属片13は、正特性サーミスタ素
子11の下部電極層11bに金属ケース14を介して電
気的に接続された状態となり前記電極棒12aとともに
一対の電極として機能する。従って、電極棒12aとL
字状金属片13の間に所定の電圧を印加すれば、正特性
サーミスタ素子11が定温発熱し、その熱が金属ケース
14の凸部14bを介してキャブレター16に伝導され
ることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の正特性サーミスタ組立品においては、次のような問
題点があった。まず、従来の正特性サーミスタ組立品
は、正特性サーミスタ素子に電気的に接続される電極が
コイル状電極のみの片極構造であるため、別途電極部品
(L字状金属片)を用意しないと実使用に供することが
できないという問題があった。又、これらの構成部品
は、予め接続一体化されていないことから、金属ケース
内への収納作業や機器(キャブレター)への取付作業を
それぞれ別々に行わなければならず作業性が悪いという
問題があった。特に、金属ケース内への収納作業時にお
いては、正特性サーミスタ素子とコイル状電極及び金属
ケースの凹部底面との間に正常な電気的接続状態を確保
しなければならない関係上、これらの周囲に電気絶縁物
を充填することができないため、わざわざ電極棒と一体
形成された樹脂成型品やOリングなどを用いた防水構造
をとらなければならないため作業性が非常に悪かった。
これらの問題は、構造を大型化、複雑化させて製造コス
トを大幅に上昇させる大きな要因となってしまう。更
に、正特性サーミスタ素子とコイル状電極及び金属ケー
スとの電気的接続状態が、コイル状電極のバネ弾性によ
って保持されている構造であるため、万一、金属ケース
内への収納時や実使用時に外部から大きな衝撃を受ける
ようなことがあると、正特性サーミスタ素子の位置がず
れて正常な電気的接続状態が損なわれてしまう恐れがあ
った。正特性サーミスタ素子と電極部品との電気的接続
状態が損なわれた場合には、所望とする発熱量を取り出
すことができなくなってしまう。
【0006】本発明はこのような点に基づいてなされた
もので、その目的とするところは、ケース内への収納が
非常に簡単であるとともに、正特性サーミスタ素子と一
対の電極板との正常な電気的接続状態を長期間安定して
確保することが可能な、例えば、凍結防止用加熱装置の
加熱源などとして好適な正特性サーミスタ組立品を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本発明による正特性サーミスタ組立品は、上下両主面に
電極層1a,1bが形成された正特性サーミスタ素子1
と、該正特性サーミスタ素子1の電極層1a,1bにそ
れぞれ電気的に接続された第一の電極板2及び第二の電
極板3とからなる正特性サーミスタ組立品において、前
記第一の電極板2は、絶縁板4を保持した状態で前記正
特性サーミスタ素子1の上部電極層1aに当接する電極
部2aと、該電極部2aから前記正特性サーミスタ素子
1の主面に対して垂直方向に延長して形成された電極端
子部2bとから構成されており、一方、前記第二の電極
板3は、前記第一の電極板2によって保持された絶縁板
4の上側から前記正特性サーミスタ素子1の全体を掴持
した状態で前記正特性サーミスタ素子1の下部電極層1
bに当接する電極部3aと、該電極部3aから前記正特
性サーミスタ素子1の主面に対して垂直方向に延長して
形成された電極端子部3bとから構成されており、且つ
前記第一の電極板2と前記第二の電極板3の絶縁は、前
記絶縁板4によって確保されていることを特徴とするも
のである。この際、前記第一の電極板2の電極部2a
は、前記絶縁板4を保持した状態で前記正特性サーミス
タ素子1の上部電極層1aに弾性接触するように形成さ
れていることが考えられる。ここで、「掴持」とは、
「つかんだ状態で支持する」ことを意味している。
【0008】
【発明の実施の形態】図1及び図2を参照して本発明の
実施の形態を説明する。この実施の形態による正特性サ
ーミスタ組立品は、正特性サーミスタ素子1、第一の電
極板2、第二の電極板3及び絶縁板4から構成されてい
る。
【0009】まず、正特性サーミスタ素子1は、円板状
に形成されたチタン酸バリウム系セラミック素子からな
り、相対する上下両主面にそれぞれ銀ペースト焼き付
け、アルミニウム溶射などによる電極層1a、1bが形
成されている。ここで、正特性サーミスタ素子1の形状
は、円板状以外に例えば角板状などとすることも考えら
れる。これらは、実使用に供する際に使用されるケース
の内部構造などを考慮して適宜に選択すれば良い。
【0010】正特性サーミスタ素子1の上部電極層1a
には、第一の電極板2が電気的に接続されている。第一
の電極板2は、電極板4を保持した状態で正特性サーミ
スタ素子1の上部電極層1aに当接する電極部2aと、
該電極部2aから前記正特性サーミスタ素子1の主面に
対して垂直方向に延長して形成された電極端子部2bと
から構成されている。構成材料は、電極として機能する
ものであれば良く特に限定されない。例えば、ステンレ
ス板、アルミニウム板、銅板、りん青銅板、ニッケルメ
ッキ真鍮板、スズメッキ真鍮板、銀メッキ真鍮板などが
挙げられる。
【0011】形状は、絶縁板4を保持した状態で正特性
サーミスタ素子1の上部電極層1aに当接することがで
きる形状であれば良く特に限定されない。図1及び図2
には、電極部2aの形状が断面略S字状となるようにス
テンレス板を折り曲げ加工した電極板2の構成が示され
ている。このような形状とすることにより、ステンレス
板のバネ弾性が更に強化されることになる。このため、
後述する第二の電極板3によって、絶縁板4の上側から
正特性サーミスタ素子1の全体を掴持すると、電極部2
aはそれ自身のバネ弾性により正特性サーミスタ素子1
の上部電極層1aに強固に弾性接触することになり、よ
り確実な電気的接続状態を得ることができる。勿論、電
極部2aの形状を断面略U字状としたものであっても実
用上問題無いレベルの電気的接続状態を得ることができ
る。
【0012】電極端子部2bは、電極部2aから正特性
サーミスタ素子1の主面に対して垂直方向に延長して形
成されている。これにより、板状の正特性サーミスタ素
子を各種ケース内に収納して使用する場合など、横置き
にした状態で収納することができるようになる。従っ
て、高さの低いケースを使用することができ、ひいては
加熱装置自体の小型化を図ることが可能になる。尚、図
中、符号5は、電極端子部2bにスポット溶接等により
接続された電源供給用のリード線であり、従来公知の絶
縁被覆電線から構成されている。導体構成や絶縁被覆の
種類は特に限定されないので、本発明によって得られる
組立品の使用条件などを考慮して適宜に選択すれば良
い。
【0013】絶縁板4は、第一の電極板2と後述する第
二の電極板3の絶縁を確保するために用いられている。
第一の電極板2と第二の電極板3の絶縁を確保すること
ができれば、その構成材料や形状などは特に限定されな
い。例えば、長方形状に形成された熱硬化性樹脂成型
品、熱可塑性樹脂成型品、セラミック板、マイカ板など
が挙げられる。図1及び図2には、長方形状に打ち抜き
成型されたマイカ板4の構成が示されている。
【0014】正特性サーミスタ素子1の下部電極層1b
には、第二の電極板3が電気的に接続されている。第二
の電極板3は、第一の電極板2によって保持された絶縁
板4の上側から正特性サーミスタ素子1の全体を掴持し
た状態で正特性サーミスタ素子1の下部電極層1bに当
接する電極部3aと、該電極部3aから正特性サーミス
タ素子1の主面に対して垂直方向に延長して形成された
電極端子部3bとから構成されている。構成材料は、上
記第一の電極板2と同様に、ステンレス板、アルミニウ
ム板、銅板、りん青銅板、ニッケルメッキ真鍮板、スズ
メッキ真鍮板、銀メッキ真鍮板などの公知の電極材料を
使用することができる。
【0015】形状は、絶縁板4の上側から正特性サーミ
スタ素子1の全体を掴持した状態で正特性サーミスタ素
子1の下部電極層1bに当接することができる形状であ
れば良く特に限定されない。図1及び図2には、電極部
3aの形状が断面略C字状となるようにステンレス板を
折り曲げ加工してなる電極板3の構成が示されている。
【0016】電極端子部3bは、電極部3aから正特性
サーミスタ素子1の主面に対して垂直方向に延長して形
成されている。これにより、板状の正特性サーミスタ素
子を各種ケース内に収納して使用する場合など、横置き
にした状態で収納することができるようになる。従っ
て、高さの低いケースを使用することができ、ひいては
加熱装置自体の小型化を図ることが可能になる。尚、図
中、符号5は、電極端子部3bにスポット溶接等により
接続された電源供給用のリード線であり、従来公知の絶
縁被覆電線から構成されている。導体構成や絶縁被覆の
種類は特に限定されないので、本発明によって得られる
組立品の使用条件などを考慮して適宜に選択すれば良
い。
【0017】ここで、本発明の実施の形態による正特性
サーミスタ組立品をキャブレターの凍結防止用加熱装置
に適用する場合の構成について、図3及び図4を参照し
て説明する。まず正特性サーミスタ組立品は、金属ケー
ス6に設けられた凹部6a内に、第二の電極板3の電極
部3aが金属ケース6の凹部6aの底面に当接するよう
に収納配置され、その空隙部には電気絶縁物7が充填さ
れて開口部が密封される。そして、この金属ケース6を
キャブレター16に設けられた凹部に螺合等の手段によ
って装着する。そして、第一の電極板2の電極端子部2
b及び第二の電極板3の電極端子部3bにそれぞれ接続
された電源供給用リード線5,5に所定の電圧を印加す
ることにより、正特性サーミスタ素子1が定温発熱し、
その熱が金属ケース6の凸部を介してキャブレター本体
16側に伝導されることになる。尚、この例の場合は、
金属ケース6がボディアースとして機能することから第
二の電極板3の電極部3aを金属ケース6の凹部6aの
底面に直接接触させているが、その他の用途で使用する
場合は、用途によっては金属ケース6に絶縁処理を施す
か、ケース自体を絶縁材料で構成する必要がある。
【0018】
【実施例】以下、実際に製造した正特性サーミスタ組立
品の構成を図面を参照して説明する。尚、この実施例
は、本発明を自動二輪車のキャブレータの凍結防止用加
熱装置に適用することを想定したものである。
【0019】この実施例による正特性サーミスタ組立品
は、図1及び図2に示すように、正特性サーミスタ素子
1、第一の電極板2、第二の電極板3及び絶縁板4から
構成されている。ここで、図1は正特性サーミスタ組立
品の斜視図、図2は正特性サーミスタ組立品の分解斜視
図である。
【0020】まず、符号1が正特性サーミスタ素子であ
り、この正特性サーミスタ素子1は、直径8mm、厚さ
1.0mmの円板状に形成された、キュリー温度(T
c)=160℃、常温抵抗値(R25)=8Ωのチタン酸
バリウム系セラミック素子からなっている。そして相対
する上下両主面のそれぞれに銀ペースト焼き付けによる
電極層1a、1bが形成されている。
【0021】正特性サーミスタ素子1の上部電極層1a
には、厚さ0.1mmのステンレス板(SUS304)
を折り曲げ加工することによって電極部2aの形状が断
面略S字状となるように形成された第一の電極板2が、
縦8mm、横3mm、厚さ0.5mmの長方形状に打ち
抜き成型されたマイカ板4を保持した状態で弾性接触し
て電気的に接続されている。符号2bは、電極部2aか
ら正特性サーミスタ素子1の主面に対して垂直方向に延
長して形成された電極端子部であり、その先端部には、
フッ素ゴム被覆電線からなる電源供給用リード線5がス
ポット溶接により接続されている。電源供給用リード線
5は、本発明の必須要件ではないが、ケース収納時の作
業性や加工性などを考慮して本実施例では予め接続して
おいた。
【0022】一方、正特性サーミスタ素子1の下部電極
層1bには、厚さ0.1mmのステンレス板(SUS3
04)を折り曲げ加工することによって電極部3aの形
状が断面略C字状となるように形成された第二の電極板
3が、第一の電極板2によって保持されたマイカ板4の
上側から正特性サーミスタ素子1の全体を掴持した状態
で正特性サーミスタ素子1の下部電極層1bに当接して
電気的に接続されている。符号3bは、電極部3aから
正特性サーミスタ素子1の主面に対して垂直方向に延長
して形成された電極端子部であり、その先端部には、フ
ッ素ゴム被覆電線からなる電源供給用リード線5がスポ
ット溶接により接続されている。電源供給用リード線5
は、本発明の必須要件ではないが、ケース収納時の作業
性や加工性などを考慮して本実施例では予め接続してお
いた。
【0023】ここで、本実施例による正特性サーミスタ
組立品の発熱特性を評価するために、次のような試験を
実施してみた。まず、正特性サーミスタ組立品を図3に
示すようなアルミニウム製の金属ケース6に設けられた
内径8mm、深さ7mmの凹部6a内に、第二の電極板
3の電極部3aが金属ケース6の凹部6aの底面に当接
するように収納配置し、その空隙部に電気絶縁物として
熱硬化性のエポキシ樹脂7を充填して加熱硬化させた。
次に、この金属ケース6を図4に示すようなキャブレタ
ー16に設けられた凹部に螺合によって装着し、−5℃
の雰囲気中でDC12Vの電圧を印加して発熱させ、キ
ャブレター16内の温度を測定した。尚、比較例とし
て、従来の正特性サーミスタ組立品(図5及び図6に示
したもの)も用意し同様の試験を実施してみた。
【0024】その結果、従来のものが30℃程度、本実
施例によるものが35℃程度を示し、どちらのものも実
用上十分な発熱特性を備えていることが判った。尚、こ
の試験を実施する際に、キャブレターへの取付時間を測
定してみたところ、従来のものは、電源供給用のリード
線やL字状の金属片を取り付ける必要があるために30
秒程かかったが、本実施例によるものは10秒で済み、
取付作業性が著しく優れていることが判った。
【0025】本実施例では更に、上記2種類の組立品を
試料として以下のような冷熱サイクル試験を実施してみ
た。正特性サーミスタ組立品を、−40℃に保持された
水中に浸漬し、その状態でDC12Vの電圧を5分間印
加して発熱させた後、直ぐに85℃に保持された水中に
移動してDC12Vの電圧を5分間印加して発熱させ
る。これを1サイクルとした冷熱サイクル試験を行い、
正特性サーミスタ素子の抵抗値を測定した。
【0026】その結果、従来のものは100サイクル程
で正特性サーミスタ素子の常温抵抗値が初期値に対して
5%程上昇したが、本実施例によるものは初期値に対し
て全く変化が無く500サイクルで1%程のずれであ
り、電気的接続状態が安定していることが判った。
【0027】本発明は上記の実施例に限定されるもので
はない。まず、上記の実施例では、第一の電極板におけ
る電極部の形状を断面略S字状、第二の電極板における
電極部の形状を断面略C字状に形成したが、それら以外
の形状であっても構わない。又、この際、正特性サーミ
スタ素子の電極層に当接する部分の電極部形状は、どち
らも平板状になっており、それぞれ電極層に面接触する
ようになっているが、例えば、それらの電極部の表面に
電極層側に突出した突起部を設けて点接触するように構
成しても構わない。こうすれば、正特性サーミスタ組立
品をケース内に収納して電気絶縁物で充填する際など、
仮に正特性サーミスタ素子と電極板の電極部との間に電
気絶縁物が浸入してきたとしても、正特性サーミスタ素
子と電極板の間の電気的接続状態が損なわれる恐れが無
い。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように本発明による正特性
サーミスタ組立品は、正特性サーミスタ素子と一対の電
極板とが正常な電気的接続状態を保持した状態で強固に
接続一体化されており、又、その構成も非常に簡単でコ
ンパクトであることから、各種ケース内ヘの収納作業を
極めて容易に行うことができる。又、この際、ケース内
の空隙部に電気絶縁物を充填するようにすれば簡単に防
水構造を実現することができる。従って、この組立品を
利用すれば、所望とする発熱量を確実に取り出すことが
可能な加熱装置を低コストで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図で正特性サーミスタ
組立品の斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図で正特性サーミスタ
組立品の分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施例を示す図で正特性サーミスタ
組立品を金属ケース内に収納した状態を示す図である。
【図4】本発明の一実施例を示す図で金属ケース内に収
納した正特性サーミスタ組立品をキャブレターに装着し
た状態を示す図である。
【図5】金属ケース内に収納された従来の正特性サーミ
スタ組立品を示す図である。
【図6】キャブレターに装着された従来の正特性サーミ
スタ組立品を示す図である。
【符号の説明】
1…正特性サーミスタ素子 1a…上部電極層 1b…下部電極層 2…第一の電極板 2a…電極部 2b…電極端子部 3…第二の電極板 3a…電極部 3b…電極端子部 4…絶縁板 5…電源供給用リード線 6…金属ケース 7…電気絶縁物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下両主面に電極層1a,1bが形成さ
    れた正特性サーミスタ素子1と、該正特性サーミスタ素
    子1の電極層1a,1bにそれぞれ電気的に接続された
    第一の電極板2及び第二の電極板3とからなる正特性サ
    ーミスタ組立品において、前記第一の電極板2は、絶縁
    板4を保持した状態で前記正特性サーミスタ素子1の上
    部電極層1aに当接する電極部2aと、該電極部2aか
    ら前記正特性サーミスタ素子1の主面に対して垂直方向
    に延長して形成された電極端子部2bとから構成されて
    おり、一方、前記第二の電極板3は、前記第一の電極板
    2によって保持された絶縁板4の上側から前記正特性サ
    ーミスタ素子1の全体を掴持した状態で前記正特性サー
    ミスタ素子1の下部電極層1bに当接する電極部3a
    と、該電極部3aから前記正特性サーミスタ素子1の主
    面に対して垂直方向に延長して形成された電極端子部3
    bとから構成されおり、且つ前記第一の電極板2と前記
    第二の電極板3の絶縁は、前記絶縁板4によって確保さ
    れていることを特徴とする正特性サーミスタ組立品。
  2. 【請求項2】 前記第一の電極板2の電極部2aは、前
    記絶縁板4を保持した状態で前記正特性サーミスタ素子
    1の上部電極層1aに弾性接触するように形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の正特性サーミスタ組
    立品。
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